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日録2010年6月 


30 juni 2010(水) ※つごもりはピンク色の夕暮れ

◆午前4時起床.本降りの雨.気温22.3度で,昨日までのような蒸し暑さはない.昨夜は入居しているマンション全体のTV回線・電話回線(含む光ファイバーインターネット)が一時的にダウンしてしまったようで,早々に寝てしまった.朝になっても,TVは映るが電話はダメだし,インターネットも死んだまま.何という静かな夜明けか.※絶叫ブブゼラの騒音も流れゆくタイムラインのせわしなさもない.

◆雨がしとしと降り続く朝の┣┣" 撃ち —— ベルリンの古書店からカール・ニールセン書簡集の発注受領のメールが届いたので即返信.(E-Mail は女性名詞;形容詞の弱変化が心許ない……).世界のどこへでも古書のオンライン注文ができるようになったのはシアワセでもあり,同時にフシアワセでもある.

◆[蒐書日誌]あの『メタヒストリー』がついに翻訳出版! —— 作品社「近刊案内」 http://ow.ly/252El を見ると,ヘイドン・ホワイト『メタヒストリー』はこの8月刊行予定とのこと.いったいいつ頃から本書の翻訳を待ち続けていたかわからない.この本が翻訳されるとなると,『系統樹思考の世界』の文献リストの該当項目(pp. 283-282)を次回重版で更新する必要がある.それにしても,原書:Hayden White『Metahistory』(1973年刊行,The Johns Hopkins University Press)が書棚のどこかにお隠れになってしまってぜんぜん見つからない.

◆[欹耳袋]実にすばらしい!(拍手また拍手):Kalessin Action「┣┣" 学の現在」(2010年6月30日) —— これはもう「┣┣" 学」への入門記事として推薦しないわけにはいかない! /〈BiblioLife〉:絶版本の電子化と販売を進めるらしい.アマゾンが関わっている.復刊ドットコムの巨大版みたいなものか?

◆午後になって空がしだいに明るくなり,3時過ぎには青空が広がってきた.久しぶりに西日が居室に射し込んでいる.

◆[蒐書日誌]小松和彦(監修)『妖怪絵巻:日本の異界をのぞく』(2010年7月24日刊行,平凡社[別冊太陽・日本のこころ170],東京,160ページ,本体価格2,300円,ISBN:978-4-582-92170-0 → 版元ページ今日の平凡社).【目次】「異界」と絵巻(小松和彦)4;「百鬼ノ図」(小松和彦)6;異界訪問絵巻(徳田和夫)17;化物屋敷絵巻(香川雅信)61;化物行列絵巻(安村敏信)85;私の好きな異界絵巻(京極夏彦/田中貴子/中野美代子)116;魔界の住人たち:天狗の図像学(阿部泰郎)122;竜宮と冥界(小峯和明)130;生活の中の異界(堤邦彦)138;江戸の化物草紙をひもとく(アダム・カバット)146.

◆夕方の組合┣┣" 撃ち —— 午後5時半に撤収,帰りしなに筑波事務所へ直行する.一頭目は筑波地本委員長・書記長会議(17:30〜18:15).2010年賃金闘争について.とくにいきなり浮上してきた人事院の「50歳台後半の給与引き下げ」案についての状況説明を受ける.その他,独法の仕分けについての今後の予定(は未定).引き続いて,二頭目は今月下旬に予定されている全農林定期大会の代議員・傍聴者会議(18:15〜19:00).神田・一ツ橋の日本教育会館で7月22日(木)〜23日(金)のまる二日間にわたって開催される一大イベント.議案は2010年度の「全農林運動方針(案)」に関すること.ワタクシは傍聴者として出席することになっている(もちろん年休取得の上での参加).日常的には分会活動にほとんど取り組む余裕がないが(だから組合┣┣" どもの「源泉かけ流し」状態になる),こういうリアル会議への「プレゼンス」を示すことは重要だろうと個人的には考えている.

—— 運動方針案については7月8日(木)までに地本へ意見をあげ,12日(月)の代議員・傍聴者会議にて詰めることになる.いずれもワタクシはいないのでごめんなさい.

◆午後7時過ぎに会議終了.外に出たら夕焼けがみごとだった.名残り雲の底がピンクに染まって,ほんのひとときではあったがこれまたひとつの眼福なのだろう.昨日から死んでいた自宅LANは電気ショックをかけてやっと息を吹き返した.

◆さて,今日で今年も半分過ぎてしまうことになる.六月の晦日は「水無月」を食べないといけないが,関東に住んでいると水無月を売っている和菓子屋がほとんどないのがさみしいな.

◆本日の総歩数=4228歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.9kg(+0.6kg)/26.1%(+0.1%)


29 juni 2010(火) ※つくばにいてもやはり濡れ鼠

◆午前4時半起床.曇りときどき雨,しかし東の空に向かって日の出は拝めた.前日の蒸し風呂な空気はまだ漂っていて,今の最低気温は24.4度と蒸し暑い.熱帯夜の地域も関東では多かったに違いない.今日はつくば実在日.昨夜は疲労沈没.NHK Books 原稿のゴールが見えてやや気が楽になった.午前6時前になって雨足が強まってきた.その後も降ったり止んだりと露らしい空模様が続く.

◆朝の┣┣" 撃ち —— 予定通り午前9時半にTXつくば駅に東大農学部の院生が到着したので車で迎えに行って,農環研へ.一時間あまり審査予定のD論についての聴き取りなどで飛ぶように時間が過ぎてしまった.曇りときどき小雨がぱらつく蒸し暑い昼前(昨日みたいなトロピカルさはなかったが).別の組合┣┣" 一件を処理しているうちにもうランチタイムになってしまった.

◆[欹耳袋]進化学会東京大会の「早割」は明日6月30日まで!(→ 大会参加申込ページ)  また,参加費振込は7月2日の締切.お忘れなく.

◆お,銀杯がやっと届きましたかー.造幣局でつくられて,ちゃんと品質保証が付けられているとは知らなかった.

◆月の終わりが近づいて —— 6月もそろそろ終わるので来月の┣┣" 撃ちの算段など:まずは組合か.農環研分会の定期大会は例年通り「9月1日(水)」でいこうと思う.となると,日程逆算でいろいろな関連┣┣" どもを仕留めるべきスケジュールも決まるだろう./来月の半ば,ちょうど祇園祭の真っ最中に京都に行く予定を組んでみる.宿泊先の手配は意外にもスムーズに完了(宵山の前だったからかも).今回は〈コープイン京都〉です./7月7日(水)午後3時から,広報情報室にて古書保存に関する説明会あり.現物を持参してもよいらしい.古い本がたくさんあると余分な仕事も増える.

◆[欹耳袋]「@junkudo_net/junkutter」(ジュンク堂書店おすすめ本を紹介するアカウントを集めたリスト).なんだか便利そう./〈オランダ語の発音と人名・地名のカタカナ表記〉参考にさせていただきます./ビブリオマニアの地団駄 —— 池田亀鑑「本のゆくへ」 ※『源氏物語』が絡むとさしもの亀鑑センセも豹変したということか.

◆午後6時半に撤収.霧吹きのような細かい雨が降り続き,傘なんか何の役にも立たない.いつの間にか濡れ鼠になってしまう.今夜は〈獺祭〉の「三割九分磨きの発泡にごり酒(限定品)」を開栓することにした.シャンパン瓶に詰めてあるというスタイルはこれまでの「五割磨き」のものと同じ.ヒレカツとか鯵フライが並ぶ食卓には活性にごり酒を.

◆[欹耳袋]うわ!〈白瀑〉の新製品「ど黒」って竹炭の粉をまぜてあるわけね.写真を見るかぎり「イカ墨」あるいは「墨汁」みたいな感じだけど.これまでの「ど」シリーズとはちがって炭酸ガスは入っていないそうだ.

◆本日の総歩数=7836歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=89.3kg(−0.3kg)/26.0%(−0.7%)


28 juni 2010(月) ※トロピカル東京にて疲労困憊

◆午前5時半起床.曇りときどき雨.気温23.8度.朝からもう不快指数が高くって…….今日は農大高座の日だが,その前後にいくつかの所用が千枚漬けのように重なっている.しかも真夏日の高湿度とは「今季最低の日」かもしれない.朝起きいちばんのTL をざっとブラウズすると,サッカーにぜんぜん関心がないワタクシでも,どこからかブブゼラの騒音がぶわーんと聞こえてくる気がしてくるのがまた暑苦しいかぎり…….

◆午前中はひたすらひきこもり,原稿執筆に邁進した.いつもいつも締切当日になって原稿を書き始めるというのは悪癖であることは十分に自覚している.晴れ間がのぞく外は猛烈な蒸し暑さになっているようで,外出がコワいんですけど…….しかし経堂にて午後1時に原稿を納税するタスクを抱えているので,敵前逃亡するわけにはいかない.とりあえず正午前の出発に10枚ほど書き進める.

◆トロピカルな都内で喘ぐ —— 11:55発のTX快速に乗り込む.晴れて蒸し暑いことこの上なし.経堂駅に到着するまでに車内執筆で5枚あまり.今日は幸い対面執筆ということにはならずにすむ.駅前の〈いまあじゆ〉にて NHK Books の井本さんと待ち合わせ,とりあえず第6章第3節の原稿ファイルを手渡す.いま書いているこの本『進化思考の世界:世界観としての分類と系統(仮)』も,そろそろゴールが見えてきた.次回の7月5日(月)は渋谷のNHK出版にて,今年秋の出版までのスケジュール調整をすることになった.

◆農大高座 —— 経堂駅前で井本さんと別れ,熱帯と化したハームフル農大通りを喘ぎつつ歩き続ける(あとで確認したら13:00に都内のこの日の最高気温31.5度を記録していた).汗だくで農大に到着した午後2時前.一息つくまもなく講義室に向かう.今日の講義は計算機統計学とくにリサンプリング統計学の解説.

以下,受講生諸氏向け:今日のテーマである「計算統計学」は,コンピューターをうまく使うことにより,従来のパラメトリック統計学を補い,場合によってはそれを乗り越える統計手法として発展してきました.今回の講義ではRのデモをまじえてデータからの「リサンプリング」の考え方について説明します.なお,先週配布した第一回レポート課題はすでに〈租界R〉でも公開しています.「7月12日(金)締切」をお忘れなく.レポートはメールで提出してください.

◆午後4時に講義を終えて外に出たら,雨がぱらぱらと降り始めていた.いったん講師室に戻ってしばし紙魚な話をしてから,午後5時過ぎに遠雷が轟き小雨が降る中を経堂までもどってつくばに直帰という強行軍.昼までは真夏の日射しだったが,予報通り午後は曇りから雨になった.帰りの農大通りはまだ小雨ですんだが,北千住では本降り.守谷でようやく小降りになって,つくばセンターからは夕焼けが少しだけ拝めた.疲れまくりなのでビールを飲もう.

◆[分類思考]本日の残響:こうもり峠「悲しい気持ちでダラダラ過ごす」(2010年6月28日) ※「「分類思考の世界 (講談社現代新書)」を読み終えた。独自の世界観。」とのコメント.最節約的でいいなぁ.

◆本日の総歩数=9471歩[うち「しっかり歩数」3531歩/33分].全コース×|×.朝△|昼−|夜○.計測値(前回比)=89.6kg(−0.3kg)/26.8%(−0.1%)


27 juni 2010(日) ※熱帯温室の蒸し暑さに立往生

◆午前4時半にいったん起きたときは雨はまだ本降りだった,二度寝して午前7時半に再起したときはもう止んでいて,今は蒸し暑い曇天.南風が吹き込み午前8時の気温は24.7度と早くも夏日ラインに接近中.今日も不快指数が高そうだ.原稿とハワイ日録を書く予定の日曜日

◆昨日のバーベキューに持参した〈武勇〉の活性諸白酒・純米にごり(一升瓶)は,よくあるガス抜き半開放ネジリ栓ではなく,〈神亀〉活性にごり酒のよう密閉ネジリ栓でもなく,〈獺祭〉のようなシャンパン栓でもなく,押し込むだけの「ただの栓」だ.だから,金属ハカマを剥いたとたんに「しゅぽーん!」と盛大に発射音がした.もちろん直前まで氷点貯蔵してあったので,中身が噴水のように噴き出すという事態には立ち至らなかったが,〈武勇〉さん,できれば栓の工夫をしていただいた方がよろしいかと.なお,四合瓶の「活性諸白酒」の方は通常の密閉ネジリ栓なので心配なし.氷点保冷してもなお噴出しそうになってあわてたのは,鳥取〈諏訪泉〉と秋田〈ゆきの美人〉の活性にごり酒ですね.いずれも密閉栓の四合瓶での経験.山口の〈獺祭〉シャンパン瓶は,ごくふつうのシャンパンを開栓する要領であわあわの日本酒が楽しめる.先日,たがみ酒店をのぞいたら,〈獺祭〉三割九分磨きの限定・活性にごり酒があった.

—— 提供情報によると,探偵ナイトスクープの「るみ子の酒大爆発」では,三重の〈るみ子の酒〉の活性にごり酒の「噴出動画」が公開されている.しかし,発泡酒で「してはいけないこと」をすべてしているのは罪深い.せっかくの〈るみ子の酒〉がもったいないぞ!

◆昼過ぎに買いものに外に出たら,曇り空から時おりぱらぱらと雨が降り,熱帯温室に入り込んだような湿気と暑さでくらくらしてしまった.今日の不快指数はただごとではない.午後2時に最高気温27.6度を記録したが,温度以上に息苦しかった.まだ行ったことはないが台湾や東南アジアの蒸し暑さはきっとこういう感じなのだろうと想像してしまった.

◆[蒐書日誌]作曲家カール・ニールセンの日記と書簡:Torben Schousboe (Udg.)『Carl Nielsen. Dagbøger og brevveksling med Anne Marie Carl-Nielsen』(全2巻,1983, Gyldendal, København, 673 pp.)いま AbeBooks をのぞいたら,意外に安く入手できそうだ.デンマークからだと郵送料が高すぎるので,ドイツの書店に発注することにした.Carl Nielsen の夫人 Anne-Marie は彫刻家.そういえば,進化学者 Joseph Felsenstein の夫人も彫刻家だった.2004年の「電話帳」の表紙を飾る系統樹は Felsenstein 夫人の作品.

◆午後は引きこもって日録を書くなどごそごそしていた.外の蒸し暑さはなお堪えがたいままだが,夕方になって青空がしだいに広がってきた.しかし,この湿気では洗濯物がぱりっと乾かないのもしかたがない.

◆魔術師の写経か —— フランセス・イエイツ[前野佳彦訳]『ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統』(2010年5月15日刊行,工作舎,東京,878 pp.,本体価格10,000円,ISBN:978-4-87502-429-3 → 目次版元ページ ).目次だけでもうお腹いっぱいだ.

◆夜,明日の午後1時に経堂にて手渡す予定の原稿へのプレッシャーがしだいに高まりつつあるのがよくわかる…….むぐぅ〜.

◆本日の総歩数=2123歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.9kg(−0.3kg)/26.9%(+0.6%)


26 juni 2010(土) ※東京往復のち森のBBQで酩酊

◆午前4時半起床.晴れ.無風.気温は20.7度.蒸し暑い.今日は真夏日&蒸し暑いという極悪コンディションの予感.8月下旬の交流センターWS〈分子系統学の理論と実習〉のアナウンスを諸方面に流しまくる早朝.さて,今年はいったい何名の応募者があるだろうか.例年3〜4倍の倍率になるのだが.朝日がのぼり始めた.梅雨はいったいどーしたんだろう? 今日は夕方から吉瀬の〈フォンテーヌの森〉にて筑波大学の某研究室が主催するBBQが予定されているので,雨は降らないでほしいな.

◆[系統樹思考]本日の反響:新書解体新書「[新刊・話題書]系統樹思考の世界」(2010年5月16日)※「科学であるか否か」という設問はまさに「分類」の問題であるわけでして.

◆お茶の水ピストン往復 —— 蒸し暑い曇り空,8:47発のTX区間快速で秋葉原に出る.プチ所用で午前いっぱいから昼過ぎにかけて,お茶の水あたりに実在した.曇りときどき小雨がぱらついて極度に不快.午後2時過ぎにつくばに直帰したら不快指数はさらに高くなっていた.

◆[蒐書日誌]David M. Williams and Malte C. Ebach『A Question of Relationship: The Role of Homology in Systematics and Biogeography[仮]』(Forthcoming, Forrest Text参考ページ).前著:David M. Williams and Malte C. Ebach『Foundations of Systematics and Biogeography』(2008年1月刊行,Springer-Verlag, New York, ISBN:978-0-387-72728-8 → 目次版元ページコンパニオン・ブログ)に続く第二弾とのこと./丹後俊郎 ・小西貞則(編)『医学統計学の事典』(2010年6月15日刊行,朝倉書店,東京,本体価格12,000円,ISBN:978-4-254-12176-6 → 版元ページ)./『ダーウィンが来た!』(2010年6月25日刊行開始,朝日新聞出版 → 版元ページ).NHK人気番組がDVD付きの本として毎月二回定期刊行されるという.

◆雨中のバーベキュー —— たがみ酒店にて,結城〈武勇〉の「ひたち錦・活性諸白酒・純米にごり」の一升瓶をゲット.夕方のバーベキュー用に.晴れときどき曇りだったが,あいにく雨がぱらぱらと降ってきた.午後5時過ぎ,しとしと雨の夕方,吉瀬の〈フォンテーヌの森〉に向かう.筑波大の某研究室のBBQパーティに参加し,火をおこしたり,肉を喰ったり,厚岸直送の牡蠣をいただいたりというひとときを過ごし,午後7時過ぎに雨降る中を帰還.屋根があってよかったなぁ…….武勇の活性にごり酒はとても評判よろし.さて,これから原稿を書くべきか,はたまた酩酊沈没した方がいいか.

◆酩酊中も┣┣" はやってくる —— 『生物科学』編集委員会は8月7日(土)17:00〜19:00,立教大学にて.今のところ出られそう./「文庫版解説」を書くためにということで:ピーター・D・ウォード[垂水雄二訳]『恐竜はなぜ鳥に進化したのか:絶滅も進化も酸素濃度が決めた』(2008年2月15日刊行,文藝春秋,東京,365 pp.,ISBN:978-4-16-369960-87 → 目次版元ページ)が届いた.

◆夜になっても雨はしとしとと降り続く.明日はとくに何もないので原稿を書かないといけない.

◆本日の総歩数=6821歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=90.2kg(−0.1kg)/26.3%(+0.1%)


25 juni 2010(金) ※月末に向けて残務┣┣"撃ち

◆午前4時半起床.晴れ.夜明け前の朝焼けが今朝も見事だ.こここ数日,朝焼けも夕焼けもとても印象的だ.気温は18.1度と意外に涼しい.湿度も低いし.今朝の研究室は,BGMにゲルギエフのストラヴィンスキー〈火の鳥〉.組曲ではなく全曲版にかぎるなぁ.それにしても,朝から梅雨の中休みのぎらぎら太陽はつらい.またもや真夏日か.梅雨はどうなった?

◆朝の┣┣" 撃ち —— 遅れまくりの「キャリアデザインシート」をガルーンからダウンロードした.毎年提出しているシートだが,これから一年間何をするかの見通しと希望を書けという.しかし,昨日のことなんか忘れたし,明日のことなんかわからないし…….ま,適当にキャリアデザインシートの欄を埋めてメールで返信完了(どうでもいいから深く考えない)./大学院入試の出題に関する問合せ完了./研究交流センター「分子系統ワークショップ」の時間割(案)の打診完了./祇園祭まっただ中の京都に突入するという素数なヒミツ作戦を思いついたので仕掛人氏に連絡完了./メーリングリストの登録作業完了.……ということで,一時的に目の前の┣┣" どもが一頭もいなくなった.

◆[分類思考]本日の残響:「新書 28」の「713〜719」あたり.何でもかんでも「上から目線」かいな…….ワタクシにとって「中尾佐助」は関心の対象としてのオブジェクトではあっても,リスペクトの対象とはまったく意識していないですねぇ.世の中に「中尾佐助ファン」は多そうな気配があるけれども,彼がどのような知的系譜のもとに Bildung されてきたかを知ればもっとおもしろいのになあと思う.少なくとも中尾の「分類観」が早田文蔵の「動的分類学」の末裔に位置することははっきりしている.

◆正午の気温29.3度.この分だと午後は真夏日ラインをあっさり突破か.と思っていたら午後2時には30.6度の最高気温に達した.曇って蒸し暑い.こういう気候がサイアクなので,できるだけ逃げ回るようにしたい.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 組合の打電行動┣┣" という新手が登場.たたみかけるように,先日流れ去ったはずの組合┣┣" 一頭が巨大化して遡上してきた! 逃げ場がないのでこれはもう鬱しかない.鬱べし,撃つべし.組合関係のテポドンはいきなり着弾しては「すぐやれ〜」という感じなので,たいてい源泉かけ流しにしてしまうのだが,今日はそうもいかないな…….打電文をひねり出して送信依頼完了./来週の農大三点セットの準備完了.計算統計学(リサンプリング統計学)についての講義とデモです.

◆[欹耳袋]村上陽一郎(1972)「生物進化論と日本の知識人」ソフィア : 西洋文化ならびに東西文化交流の研究, 21(1): 24-45. リポジトリ「Sophia-R」からpdfで公開されている.江戸時代から明治時代にかけて,進化論がどのように受容されてきたかについての論考.

◆午後7時過ぎに撤収.やや涼しくなったかな.しかし蒸し暑さはちっとも変わりなし.

◆本日の総歩数=3800歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.3kg(+0.2kg)/26.2%(−0.3%)


24 juni 2010(木) ※やっと空調が入ってひと心地

◆午前4時半起床.曇りときどき雨.空梅雨気味だったが,昨日から本来の梅雨らしい空模様になってきた.気温21.6度.朝はときおりざーっと雨が降っていたが,そのうち朝日がまぶしく射し込んできた.今日はこれから晴れて,日中は真夏日になるとの予報.乾いた東風が吹き抜けて心地よし.今日は蒸し暑さからは解放されそう.今日は一日つくばに実在します.┣┣" は来るなよー.

◆受講生大募集中! —— 第147回農林交流センターワークショップ 〈分子系統学の理論と実習〉,2010年8月22日(月)〜25日(水),筑波事務所(つくば).応募方法については農林水産研究情報総合案内ポータルサイト内の案内ページをご覧ください.今年で3回目になる講習会です.毎回,応募者が定員を大きく越えます.

◆[蒐書日誌]これは朗報! —— Gareth Nelson and Norman Platnick『Systematics and Biogeography: Cladistics and Vicariance』(1981年刊行, Columbia University Press, New York, xiv+567 pp.,ISBN:0-231-04574-3 [hbk])が pdf ファイル(計29.6MB)として公開されていた.カリフォルニア大学出版局に置かれているダウンロードサイトからは,単一ファイルまたは章ごとの分割ファイルとしてダウンロードできるようになっている.ありがたい.大学院時代にこの本と出会った経験は何ものにも代え難かった.そのことは,以前に岩波『科学』に書いたことがある:三中信宏:「[心にのこる1冊]生物体系学と生物地理学」,科学(岩波書店),76(4): 438-439(2006年3月).

◆向こう一ヶ月の┣┣" 撃ちリストと遠征の調整をしている.農環研の夏祭りと進化学会での講演が同一日というのは誤算だったな.今年の夏祭りは欠席することになるが.懸案事項がふたつ:1)毎年のタスクである「組合特製焼きそば」はいったい誰が焼く?(量がハンパではない);2)定例イベントとなりつつある〈つちのうえ太鼓隊〉の演奏.ワタクシは出られませんががんばってくだされぇ.

◆[蒐書日誌]まあ,当然の成り行きでしょうなあ.今年度の〈書物復権2010年〉企画のおかげということで. —— ジョン・マレンボン[中村治訳]『初期中世の哲学:480-1150』(1992年5月30日初版第1刷刊行|2010年5月10日初版第2刷刊行,勁草書房,東京,xx+239+xxxv pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-326-10094-1 → 版元ページ)/ジョン・マレンボン[加藤雅人訳]『後期中世の哲学:1150-1350』(1989年7月30日初版第1刷刊行|2010年5月10日初版第3刷刊行, 勁草書房,東京, xviii+242+xxxiv pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-326-10080-4 → 版元ページ).中世哲学の900年に及ぶ歴史を通して見るための本.

◆[欹耳袋]今年の〈隅田川花火大会〉は7月31日(土)とのこと.例年,京島の「隠れ家」で花火を鑑賞することになっているが,今年もそろそろ心の準備をしておいた方がよさそうだ./ツイッター・ソフトの〈HootSuite〉がアップデートされ,インターフェースが日本語化されるなど大幅な変更が加えられた.しばし,とまどう.

◆午後7時半に撤収.夕焼けが真っ赤に燃えていた.

◆本日の総歩数=5405歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.1kg(+0.2kg)/26.5%(+0.4%)


23 juni 2010(水) ※梅雨本番の本郷通りで濡れ鼠

◆午前3時半起床.曇りときどき小雨.入梅してから久しぶりのお湿りか.フローリング床がべたべたする.気温22.0度,東風.夜明け前のこの時間帯だけは毎日しのぎやすい.しかし,たった8時間後には本郷〈ルオー〉にて原稿を手渡すことになっているのだが,ブツの仕上がりがイマイチ……(毎度のことながら).どうしよう.夜明け前の農環研構内では蝉がメゾピアノで合唱していた.

◆朝イチの┣┣" 撃ち —— 職場委員に夏祭り実行委員の選出を依頼するメールを送った.雨はしだいに本降りになってきた.

◆雨の本郷に出撃 —— 外は本降りの雨ではあるが,いつまでもぐずぐずしているわけにはいかない.9:55発のTX快速に乗り込む.雨降る根津の地上に出たのは10時半のこと.いつもの〈ルオー〉にて原稿を書き続ける,午前11時半にNHK出版の井本さんが到着.さらに対面執筆を一時間ほど続け,12時半に14枚ほどの原稿ファイルを手渡す(第6章の第2節).次回は6月28日(月)午後1時に経堂にて.どんどん間隔が狭まっているぞ……(汗).

本郷通りはざあざあ降りになっていた.梅雨本番.足もとは濡れ鼠.先ほど「ルオー」にて原稿を絞り取られても、こんな本降りの雨ではまだまだ絞れるかも.農学部前の〈大きなかぶ〉がなくなっていたのはショックが大きいな。午後1時から東大農学部で専攻教員会議.午後3時から懇談会,さらに午後3時半から専攻会議.「専攻教員会議」・「専攻会議」・「懇談会」では参集範囲が微妙にズレているという.午後4時過ぎに終了.大学院入試問題を作文するという大┣┣" がトツジョ出現した.つくばに持ち帰って協議しないと.

—— 外はいつの間にか梅雨空から青空に一転していた.空気が入れ替わったせいか,蒸し暑さもなくなった.

◆夕暮れの打ち合わせ —— 午後5時から,来たる 8月21日(土)14:00〜15:00 に予定されている〈UTalk〉についての打ち合わせ.タイトルは:三中信宏「分類マンダラ:ヒトはいかに世界を分けてきたか?」.オーディエンスは15名以下,PCによるプレゼンはなし.半時間トークをして残りは質疑に.Ust はどうします? アナウンス文は書いてもらうことになった.

—— 午後7時に農学部を出て,根津からつくばに直帰.もう雨は降っていない.

◆[欹耳袋]東大農学部前の食堂〈大きなかぶ〉の閉店について —— 残念ながらこの4月22日にほんとうに「閉店」してしまったようです→参照記事:「大きなかぶ(自然食レストラン)※閉店

◆『赤の書』の日本語訳 —— C・G・ユング著/ソヌ・シャムダサーニ編[河合俊雄監訳/田中康裕・高月玲子・猪股剛訳]『赤の書』(2010年6月刊行,創元社,東京,本体価格42,000円[今年12月末までは特価37,800円],ISBN:978-4-422-11436-1).翻訳版元である創元社の特設ページによると,いよいよ今週末,書店店頭にこの巨大な本が並ぶという. すでに英語版をもっているワタクシは,この日本語版をどうすればいいのか,いよいよ決断を迫られることになる〜.買うべきか,買わざるべきか.

◆今日は朝から全力疾走したせいで,帰宅してつい寝落ちしてしまった.目覚めたらフォロワーさんが「1400名」の大台に乗っていた! ありがたいありがたい.

◆本日の総歩数=10668歩[うち「しっかり歩数」2682歩/26分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.9kg(+0.2kg)/26.1%(−0.5%)


22 juni 2010(火) ※真昼のさなぶりはガマン大会

◆午前4時半起床.曇り,気温22.0度ですでに蒸し暑い.昨日は経堂往復で疲弊したが,本日は農環研に実在する.昼休みには毎年恒例の〈さなぶり〉があり,ひたすら炭水化物を喰いまくることになる.昨夜,つくば内某所でのサバトに参加できなかったのは残念無念.代わりにラヂオ出演が決定〜.単調増加する蒸し暑さ.現在の居室の気温は28.5度.湿度も十分だと思うのだが,今日もまた集中空調は「オフ」のまま.扇風機をぶんぶんまわすしかないのがつらい.

◆[蒐書日誌]献本感謝! —— 田中純『イメージの自然史:天使から貝殻まで』(2010年6月18日刊行,羽鳥書店,東京,4+x+291+25 pp.,本体価格3,600円,ISBN:978-5-904702-11-6 → 版元ページ著者サイト).ヘッケルやダーウィンが登場する.さっそく読み始め./Olaf Breidbach, Peter Heering, Matthias Müller, Heiko Weber (Hrsg.)『Experimentelle Wissenschaftsgeschichte』(2010年6月刊行,Wilhelm Fink Verlag[Laboratorium Aufklärung: Band 3],München,ISBN:978-3-7705-4995-5 → 版元ページ).実験科学史とは?

◆毎年恒例の職場の公式イベント〈さなぶり〉が今日の昼休みに作業棟で開催された.勤務時間中なのでもちろんアルコールはなしで,ペットボトルのお茶だけというシンプルさが身上の公式行事.〈さなぶり〉は秋の収穫を祈願する農耕民族特有の「まつりごと」で,例年通りおにぎりとやきそば,そしてオードブルが並ぶという,実に堅実な炭水化物大量摂取タイムだった.ここのところ不快指数の高い[真]夏日が続いて,今日もとても蒸し暑かったが,ほぼ全職員が参集しておにぎりを食べるというのもたまにはいいことかもしれない.以前はこの〈さなぶり〉も,秋の〈収穫祭〉と同じく,夕方からアルコール付きで開催されていたのだが,できるだけ多くの職員が参加できるようにとの趣旨で「昼食会」として日中に開催されることになった経緯がある.

—— それにしても,今日みたいな蒸し暑い日に高密度で人間が集結するとそれだけでガマン大会の様相を呈してくる…….

◆午後4時になってようやく集中空調の「テスト運転」が始まった.これで平日に関しては居室の不快指数は大幅に下がる.ただし時間外と週末・休日は居住不可能空間となる.とりあえずはよかったよかったということで.

◆備忘メモ —— 毎年恒例の〈農環研・夏祭り〉は8月5日(木)の開催になりそうだ.夏祭り実行委員を各職場班から出してもらう必要がある.連絡は明日の早朝にいっせいにまわすことにしよう.

◆本日の総歩数=5274歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼△|夜△.計測値(前回比)=89.7kg(−0.6kg)/26.6%(−0.1%)


21 juni 2010(月) ※蒸し暑い夏至にまたも経堂へ

◆昨日は経堂でディープな蟲屋たちとディープなエリアで長時間呑み続けたせいか,今朝は午前6時前までうっかり寝過ごしてしまった…….週明けからこんなていたらくではあかんな.曇り.午前6時の気温は 23.1度で,早朝から蒸し暑い.「熱帯夜」というイヤな言葉が脳裏をかすめる.今日も午後から経堂での高座.それくらいだったら昨日の延長戦でそのまま経堂を夜明けを迎えればよかったのにという声もあるが,そこまで昆研と運命をともにすると講義どころではなくなるおそれがある.午前中は農環研にて少し┣┣" 撃ちをば.

◆カバージャケット案,キターーーっ! —— 松本俊吉(編著)『進化論はなぜ哲学の問題になるのか:生物学の哲学の現在』(2010年7月上旬刊行予定, 勁草書房,東京, 本体価格3,500円, ISBN:978-4-326-10198-6 → 目次).三つのデザインから選択せよとの仕掛人氏からの御下命あり.

◆[蒐書日誌]CCD 18 —— Frederick Burkhardt (ed.)『The Correspondence of Charles Darwin, Volume 18: 1870』(2010年4月刊行,Cambridge University Press[Series: The Correspondence of Charles Darwin], Cambridge,xlii+616 pp.,ISBN:978-0-521-76889-4 [hbk] → 版元ページDCPページ).チャールズ・ダーウィン書簡集の最新刊である第18巻(1870)がこの4月に出版された./鈴木善次(編・解題)『日本の優生学資料選集:その思想と運動の軌跡(全6巻)』(2010年刊行,クレス出版,東京,本体価格95,000円[揃],ISBN:978-4-87733-538-0 [セット]→ 版元ページ).全6巻の構成は:第1巻:欧化思想と人種改良論; 第2巻:優生学の祖ゴルトンの著作; 第3巻:優生学導入をめぐる議論(その1); 第4巻:優生学導入をめぐる議論(その2); 第5巻:ナショナリズムと人種改良論; 第6巻:社会運動としての優生学. /ホルスト・ブレーデカンプ[原研二訳]『モナドの窓:ライプニッツの「自然と人工の劇場」』(2010年6月刊行,産業図書,東京,ISBN:978-4782801680)

◆履歴書の「手書き主義」について —— 参考サイト三つ:Togetter まとめ「手書き履歴書の実態」|経済学101「手書き履歴書」|発言小町「履歴書ってなんで手書きなんだろ・・・」.大学の非常勤講師の人事書類でも「手書き」の履歴書ってよくあるもんねー.

◆またしても世田谷との往復移動 —— 今日は農大高座の日.こんなに蒸し暑いのにまたしても経堂との往復かぁ…….いつもの12:25発のTX快速に乗る.経堂着は午後2時前.本日の高座は多変量解析のココロと高次元超立方体を心眼で見抜くワザについて.「なんちゃら解析」をいくらたくさん知っていてもダメなんだという話.第一回のレポートを出題したので期限までに提出するように.>受講生諸氏.

—— 昨日も蒸し暑かったが,今日の方がさらに不快指数が高かった.午後7時前につくばに着いたら,夏至の夕焼けの空が燃えるように真っ赤だった.同じような印象はほかにもあるらしく,Togetter まとめ -「夏至の日の夕暮れ空」が早くもできていた.

◆今後の┣┣" 備忘録 —— 7月25日(日)にラヂオ収録あり.農研センター・平藤さんのコンパニオンとして.

◆本日の総歩数=8197歩[うち「しっかり歩数」3081歩/31分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.3kg(+0.9kg)/26.7%(−0.1%)


20 juni 2010(日) ※真っ昼間の桜丘で飲んだくれ

◆午前4時起床.東風が吹く曇り空.気温は21.6度.ちくちくと日録を書いて,午前7時前にとりあえず二日分をアップ完了(ハワイの分はまだまだ……).晴れて気温と湿度が急上昇中.今日の午後は東京農大(世田谷)にて昆虫研究室のOB総会(という名の同窓会というか飲み会)が午後1時からある.真っ昼間から長時間にわたって飲みまくるイノチがけの会.はたしてつくばに生きて帰れるか? 予報では今日は雨の心配はなさそう.このまま曇り空が続いてくれればいいのだが.午前10時半につくばを出れば,余裕で経堂に到着する.問題はいったいいつ帰れるのかということ…….

◆┣┣" 撃ち予定など —— やっと向こう一ヶ月の「┣┣" 撃ちリスト」を更新できた.仕留めた頭数を越える新規┣┣" どもが絶賛出現中……./計量生物学会大会の座長報告を記憶が薄れないうちに書きたいな./それ以上に「ハワイ日録」を何とかしないと帰国してからもう一ヶ月が過ぎようとしている.

◆[欹耳袋]進化学会東京大会の講演申込締切が一週間延長されて「6月25日(金)」になった.ほっと胸を撫で下ろしたそこのアナタ,今度こそちゃんと講演申込をするよーに.

◆世田谷で昼間から飲んだくれる —— さて,この蒸し暑さにもめげずに経堂に出撃する.10:25発のTX快速に乗る.すでにきびしい蒸し暑さがセンター広場の地上に淀んでいる.経堂に着いたのは正午過ぎ.さらに蒸し暑さが度を増していて,農大通りを歩いていると日射しと湿度でくらくらする.ようやく農大に到着し,会場に指定されている真新しい17号館のカフェテリア〈グリーン〉に入って一息つく.

農大の昆虫研究室は一研究室にして70名もの学生・院生を擁する巨大研究室で,この日のOB総会にも百名を越える現役・OBが参集した.日曜の午後1時開始というのは型破りではあるのだが,この研究室の飲み会のスタイルを考えれば,むしむしする昼下がりに真っ昼間から飲んだくれるというのはむしろリーズナブルであることがあとでわかる.農大は,大学として正式な醸造許可をとっているので,「農大ブランド」のついたワインや焼酎そして純米吟醸酒がずらりと並ぶのはさすが.

午後1時定刻に始まった総会は終了予定の午後3時を過ぎてやっとお開きに.しかし,これで「はい,さようなら」では農大の名が廃る.当然のごとく,二次会の場所は事前に確保済みだった(人数を考えて複数の店を予約したとのこと).われわれは世田谷線・上町駅近くの焼き肉〈双葉〉(→参考記事1参考記事2)に繰り出すことになった.夕方近いとはいえ夏至前日の西日がぎらぎらと照りつける.焼き肉〈双葉〉は昆虫研究室とは長年の付き合いがある店だと,引率の岡島さんは言っていた.確かにものすごく狭くて,お世辞にもきれいとは言えず,しかもエアコンなしの全開放というノスタルジックな店先だった.店をとりしきっているのはふたりのおばあちゃん.

最初に出てきたのは「豚足」.これを齧ることから〈双葉〉の宴会は始まるそうだ.完全貸し切りの人口密度の高い店内で,ホルモン・焼き肉・モツ鍋をいただいた.午後4時ころから焼酎を飲みはじめ,三時間後の午後7時半には酩酊な人々がそこかしこに.店先で騒ぐとか路上に大の字になるのは最初から計算されていたのだろう.世田谷コリアンタウンの一角で午後8時まで飲み続け,経堂までへろへろと歩いて小田急に乗り込む.他の面々は三次会にも行ったのだろうか.

—— つくばに帰り着いたのは午後10時だったので意外に健康的だったかもしれない.エアコンなしの狭い焼き肉屋に詰め込まれたので,そこらじゅうアブラだらけでべたべた.

◆本日の総歩数=7549歩[うち「しっかり歩数」3398歩/35分].全コース×|×.朝○|昼×|夜×.計測値(前回比)=89.4kg(−0.2kg)/26.8%(+0.2%)


19 juni 2010(土) ※二度寝の快楽は長続きしない

◆前夜たとえ夜更かししても,よじらーは午前4時半にいったん目覚める.昨夜から途切れない雨音を聞いた上で二度寝.次に目覚めたのは午前8時半だった…… .湿った南風が吹き込んで蒸し暑い曇り空が広がっていた.すべてのものが黴びそうな気配.そういえば,オフィシャルな名刺を切らしたまますでに一ヶ月も過ぎているな.いつもどおりジョイフル本田にてクリスマスホワイトの名刺を発注するか,あるいは心機一転,寺町の〈紙司柿本〉に頼んでみるか.

◆┣┣" 撃ちメモ —— ピーター・D・ウォード[垂水雄二訳]『恐竜はなぜ鳥に進化したのか:絶滅も進化も酸素濃度が決めた』(2008年2月15日刊行,文藝春秋,ISBN:978-4-16-369960-8 → 紹介目次)が文春文庫に入るので,その文庫版解説を編集部から依頼された.7月15日締切.400字詰で10枚程度.垂水さんを紹介したのはワタクシだったのでその因縁ということ./うっかり流れ去ってしまった『潮』の原稿┣┣",どうしようか……./7月9日(金)健康診断,農環研前,8:30〜.前夜の不摂生は禁物だ./〈b-mobile〉契約する?/先月の計量生物学会大会の特別セッションについて「座長報告」をまとめるという┣┣" が新たに出現した.

◆正午前に榎戸の宅急便営業所でひとつ荷物を送ってから,農環研に向かう.正午の気温は25.2度の夏日.晴れところどころ曇り.日射しはもう夏の強さ.こんな蒸し暑い中をてくてく歩くワタクシはどうかしているのか.農林団地から土浦野田線に向かう構内道路は途中で常磐道をまたぐ.その橋の名前が「飛行場橋」であることを初めて知った.農林団地の「飛行場橋」の由来については「飛行場橋の物語(抄)」という記事がとても参考になる.この地域(「布袋」)に造られた旧・海軍航空隊の跡地(開拓農地を含む)が今の農林団地で,飛行場橋はその名残らしい.

◆はい,お座敷のお声がかかりました! —— 9月7日(火)午後7時〜午後10時(+α?),〈勉強会@中央線NEO〉(→ 「勉強会@中央線」2008〜2009「勉強会@中央線NEO」2009〜2010)にて一席勤めさせていただきます.場所:高円寺〈ノラや〉.今の予定では「分類・系統・古書」の三題噺です.ちょうど統計関連学会連合大会(2010年9月5日(日) 〜8日(水))が早稲田大学で開催されているときなので日程的に都合よし.

◆[蒐書日誌]尾上圭介『大阪ことば学』(2010年6月16日刊行,岩波書店[岩波現代文庫・文芸168],vi+214 pp.,本体価格860円,ISBN:978-4-00-602168-9 → 版元ページ).元本は創文社から1999年刊行.2004年に講談社文庫に入った後,再度の文庫化とのこと.カバージャケットと章扉のイラストははるき悦巳の描きおろし.cf. 〈関西じゃりン子チエ研究会〉.売り切れないうちに,発売当日,神保町・岩波ブックセンターでゲットした.

◆夕方になって東風が吹き抜けるようになり,体感的に過ごしやすくなった.最高気温は26度に達したが,夜になって気温は22度台を推移している.マッコリを飲んだりしたがちょっと物足りないな…….

◆本日の総歩数=7721歩[うち「しっかり歩数」2245歩/20分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.6kg(0.0kg)/26.6%(+0.4%)


18 juni 2010(金) ※久しぶりに怒濤の所内大宴会

◆午前3時起床.東風微風.気温は22.5度で,湿度高し.飛び起きてすぐに活動開始.朝イチの┣┣" 撃ちは進化学会講演申込.進化学会東京大会の講演申込は今日が締切だ.大岡山で発表する予定の人はお忘れなく! しばしの格闘の末,午前5時前に講演要旨をオンライン登録完了!:Nobuhiro Minaka 「The roots of cultural phylogenetics and the universal tree-thinking」 ※ワークショップ〈文化進化研究における系統学的な思考と方法(Phylogenetic methods and thinking in cultural evolutionary studies)〉での発表.7月2日までに12,000円を払い込むこと.

—— 未明の緊急┣┣" 撃ちはとりあえずこれにて一見落着.さて,昨日の日録を書くことにしようかな.薄い雲がかかってはいるが,朝日はかろうじて拝める.

◆しだいに曇ってきたが,さて二日ぶりに本務地の机に向かいてしばし呆然とする.まだ小さい乳児┣┣" たちが戯れているのを横目に,いくつか残務┣┣" を追い回そうか.BGMはグスタフ・レオンハルトの Bach〈Sechs Partiten〉.進化学会講演締切当日の今日,早朝から「新入会員アドレス登録」という「黄砂┣┣" 」が降り続いている.昨日も30人ほど新規登録したが,今日も午前中のうちに早くも┣┣" が降り積もりつつある.季節的な現象だからしかたがないのだが,あ,また一頭降ってきた….

◆昼休み.また空が明るくなってきた.まだ降らないかな.しかし居室の不快指数は単調増加中.現在室温29.5度.空調なし(そろそろ暴れるか……).来月ドイツに留学する領域研究員の追い出しコンパはめずらしく所内で行なうことになっているらしい.ここのところ飲み会といえば「外」でやるのが通例だったが,あえて所内で敢行するということは“つぶす”つもりなんだろう(主賓も“つぶれる”覚悟ができているにちがいない).

◆午後の┣┣" 撃ち —— それにしても蒸し暑いなぁ.アメダスだと正午の外気温は27.5度なんだけど,室内はすでに30度に達している.来週月曜の農大三点セット+レポート課題の用意を完了.第一回のレポート出題は,予定通り,来週6月21日(月)の講義時に「紙」で配布.オンラインでの課題入手はそのあと./午後1時から居室点検があり,冷蔵庫・冷凍庫はもとより机の下の段ボール箱まで総ざらいしたところ,長らく行方不明だった松田隆一の昆虫形態学本『胸』と『腹』がそろって “出土”した!(『頭』はすでに身柄確保済み) こんな奥底に眠っていたのか…….ということで,やっと本来の書棚の安置場所におさまった.先ほどの発掘の副産物として,元は農環研の〈松村松年文庫〉に入っていたものの廃棄処分になりかけた,羅独辞書と独羅辞書そして独蘭辞書も同時に出土した.掘れば掘るほど意外なものが出てくるこの居室は平安京ですかっ?

◆〈系統樹曼荼羅プロジェクト〉のスキャン作業の続き —— 午後1時過ぎ,杉山さんがスキャナーをはじめ撮影機材一式をもって来室.わざわざ都内からありがとうございます.今日の目的は Max Fürbringer の図版をスキャンするため.図版が巨大なので分割スキャンした上で張り合わせる.画像処理をいろいろとやった上で午後4時前に作業終了.細かい画像補正と色調調整はこれからやってもらうことになる.たった5画像ファイルなのに,フォトショップにして計500MBのサイズに膨れ上がった.〈系統樹曼荼羅プロジェクト〉で生み出されるおびただしい数の系統樹画像ファイルを収納するために外付けハードディスクを使いはじめた.容量は「320GB」もあるのにサイズはかつてのフロッピーのケースくらいしかない.

—— 〈系統樹曼荼羅〉本の企画もそろそろ進めないといけないぞ.

◆きょう一日の┣┣" 撃ちによりひさしぶりにメールボックスからすべての未処理┣┣" が消え去った! 外は今にも雨が降り出しそうだが,受信箱の中は空っぽで心地よし.しかし,放牧場には大きく育った┣┣" たちがいる.見回りに行かないと.

◆所内送別会の夜 —— 午後4時半,雨が降り出した.このまま梅雨空の一週間が続くことになるのか…….本日の最高気温は午後2時の28.7度だったが,雨のせいで今は24度台まで急降下.ただし蒸し暑さはそのまま.送別会会場は五階の教養室.会場設営がすでに始まっている.参加予定者は40名を越えるというから大きなパーティだ.駿河屋からビールが三ケース届く.午後6時前に〈銀の皿〉のお寿司も.外は本降りの雨になっていた教養室ではお好み焼きの準備が.あとはゲストたちを待つのみ.午後6時半にやっと始まった追い出しパーティは延々と続く,まだ続く,なお続く.

宴たけなわというか,飲み続けた午後9時になるとそこかしこに足もとがおぼつかなくなったり和室の隅で休眠状態に移行する者ももちらほらと.〈獺祭〉,〈来福〉,〈吉乃川〉と日本酒は途切れなく供給され,〈郷乃誉〉の15年古酒「花あわせ」を提供したらあっという間になくなってしまった.午後11時半,追い出しパーティは主賓を酔いつぶれた時点で目標完遂.やっとお開きにした(まだ続くのだろうが).雨が降り続く深夜,竹園まで送ってもらって,長い一日がやっと終わった.岩崎くんは一年間ボンで頑張ってください.

—— 帰宅後なんのかんので午前1時過ぎまで夜更かし.

◆本日の総歩数=5422歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=89.6kg(+0.1kg)/26.2%(+0.3%)


17 juni 2010(木) ※今日は筑波大学に幽閉される日

◆午前4時起床.朝焼けがことのほかすばらしい(早起き者へのご褒美).おまけに空気がすっかり入れ替わったらしく,昨日の地獄の蒸し暑さとは無縁の爽やかな東風が心地よし.いまの気温は19.7度.とりあえず昨日までの日録をアップ完了.そろそろ筑波大学大学会館を襲撃しに行かないと.まる一日あそこで過ごすのかぁ…….お昼ご飯はどーしましょ? 木曜だから〈Brotzeit〉が開いているかな.

◆頼まれ┣┣" たちのリスト(備忘) —— 「UTalk」8月21日(土)14:00〜15:00,東大・福武ホール(本郷)/「Wikiばな」,そのうちに/「勉強会@中央線NEO」での一席.9月7日(火)夜はどうかとの打診あり./「DDD」という会合があるらしい…….

◆筑波大学に幽閉される —— 晴れたり曇ったりしつつもしだいに暑くなってきた午前9時前,自転車にて出発.途中〈Brotzeit〉にて昼食をゲットしてから,筑波大学大学会館に向かう.日射しが暑いなぁ.湿気もあるし.今日は国交労連・学研労協主催の「第28回国立試験研究機関全国交流集会」に農環研分会の代表として参加することになっている.もちろん全日年休を取った上のこと.午前中は講堂にて全体集会.まずは総研大・池内了さんの記念講演「科学技術政策と研究機関・研究者の社会的責任を考える」が二時間あった.その後,基調講演があって昼休みに入る.

◆小人,書店にて不善をなす —— 昼休みに時間があったので,ぎらぎらの夏日を避けるつもりで大学会館のとなりの書籍部に入ってしまったのが運の尽き.入り口で「言語学フェア」の平台があってトラップされる.言語学出版社フォーラム(編)『言語学図書総目録2010』(2010年3月25日発行,言語学出版社フォーラム)なる部厚いカタログをもらって喜んだりしていたうちは,可愛かったのだが…….

◆午後の「全国交流集会」 —— 午後は三つの分科会に分かれての討議が三時間.研究環境と労働条件に関する分科会に参加した.研究独法ごとにいろいろな背景事情のもとにさまざまな問題があるようだ.年休取得ひとつをとってもある独法ではOKなのに,他の独法ではダメというケースがある.組合費の分散が異様に大きいのはどーして? 午後4時に再び講堂に集合して closing discussion.午後4時半にやっと解放された.

—— 夕方になっても大学会館の外では厳しい蒸し暑さが続いていた.午後2時の最高気温は29.8度.湿度も高く天王台との自転車往復は難行苦行の一言に尽きた.

◆帰宅してからもぜんぜん使い物にならず,早々に寝てしまった…….

◆本日の総歩数=2968歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.5kg(−0.1kg)/25.9%(−0.3%)


16 juni 2010(水) ※蒸し風呂の都内で三田から本郷

◆午前4時半起床.外は雨.昨日は夜になっても蒸し暑かったが,明け方になっても22度.起きてすぐ原稿┣┣" と格闘しなければならないほど,またしても追いつめられている.本日は朝から三田の鉄壁図書館に登攀し,午後,本郷で原稿を納税した上で,東大農学部での大学院ガイダンスへ.

◆つぶやく —— TLに担当編集者が「常駐」しているという事態は,考えてみれば,とてもコワいことかもしれない…….

◆早朝の┣┣" 撃ち —— 朝イチで交流センターWSのカリキュラムを作成し,研究交流課へ連絡完了.これで今年の分子系統ワークショップの受講者募集がかけられる.あとは,このカリキュラムについて講師陣の了解をとりつけないといけない.

◆三田の奥の院にてキルヒャーに触れる —— 9:00発のTX区間快速に乗る.曇って蒸し暑い.雨は一時的に小止みだったが,車中窓越しに本降りの雨を眺める.田町駅ではすでに曇り空になっていたが,黴びそうな蒸し暑さはどうしようもない.慶應の三田キャンパスに直行し,事前閲覧許可を取り付けてあった慶応義塾図書館へ.今回の閲覧希望図書は「貴重書室」というところにある.初めて行く貴重書室は五階の奥まったところにあり,鉄扉で外界とは隔てられてい他.ドアの前に電話があって,それで開扉をお願いしないと中にすら入れないという鉄壁(鉄扉)のディフェンスぶりにまず圧倒される.

事前に申請してあったのは下記の二点だった:

  1. キルヒャー『エジプトのオイディプスOedipus Aegyptiacus)』(1652-54, 全4巻).〈新世紀エヴァンゲリオン〉で一躍有名になった「セフィロトの樹」の原典.ラテン語の地の文にアラビア文字・ギリシャ文字・ヘブライ文字さらには漢字まで入り交じる壮絶な本で,ヒエログリフの解読にかけた切るヒャーの情熱は悪魔的(魔術師的)だったことがうかがえる.この本の見所はカバラーに関する膨大な記述で(第2巻),「セフィロトの樹」と「生命の樹」の折込み図版もこの巻に所収されている.ライムンドゥス・ルルスの「記憶術」の影響ははっきりしている.
  2. キルヒャー『ノアの方舟Arca Noë)』(1675).ノアの方舟の製作から始まって,その全体と内部構造.さらに箱船に乗船した動植物の船室への配置と博物誌.洪水のようすとアララット山への漂着までを解説.図版がすばらしい! この本の巻末には「洪水」後のノアの家系図とアダムの家系図が載っている.もちろん「生命の樹」の図像学の伝統がここにも発現している.

外界から隔離された三田の別世界にて四世紀前の羊皮紙本と対面すること約1時間半.日常的にはムリとしても,たまにはこういうふうにかつての羊皮紙本にじかに触れる経験をもつのは,「ブツ」としての本の質感と触感を忘れないためにも貴重.羊皮紙の厚さが不規則にばらつくのが生々しい.紙魚の喰い跡さえ許してしまえる.

◆蒸し風呂の都内を徘徊する午後 —— 三田の別世界から悩み多き現世に送りもどされた後,神保町に向かう.初夏の太陽が照りつけても蒸し暑さはちっとも吹き払われず,サウナに入っているような不快指数の高さは今年初めてかもしれない(都内の最高気温は30.3度に達したという).〈珈琲舎・蔵〉にて納税のための原稿を書きまくる昼下がりの1時間半.さらに本郷に転戦していつもの〈ルオー〉にて対面執筆で書き続けて,やっと第6章第1節の原稿14枚を編集者に手渡したのは午後3時過ぎ(次回は来週6月23日の午前11時に決定).本郷通りは午後の太陽が元気いっぱい,蒸し暑さも絶好調.午後4時から東大農学部での大学院進学ガイダンスでのお勤めを終えたのが午後5時半のこと.蒸し風呂のような都内を抜け出ようと千駄木に向かう道すがら,むくむくと湧き上がる兇相の雲間から大粒の雨がぼたぼた降り出した.あわてて千駄木駅から地下に逃避する.北千住では一時的に土砂降りだったが,あっという間に晴れ上がり夕陽が輝いて虹が立つ.つくば駅に到着したのは午後7時前だった.お疲れさん,お疲れさん>じぶん.

◆久しぶりの蒸し暑さで,こういう日に都内をうろうろするのはとても消耗するなぁ.一刻も早く安らかに眠りたいものだ.明日は全日年休をとって筑波大学での組合行事「第28回国立試験研究機関全国交流集会」に参加する.

◆本日の総歩数=9221歩[うち「しっかり歩数」1885歩/21分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.6kg(+0.3kg)/26.2%(+0.1%)


15 juni 2010(火) ※組合┣┣" に包囲される実在日

◆午前4時半起床.雨上がりの曇り空.気温は17.5度.昨日からほぼ24時間,ずっと「17度台」の一定気温が続いている.恒温室か? もちろん高湿なので,さわやかさとは無縁.南からの湿った風が吹き込んでくる.早朝は涼しいが真夏日になるかも.その後も晴れたり曇ったり.紫野〈和久傳〉の「西湖」 が食べたくなってきた.

◆重要┣┣" 目録 —— 次期執行委員選出委員会の配布メモのチェック.どこのグループからどの役職を出してもらうかの確認.地本と分会の二つが同時並行で進むのでたいへん./進化学会の講演要旨は6月18日締切./交流センターWSの広報内容チェック.水曜までに./日本図書館協会への投稿は10月末が締切./文庫本への解説依頼.どうしようか.

◆[蒐書日誌]ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ[木村直司編訳]『ゲーテ地質学論集・鉱物篇』(2010年6月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫]本体価格1,500円,502 pp.,ISBN:978-4-480-09293-9 → 目次版元ページ).昨年の春に出た『ゲーテ形態学論集・植物篇』と『ゲーテ形態学論集・動物篇』に続くゲーテ自然科学論集シリーズ.なお本書の続編『ゲーテ地質学論集・気象篇』が刊行予定とのこと.

◆[分類思考]本日の残響:アマゾン書評 - いとみみず「緩いエッセイとして読むことをおすすめする」(2010年6月4日) ※Scott Atran の翻訳ですか〜.グールドやみなかよりもたいへんかも…….

◆これがすんだらラクになる(はず)! —— 午前いっぱい配布メモづくりの詰めをして,昼休みに分会室へ.12:15から半時間ほど第一回選出委員会.次年度の組合役員選出に関する状況説明をした後に,互選で選出委員長を選んだ.あとは自律的に役員選出を進めていただければOKです.よろしくお願いいたします.組合の次期役員選出委員会がスムーズに動き始めたので,やっと一心地つける.ワタクシの任期もあと三ヶ月でジ・エンドとなる.

◆[欹耳袋]『生物科学ニュース』がリニューアルされたそうな.

◆夕方,外を見やると空は曇りはじめてきた,そろそろ雨が降り出すかな.BGMはモーツァルトのレクイエムに続いて,ブラームスのレクイエム.昇天してはいけません>ワタクシ.午後7時,撤収.曇りときどき雨粒がぽつぽつと落ちてきた.気温は高く蒸し暑い.

◆出版企画決定 —— 勁草書房から出版企画が確定したもう一冊の論文集についても宣伝しておこう:中尾央・三中信宏(編著)『文化系統学への招待:文化の進化パターンを探る[仮]』(2011年刊行予定,勁草書房,東京).現時点ではまた影も形もありませんが,執筆陣は掛け値なくとっても「ものすごい」です! ※この┣┣" がカミングアウトしたからにはもう逃げられない〜.

影も形もないけれど,執筆陣はもう決まっていたりする:

【目次案】※タイトルは仮題※
 はじめに(中尾央・三中信宏)
 第1章:文化における進化プロセスとパターン(中尾央)
 第2章:文化系統学の起源と普遍的系統樹思考(三中信宏)
 第3章:言語の文化系統学(Tom Currie/訳)
 第4章:『老葉』に対する系統学的アプローチ:宗祇による連歌の系譜(矢野環)
 第5章:『百鬼夜行絵巻』写本の系統(山田奨治)
 第6章:擬洋風建築の系譜:クブラー『時の形』を通じて(中谷礼仁)
 第7章:イメージの系統(田中純)
 第8章:文化系統学と心理(板倉昭二)
 おわりに(三中信宏・中尾央)
 索引
 見取図(三中信宏)

◆[蒐書日誌]近刊情報:田中純『イメージの自然史:天使から貝殻まで』(2010年6月近刊,羽鳥書店,東京,本体価格3,600円,ISBN:978-4904702116 → 著者サイト版元ページ).第1章「進化のイメージ」ではヘッケルが登場.図像学的な影響力はなお衰えず.買わないと.※上記論文集の執筆者のひとりだったりする.

◆明日は朝から都内をうろうろ徘徊することになっている.

◆本日の総歩数=6926歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.3kg(−0.2kg)/26.1%(−0.5%)


14 juni 2010(月) ※梅雨入りの農大通りで霧雨攻撃

◆午前5時起床.本降りの雨.気温19.0度.北東風.いよいよ梅雨の到来か.気温は低くても湿度が高いので蒸し暑くなる.これからは服装に気をつけないと活動性が低下する.今日は午前中は研究室にいて,午後は農大の講座.雨の中,ハートフル農大通りを往復するのは気が重いが…….

◆組合┣┣" ども —— 次期役員の選出委員会の招集をかけた.明日の昼休みに分会室にて./組合関連で勤務時間内に活動する際,今年度から「短期専従」という新しい制度がスタートした.ワタクシのような末端分会の執行委員もその適用を受けることができるのだが……,たくさんの届け出書類が軒並みエクセル文書なので大きく脱力中.まだ切羽詰まっていないから放置しよ….とりあえず年休があるうちは出さなくてもいいかな.足りなくなるかな.「年休」まわりの状況がどんどん変わっているのでついていけない.

◆霧雨がシャワーのように降り続く中,農環研にて一仕事.日録アップロード完了.午前9時,17.4度.激しい霧雨.選出委員会で配布するメモづくり.ハワイ日録がまだ〜.多変量解析概論のスライドを発見回収完了.昼前に撤収.

◆[欹耳袋]第16回野生生物保護学会・日本哺乳類学会2010年度合同大会(開催案内).9月17日(金)〜20日(月)に岐阜大学にて.「徳田御稔集会」は自由集会として20日開催を画策中./若い研究者によるリレーエッセイ(第11回):平沢達矢「盗まれて、得たもの」(2010年6月14日).そうなんですよねぇ.海外で盗難に遭うと現実的・精神的なダメージが大きいもんねぇ.

◆霧雨の経堂で濡れまくり —— 12:25発のTX快速にて経堂に向かう.霧雨が降り続いている.肌寒いのに蒸し暑いというこのヘンな天気をなんとかしてほしい.「梅雨寒」という表現があるけれども「蒸し暑い」と同義だとつねづね思っている.今日の高座は二変量間の共変動と相関係数に関する解説.これまでの「一変量統計学」とはまたちがった世界が広がるはず.今日の「二変量統計学」が体得できれば,次回の「多変量統計学」への足がかりができます(>受講生諸氏).レポート出題は来週ね.降り続く霧雨に濡れまくりながら,ハートフル農大通りをたどりつくばに直帰.こういう空模様の日ってからだの内側から疲れる.

◆[蒐書日誌]澁澤龍彦『洞窟の偶像』(1977年9月30日刊行,青土社,東京,311 pp.).農大高座の帰りに経堂駅前のガード下でたまたま店開きしていた青空古本屋で購入した.澁澤龍彦の書物エッセイ集.あとがきによると,本書の書名は,フランシス・ベーコンの代表作『ノヴム・オルガヌム』の「アフォリズム・第1巻」に登場する「洞窟のイドラ(idola specus)」(39, 42)から取られているという.ある意味で偏愛ないしオブセッションの人だった著者ならではのタイトルの付け方だろう.

◆いよいよ来月出版!勁草書房から来月あたり出るはずの論文集:松本俊吉(編著)『進化論はなぜ哲学の問題になるのか:生物学の哲学の現在』(2010年7月上旬刊行予定, 勁草書房,東京, 本体価格3,500円, ISBN:978-4-326-10198-6 → 目次)の印税計算について仕掛人氏から連絡があった.カバージャケット案もまもなくだと言う.「表紙」と「お金」の話題が出てくるのは大団円が間近い証拠.善哉善哉.

ついでだから,所収論文をリストしておこう:

【目次】
 まえがき(松本俊吉)
 第1章:自然選択の単位の問題(松本俊吉)
 第2章:生物学的階層における因果決定論と進化(中嶋敏幸)
 第3章:生物学における目的と機能(大塚淳)
 第4章:進化論における確率概念(森元良太)
 第5章:理論間還元と機能主義(太田紘史)
 第6章:種問題(網谷祐一)
 第7章:系譜学的思考の起源と展開:系統樹の図像学と形而上学(三中信宏)
 第8章:人間行動の進化的研究:その構造と方法論(中尾央)
 第9章:進化倫理学の課題と方法(田中泉吏)
 用語集
 人名索引
 事項索引
 執筆者略歴

◆Max Fürbringer の図版解読はすでに完了した.忘れないうちにマーカーで色分けしたいところだが,その時間がない…….

◆本日の総歩数=7340歩[うち「しっかり歩数」1789歩/24分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.5kg(+0.1kg)/26.6%(+0.4%)


13 juni 2010(日) ※図版を読みつつおきうとを喰う

◆午前4時半起床.日の出を拝むひととき.いちおう晴れているが雲がやや多め.昨日は午後1時に最高気温29.6度に達し,ほぼ真夏日だったが,湿度がまだ低いのが救い.高温はなんとか許してあげるが,高湿はほんとうに許せない.今日はやや蒸すなぁ.午前7時には空が明るくなってきた.

◆本日の残響:ブクログ「「分類思考の世界 (講談社現代新書)」 の名言・格言・名フレーズ」※「格言」は日々つくられる?

◆蒸し暑さがさらに増してきたお昼前,毎月恒例の〈つくいち〉をひとまわりし,東新井に新しくできたワインバー〈クレオン・ル・プレジール〉と同じ建物にあるロシア料理店〈チュド〉の場所を確認して帰宅した.ペリメニ,喰いたいな./12:34に長い地震があった.免震マンションの高層階に生息していると,地震のとき「ゆらり〜ゆらり〜」と揺さぶられて,酔ってしまいそう.速報によると今回は福島沖が震源だったらしい./午後1時に最高気温26.9度だった.気温は昨日よりも低いが不快指数は高い.

◆原図版を読むシアワセ —— 昨日から Max Fürbringer 本(1988)の図版を眺めている.上下2巻の書誌情報はすでに公開済み

  1. Max Fürbringer『Untersuchungen zur Morphologie und Systematik der Vögel, zugleich ein Beitrag zur Anatomie der Stütz- und Bewegungsorgane. I. Specieller Theil: Brust, Schulter und proximale Flügelregion der Vögel』(1888年刊行,Verlag von T. J. Van Holkema,Amsterdam / Verlag von Gustav Fischer, Jena,L + S. 1-834 → 上巻目次
  2. Max Fürbringer『Untersuchungen zur Morphologie und Systematik der Vögel, zugleich ein Beitrag zur Anatomie der Stütz- und Bewegungsorgane. II. Allgemeiner Theil: Resultate und Reflexion auf morphologischer Gebiete; Systematische Ergebnisse und Folgerungen』(1888年刊行,Verlag von T. J. Van Holkema,Amsterdam / Verlag von Gustav Fischer, Jena,S. 835-1751 + 30 Tafeln → 下巻目次
上巻(『各論』)は鳥類の骨格・神経・筋肉系の詳細な記載.巻末にある40枚に及ぶ表(Tabellen)は各部分の計測データの一覧で,こういう時代の解剖学書にしてはめずらしいと感じた.後の「相対成長」理論の先駆けなのだろう.なお,上巻表紙に記されている格言「Mach es wenigen recht, vielen gefallen ist schlimm」はシラーからの引用で,著者のモットーだったという.シラーの元の言葉は:「Kannst Du nicht allen gefallen durch Deine That und dein Kunstwerk - mach es wenigen recht. Vielen gefallen ist schlimm」(「お前の行為や芸術作品を誰もが好むことがありえようか.かぎられた人にわかってもらえればいいだろう,大勢に気に入られているようではだめだ」).この格言はウィーンで活躍した画家ギュスターヴ・クリムトがその作品〈Nuda Veritas〉(1899)で引用したことで有名になった.

一方,下巻(『総論』)は鳥類全体の系統分類体系の構築.巻末に付けられている30葉の彩色図版の大半は鳥類の解剖図だが最後の3葉は系統樹.この図版がほしいために本書を苦労して入手したようなものだ.Robert J. O'Hara の論文で見て以来ずっと気になっていた.Tafel XXVII と XXVIII は三次元的にイメージされた系統樹のオモテとウラを2葉の図版にしている(Tafel XXVIIIの全体像.原寸はA2サイズ).続く Tafel XXIX a-b と Tafel XXX(→ 全体像.原寸はA3サイズ)は系統樹を,異なる時間平面で切断した射影図として「分類体系」の二次元マップ化をもくろんでいる.系統樹の「切断面」が各分類群に対応する.三次元系統樹を異なる時空平面で切断し,切断面の切り口をもって系統的分類体系とみなすという考え方.これだけ詳細にわたる「系統」と「分類」の相互関係をみごとに図像化した例は他には見当たらない.その意味で〈系統樹曼荼羅〉プロジェクトの重要なエントリーだ.いま進めている作業は,系統樹から分類マップへの「写像」の対応関係の確認.著者は「系統樹」という verticale Ansicht を「分類」として horizontale Projection することだと書いている.その後づけをおこなうということ.

—— 著者の経歴と業績に関しては独語版ウィキペディアに詳しい.また,ハイデルベルク大学の紹介記事(「Max Karl Fürbringer (1846 - 1920)」)からはオンライン公開された Fürbringer の著作へのリンクが張られている.図版がとてもきれいなのはもともと画才があったからか.それとも Ernst Haeckel - Carl Gegenbaur の伝統か.また,それとは別に,Max Fürbringer - Erwin Stresemann - Ernst Mayr というドイツ鳥類学の学的伝統もほの見える.

◆「和」の夕餉 —— 「洋」だった昨日とは正反対に,今夜の夕食メニューは親子丼ときつね丼に決めた.フレッシュ野菜サラダとお味噌汁のセット.オプションで「おきうと」を付けて.なお,夕食のお伴には常陸野ネストビール「ホワイトエール」と須藤本家・純米吟醸〈霞山〉を用意したが,ビールだけでささやかにすませた.NHK教育TVでマーラー8番のライヴ録画を放映していた.NHK交響楽団の199年代初頭のもの.壇上の人多過ぎ…….

◆週明け早々の┣┣" 撃ちがいくつか待ち構えている.いずれも組合┣┣" ども.

◆本日の総歩数=4988歩[うち「しっかり歩数」1888歩/21分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.4kg(−0.1kg)/26.2%(+0.1%)


12 juni 2010(土) ※南風が吹き込んで真夏日急接近

◆午前5時起床.快晴.気温は16.7度と高めだが,東寄りの風が爽やかで心地よし.午前7時前,北に向かって歩き始める.晴れているが気温は着実に上昇中.

◆やっとゴールが見えてきた —— 昨日は一日中断続的に組合┣┣" と取っ組みあって終わっただけの感が強い(orz).組合仕事は,つくばにいるときだけ,目の前にいる┣┣" とのみ格闘してきたが,ふと遠くを見ればあと三ヶ月でこの一年間の任期も満了だな.週明けの選出委員会が動き始めればよし.

◆[欹耳袋]いかにダメになるか? —— はてな匿名ダイアリー「二十代で研究者人生をダメにするための"論文"の読み方」 (2009年7月28日).個人的には,この記事の元記事:シロクマの屑籠(汎適所属)「十代で人生をダメにするための“読書”」(2009年7月27日)の方がより教訓的だと思う.

◆暖かな南風が吹き込む昼下がりはゆるゆるとした時間が流れていく.地表付近はほぼ真夏日で午前1時には29.6度という本日の最高気温を記録した.咲き始めた紫陽花の花が初夏らしい日射しを浴びている.

◆[欹耳袋]〈小倉朗さん没後20年室内楽作品展〉2010年10月18日(月)19:00〜(銀座王子ホール)演奏・話:高橋悠治他 ※詳細は小倉朗コンサート実行委員会( kimikos@crest.ocn.ne.jp )まで.

鶏をローストする夕べ —— 生活クラブから届いた鶏胸肉があったので,今夜はオーブンでローストチキンを焼くことにした.ホールのローストチキンはクリスマスに調理した経験があるが,切り身のローストはひょっとしたら初めてかもしれない.まずは塩胡椒と白ワインで鶏肉の下味をつける.ローストの手順は,最初に皮側で,焦げ色をつけながら「220度5分」,その後「200度10分」,裏返した肉側はじっくり中まで火を通すため「180度15分」でトライしてみることにした.オーブントレイの肉の周囲には,二つ割りした皮付きジャガイモと香り付けのニンニクを二かけ並べた.一時間かからずにいいぐあいに焼き上がった.今夜のお伴は〈常陸野ネストビール〉の「ヴァイツェン」と〈白瀑〉の「サマーど」でした.

◆夜,南寄りの風が強かった.そういえばワイキキでもこういう天気だったかも.

◆本日の総歩数=9435歩[うち「しっかり歩数」5883歩/61分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.5kg(−0.8kg)/26.1%(−0.8%)


11 juni 2010(金) ※一日中とめどなく┣┣" が湧く

◆午前4時半起床.晴れ.日の出を拝みつつ出勤.気温は17.3度.早朝は東寄りの風が涼しいが,日中は今日も暑くなるのかな.

◆午前中は否応なく組合┣┣" 数頭の調教でつぶれてしまった —— 農環研当局との「時間単位年休取得協定」ならびに土浦労働基準監督署に提出する「意見書」:提出完了.午後にも所内告知あり./「全農林定期大会代議員選出届出」:届出書(推薦人3名+分会印)完了.たかが?代議員の選挙なのに「抱負」を書かせるんですかっ!/「不動産使用に関する協定書」:提出完了.組合の農環研内でのスペース占拠に関する協定./「平和大行進」の件.去年までは動員として人集めしたが,今年は広報のみにとどめる.暑い季節に二日間も歩き続けるイベントに動員はふさわしくない./「原水禁大会」参加の件.遠方でのイベントにもかかわらず参加希望者が所内に二人もいるという.ありがたいな./各職場班に依頼した次期執行委員選出委員がほぼ出そろった.来週早々の6月15日(火)昼休みに選出委員会を招集し,今後の活動を決める予定.

◆やや蒸し暑い曇り空のつくば.嫌なシーズンの到来を予期させる.気温的には夏日ではない23度台を推移しているが,湿度が高いせいか室内にこもっていると快適ではない.

◆午後の組合┣┣" 撃ち —— 午後1時半から緊急の窓口協議.パソコンのセキュリティーと情報管理に関する当局からの要望事項.廃棄するときは情報の完全消去が必要.常識でしょ>組合員諸氏./全農林定期大会は代議員の他に「傍聴者」という名目の動員がかかっているまる二日間にわたって都内に拘束されるので,これはもう執行委員が出るしかない.いちおうワタクシが「傍聴者」となって名前を登録するが,7月22日(木)しか出席できない.翌23日(金)は別の“三中さん”に出てもらうことになる.

◆[蒐書日誌]慶應義塾図書館(編)『理性の夢:図版と文字で読むフランス18世紀』(1995年1月刊行,慶應義塾図書館,カラー口絵 1+ii+133 pp.).1995年に丸善・日本橋店で開催された慶應義塾図書館所蔵稀覯書展示会の図録.この年に寄贈された〈荒俣宏コレクション〉を含む.これで,三田の鉄壁図書館を攻略する資料はそろった.

◆その他の┣┣" たち —— 農大三点セットは用意完了.ウェブサイトにもアップ完了./メーリングリストのアドレス登録作業完了.

◆[欹耳袋]〈シュレディンガー音頭〉:「♪プサイにファイ! プサイにファイ! 世の中すべて波だらけ〜♪」.かの『歌う生物学』を髣髴とさせる.

◆もう夕方だが,バッハ〈無伴奏バイオリン〉をBGMに,さらなる組合┣┣" 一頭を追いつめているところ.今日の午後,時間単位年休取得に関する労使協約が4月はじめにさかのぼって発効した.制約条件がきつくなってめんどうくさいことこの上ないのだが,その点は他の組合員も同じということ.組合員の一人からこの件に関する意見が届いたのでその対応をした.

◆午後7時過ぎに撤収.けっきょく本務とは関係のない┣┣" 撃ちに終始した一日だったな…….

◆本日の総歩数=6690歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼△|夜△.計測値(前回比)=90.3kg(+0.7kg)/26.9%(+0.1%)


10 juni 2010(木) ※夏日の観音台,初蝉が鳴く夕方

◆午前5時半にいったん目覚めたが,さすがに前夜の痛飲はダメージが大きかったな…….外は朝から快晴で初夏の陽気,ワタクシはゾンビ状態のまま.元気のいい晴天が広がり,正午には25.3度と夏日ラインをあっさり突破した.午前いっぱいばたばたしていた.ばたばたしているときにかぎってたくさんの┣┣" たちが湧き出て困る.

◆[蒐書日誌]日本古生物学会(編)『古生物学事典(第2版)』(2010年6月10日刊行,朝倉書店,東京,本体価格15,000円,ISBN:978-4-254-16265-3 → 版元ページ)日本古生物学会75周年記念出版.一項目のレフリーを担当しました./ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ[木村直司編訳]『ゲーテ地質学論集・鉱物篇』(2010年6月9日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫]本体価格1,500円,ISBN:978-4-480-09293-9 → 版元ページ).昨年の春に出た『ゲーテ形態学論集・植物篇』と『ゲーテ形態学論集・動物篇』の続刊ですね./近刊情報:小松和彦(監修)『妖怪絵巻:日本の異界をのぞく』(2010年6月24日近刊,平凡社[別冊太陽:日本のこころ170],本体価格2,300円,ISBN:978-4-582-92170-0 → 版元ページ).『大江山絵詞』・『周天童子絵巻』・『土蜘蛛草紙』・『稲生物怪録絵巻』・『融通念仏縁起絵巻』・『百鬼夜行絵巻』など有名どころの妖怪絵巻が総出演だという.『百鬼夜行絵巻』の写本系統については,いま水面下で進行中のとある企画に関係している.大判の本で見応えあるにちがいない.出たらゲットしよう.

◆夕暮れのヒミツの実験 —— 農環研ライブラリアンの智慧を拝借し,「酸性紙判別用チェックペン」なるヒミツ兵器を動員した.サインペン形状で,紙に塗るだけで“酸性度”が判定できるというすぐれもの.紙が中性なら「紫色」のままだが,酸性化が進行すると「黄色」に変色するという.リトマス試験紙みたいな感じ.試しに,先日届いた Max Fürbringer 崩壊本の酸性度を測ってみたところ(破れた表紙のウラ側の隅でテスト),予想通り,瞬時にして「真っ黄色」に黄変してしまった…….この「紙束」は装幀が完全崩壊しているのみならず,紙もまた「とても酸っぱい」という二重苦に陥っている.この本の保存をまじめに考えるのなら,ちゃんと脱酸化処理しないとダメかな?

◆ご臨終 —— いつも使っているプリンターがいきなり逝きました…….ここのところときどきシステムエラーが出るようになっていたので懸念してはいたのだが,いざご臨終に立ち会うと明日からどうしようかと考えてしまう.「Service Req. D1121」とかエラーメッセージが出ているので,早急に修理に出すしかないよねぇ.

◆さて,古書の酸性度が確認できたし,プリンターも死んだことだし,今日はもう撤収しよう.外はまだ空が明るいが,関東では午後6時過ぎにところどころで雷雲が発生しているという.駐車場に向かって歩いていたら,稲荷側沿いの林からセミの合唱が聞こえた.6月のこんなに早くから鳴いているとはフシギ,もちろん初蝉でした.夕暮れの風が涼しく心地よかった.

◆からっと暑いこういう日は夕餉のビールがことのほか美味.〈常陸野ネストビール〉ってやっぱりいいなぁ.

◆本日の総歩数=6690歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼△|夜△.計測値(前回比)=未計測/未計測


9 juni 2010(水) ※偵察がてら三田の鉄壁図書館に

◆午前4時半起床.東の空だけは晴れているが,薄曇りかな.気温17.3度と高い.風は吹いていない.湿度はやや高く,梅雨間近のこの時期らしい早朝でしょ.昨日までの日録はアップしたものの,ハワイ日録は放置状態.しかし,午後は三田に出撃しないといけないので,また遅れるなあ…….

◆┣┣" 叩きの朝 —— 朝から組合┣┣" どもをしばき倒しているところ.「モグラ叩き」は叩くたびに頭数が減るが,「┣┣" 叩き」は叩けば叩くほど頭数が増える.この上もなく理不尽なゲームだと思う今日この頃./年休届が突っ返されてきた.訂正箇所多数.これまで時間単位年休は取っても,半日年休をとった経験はなかった.半日は時間換算せず,「0.5日」でずっとカウントし続けるのだそうな.時間単位年休の場合は「分」まできちんと計算しなければならなかったが,この点で「半日年休」の方がラクといえばラク./本日は午前中は出勤するが午後は半日年休にする予定.またフレックスをいじり倒して,「半日」をひねり出すという余分な作業が必要.6月9日(水)半日年期祐;17日(木)全日年休;21日(月)と28日(月)は各1時間年休.以上,届出完了.

◆とある鉄壁図書館の攻略について(予定) —— 複数閲覧者は特別な許可が必要とのことで,来週水曜(16日)に単独で貴重書室に行くということで再度の閲覧依頼を出してもらった./いずれにせよ,図録がないことには〈コレクション〉に入っているはずの本の指定ができない.今日の午後に三田まで行く理由はこの図録をゲットするため.

◆それ以外のこまごま —— 講談社サイエンティフィクから進捗探査電話.そろそろなんとかしないとなぁ……./7月2日(金),12:15〜12:55.全農林2010年度活動方針(案)をめぐる中央オルグ.中央農研大会議室にて./ドイツに留学する同じ領域の研究員の送別会は6月18日(金)の予定.

◆昼休みになったので帰り支度など.曇り空からときおりぽつぽつと雨が降ってきた.本降りにはならない気配.

◆三田の鉄壁図書館へ —— 蒸し暑くなってきた昼下がり,14:55発のTX快速にて東京へ.田町駅には16:00着.慶應義塾大学図書館にて,朝のうちに電話予約しておいた図録をゲット.来週またここに来ることになる.その後,待ち合わせた森元さんとしばしお話など.

◆[蒐書日誌]鷲見洋一(監修)『博物図鑑の世界 : 繁殖する自然』(2003年1月刊行,慶應義塾図書館,4(口絵)+xxiv+212 pp.,ISBNなし → Webcat Plus).2003年に丸善・日本橋店で開催された展示〈博物図鑑の世界 : 繁殖する自然〉の図録.慶應義塾図書館に寄贈された〈荒俣宏コレクション〉の一部を展示.

慶應義塾図書館(編)『近代科学の黎明:コペルニクス,ニュートン,そしてキルヒャー』(2005年1月刊行,慶應義塾図書館,vi+203 pp.,ISBNなし → Webcat Plus).2005年に開催された慶應義塾図書館蔵〈近代科学の黎明〉展の図録.キルヒャーの解説(pp. 149-205)が貴重.来週の再訪では,キルヒャーの『エジプトのオイディプス』(全三巻,1652〜1654)と『ノアの方舟』(1675)を開くことになる.

◆その後,午後6時半から飲み始め,延々と午後11時近くまで.へろへろになって午前さまの帰宅とあいなった.明日はまだ仕事があるというのに飲み過ぎだってば!

◆本日の総歩数=11678歩[うち「しっかり歩数」811歩/11分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=89.6kg(+0.3kg)/26.8%(−0.3%)


8 juni 2010(火) ※鉄壁のガードに阻まれて入れず

◆午前4時半起床.曇り,気温は午前5時の時点で17.7度.湿り気があるようであまり爽快な朝ではない.

◆朝の┣┣" 撃ち —— 三田の某図書館の攻略作戦続く.鉄壁の防御態勢をもつライブラリーをいかにして開門させるか./そのかたわらで組合┣┣" 数頭を駆除完了./交流センター分子系統ワークショップの最後の講師に連絡完了.MEGA5 の代わりに Wheel Tree が初登場.これでワークショップ時間割の作成に移れる.

◆原稿┣┣" 依頼あり —— 昨日,とある雑誌特集として「図書分類」に関する寄稿を依頼された.図書分類の「原理・原則」を究める気運はなお高いのだろうか.デューイでも中尾佐助でも緑川信之でもいいんだけど.とにかく,二つ返事で原稿執筆を引き受けてしまったので,ストーリーを編み込まないといけないな.

◆献本感謝!:森田邦久『理系人に役立つ科学哲学』(2010年6月10日刊行,化学同人,京都,vi+261 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-7598-1432-3 → 版元ページ).本書が新刊で出たことを知って,「買うしかないよねぇ」とつぶやいたその日に献本されてきました.以心伝心ということばの威力を思い知らされたしだい.どうもありがとうございました.推論・説明・因果・実在・反証・法則など科学哲学の主要なテーマを各章で論じる.最終章では生物学哲学が取り上げられている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 午前10時から農研機構の担当者が来室し,秋の恒例行事である「数理統計研修」の打合せをした.講師陣に大きな変更はない予定.今年の研修実施日程(案)は:「基礎編」11月8日(月)〜12日(金)/「応用編」11月15日(月)〜19日(金),場所は例年と同じく筑波事務所プレゼンテーション室.講師になる方々は覚悟してください.

◆[欹耳袋]先月滞在したワイキキのヒルトンから顧客アンケート依頼メール(和文):「親愛なる ゲスト , 私たちは世界中のホテルであなたの滞在中のお役に立てる喜びされている。我々は、あなたがホテルのプロパティで選択することが実現し、我々は非常にお客様のビジネスに感謝いたします」.英語を母国語としない話者はきっと同じようなことを口走ったり,かいたりしているのだろうなと開き直ってみる.

◆昼下がりの┣┣" 撃ち —— 三田の某図書館に閲覧依頼を出してもらうよう手配した.とりあえず今回は「方舟」と「オイディプス」を見に行くことにした.前者は生物地理学の,後者は系統樹思考の淵源.いずれも同じ著者の本.17世紀の本なので当然「貴重書」扱いはいいとして,館内閲覧も「一名で」との制約がついていた.はい? 最初の予定では,三田の知り合いとともに閲覧をと思っていたので,予期せぬフェイント攻撃を受けて腰砕けになってしまった.しかも,筆記用具(鉛筆しかダメ)とメモ帳以外は持ち込みできないというオキテがあるらしい.この鉄壁の防衛システムは尋常ではない…….orz /並行して,さっきから何頭かの辞書項目┣┣" が電話口から飛び出してくるようになった.びっくり┣┣" たち.どの項目に何を書いたかがばらばらで相互調整をしていなかったという凡ミスに起因する「┣┣" -genesis」だ.困った困った……./6月23日(水)午後5時〜,東大農学部〈S〉にて,UTalk の打ち合わせをする.

◆午後6時半,やっと6月4日までの日録をアップできた(ハワイ日録はなお放置プレイ続行中).午後7時に撤収.小雨がぱらぱら降ってきた.

◆本日の総歩数=4636歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.3kg(−0.2kg)/26.7%(−0.4%)


7 juni 2010(月) ※いよいよ蒸し暑い季節の始まり

◆午前4時起床.快晴,気温13.6度.日の出を拝む.曇りのち晴れ.外は今日も暖かい(暑い)ようですなぁ.

◆┣┣" の乱れ撃ち —— 明後日の水曜に三田の慶應図書館に潜入すべく工作活動をする.この┣┣" 撃ちは楽しいかもしれない.農環研の広報情報室から先方に閲覧依頼を出してもらうようにする./憂鬱な組合┣┣" を横目に見つつ./のろのろと5月分の月末までの日録を公開したものの,肝心の「ハワイ日録」はアップできていないというていたらく…….

◆〈アフリカの果て〉は鉄壁のディフェンスだった —— 折り返し広報情報室から連絡あり.まずは閲覧ターゲットである〈コレクション〉は公開可能な目録がまだないので,一冊ずつ指定しなければならないという.しかし,当方としては,そもそもどのような書籍が含まれているのか自体が不明なので,これではラチがあかない.その旨を先方に連絡してもらったところ,その〈コレクション〉の展示会図録(下記)を見た上で,個別に閲覧依頼を出すようにとのこと.そんなこと急に言われたって「図録」が手元にありませんがな……

◆[蒐書日誌]虎の巻(1):鷲見洋一(監修)『博物図鑑の世界 : 繁殖する自然』(2003年刊行,慶應義塾大学図書館,4+xxiv+212 pp.,ISBNなし → Webcat).この図録は三田に行けば首尾よく入手できそう./虎の巻(2):慶應義塾図書館(編)『理性の夢 : 図版と文字で読むフランス18世紀』(1995年,丸善,東京,133 pp. ISBNなし→ Webcat).こちらは残念ながら品切れだったので,すかさずオンライン古書店に発注完了.

—— そんなこんなでじたばたするはめになった.それにしても,これはかなり強力な防御ガードだ.ボルヘスのような図書館長がいたりするのか…….『薔薇の名前』の舞台になった修道院図書館のイメージが強すぎるな.攻略戦術再考中.

◆経堂へ出撃 —— 12:25発のTX快速にて経堂へ.薄曇りでやや蒸し暑い.イヤなシーズンの到来だ.午後2時前に経堂到着.本日の農大高座は線形統計モデルの一般化とモデル選択論について.そろそろレポート(第一回目)の出題を考えないと.

—— 今日はおとなしくつくばに直帰.午後6時過ぎにご帰還.昼間は蒸し暑くても,夕暮れには気温が下がってしのぎやすくなるのはありがたい.

◆闇から┣┣" が一頭出現 —— 6月17日(木)9:30〜16:30に,筑波大学大学会館にて「第28回国立試験研究機関全国交流集会」という組合イベントがある.所内からほかに参加希望者がいないので,執行委員が“人柱”として出るしかない.フル年休を取っての参加.

—— この組合動員┣┣" 一頭を含め,図書館攻略┣┣" 一頭,新規原稿┣┣" 一頭,タイムリーなコラボ┣┣" 一頭に囲まれつつ,そろそろ寝ましょうかねー.安眠できるかなぁ〜(寝汗).

◆本日の総歩数=9241歩[うち「しっかり歩数」3664歩/37分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.5kg(+0.3kg)/27.1%(−1.0%)


6 juni 2010(日) ※ゆるゆると過ぎていく快晴週末

◆午前5時起床.快晴.朝日はすでに空高く.東寄りの微風が心地よく,気温は11.5度.さて,月をまたいで放置中のハワイ日録とともに,通常日録もものしているのだが,何だか進捗がイマイチで.

◆[欹耳袋]数々の「回避策」がリストアップされている! QT @satkit: Togetter - まとめ「Twitter 日本語検索がおかしい件

◆[蒐書日誌]近刊予定:さいとう・たかを『俺の後ろに立つな:さいとう・たかを劇画一代』(2010年6月下旬近刊,新潮社,東京,ISBN:978-4-10-325731-8 → 版元ページ ).「おお,ゴルゴ!」という感じですな.

◆幻視的? —— 昨夜から,マージョリー・G・ジョーンズ[正岡和恵・二宮隆洋訳]『フランシス・イェイツとヘルメス的伝統』(2010年3月10日刊行,作品社,東京,口絵4 + 399 + vii pp.,本体価格3,600円,ISBN:978-4-86182-279-7 → 目次版元ページ)を読み進んでいる.生い立ちと幼少期,さもありなん.並行して,ルドルフ・タシュナー[鈴木直訳]『数の魔力:数秘術から量子論まで』(2010年5月28日刊行,岩波書店,東京,カラー口絵 4 + vii + 273 + 10 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-00-005534-5 → 目次版元ページ)をブラウズしていたら,カラー口絵に〈ヤコブの梯子〉のみごとな絵が載っていた.この『創世記』の「scala Iacob」は存在の連鎖の図像化,一方,『イザヤ書』の「uirga iesse」は系統樹の図像化.

◆この週末はゆるりと過ぎてしまった気がする.今日の夕方は昨日みたいなみごとな「ヤコブの梯子」は見られなかったが,かえって心安らかな一日の終わりを迎えることができるようだ.でもって,まだゆるゆると日録を書き続けているのだが,いったいいつまで続くのだろうか,この┣┣" 追い.

◆本日の総歩数=4238歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.2kg(+0.6kg)/28.1%(+2.1%)


5 juni 2010(土) ※西空にヤコブの梯子が立つ夕方

◆昨夜の怒濤の「試飲会」を生き抜いて,真夜中につくばに帰り着いたまではよかったが,当然の報いとして午前中は虫の息のゾンビと成り果てていた.朝から遠雷が轟き,肌寒い東風とともに雨が降ったり止んだりしているうちに,昼前にはもう快晴の青空が広がっていた.昼下がり,再起動のため天久保の〈Brotzeit〉までお散歩往復する.午後2時という早い時間帯なのに,案の定ショーケースはすっからかんだった.最後に残っていたパゲットを切ってもらってトマト&モツァレラとレバーペーストのサンドイッチを作ってもらった.ついでに淡竹(はちく)の筍も買った.

◆[蒐書日誌]進化的安定戦略や利他行動理論で有名な George Price の伝記が出た:Oren Harman『The Price of Altruism: George Price and the Search for the Origins of Kindness』(2010年6月刊行,W. W. Norton, New York, ISBN:978-0-393-06778-1[hbk] → 版元ページ著者サイト).悲劇的な最期を遂げた研究者だった./「と学会」の特別賞を受賞したという木村守一『絹と立方体:架空の文字の大図典[修訂版]』(2006年刊行,ニコラ・フラメル金属材料研究所 → コンパニオンサイト紹介サイト(Cask Strength)).ちら見してみたい気もするが,すでに入手不能というのはまことに残念無念.商業出版ではなく自費出版で出された本を入手できるかどうかは根気と偶然と蒐書慾で決まってしまう.この本の実物に出会う機会はまだない.同じ著者による続編:木村守一『声と三稜鏡』(2008年刊行,ニコラ・フラメル金属材料研究所 → コンパニオンサイト)があるという.

◆[欹耳袋]〈Aromicon〉:ワインの風味を「視覚化」するサイト.ちとえば「Wein zum Aromen(アロマ別)」なら香りの要素を指定すると果物やら芝生!やらいろんなものが飛び回り,該当するワイン銘柄がヒットする.見ているだけでとても楽しい.

◆午後5時過ぎ,西の空を見やると「ヤコブの梯子」が何本も天を目指していた.

◆本日の総歩数=8267歩[うち「しっかり歩数」5574歩/54分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=88.6kg(−0.7kg)/26.0%(−1.2%)


4 juni 2010(金) ※本郷にて半年ぶりの試飲会の夜

◆午前4時半起床.晴れ,すでに気温14.6度.昨日は午後3時の最高気温が26.5度の夏日だったが,今日はもっと上がりそう.

◆朝から組合┣┣" の駆除 —— 昨夜は日が変わってすぐに組合┣┣" 撃ちが始まった.本日は昼過ぎまで農環研でその続き.夕方から東大農学部某所にて「試飲会」という名のヒミツの飲み会./先月すでに提出締切を過ぎている組合┣┣" 一頭.ハワイ国外逃亡中に下流に流れ去っていったかと忘却の彼方だったが,先ほど┣┣" 溜め池から遡上してきて,ただいま居室で暴れている真っ最中.「源泉かけ流し」だからといって油断してはいけないという教訓.

◆統計「道場」開き —— 来たる9月の横浜国大・環境情報研究院での〈統計道場〉は,9月27日(月)〜29日(水)という日程が確定した.時間帯は「9:30〜17:00」で,昨年までと同様に「R」を用いた統計解析の集中講義.すでに教務からは受講者名簿が届いている.今年もまた横浜チャイナタウンに連日連夜の出没か./もうひとつ,今年の冬学期に九大の新キャンパス(伊都地区)で,別件の〈統計道場〉が予定されている.九大といえば箱崎か旧・六本松しか行ったことがないのだが,伊都だと数日間「完全隔離」ということになるんだろうか…….拉致首謀者に訊くしかないか.

◆[欹耳袋]来夏の京都のイベント予定: SMBE2011+日本進化学会合同大会,2011年7月26日(火)〜30日(日),京大・時計台100周年記念会館.詳細はこれからとのこと./第31回猿橋賞募集(募集要項:締切2010年11月30日)

◆[蒐書日誌]この稀覯書にしてこの価格!(当然かも): Willi Hennig『Grundzüge einer Theorie der phylogenetischen Systematik』(1950年刊行,Deutscher Zentralverlag, Berlin, vi+370pp.).出版事情がきわめて悪かった第二次世界大戦直後のドイツで出た本書は,もともと発行部数が少なかった.そのせいか古書店でも見かけることはほとんどなかったのだが,たまたまAbeBooksに出品されていた.その価格は郵送料金を含めると実に「3000ドル超」だった.ワタクシはたまたま個人的なつてで本書を譲ってもらったが,稀覯書であることはまちがいない.1980年にドイツの Otto Koeltz(Koenigstein-Taunus)からハードカバー版として復刻されたことがあり,それも手元にある.しかし,1950年の初版は粗末なペーパーバック版で,紙もすでに酸化していてぼろぼろになりつつある.

◆初夏らしい青空の昼休み.正午の気温は25.2度で夏日ラインを突破.さんさんと日射しが降り注いでいるというのに,Keith Jarrett〈Radiance〉をBGMに引きこもるワタクシはツイート数がちょうど「5000」に達した.何という不健康な記念日か.

◆[欹耳袋]「twitter検索」 ここのところTwitter と HootSuite では最近になって日本語検索がうまく行かず困っていた.こういう日本語検索ツールがあるととても助かる.

◆来週あたり,慶應(三田)の図書館に秘蔵されている某コレクションの閲覧申請を農環研に出してみた(私立大学への閲覧申請は農環研ではこれまでほとんどない).古くて大きくて重い本が見たいな.ぼろぼろでも許すっ.ビニール手袋が必要か.

◆15:25発のTX快速で本郷に向かう.午後3時の気温は26.9度の夏日でからっと暑かった.午後4時半に南風が吹く弥生坂を上がって東大農学部にたどり着いた.著作権関係の案件にケリを付け返送準備完了.辞書ゲラもいちおう目を通しはしたのだが,ケリはまだつけられない.「最節約法」は「分岐学」に含めるとしても,「ベイズ法」は新規に書き起こす必要があるかも.

◆春の〈試飲会〉 —— 予報では雷雨になるかもとか言ってたけどホンマかいな.東大農学部某所でのヒミツの試飲会.料理が目の前で次々につくられている.元締めの鶴の一声により日本酒が林立する事態になった.一升瓶が6本,四合瓶が10本あまり.呑む側は総勢十数人.写真中央は秋田〈白瀑〉の季節限定銘柄「サマーど」.アクアブルーの涼しげな瓶に夏に向けての純米発泡にごり酒,他には,「黒龍・垂れ口(おりがらみ)」,「鳳凰美田」,「八千代桜」,「松緑」,「霧の塔」などなど.前回を大幅に上回る品揃えだった.午後7時から始まって午後11時前になってもまだ終わらず.

—— もちろん午前さまでつくばに帰り着いた.もうへろへろ…….小雨がぱらついていた.

◆本日の総歩数=6855歩[うち「しっかり歩数」947歩/10分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=89.3kg(+0.5kg)/27.2%(−0.6%)


3 juni 2010(木) ※たまにはつくばで┣┣" 撃ちを

◆午前4時半起床.今まさに日の出の瞬間.気温10.5度.今日もよく晴れそうだ.昨夜は原稿を“サトウキビを搾るように”納税したので,搾りかすのまま早寝してしまった.起き抜けに印刷業者と学会ジャーナル電子化と J-Stage 対応に関する見積もり依頼の連絡メールを出す.初夏の青空が広がる早朝,久しぶりに〈david pain〉にて「ショコラタルト」を買い求める.売り切れで地団駄を踏まないためには開店早々のこの時間帯に行くしかない.

◆朝の┣┣" 撃ち開始 —— いったん出版企画が通ってしまうと,新たな┣┣" どもが次々に誕生するんですよねぇ……と他人事のようにつぶやくワタクシ.編者┣┣" ,執筆┣┣" ,調整┣┣" ,まえがき&あとがき┣┣" ,索引┣┣" etc... まだ実感が湧かないんですけど.しかし,文化系統学のこの論文集企画はもう走り始めている./次期の分会執行委員の選出をややフライング気味に始めてしまおうか.地本執行委員の選出もあるし./6月10日(木)に東大で専攻昼食会が予定されているが,今回は欠席と返事.

◆[欹耳袋]Togetter - まとめ「議論と不和(2) —— いわゆる“文理問題”に寄せて」 http://togetter.com/li/24854 ※ハワイでウクレレしていた間にこんな議論が戦わされていたとは!/J. ベアード・キャリコット教授公開講演会「生物多様性:その意味は?また、なぜそれは善なのか?」2010年6月30日(水)17:00〜,東京大学本郷キャンパス法文2号館1番大教室.東京大学グローバルCOE「死生学の展開と組織化」主催イベント.

◆快晴の夏日昼下がりも┣┣"撃ちは続く —— [組合]午後イチで当局協議が入った(午後1時から半時間ほど).地本書記長とともに農環研の労務担当と時間単位年休取得の協約締結に向けての打ち合わせ.全農林中央ではそろそろ締結に向けて動いているとのこと./地本執行委員と分会執行委員の選出委員の依頼を各職場委員にアナウンスする.

◆献本感謝:ルドルフ・タシュナー[鈴木直訳]『数の魔力:数秘術から量子論まで』(2010年5月28日刊行,岩波書店,東京,カラー口絵 4 + vii + 273 + 10 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-00-005534-5 → 目次版元ページ).バッハの『平均律クラヴィーア』が幾何学的に「見える化」されている! そして,またしてもジョルダーノ・ブルーノが出てきたか! カラー口絵に〈ヤコブの梯子〉のみごとな絵が載っていた.この『創世記』の「scala Iacob」は存在の連鎖の図像化であり,一方,『イザヤ書』の「uirga iesse」は系統樹の図像化である.

◆ここ数日,ものすごい勢いで本が増えている気がする.遠景の書棚を見上げるまでもなく,近景の新刊棚の空きスペースが日々埋まっていくんですけど…….でも,書評依頼本の他は┣┣" じゃないですよね(┣┣" 化しないでね,お願いね).居室の本棚を遠目に眺めつつ,まだ読み終えていない本たちとは別に,まったく読んでいない本たちがあまりにも多すぎて圧倒されている.買った本は読まねばならないという桎梏から解放された時点でこの宿命は必然だったのだが.『中世思想原典集成』とか『井上円了・妖怪学全集』とか,いったいいつ読めるのか.

◆「ラーメン vs. つけめん」の分類体系について —— 「つけめん」を「ラーメン」に分類すべきかどうかをめぐる熾烈なバトルを報じた読売オンラインの元記事「「つけめん」は「ラーメン」です…論争に決着」(2010年6月2日)を読む.祖先の「ラーメン」から子孫の「つけめん」が派生したという系統関係のもとで,これまで「つけめん」を除外した側系統群が「ラーメン」というタクソンとして支持されていたが,両者を含む単系統群を正式なタクソンとして認定しようということか.ラーメンの分類体系における「進化分類学」から「分岐分類学」への転回というよりは,系統関係を分類体系にダイレクトに反映させようという〈PhyloCode〉的精神のラーメン分類における発露にも見える.残る問題はそれが「認知的」にはたして「自然分類」かどうかということに尽きるだろう.

◆次期役員選出関連の組合┣┣" が暴虐のかぎりを尽くしている…….今日はこれにて舞台袖へ退場〜.明日は夜明け前から┣┣" 撃ちだ!

◆本日の総歩数=5282歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=88.7kg(−0.1kg)/27.8%(−0.2%)


2 juni 2010(水) ※初夏の本郷で原稿を搾り取られ

◆午前4時起床.夜明け前だが今日も晴れるようだ.今朝もまた最低気温は8.8度と冷え込んでいる.今日は午前いっぱい原稿を書き続けて,午後は本郷に出撃する予定になっている.〈ルオー〉の独房にて対面執筆(予定)ののち,東大にて専攻研究会議に望む.実にムダのないスケジュールだ.今朝もみごとな日の出だ.『稲生物怪録』だか『画図百鬼夜行』だかの夜明けの場面を連想してしまった.悪霊退散.

◆昨夕,研究所のライブラリアンさんのお知恵拝借で,先日届いた Max Fürbringer (1888) 崩壊本をどう修復すればいいかについて相談した.まずは「脱酸処理」でしょうね,ということになった.製本するとしてもそのあとのことらしい.ううむ…….

◆午前の┣┣" 撃ち —— 出勤する必要はないのだが農環研に行く.昨日の年休取得に関する大技小技の続き.フレックスタイムのデフォルト変更→半日年休→兼業欠勤願に加えて,該当日ごとに午後1時間の時間年休を付加すれば,これまでと同一の欠勤時間となる.年休届にその追加分を記入したら記入欄がぜんぜん足りない〜./一日遅れでメーリングリストの月例アナウンスを流した.Hennig XXIX 参加費立替払いの書類も提出完了./来週の農大高座の三点セットを用意完了.これから印刷にまわす.次回は,線形統計モデルとその拡張(一般化線形モデル)についてです.あわせて,モデル選択論の考え方についても説明します.前回積み残した実験計画のネストとクロスについても補足します./これでやっと原稿仕事に移ることができるぞ.あと4時間で何とかしないと,何とかしないと〜〜.

◆午前11時の気温は20.1度で日射しがさんさんとまぶしいが湿度は低く,この上もなく快適.11:55発のTX快速に乗る.もちろん車内執筆に勤しむ.昼過ぎに根津に到着.〈ルオー〉に向かい二階の“独房”を占拠し,そのまま独房執筆状態に突入だ.午後2時過ぎに NHK Books の井本さんが登場し,さらに一時間半ほど対面執筆モードに移行する.午後3時半,原稿14枚分を手渡してやっと解放された.とりあえず第5章まで書き終えたということで,今日の原稿納税はおしまいだ.次回は2週間後.同じくこの〈ルオー〉二階の個室独房にて.ワタクシの場合,本郷で原稿を受け渡す定番サイトとして〈ルオー〉を指定して,かれこれもう5年ほどになる.店の人も心得ていて,窓際の“御白砂”か,さもなければ二階の“独房”に通してくれる.心得たものだ.

◆魔窟譚 —— 〈ルオー〉にて原稿を圧搾された搾りかすはよろよろと二食の東大生協書籍部を目指す.『過去を復元する』が奥の新刊棚(The Wall)に面置きされていてちょっとうれしいな.それだけ見て帰ればよかったものを The Wall をざーっとブラウズしたのが運の尽き.ふと思想棚に目をやれば,ありましたよ!:フランセス・イエイツ[前野佳彦訳]『ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統』(2010年5月15日刊行,工作舎,東京,878 pp.,本体価格10,000円,ISBN:978-4-87502-429-3 → 目次|版元ページ ).怒濤の「880頁」は殺傷力があまりにも高すぎる.しかもヘルメス文書と魔術師(マグス)の話だし.重量感とオーラが大発散.それだけ抱えてレジにいけばよかったものを…….ふと横を見ると,なんと:マージョリー・G・ジョーンズ[正岡和恵・二宮隆洋訳]『フランシス・イェイツとヘルメス的伝統』(2010年3月10日刊行,作品社,東京,口絵4 + 399 + vii pp.,本体価格3,600円,ISBN:978-4-86182-279-7 → 目次版元ページ)が!『記憶術』『薔薇十字の覚醒』そして『ジョルダーノ・ブルーノとヘルメス教の伝統』の著者に関する初の評伝.この伝記もレジにお連れするしかないではないか.と,搾りかす身でこの二冊をレジにお連れした報いは,おサイフまですっからかんの「搾りかす」になったというオチでして…….(おあとがよろしいようで)

—— 東大生協書籍部,侮りがたし…….※搾りかすをさらに搾る魔窟なり.

◆午後4時から,東大農学部にて専攻研究会議.研究テーマと研究予算に関する会議.連携講座についての説明を担当した.午後5時半に終了.さくっと帰る.今日は車中執筆+独房執筆+対面執筆という忌まわしき三点セットの末,へろへろにすり減ってしまった.つくばに帰り着いたものの力尽きた.

◆本日の総歩数=8313歩[うち「しっかり歩数」1230歩/11分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=88.8kg(−0.2kg)/28.0%(−0.1%)


1 juni 2010(火) ※日がな一日┣┣" に包囲される

◆午前4時起床.昇る朝日がまぶしい.昨日ほどではないが,最低気温11.0度というのは6月になったにしては肌寒い.

◆[欹耳袋]〈Biosystematics Berlin 2100〉 —— 長年流れ続けた〈ICSEB VII〉がとうとう来年2月にベルリンで開催されることになった.すでに First Circular も配布されている.カウンシルの一人としては「行こうよ」と誘い続けるしかない./科学・技術と社会の会:【日時】2010年6月25日(金)18:00〜20:00,【場所】東京大学本郷キャンパス法文1号館315番教室,【演者】飯田香穂里(総合研究大学院大学)【演題】「戦後日本の遺伝学とルイセンコ論争 — 木原均を中心に —」 → 講演要旨

◆月始めの┣┣" 撃ち —— 8月のつくば分子系統ワークショップ(筑波事務所)のもう一人の講師予定者から「OK」メールが届いた.あと一名ピンチヒッターを立てればこれで講師陣は確定する.カリキュラム編成が次なる┣┣" .昨年は手薄だった「ベイズ推定」と「分岐年代推定」について補強する予定./いきなり新┣┣" が! ここ十年ほどまったく使っていない(=記憶にない)「ニフティー」使用量が毎月引き落とされていたという事実が今朝になって発覚した.もちろん ID / password ともに忘却の彼方に消え去っている…….解約するにはコールセンターに電話するしかないか.

◆よく晴れ上がった昼休み,気温は19.4度.初夏らしい実にすがすがしい月の始まり.

◆時間単位年休取得をめぐるドロヌマ —— 午前いっぱい復命書・立替払請求書・出張伺・兼業申請などなどクラ〜い書類攻めに遭って,ちっともすがすがしくない.午後も書類書きはなお続く気配が濃厚だ.こういうごまめのような┣┣" どもはいや! とりわけ,法律改訂にともなう年休取得がことのほかめんどくさくなりそうだ.本来は「1日=7時間45分」換算なのだが「半日=4時間」で固定,しかも時間単位年休は今後は「年間計40時間(=5日分)」で計算するという錯綜した換算システム.農環研でもっとも多くの時間単位年休を取得してきたのはワタクシ.これまで平均して「年150時間」の時間単位年休を取得してきた.ところが時間単位年休に上限値が設定されると,「半日年休+時間年休」(半日年休には取得制約なし)という二分割申請が求められる.年休届の欄を単純に二倍使うことになり,あっという間に届け出用紙がいっぱいに.今後は毎年数枚の年休届け用紙を「束」にしないといけなくなるのか.今のうちから慣れておかないと.さらに,フレックスタイムをその都度デフォルトに設定し直して「半日年休」にしないといけない.まちがったら訂正印の嵐だ.

具体的には以下のような手順を踏んで届出をすることになる:

  1. フレックスタイムをデフォルトに近い最適値に変更する
  2. 年休届けの提出(半日年休+時間単位年休)
  3. 兼業に伴う欠勤時間の届け出
以上を兼業日ごとに申請する.「デフォルトに近い最適値」とは「7時間45分勤務で午前と午後の勤務時間の差が1時間未満にせよ」という半日休暇の条件プラス「時間年休40時間以内」という条件のもとで「兼業欠勤時間の最小化」をめざす線形計画法の解にほかならない(汗).

そんなこんなの格闘の末,「フレックスタイム変更+半日年休+兼業欠勤」の地獄の三点セットをやっと用意完了(6月分のみ).こんなことで一日が終わるのはむなしいが,今後こういう┣┣" 撃ちが毎月やってくるのは必定.すでに年休届の文面が読めないほどの訂正印の足跡…….しかし可読性はどうでもよい.提出したという事実が重要だ.「エフォート率」という言葉を使うなら,ワタクシの場合,本務地に関するエフォート率がすでに50%くらいにまで低下している(勤務時間の比率で言えば).労働形態としてはすでに例外中の例外であるということはみんながよく理解しているはず.“炭坑のカナリア”か….

◆「醜い家鴨の仔」の狼藉は止まず —— 渡辺慧の言う「醜い家鴨の仔の定理」については,すでに『生物系統学』の1-1-3(3)節「醜い家鴨の子の狼藉」(pp. 23-26)で論駁した.しかし,いまだにその「狼藉」ぶりがわかってない人が「家鴨の仔」のファンになるようだ.Nelson Goodman の論文「Seven strictures on similarity」(1972)の「第7テーゼ」は渡辺慧の「醜い家鴨の子の定理」そのものだ.ただし,渡辺慧もグッドマンも属性の論理的網羅を何らかの分類的実践と関連づけた点でまちがい.それで痛い目を見たのは表形分類学派だけであり,認知行為としての分類にとっては痛くも痒くもなかったはず.だって,分類は「論理」じゃないもん.小野山敬一さんの論考『類似性と「みにくいアヒルの子の定理」』(1995)は Nelson Goodman(1972)論文に言及していない点が残念だった.

—— この機会に,昔の『生物系統学』サイトを少しだけ見栄えよくして,目次も小見出しまで付加した.

◆[蒐書日誌]お,和尚!:横山和成『食は国家なり!:日本の農業を強くする5つのシナリオ』(2010年5月10日刊行,アスキー・メディアワークス[アスキー新書151],東京,ISBN:978-4-04-868613-6 → 版元ページ)/泉麻人『東京ふつうの喫茶店』(2010年5月18日刊行,平凡社,東京,本体価格1,500円,ISBN:978-4-582-83471-0 → 版元ページ今日の平凡社Web平凡)今日も“ひとりの居場所”を求めて西へ東へ,北へ南へ.

◆その他の┣┣" 撃ち —— 計量生物学会のジャーナル電子化の件.幸い,新しい印刷業者が電子化サービスも引き受けてくれそうとのことで,うまくいけば懸案事項が一挙に解決ということになるかもしれない.「┣┣" ども一網打尽之圖」というのはいつ見ても心地よいな./明日の午後は本郷にて NHK Books の原稿納税という大┣┣" が蠢いている.何一つ書けていないといういつも通りの「丸腰」状態だが,家に帰ってから書くしかないよねぇ.メーリングリストの月例アナウンスをまだ出していないし,日録もまたもや十日間分が放置┣┣" 化.

◆午後7時半に撤収.肌寒い./フォロワー数が「1300名」に達しました.ありがとう〜.

◆本日の総歩数=5291歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=89.0kg(−0.2kg)/28.1%(−0.3%)


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