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日録2019年9月


30 september 2019(月)※あっという間に月末だ

◆午前5時起床.晴れ.気温21.7度.北東風.しつこい残暑の観音台.午前8時の気温は24.3度.朝から全館空調が稼働している.月末まで稼働していた記憶はこれまでないな.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 師走の依頼出張に関して事務から怒られ.ま,ここはおとなしく謝って,ついでに “余罪” についても事前申告する罪深さよ.返す刀で,大分県庁にも連絡しておく.ま,よくあることだから,気にしない./南大沢から受講生名簿が送られてきた.来月はじめに課題レポートが届いたら,忘れずに成績集計だ.

◆正午の気温は27.5度.日差しが強い昼休みはショートコース徘徊.歩き読み本:山下賢二・松本伸哉(著)『ホホホ座の反省文』(2019年6月21日刊行,ミシマ社,東京, 207 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-909394-22-4 → 版元ページ).そのうち時間を見つけて白川通界隈をウロウロしたい.

◆[蒐書日誌]先週の大手町漁港での水揚げリストをやっとつくった ——

  1. アナ・チン[赤嶺淳訳]『マツタケ:不確定な時代を生きる術』(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, xiv+441+xxiv pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-622-08831-8 → 版元ページ)※『きのこのなぐさめ』は内省的な本だったが,この新刊は資本主義を超える “マツタケ世界論” かな.ワタクシ的には民俗生物学本と受け取れるけど.

  2. スチュアート・ウォルトン[秋山勝訳]『トウガラシ大全:どこから来て、どう広まり、どこへ行くのか』(2019年9月24日刊行,草思社,東京, 311 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-7942-2414-9 → 版元ページ)※カバージャケットからして “スコヴィル値” がとっても高そうなんですけど…….

  3. 中田兼介『クモのイト』(2019年9月26日刊行,ミシマ社,東京, 196 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-909394-26-2 → 版元ページ)※前回の地引網でもクモ本が上がったけど,今年は蜘蛛が豊漁?

  4. デイビッド・サロモン[出原速夫・菱沼裕子訳]『ペンギン大図鑑』(2019年9月30日刊行,河出書房新社,東京, 311 pp., 本体価格2,900円, ISBN:978-4-309-25398-5 → 版元ページ)※はい,もうペンギンだらけの大判カラー図鑑.

  5. コーネリア・ディーン[林裕美子・宮下純・堀内宜子訳]『消えゆく砂浜を守る:海岸防災をめぐる波との闘い』(2019年9月20日刊行,地人書館,東京, x+444 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-8052-0931-8 → 版元ページ)※原書は20年前の出版だが,侵食される砂浜の保全と復元についての本.

  6. 中山康雄『言語哲学から形而上学へ:四次元主義哲学の新展開』(2019年9月20日刊行,勁草書房,東京, xiv+279+xviii pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-15462-3 → 版元ページ)※メレオロジー(「部分全体論」)について書かれているのでつい手に取ったのだが,ワタクシはこの “山” から生きて帰ってこれるのだろうか…….

  7. デイヴィッド・アーノルド[見市雅俊訳]『身体の植民地化:19世紀インドの国家医療と流行病』(2019年9月20日刊行,みすず書房,東京, viii+320+xxxii pp., 本体価格7,600円, ISBN:978-4-622-08851-6 → 版元ページ)※原書は25年前に出た.植民地医療史の古典的研究との位置づけ.

◆観音台の周囲の畑では落花生の収穫がもう始まっている.掘り上げた落花生をその場で “逆立ち” させて乾燥するのが定番のスタイルだ.また,掘りたての生落花生を賞味できるのも茨城や千葉という「落花生生産県」ならではの特権で,農産物直売所では新鮮な生落花生が土付きのまま売られている.

そこで,今宵はさっそく「生落花生の塩茹で」をつくってみた.【食材】生落花生(1袋)【調味料】塩(適量).あとはお湯さえあればよし.

  1. 鍋にたっぷりの湯を沸かし,海水濃度(3〜4%)になるように食塩を投入する.
  2. 生落花生は土を洗い流したのち,1 の鍋に放り込む.
  3. 30分間しっかり茹で上げれば,もうできあがり.

ああ,ビールが呼んでいる呼んでいる.

◆明日からは神も仏もいない月が始まる.残務┣┣" どもの遠吠えが聞こえてくる.

◇本日の総歩数=7,138歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 88.45kg(+0.60kg) / 28.2%(−0.1%)

29 september 2019(日)※のどかなゆるゆる週末

◆午前6時半のろのろ起床.曇り.気温20.8度.東風.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が紙面掲載されました:三中信宏「アヒルちゃんの大冒険 —— モービー・ダック ドノヴァン・ホーン著 こぶし書房 2800円」(2019年9月29日)※書評本:ドノヴァン・ホーン[村上光彦・横濱一樹訳]『モービー・ダック』(2019年7月15日刊行,こぶし書房,東京, 654 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-87559-351-5 → 目次版元ページ

◆曇り空の日曜日.午前10時の気温は26.0度,湿度76%.蒸し暑い 南風が吹いていて,ぜんぜん秋らしくない.巡業の荷物の整理を兼ねて観音台に遊びに来たら,先日の大手町の水揚げが届いていた.ペンギン,マツタケ,クモ,トウガラシと生きものづくし.四次元主義形而上学はとてもキケンだ.

◆今日も夏日.爽やかな秋からはほど遠い蒸し暑さで,暦通りの衣替えにはとうていならなさそう.

◆[欹耳袋]マネーポストWEB「「クックパッド離れ」に歯止めはかかるか かつての愛好者たちの本音」(2019年9月26日)※ワタクシはクックパッドのプレミアム会員だけど,「自分用料理メモ」の記録に利用しているだけで,他人の料理レシピをわざわざ検索したことはない./Togetter -「「クックパッド離れ」に歯止めはかかるか かつての愛好者たちの本音 記事に、「少なくても文句を言い多くても文句を言う」「ビジネスモデルの陳腐化は早いな」など感想ツイート」※これからつくる料理を “検索” するという発想はワタクシにはないな.

◆今宵はひさしぶりに土鍋で五目豆を炊いて,出雲・朝日酒造〈十旭日〉29BY生酛純米「鏡草」を抜栓した.いつもの十旭日とはまったくちがうアーティスティックなラベルが印象的.こういうタイプの絵は三島とか福井で見た気がするなあ.

◆[蒐書日誌]きのこになぐさめられる本と自然に導かれる本を読了してからは,次のアリストテレス2巻本を抱えているがなかなか進まない.寝床には読みかけの恐竜本が転がっている.そして今日また新たにまつたけ本が積み上がった.これら全部が同一出版社というのはきっと何かの “謀略” にちがいない.

◆明日はもう月末じゃないか!

◇本日の総歩数=1,421歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.85kg(−0.10kg) / 28.3%(−1.3%)


28 september 2019(土)※秋風に吹かれて千秋楽

◆午前6時前起床.晴れ.気温19.3度.北西風.数年ぶりにパルテノン多摩の周囲を早朝徘徊.実に健康的ではないかと自画自賛してみる. さすがはサンリオピューロ帝国のシンボル. “神殿感ハンパなし” との感想が出るのもむべなるかな.

◆[蒐書日誌]Michael Ohl 『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)※続く第7章「 “一日一新種” (»Jeden Tag eine neue Art«)」(pp. 195-226)読了.生涯にわたって怒涛のように記載しまくり,新種を命名し続けた分類学者の列伝.やはり昆虫分類学者が抜きん出ているようで,「一万種超」クラスの大物が何人もいる.ガガンボ分類の大家 Charles P. Alexander は70年間に11,278種を記載命名したし,Francis Walker にいたってはなんと23,056種にのぼるさまざまな目の昆虫の新種記載をしたという.小蛾類の専門家 Edward Meyrick も14,199種を命名した.おそるべきスタミナと驚異的な集中力だ.昆虫分類学者,コワい…….

◆南大沢巡業(後半戦二日目) —— 午前9時過ぎにホテルをチェックアウトして,キティちゃんまみれの京王多摩センター駅から南大沢へ.

◆週末なので駅前の三井アウトレットは開店前から人が多い.見上げれば秋の顔つきの空でも,日差しが暑いのなんのって.午前9時の気温はあっさり夏日ラインの25.0度に達している.

  • [南大沢]そろそろ千秋楽の始まり. posted at 10:30:44
  • [南大沢]ロジスティック回帰とポアソン回帰の説明と実習だん.お昼休み〜 posted at 11:57:30
  • [南大沢]昨日から MCMC Robot www.mcmcrobot.org につながらないなあ……. posted at 13:05:33
  • [南大沢]クラスター分析だん. posted at 14:18:23
  • [南大沢]主成分分析だん. posted at 15:03:59
  • [南大沢]べいづを駆け抜ける最終コーナー.これにて大団円.みなさん,お疲れさまでした. posted at 16:06:17

◆最高気温が29.1度まで上がった今日は湿度も高くて蒸し暑かった.毎年の南大沢巡業もこれにておしまい.まだ東京都立大学だった2001年に初めて集中講義(SAS実習付き)に行って以来20年近く通ったことになる.さて,後任はいったい誰になるのだろうか.

◆午後6時半につくば着.改札を出たところで〈いばらき地酒バー@TXつくば駅〉に即座に初トラップされた.いや,ちょっとこのロケーションは罪深いな.逃げ場がないもんね(「酒飲みホイホイ」か).

店員さんは女性4名.3種飲み比べセットがいろいろ用意されている.超特選ショットはかなりの価値あり.60cc×3という手頃すぎる分量.アテは地元のあぶり焼き小いわし.地産地消の緑提灯かも.

笑顔の店員さんに訊いたところでは,連日とても客の入りがいいとのこと.そりゃそーでしょ!

◆明日はゆるゆる過ごすんだ.ゆるゆると.

◇本日の総歩数=9,020歩. 朝△|昼−|夜◯. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


27 september 2019(金)※南大沢後半戦への出撃

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温15.1度.夜明け前の朝焼け.午前6時,つくば.南大沢巡業後半戦への旅立ちの朝.つくばから見れば八王子は十分すぎるほどの遠隔地.

◆[欹耳袋]Togetter -「「ヤベェ本を買ったぞ…」地元にひっそり置かれていた本を紹介、バズる→出版社の電話が鳴り止まない!重版決定!→著者がお礼のためにTwitter始めました」※「本のつぶやき」はたまにヒットすることがあるからね.

◆南大沢巡業(後半戦初日) —— 午前8時半,南大沢駅に降り立つ.すっきり秋晴れ.八王子の気温は22.2度.先週と同じく,お座敷まで時間がありまくりなので,ベトナム風アイスコーヒーを片手にひと休み.ゆるゆると首都大の坂道を上がる.気温がだんだん上がってきた.日なたはかなり暑いかも.

  • [南大沢]乱塊法高座だん.昼休み〜 posted at 11:58:34
  • [南大沢]八王子まで逃げても,なろは追っかけてくる(魔王かいっ). posted at 12:10:29
  • [南大沢]そういえば,今日はまだフシアワセが出現していないな. posted at 13:11:24
  • [南大沢]二要因乱塊法だん. posted at 13:53:42
  • [南大沢]モデル選択論だん. posted at 15:16:58
  • [南大沢]一般化線形モデルの入り口まで説明して本日は終了。明日は最終日。 posted at 16:37:21
  • [南大沢]さて! posted at 16:37:45

◆多摩モノレールに乗って二週続きで立川ディープサウスの夜を満喫.今宵は中央線の線路沿いの薄暗がりにある〈餃子天国〉という名の“餃子とらのあな” でしっかり修行してきた.前菜の冷やしトマトと清涼飲料水のヱビス黒生.海老餃子ひとつ150グラム大×5個で一皿.海老は平均10尾/1個も詰まっている.その周囲はもちろん豚肉の壁が取り巻いている.海老餃子うまい.立川コワイ.

◆明日は今年の南大沢巡業の千秋楽だ.ザブトンが舞い飛ばないようにお務めをしないと.

◇本日の総歩数=11,153歩. 朝△|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 87.95kg(+0.20kg) / 29.6%(0.0%)


26 september 2019(木)※空調なしでも涼しい秋

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温18.5度.北東風が涼しい.やや雲が多めの観音台.午前8時の気温は21.2度.湿度が低いので全館空調が稼働しなくても暴れたりはしない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 明日から後半戦が始まる南大沢のレポート課題を作成.

◆[蒐書日誌]読書の秋に降り積もる新刊本たち ——

  1. 森まゆみ(編)『伊藤野枝集』(2019年9月18日刊行,岩波書店[岩波文庫・青N128-8],東京, 441 pp., 本体価格1,130円, ISBN:978-4-00-381281-5 → 版元ページ)※つい買ってしまいましたがな.

  2. 山下賢二・松本伸哉(著)『ホホホ座の反省文』(2019年6月21日刊行,ミシマ社,東京, 207 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-909394-22-4 → 版元ページ)※先週,多摩センターの本屋で見つけた.つい旧〈ガケ書房〉のイメージがかぶるけどだいぶ変容したのかな.

  3. 森田邦久(編著)『〈現在〉という謎 これから出る本:時間の空間化批判』(2019年9月20日刊行,勁草書房,東京, viii+310 pp., 本体価格4,200円, ISBN:978-4-326-10277-8 → 版元ページ)※いただきもの.ありがとうございます.

  4. 中嶋亮太『海洋プラスチック汚染:「プラなし」博士,ごみを語る』(2019年9月19日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・288],東京, vi+128+13 pp., 本体価格1,400円, ISBN:978-4-00-029688-5 → 版元ページ)※ご恵贈感謝です.今週日曜に読売書評が掲載されるドノヴァン・ホーン『モービー・ダック』はまさに海洋プラスチック汚染問題を取り上げている.

  5. デイヴィッド・アッテンボロー[日高敏隆・今泉吉晴・羽田節子・樋口広芳訳]『地球の生きものたち〔決定版〕』(2019年9月25日刊行,早川書房,東京, 351 pp., 本体価格9,000円, ISBN:978-4-15-209885-6 → 版元ページ)※原書刊行40周年記念版.カラー写真も大幅にアップデートされているとのこと.ご恵贈ありがとうございます.

—— 一昨日の大手町漁港からの鮮魚が観音台に届く前なのに…….

◆正午の気温は23.5度.いきなり全館空調が稼働し始めた.どういう風の吹き回しか.青空が広がる昼休みはミドルコース徘徊.日差しは強いが,秋の東風は心地よい.

◆[蒐書日誌]本日の歩き読み本 —— ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ)読了.本書にまとめられた「自然を読みとる力」の数々は現代人の誰もが忘れかけている技能だろう.著者の言う「自然物によるナビゲーション」は,陸・海・空・星の自然物はもちろん,昆虫の巣や樹木の生育あるいは海鳥の頻度まで含め,五感を研ぎ澄ますことを狙っている.かつての先住民や探検家たちが用いたにちがいないそれらの技法は,現代のオリエンテーリングやクロスカントリーにも通じる.

◆午後の┣┣" 撃ち —— マイレージのじたばた.JALサービスセンターに電話したりとか.

◆[欹耳袋]YouTube「いばらきのおいしいお酒が駅前に集結! ちょっと1杯🍶#茨城地酒バー つくば」(2019年9月24日) ※〈酒趣〉の井坂さんから連絡.オープン初日の賑わい./茨城新聞「地酒バー、つくば駅にも 県内で2店舗目オープン」(2019年9月24日).

◇本日の総歩数=8,742歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.75kg(+0.80kg) / 29.6%(+0.9%)


25 september 2019(水)※彼岸過ぎてもまだ暑い

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温20.5度.北東風が涼しい.観音台はすっきりくっきり秋晴れの青空.午前9時の気温は23.6度.湿度が低いので快適至極.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 昨日,オアゾ丸善で来年の蛇腹イヤープランナーを買って,さあ書き込もうとしたら,今月のマンスリープランナー紙片が,今日のデイリープランナー紙片とともに,いずこかへ行方不明になってしまってさあタイヘン.┣┣” 撃ちしなくてもいいかな./来月末に開催する毎年恒例某呑み会への “召集令状” を各方面に送信.よろしく〜/師走土佐巡業の事務手続きを粛々と進める.

◆青空の昼休み.正午の気温は26.2度.北風は涼しいが日差しが暑すぎる.ショートコース徘徊だん.歩き読み本:ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ)を100頁まで読み進む.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ビール翻訳本の原稿チェック./埼玉農試から来訪者あり.統計コンサルティング./郭怡青(文)・欣蒂小姐(絵)・侯季然(映像)[小島あつ子・黒木夏兒訳]『書店本事:台湾書店主43のストーリー』(2019年6月27日刊行,サウザンブックス,東京, 432 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-909125-12-5 → 目次版元ページ映像リスト《書店裡的影像詩Ⅰ-日文字幕版》 [YouTube])の大評原稿改訂.10月13日(日)紙面掲載予定.

◆日に日に秋めいてきたので,今宵はとても秋らしい食卓になった.出汁巻きとざる豆腐のオリーヴオイルかけ.郡山・仁井田本家〈穏〉純米吟醸.そして,きのこ雑炊には秋田〈天の戸〉純米吟醸ひやおろし.

◆[欹耳袋]在野研究ビギナーズ特設ページ「工藤郁子「「推し研究者」記事(2019年9月16日)について」」(2019年9月25日).

◆夜遅く,iOS 13.1 更新の祭典スタート.1時間ほどかかるみたい.

◇本日の総歩数=8,798歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.95kg(−0.20kg) / 28.7%(−0.4%)


24 september 2019(火)※蒸し暑い大手町漁港へ

◆午前5時起床.晴れ.朝焼けグラデーション.気温21.5度.南西の風.連休明けの観音台は青空が広がっている.午前8時の気温は26.0度.北東の風.今日は真夏日との予報で,農林団地ではまた “人体耐暑実験” と覚悟していたら,なんと朝から全館空調が稼働していた.なろ,エライ!(たまには)

◆[欹耳袋]日本酒カレンダー「いばらき地酒バー つくばオープニングセレモニー」(2019年9月24日)※JR水戸駅に続いてTXつくば駅構内にいばらき地酒バーが本日開店!

◆午前の┣┣" 撃ち —— 分子系統ワークショップ参加者選考を完了.応募者42名から30名を選び,補欠は3名とする.

◆午後,つくば駅へ.オープン直前のいばらき地酒バー@つくば駅は開店間近.ワタクシはオープニングセレモニーには出ないで,都内出撃.

◆夕方の大手町.蒸し暑い都内は最高気温が30.9度の真夏日で,しかも通り雨が降ったらしく湿度満点.読売新聞東京本社の漁港の水揚げチェック.みすず書房からはまたしてもきのこ本,とんがらし本やら蜘蛛の本も.前回と同じく生きもの系の新刊が多い.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評の鍵がはずれて公開された:読売新聞大評が公開された:三中信宏「生物進化は実験できる —— 生命の歴史は繰り返すのか? ジョナサン・B・ロソス著 化学同人」(2019年9月15日|2019年9月24日公開)※書評本:ジョナサン・B・ロソス[的場知之訳]『生命の歴史は繰り返すのか?:進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む』(2019年6月15日刊行,化学同人,京都, xvi+382 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7598-2007-2 → 目次版元ページ

◆午後8時半に読書委員会終了.今日はつくば直帰.午後10時を過ぎていたので,つくば駅の〈いばらき地酒バー〉はもう閉まっていた.初日なのでお客が集まったらしい.

◇本日の総歩数=7,975歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 87.15kg(−1.00kg) / 29.1%(+0.9%)


23 september 2019(月)※遠い台風の余波の風雨

◆午前6時過ぎ起床.小雨.気温20.3度.南風.雨は強まったり読まったりしながら,午前中はずっと降り続いた.午後になってしだいに天気は回復してきたが,それとともに蒸し暑さが南から這い上がってきた.ひるさがりは本町しもたやの〈伊東屋珈琲〉にて一休み.

◆[蒐書日誌]読売新聞「9月29日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」※ワタクシの大評担当本はドノヴァン・ホーン[村上光彦・横濱一樹訳]『モービー・ダック』(2019年7月15日刊行,こぶし書房,東京, 654 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-87559-351-5 → 目次版元ページ).アヒルちゃんの大冒険.

◆連休渋滞の関越〜外環〜常磐道を走破して,つくば帰還.台風の吹き返しの湿った南風が吹き荒れている.午後7時の気温は27.2度,湿度は76%.今夜は熱帯夜になるとの予報.

◆明日も台風の名残の暖気で真夏日になるらしい.大手町での一本釣りは体力勝負かも.

◇本日の総歩数=1,738歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


22 september 2019(日)※連休中日はおはぎの日

◆午前5時半起床.晴れ.気温15.9度.北西風.朝早くつくばを出発.連休中日の高速道路をスイスイと駆け抜けて,お昼前には上州入りできた.曇りときどき晴れ.剣崎〈微笑庵〉本店にておはぎを買い求める.今日はおはぎの日.

◆[蒐書日誌]国立民族学博物館(監修)・山中由里子(編)『驚異と怪異:想像界の生きものたち』(2019年8月29日刊行,河出書房新社,東京, 239 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-309-22781-8 → 目次版元ページ)読了.古今東西のさまざまな “妖しいモノ” たちが所狭しと陳列されていて,この本がまさに驚異の部屋としての「ヴンダーカマー」を構成している.展示物の図版を眺めるのはもちろん楽しい体験だが,寄稿されているエッセイもおもしろい.コラム17:三尾稔「半人半獣のヴィシュヌ化身像」では,ヒンドゥー教最高神のひとりであるヴィシュヌと魔王ヒラニヤカシプの闘いについてこう書かれている:

「無敵の体となったことを確信したヒラニヤカシプは抗う人びとや神々を打ち倒し,遂に傲慢にも彼の世すべてを支配しようとする.まさにそのとき,ヴィシュヌ神はナラシンハ,つまり人でも神でも獣でもあるものとして姿をあらわし,昼と夜の境目である黄昏どきに,建物のなかと外の境目となるヒラニヤカシプの宮殿の入口で,空中でも地面でもない自らの膝の上で,武器を使わず素手で切り裂いてヒラニヤカシプを殺してしまう」(p. 127)

「ヒラニヤカシプは世界のすべての事物や時空間を分類し,そのどれにも負けない存在になることによって世界を支配しようとした.しかし,どんな分類や区別にも,それになじむことのない境目や曖昧なものがつきまとう.ヴィシュヌ神はその境界に宿り,慢心する魔王をあざ笑うかのように彼を討伐したのである」(p. 127)

光と影の境目である “罔両” はオニが憑いて妖怪化すれば “魍魎” となる.日本にかぎらずインドでも “罔両” に潜むヴィシュヌ神が “魍魎” だったことは意外や意外の感があるが,深く納得できる.万物を分けることができるとみなす分類学にとって “分類不能” な存在はいつでも災厄のもとだからだ.フェルナンド・ペソア著(高橋都彦訳)『不安の書』(2007年1月31日刊行,新思索社,ISBN:4-7835-1196-9)には,「物事を分類し,分類することだけが科学だと心得ている科学的な人は一般に,分類できることが無限にあり,したがって分類しきれないということを知らない」と書かれている.

また,ジョルジュ・ペレック[阪上脩訳]『考える/分類する〈日常生活の社会学〉』(2000年2月1日刊行,法政大学出版局[りぶらりあ選書],東京,vi+143pp.,本体価格1,800円,ISBN:4-588-02202-4 → 目次)には,分類をめぐる警句が記されている:

「一つの規則によって,全世界を分類するというのは,じつに人をひきつけることであり,一つの全般的法則が現象全体を規定することになる.北半球と南半球,五大陸,男性と女性,動物と植物,単数と複数,右と左,四季,五感,六母音,七日,十二ヶ月,二十六文字.残念ながら,そんな分類は,うまくいかない.かつてうまくいったためしがないし,今後もうまくいかないだろう.そうはいっても,なおこれからも人びとは,これごれの動物が奇数の指の数や中空の角をもっているということで,分類するということを長く続けるだろう」(p. 120)

ヴンダーカマーには分類をめぐる人間の本性が見え隠れする.分類できる安心と分類できない不安は表裏一体であり,「分類のめまい」(ペレック, op. cit., p. 125)は分類者たる人間を悩ませ続ける.

◆夜,予報通り雨が降り出した.しかも本降りだ.台風の遠い影響.

◇本日の総歩数=1,612歩. 朝◯|昼△|夜◯. 計測値(前回比)= 88.15kg(+0.55kg) / 28.2%(−1.3%)


21 september 2019(土)※多摩センターの目覚め

◆午前6時半のろのろ起床.曇り.気温18.3度.ホテルの部屋から見下ろすパルテノン大通りが濡れている.夜半に雨が降ったのか.

◆[蒐書日誌]Michael Ohl 『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ) ※一年以上のブランクが空き,英訳本まで出てしまったのに,京王線で続きを読む.第6章「 “愛する妻にちなんでこのコガネムシを命名する” (»Ich benenne diesen Käfer nach meiner lieben Frau ...«)」読了.人名に基づく命名あれこれ.ディヴィッド・ボウイあり,アドルフ・ヒトラーあり,ビヨンセもあれば,シュワちゃんやスピルバーグ監督も.ああ,Plathygobiopsis akihito も登場している.ラテン語の性別があやふやな事例もあったりとか.お硬いイメージがある「学名の本」もこういうに書かれていればとてもおもしろいのにねえ.

◆午前9時半,曇り空の首都大学東京.午前9時の八王子の気温は20.1度.北西の風.夏休み中の土曜なので人気がぜんぜんない.

  • [南大沢]全国津々浦々をまわってきたワタクシでさえ,昭和レトロな「ハエ取り紙」の実物が現役なのはここ南大沢だけだ.ショウジョウバエの天国なので,生物実験室でもときどき “自然発生” しているらしい. posted at 10:05:50
  • [南大沢]高座の配布資料はすべてUSBメモリーで受講生に配布してきた.最近は “レガシー” な型だけではなく,「Type-C」型のUSBメモリーも必要になっている.ワタクシが使っているSONYのは “両刀遣い” なのでとても重宝している. posted at 10:23:37
  • [南大沢]お昼休みなう.午前中は Mac ユーザーのフシアワセが続いた. posted at 11:53:14
  • [南大沢]さて,そろそろ午後の部スタート.フィッシャー先生,どうぞ,こちらの高座へ. posted at 13:04:21
  • [南大沢]フィッシャー先生,たいへんお疲れさまでした. posted at 14:11:29
  • [南大沢]完全無作為化法の説明と実習だん. posted at 15:20:59
  • [南大沢]多重比較まで説明と実習だん.南大沢お座敷の前半戦はこれにて終了. posted at 16:10:14

◆午後4時半に南大沢から帰路へ.午後6時ちょうどに浅草〈酒の大桝Wine-Kan〉に到着.今夜は南極料理人のお店にて,もうひとりの南極料理人を含む “南極なみなさま” たちとワインをいただく機会を得た.南極越冬隊経験者ならではのインサイドな話題が続々.どうもありがとうございました.

◆夜遅く浅草からTXに乗って,午後11時半につくば帰還.今日は朝から夜までフルコースの一日だった.

◇本日の総歩数=9,372歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


20 september 2019(金)※秋晴れの南大沢巡業へ

◆午前5時半起床.晴れ.気温17.8度.北東風.絶好の出撃日和である.

◆南大沢への早朝出撃 —— 午前6時過ぎのつくば駅.空気はひんやり,しかも湿度が低くて快適.6:23発の区間快速に乗る.こんな早い時間帯でもけっこう混んでいるTX.ほぼ定刻の午前8時半,南大沢駅に到着.毎年恒例の南大沢巡業が今年も始まる.まずは前半戦.2日間の集中講義.午前9時の気温は21.6度.湿度59%.気持ちよく青空が広がる駅前の三井アウトレットパーク.時間がまだあるのでベトナム風コーヒーとともに一休み.ベトナム風コーヒーって,底に大量の練乳(みたいなの)が沈殿しているんだ! 甘いよぉ〜

◆南大沢巡業(前半戦初日) ——

  • [南大沢]今年もやってきました首都大学東京お座敷.VGAアダプターをうっかり忘れたので,準一郎センセイに借りるなう. posted at 10:20:19
  • [南大沢]今年は受講生多し. posted at 10:36:01
  • [南大沢]昼休み.午前中はさまざまなフシアワセと格闘した. posted at 12:04:08
  • [南大沢]講義室である生物実験室のプロジェクターが新しくなって,HDMIが使えることが判明した.MacBook Pro だと,メインのスクリーンだけでなく,サイドの副ディスプレイにも映像を飛ばせる.これはラクラク. posted at 12:14:03
  • [南大沢]もうすぐ午後の部スタート.フシアワセが降臨しませんよーに. posted at 13:09:37
  • [南大沢]さあそろそろ始めましょうかねえ. posted at 13:16:55
  • [南大沢] “生体肝移植” が必要なレベルのフシアワセ降臨なう. posted at 14:18:39
  • [南大沢]とりあえず,休憩. 某学生「先生,これからヴァージン取ってきまーす」 ワタクシ「お,おうっ……」 さすがはハエの大学である. posted at 14:20:11
  • [南大沢]確率分布まで説明したところで,初日はなんとかだん.登攀路はけっこう険しかったかもしれない.明日はなだらかな尾根筋を歩きたいな. posted at 16:25:44

◆夕暮れ時の立川駅ディープサウスへ出撃.夜の “水源地” 探訪.早めに〈青海〉入店.今宵はひやおろしに囲まれる.まずは〈やまとしずく〉純米吟醸ひやおろしから.続いて〈赤武〉ひやおろし.肴は茨城産の新栗の唐揚げ.さらに熊本〈花の香〉純米大吟醸山田錦.わーん,美味いよお.今夜の最後は〈玉川〉純米雑酒山廃.店のプロをして一合は飲みきれないと言わしめた最終兵器.この攻めまくる酸味攻撃はいったい…….

◆よろよろと多摩センター帰還.当然の報いのうう…….明日もお座敷があるんですけど.

◇本日の総歩数=12,534歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)= 87.60kg(+0.15kg) / 29.5%(−0.2%)


19 september 2019(木)※恒例お座敷のしたくを

◆午前5時半起床.晴れ.気温15.8度は今季最低.秋本番.朝の観音台は薄曇りところどころ青空ときどき小雨が降るという微妙な空模様.午前8時の気温は19.1度.やや湿度が高い.居室の窓を全開にして邪気を追い払う.BGM はMiles Davis のアルバム〈Porgy and Bess〉.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 明日からの南大沢巡業のため,ひさしぶりに Windows 10 を起動し「更新の祭典」を観覧する/./Parallels Desktop for Mac 15 にアップデート./ついでに,R まわりのアップデートも./Rcmdr が 2.6.0 になった.この最新バージョンでは,線形混合モデル(LMM)と一般化線形混合モデル(GLMM)が追加された.

◆青空の昼休み.正午の気温は24.8度.日差しは強いが,秋風は爽快.ショートコース徘徊.

◆[欹耳袋]朝日新聞>好書好日「「イスラーム 書物の歴史」 アラビア文字の巨大山脈に挑む 名古屋大学出版会・橘宗吾さん」(2019年9月18日) ※「『中国出版文化史』(井上進著)を編集・刊行できて、有頂天になっていた」—— ワタクシの書棚にもこの本:井上進『中国出版文化史:書物世界と知の風景』(2002年1月30日刊行,名古屋大学出版会,ISBN:4-8158-0420-6 → 目次・書評)が鎮座している.で,小杉泰・林佳世子(編)『イスラーム 書物の歴史』(2014年刊行,名古屋大学出版会,名古屋, 本体価格5,500円, ISBN:978-4-8158-0773-3 → 版元ページ)も買わないとか.名大出版会の陰謀に巻き込まれる読書の秋.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 明日からの南大沢巡業の配布ファイル一式がやっと完成した.

◆夜になってさらに涼しくなってきた.午後9時の気温は18.9度.日に日に秋が深まってくると,食卓の風景もそれに合わせて変わる.今宵は秋茄子をじっくり蒸し焼きにして大葉みそをトッピング.さらに銀鱈の西行漬けとざる豆腐ときのこ汁. “お水” は〈天の戸〉美山錦・純米吟醸のひやおろし.

◆ダンピア別刷拝受 —— 菊地原洋平 2019. ウィリアム・ダンピア(1651-1715)のフィールドワークと旅行記―博物学と科学知識の生産. 化学史研究 46(3): 111-128 ※どうもありがとうございます.ダンピア『最新世界周航記』は岩波書店〈17・18世紀大旅行記叢書[第II期]〉の第1巻として翻訳されたものが手元にある(1992年11月刊行,ISBN:4-00-008801-7).私掠船員すなわち「公認海賊」という当時ならではの身分で大航海を成し遂げたというのはとても興味深い経歴だ.

◆明日は南大沢お座敷の前半戦.朝早く出発しないと.

◇本日の総歩数=9,011歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.45kg(+0.55kg) / 29.7%(+1.8%)


18 september 2019(水)※秋晴れのち雨ひんやり

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温19.1度.北風.青空の観音台.日差しが強いが,北東の風が涼しい.午前8時の気温は23.0度.今日はさすがに全館空調は稼働しない雰囲気.午前9時には夏日ラインちょい超えの25.2度まで上がりはしたが,その後は20度台前半をウロウロしている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— なろ九沖依頼の火の国出張案件の連絡.「宿」はもう確保したけど,「足」も早く予約しないと.この際ついでに,大分と高知もまとめて.

◆[蒐書日誌]ご恵贈ありがとうございます —— マルクス・ガブリエル[姫田多佳子訳]『「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学』(2019年9月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・710],東京, 386 pp., 本体価格2,100円, ISBN:978-4-06-517079-3 → 版元ページ)/田中智夫『ブタの動物学 第2版』(2019年9月10日刊行,東京大学出版会[アニマル・サイエンス:4],東京, iv+186 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-13-074024-1 → 版元ページ).

◆もうすぐ雨が降り出しそうなので,今日の昼休み徘徊はなし.そうこうするうちに雨になり,気温がぐんぐん下がり始めた.

◆[欹耳袋]講談社>現代ビジネス「「推し研究者」「推し学者」をつくったら、人生がときめいた話 —— 研究の「ファン」になる喜び」(2019年9月16日) ※ “研究者=芸人” としてファンが増えるのはとてもいいことだと思う.せっかく “タニマチ” ができたのなら,さらにいっそう “舞台” の稽古と修行を欠かさないのが研究者の道だとワタクシは考える.しかし,賛否両論なんだ: Togetter -「「推し研究者」「推し学者」をつくったら、人生がときめいた話についての賛否」.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 熊本・大分・高知の往復フライトをすべて確保.フライト数が少ないせいか,時間帯によっては意外に満席だったりする./京都か来訪.月刊『化学』最新号をいただきました.

◆冷たい雨が降り続く夕暮れ時.午後5時の気温は18.8度.北東風.夜になって雨はやっと止んだが,気温はさらに下がって,午後7時には17.9度とひんやりどころか,うすら寒いほど.当然のなりゆきで,夕餉は中からあたたまるメニュー.北海道土産のカチョカバロがいい感じに熟成してきた.あとは〈マルゲンミート〉のボローニャソーセージとペッパーポーク.まるで飲み屋ですかそうですか.

◆明日はまた暑くなるらしい.

◇本日の総歩数=3,383歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 86.90kg(+0.30kg) / 27.9%(−1.8%)


17 september 2019(火)※連休明けはまた真夏日

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温21.9度.北東風.連休明けの観音台は青空が広がり,残暑が戻っている.午前8時の気温は25.4度と早くも夏日.日中は真夏日になるとの予報が出ている.例年ならそろそろ全館空調の稼働期間を過ぎているはずだが,幸いにも今日は朝からちゃんと稼働している.なろグッジョブ!(たまには)

◆午前の┣┣" 撃ち —— 高知県農業技術センターがつくばからいかに遠隔の地にあるかを企画連携室に説得する午前の一仕事.高知龍馬空港で一夜を明かすようなことはしたくないので,後泊よろしくよろしく./ひさしぶりに「winmail.dat」が添付ファイルとして降ってきたので,TNEF’s Enough で即座に除霊.

◆青空の昼休み.正午の気温は29.0度.日差しも紫外線も強烈だが,湿度が低いせいかからっと暑い.ショートコース徘徊.歩き読み本:ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ)を読み始める.

◆[蒐書日誌]先週の水揚げリストづくりがやっと終わった ——

  1. アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]『アリストテレス 生物学の創造[上]』(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, viii, pp. 1-291, 63, 本体価格3,800円, ISBN:978-4-622-08834-9 → 版元ページ)※今あえてアリストテレス生物学! みすず書房,攻めてる攻めてる.
  2. アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]『アリストテレス 生物学の創造[下]』(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京, iv, pp. 293-586, 35, 本体価格3,800円, ISBN:978-4-622-08835-6 → 版元ページ)※前著:アルマン・マリー・ルロワ[上野直人監修/築地誠子訳]『ヒトの変異:人体の遺伝的多様性について』(2006年6月9日刊行,みすず書房,東京,iv+320+lvi pp.,本体価格3,200円,ISBN:4-622-07219-X → 版元ページ)も印象的な本だった.
  3. ハロルド・ギャティ[岩崎晋也訳]『自然は導く:人と世界の関係を変えるナチュラル・ナビゲーション』(2019年9月10日刊行,みすず書房,東京, 2 color plates + iv + 279 pp., 本体価格3,600円 → 版元ページ)※GPSなど影も形もない1958年出版の「ナチュラル・ナビゲーション」の古典.自然物から自分の位置と方向を読み取る術.
  4. リチャード・C・フランシス[西尾香苗訳]『家畜化という進化:人間はいかに動物を変えたか』(2019年9月30日刊行,白楊社,東京, 558 pp., 本体価格3,500円, ISBN:978-4-8269-0212-0 → 版元ページ)※分子系統樹がいたるところに.
  5. 松田行正『独裁者のデザイン:ヒトラー、ムッソリーニ、スターリン、毛沢東の手法』(2019年9月4日刊行,平凡社,東京, 351 pp., 本体価格3,200円, ISBN: 978-4-582-62068-9 → 版元ページ)※独裁者は “眼力” がタダモノではない.総統閣下はまあいいとして,おお,帰ってきたムッソリーニがぁ.
  6. 遠山茂樹『歴史の中の植物:花と樹木のヨーロッパ史』(2019年9月10日刊行,八坂書房,東京, 443 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-89694-265-1 → 版元ページ
  7. 野本和幸『数論・論理・意味論 その原型と展開 —— 知の巨人たちの軌跡をたどる』(2019年8月9日刊行,東京大学出版会,東京, xxii+705 pp., 本体価格14,800円, ISBN:978-4-13-010135-6 → 版元ページ)※なにげに “必殺系” の700ページもの紙のカタマリ.ワタクシ的にはポーランド学派のタルスキが好きなんですけどね.

—— 大手町漁港での漁獲は以上.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ドノヴァン・ホーン[村上光彦・横濱一樹訳]『モービー・ダック』(2019年7月15日刊行,こぶし書房,東京, 654 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-87559-351-5 → 目次版元ページ)の大評原稿を大手町に送信.

◆今宵はずいぶんひさしぶりに煮込みハンバーグが食卓に登場した.合挽き肉のハンバーグ本体よりも,きのこ入りデミグラスソースの方が手間がかかっていたりして.

◆[蒐書日誌]読売新聞小評のカギが本日はずれて公開されました:三中信宏「海外で研究者になる 増田直紀著」(2019年9月8日掲載|2019年9月17日公開)※書評本:増田直紀『海外で研究者になる:就活と仕事事情』(2019年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-12-102549-4 → 目次版元ページ).

◆明日の天気は下り坂.しだいに雨模様になるとの予報.

◇本日の総歩数=11,192歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.60kg(−0.90kg) / 29.7%(+0.9%)


16 september 2019(月)※連休最終日は光が丘へ

◆午前6時半起床.曇り.気温23.7度.北東風.いきなり本降りの雨のち晴れと目まぐるしく変わる空模様.


◆昨日の〈中之条ビエンナーレ〉だけでは飽き足らず,午後は練馬光が丘の〈ロハスフェスタ東京〉にも飛び入り.イベントづいた三連休を終えて,やっとつくば帰還.午後7時の気温は23.2度と低めだが,湿度が高いせいかやや蒸し暑い.

◇本日の総歩数=6,979歩. 朝◯|昼△|夜−. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


15 september 2019(日)※中之条ビエンナーレへ

◆午前6時過ぎ起床.晴れ.気温21.3度.北風.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が掲載されました:三中信宏「生命の歴史は繰り返すのか? ジョナサン・B・ロソス著 化学同人 2800円」(2019年9月15日)※書評本:ジョナサン・B・ロソス[的場知之訳]『生命の歴史は繰り返すのか?:進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む』(2019年6月15日刊行,化学同人,京都, xvi+382 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7598-2007-2 → 目次版元ページ

◆上州吾妻線小さな旅 —— 午前8時半,高崎駅.吾妻線のローカル鈍行列車はゆっくりごとごと走り始めた.一時間弱で中之条駅到着.草津や万座に行くときにただ通過するだけの駅だったが,今回始めて降りることになった.目的は二年ごとに開催されている〈中之条ビエンナーレ〉というアート・フェスティバル.中之条町内の廃校となった学校などの施設を利用して芸術作品を展示し,参加者はバスや自動車で回るという趣向.

◆今回参加したのは「里山と木造校舎を巡るコース(伊参・名久田)」.駅前を出発した満員のマイクロバスは町中を抜けて丘陵を上り下りする.最初のポイントは名久田教場.古い木造の廃校が会場だ.いろいろな作品が展示されていたのだが,ワタクシ的には匿名キツツキ作家集団作の “外壁穴ぼこアート” がとても印象的だった.


◆続いて,旧五反田中学校へ.



◆次に行った道の駅・霊山たけやまでは,岩山にかけられた巨大な作品〈風の龍:第二形態〉に出迎えられた.


◆道の駅の道路をはさんだ向かい側にある親都神社にも作品が展示されていた.




◆さらに,イサマムラ(旧伊参小学校)から伊参スタジオの一帯をまわったのち,丘の上のやませ(神保家)へ.かつて材木で財を成した豪農.JR高崎線の「神保原」駅はそれにちなむとのこと.蔵には金色の馬が輝いていた.


◆おくどさんには “木霊” の白化バージョンみたいなのがたくさんいた.




◆最後は街ナカの一角にある旧廣盛酒造の展示場へ.酒蔵としての営業はもうやめているが,醸造タンクの中をのぞくとオブジェが並び,元の麹室ではモデル電車が走っていた.



◆夕刻,てくてく歩いて中之条駅までたどり着いたら,電車が1時間に一本しか走っていないことが判明し,駅前の中華料理店で晩ごはんをすませることになった.やっと来た鈍行に乗って新前橋へ,さらに両毛線に乗り継いで高崎駅にたどり着いたのは午後7時半だった.


◆今日は日中の最高気温は29.4度まで上がり,日差しの強い日なたはとても暑かったが,日陰は風が心地よかった.それにしてもよく歩いた一日だった.

◆ワタクシにしてはめずらしく “絵日記” のような日録になってしまった.

◇本日の総歩数=12,564歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.50kg(+0.6kg) / 28.8%(+0.2%)


14 september 2019(土)※三連休初日は関東縦断

◆午前7時前起床.雨.気温18.8度とさらに涼しくなった.雨上がりの曇り空.午前9時の気温は19.5度.連休初日の朝餉はイチジクとサラミとモッツァレラを岩塩とオリーヴオイルで和えたもの.

◆[欹耳袋]講談社>FRaU「日本の家庭料理はハイスペックすぎる。世界の食卓は意外と質素」(2019年9月12日)※どの国でも家庭内料理は “分散” がとても大きいはずなので,“平均” からの一般化は難しいかも.どういう家庭に焦点を合わせるかで結論はきっと変わるだろう.

◆[欹耳袋]立つ鳥跡を濁しまくって泥まみれ —— NHK News Web「広大元准教授が1千万不正受給」(2019年9月13日)「元准教授の行為は諭旨解雇処分に相当するとしていますが、去年8月に広島大学を退職し、去年9月には東京大学の教授として採用されているため、大学として処分はできない」| 朝日新聞デジタル「東大元教授、1千万円を不正受給 出張旅費を二重取り」(2019年9月14日)※「東京大と広島大に対し、本人と指導していた学生の分の出張旅費を二重に申請」「調査結果を認め、「一身上の都合」を理由に10日付で退職したと発表」| 東京大学「研究費不正使用に係る調査結果について」(2019年9月13日)| 広島大学「研究費の不正使用に係る調査結果について(2019年9月13日国立大学法人広島大学)」(2019年9月13日)| 人間文化研究機構「研究費の不正使用に係る調査結果について」(2019年9月13日)| 環境省「国立大学法人広島大学における競争的研究資金に係る不適正な経理処理に関する調査報告書の受理について」(2019年9月13日)| 農林水産技術会議「国立大学法人広島大学における委託研究費に係る不正使用に対する措置について」(2019年9月13日).

—— いずれ発覚しないわけがないとは当人は思わなかったのかという素朴な疑念が湧いてくる.

◆午後は関東平野を縦断し,高崎へ.ひさしぶりに来た上中居町〈拓心庵〉にて精進おろし蕎麦の夕餉.

◆明日はJR吾妻線の鉄路旅へ.雨が降りませんように.

◇本日の総歩数=2,035歩. 朝◯|昼△|夜◯. 計測値(前回比)= 87.50kg(+0.60kg) / 28.8%(+0.2%)


13 september 2019(金)※朝から秋晴れ爽快至極

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温は20.6度.秋色深まる涼しい朝.曇り空の観音台.午前9時の気温は20.9度.ワタクシが長旅をしていた間に,夏の名残りはすっかり消えていた.

◆[欹耳袋]疋田努 2019. 爬虫類の分類学・系統学・生物地理学 ― 分岐分類学の問題点. タクサ, 47: 1-9. pdf [open access] ※「そのうち一杯飲みながら意見をお聞きしたいと思っております」(p. 8)— はい,では近いうちに〈吉田さかみち〉で.

◆[蒐書日誌]先日の大手町漁港で水揚げされた鮮魚たちが観音台に届いていた.やはりナマモノ系の新刊が多いな.

◆曇り空の昼休みはロングコース徘徊.正午の気温は21.5度.湿気はあるが涼しい北東風が吹いて快適だった.歩き読み本:カーク・ウォレス・ジョンソン[矢野真千子訳]『大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件:なぜ美しい羽は狙われたのか』(2019年8月10日刊行,化学同人,京都, 381 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7598-2013-3 → 目次版元ページ).農林団地周辺の田んぼは稲の刈り取りがだいぶ進んでいた.先日の台風15号が吹き荒れたせいか,飛び地の圃場の荒れ方が目立つ.境界に屹立していた巨木が根こそぎもっていかれて,外壁のフェンスを跳ね上げている箇所も.>なろ施設管理担当,どうぞよろしく.

◆午後の┣┣" 撃ち —— なろ九沖の予算コードを使って出張伺を書こうとするも,またまた会計システムにしばき倒されて七転八倒.よくわからないけど,とりあえず提出した.連休明けにきっとリジェクトされてくるだろうけど…….

◆夜風が涼しい十五夜.雲が広がっていて残念ながら肝心の月は拝めないが,お月見団子だけはちゃんとある.今宵の夕餉は秋らしく旬の菌類を大量投入して「茸てんこ盛り土鍋ごはん」を用意した.菌類だらけでご飯がちっとも見えないんですけど.今回のきのこごはんに動員した菌類は,まいたけ・ぶなしめじ・生きくらげ・あわび茸の4種類.きのこがたくさん店頭に並ぶ季節なので,しばらくは土鍋が何度も活躍するだろう. “お水” は〈風の森〉愛山50・純米大吟醸しぼり華の残りが空っぽになった.

「茸てんこ盛り土鍋ごはん」【食材】白米(3合)・雑穀米(少量)・まいたけ(200g)・ぶなしめじ(200g)・あわびたけ(200g)・きくらげ(200g)・油揚げ(1枚)【調味料】薄口醤油(大さじ4)・日本酒(大さじ3)・塩(小さじ1)・だし昆布(10cm長).

  1. 白米は研いでざるに上げる.
  2. 土鍋にだし昆布を敷き,水3合とともに薄口醤油・日本酒・塩を投入する.
  3. 1 の白米を 2 の土鍋に移し,雑穀米を少し混ぜて,細切り油揚げを敷き詰める.
  4. きのこ類は石づきを切り落として水洗いし,適当な大きさに分けてから,3 の土鍋にみっしり詰める.
  5. 土鍋の火加減は最初は強火で沸騰させ,その後は中火で5分,弱火で7分,そして火を止めてから10分蒸らせばできあがり.
—— レシピ → クックパッド「茸てんこ盛り土鍋ごはん」|het dagelijkse keukenleven「茸てんこ盛り土鍋ごはん」.

◆明日から三連休.空模様がイマイチとの予報だが,四の五の言わずにとりあえず長距離移動しないといけない.

◇本日の総歩数=12,453歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.90kg(0.00kg) / 28.6%(+0.2%)


12 september 2019(木)※すっきり秋晴れ大移動

◆午前5時半起床.雨上がりの晴れ.気温23.0度.当然のうう…….

◆[蒐書日誌]荒木優太(編著)『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』(2019年9月1日刊行,明石書店,東京, 286 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-7503-4885-8 → 目次版元ページ)※サクッと読了.各著者たちはどう見ても “在野研究プロフェッショナルズ” だよねえ.研究者は職業ではなく生き方であるという指摘(p. 90)は確かに当たっている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 昨日の遺伝学会ワークショップの事後報告を依頼元の日本分類学会連合事務局宛にメール送信した.

◆帰路は京都から東海道新幹線という南回り。さらに勢い余って水戸まで乗り越すという旅程.

◆午前9時,チェックアウト.今朝は秋らしい青空が広がり,とても爽やかな天気.駅前の恐竜が朝日を浴びる恐竜たちの雄叫びを背に,北陸本線の特急〈サンダーバード14号〉に乗車.南へ向かう.

◆福井から南下して敦賀を過ぎると,やがて琵琶湖が左手に見えてきた.見上げれば空高くうろこ雲が広がっている.午前11時過ぎ,京都滞在時間はたった15分! 速攻で新幹線乗り換え.午後1時半,東京駅にてすかさず常磐線特急ひたち15号に乗り換え.そして,午後3時過ぎに水戸駅にたどり着いた.今日は空気がすっかり入れ替わったのか,蒸し暑さとは無縁の日和になった.

◆駅ビルにて常陸野ネストビールのホワイトエールで軽く準備運動をこなしたのち,水戸駅からはタクシーで笠原町の茨城県庁へ.20分もかかるとは遠すぎるぞ.午後4時から9月24日(火)オープンの〈いばらき地酒バー〉@つくば駅についてのラジオ収録3本.終わってから,水戸駅構内にある〈いばらき地酒バー〉一号店の “実地調査” を念入りに行なった.つくば駅の二号店がどういう感じの店になるのかはとても気になるところ.

◆午後9時,つくば着.かなり疲れた.明日の金曜を乗り切れば,三連休に突入だ.

◇本日の総歩数=6,921歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


11 september 2019(水)※恐竜が吠える福井駅前

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温24.5度.高層ビルに囲まれる朝の目覚め.

◆越前出撃の朝 —— 午前8時,チェックアウト.東京駅から北陸新幹線〈かがやき505号〉乗車.平日でも指定席はほぼ満席だった.長野から長いトンネルを抜けるとひさしぶりに見る日本海.富山駅が近づき,遠くを見やると雲に霞む立山連峰がそびえる.鱒寿司の呼ぶ声が心に響いてくるが,食いもんに釣られてここで下車しては元も子もない.いきなり雨だ.さらに半時間乗って終点の金沢着.東京からたった2時間半で金沢に着いてしまうとは驚きの速さ.

◆曇り空の金沢からは北陸本線の特急〈サンダーバード20号〉へ乗り換え.気温28.2度.湿度82%.かなり蒸し暑いな.爆走中のサンダーバードにも飛び込み攻撃をしかける大手町からの書評ゲラ.さくっとチェックして弾き返した.よろしく.正午過ぎ,目的地の福井駅にたどり着いた.駅前からしてもう恐竜だらけ.さすがは恐竜県.

◆蒸し暑い曇り空の昼下がり.駅前のホテルに荷物を預けてから,タクシーで福井大学文京キャンパスへ.こういう機会でもなければけっして来なかったにちがいない.今回呼ばれたお座敷は,日本遺伝学会第91回大会のワークショップWS5〈教育・学問・医療と遺伝学用語の課題〜何を優先すべきか〜〉だ.

◆大会受付で参加登録をすませて会場へ.午後3時過ぎからワークショップ開始.遺伝学が日本に上陸した「いにしえ」の頃のトピックがとても興味深い.5人の演者の一人であるワタクシは日本分類学会連合から派遣された “刺客” という役回りになるのだろうか:講演WS5-5:三中信宏「進化学・体系学からみた variation と diversity の意味と訳語について」.ワタクシの印象では,遺伝学会のなかでもとくに医療遺伝学分野の意向が強く働いているようで,例の『遺伝単』での用語改訂もそのラインに沿って(他分野の意見を顧みないまま)進めてしまったようだ.同じ遺伝学会でも分子遺伝学・分子進化学分野の会員からはかなり批判的な意見が出ていた.ワタクシの役回りは日本分類学会連合からの依頼を受けた “狙撃手” だったので,『遺伝単』で公表された「mutation: 突然変異→変異」「variation: 変異→多様性」などなどの訳語案についてはダメ出しをした.ダメなものはダメダメですね.

◆つつがなくお座敷がはけた午後5時過ぎ,雨はもう小止みになっていた.いったんホテルにもどってから夜の再出撃.タクシーは駅前からどんどん離れていく.その名も山奥町の山裾の古い窯元〈民窯 時雨焼〉に拉致されてしまった.ここは斎藤成也さんの実家だ.大会会場からこんな遠くまで30人余りが集結.本降りの雨音を聞きながら,そびえ立つ本棚を見上げながらの充実の大宴会.遺伝学者たちは揃いも揃って呑んべばかり.昔も今も.へしこと焼き鯖寿司は喰ったが,ソースカツ丼は喰いそこなってやや残念だった.

◆午後11時前に中座してまたタクシーでホテル帰還.当然のうう…….

◇本日の総歩数=8,334歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


10 september 2019(火)※猛暑の大手町で地引網

◆午前5時起床.晴れ.朝焼け.気温24.6度.北西風.観音台は残暑の青空.午前8時の気温は28.7度.

◆[欹耳袋]NHK News Web「日本酒「獺祭」26万本自主回収へ アルコール度数にばらつき」(2019年9月10日)※「獺祭のアルコール度数は通常16%で出荷されますが、自主回収する商品は約12~17%の間と、規定のアルコール度数と異なり、ばらつきがあった」—— 呑む分にはまったく問題ないだろう.ことに “3割9分磨き” の純米大吟醸が「12%」の軽さだったら世間的にはものすごく売れたりしないかな.

◆[蒐書日誌]やんちゃな台風とともに新刊ご恵贈本が飛んできた.どうもありがとうございます.

  1. エマニュエル・ル=ロワ=ラデュリ[稲垣文雄訳]『気候と人間の歴史 I :猛暑と氷河 13世紀から18世紀』(2019年9月10日刊行,藤原書店,東京, 734 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-86578-237-0 → 版元ページ)※全3巻の1冊目にしてすでに700ページ超! このボリュームであと2冊も積み上がるのかっ(震え声).
  2. 稲葉振一郎『AI時代の労働の哲学』(2019年9月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・711],東京, 216 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-06-517180-6 → 版元ページ
  3. 胎中千鶴『叱られ、愛され、大相撲! 「国技」と「興行」の一〇〇年史』(2019年9月10日刊行,講談社[講談社選書メチエ・709],東京, 269 pp., 本体価格1,750円, ISBN:978-4-06-517211-7 → 版元ページ

残るもう1冊は購入本:国立民族学博物館(監修)・山中由里子(編)『驚異と怪異:想像界の生きものたち』(2019年8月29日刊行,河出書房新社,東京, 239 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-309-22781-8 → 版元ページ)※みんぱくでいま開催されている特別展〈驚異と怪異――想像界の生きものたち〉の展示図録.

◆午後は半日年休を取って大手町へ魚釣りに.都内の最高気温は35.6度と,昨日に引き続き猛暑日となった.あまりに暑いせいか,新刊はやや少なめ.それでも釣り上げられるべき鮮魚はワタクシのもとへ.某み☆ず書房が多い気がするなあ(つくばにも届いていたよーな).読書委員会が終わったのは午後8時半.いつもなら神保町に流れていくのだが,今日は地引網を引いて疲れたので,明日の長距離移動に備えておとなしく寝るしかない.ひさしぶりの都内泊.夜9時を過ぎても29.5度という容赦ない熱帯夜.

◆明日は朝イチで北陸新幹線に飛び乗る.

◇本日の総歩数=9,145歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 86.90kg(+0.25kg) / 28.4%(−0.2%)


9 september 2019(月)※台風直撃で暴風雨猛威

◆午前1時くらいから本降りになり,午前2時には強風圏に,そして今は暴風圏の真っ只中で,風雨がただ事ではない.風向きが北東なので,まだこれから強まる気配.東側のベランダが叩きつける雨で “自動洗車機” 状態.瞬間最大風速は30mに達した.風に強いはずのTXですら始発から完全運休している:NHK News Web「つくばエクスプレス 始発から全線運転見合わせ」(2019年9月9日).

◆[欹耳袋]現代ビジネス|荒木優太「「在野研究」はいまなぜブームなのか? 大学の外から学問する面白さ」(2019年9月9日).

◆午前9時前,まだ強風圏の観音台へ.道路端のいたるところに引きちぎれた枝や葉っぱが堆積している.午前8時の気温は26.5度.北西風.まだあまり出勤していないみたいようで,国道408号もびっくりするほど空いていた.空がしだいに明るくなって,西の方から青空が広がってきた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ず〜っと放置していた「なろ郵便箱」が90%までみっしり詰まっていて,さくっと断捨離せよとのお達しがあり,3万メールもの削除ミッション中.ほとんど未読だけど捨てることに意義がある.ほどなく削除は完了し,ぎゅうぎゅう詰めだった受信箱もこれにて空っぽ〜 メールなしの快適至極.

◆台風通過の常で気温が急上昇.昼休みには33.5度まで上がり,当然の引きこもり.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 越前紙芝居がさらに10枚も増えてしまった……(ここで打ち止め).

◆[欹耳袋]高座心得:噺と紙芝居について(備忘メモ) —— ワタクシはこれまで数々の “お座敷” で “噺” をする機会を得てきた.参集したお客さんたちに「わざわざ来てよかった」と感じてもらえることが “噺家” としての研究者の責任だろう.この点については,1997年の「実践プレゼンテーションテクニック-講演はショータイム!-」から2016年の「国際会議学会発表ウラ心得」にいたるまで,一貫して変わらないワタクシの基本ポリシーだ.

大きな学会大会はもちろん,各種の講演会やシンポジウム,あるいはもっと小さなセミナーやサイエンスカフェまで,お座敷のかたちはさまざまだ.それぞれのお座敷とお集まりいただく客筋に合わせて,お見せする紙芝居(スライド)を用意し,しかるべき噺を準備してはじめて “高座” のお務めが果たせる.

以下では,高座に向けての紙芝居のつくり方を通して,ワタクシなりの噺の組み立ての手順を記す.

  1. 【InDesign組版→pdf出力】ワタクシの場合,紙芝居はもっぱら Adobe InDesign を用いて文字と図版を組版し,最終的に pdf ファイルに出力して高座に上げている.フォントを埋め込んだ pdf ファイルであれば,OS がちがっていても,バージョンが異なっていても,組版が醜く崩れてしまうようなみっともないことは起こらない.さらに,InDesign ならばすべてのオブジェクトを0.001mm単位できちんと整列させられるので,スライドごとに「ずれ」が生じるトラブルを回避できる.一方,Microsoft PowerPoint は昔から現在まで “自発的” に使ったことは一度もない.好き好んでわざわざ “フシアワセ” を呼び込むほどワタクシはお人好しではないからだ.

  2. 【表紙ができれば半分完成】どんな高座でも紙芝居はたいてい数十枚の分量になる.しかし,冒頭の表紙スライドさえ完成すれば,たとえ本論部分がぜんぜん影も形もなかったとしても,もう「半分はできあがった」と気分的に余裕ができる.そんな楽観論に浸れるのは,表紙が仕上がった時点で,噺の筋書きが最初から最後までおおまかに透視できるからだ.あらかじめ決まっている高座の演目と持ち時間のもとでは,噺のスタートとゴールだけでなく,途中のコンテンツもほぼ決まってくるだろう.それが見通せればしめたもの.

  3. 【噺が主,紙芝居は従】ワタクシは研究者という噺家はやはり噺そのものできちんと勝負すべきであって,お座敷のプロジェクターで映す紙芝居は “付け足し” にすぎないとずっと思ってきた.だから,文字や図表をてんこ盛りに貼り付けたようなスライドはもうそれだけで「失敗」であり,ましてやそれをひたすら読み上げる研究者=噺家は出直した方がいい.“噺家” は “活動弁士” ではない.同様に,研究者=噺家もまた “スライド読み上げマシン” ではない.やるべきことは,紙芝居の過度のつくりこみではなく,話芸のさらなる磨き上げだろう.

  4. 【紙芝居づくり=噺づくり】ワタクシの場合,噺があくまでも「主」なので,紙芝居はその噺を高座でスムーズにつないでいくための手段としてつくられる.噺の筋書きに含まれるキーワードやトピックをかいつまんで “可視化” することが紙芝居が果たすべき役割だ.だから,ワタクシにとっての「紙芝居づくり」は「噺づくり」と同義である.紙芝居の連なりは噺の台本づくりと並行して進むことになる.同時に,紙芝居の前後左右のつながり方を見ながら,噺の筋書きが大なり小なり修整されることもあり得る.

  5. 【高座での噺の記憶術】ワタクシにとっての紙芝居は「従」なので,文字や図表を細かく詰め込むことはない.むしろ,シンプルすぎるほど少数の文字あるいは図版を大きく拡大して示すのが基本だ.高座で原稿を読み上げる噺家はどこにもいない.研究者もそれと同じ.ワタクシの場合は,噺のコンテンツをそのつど紙芝居に “埋め込む” ようにしている.もちろん,聴衆からは見えはしない.中世記憶術の「場所に覚えさせる」技法に則って,各スライドにキーワードやトピックを不可視的に配置する.こうすれば,噺の原稿はいっさい不要となり,紙芝居をめくるだけで,噺が次々つなぎ合わされていく.

  6. 【稽古しなくても練習完了】ワタクシの紙芝居づくりは噺づくりと同時並行で進行する.したがって,紙芝居が完成した時点で噺づくりも完了する.紙芝居づくりの過程で何度も繰り返し噺の台本を再検討しては修正をして,必要なキーワードなどはすべて紙芝居に埋め込んでいる.だから,噺の稽古=発表練習(リハーサル)をあらためてする必要はないということだ.

  7. 【『役者論語』を小脇に抱え】あとは,守随憲治(編)『役者論語』(1954年11月10日刊行,東京大学出版会,vi+188 pp.)の心得にしたがって,心安らかに高座に上がればよい.Good luck!

上の備忘録は必ずしも万人向けのガイダンスにはなっていないだろうが,ワタクシにとっては有用な要点メモとなっている.たとえば,ワタクシの農環研での最終講義の紙芝居はネット公開している:Slideshare「三中信宏いちおう最終講義2018年3月23日(金)@農環研(つくば)」.見ての通りのシンプルこの上ない紙芝居だが,これをベースにして2時間の高座を務めた.各スライドにはワタクシにしか見えない記憶術的な “埋め込み” をしている.

ワタクシは自分なりの噺の “勢い” をできるだけ活かすようなスタイルをつくってきた.研究者=噺家が高座に上がったときのふるまいは,人それぞれの個性をあらわす.噺のテンポや間の取り方などなどパフォーマンス上の細々したことは,一般論ではどうしようもなく,噺家個々人の特質に合わせて磨いていくしかない.

—— 以上の備忘メモはすでに公開した:note | leeswijzer「高座心得 —— 噺と紙芝居について」(2019年9月8日).

◆夕焼けに染まる西空を背に帰路.途中,西大通り沿いの二の宮にある中華料理店〈ヤマト〉に何年ぶりかで立ち寄り,もやしそばを注文した.しゃきしゃきしたもやしの食感とおだやかなスープの味わい.つくばは多くのラーメン店がしのぎを削る土地柄だが,〈ヤマト〉はある意味 “別格” のお店.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「9月15日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」※ワタクシの大評担当本:ジョナサン・B・ロソス[的場知之訳]『生命の歴史は繰り返すのか?:進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む』(2019年6月15日刊行,化学同人,京都, xvi+382 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7598-2007-2 → 目次版元ページ).

◆明日は大手町での定例地引網の日.そして,八重洲に泊まった翌日は朝から越前に出撃だ.

◇本日の総歩数=2,928歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 86.65kg(+0.45kg) / 28.6%(+0.3%)


8 september 2019(日)※台風を誘引するつくば

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温24.1度.台風が接近しているとは思えない穏やかな朝.その一方で,「お前が“大きな焼き鳥” を焼いたりするから台風がつくばに引き寄せられたんだ」という風評が.確かに,これじゃあ,どこにも逃げ場がないねえ.

◆[蒐書日誌]読売新聞小評が掲載されました:三中信宏「海外で研究者になる 増田直紀著」(2019年9月8日)※書評本:増田直紀『海外で研究者になる:就活と仕事事情』(2019年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-12-102549-4 → 目次版元ページ).

◆越前お座敷の紙芝居づくりの続き.何枚か追補.高座pdfファイルを 7.2MB→1.4MB にサイズ縮小.これでやっと完成かな.紙芝居27枚で15分の噺をする.

◆[欹耳袋]東京新聞「日本の大学 理系論文数、頭打ち 4位→11位 研究費競争裏目に」(2019年9月8日)※「政府は競争原理などで効率を上げれば研究を促せるとして、複数の学者が応募、獲得を競う「競争的資金」の拡大に01年以後取り組んだが、論文数ではもくろみが外れた」—— しかし財務省的には「オレが勝つか,お前が負けるか,の二択だ」の “天下無敵” な状況が続くだろう.

◆午前中はよく晴れて気温31.5度まで上がったが,お昼過ぎから雲が広がってきた.正午の気温は29.8度.蒸し暑い南風が吹き込んできたのは台風15号のせいか.今ちょうど南から這い上がってきた雨雲からぱらぱらと降り出した.買い物をすませておいてよかった.スコールが通り過ぎてまたカンカン照りの青空に戻る.気温は真夏日ライン超え.台風の気配はいったん遠のいた.

◆[欹耳袋]徳島新聞「魔よけに保存か 民家にニホンオオカミの頭骨」(2019年9月8日)※「県立博物館の長谷川賢二副館長は「過去には、頭骨をまつる信仰が県内であったことを示す古文書付きの頭骨が当館へ寄贈されたことがあり、今回の頭骨も信仰に関係があるだろう。資料が乏しく断定できないが、箱にしまって大事にしていた様子から、魔よけの可能性はある」と言っている」.

p> ◆午前5時の気温は30.4度.南東からの風はあるが,とくに風雨が強まるでもなく,穏やかな青空と夕日に照らされて日が暮れようとしている.夜になってから天気豹変ですかそうですか.午後8時.気温28.1度.北東風に風向きが変わってきた.今のところは静謐な夜.秋の虫の合唱が聞こえる嵐の前.

◆夜10時.外はまだぜんぜん静かなので,暴風雨がやってくる前に安らかに寝るん〜♫•*¨*•.¸¸♪  明日のことは知らん.

◇本日の総歩数=2,699歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.20kg(−1.00kg) / 28.3%(−0.5%)


7 september 2019(土)※軽やかに真夏日となり

◆午前5時半過ぎ起床.晴れ.朝日がぎらぎら.気温22.9度.南東風.残暑の日差しのコントラストがまぶしい小野崎某所.お肉とかレバーとかガレットとか.まあ,朝からよう食べやはるなあ.

◆午前中は,地方巡業の事務手続きの返事とか(土佐は遠いなあ),とある県からの統計質問に答えるべくRスクリプトをちくちく書いたりとか.越前竹人形ならぬ越前紙芝居もさらに何枚か追加しないことにはすまされないみたいだし,息するように書評も書かねばならぬ.

◆[蒐書日誌]橋本倫史 『市場界隈:那覇市第一牧志市場界隈の人々』(2019年5月25日刊行,本の雑誌社,東京, 279 pp., 本体価格1,850円, ISBN:978-4-86011-430-5 → 版元ページ)※寝読み本として少しずつ進めていた.読了.国際通りのむつみ橋交差点から入っていった別世界.しみじみ味わう本.

◆朝からきびしい残暑で,軽やかに真夏日ラインをクリアした.涼しい秋はいったいどーしたんだ.お昼過ぎからいくつかの┣┣" を追っかけに外出.日差しの強さにくらくらする.耐暑人体実験のあいまのひと休み.水出しコーヒーに癒され、きのこに慰められる昼下がり.午後の最高気温は33.1度まで達した.

◆[蒐書日誌]野本寛一『生きもの民俗誌』(2019年7月30日刊行,昭和堂,京都, xviii+666+xxiii pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 目次版元ページ)※第V章「昆虫——ムシ」(pp. 537-646)読了.コオロギ・ケラ・ワタムシ・カメムシ・クスサン・ブユとカ・ノミとシラミ・ハチ.人間から見た益虫/害虫としての遠近によりさまざまな民俗と文化あり.続いて,終章「旅の終わりに」(pp. 647-664)読了.自伝的回顧とともに民俗生物学の現代的意義を説く:「人は,植物を含む多くの生きものと同一地平に生きるところから出発している.ところが,時を経るにつれて人と生きものとの距離・懸隔の幅は広がった.それは物理的な距離のみならず,心理的な距離においても然りである」(p. 663)|「この課題に対する答えを得るに際しては,先人たちの体験や伝承知,生きもの観などが有益な示唆を与えてくれるにちがいない」(p. 664).700ページもの厚さだったが,充実した読後感.これにて完読.

◆しつこい残暑に打ち負かされないためには,とにかく “大きな焼き鳥” を焼くしかない.そんなわけでかなりひさしぶりにオーブンで “大きな焼き鳥” をローストした.牛さんや豚さんに比べればとてもお手軽.

「骨付きモモ肉の和風ローストチキン」【食材】骨付き鶏モモ肉(1本)・EVオリーヴオイル(適量)【調味料】にんにく(1片)・蜂蜜(大さじ1)・甘露醤油(大さじ1)・岩塩(小さじ1)・黒胡椒(適量)・ローリエ(1枚).

  1. 常温に戻した骨付き鶏モモ肉にすりおろしたにんにくと蜂蜜と甘露醤油をもみこむ.さらに塩胡椒を振り,ローリエとともに1時間おく.
  2. 200度に余熱したオーブンに 1 の鶏肉を皮を上にして入れ,25〜30分ローストする.
  3. 途中,10分おきにオリーヴオイルを皮に回しかける.
  4. 焼き上がったら皿に盛りつけ,付け合せの野菜とともに熱々のうちに食卓に.

今回はローストしたズッキーニとポテトフライ,そしてミニトマトを付け合わせた. “お水” は〈秋鹿〉の「奥鹿」.2015年上槽の生酛・山田錦60.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「骨付きモモ肉のローストチキン(和風)」|クックパッド「骨付きモモ肉の和風ローストチキン」.

◆明日は台風15号が関東に急速接近するとの予報.要注意.

◇本日の総歩数=3,335歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.20kg(−0.05kg) / 28.8%(+0.5%)


6 september 2019(金)※あの真夏が戻ってきた

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温21.9度.湿度92%.無風.しだいに霧が湧き上がってきた.霧筑波はひさしぶり.残暑の日差しがまぶしい観音台.明け方の濃霧はもう消えた.午前8時の気温はすでに夏日ライン超えの25.7度.今日は真夏日になるとの予報.それにしても台風15号をつくばに引き寄せたのはいったい誰だと小一時間問い詰めたい.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 募集〆切まであと半月なので分子系統ワークショップのリマインダーを諸方面メーリングリストに周知./増田直紀『海外で研究者になる:就活と仕事事情』(2019年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-12-102549-4 → 目次版元ページ)の修正短評ゲラのチェック.あとは校閲の “壁” を乗り越えれば大丈夫.良書良書.

◆[欹耳袋]北海道新聞「むかわ竜の学名は「カムイサウルス・ジャポニクス」 新属新種に認定」(2019年9月6日) hokkaido-np.co.jp/article/341917 ※元論文:Kobayashi et al. 2019. A New Hadrosaurine (Dinosauria: Hadrosauridae) from the Marine Deposits of the Late Cretaceous Hakobuchi Formation, Yezo Group, Japan. Scientific Reports, 9, Article number: 12389, Published: 05 September 2019 html | pdf [open access].

◆午後の┣┣" 撃ち —— 福井大学文京キャンパスで来週開催される日本遺伝学会第91回大会でのワークショップ〈教育・学問・医療と遺伝学用語の課題〜何を優先すべきか〜〉に使う紙芝居が早くもほぼ完成してしまった.

◆今日は真夏日になることがわかっていたので,ずっと農環研に引きこもっていた.いまアメダスを確認したら最高気温はなんと33.6度まで上がっていたことを知る.道理で夕方になっても外がむんむんしていたはずだ.さて,こういう残暑の夕餉はどうしましょーかねー.日中は真夏日でも,いちおう秋なので新秋刀魚をメインに,秋茄子の大葉みそ和えと出汁巻きなどをくっつけて夕餉にした. “お水” は2018BY〈風の森〉愛山50・純米大吟醸しぼり華を抜栓.

◆明日も真夏日になるらしい.残暑は続くよどこまでも.

◇本日の総歩数=3,022歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.25kg(+0.15kg) / 28.3%(−0.8%)


5 september 2019(木)※蒸し暑くても徘徊する

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温22.3度.北東風が冷たい.青空と曇り空が半々の観音台の朝.午前8時の気温は24.5度.北東風.湿度83%.

◆[欹耳袋]〈いばらき地酒バー〉がTXつくば駅構内に新規オープン —— 〈いばらき地酒バー水戸〉は7月31日にJR水戸駅にオープンしたとのことなので,その2号店ということか.TXつくば改札を出て真正面に地酒バーができるというのは悪魔のロケーション.シラフ帰宅率が有意に低下するにちがいない.水戸県庁での開店事前打ち合わせはつい先日連絡があったばかりだが,こうなるとがぜん熱を帯びる.銘柄のセレクションは水戸の〈酒趣〉が担当するとのことだが,いずれにしてもこの日本酒バーに並べる銘柄を何にするかがとても大事.まずは,この機会に〈いばらき地酒バー水戸〉の視察に行かないと.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 増田直紀『海外で研究者になる:就活と仕事事情』(2019年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-12-102549-4 → 目次版元ページ)の短評ゲラ修正.大手町に即メール返送./第222回農林交流センターワークショップ〈分子系統樹推定法:理論と応用〉のリマインダー.ただいま受講生募集中.申込締切は「2019年9月19日(木)」です.

◆曇り空の昼休み.正午の気温は27.1度.昨日よりも格段に蒸し暑かったが,ロングコース徘徊だん.歩き読み本:ロン・リット・ウーン[枇谷玲子・中村冬美訳]『きのこのなぐさめ』(2019年8月19日刊行,みすず書房,東京, 311+vii pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-622-08809-7 → 目次版元ページ|「きのこが導く、魂の再生の物語」)を3/5まで.きのこの有毒/無毒,味と匂いの好き嫌い.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「大学受験の合間、論文執筆 高3らの研究が国際科学誌に」(2019年9月4日)※「受験生の坂井さんは勉強の傍ら、約4カ月かけて英語で論文を執筆。「気分が乗らない時に論文を書き、(受験勉強に)メリハリをつけた」。今春、東京大学理科3類に現役合格し、医師か医学者を目指して学んでいる」.頑張ってください.元論文: Yusuke Sakai et al. 2019. Discovery of an unrecorded population of Yamato salamander (Hynobius vandenburghi) by GIS and eDNA analysis. Environmental DNA, First published: 29 August 2019. https://doi.org/10.1002/edn3.31

◆午後の┣┣" 撃ち —— ややこみいった日程の旅支度.「足」はまだいいけど,「宿」だけは先に確保しないと “難民” になってしまう.師走別府巡業はこれで大丈夫,と.

◆今宵はハヤシライスとオニオンスープというメニューにした.レシピがほぼ定形なので悩まなくてすむのがいい. ああ,ひやおろしがワタクシを呼んでいる.

◇本日の総歩数=10,036歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 87.10kg(マイナス0.05kg) / 29.1%(+0.5%)


4 september 2019(水)※いきなり秋めく涼しさ

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温21.7度の涼しい朝.今朝も曇り空の観音台.午前8時の気温は22.0度と昨日よりも2度低い.いちおう全館空調は定時稼働しているが,途中でオフにされるかもしれない.

◆[欹耳袋]サイエンスキャッスル「打楽器「トライアングル」の力を100%引き出す為の音波解析」(2019年4月11日)※誰も “三角形” を侮ってはならぬ〜

◆午前の┣┣" 撃ち —— 南大沢巡業の段取りとか,届いた質問への返信とか./某事典の改訂に向けて担当分担項目ゲラのチェック終了.即座に返送.

◆日差しのない昼休み.正午の気温は23.9度と夏日ラインにも届かない.空気は湿っぽいが風は涼しい.ショートコース徘徊だん.歩き読み本:ロン・リット・ウーン[枇谷玲子・中村冬美訳]『きのこのなぐさめ』(2019年8月19日刊行,みすず書房,東京, 311+vii pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-622-08809-7 → 目次版元ページ|「きのこが導く、魂の再生の物語」)を2/5ほど読み進む.きのこスゴイ!

◆午後の┣┣" 撃ち —— なろ九沖の初冬統計巡業の打ち合わせ.ひさしぶりに合志で講師./一週間後の紙芝居をぼちぼちつくり始めているところ.敦賀あたりは知っていても.その北の越前って過去に立ち寄った記憶がぜんぜんない.駅前広場で恐竜が動いていて,夜になれば黒龍に呑み込まれるというイメージ.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「「平均値」はもう限界 格差広がる日本に新指標のススメ」(2019年9月4日)※「――平均値以外の方法は?/「こうした場合に一つ有効なの…」と絶妙な箇所でペイウォールに遮られたが,まさか「中央値」じゃないよね.もっと画期的な指標だよね? きっとね.

◆涼しかった一日が暮れ,秋の夜にすだく虫の音.今宵は,いくら醤油漬け丼と生しらす丼のペアというレシピもへったくれもない直球勝負の夕餉を用意してしまった.

◆[蒐書日誌]野本寛一『生きもの民俗誌』(2019年7月30日刊行,昭和堂,京都, xviii+666+xxiii pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 目次版元ページ)※第IV章「魚介——サカナ・カイ」(pp. 467-535)読了.魚としてはアマゴが,また貝としてはタニシが取り上げられている.

◆秋到来と勇んで窓を全開にしたら,冷たい夜風が吹き込んでいささか寒かった.こういうときに油断をすると残暑の風邪に取り憑かれるので要注意.

◇本日の総歩数=8,702歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.15kg(+0.05kg) / 28.6%(−0.1%)


3 september 2019(火)※稲刈りの季節になって

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温23.5度.北東風.曇り空の観音台.午前8時の気温は24.0度.ちょっと涼しい気もしないでもない.

◆[蒐書日誌]読売新聞ヴィジュアル評のカギがはずれた:三中信宏「小倉ヒラク著「日本発酵紀行」」(2019年8月25日)※書評本:小倉ヒラク『日本発酵紀行』(2019年6月10日刊行,D&DEPARTMENT PROJECT, 東京, 217 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-903097-3 → 目次版元ページ著者サイト).どーぞ発酵まみれになってください! 元原稿は掲載分の2倍以上の長さがあった.せっかく書いたものを削ってボツにするのはもったいないので,元原稿もこの際公開してしまおう!

◆曇った昼休み.正午の気温は25.7度.湿度がやや高めだったが,北東風が涼しかったので,ひさしぶりのロングコース徘徊.6月12日以来実に3ヶ月ぶりのことだ.ほとんどの田んぼは今月上旬に刈り取られるだろうが,すでに刈り取りが終わったところもある.

◆[蒐書日誌]小檜山賢二『小檜山賢二写真集 TOBIKERA』(2019年7月19日刊行,クレヴィス,東京, 127 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-909532-29-9 → 版元ページ)読み中.キタガミトビケラの巣はアクロバティックな形状.クロツツトビケラの巣は精緻.ホソバトビケラの巣は “石組み” がすごい.ニンギョウトビケラの巣が信仰対象になるのはむべなるかな.

◆今日の最高気温は27.2度どまりだった.小雨の夕暮れ.午後6時の気温は24.0度.では厨房へ.今宵はアスパラガスの豚肉巻きにカチョカバロをトッピングしてバルサミコ酢を振るというざっくりしたメニュー.虹色カブトムシの季節ももう終わってしまった.

◆[欹耳袋]ワタクシの北青山高座=三中信宏「わけることとつなぐこと —— 進化の観点」@ほぼ日の学校〈ダーウィンの贈りもの I〉2019年6月27日(木)の紹介記事が公開されました:二宮由希子「行ってみた ほぼ日の学校(第5回)」※どーもありがとうございます!

◇本日の総歩数=10,106歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.10kg(+0.40kg) / 28.7%(−0.5%)


2 september 2019(月)※豊穣の秋は水揚げ豊漁

◆午前5時起床.曇り.気温22.9度.北東風.月初めの観音台は残暑がしつこく貼り付いている.午前8時の気温は25.9度.日中は真夏日になるとの予報.毎年のことながら9月になると全館空調が か な り 恣 意 的 にオン/オフされるので,居室の居心地のよさの変動幅が大きくなる.

◆午前の┣┣" 撃ち —— バクダン着弾.ひー.

◆[欹耳袋]ダイヤモンド・オンライン「日本が世界トップの論文不正大国になってしまった理由」(2019年9月2日)※「海外では内容の誤っている論文を指摘する論文が多いという。要するに研究者が実名をさらして、正規ルートで堂々と議論できる文化があるのだ。しかし、日本にそうした伝統はない。また正規ルートでの内部告発も少ない。わが国において疑義の提起はタブー視され、論文不正の告発は5ちゃんねる等の匿名サイトで行われる」「理系の官僚が少ないため、科学の視点が政策などに入らないのです。だから、短絡的に数値指標を重視する場面が増えてくる。海外では、理系の博士号取得者が省庁のトップや首相にまで出世できる仕組みがあります。そこも、海外と日本の構造的かつ決定的な違いです」.

◆[蒐書日誌]先週の大手町水揚げの整理がやっと終わった ——

  1. 小檜山賢二『小檜山賢二写真集 TOBIKERA』(2019年7月19日刊行,クレヴィス,東京, 127 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-909532-29-9 → 版元ページ)※大手町の定例読書委員会の新刊展示テーブルに,真っ黒な巨大写真集が鎮座していた.シンプルすぎる『TOBIKERA』と銘打たれたこの本は潜在読者を捕まえようと手ぐすねを引く.はい,ワタクシ即座に捕まってしまいましたがな.そして,水生昆虫学者でもないくせに,続く “せり” ではトビケラの巣の魅力と深度合成カラー写真のすばらしさについて熱弁を振るってしまった.いや,これはスゴイ昆虫写真集で,延長された表現型は芸術でもあると証明している.ついつい昔買った『原色川虫図鑑』なんぞを引っ張り出してしまった.

  2. 馬場友希『クモの奇妙な世界:その姿・行動・能力のすべて』(2019年9月1日刊行,家の光協会,東京, 351 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-259-54769-1 → 版元ページ)※著者は農環研ホープのひとり.みなさんも蜘蛛の糸に絡め取られましょう.読書委員会では「なぜ家の光協会が蜘蛛の本を?」との素朴な疑問が出たが,そんなん知らんがな.

  3. 千葉克介『消えた山人:昭和の伝統マタギ』(2019年8月5日刊行,農文協,東京, 159 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-540-15100-2 → 版元ページ)※秋田の伝統的なマタギの写真集.猟のスタイル,獲物のさばき方,そして独特の生活・習俗・文化・信仰について.※秋田の伝統的なマタギの写真集.猟のスタイル,獲物のさばき方,そして独特の生活・習俗・文化・信仰について.

  4. ウラジーミル・ナボコフ[沼野充義・小西昌隆訳]『ナボコフ・コレクション —— 賜物/父の蝶』(2019年7月25日刊行,新潮社[ナボコフ・コレクション],東京, 635+ii pp., 本体価格5,700円, ISBN:978-4-10-505609-4 → 版元ページ)※前半は沼野充義訳の長編〈賜物[Дар]〉(pp. 7-559),後半は小西昌隆訳の短編〈父の蝶[Отцовскиe бабочки]〉(pp. 561-609)で初の日本語訳とのこと.ワタクシ的には〈父の蝶〉にとても強く惹かれる.作家ウラジーミル・ナボコフは,けっして “在野研究者” ではなく,ハーバード大学比較動物学博物館とコーネル大学でキュレーターを務めたプロの昆虫学者としてのキャリアをもつ.この短編小説にはチョウの自然分類と種概念に関する言及もあり,読む人が読めばきっとおもしろいにちがいない.読者を選ぶ文章.

  5. ゲオルク・シャイベルライター[津山拓也訳]『中世紋章史』(2019年8月26日刊行,八坂書房,東京, 322+20 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-89694-264-4 → 版元ページ)※ついこの間書評した『鐘の本』に続いて今度は紋章の本.八坂書房,やるやん.

  6. 岡崎恒夫『ワルシャワ便り』(2019年9月10日刊行,未知谷,東京, 291 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-89642-586-4 → 版元ページ)※未知谷の紀行本はいつも楽しみにしている.

  7. マーク・アダムス[森夏樹訳]『アラスカ探検記:最後のフロンティアを歩く』(2019年9月2日刊行,青土社,東京, 428+vi pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-7917-7207-0 → 版元ページ

  8. 澤井聖一・近藤雄生『家のネコと野生のネコ』(2019年7月31日刊行,エクスナレッジ,東京, 207 pp., 本体価格, 2,800円, ISBN:978-4-7678-2650-9 → 版元ページ)※うわ,ネコだらけ.

—— はい,以上でおしまい.

◆午後の┣┣" 撃ち —— “飛翔体” が北に発射されましたので,迎撃よろしくお願いいたします.

◆今宵は,先週の「南極氷とペンギンの会」に味をしめて,またしてもイチジクの岩塩&オリーヴオイル和えを用意した.いちおうそれなりのサラミを付けてみたので,〈ラ・スタッラ〉っぽくなったかも.ついでに,余りものの明太子を使ってタラモ風ポテトサラダに仕立て上げたつもりだったが,明太子が量的に少なすぎて,見た目ふつうすぎるポテトサラダになってしまったのはとても残念.

「イチジクの岩塩&オリーヴオイル和え」【食材】イチジク(4個)・EVオリーヴオイル(大さじ1)【調味料】岩塩(少々).

  1. 水洗いしたイチジクは皮付きのまま縦に串切り4等分する.
  2. ボウルの中で 1 に岩塩を振りかける.
  3. 2 にオリーヴオイルをまわしかけ,ざっくり和える.
  4. 冷蔵庫で十分に冷やしてから,皿に盛りつけて食卓へ.

イチジク特有のほろ苦い甘さが肉料理の付け合せに向いているが,サラミにかぎらず,生ハムでもいいかもしれない.

→ レシピ:het dagelijkse keukenleven「イチジクの岩塩&オリーヴオイル和え」|クックパッド「イチジクのオリーヴオイル和え」.

◆明日も平日労働が続くのだ.

◇本日の総歩数=3,826歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.70kg(+0.20kg) / 29.2%(+0.4%)


1 september 2019(日)※食欲の秋と実りの書棚

◆午前6時起床.曇り.気温24.3度.月初めのお仕事として,月例アナウンスを各メーリングリストに配信.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「9月8日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」※ワタクシの小評担当本は増田直紀『海外で研究者になる:就活と仕事事情』(2019年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-12-102549-4 → 目次版元ページ).ネットでの一般公開は一週間後になる.

◆最高気温30.4度.蒸し暑さ満点の一日だった.昼は吉井の〈陽気軒〉にて陽気ラーメンと巨大餃子を完食.北関東を爆走してつくば帰還.夜はいつもの〈コワタイ〉にてやや辛めのチキンガパオライスを注文し,上州ミッションはここに完遂された.食の秋の本格到来だ.

◆[蒐書日誌]先日の大手町漁港で水揚げされた鮮魚たちの整理をぼちぼち始めている ——

  1. ロン・リット・ウーン[枇谷玲子・中村冬美訳]『きのこのなぐさめ』(2019年8月19日刊行,みすず書房,東京, 311+vii pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-622-08809-7 → 目次版元ページ|「きのこが導く、魂の再生の物語」)※本書はノルウェーにやってきて長年暮らす中華系マレーシア人の著者が,つれあいを亡くした悲嘆の日々からきのこによって救われたというもの.ノルウェー産の野生きのこのカラー写真がふんだんに散りばめられていて,きのこの基本から始まり,きのこ探しの極意,有毒きのこの判別法,きのこの麻薬作用,さらにはきのこを食材とする絶品料理のレシピまで.やっぱり菌類はすごい! それにしても, “きのこ” 本がえてして人生の物語と深く絡めて書かれることが多いのはどうしてだろうか.きのこには人生にとって大事なものを悟らせる何かがあるのかもしれない.あるいはビアトリクス・ポターや南方熊楠やジョン・ケージという “きのこクラスター” の有名人たちがあまりにも強烈な印象を残しすぎているからか.

  2. 荒木優太(編著)『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』(2019年9月1日刊行,明石書店,東京, 286 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-7503-4885-8 → 目次版元ページ)※前著:荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために:在野研究者の生と心得』(2016年3月1日刊行,東京書籍,東京, 255 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-487-80975-2 → 目次書評エン-ソフ版元ページ)に続く “在野研究者” 本.現在進行形の在野研究の事例集.前著の書評にも書いたが,研究者クラスターは「在野研究者=野生の研究者」/「非在野研究者=アカデミアなかのひと」というきれいな分類ができるわけではない.あるひとりの研究者が分野によっては “アカデミア” に属したり “在野” だったりすることもあるからだ.そんなわけで,『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』は自称の「在野/非在野」を問わずすべての研究者にとってまたいで通り過ぎることができないとてもキケンな新刊.

◆明日からはおとなしく観音台に実在し,平常営業の日々がしばらく続く.

◇本日の総歩数=3,756歩. 朝△|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


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