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日録2020年9月


30 september 2020(水)※秋野菜に囲まれる月末

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温13.6度.朝の冷え込みが日に日に強まっている.北西の風.涼しい秋風が吹く観音台.今朝の最低気温は12.5度まで下がった.午前8時の気温は17.5度.湿度65%.これくらい気温が低いと半袖が心地よし.

◆[欹耳袋]HuffPost Japan「「他大学の追随を懸念」。東京女子医科大“1200万円の値上げ”が招くもの」(2020年9月29日)※女子医大は非常勤講師給もなんとかしまょうね.

◆すっきり秋晴れの昼休みはロングコース徘徊.正午の気温は22.6度.東風.湿度48%の清々しさ.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 山根京子『わさびの日本史』(2020年8月20日刊行,文一総合出版,東京, viii+240+32 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8299-7233-5 → 版元ページ)の小評原稿ゲラを加筆修正して返送.

◆新鮮野菜が届く午後の農林団地.どうもありがとうございました.せっかく野菜をたくさんいただいたので,そのまま蒸篭に直行.日が暮れると急に涼しくなるので,こういう蒸し物がよい選択.かぼちゃ・玉ねぎ・紫芋・馬鈴薯・人参・マッシュルーム・甘長そしてもやしと,手当たりしだいという形容がふさわしい蒸篭蒸し野菜の夕餉.

◆本日の進捗 —— 字数がじわりじわりと増えていく.

  • [つくば]第2楽章第2旋律281字加筆だん. posted at 10:45:42
  • [つくば]第3楽章第4旋律421字加筆だん. posted at 11:15:05

◆夜は窓を開けたままだと肌寒くなってきた.明日は降ったり曇ったりするらしい.

◇本日の総歩数=10,326歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.55kg(−0.65kg) / 29.4%(−0.4%)

29 september 2020(火)※秋の水揚げ大手町漁港

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温17.4度.北東の風.薄曇りの観音台.午前8時の気温は19.3度.北東の風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— もうすぐ10月になるので,来月の┣┣” 撃ちカレンダーを更新した.そろそろ藤沢と南大沢からの心理的な “加圧” がかかってくるにちがいない.

  • [つくば]ふと思い立って第2楽章の加筆を始める. posted at 10:13:21
  • [つくば]あ,ちがった第3楽章だった. posted at 10:13:55
  • [つくば]第3楽章第4旋律694字だん. posted at 10:50:21
  • [つくば]第3楽章第4旋律1,362字.加筆終了. posted at 11:35:31

◆夕方の大手町も秋風が吹いていた.いつものように地曳網を引き,その後は毎度毎度の打ち上がりで,つくば帰還は午前様寸前とあいなった.

◇本日の総歩数=9,165歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 85.20kg(+0.35kg) / 29.8%(−0.6%)

28 september 2020(月)※食欲の秋がやってきた

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温17.3度.最低気温は15.5度まで下がっていて,今季最低をまた更新.北西の風.秋風が涼しい観音台.午前8時の気温は18.8度.北寄りの風.湿度74%.

◆[蒐書日誌]週明け早々の2冊:

  1. フランス・ドゥ・ヴァール[柴田裕之訳]『ママ、最後の抱擁:わたしたちに動物の情動がわかるのか』(2020年10月8日刊行,紀伊國屋書店,東京, 12 plates + 405 pp., 本体価格2,400円, ISBN: 978-4-314-01178-5 → 版元ページ)※いただきもの.ありがとうございます.
  2. ブルーノ・ドゥーセ[小宮輝之・山口杉朗監修|柴田里芽訳]『ジビエレシピ:プロのためのジビエ料理と狩猟鳥獣』(2020年9月25日刊行,グラフィック社,東京, 319 pp., 本体価格3,900円, ISBN:978-4-7661-3351-6 → 版元ページ)※大手町漁港トロ箱から逃げ出した新鮮なジビエ本を辛抱強く待ち続け再捕獲した.最近,食べ物本がよくヒットする.

◆夏日ラインをちょっとだけ越えた昼下がり.日差しはまぶしいが,湿度48%という乾き具合が心地よい.ふと気がつけばまた着便本が堆積している.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 山根京子『わさびの日本史』(2020年8月20日刊行,文一総合出版,東京, viii+240+32 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8299-7233-5 → 版元ページ)の小評原稿を大手町にメール送信.

◆日中の最高気温は26.3度まで上がったが,日没とともにするすると低下してー,今は18度台.吹き抜ける北風が涼しいので,今宵は丸ごと玉ねぎと冬瓜のスープを仕込んだ.玉ねぎは皮ごとオーブンで40分丸焼きにする.炒めたベーコンとコンソメでスープをつくり,皮をむいた冬瓜とともに一時間.前菜はいちじくとハモンセラーノの和え物.A-Iuto! Bianco Trinchero とともに.最後に,秋茄子のパスタ.

◆[蒐書日誌]川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」)※著者・川島昭夫の名前は:ジョスリン・ゴドウィン[川島昭夫訳|澁澤龍彦・中野美代子・荒俣宏解説]『キルヒャーの世界図鑑:よみがえる普遍の夢』(1986年4月,工作舎)の翻訳者としてのみ知っていた.今回の遺著を読んで,お弟子さんにとても恵まれた方だったことを感じ取った.

◆食欲の秋の本格的到来だ.

◇本日の総歩数=5,719歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.85kg(+0.15kg) / 30.4%(+0.3%)

27 september 2020(日)※読書の秋いつわりなし

◆午前7時前のろのろ起床.曇りところどころ晴れ.気温17.3度.北北東の風.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が紙面掲載されました:三中信宏「植民地植物園の政治学 —— 植物園の世紀 川島昭夫著」(2020年9月27日)※書評本:川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」).大英帝国による世界をまたぐ植物園ネットワークをたどる.

◆数日ぶりに青空が広がってきた午後は北に向かって徘徊.日差しを暑く感じるのもひさしぶり.帰り道にまたまたつくばセンター広場でビールトラップに引っかかってしまった…….

◆食欲の秋にせいろ蒸し野菜を —— ここのところ野菜のせいろ蒸しをつくる機会が増えてきた.根菜や点心などありあわせの食材をせいろに並べて,強火で20〜30分蒸し上げるだけでできあがり.冷たい野菜はたいていあまりたくさん食べられないのだが,温野菜だとびっくりするほどたくさん食べられる.冷蔵庫や野菜庫を見まわして,残り物があればどんどんせいろに放り込み,何も考えずただ蒸すだけ.ワタクシの場合は,最初に食材を全部並べてからいっぺんに蒸し上げる.食材ごとの最適蒸し時間とか色落ちが気になる場合は,時間差をつけてせいろに順に入れるとよいだろう(したことないけど).これから秋がさらに深まるとともに野菜蒸しをつくる機会が多くなるだろう.なお,食卓での調味料は塩・胡椒・オリーヴオイル・ポン酢醤油・酢味噌・辛子・マスタード・バーニャカウダソースなどなど何でもあり.

—— 要するに家庭版の “地獄蒸し” もどき.ホンモノの「地獄蒸し」は別府の鉄輪温泉へどーぞ.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「10月4日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年9月27日)※ワタクシの小評担当本:山根京子『わさびの日本史』(2020年8月20日刊行,文一総合出版,東京, viii+240+32 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8299-7233-5 → 版元ページ).わさびは永遠に不滅です.

◇本日の総歩数=8,912歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.70kg(−0.20kg) / 30.1%(+0.1%)

26 september 2020(土)※雨にぬれてビール三昧

◆午前5時過ぎ起床.気温18.1度.雨は小止み.気温18.1度.北東の風.曇り空の涼しい朝.午前8時の気温はさらに下がって17.9度.予報では終日降ったり止んだりする空模様とのこと.こんな日和なので,朝餉は熱々のミネストローネをやや軟らか目に茹でたペンネ・リガーテとともに.イタリアンパセリのみじん切りとパルミジャーノのすりおろしをかけて.

◆昼下がりの背徳 —— つくばセンター広場で開催されている〈プレミアムビールとうまいもの祭り2020〉へ出撃.けっこう雨が降ってきたが,負けずに呑むん! 冷たい雨のなか,黒ビールをうぐうぐ呑みながら,焼きそばをつつき,『学術書を読む』を読み耽るひととき.

◆[蒐書日誌]鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ)※ビールとともにさくっと読了.とりわけ,第III部「読む —— 学術書の読書から現代を考える」が thought-provoking だろう.即決解答があるわけではない問題群への視座として.

◆[蒐書日誌]ペッレグリーノ・アルトゥージ[工藤裕子監訳|中山エツコ・柱本元彦・中村浩子訳]『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』(2020年7月15日刊行,平凡社,東京, 717 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-582-63222-4 → 版元ページ)※2ヶ月かかってやっと登攀完了.ブリア・サヴァラン『美味礼讃』,袁枚『随園食単』と並ぶ料理本の古典.アルトゥージ存命時は,イタリアの国家と言語そのものが統一されていなかったようで,料理名とか食材名が地方地方で別々だったと「監訳者あとがき」に書かれている.イタリア家庭料理の “統一” を目論んだのが『イタリア料理大全』である,と.

この『イタリア料理大全』は全700ページに790ものレシピが詰め込まれている.しかも文章のみなので,最近のレシピブックやレシピサイトのようなカラフルな写真や動画(初版が120年前だから当たり前)は皆無だ.読者はひたすら書かれているレシピの手順を追い,できあがるはずの料理を想像するのみ.「540 去勢鶏のローストのトリュフ風味」には「料理は想像力の産物だとフィレンツェの人は言う.その通りだろう」(p. 439)と記されている.

前菜から始まり,卵料理・詰物・揚物・茹物・煮込み・冷製・魚料理・焼物,そして最後にデザートとフルコースで押し寄せてくる伝統的イタリア料理の数々.日本では手に入らないにちがいない肉・野菜・香辛料は多々あるのだが,もっとも基礎となる「だし( “ブロード” )」と「煮汁( “スーゴ” )」,そして汎用的な食材としての「ハム( “プロシュット” )」,それをベースにした “バットゥート” と “ソフリット” が大活躍する.ほかに,豚背脂の塩漬け( “ラルドーネ” )とか豚バラ肉の塩漬け( “カルネセッカ” ) も頻繁に登場するが,これは “塩豚” に相当するものだろうか.

いずれにしても,基本の基本が日本料理とはぜんぜんちがう体系なので,料理のカテゴリー分けそのものにも戸惑うことしばし.たとえば,「ミネストラ」なる大きな料理カテゴリーがある.いわゆるミネストローネはそのひとつなのだが,ミネストラはもっと広大で「スープ,パスタ,米料理の総称」(p. 689, 訳注 30)と説明されている.でも,スープとパスタと米料理って日本人的には “別種” ではないかとぼやくワタクシ.

『イタリア料理大全』での「ピッツァ」の地位は論議を呼んだ.この本でピッツァがただ一度出てくるのは最後の「菓子」の節だ.そこに載っている「609 ナポリ風ピッツァ」はクリームとリコッタチーズでつくる完全な “スイーツ” にほかならない.「美味な菓子にしあがると思う」(p. 500)らしいが.おそらく,アルトゥージ以後の一世紀で「ピッツァ」はイタリア料理として大きく “文化進化” したのだろう.

そんなわけで,この『イタリア料理大全』はイタリア家庭料理の “根元” を知る上でとても役に立つ本であることはまちがいない.同時に,これらのレシピを日本の厨房で “再現” するとなるとハードルは低くないかもしれない.しかし,読売新聞読書委員会では「『イタリア料理大全』の大評を出すときにはどれかを実際につくっていただいて写真を載せるというのも一興」と言われているので,アルトゥージ本を踏まえた厨房修行がワタクシに課せられている.「556 フィレンツェ風ビステッカ」だったらいけるかな.どうかな.

チャールズ・ダーウィン夫人エマのレシピブックを踏まえて当時のダーウィン家で出された料理を再現した写真集がある:Dusha Bateson and Weslie Janeway『Mrs. Charles Darwin's Recipe Book: Revived and Illustrated』(2008年刊行,Glitterati, New York, 175+xvii pp., ISBN:978-0-9801557-3-0 [hbk] → 版元ページ特設ページ書評記事).このアルトゥージ本にも同じような “イラスト入り再現本” はないのだろうか.

◆今日の最高気温は19.7度どまり.午後からはずっと18度台の涼しさで,雨が降っては止む肌寒い一日だった.おかけでたくさん本が読めたので,いちおう「読書の秋」らしい週末と言えるだろう.夕餉は鮭のムニエルをメインにして.

◆[蒐書日誌]川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」)※最後の最後に書評ゲラに “蟲” が発見されるというスリリングな顛末.喜望峰で危うく難破するところだった.明日紙面掲載.

◆読書の秋は明日も続く.

◇本日の総歩数=5,348歩. 朝◯|昼△|夜○. 計測値(前回比)= 84.90kg(−0.10kg) / 30.0%(+0.3%)

25 september 2020(金)※湿気で本の山が褶曲し

◆午前5時過ぎ起床.雨は降ったり止んだり.気温18.8度.北風が冷たい.小雨に濡れる観音台.午前8時の気温は19.7度.北風が吹き抜ける.

◆雨降る昼休み.徘徊できなくなったので,積み上がった新刊本の切り崩しでもすませましょうかね.外気温は19.8度.居室の窓を朝から全開にしていたら,本の山がたっぷり “吸水” してしわしわの “褶曲” になってしまった.このままだとあらたな “崩落” が起きかねない.

◆[蒐書日誌]まずは,前回の大手町漁港トロ箱から ——

  1. 真道洋子[桝屋友子監修]『イスラーム・ガラス』(2020年9月13日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, vi+416 pp., 本体価格7,200円, ISBN:978-4-8158-1001-6 → 版元ページ)※紀元前にルーツをもつイスラーム圏のガラス工芸の歴史.美麗かつ精緻なガラス細工の写真が圧巻.
  2. デヴィッド・コールズ[井原恵子訳]『クロマトピア —— 色の世界 —— 写真で巡る色彩と顔料の歴史』(2020年9月25日刊行,グラフィック社,東京, xvi+223 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-7661-3352-3 → 版元ページ)※古代から現代にいたる顔料の歴史をたどる.色彩の物質的基礎.
  3. 谷沢明『日本の観光:昭和初期観光パンフレットに見る』(2020年9月10日刊行,八坂書房,東京, 309 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-89694-277-4 → 版元ページ)※古い観光パンフレットの図柄とデザインの数々.とりわけスケールの大きな “鳥瞰図” が見もの.以前読んだ:本渡章『鳥瞰図!』(2018年7月18日刊行,140B,大阪, 191 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-903993-35-5 → 書評目次版元ページ)の読後感を思い出す.
  4. 清永安雄『ふるさと再発見の旅 近畿2』(2020年9月15日刊行,産業編集センター,東京, 207pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-86311-265-0 → 版元ページ)※奈良・三重・和歌山の写真集.御所の油長酒造も載ってる!
  5. 齋藤雅典(編著)『菌根の世界:菌と植物のきってもきれない関係』(2020年9月30日刊行,築地書館,東京, 8 color plates + 243 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-8067-1606-8 → 版元ページ)※ “キンコン” のアヤシい世界へようこそ.
  6. 高岡宏行『吸血昆虫ブユの不思議な世界:謎めいた新種の発見と新興寄生虫感染症の解明』(2020年9月30日刊行,明石書店,東京, 219 + ix pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-7503-5063-9 → 版元ページ)※昆虫分類学者の自伝的読み物.分類の好きな人,ぜひどーぞ.

続いて,いただきものの本 ——

  1. 鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ)※前著:鈴木哲也・高瀬桃子『学術書を書く』(2015年9月25日刊行,京都大学学術出版会,京都, vi+155 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-87698-884-6 → 書評目次版元ページ)の姉妹本.本日着便の最新刊.
  2. ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング[梅田智世訳]『もっと!:愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』(2020年10月15日刊行,インターシフト,東京, 341 pp., 本体価格2,100円, ISBN:978-4-7726-9570-1 → 版元ページ)※リーバーマンといえば:ダニエル・E・リーバーマン[塩原通緒訳]『人体六〇〇万年史:科学が明かす進化・健康・疾病(上・下)』(2015年9月25日刊行,早川書房,東京,332 +349 pp., 本体価格2,200円/各, ISBN:978-4-15-209565-7 / ISBN:978-4-15-209566-4 → 上巻下巻)の著者だ.
  3. ジョン・アレン[成広あき訳]『美食のサピエンス史』(2020年10月10日刊行,羊土社,東京, 305 + xxviii pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7581-1214-7 → 版元ページ)※ここのところ「サピエンス」という言葉が書名に付けられることが多いけど,何かのpost-ハラリ的流行?

—— 以上,ご恵贈ありがとうございました.

◆午後のむしやしないは松江〈彩雲堂〉の「伯耆坊」.さすが松平不昧公のお膝元は茶菓子が洗練されている.

◆[蒐書日誌]あ,もう一冊忘れていた

  1. 山下正男『図解き 論理的哲学史逍遙:ポルフィリオスの樹にはじまる』(2020年9月10日刊行,工作舎,東京, 236 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-87502-520-7 → 版元ページ)※届くまでずっと身構えていたのだが,予想していたよりも内容がゆうゆうと “逍遥” していたのでホッとした.

◆明日も天気はぐずつくらしい.

◇本日の総歩数=2,745歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.00kg(+0.10kg) / 29.7%(+0.2%)

24 september 2020(木)※冷たい北風が吹き抜け

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温20.8度.北北東の風.曇り空の観音台.南の海上をかすめて通過中の台風12号のせいで,北北東の風が強め.農林団地の木々が揺れている.午前8時の気温は21.2度.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 某大学教務システムのログインでリジェクトを食らった件.先方のIT担当窓口に泣きついて,初期パスワードを再発行してもらい,やっとログイン完了.その中は “八幡の藪知らず” でいったん入ったら元に戻れない.手探りで Google Classroom にたどり着くのが次のお仕事.遭難しないように.まったくもう非常勤出講先ごとにシステムが別々なので,その都度イチから勉強し直すことになる.この大学では Google Chrome を使うべしとのことなので,何年ぶりかでこのブラウザーを起動し,Google Classroom を新規開設,さらに履修学生アドレス約100名を登録したところで,やっと一休み.

◆曇り空の昼休み.通り過ぎる台風に向かって吹き込む北東風が強い.正午の気温は21.0度.ロングコース徘徊だん.歩き読み本:山根京子『わさびの日本史』(2020年8月20日刊行,文一総合出版,東京, viii+240+32 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8299-7233-5 → 版元ページ)読了.わさびをめぐる食文化史を分子データから見直す視点がとても新鮮.巻末の年表がスゴい.

◆[蒐書日誌]川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」)大評ゲラの修正を大手町に送信./メノ・スヒルトハウゼン[岸由二・小宮繁訳]『都市で進化する生物たち: “ダーウィン” が街にやってくる』(2020年8月18日刊行,草思社,東京, 335+14 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-7942-2459-0 → 目次版元ページ)※時事通信社の書評ゲラが届いたのでさっそくチェック.はい,これでOK.9月29日(火)配信予定.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 出講先の大学のzoomアカウントをアクティベートするというお仕事.ブラウザーは Chrome に限定したので,それはそれでわかりやすい.

◆台風が去って一段と秋が深まってきた.今日の最高気温は22.8度.日が暮れて20度ラインを下回っている.北風が冷たい今宵は,またまた飲み屋みたいな肴が食卓に並ぶ.こういう夜は男酒にかぎるので〈久礼〉特別純米・手詰直汲み・無濾過生原酒を抜栓.酒米は松山三井,そして高知酵母.

◇本日の総歩数=9,664歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.90kg(+0.35kg) / 29.5%(0.0%)

23 september 2020(水)※突発台風がやってくる

◆午前5時過ぎ起床.雨上がりの曇り空.北東の風.気温18.8度と今朝も低い.はた迷惑な “いきなり台風” は東に逸れそうな気配.連休明け曇り空の観音台はまだアイドリング状態.午前8時の気温は20.9度.北風.さすがにこれだけ涼しいと全館空調が稼働しなくても文句の言いようがない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月から始まるある私立大学でのし非常勤出講に関する打ち合わせ.最後の最後まで対面/オンラインの “ハイブリッド” をどうするかでまだ未確定部分があるとのこと.幸いワタクシの担当講義は「すべて対面」が確定.リアル出席できない学生についてはリアル講義のzoom録画で対応する.せっかくの機会なので,大学から先日送られてきた「契約書」を担当者に見せて,非常勤講師給に関する「講師手当(授業1コマにつき)◎円とし」という表現の解釈について確認した.お金のことはしつこいくらい訊き倒した方がいい.たとえば,上のように契約書に「講師手当(授業1コマにつき)◎円とし」と書いてあったとして,毎月4回講義をするとき,この非常勤講師はいったいいくらの “月給” が振り込まれるだろうか.「4×◎円」それとも「◎円」? この大学の場合,正解は「月給4×◎円」となる.しかし,その文章解釈が大学によって異なることがあり,ときに “悲劇” を引き起こすことがあるのはみなさんご存知の通り.給料というのはものすごくたいせつなことなので,ためらうことなく先方に問いただした方がいい.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が本日公開されました:三中信宏「データ・デザインの労作 —— 地図とグラフで見る第2次世界大戦 V・ベルナール+N・オーバン著」(2020年9月13日) ※書評本:ジャン・ロペズ(監修)|ヴァンサン・ベルナール,ニコラ・オーバン(著)|ニコラ・ギルラ(データデザイン)[太田佐絵子訳]『地図とグラフで見る第2次世界大戦』(2020年5月30日刊行,原書房,東京, 195 pp., 本体価格8,000円, ISBN:978-4-562-05758-0 → 版元ページ).

◆午後の┣┣" 撃ち —— とある大学の教務システムにログインできず立ち往生している.仮パスワードでいったんログインして,本パスワードに変更したところまでは大丈夫なはずだったが,再ログインできない.やっぱりパスワードは紙に大きく書いてよく見えるところに貼っておくのがいいかもしれない(ウソ).

◆秋の虫の大合唱をバックコーラスにして,逃げも隠れもしない飲み屋メニューが食卓に並ぶ.

◇本日の総歩数=4,655歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.55kg(0.00kg) / 29.5%(−0.1%)

22 september 2020(火)※上州お彼岸ミッション

◆午前6時半起床.晴れ.日差しは強いが,気温は16.5度まで下がっている.北西の風.湿度83%.そそくさと出発準備.

◆朝イチで関東平野を横断する.常磐道〜東北道〜北関東道〜関越道はまったく渋滞もなく早めに上州入り.つつがなくお彼岸ミッションが終わった.ランチは観音山〈一路庵〉にて.

◆午後からは曇り空になってきたが,突発的台風の風雨がやってくる前にお彼岸上州ミッションを完遂することができてよかった.その他の雑事をこなしたのち,夕方,連休最終日のものすごい渋滞を軽やかにスルーしてつくば帰還.東名の上り方向はは60kmもの大渋滞,関越も50km,東北道も30kmほど詰まっていたそうな.

◆夜のデザートは剣崎〈微笑庵〉の銘菓「しふくもち」.

◇本日の総歩数=5,459歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.55kg(+0.50kg) / 29.6%(+0.4%)

21 september 2020(月)※小人閑居して厨房仕事

◆午前6時前起床.曇り.気温19.2度.北風.秋色さらに深まる朝.連休三日目も曇り空.午前11時の気温は21.9度.北東の風が涼しく心地よい.蛙様御供養の儀はつつがなく幕となり,厨房にも “日常” がそろりそろりと戻ってきた.

◆[蒐書日誌]ひとつまたひとつと読み進んでいる:ペッレグリーノ・アルトゥージ[工藤裕子監訳|中山エツコ・柱本元彦・中村浩子訳]『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』(2020年7月15日刊行,平凡社,東京, 717 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-582-63222-4 → 版元ページ)は今日やっと五合目(レシピ番号360)まで到達した.ふぅ〜.ほんまにこの本の大評が書けるんだろうか……

◆今日の昼餉はなろ城下町ヨコにある〈コワタイ〉のカオマンガイを持ち帰りで.炊き込みジャスミンライスに鶏肉がドーンと鎮座する.お昼時はあいかわらずの満席御礼だった.

◆柔らかく煮込まれた軟骨ソーキのとろ〜り感を満喫する連休の夕餉. 豚軟骨は手間こそかかるが,食材費も安いし,酒の肴にもご飯のおかずにもなるすぐれもの.

◆[蒐書日誌]川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」)の大評原稿を大手町にメール送信.

◆台風12号が南海上でいきなり爆誕し,つくばに向かって進撃しつつあるとの予報.いったい誰が引き寄せたのか.

◇本日の総歩数=2,361歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 84.05kg(−0.80kg) / 29.2%(−0.3%)

20 september 2020(日)※タイ白茄子を転がす朝

◆午前7時起床.薄曇り.気温19.4度.西北西の風.湿度71%.遅めの朝ごはん.プチトマト大のタイ白茄子が手に入ったので,朝採りピーマンとじゃがいもとともに炒め合わせて,昨夜のお豆さんカレーソースの残りで和える.タイ白茄子はアクなし,生食OK,しかも加熱すると白茄子らしくやわらかい.これで豆カレーをムダなく使い切った.残りはまた保存リソースとして冷凍庫へ.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「9月27日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年9月20日)※ワタクシの大評担当本:川島昭夫『植物園の世紀:イギリス帝国の植物政策』(2020年7月10日刊行,共和国,東京, 237 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-907986-66-7 → 目次版元ページ版元ドットコム「はじめに——著者に代わって[志村真幸]」).

◆今日の最高気温は22.8度止まり.ぶらぶら徘徊すること小一時間.日が暮れて20度を下回る涼しさになってきた.今宵はやや “お肉度” が高くなってハヤシライスが夕餉の食卓に.かぼちゃの冷製スープと野菜サラダとともに.まだヘルシー食世界の中にとどまっている.

◆明日も続くよ,無為な連休ゆったり生活.

◇本日の総歩数=8,030歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.85kg(−0.70kg) / 29.5%(+0.6%)

19 september 2020(土)※曇天四連休なだれこみ

◆午前5時半起床.曇りときどき晴れ.気温23.9度.北東の風.湿度82%.昨夜は池袋〈蛙の宴〉に圧倒されてまだ立ち直っていない.

◆[欹耳袋]Togetter -「本当に日本なのか不安になる池袋の「ほぼ中国」こと中華フードコート友誼食府とは」※すでにハマっている方々がとっても多そう.やはりね.

◆[蒐書日誌]アーノルド・ゼイブル[菅野賢治訳]『カフェ・シェヘラザード』(2020年8月10日刊行,共和国[境界の文学],東京, 317 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-907986-72-8 → 版元ページ版元ドットコム)※ぽつぽつと読み進んでいる.揺れ動きつつも綴られる個人と家族の戦争史.寝読み本には最適の造本なのがうれしい.

◆真夏日だった昨日とは大違い.連休の今日は日中の最高気温が夏日ラインにも届かない涼しさだった.昨夜は池袋で盛大に弾けたので,今宵はおとなしく速攻レンズ豆カレーと蒸し野菜の盛り合わせという “贖罪の夕餉” となった.そして “お水” もおとなしく J-CRAFT 「日向夏の風」をセレクト.

◆秋の夜風が涼しいので,読書の秋を満喫できる.

◇本日の総歩数=5,246歩. 朝◯|昼−|夜○. 計測値(前回比)= 85.55kg(+0.95kg) / 28.9%(+0.1%)

18 september 2020(金)※池袋中華街の蛙包囲網

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温26.5度.数日ぶりの熱帯夜.南南西の風.湿度81%.曇り空の観音台.午前8時の気温は28.4度.南西の風が吹き込んで蒸し暑い.湿度75%.

◆[蒐書日誌]目次公開:メノ・スヒルトハウゼン[岸由二・小宮繁訳]『都市で進化する生物たち: “ダーウィン” が街にやってくる』(2020年8月18日刊行,草思社,東京, 335+14 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-7942-2459-0 → 目次版元ページ)※こういう目次情報は本当は版元が公開してくれれば手間いらずだったのだが.

◆フェーン気味の熱風が南から吹き付ける午後.気温はすでに34.2度まで上がっている.しばらく忘れていた “猛暑日” ということばをいやが上にも思い出させる暑さ.湿度55%と低いのがせめてもの救い.

◆[蒐書日誌]今日は朝からカエルがまとわりついている:ティム・ハリデイ[吉川夏彦・島田知彦・江頭幸士郎監修|倉橋俊介・坂東智子・日野栄仁・世波貴子訳]『世界のカエル大図鑑』(2020年9月25日刊行,柏書房,東京, 656 pp., 本体価格10,000円, ISBN:978-4-7601-5235-3 → 版元ページ)※全世界のカエル600種のカラー図鑑.徹底的にカエルだらけ.いやが上にも目立ちまくるヤドクガエル類はまあいいとして,「おい,その表現型はもうちょっと何とかならんかったんか?」とレフリーコメントを付けたくなるカエルさんも.それにしてもカラー図版がみごと.この仕上がりで1万円という価格設定は良心的すぎるとワタクシは感じた.

◆池袋中華街にて蛙に包囲される —— 夕刻,JR池袋駅北口に立つ.今夜はここ池袋チャイナタウンにて蛙と一戦を交えることになっている.地上に上がってすぐの大和産業ビルへ.雑居ビルの狭いエレベーターでまずは4階〈友誼商店〉へ. “中国密度” の高いこのエリアでもひときわ異国的な場所.要するに中国食品スーパーなのだが,棚に並んでいる食材や調味料がもう完全に中国そのもの.食肉はもちろん鮮魚や蟹や野菜までそろっている.公用語はもちろん中国語.

その〈友誼商店〉の入り口にあるのが中華フードコート〈友誼食府〉.ここは “本場すぎる” 中華料理を出してくれるというので立ち寄ってみた.奥にある台湾料理店〈匯豐齋〉へ直行.まずは豚の血を固めた台湾屋台料理「猪血糕」,そして豚足の煮込み,さらに揚げた臭豆腐.台湾ビールとともにいただく異国な夜の始まり.〈匯豐齋〉の本店は祐天寺にあるとのこと.

〈友誼食府〉の支払い方法はかなり変わっていて最初はまごついたが,「友誼商城カード」なるチャージカードをその場で新規作成してもらい,いくばくかの現金でチャージした上で,フードコートの各店舗で “カード支払い” をするという形式だった.

ここは台湾料理・上海料理・四川料理など中国各地の本場料理を手頃なお値段で味わえるのはありがたい.ただし,フードコート自体が狭いので,混雑することもあるが,客の回転が早いので心配することはない.

しかし,今宵の主たる目的は “蛙” を制覇することにあった.蛙が待ち構えていたのは〈友誼食府〉の直下の3階にある〈竹香園〉だ.個室中華料理とカラオケ店が同居するという中国の路地裏みたいなある意味どうしようもない乱雑さ.そして,待つこと十数分して運ばれてきたのが最強の「カエル二段鍋」だった.

タワーのようにそびえる二段鍋の上段には蛙肉とまるごとにんにくと唐辛子が詰め込まれ,下段にはスペアリブともつそしてじゃがいもや玉ねぎなどの野菜類が詰め込まれている.中央部の空間には焼けた炭が入っていて,さながら蛙のジンギスカン鍋のような料理だ.

さっそく蛙から.四川風の辛味が効いてはいるが,蛙肉そのものは鶏肉のようにあっさりした味がする.おそらく食用のウシガエルだと思うが,ニワトリに比べれば格段に小さいのでやたら小骨があるのはしかたないだろう.

この「カエル二段鍋」を上下段とも完食するには食い意地の張った5〜6人のマンパワーが必要だったにちがいない.

◆さんざん蛙を食べまくってつくばに帰り着いたのは午後11時過ぎだった.朝早くから夜遅くまで蛙づくしの一日だった.

◇本日の総歩数=6,910歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 84.60kg(−0.15kg) / 28.8%(−0.2%)

17 september 2020(木)※涼風に吹き寄せられて

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温19.8度.涼しい北東風.やや雲が多いものの観音台は穏やかな秋晴れ.午前9時の気温は24.7度.湿度76%.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「どうする書籍の総額表示 来年度から義務化、作家ら波紋」(2020年9月16日)※「今後も税率が変わる可能性があるため、カバーに税込み価格を表示するのは避けたい」「「スリップ」の再活用だ。本の外に出ている上部のつまみに総額を表示する」.

◆[蒐書日誌]大手町からカエルとブユと菌根とジビエとガラスと顔料と刊行パンフレットがドカン!と届く(投げるなキケン).とくに,カエル大図鑑が重すぎて…….あ,ジビエもずっしりと.

◆雲が多い昼休み.正午の気温は27.3度.湿度は61%だが,西南西の風がやや蒸し暑い.歩き読み本:山根京子『わさびの日本史』(2020年8月20日刊行,文一総合出版,東京, viii+240+32 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8299-7233-5 → 版元ページ).わさびの食文化史を探るべく徹底的に古文書群を渉猟するしつこさがいかにも研究者的で深い共感を覚える.

◆[蒐書日誌]メノ・スヒルトハウゼン[岸由二・小宮繁訳]『都市で進化する生物たち: “ダーウィン” が街にやってくる』(2020年8月18日刊行,草思社,東京, 335+14 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-7942-2459-0 → 版元ページ)読了.生物の “都市生態” と “都市進化” をつぶさにたどる新刊で,人間がつくった都市に果敢にも進出し,しかも急速に進化する実態を多くの実例を通じて描く.著者の鋭い観察眼とユーモアあふれる文章は,進化を観察するためには人跡未踏の “秘境” に行かなければならないという一般人の先入観を軽やかに打ち砕いてくれる.生物進化は実はわれわれのすぐ近くの街ナカで今日も着実に進行している事例が次々に明らかになる.自然選択と表現型可塑性の威力は計り知れない.

著者スヒルトハウゼンは都市フィールドワークのため仙台にも滞在したことがあるという.青葉区の花壇自動車学校はハシボソガラスがゆっくり走る教習車にオニグルミの硬い実を確実に割らせる行動が観察された.イギリスやヨーロッパではシジュウカラやアオガラが牛乳瓶の蓋をこじあけてクリームを舐めた.鳥は賢い.しかし,生物の都市進化は “街が大好き” なあまり前適応した動物だけにかぎらない.モンペリエのフタマタタンポポは街路樹の根元のわずかな面積の断片化された空き地に根を張る.この植物はたった12世代の短期間で風散種子のサイズを都市ニッチで生き延びるように変化させたという.植物も賢い.

本書にはこれらのわくわくするエピソードがてんこ盛りだ.全編を通じて,都市で繁栄する生物のオンパレードだ.また,自然淘汰による進化の事例の “古典” となったオオシモフリエダシャクの “工業暗化” にまつわる研究者たちの人間模様にも言及されていて,都市進化学の系譜の長さを再認識する.

最後の第IV部では,これらの都市進化学の知見をまちづくりの計画やデザインに応用できないかを模索する野心的な章が含まれている.著者には「在来種/外来種」という区別はどうでもよくて,広域的な都市間の「遠隔連携」ネットワークと都市内の分断をアーバン・デザインに使おうとしている.著者は「都市も,手つかずの自然も等価に大事」(p. 318)であり,世界規模での外来生物たち(「生態学的超放浪者」)は「世界市民」なのだから,人間による街づくりはそれを前提にすべきであるという主張(p. 308)と主張する.この点には,さすがの岸由二も「訳者あとがき」で違和感を隠さない.

読了してみると,著者スヒルトハウゼンは純粋に進化学・生態学の研究フィールドとしての “都市” のおもしろさを伝えることに主眼を置いている.したがって,いま社会問題となっている外来アリの話題などはまったく登場しない.もちろん,ハードな “保全主義者” たちにとっては本書は煙たいかもしれない.

翻訳文はとても読みやすく,適切な訳註が随所に配置されていて,日本の読者にとっては読みやすい本に仕上がっている.とても一般読者向きの都市進化学のおもしろい新刊なのでおすすめする.本書の書評はいま書いているところで,来週には時事通信社を通じて各新聞社に配信されることになっている.

なお,原書:Menno Schilthuizen『Darwin Comes to Town: How the Urban Jungle Drives Evolution』(2018年刊行, Quercus, London, vi+344 pp., ISBN:978-1-78648-110-8 [hbk] → 版元ページ)には詳細な後註・文献リスト・索引が付属するが,翻訳に際して文献リストと索引が削られている.だから,本訳書『都市で進化する生物たち』の文献資料としての価値はゼロである.

ついでに,「誤訳,不適訳があれば,ご教示いただけると幸いである」(p. 335)とのことなので,以下に列挙する:

  • P147「ッチワーク」→「パッチワーク」
  • P148, 154, 156, 157「マンシ—サウス」と「マンシーサウス」が混在している
  • P269「『ローマとフィラデルフィアの鳥類比較鑑』」→「『ローマとフィラデルフィアの鳥類比較銘鑑』」
  • P317「イケヤ」→「イケア」

—— 以上.

◆夜になっても蒸し暑い.夏と秋が一進一退している.

◇本日の総歩数=8,029歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.75kg(+0.70kg) / 29.0%(+0.1%)

16 september 2020(水)※秋らしく大学芋づくり

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.最低気温は18.9度と今季最低の涼しさ.夏から秋へと空気がすっかり入れ替わっている.夜,窓をあけっぱなしにしていたら,東風が吹き込んでいささか肌寒かった.観音台も青空が広がっている.今年は例年よりも長く頑張っていたツクツクボウシの合唱団はすでに退場したようだ.午前8時の気温は22.8度.北東の風.湿度は77%.

◆曇り空の蒸し暑い昼休み.正午の気温は25.9度.湿度65%.すっかり秋めいたのでひさしぶりにロングコース徘徊.近在の集落では例年通り稲刈りが進行中.ひらひら飛ぶのは外来蝶のアカボシゴマダラ.優雅なもんですなあと言いつつ,小野川の〈侵入生物データベース〉を即座に確認する.

◆日暮れて夜風が涼しい.今宵はピーマンの牛挽肉ぎゅうぎゅう詰めを和風テイストで炊いてみた.ま,この一品だったらひやおろしでキマリでしょ.デザートは初挑戦の「大学芋」.金沢の銘店〈俵屋〉の看板商品「じろあめ」をせっかくいただいたので,大学芋をつくってみた.レモンを絞るのがポイントかも.

◆今夜も吹き抜ける夜風が涼しい.下界からスズムシの鳴き声が響いてくる.

◇本日の総歩数=11,499歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.05kg(−0.75kg) / 28.9%(+0.4%)

15 september 2020(火)※秋色深まる大手町漁港

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.秋本番のさわやかな朝.気温20.5度.北東の風.湿度82%.いつもは瘴気が淀む農林団地にも涼しくさわやかな北東風が吹き抜けている.今朝の最低気温は19.4度.午前8時の気温は23.1度.湿度73%.

◆午前の┣┣" 撃ち —— あー,そろそろ来年のイヤープランナーを買わないと.

◆本日の進捗 —— あとは来月はじめの編集会議のつつがない通過を待つだけかな.

  • [つくば]巻末文献リストと本文との対応関係チェックだん.今また┣┣” が一頭去っていく. posted at 11:34:52

◆[蒐書日誌]またしてもご恵贈本の “山” が隆起していた.

  1. 壬生雅穂『ミチューリン会機関紙に見る農業技術運動の展開と変容』(2020年9月4日刊行,玄武書房,福岡, VIII+96 pp., 自費出版, ISBN:978-4-909566-16-4)
  2. ブライアン・ウォーカー,デイヴィッド・ソルト[黒川耕大]『レジリエンス思考:変わりゆく環境と生きる』(2020年9月16日刊行,みすず書房,東京, x+188 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-622-08931-5 → 版元ページ
  3. 山内一也『新版 ウイルスと人間』(2020年9月11日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・296],東京, x+124 pp., 本体価格1,200円, ISBN:978-4-00-029696-0 → 版元ページ
  4. 船越公威『コウモリ学:適応と進化』(2020年8月25日刊行,東京大学出版会,東京, viii+299 pp., 本体価格5,400円, ISBN:978-4-13-060240-2 → 版元ページ
  5. 小池澄夫・瀬口昌久『ルクレティウス『事物の本性について』:愉しや、嵐の海に』(2020年8月4日刊行,岩波書店[書物誕生 あたらしい古典入門],東京, vi+283 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-00-028304-5 → 版元ページ
  6. 廣部泉『黄禍論:百年の系譜』(2020年9月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・734],東京, 237 pp., 本体価格1,650円, ISBN:978-4-06-520921-9 → 版元ページ
  7. 森安孝夫『シルクロード世界史』(2020年9月9日刊行,講談社[講談社選書メチエ・733],東京, 229 pp., 本体価格1,650円, ISBN:978-4-06-520891-5 → 版元ページ
  8. 塩澤寛樹『大仏師運慶:工房と発願主そして「写実」とは』(2020年9月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・732],東京, 268 pp., 本体価格1,750円, ISBN:978-4-06-521165-6 → 版元ページ
  9. 後藤新平(案)・平木白星(稿)・後藤新平研究会(編)『後藤新平の『劇曲 平和』』(2020年9月10日刊行,藤原書店,東京, 4 color plates + 195 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-86578-281-3 → 版元ページ
  10. ライアン・ノース[吉田三知世訳]『ゼロからつくる科学文明:タイムトラベラーのためのサバイバルガイド』(2020年9月25日刊行,早川書房,東京, 549 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-15-209967-9 → 版元ページ

—— いただきものは以上です.ありがとうございました.続いて,届いた発注本たち.

  1. 和田敦彦『読書の歴史を問う:書物と読者の近代【改訂増補版】』(2020年8月30日刊行,文学通信,東京, 327 pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-909658-34-0 → 版元ページ)※旧版:和田敦彦『読書の歴史を問う:書物と読者の近代』(2014年7月20日刊行,笠間書院,東京,286 pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-305-70736-9 → 書評目次版元ページリテラシー史研究会ホームページ)が出たのが2014年のこと.この5年間のリテラシー史研究の進展が増補されている.
  2. レオ・レオーニ[宮本淳訳]『平行植物[新装版]』(1980年1月1日刊行/2020年6月10日新装版第4刷,工作舎,東京, 42+299 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-87502-435-4 → 版元ページ
  3. レオ・レオーニ[藤田圭雄訳]『あおくん と きいろちゃん』(1967年刊行,至光社,東京, 本体価格1,200円, ISBN:978-4-7834-0000-4 → 版元ページ

—— 今回の本の山は以上でおしまい.

◆夕方の都内はまだ蒸し暑さが淀んでいた.丸善オアゾ店で来年のイヤープランナー蛇腹をゲットしたのち,大手町での定例地曳き網漁へ.今回は大物がずっしりとかかった.読書委員会終了後に丸の内で軽く打ち上がってから午前様寸前につくば帰還.冷たい夜風が吹き抜けるつくばセンターを横切っていると,スズムシとエンマコオロギとアオマツムシが混声三部合唱していた.

◇本日の総歩数=9,509歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.80kg(+0.15kg) / 28.5%(−1.2%)

14 september 2020(月)※葡萄のお水が湧き出る

◆午前5時起床.小雨.気温20.8度.湿っぽいけど涼しいと言えなくもない.北風.週明けの観音台.午前8時の気温は21.4度.湿度84%.早朝の小雨はもう止んでいるがまだ湿っぽい.ちょっとでも涼しいとなろ城下町ではさっさと全館空調を停めるのが長年の “不文律” だったが,今日はめずらしく朝からフル稼働している.油断させて途中でオフにするというワザもあるけど.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 週明けもなお続く某案件.先方はよほど困っているらしく「他にどなたか非常勤講師のお心当たりはおられませんでしょうか」とていねいに訊いてきた.でもねー,その(安い)講師給でも引き受けてくれる心当たりはワタクシにはないんですよねー.あったとしてもお声がけするのにためらいが…….以前のことだが,ある知り合いAさんから「同僚Bさんから『某私大で生物統計学の非常勤講師を探しているのだが心当たりはないか』とのことですがミナカさんいかがでしょうか」との打診があった.こういう案件はダイレクトに話をすることが大事なので,まずはそのB先生に連絡を取ってみた.B先生からは「対象は〜年生で講義内容は〜を先方は希望していて……」とのことで,まあそれはいいんですよ.ワタクシは即座に返信して「ところで先方の非常勤講師給はいくらですか」と.お金のことはためらうことなく質問すべき.予想通りB先生も知らなくて,「先方に訊いてみないと」とのことで返事を待った.その後B先生から返事があり,とても言いにくそうに「私も驚いたのですが,時給2,000円(講師相当)〜2,500円(准教授相当)〜2,900円(教授相当)だそうで……」とのこと.そんなことではないかと予想していたので,非常勤出講の案件はその場で断ったのはもちろん,その某私大には「これはよほど別の動機づけがないかぎり引き受け手がいないのではないでしょうか.非常勤講師給をもっと上げないといい教育はできないと思います」と伝えてほしいと依頼した.後日,A, B両先生から「このたびはたいへん失礼な非常勤出講のお声がけをしてしまい……」と謝られる顛末となった.そんなわけで,非常勤講師を安く雇用して講義を安くあげようとすると,誰かを講師候補として紹介することすらおちおちできないのですよ.そんな時給でオンライン講義の準備やら何から何までやらせるのは “女工哀史” か “蟹工船” の世界でしょう.出すべきところにはちゃんと出さないと.

◆秋めく涼しい夜.すだく虫たちの合唱とともに夏が去っていく.抜栓&テイスティングのお時間.今宵はプッリャ州サンドーナチの〈Natalino del Prete〉の有機ワイン.開栓直後はやんちゃだと聞いたので,余裕をもって空気に触れさせている.Negroamaro種の葡萄の古木から収穫したとの説明を受けた.やや酸味が立っているが,温度が上がるとどうなるか.そして肉の夜へとなだれこむ.

◆本日の進捗 —— 最後の詰めの作業はいつも苦しいと相場は決まっている:

  • [つくば]各章に散在していた文献リストを束ねて一体化する┣┣” 撃ちだん.計150項目ほどなので,ワタクシの書く本にしては異様に数が少ない.続いて各章の中身との対応関係チェックという次なる┣┣” が待ち構えている. posted at 11:18:58

◇本日の総歩数=6,226歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.65kg(−0.10kg) / 29.7%(+0.8%)

13 september 2020(日)※栗には栗を上乗せして

◆午前6時起床.晴れ.気温19.0度とだいぶ下がっている.西北西の風.湿度88%.

◆お茶時の 栗には栗を 上乗せし.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が本日掲載された:三中信宏「データ・デザインの労作 —— 地図とグラフで見る第2次世界大戦 V・ベルナール+N・オーバン著」(2020年9月13日) ※書評本:ジャン・ロペズ(監修)|ヴァンサン・ベルナール,ニコラ・オーバン(著)|ニコラ・ギルラ(データデザイン)[太田佐絵子訳]『地図とグラフで見る第2次世界大戦』(2020年5月30日刊行,原書房,東京, 195 pp., 本体価格8,000円, ISBN:978-4-562-05758-0 → 版元ページ).第2次世界大戦では,長年にわたって兵隊・武器・資材が国境をまたいで大規模に移動し,それらを生みだした戦時下の経済活動もまた戦火の広がりによって大きく変動した.もちろん,多数の民間人も爆撃や侵攻による大きな被害を受けた.これらを記録した膨大なデータがあって,それらは現在公開されている.

本書『地図とグラフで見る第2次世界大戦』は,この世界大戦の全貌を「データ」の観点から見渡した労作だ.ワタクシの書評でこの本をあえて “労作” と読んだのは,この巨大な本が “データ解析” ではなく “データデザイン” という新しい視点から編まれたインフォグラフィックスの最新刊だからだ.本書は大量の生データを可視化し,詳細きわまりないカラフルなグラフを駆使して,当時の戦闘状況を時間軸・空間軸に沿って再現する.

たとえば,太平洋戦争の火蓋を切った真珠湾攻撃やヨーロッパの戦況を一変させたノルマンディー上陸作戦を描いたグラフィクスは圧倒的な説得力で読者に迫ってくる.データはやたら解析するばかりが能ではない.ワタクシ自身は “ミリオタ” ではないが,本書のところどころに挿入されている各国軍の所有兵器(戦車・戦闘機・戦艦・大砲など)のスペックを比較した図版にぐいぐいと誘引される読者はきっといるだろう.

巨大な判型にもかかわらず,拡大鏡でやっと判読できるほどの詳細なカラー図版の数々は,データ “そのもの” を見せることの威力と意義をわれわれに再認識させる.この「データデザイン」の分野はサイエンスとアートの境界でいま大きく展開しつつある.大きくて重くしかも高価な本だが, “紙の本” ならではの魅力を堪能することができる.良書.

◆年ごとに世の中の字がだんだん小さくなってきたらしく,ワタクシの居室でもこういう “拡大ツール” がときどき活躍している.

◆今日の最高気温は正午の26.9度だった.秋の空 外に出るなり 雨が降り.バッテリー いきなりあがって あがったり.これは “験直し” をしないといけないかも.

◇本日の総歩数=3,015歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.75kg(−0.55kg) / 28.5%(−0.9%)

12 september 2020(土)※いきなりの熱帯低気圧

◆午前6時起床.曇り.気温22.7度.東風.いきなり熱帯低気圧が発生して,関東地方に向かっているらしい.人騒がせなこと.雨しとしと.午前10時の気温は24.4度と昨日までの残暑とは大違い.北東の風が吹き込んでいる.小人閑居して本を発注する.

◆[蒐書日誌]山下正男『図解き 論理的哲学史逍遙:ポルフィリオスの樹にはじまる』(2020年9月中旬刊行予定,工作舎,東京, 本体価格2,400円, ISBN:978-4-87502-520-7 → 版元ページ)※ああ,これって「買いなさい」というサブリミ効果を狙っているだろうなあ.

◆小人閑居して蕎麦を茹でる.雨降る週末の昼餉は青柚子そば.冷たいお蕎麦の上にスライスした青柚子を並べただけ.他に具材なし.見た目と香りと酸味がすべて.柑橘の冷やし蕎麦はたぐる快楽があります.小さくてまだ硬い青柚子を薄くスライスするのが意外に手間だが,薄刃のナイフで1mm厚にスパッと.器は笠間の長嶺陶房作.普段使いの愛用品.

◆[欹耳袋]AMNHがらみの悲しいニュースが続く —— David Williams and Greg Edgecombe 2020. Norman Platnick (1951-2020). Systematics Association. ※蜘蛛学者 Norman Platnick が今年の4月に亡くなられたとは知らなかった./Balter's Blog | Another harasser bites the dust. Please don't pass him | 4 September 2020. Mark Siddall もいったい何やってんだか…….

◆[欹耳袋]論座>高橋真理子「集団遺伝学者太田朋子さんの86年」(2020年9月10日)|「続・集団遺伝学者太田朋子さんの86年」(2020年9月11日).

◆霧雨に濡れる夕暮れ時.今日の最高気温はなんと午前9時の25.0度どまり.しつこい残暑はやっと過ぎにけり.ひやおろしの季節になった.

◆[蒐書日誌]レイ・オルデンバーグ[忠平美幸訳]『サードプレイス:コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』(2013年10月25日刊行,みすず書房,東京, 480+xxxv pp., 本体価格4,200円, ISBN:978-4-622-07780-0 → 目次版元ページ)読了.家庭と職場に続く「第三の場所」をどのように実現するか.Gemütlichkeit が大事なら “おひとりさま” でもOKかな.巻末の解説でマイク・モラスキーがスターバックスは「サードプレイス」ではないかと言及していた.

◆今日は秋らしい涼しさだったが,明日はまた真夏日が反撃してくるとの予報.

◇本日の総歩数=10,199歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.30kg(+0.40kg) / 29.4%(+0.6%)

11 september 2020(金)※ホッピーな金曜の夜を

◆午前5時起床.晴れ.気温23.3度.東南東の風.湿度90%.観音台は今日も朝から残暑がきびしい.午前8時の気温は28.6度.南風.湿度81%.入道雲みたい巨大な雲が農林団地の彼方に伸び上がっている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 仕事納めみたいな後始末案件:

  • [つくば]納め口上225字加筆だん. posted at 09:40:15
  • [つくば]企画起案用の内容説明文1,485字だん. posted at 11:46:19

これでやっと3ヶ月に及ぶ大仕事にとりあえずケリがついたので,堆積している新刊本の山の切り崩し現場に向かう.

◆[蒐書日誌]ジャン・ロペズ(監修)|ヴァンサン・ベルナール,ニコラ・オーバン(著)|ニコラ・ギルラ(データデザイン)[太田佐絵子訳]『地図とグラフで見る第2次世界大戦』(2020年5月30日刊行,原書房,東京, 195 pp., 本体価格8,000円, ISBN:978-4-562-05758-0 → 版元ページ)の大評ゲラの校閲ディフェンス終了.これにて校了.

◆夜,たまにはホッピーな金曜の夜もあってよし.ささやかな打ち上げとして.〆の肉吸い(うどん入り)で別府〈チョロ松〉の鴨吸い(そば入り)を思い出す.

◆[欹耳袋]『分類思考の世界』に誤植ミスがあるとのご指摘をツイッターでいただいたので,当該箇所を再確認:

「徳田御稔「われわれも従来、観念の中だけで種の問題を理解していた面があるのなら、それをいま反省し、今後は種を実践的に理解するという態度にあらためなければならない。(「種の現代像」所収:『二つの遺伝学(新装版)』、第二巻、二二四頁)」」(三中信宏『分類思考の世界』2009 紙版第1刷, p. 172)

その指摘によると,キンドル本の『分類思考の世界』では,上記引用文の下線部「それをいま」と「ならない。」が,それぞれ「それいま」と「ならな。」という誤植になっているとのこと.ワタクシはキンドル本を見たことがないのだが,念のための手元にある紙本の『分類思考の世界』(第1刷)をチェックすると,不思議なことに当該箇所のふたつの “ミス” なるものは見当たらない. “紙本” では正しいのに “電子本” では間違っていることがある事例を今回初めて知った.元原稿を電子本のフォーマットに流し込むときに誤植ミスが生じたのだろうか.原因は不明だが,いずれにしても “電子本” よりも “紙本” の方が信用できることは確かだろう.

◆明日はいきなり熱帯低気圧のため風雨が強まるとの予報.

◇本日の総歩数=4,947歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 84.90kg(−0.10kg) / 28.8%(0.0%)

10 september 2020(木)※脱稿への必死のパッチ

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温23.5度.南東の風.湿度88%.朝の観音台は見上げれば秋空でも,地上はまだ残暑がねばっている.午前8時の気温は28.0度.南風.湿度78%.

◆午前の┣┣" 撃ち —— とある私立大学から来年度の非常勤出講依頼あり.もしそれを引き受けたとすると,ワタクシは毎月約4万円ほどの赤字を背負い込むことになる.さすがにそこまでの義理はないでしょうということで,賃金計算表を示した上でお断りした.この大学の非常勤講師給は以前からとても安すぎる.もちろん,都内には非常勤講師給2000円台/日という驚異的な “外れ値” を提示してきやがった別の大学も実際にあるので,それに比べればこの大学はきっと “期待値” に近い金額なのだろう.しかし,いずれにしても,出講して実損を抱えるような非常勤出講はありえへんでしょう.もっとお金を出さないと非常勤講師は引き受け(られ)ません.マジな話,大学から非常勤講師の申し入れがあったときには,何はさておき(←ココ重要)「いくらもらえるのか」と問いただすのが先決だとワタクシは言いたい.国公私立大学の相場金額( “期待値” )だけではダメで,その大学のその学科が実際にいくら出すのかを確認すること.

◆本日の進捗 —— ラストスパート.

  • [つくば]ポストリュード379字だん. posted at 11:26:52
  • [つくば]ポストリュード2,357字だん. posted at 11:51:47
  • [つくば]ポストリュード322字だん. posted at 12:12:35
  • [つくば]ポストリュード2,153字だん. posted at 12:49:57
  • [つくば]ポストリュード1,893字だん. posted at 14:03:35
  • [つくば]以上でポストリュードは終わり.計8,469字. posted at 14:04:14

◆今日はまたしても真夏日で,最高気温は33.0度だった.夜は先日の鶏手羽元塩ポトフをベースにした鶏雑炊.ホネはつねに偉大である.

◆夜の進捗 —— 大団円へとなだれ込む.

  • [つくば]納め口上3,312字だん. posted at 21:38:02
  • [つくば]—— 以上をもって,謝辞と索引以外の部分の原稿は脱稿.400字詰に換算して約663枚となった. posted at 21:41:13

—— これでやっとおしまい.ほぼ2ヶ月にわたる “自己加圧” の日々は終わった.

◇本日の総歩数=2,526歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.00kg(−0.15kg) / 28.8%(0.0%)

9 september 2020(水)※いつまで続く真夏日ぞ

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温23.6度.西南西の微風.湿度84%.ツクツクボウシの合唱の隙間からミンミンゼミの弱々しい独唱が聞こえる観音台.つくばはまだ残暑が根を張っている.午前8時の気温は28.5度.内部情報によると,なろ城下町は今月末まで全館冷房が稼働するとのこと.

◆午前の┣┣" 撃ち —— カール・R・ポパー『開かれた社会とその敵』(1980,未來社)の翻訳書に事項索引がないことに今さらながら気がついて,静かに憤慨している.原書が手元にあって事なきを得たけど.

◆[欹耳袋]AP News「Slow music: Chord change in Germany of 639-year organ piece」(2020年9月6日)※世界最大の生物は菌類であり,世界最長の音楽は菌類学者が作曲する.

◆本日の進捗 —— 第3楽章が終わったぞ.

  • [つくば]第3楽章第4旋律2,642字だん. posted at 10:40:04
  • [つくば]第3楽章第4旋律1,605字だん. posted at 12:25:55
  • [つくば]第3楽章第4旋律761字だん. posted at 13:05:59
  • [つくば]第3楽章第4旋律1,354字だん. posted at 14:27:13
  • [つくば]第3楽章第4旋律613字だん. posted at 14:48:29
  • [つくば]第3楽章第4旋律1,922字だん. posted at 16:05:37
  • [つくば]以上で,第3楽章だん.計42,205字. posted at 16:06:26

◆夕刻の雷鳴.土浦方面に兇相の雲が.そのうち通り雨が降り出した.今日も日中は33.4度まで気温が上がったが,夕方の雷雨のあとはややしのぎやすくなった.今宵はアスパラとズッキーニの豚肉巻きにエリンギをソテーしたものを添えて.メインは昨夜のイチジクのラグーをくるくる巻のブジアーテに乗っけてみた.

◆[蒐書日誌]ジャン・ロペズ(監修)|ヴァンサン・ベルナール,ニコラ・オーバン(著)|ニコラ・ギルラ(データデザイン)[太田佐絵子訳]『地図とグラフで見る第2次世界大戦』(2020年5月30日刊行,原書房,東京, 195 pp., 本体価格8,000円, ISBN:978-4-562-05758-0 → 版元ページ)の大評ゲラの修正.

◇本日の総歩数=4,133歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.15kg(0.00kg) / 28.7%(+0.1%)

8 september 2020(火)※熊のごとく書きまくり

◆午前5時前起床.晴れ.気温27.6度の熱帯夜が明ける.南風.湿度87%.昨日の最高気温は33.8度だった.今日も真夏日の予報.残暑を引きずったままの観音台の朝.湿った南風が押し寄せて,あいかわらず蒸し暑い.午前8時の気温は30.3度と早くも真夏日ライン超え.湿度76%.

◆[欹耳袋]カレントアウェアネス・ポータル「オープンアクセス(OA)は長期保存を保証しない:インターネット上から消滅したOAジャーナルに関する調査(文献紹介)」(2020年9月8日)※「176タイトルのOAジャーナルがインターネット上から消滅している」.

◆昼下がりの本日最高気温は33.7度.外はもちろんカンカン照りなので,居室にじっと引きこもって原稿を書きまくっている.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「9月13日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年9月6日)※ワタクシの大評担当本:ジャン・ロペズ(監修)|ヴァンサン・ベルナール,ニコラ・オーバン(著)|ニコラ・ギルラ(データデザイン)[太田佐絵子訳]『地図とグラフで見る第2次世界大戦』(2020年5月30日刊行,原書房,東京, 195 pp., 本体価格8,000円, ISBN:978-4-562-05758-0 → 版元ページ)の大評原稿を大手町にメール送信した.

◆今宵の夕餉は「いちじくのラグーソース(β版)」をつくってみた.試しに秋茄子のソテーにトッピング.もうちょっとねばりとコクがあった方がいいかもね.奥は付け合せの豚ヒレ肉ソテー.メインとサブが逆ではないかという異論は聞こえません.

◆本日の進捗 —— 鬼ならぬ熊のように書きまくっている.

  • [つくば]第3楽章第3旋律1,419字だん. posted at 10:45:40
  • [つくば]第3楽章第3旋律2,080字だん. posted at 12:19:35
  • [つくば]第3楽章第3旋律2,451字だん. posted at 13:22:43
  • [つくば]第3楽章第4旋律364字だん. posted at 15:57:56

—— 明日も熊のように書くぞ書くぞ.

◇本日の総歩数=3,120歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.15kg(+0.15kg) / 28.6%(−0.3%)

7 september 2020(月)※降って晴れて曇ったり

◆午前5時起床.晴れ.朝焼け.気温24.2度.湿度88%.東南東の風.週明けの観音台の朝.青空と曇天と通り雨のパラレル・セッションが同時開催中.午前8時の気温は26.3度.湿度は79%.ほぼ無風のせいかじっとりした蒸し暑さが淀む.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が本日公開された:三中信宏「新たな科学像の構築へ —— 専門知を再考する H・コリンズ、R・エヴァンズ著」(2020年8月30日)※H・コリンズ,R・エヴァンズ[奥田太郎監訳|和田慈・清水右郷訳]『専門知を再考する』(2020年4月25日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, viii+179+30 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-8158-0986-7 → 目次版元ページ).

◆本日の進捗 —— 攻めて攻めて.

  • [つくば]第3楽章第3旋律626字だん. posted at 11:14:21
  • [つくば]第3楽章第3旋律1,298字だん. posted at 12:30:30
  • [つくば]第3楽章第3旋律431字だん. posted at 13:47:48
  • [つくば]第3楽章第3旋律1,044字だん. posted at 15:05:02
  • [つくば]第3楽章第3旋律1,321字だん. posted at 16:08:06
  • [つくば]第3楽章第3旋律704字だん. posted at 20:42:45
  • [つくば]第3楽章第3旋律1,944字だん. posted at 21:47:22

◆午後はまたしても猛暑日寸前の暑さ.夜は定食のように土鍋茸ごはんと〈風の森〉が.

◇本日の総歩数=4,144歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.00kg(−0.45kg) / 28.9%(−0.1%)

6 september 2020(日)※雷雨の鶏手羽元ポトフ

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温23.6度.北東の風.湿度83%.

日本進化学会第22回オンライン大会の開幕:

  • #sesj2020 金子邦彦さんの日本進化学会学会賞受賞講演スタートなう. posted at 11:05:43
  • [つくば]日本進化学会オンライン大会のハッシュタグは #sesj2020 でオッケー? posted at 11:07:10
  • #sesj2020 『普遍生物学』をぎゅっぎゅっと押し込まれているような. posted at 11:22:56

◆夕方,頃合いを見計らって徘徊に出かけたら,いきなり雷雨.これはすぐに験直ししなければならないので,夕餉は鶏手羽元のポトフをつくった(レシピ → クックパッド「鶏手羽元の塩ポトフ」).圧力鍋で下準備すればしっかりだしが出て,岩塩以外の調味料はまったく不要.根菜類とともに食卓へ.今宵の “お水” は日本の野生りんごであるカイドウズミ(Malus floribunda)のシードルを抜栓.カイドウズミはかのシーボルトが日本からヨーロッパに持ち出したものと言われているそうな.このシードルはその名もフロリブンダ社製で,酸化防止剤なしのにごり酒.

◇本日の総歩数=5,649歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.45kg(0.00kg) / 29.0%(+0.4%)

5 september 2020(土)※いつまで続く残暑かな

◆午前7時前のろのろ起床.外はもうカンカン照り.気温24.7度.東北東の風.湿度92%.桃のパスタが今朝も連続登場.

◆「桃と生ハムとモッツァレラの冷製パスタ」【食材(2皿分)】桃(1個)・生ハム(スライス8枚)・モッツァレラ(100g)・カッペリーニ(200g)・バジル生葉(数枚)・EVオリーヴオイル(大さじ2)・レモン(1/2個)【調味料】 岩塩(小さじ1)・黒胡椒(適量).

  1. ボウルにオリーヴオイルとレモン汁と岩塩を入れ,よく混ぜてから黒胡椒を振る. 
  2. 桃は皮ごと縦半分一周に切れ目を入れ,ひねって二等分する.皮をむいてスライスし,色が変わらないうちに 1 に投入して和える.
  3. モッツァレラは,大きい球なら食べやすくスライスし,小さい球なら二等分する.
  4. カッペリーニは時間通り茹で,氷水でしっかり冷やす.
  5. 4 のカッペリーニを水切りし,2 のボウルに 3 のモッツァレラとともに投入して,ざっくり和える.
  6. 皿に盛りつけてから生ハムをあしらい, バジルの葉をトッピングしてできあがり.

手間も時間もかからないが,桃が命のパスタなので,手早くつくって食卓へ.ワタクシ的な好みを言えば,あんまり冷たく冷やしすぎると味がわからなくなるので,すこし室温に馴染んで,桃と生ハムの香りが立つくらいが美味しいと感じる.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「桃と生ハムとモッツァレラの冷製パスタ」|クックパッド「桃と生ハムとモッツァレラの冷製パスタ」.

◆昨夜の茸ごはんが残ったので,今日の昼餉は茸雑炊.茸を追加して,最後に卵でとじる.手間なし無駄なしつつがなし.そして,背徳のシベリア.

◆雨夜そして雷鳴.遠い台風10号の影響か.昨夜からずっと “肉” とは縁遠い食事が続いたので,今宵はガツンとハッシュドビーフを.ポテトサラダとともにサワークリームで酸味を効かせて.めずらしく〈ブルックリン・ラガー〉とともに.アメリカのクラフトビール運動の原点.

◆本日の進捗 —— どこまで続くぬかるみぞ.

  • [つくば]第3楽章第3旋律647字だん. posted at 15:56:12
  • [つくば]第3楽章第3旋律751字だん. posted at 23:04:55

◆明日からは日本進化学会第22回オンライン大会が始まる.

◇本日の総歩数=1,525歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.45kg(−0.05kg) / 28.6%(+0.3%)

4 september 2020(金)※猛暑には桃のパスタを

◆午前5時起床.晴れ.気温24.3度.西南西の風.今朝も湿っぽいが昨日ほどではない.朝早くから厨房直行.今日も猛暑になりそうなので,朝餉は「桃と生ハムとモッツァレラの冷製パスタ」.茹であげた細いカッペリーニを冷水でしめ,具材とともにEVオリーヴオイルとレモンと塩でさっくり調味.朝の観音台に今日も蒸し暑さが攻め寄せてくる.午前8時の気温は28.8度.湿度77%.南西の風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 査読レポート1件を editorial office に返信.

◆正午の気温は33.1度.こんな残暑では昼休みといえどもうろうろ徘徊できず.

◆[蒐書日誌]新刊の山のリスト化が終わった.まずは大手町漁港の水揚げから:

  1. ルース・カッシンガー[井上勲訳]『藻類:生命進化と地球環境を支えてきた奇妙な生き物』(2020年9月11日刊行,築地書館,東京, 383 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-8067-1605-1 → 版元ページ)※巻末に藻類料理レシピが載っている.「基本の味噌汁」とか「フルーツとスピルリナのスムージー」とか.
  2. 土屋正英『深淵の森:伊豆天城連山』(2020年8月27日刊行,風景写真出版,東京, 119 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-903772-67-7 → 版元ページ)※伊豆天城の森を撮ったカラー写真集.ブナの森を照らし出すツキヨタケの群落が印象的.
  3. アミーア・アレクサンダー[松浦俊輔訳]『世界は幾何学で作られている』(2020年9月1日刊行,柏書房,東京, 367 pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-7601-5258-2 → 版元ページ)※いにしえから続く「幾何学的精神」が建築・造園・都市計画に今なおその痕跡を残していることを示す.
  4. アルフレッド・S・ポザマンティエ,ロベルト・ゲレトシュレーガー[松浦俊輔訳]『円をめぐる冒険:幾何学から文化史まで』(2020年9月10日刊行,紀伊國屋書店,東京, 302 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-314-01174-7 → 版元ページ)※さしずめ『サークルズ:円の文化史』ですな.初等幾何学が好きな読者はきっと誘引されるだろう.
  5. 森泉文美・松岡希代子『だれも知らないレオ・レオーニ』(2020年9月10日刊行,玄光社,東京, 223 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-7683-1348-0 → 版元ページ)※レオ・レオーニといえば『平行植物』(工作舎)しか知らなかったのだが,読書委員会でそう言ったら,「『スイミー』とか『あおくんときいろちゃん』とか知らないのか」と言われて…
  6. ベッツィ・メイソン、グレッグ・ミラー[藤井留美訳]『地図の博物図鑑』(2020年8月24日刊行,日経ナショナルジオグラフィック社,東京, 319 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-86313-464-5 → 版元ページ)※古今東西の地図また地図.
  7. 衣笠太朗『旧ドイツ領全史:「国民史」において分断されてきた「境界地域」を読み解く』(2020年9月1日刊行,合同会社パブリブ[旧領土スタディーズ 1],東京, 463 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-908468-44-5 → 版元ページ)※古いドイツの写真が満載.

—— 大手町漁港からは以上.もちろん私費購入本も積み上がる:

  1. 高野秀行『幻のアフリカ納豆を追え!:そして現れた〈サピエンス納豆〉』(2020年8月25日刊行,新潮社,東京, 8 color plates + 366 pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-10-340072-1 → 版元ページ)※前著:高野秀行『謎のアジア納豆:そして帰ってきた〈日本納豆〉』(2016年4月25日刊行,新潮社,東京, 8 color plates + 351 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-10-340071-4 → 版元ページ)に続く続刊.アフリカのブルキナファソのことも出てきて,昨年書評した:清水貴夫『ブルキナファソを喰う:アフリカ人類学者の西アフリカ「食」のガイド・ブック』(2019年2月1日刊行,あいり出版[地球のナラティブ],京都, 8 color plates + 282 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-86555-066-5 → 読売新聞書評目次版元ページ)が参照されている.アフリカ納豆は奥が深すぎる.本書の納豆探検の旅は韓国→アフリカ→日本という大団円コース.
  2. Frederick Burkhardt et al. (ed.)『The Correspondence of Charles Darwin, Volume 27: 1879』(2019年12月刊行,Cambridge University Press[Series: The Correspondence of Charles Darwin], Cambridge,xlvi+852 pp.,ISBN:978-1-108-49375-8 [hbk] → 版元ページDarwin Correspondence Project)※このダーウィン書簡集も完結まで残るは3巻のみとなった.長かったなあ(遠い目).
  3. 南陀楼綾繁・書物蔵・鈴木潤・林哲夫・正木香子『本のリストの本』(2020年8月30日刊行,創元社,大阪, 287+xvi pp., 本体価格2,300円, ISBN:978-4-422-93086-2 → 版元ページ)※本の虫が騒ぐ1冊.

—— 最後に続いて,いただきものいくつか.どうもありがとうございます:

  1. 鳴橋直弘(編著)『ユリ科コバイモ』(2020年8月8日刊行,自家出版,大阪, ii+423 pp., 本体価格6,000円)※著者の長年にわたる研究成果の集成.本書は自費出版なので入手希望の方は著者へ連絡を.
  2. マイケル・トマセロ[中尾央訳]『道徳の自然誌』(2020年8月30日刊行,勁草書房,東京, viii+268+xxxvii pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-326-15467-8 → 版元ページ)※読書委員会ではもちろん倫理学の先生がピックアップされていましたよ.
  3. 斎藤成也(編著)『最新DNA研究が解き明かす。日本人の誕生』(2020年8月10日刊行,秀和システム,東京, 239 pp., 本体価格1,300円, ISBN:978-4-7980-6022-4 → 版元ページ
  4. サリー・ヒル(編)[松田良一・岡本哲治監訳]『14歳からの生物学:学校では教えてくれない〈ヒト〉の科学』(2020年9月10日刊行,白水社,東京, 234 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-560-09774-8 → 版元ページ

—— 以上で,新刊本の山はおしまい.

◆今日もまたきびしすぎる残暑だった.午後の最高気温は34.7度とほとんど猛暑ラインすれすれ.日が暮れてそれなりに気温は下がってきたが,まだ蒸し暑さが淀んでいる.夜の厨房がワタクシを呼んでいる.西の方から兇悪な雷雲が接近してきたが,けっきょく何も降らなかった.たとえ残暑でも,食卓だけは秋らしく茸と豆さんの土鍋炊き込みご飯を.そして,茸といえば〈風の森〉という “常備水” が登場するのがお約束.

◆明日も暑いとの予報.いったいいつになったら涼しくなるのやら…….

◇本日の総歩数=3,810歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.50kg(−0.10kg) / 28.3%(−0.5%)

3 september 2020(木)※農林団地は熱帯温室化

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温26.4度,湿度90%,東南東の風. “正しい熱帯夜” が明けて,朝からムンムンしている.トロピカル.観音台も朝から熱帯温室並みの蒸し暑さ.午前8時の気温29.2度,湿度79%,南南東の風が吹き込んでいる.昨日の空模様は終日やかましかったが,今日も落ち着きのない表情.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 内輪の Zoom セミナー 開始 10:00〜.しかし,40分きっかりで切断されるというフシアワセ.再入室して セミナー復帰.11:30に終了.

◆〈どんなときもWiFi〉が幕を下ろすとのことで,急いで〈ギガWi-Fi〉に乗り換えたのだが,送られてきたモバイルWi-Fiルーターのあまりにも完璧な “表現型コピー” に唖然としている.右側が旧機,左側が新機なのだが,色を除けば,サイズと形状は正確に一致しているので,これだけで新旧の判別同定できる人はいないはず.この「類似」はどう見ても “収斂” ではなく “相同” だと思うのだが,こういうモバイルWi-Fiルーターのハードウェアは同じ会社がつくったりしてるの?(素朴な疑問) いずれにしても,使用手順が新旧でまったく同一なので,とてもラクではあるのだが./これらはいずれも中国の uCloudlink 社製とのことで,国内他社いくつかもここのモバイルWi-Fiルーターを扱っているとの情報をいただいた.モバイルルーターの需要が国境を超えて急成長しているのだろう.ユーザー的には機種がまったく同じなのでまごつくこともなく “シームレス” に使い始められるのはいいけど,新鮮味はぜんぜんない.

◆午前のうちに気温は32.8度まで上がり,トロピカルな昼休みに突入.正午の気温は28.9度.南風強し.私費購入本とご恵贈本の “山” がまたも堆積し始めたところに,大手町漁港からの鮮魚トロ箱が着弾してさらにタイヘンなことになっているが,今日はリストづくりまで到達できなさそう.午後,外はカンカン照りで最高気温は33.3度まで上がった.しかし,全館空調が頑張っているので,今のところ室温は25度台をキープしている.さて,平積みになっている新刊本の山を切り崩しましょ.

◆近くの産直市場に真っ赤なコワいものがさりげなく置かれていた.公称220万スコヴィル.とあるトウガラシ本には「口をも焦がさんばかり」なるおそろしい形容が.後学のため買ってはみたものの(たった200円の冒険),みだりにいじって強烈カプサイシンが家中に飛散したら災厄になると思うと袋から出すことさえ躊躇してしまう.とりあえず,このままそっと飾っておくことにしよう.

◆本日の進捗 —— 塵も積もれば……

  • [つくば]第3楽章第2旋律362字だん. posted at 15:42:39

◇本日の総歩数=3,844歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.60kg(0.00kg) / 28.8%(+0.6%)

2 september 2020(水)※晴曇雨雷のそろい踏み

◆午前5時起床.雨上がり.気温24.3度.北西の風.曇りときどき雨ところにより青空がのぞく観音台は朝から熱帯温室のような蒸し暑さ.午前8時の気温は26.2度,湿度82%.

◆[欹耳袋]NHK News Web「国際昆虫学会議2024年京都で」(2020年8月31日)※1980年に同じ所で開催された国際昆虫学会議は学部卒業後の夏休みだったので,宇治の実家から毎日宝ヶ池に通った.昆虫形態学者・松田隆一が革かばんを振り回して歩いていた姿をよく覚えている.そのときの国際昆虫学会議でワタクシが受けた “啓示” については,十数年前に講談社の『本』の連載〈生物の樹・科学の樹〉に書き,その後『分類思考の世界』(2009)の単行本化の際には所収されなかったので,別途ウェブ公開した: 三中信宏「「種」と「分類」の世界へようこそ」 .この文章は最終的に『系統体系学の世界』のプロローグの一部となった.

◆昼休み.外は雨がざんざん降っている.正午の気温は27.1度.東北東の風.そして,雲間の青空から陽光が差し込むとともに,鳴り響く雷鳴.

◆[欹耳袋]hiroyukikojima’s blog「「現実」はすべて統計的」(2020年8月31日)※現代思想2020年9月号・特集=統計学/データサイエンスの巻頭対談相手だった小島寛之さんのブログ記事.

◆晴・曇・雨・雷とすべてが出揃った一日が暮れ,蒸し暑さだけがじっとり淀む夜になった.今宵はさっぱり冷や汁を.

◆本日の進捗 —— 小人閑居して原稿を書く.

  • [つくば]第2楽章加筆1,712字だん. posted at 11:52:42
  • [つくば]第3楽章第2旋律1,288字だん. posted at 14:48:11
  • [つくば]第3楽章第2旋律1,571字だん. posted at 15:49:32

◇本日の総歩数=3,770歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.60kg(+0.10kg) / 28.2%(−0.9%)

1 september 2020(火)※大手町で地引網を引く

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温22.0度.西北西の風.9月最初の朝はいきなり秋めいて涼しい.曇り空の観音台に秋風が吹く.午前8時の気温は23.6度.北北東の風.湿度82%.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 月例アナウンスを各メーリングリストに送信.

◆[蒐書日誌]読書の秋,統計の秋 —— 現代思想2020年9月号〈統計学/データサイエンス〉特集を読み終えたら,次は数理科学2020年9月号〈統計的思考法のすすめ:いかにしてデータから知識を得ていくか〉特集へ.

◆本日の進捗 —— いちおうそれなりに書き進んではいるような.

  • [つくば]第3楽章第2旋律817字だん. posted at 10:48:06
  • [つくば]第3楽章第2旋律2,442字だん. posted at 11:48:35
  • [つくば]第3楽章第2旋律214字だん. posted at 13:04:50

◆定例地引網の日.曇り空の都内は夕方になっても蒸し暑い.大手町漁港にてせっせと網を引いている.今回はちょっとめずらしいジャンルの魚種が上がってきた.午後8時に散会.ちょいとクラフトビールをいただいてからつくば帰還.小雨がぽつぽつ降ってきた.

◇本日の総歩数=10,075歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 85.50kg(+0.35kg) / 29.1%(0.0%)

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