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日録2018年6月 


30 juni 2018(土)※夏越の夜はパエリアを

◆午前5時半.もうカンカン照り.気温は24.9度.梅雨明けと熱帯夜がペアになって押し寄せる.

◆[系統体系学の世界]日本経済新聞「哲学は科学に不可欠な武器 — 系統体系学の世界 三中信宏著」(2018年6月30日)※東北大の野家啓一さんによる書評記事が載りました.こうやって取り上げていただけるのはありがたいことです.そして,おそるべきは日経の影響力か.あっという間にアマゾンの「生物学」カテゴリーで「ベストセラー1位」になった!  今宵は盛大に「茅の輪くぐり」をしましょうかねえ.

◆[欹耳袋]付箋紙の恐怖 —— /毎日新聞「図書館:本に付箋を貼らないで 「恐怖写真」ネットで反響」(2018年6月28日)※神奈川県立図書館のツイートが猛然とリツイートされているとのこと.よほど反響大きかったんだなあ./司書の出番!「図書館恐怖の写真(心霊番組風)」(2018年6月27日)./ワタクシの実体験も貼り付けておかないと.

◆水無月の夏越祓の水無月.〈仙太郎〉とはちょいちがう小ぶりだが,近場の和菓子屋にもあることはある.茅の輪はどないしまひょ?

◆[欹耳袋]Côté IM, and Darling ES. 2018. Scientists on Twitter: Preaching to the choir or singing from the rooftops? FACETS, 3: 682–694. ※フォロワー数「1000」を境にして,科学者のツイートは「うちわの話」から「アウトリーチ」に変貌すると主張する論文.片対数プロットはヤバいですな.

◆正午前,梅雨明け翌日の気温はすでに31.5度に達している.こういう日にナマモノを買い出しに行くときは保冷剤が必須.シーフードをいろいろ買ってきたのだが,かんじんかなめの「サフラン」が売り切れで探し回っているところ.こんな真夏日にパエリアをつくろうなどと思い立ったのが敗因かも.

◆サフランを求めて炎天下をさらにうろうろする.とある店の香辛料棚の隅っこでやっと発見.サフラン1グラムがフルボトルのワインよりも高いというこの世の不条理とは(ワインが安すぎるという話も).ついでに,大きな天然ものブリかまがひとつ195円で売っていたのでふたつゲットして390円.夏大根が1/2本で80円.しめて470円.今の季節の大根は固くて煮物に向いていないが,時間をかければ懐柔できるだろう.食卓に上がるのは明日の夜の予定.

◆予定通り今宵はしっかりパエリアをつくった.【食材】有頭エビ(大8尾)・タラ切り身(2枚)・あさり(15個)・ムール貝(8個)・イカ(1杯)・たまねぎ(1/2個)・にんじん(1/4本)・セロリ茎(10cm)・レモン(1個)・にんにく(3片)・トマト(2個)・チャービル(適量)・オリーヴオイル(大さじ4)・白米(2合)【香辛料】サフラン(粉末少量)・岩塩(小さじ1).

  1. たまねぎ・にんじん・セロリ・にんにくはみじん切り.トマトは湯剥きしてざく切り.
  2. エビは背わたを抜く.イカは輪切りに.あさりは砂出し.タラは適当に切り分ける.ムール貝はそのまま.
  3. 厚手の深い鉄フライパンにオリーヴオイルを入れて加熱し,イカを焦げ目がつくように炒める.
  4. 3 に 1 の野菜類を投入して,透き通るまで炒めて煮詰める.
  5. サフランはとても高い香辛料なので,その取り扱いは化学実験の試薬を扱うように慎重に行なうこと.
  6. 容器に耳かきひとさじ分のサフラン粉末を入れ,少量の水を注いで色を出す.
  7. 4 のフライパンに水600ccと岩塩と 6 のサフラン液を入れ,2 の魚介類を入れて蓋をして強火で加熱する.
  8. 沸騰したら,魚介類をすべて別皿に取り出す.煮汁はそのまま.
  9. 白米を研がずに投入し,まず強火で5分,続けて弱火で12分加熱する.
  10. 間髪入れず魚介類を並べ,蓋をして火を止め,10分間蒸らす.
  11. 串切りレモンとチャービルをトッピングして,フライパンのまま食卓へ.

白米をフライパンで炊くとき,火加減に注意しなければならないが,最初の強火はやや控えめにして焦げつかないように注意.弱火にしてからは水分の減り方とフライパン縁のお焦げのつき方をときどきチェックする.ごはんにやや芯があっても最後の蒸らしで解消するだろう.イカがきっちり “茅の輪” を模しているじゃないか.赤海老が大きすぎてせっかくお高いサフランに染まったごはんが見えなくなってしまった.キンキンに冷やした辛口スパークリングワインとともにシーフード食いまくりの夏越の夜.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「夏越の祓のパエリア」|クックパッド「夏越の祓のパエリア」.

◆夏越の祓えを十分すぎるほどすませたので,浄められた7月を迎えられる.

◇本日の総歩数=2,913歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 86.20kg(−0.10kg) / 28.9%(+0.6%)


29 juni 2018(金)※梅雨明け宣言は想定外

◆午前5時前起床.朝日がまぶしい.気温はすでに24.7度.南風.夏空の観音台は湿った南風があいかわらず吹き抜けている.午前8時の気温は27.9度と昨日よりも2度も高い.温室の中に放り込まれたような.

◆[欹耳袋]作品メモランダム「知はいかに体系化されるか? ――『系統体系学の世界』『統計思考の世界』刊行記念イベント」(2018年6月29日)※またまたよろしくお願いいたします.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月の年休届提出.

◆午前10時前に気温30.2度.真夏日ラインを難なくクリアしてさらなる高みへ(やめて〜).

◆なんと梅雨明け —— 日本経済新聞「関東、梅雨明け 6月は初」(2018年6月29日)※マジですか……./ 日本気象協会 @tenkijp 「関東甲信 早すぎる梅雨明け 6月は初めて」(2018年6月29日)マジでした……./午前11時の外気温はもう30.5度./「台風7号」っていきなりそんなこと言われましても…….

◆梅雨明け早々の真夏日の昼休み.今の最高気温は31.6度.強い南風が土ぼこりを巻き上げている.炎天下のショートコース徘徊.歩き読み:石川理夫『温泉の日本史:記紀の古湯、武将の隠し湯、温泉番付』(2018年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2494],東京, xvi+248 pp., ISBN:978-4-12-102494-7 → 版元ページ)の第5章まで読了.

◆[欹耳袋]NHK 関西のニュース 「地震で民族学博物館資料多数破損」(2018年6月27日)

◆もう午後6時になろうというのに,南寄りの湿った熱風が吹き荒れている.午後5時の気温は29.8度.今宵は何かしっかりしたものを食べないと梅雨明け直後の夏バテ一直線だ.よし,しっかり食べよう.

◆蒸し暑さが淀む夜.今宵の夕餉はわらじのように巨大な「つくば風シュニッツェル」を揚げてみた.巨大と言っても面積が大きいだけで,実質は牛肉150グラムしかない.フライドポテトとレモンを添えるのは本家本元の Wiener Schnitzel 風に.【食材】牛肉(ステーキ用ランプ300g)・ジャガイモ(中3個)・サラダ油(適量)・小麦粉(適量)・卵(1個)・パン粉(適量)・レモン(1個)【調味料】塩胡椒(適量)・粉末パセリ(適量).

  1. 室温に戻した牛肉は2枚にスライスし,ラップにはさんで,すりこぎで叩き伸ばす.5mm厚が目安.両面を塩胡椒する.
  2. 1 の牛肉を,塩胡椒を振りまぜた小麦粉,次に溶き卵,最後にパン粉の順で衣をつける.
  3. フライパンにサラダ油を深さは1〜2cm注ぎ加熱する.油が熱くなったら,2 を投入して両面をこんがり揚げ焼きにする.
  4. 油を切ってから皿に盛り,パセリをトッピング.フライドポテトと串切りレモンを添えて食卓へ.

このシュニッツェルは牛肉にも衣にも味が付いているので,レモン以外のソースみたいなものは不要だが,お好みでリーペリンのウスターソースを少し垂らしてもいい.なお,胸焼けにならないためにも,サイズの大きな揚げ物ほどからりと揚げて油をよく切るべし.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「牛ランプ肉のつくば風シュニッツェル」|クックパッド「牛ランプ肉のシュニッツェル」.

サイドメニューは「新たまねぎの丸焼き」.これは皮付きの新たまねぎをオーブンで焼くだけの超簡単料理.焼き立てを二つに割って,湯気の立つ断面に岩塩と胡椒をふって,オリーヴオイルを垂らせば超絶うますぎる一品になる.新たまねぎのとろとろの甘みを存分にどうぞ.【食材】新たまねぎ(1〜2個/人)【調味料】岩塩(適量)・黒胡椒(適量)・オリーヴオイル(適量).

  1. 新たまねぎは皮ごと水洗いする.
  2. 1 を240度設定のオーブンで30分焼く.
  3. 二つに割って,岩塩・黒胡椒・オリーヴオイルをかける.

レシピ(というほどではないが)→ het dagelijkse keukenleven 「新たまねぎの丸焼き」|クックパッド「新たまねぎの丸焼き」.

“お水” はヤッホー・ブルーイングの〈軽井沢高原ビール〉を.IPAのきりっとしたほろ苦さ.

◆梅雨が明けてしまったので猛暑が容赦なく続くよとの冷淡な天気予報.

◇本日の総歩数=10,384歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.30kg(−0.45kg) / 28.3%(−0.1%)


28 juni 2018(木)※天王台乱戦と本郷高座

◆午前5時前起床.曇り.気温24.7度.湿った南風が吹き抜ける.観音台は曇り空.ときどき雨粒が降りかかる.午前8時の気温は25.8度.昨日以上に蒸し暑い.全館空調オン.今日は午前中だけのうかんけんに実在し,午後は本郷に遁走する.

◆[欹耳袋]NHKアーカイブズ「【きょうの蔵出しNHK】6/28は「ニワトリの日」。」(2018年6月28日)※日本人が「初生雛鑑別師(chicken sexer)」として特異な才能をもっているのは,生物の「分類」認知という観点から見るととてもおもしろい.この話題はキャロル・キサク・ヨーンの『自然を名づける:なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』でも言及されている:

「ヒヨコの雌雄は外見はそっくりである.したがって,都会人が想像もできない初生雛鑑別師(chicken sexer)という職業が成り立つわけである.もっとも有能な初生雛鑑別師は日本出身者である.日本では,1920年代には早くも,外見では性別不明なぴぃぴぃ鳴くヒヨコの性別をすばやく正確に判別する人材を育成する初生雛鑑別師養成所なる分類学校(そう呼ぶしかないだろう)が開設されていた.いったいどうやって判別するのか.それはだれも知らない.あるいは初生雛鑑別師が自ら説明できないこともある.初生雛鑑別師はヒヨコの未発達な生殖器部分を見てはいるのだが,生後間もないヒヨコの雌雄の生殖器を見分けるはっきりした識別特徴はまったくない.カンを頼りに雌雄判別しているとしか言いようがない.マニュアルもなければ,ガイドラインもない.あるのは,熟練した初生雛鑑別師による訓練だけだ.おびただしい数のヒヨコを一羽ずつつまみあげては,これはメス,それはオス,あれもオス,それはメスと教えられる.そのうち,雄と雌を分類するコツを覚え始め,環世界センスが開花する.そうなれば,あとは自力で正しくヒヨコの雌雄判別ができるようになる.雌雄を判別するカンがやっと会得できたある日,学習者はあるヒヨコが確実にメスであってオスではありえないという本能的感覚(gut feeling)を実感できるようになる.先輩の初生雛鑑別師たちがみんなそうであったように,どうやってヒヨコの雌雄を見分けるのかと問われても,彼には答えられないだろう.」(p. 327)

◆午前の┣┣" 撃ち —— またまたリジェクトし難い新規┣┣" おひとり様を引き寄せてしまった./来月の欠勤届(=兼業申請)の束をまとめて提出.

◆[欹耳袋]複数の大学で非常勤講師を引き受けると,大学ごとにまったく異なる「教務管理システム」をひとつひとつ勉強しないといけない.相互にみごとなほど共通性がなく,しかもそれぞれが別個に “独自進化” を遂げるのでもうタイヘン.これまで長年にわたり国公私立の別なく方々の大学で非常勤講師をしてきたので,大学ローカルの “学務文化” の多様性は十分すぎるほど身に沁みている.たいていの緊急事態には「そんなもん知らんがな」と軽口を叩きつつ,どんどんメールを出して攻め込んでいけば突破口は開ける(はず).

それにしても,天王台の “壁” は「そとのひと」を容易には寄せ付けない.早朝から竹園〜ダルムシュタット〜観音台〜天王台の間ではてしなくメールが飛び交った.

  • [つくば]天王台の “壁” をめぐる竹園とダルムシュタットとの往復メール. posted at 06:52:08
  • [つくば]_・) 。oO (天王台の “壁” は学外者には単独登攀できないことを知った) posted at 08:35:51
  • [つくば]【天王台関連】Toquenagaセンセイまで登場する事態になってしまい……. posted at 09:09:32
  • [つくば]【天王台関連】来週開講の集中講義なのに「学群・大学院授業のコースページ開設のお申し込み」儀式をネットで今やっている. posted at 09:25:29
  • [つくば]【天王台関連】とにかくおおごとである. posted at 09:34:39
  • [つくば]【天王台関連】manaba様から「授業科目番号がちがっておるぞよ」との御神託があり右往左往なう. posted at 09:58:28
  • [つくば]【天王台関連】とりあえず manaba にコースが開設されたところまではたどり着いた.しかし先はまだ長いぞ. pic.twitter.com/ZH2h6788KK posted at 10:16:46
  • [つくば]【天王台関連】Toquenagaセンセイから「manaba に入れれば TWINS は放置してもよし」との解答をいただいたので,以後 TWINS は見ないフリをすることに決定.必要な情報提供は manaba に掲載します. posted at 10:23:40
  • [欹耳袋]【天王台関連】来週7月3日(火)〜4日(水)に開講される集中講義に関する詳細は,下記のコースニュースをごらんください:manaba「数理生物学 I の講義内容とタイムテーブル」 manaba.tsukuba.ac.jp/ct/course_1005… ※「なかのひと」しか見られません. posted at 10:46:35
  • [つくば]【天王台関連】manaba にコースニュースをいくつか掲載しましたので,受講予定者のみなさんはごらんください. posted at 11:24:35

◆昼下がり,つくば駅.正午の気温は27.8度.都内出撃の昼下がり.蒸し暑さマックス.銀座経由で本郷へ.午前2時の都内の気温は31.0度.蒸し暑さはつくばよりもひどいかも.こんな暑苦しい日にいやが上にも暑苦しい多変量解析の噺なんかしたくないなあ(こら).

  • #TodaiStat 本日は多変量解析の事例としてクラスター分析と主成分分析の解説と実習でした. posted at 16:34:17

◆午後6時,つくば帰還.夕方になっても蒸し暑さはいっこうに和らがない.気温は27.2度.生暖かい南風が吹く夕暮れ時.何はさておき銀座三越〈仙太郎〉の水無月(第二弾)をいただく.抹茶の外郎.今年は水無月の豊作である.

◇本日の総歩数=7,990歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.75kg(+0.10kg) / 28.4%(−0.4%)


27 juni 2018(水)※ざわざわ騒がしい夏空

◆午前5時過ぎ起床.晴れてはいるが雲がちぎれ飛ぶ騒がしい空の表情.気温25.0度なので今年初の熱帯夜だが,強い南風が暑さも湿気もひっくるめて吹き飛ばしている.朝日がまぶしいのはいいとして,南風が強すぎて油断するとベランダのいろんなものが散らばる.午前6時の気温は24.6度.とてもヘンな空模様で,朝からスコールの迎撃を受けつつ観音台へ.晴れところどころ曇り.ざわざわした空.午前8時の気温は25.6度.一刻も早い全館空調の “試験稼働” をよろしく.と祈念したら,昨日とはちがって今朝は速攻で全館空調オンになった.

◆[欹耳袋]技術評論社>インフォメーション:「書籍『統計思考の世界』『系統体系学の世界』刊行記念トークイベント, 7月20日にゲンロンカフェで開催」(2018年6月26日)※方々で宣伝が打たれ始めている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— リンクを踏むと自動的に┣┣" が直送されてくるというコワい査読システム…….とりあえずダウンロードして読むしかないな.〆切様がいらっしゃるのは31日後とのこと.

◆[欹耳袋]毎日新聞「あしぎぬ温泉:客が露天風呂でマムシにかまれる」(2018年6月)※「「公の場が管理が不行き届きで言語道断」と話している」— 露天風呂じゃあそれはきっとムリでしょう(内湯ならまだしも).

◆午前中の不安定な空模様から昼下がりは安定の夏空になった.牧園の〈ダヴィッドパン〉に立ち寄ったらコルシカの赤ワインを勧められ,ついでにパンもゲット.その後,炎天下をショートコース徘徊.容赦ない真夏の日差しらもとセミの合唱とタマムシの飛翔.午後1時の気温は31.2度.歩き読み本:石川理夫『温泉の日本史:記紀の古湯、武将の隠し湯、温泉番付』(2018年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2494],東京, xvi+248 pp., ISBN:978-4-12-102494-7 → 版元ページ)を第4章まで読了.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 天王台から統一認証システムの書類が送られてきたのだが,「manaba」はよく学ばないと使えないんですね.取説をダウンロードしてまずはmanabaないと./そもそも「manaba」と「TWINS」との関係やいかに?(わからん)./統一認証システムのパスワードを「TWINS」がリジェクトしてしまい,ワタクシはあえなくロックアウト状態.天王台の城壁はなかなか手ごわい./とりあえず manaba ないままログアウトしてしまおう,としたら「全ブラウザを終了しないとログアウトできません」と文句を言う.じゃまくさいのでそのままクローズだん.前途多難である./大学の本務は遅々として “壁” を乗り越えられないでいるが,本務外の呑み会の案件はさくさく捗っているらしい.うん,まあ,たいがいそういうものだ.

◆今日の南からの強風は大量の砂塵を巻き上げたらしく,窓を全開放していた自宅は砂だらけになっていた.どこもかしこもざらざら.砂漠みたい.

◆明日は本郷定例高座.蒸し暑かったら暴れそうだなあ.

◇本日の総歩数=8,180歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.65kg(−0.20kg) / 28.8%(+0.3%)


26 juni 2018(火)※朝からセミの合唱練習

◆午前5時半起床.曇り.北東風が涼しい.午前6時の気温は21.5度.観音台.薄曇りからしだいに朝日が差してきた.午前8時の気温は23.6度.昨日ほどは夏らしくないが,農林団地は早くもセミの合唱が反響している.本日は全館空調の “試験運転” はないのか.

◆[欹耳袋]日本の科学と技術「研究者の結婚、研究者との結婚」(2018年6月23日)※現世的な「何か」を期待するときっと失望するだろうから,蓋然的な「縁(えにし)」をたいせつに思えるかどうかかなあ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 進化学会大会の要旨登録が今週末6月29日(金)に迫ってきたので,早めに登録完了:日本進化学会第20回大会シンポジウム〈Basal lineageは「原始的」か?:生物界と分野を超えて〉※三中信宏「Basal Lineage の幻想と実態:系統樹の有根化と形質状態復元の観点から」.500字上限の499字という名人芸(自分で言うな)./「今月はじめの出張復命書が出ていませんよ」と叱られて,いやいやデスクネッツを開き,しかたなく会計システムを起動する.企画連携室案件なので出張連番がわからず右往左往.「旅費伺」画面の「条件選択」ボタンを押せば出張一覧を検索できることを初めて知った.そんなもん知らんがな.

◆午前11時の気温は27.2度.昨日は同時刻には真夏日ラインに達していたので,暑さはややマシか.全館空調の “試験” がなくても今のところは何とかなりそう.と言っているうちに,全館空調 “試験運転” 稼働.

◆昼休みはそれなりに気温が上がり,29.9度と真夏日ラインすれすれ.昨日よりも蒸し暑い中をショートコース徘徊だん.歩き読み本:奥山雄大『多様な花が生まれる瞬間』(2018年6月25日刊行,慶應義塾大学出版会[叢書〈遺伝子から探る生物進化〉・6],東京, 4 color plates + xvi +178 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-7664-2300-6 → 版元ページ)をサクッと読了.起承転結が読みやすく書かれたストーリー展開だ.「起」(1〜2章)はメイキング・オブ・ @yokuyama ,「承」(3〜4章)は国内外のチャルメルソウ研究の発展,「転」(5章)は “岩手留学” ,「結」(6〜7章)はチャルメルソウへの回帰.最後の第8章は次なる「起」かな.ついでの蟲捕り記録:P26図2.5キャプション「"IGSETS」→文字組みの乱れ/P32上10行「数件」→「数軒」/P142図7.7キャプション「p<0.001」→「p<0.01」/P143図7.8キャプション「p<0.001」→「p<0.01」.

◆午後の┣┣" 撃ち —— これまたリジェクトし難い新規┣┣" おひとり様が漂着.

◆今日も日中の最高気温は30.5度の真夏日になった.夜になっても気温は24度台の蒸し暑さ.今宵の夕餉は新基軸の「金目鯛のアクア・ディ・マーレ」が食卓に登場.【食材】金目鯛(半身2枚)・真鯛(切り身2枚)・黒オリーヴ(種抜き10個)・にんにく(3片)・ドライトマト(大2個)・塩漬けケッパー(20粒)・アンチョビ(3枚)・イタリアンパセリ(適量)・オリーヴオイル(大さじ3)【調味料】白ワイン(300cc)・ローズマリー(2本)・塩(適量).

  1. 厚手の深めのフライパンを弱火にかけ,オリーヴオイルを温める.
  2. 1 に薄切りにしたにんにく・ドライトマトの細切り・アンチョビ・ケッパー・ローズマリーを投入し,弱火のまま炒める.
  3. 金目鯛と真鯛は冷水で血合いを取り,水気を拭き取ってから,強めに塩を振る.
  4. 3 を 2 のフライパンに並べてから白ワインを投入して強火にする.
  5. 4 が沸騰したら,蓋をせずに中火で煮詰める.ときどきスプーンで煮汁を魚にまわしかける.
  6. 5 の水分がほぼなくなったら,水300ccと黒オリーヴ実を投入し,蓋をして中火のまま蒸し煮にする.
  7. 蒸し上がったら深めの皿に盛りつけて,刻んだイタリアンパセリをあしらう.

アクア・ディ・マーレと言うからにはしっかり塩味が効いていないとダメっぽい.今回は魚に振った塩はもちろん,塩抜きしない塩漬けケッパーやらアンチョビをたっぷり投入したので,血圧にはあまりよろしくないかもしれない.他のレシピを見るとポロねぎもあった方がいいらしい.追加すべき香辛料はタイムか.魚にはもっと胡椒を利かせてもよさそう.

料理がシーフードなら “お水” は〈山本〉の純米吟醸「和韻」を抜栓するしかない.〈山本〉はいつもチャレンジング.「和韻」はワインの酵母と日本酒の酵母をミックスするという冒険.炭酸ガス感ややあり.酸味がほどよく効いていて日本酒という感じはしないかも.〈山本〉ではときどき体験するタイプ.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「金目鯛のアクア・ディ・マーレと和韻」|クックパッド「金目鯛のアクア・ディ・マーレ」.

◇本日の総歩数=10,015歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.85kg(0.00kg) / 28.5%(−0.2%)


25 juni 2018(月)※いきなり真夏日の攻撃

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.すでにカンカン照りの予感が.気温は18.4度.南西の風.根性の入った夏空の観音台は午前8時に早々と25.3度の夏日ラインを超え,次なるハードルへと突き進んでいる.実に実に幸いなることに今日から全館冷房の “試験運転” が可動すると通達されている.今週は連日の猛暑が予報されている.ぜひ頑張って “試験” しまくってほしい.午前8時半,全館空調稼働!(シアワセの到来)

◆[欹耳袋]三中信宏×山本貴光×吉川浩満トーク「知はいかに体系化されるか? ――『系統体系学の世界』『統計思考の世界』刊行記念イベント」(2018年7月20日19:00〜21:30@ゲンロンカフェ)※着火メッセージを五反田に送信だん.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月の┣┣" 撃ちカレンダー更新./午前10時,外気温はすでに29.1度まで上がっていて夏日ラインはもう目前.午前11時前には気温30.9度.安定の真夏日になった.

◆正午前には気温32.2度.ウソでもいいから梅雨明けと言ってほしいほどの炎天下をショートコース徘徊だん.カラスに食われたと思しきカブトムシの残骸が散らばる路傍.歩き読み本:山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 目次版元ページ).ひたすら暑かった.

◆[蒐書日誌]たとえ真夏日でも着便本は積み上がる —— ご恵贈感謝!:奥山雄大『多様な花が生まれる瞬間』(2018年6月25日刊行,慶應義塾大学出版会[叢書〈遺伝子から探る生物進化〉・6],東京, 4 color plates + xvi +178 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-7664-2300-6 → 版元ページ)※「はじめに」と「おわりに」を読了.あるナチュラリストができあがるまでの物語.えらい愛妻家やん./ティム・バークヘッド[黒沢令子訳]『鳥の卵:小さなカプセルに秘められた大きな謎』(2018年7月20日刊行,白楊社,東京, 8 color plates + 326 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-8269-0203-8 → 版元ページ)※これは書評依頼本として./石川理夫『温泉の日本史:記紀の古湯、武将の隠し湯、温泉番付』(2018年6月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2494],東京, xvi+248 pp., ISBN:978-4-12-102494-7 → 版元ページ)※途中まで読んだ.日本の有名どころの温泉地がたどってきた歴史の本.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 断ることが(事実上)できない┣┣" 案件の返信を失念していたら,コワい顔の〆切様とともに加圧メールあり.延髄反射でお引き受け返信.

◆日中の最高気温は32.4度まで上がり,正しい真夏日になった.その勢いのまま熱帯夜になだれこまなければいいんだけど.梅雨明けのような真夏日は暮れたが,夜になっても気温は20度を下回らない.今宵は(生協の)冷やし中華&(マルゲンミートの)焼餃子というストレートな晩ごはん.昨日の残りの〈花巴〉山廃純米大吟醸「Splash」があっという間に空っぽになった.

◆[蒐書日誌]田山花袋(文)・小杉未醒(画)|中津玖珠日本遺産推進協議会復刻発行・増補改訂版『耶馬溪紀行』(2018年3月26刊行,図書出版のぶ工房,福岡, lxviii+261 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-901346-62-7 → 目次版元ページ)読了.田山花袋は,ときどき文句を言ったりぼやいたりしながらも,中津から別府までの旅路をいきいきと描いている.

◆明日は気温だけでなく湿度も上がるとの予報.一年でもっとも歓迎されざる季節が今年もとうとうやってきた.

◇本日の総歩数=10,110歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.85kg(−0.10kg) / 28.7%(−0.6%)


24 juni 2018(日)※曇り空から湿気が降臨

◆午前5時半起床.曇り.気温18.0度.ひんやりしっとり.雨が降ったり止んだり.

◆青空が広がってきた正午前.だんだん蒸し暑くなってきた.午前11時の気温は22.2度.買い出しに出かける.夏空とともに気温は急上昇し,午後1時には25.2度と夏日ラインを超えた.昼下がりのむしやしないは冷やした〈芽吹き屋〉の麩まんじゅう.

◆[欹耳袋]竹村俊助/編集者|note:「読みやすい文章は「デザイン」が優れている」(2018年6月23日)※改行記号にはさまれた「段落」あるいは「パラグラフ」の “中身” にこだわるワタクシはやはり小説家ではないんだろうなあ.ワタクシがこれまで書いてきた本を見直すと,新書で出した『系統樹思考の世界』では200〜300字/段落くらい,四六判の『系統体系学の世界』だと400〜500字/段落かな.もともと漢字は使わない派なので文面は “白っぽい” けど,脚注排除主義に徹すると一段落の字数は増える増える.

◆夏日の午後は風通しのいい部屋でゆるゆる過ごす.早々と来月の┣┣" 撃ち予定を確認.定例本郷高座とは別に,毎週のように出張お座敷が続く.

◆梅雨の合間の夜は威勢のいい〈花巴〉山廃純米大吟醸「Splash」を抜栓.あわてると “噴出事故”になりかねないので,数分間かけて辛抱強くゆっくり栓をまわすのはバクハツ系日本酒のお作法だ.アテには定番の鶏手羽元の親子煮込みを用意した.濃口甘口醤油と黒糖でしっかりコクのある味付けにするとご飯のおかずにもなるので一石二鳥.

◆[欹耳袋]来月早々の天王台でのお座敷はこちら:筑波大学生物学類集中講義「数理生物学 I[三中信宏]」:2018年7月3日(火)〜4日(水)※「数理生物学」と銘打っていますが,実態は「生物統計学」です.まだ「客の入り」が悪いとダルムシュタットのお席亭からメールあり.

◇本日の総歩数=1,347歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.95kg(−0.15kg) / 29.3%(+1.8%)


23 juni 2018(土)※たまには梅雨らしい空

◆午前5時過ぎ起床.薄曇り.気温17.7度.今回の「丸ごとキャベツカレー」の最終形態は「高崎〈芭蕉〉風カレーパン」.〈モルゲン〉の食パン1/2斤をトーストして中身をくり抜く(底抜けしないように).中身はカットしてもとに戻し,カレーソースをたっぷりかける.かつての〈芭蕉〉のカレーパンは食パン一斤がデフォルトだった.

四日間に及ぶ調理記録をまとめた:het dagelijkse keukenleven「丸ごとキャベツカレーは千変万化」.

◆蒸し暑い曇り空の午前中は二の宮まで往復徘徊.午前10時の気温は22.0度.雨の降り出しは時間の問題で,そろそろぽつぽつきそうな気配.

◆完熟生トマトと生バジルが安く出回る季節になった.牛ひき肉を脇役に従えて,バジルリーフをふんだんに使ったミートソースパスタが食卓に登場.トマトとバジルが主役.

【食材】生バジルリーフ(3本)・完熟フルーツトマト(7個)・牛ひき肉(250g)・新たまねぎ(中2個)・にんにく(3片)・オリーヴオイル(大さじ3)・パスタ(200g[3皿分])・パルメザンチーズ(適量)【香辛料】オレガノ(適量)・岩塩(小さじ2)・胡椒(適量).

  1. 厚手のフライパンを弱火で加熱しオリーヴオイル大さじ2を投入.薄切りにんにくを焦げないように炒める.
  2. みじん切りのたまねぎを 1 に投入して,透き通るまで炒める.
  3. 牛ひき肉を 2 に投入しよく炒める.
  4. 乱切りフルーツトマトを 3 に投入して強火にし,沸騰したら弱火にする.
  5. 4 に岩塩とオレガノと胡椒を振って調味.
  6. 飾りトッピング用の分を取り分けた残りのバジルの葉を 5 に投入して火を止める.
  7. 時間どおり茹で上げたパスタを皿に盛り,6 のソースをたっぷりかけて,飾りのバジルの葉をトッピング.
  8. お好みでパルメザンチーズをどうぞ.

バジルの葉は加熱しすぎると黒くなってしまう.食べる直前にトマトソースと和えるようにすると彩りがよい.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「生バジルたっぷりのミートソースパスタ」|クックパッド「生バジルたっぷりのミートソースパスタ」.

◆雨が本降りになってきたので,洗濯物がぜんぜん乾かない.その雨も夕方には上がった.今日の最高気温は22.8度とまた梅雨寒に逆戻り.

◇本日の総歩数=7,041歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.10kg(+0.10kg) / 27.5%(−1.2%)


22 juni 2018(金)※夏日差す万博記念公園

◆午前5時過ぎ起床.ものすごい濃霧で近くも遠くも何も見えやしない.気温18.0度.午前8時にはもう21.1度.日差しが強く夏日は確定だろう,予報では真夏日になるのならないのと言っていたが.

◆五反田出撃第二弾だ! —— 三中信宏×山本貴光×吉川浩満トーク「知はいかに体系化されるか? ――『系統体系学の世界』『統計思考の世界』刊行記念イベント」.2018年7月20日(金)19:00〜21:30@ゲンロンカフェ(五反田))

◆正午前に観音台重役出勤.午前中は半日年休のフリーダムだったので,つくばの “湖水地方” と呼ばれる(大ウソ)あたりを何年ぶりかに徘徊してきた.正午の気温は27.3度と軽やかに夏日ラインを超え,午後は予報通りの真夏日になるのだろうか.先日までの梅雨寒はイッキに消し飛んだみたい.昼休みののうかんけんの屋上から唄声と音曲が反響している.夏の風物詩である.

◆[蒐書日誌]過半数の論文がダウンロードできるようになった:Ritsuko Kikusawa and Lawrence A. Reid (eds.)『Let’s Talk about Trees: Genetic Relationships of Languages and Their Phylogenic Representation』(2018年3月16日刊行, Senri Ethnological Studies: 98. National Museum of Ethnology, Ōsaka, viii+176 pp., ISSN:0387-6004, ISBN:978-4-906962-61-7 → 目次版元ページ[国立民族学博物館]|みんぱくリポジトリ).ワタクシのはこちら → MINAKA Nobuhiro: Tree and network in systematics, philology, and linguistics — Structural model selection in phylogeny reconstruction (pp. 9-24: website | pdf [open access]).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 日本進化学会第20回大会参加申込みをすませた.今月末が講演登録締切なので参加予定のみなさんはお忘れなく.

◆「丸ごとキャベツカレー」はできあがってからも日々メタモルフォーズし続ける.さらに一日が経つとキャベツの原形はもう跡形もなくなり,「丸ごとキャベツ繊維カレー」へと変身する.今宵はにんじんとパプリカの素揚げを添えてみた.明日はいよいよ最終形態だろうか?

◆[欹耳袋]読書日記「科学基礎論学会・日本科学史学会との共催ワークショップ「学術誌の電子化と将来を多面的に考える」参加メモ」(2018年6月22日)

◆今日は28.2度まで暑くなったが,明日はまた梅雨空に戻るとの予報.

◇本日の総歩数=11,396歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.00kg(−0.65kg) / 29.2%(+0.9%)


21 juni 2018(木)※夏至に水無月喰うヤツ

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温18.9度.曇り空の観音台は地面も空気も湿っている.午前8時の気温は20.8度.南西の風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 所議報告&領域会議 10:00〜11:00.

◆[蒐書日誌]溝井裕一『水族館の文化史:ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界』(2018年6月15日刊行,勉誠出版,東京, viii+359 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-585-22210-1 → 目次版元ページ)※世界各地の水族館のカラー・モノクロ写真がたくさん載っていてとてもおもしろそうな本.同著者の『動物園の文化史:ひとと動物の5000年』(2014年4月刊行,勉誠出版,東京, ISBN:978-4-585-22082-4 → 版元ページ)の姉妹本./最近の本は「索引」が巻末に付けられていないことがある.専門的な内容の本であるほど「索引」がないと参照・検索にとても不便だと思う.

◆[欹耳袋]Moeditor:マークダウンエディターにTeX機能が合体.試しに使ってみる.

◆正午,つくば駅.気温は22.9度.都内定例出撃の昼下がり.銀座三越に寄り道したのち,午後2時前に本郷へ.都内の今の最高気温は24.4度と夏日ラインに届かないが,そこはかとなく蒸し暑いような.心が落ち着く2号館にてお座敷セッティングの真っ最中.やっと UTAS に侵入する “おまじない” を教えてもらうことができ,ログイン成就.履修者リストをゲットした.実に長い道のりだった.

  • #TodaiStat 今日は多変量データ解析の解説をしました.かつて勉強した(はずの)「線形代数」の復習(行列の固有値分解とか二次形式とか)をしておくとシアワセが訪れるでしょう. posted at 16:36:22

◆午後6時,つくば帰還.昨夜から火を入れ続けた「丸ごとキャベツカレー」の顛末.一夜明けた早朝には中心部まで十分に火が通っていた.木べらでざくざくとカットして煮込み続けること3時間.夕焼けに染まる夕暮れ時,本郷から帰宅してさらに2時間あまり火を見せてようやく完成.今回はワタクシ的には “即席” だったが,純胡椒がグッジョブ! ちょっと見には野菜カレーには見えないはず.サイドメニューは「新ジャガと新たまねぎのポテトサラダ」.そして,最後に満を持して登場したのは,今日わざわざ銀座三越まで買いに行った〈仙太郎〉の水無月.毎年毎年,6月になると「水無月なのに水無月がない」と暴れるのが常だったが,少しは賢くなったようだ.ふつうのういろと黒糖そして抹茶の三種類.夏至の夕餉はとても充実していた.

◇本日の総歩数=7,600歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 87.65kg(+0.50kg) / 28.3%(−0.8%)


20 juni 2018(水)※梅雨らしく濡れ濡れて

◆午前5時半起床.雨.気温19.5度.梅雨空の観音台はしとしと雨が降り続く.午前8時の気温は20.3度.日中もほとんど気温が変わらないとの梅雨寒の予報.居室の窓を全開にして扇風機をぶん回すと湿り気たっぷり.

◆[蒐書日誌]降り続く雨,積み上がる本 —— ジャレド・ダイアモンド,ジェイムズ・A・ロビンソン編著[小坂恵理訳]『歴史は実験できるのか:自然実験が解き明かす人類史』(2018年6月15日刊行,慶應義塾大学出版会,東京, 272+41 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7664-2519-2 → 目次版元ページ)※広義の「比較法」と統計モデリングに関する論文集.期待しよう./吉田元『醤油』(2018年3月15日刊行,法政大学出版局[ものと人間の文化史・180],東京, 2 color plates + iv + 269 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-588-21801-9 → 目次版元ページ)※いつも厨房ではいろいろな醤油たちのお世話になりっぱなしだ./周作人[中島長文訳注]『周作人読書雑記 3』(2018年6月8日刊行,平凡社[東洋文庫・889],東京, 440 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-582-80889-6 → 版元ページ)※全5巻なのでまだあと2冊出るぞ./江上真『大分の漁師料理』(2004年10月25日刊行,おおいたインフォーメーションハウス[九州十色],大分, 127 pp., 本体価格1,143円).

◆[蒐書日誌]マラソン読書は続く —— ジェームズ・フランクリン[南條郁子訳]『「蓋然性」の探求:古代の推論術から確率論の誕生まで』(2018年5月15日刊行,みすず書房,東京, viii+609+88 pp.[付表1葉], 本体価格6,300円, ISBN:978-4-622-08687-1 → 版元ページ)の第6章「ハードサイエンス」では天文学史を振り返り,観測と理論との関係を蓋然性の観点から考察する.包括的理論によって万物を説明してしまおうとする姿勢を一方の極とすると,天文学がたどってきた歴史はより確率論的なもう一つの極に軸足を置いた.

「スペクトルのもう一端では,理論が観測に細かく目を配る.つまり一連の測定結果に公式や曲線をフィットさせることがおこなわれ,確率論的な方法を定式化する余地がある.とくに天文学では,測定結果はランダム誤差を免れない.近代統計学の出発点は,いくつかのデータ点からの彗星の軌道を予測するために,最小二乗法を適用したことだった.近代〔統計学〕の方法は,本質的には,複数の不正確な測定結果を平均することによって,疑わしい測定結果をより正確にすることができる,という古来のアイデアを洗練したものである」(p. 215)

この第6章では,アリストテレスとプトレマイオスに始まり,オレーム,コペルニクス,ケプラー,ガリレオにいたる天文学の歴史の中で,蓋然性がどのように取り扱われてきたかが論じられるとともに,最善の説明への推論・オッカムの剃刀・モデルの相対的比較など重要な論点が登場する.

続く第7章「ソフトサイエンスと歴史学」では,厳密な天文学に対して “下位科学” に位置づけられる生物学や歴史学に光を当てる.これらの非演繹的科学のように「結論が演繹的に証明できない場合には,「同じ方向を指し示す」しるしをより多く集めることはやはり価値があるだろう」(p. 262).本章で取り上げられる人相学・薬草学・医学・占星術では,観測データからどのように推論を行うかに関してそれぞれの流儀があった.抽出されたサンプルに基づく母集団に関する推論は12世紀のユダヤ法(タルムード)において詳細に議論された(pp. 276-281).歴史学に目を向けると,確率統計的思考のルーツはかの歴史家トゥキディデスにまで遡れると著者は指摘している(p. 282).そして,10世紀の哲学者アヴィケンナは歴史学を含む “下位科学” における推論が,天文学には見られない,対象物のもつ大きな変異性に影響されると見抜いた(pp. 285-289).

「下位科学では,少なくとも,より多くの証拠を集めることによって,仮説を補強したり,逆にその基盤を弱らせたりすることができる.これに対して歴史編纂は,それがめったにできないという独特の難しさを抱えている.なぜできないかというと,過去に起こった特定の問題を論じるための証拠の総体がほとんど変わらないからだ」(p. 289)

ソフトサイエンス( “下位科学” )ならびにさらに “下位” に位置する歴史学は,蓋然性の問題とまともに取り組む必然性があった.

◆霧雨が降る夕暮れ.厨房でじたばたと仕事をすませ,やっと一息ついた.さなぶりでもらったキャベツがあるので,ひさしぶりに「丸ごとキャベツカレー」を仕込み始めた.新鮮なキャベツを存分に使いきる絶好のメニュー.完成予定は明日の夜.

◆[欹耳袋]Yahooニュース「時流におもねらず、時局と対峙する-岩波新書80年の伝統とは」(2018年6月20日)

◆本郷お座敷の明日はいったん雨は上がって蒸し暑くなるとの予報.

◇本日の総歩数=3,661歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.15kg(+0.35kg) / 29.1%(+0.5%)


19 juni 2018(火)※さなぶりの日は青空に

◆午前5時起床.雲間から朝日がまぶしい.気温18.6度.午前7時半,観音台.朝からすっきり青空が広がるのは何日ぶりのことだろう.午前7時の気温は21.3度.今日こそは蒸し暑くなるのか?

◆午前の┣┣" 撃ち —— 秋の数理統計研修でのTA配置の案件./来月の天王台での集中講義の案件./あどびからパスワードすぐ変えろ攻撃./「ヒミツの大┣┣" を放ちました」との事務連絡あり.ヒミツだからこれ以上つぶやけない…….

◆[蒐書日誌]江上真『大分の漁師料理』(2004年10月25日刊行,おおいたインフォーメーションハウス[九州十色],大分, 127 pp., 本体価格1,143円)※海産物の宝庫にしてありえる料理の数々./周作人[中島長文訳注]『周作人読書雑記 3』(2018年6月8日刊行,平凡社[東洋文庫・889],東京, 440 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-582-80889-6 → 版元ページ)※まだあと2冊出るぞ.

◆正午の気温は25.1度とひさびさに夏日ラインを超えた.からっとした夏空が広がる昼休みは,業務棟にてのうかんけん公式行事である〈さなぶり(早苗饗)〉があった.新人さんたちの「田植えの儀」ののち昼食会.今年度は業務科に新人さんが9人もまとめて配属されて,当所の平均年齢は大きく下がったことを知る.炭水化物をオニのように摂食する(当然ながらノンアルな)昼下がり.帰りぎわにとれたてキャベツをお持ち帰り.また「丸ごとキャベツカレー」を大量につくるしかないな.

◆[蒐書日誌]どんどん読み進む —— ジェームズ・フランクリン[南條郁子訳]『「蓋然性」の探求:古代の推論術から確率論の誕生まで』(2018年5月15日刊行,みすず書房,東京, viii+609+88 pp.[付表1葉], 本体価格6,300円, ISBN:978-4-622-08687-1 → 版元ページ)の第4章「疑う良心・道徳的確実性」に進む.蓋然性の論議は中世法学から道徳神学へと移る.12世紀以降の蓋然性の論議は,数学や科学の分野ではなく,倫理と道徳と結びついていたと著者は言う(pp. 106-108).道徳的に疑わしい事案に関する「疑う余地のある問題ではより安全な道を選ぶべし」(p. 110)というインノケンティウス3世の格言は,証拠に基づく蓋然性の相対的評価法を意味していた.

中世の道徳神学では「蓋然主義(probabilism)」—「道徳問題では,たとえより蓋然的な意見には反していても,蓋然的な意見になら従ってもかまわない」(p. 122)という教義—が重要な論点だった.16世紀のフランシスコ・スアレスは推論に対する「陰性の疑い」と「陽性の疑い」の観点から考察した.スアレスは証拠のもつ相対的な重みをどのように評価するかに着目したが,彼が提起した「蓋然性のランキング」の問題は決着がつかなかった.つまり「仮説の正否の証拠がほとんどない場合」と「仮説の正否の証拠がたくさんあって拮抗している場合」の区別という問題である(p. 128).

第4章の道徳神学の話題はあまり馴染みがなかったが,続く第5章「弁論術、論理学、理論」でまた目が覚めた.蓋然性を厳密な数学にもちこもうとする立場に抗して,ギリシャ時代以来の「弁論術(レトリック)」—データに基づく非演繹的論法—に結びつけようとした論議が本章の主題となる.「弁論術では—とアリストテレスは言う—演繹的論証はめったに役に立たない.なぜなら,人間の行為にかんする討議は偶有的なものを扱うからだ.必然的に決まるものはほとんどない.だから本当らしい事柄(eikoton)としるしを使わなければならない」(p. 179).著者はここでアリストテレスのいう「エンテュメーマ(弁論術的推論)」(p. 181)を引用し,非演繹的な推論の形式が当時の弁論術と蓋然性とを結びつける要点の一つだったと指摘する.しかし,残念なことに,このエンテュメーマの理論は必ずしも十全に発展することはなかったと著者は言う.

アリストテレスの「エンテュメーマ」という論証法が,「最善の説明に向けての推理」すなわち「アブダクション」に他ならないことは,カルロ・ギンズブルグ[上村忠男訳]『歴史・レトリック・立証』(2001年4月16日刊行,みすず書房,東京, 212 pp., 本体価格2,800円, ISBN:4-622-03090-X → 目次書評版元ページ)の pp. 66-67 で指摘されている(ワタクシの『系統樹思考の世界』の pp. 64-65 でも言及).ギンズブルグはこう述べている:

「バーンイェイトが指摘しているところによれば,それらしき証跡からのエンテュメーマというアリストテレスのより緩やかな定義には『「最善の説明に向けての推理」(より古い言い方では,結果から原因へとさかのぼっていく推理)のような不可欠の推論様式』が含まれているのであって,『そのような推論様式が認められないと,弁論術や議会での審議ばかりでなく,医学もまた,その活動の幅を厳しく縮減されてしまうことにならざるを得ない』という」(ギンズブルグ 2001, pp. 66-67)

蓋然性に関する論議が,数学(論理学や幾何学など)などの「ハードサイエンス」ではなく,弁論術や法学あるいは神学のような「ソフトサイエンス」(p. 198)の中で長年にわたって続けられてきたという著者の指摘はたいへん興味深い.著者は蓋然性の厳密な数学的議論ばかりに着目するのは偏向だと言う.

続く第6章「ハードサイエンス」と第7章「ソフトサイエンスと歴史学」では,蓋然性が相異なるふたつの文脈の中でどのように理解され議論されてきたかを対比する.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 毎年恒例の職場巡視の洗礼をワタクシの居室も受けることになり,「あそこ,崩落しますね.要処置」などいくつかの “指導” を受けた.そろそろ引っ越さないとかなあ.

◆西日がまぶしい夕暮れ時.今日は最高気温が26.8度まで上がり,初夏らしい暑さになった.

◆夜風が心地よく涼しい.今宵は先日仕込んだローストビーフを解凍して食卓へ.〈マルゲンミート〉の牛肉はやはりすばらしい.最後の〆は,柳井市〈ヤマジュウ甘露醤油〉を垂らしてローストビーフ丼.和風の下味を付けたローストビーフなので,甘口の醤油のアクセントがことのほかよく効く.

◆明日は一転して雨が降り梅雨寒になるとの予報.

◇本日の総歩数=4,646歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 86.80kg(+0.05kg) / 28.6%(−1.1%)


18 juni 2018(月)※東も西も揺れて揺れて

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温17.4度.曇り空の観音台.午前7時の気温は20.0度.南東の風.空気がやや湿っぽいか.昨日,上州で震度5弱の地震があったと思ったら,今朝は大阪で震度6弱の大きな地震.千葉では “スロースリップ” が続いているし,日本中で足元が心もとなくなっている.

◆[系統樹思考][分類思考]今週読んだ本「『系統樹思考の世界』『分類思考の世界』」(2018年6月11日)※「何より生物学 (哲学) の勉強をしないと反分類思考の気持ちがわからないと思う」.

◆[蒐書日誌]ジェームズ・フランクリン[南條郁子訳]『「蓋然性」の探求:古代の推論術から確率論の誕生まで』(2018年5月15日刊行,みすず書房,東京, viii+609+88 pp.[付表1葉], 本体価格6,300円, ISBN:978-4-622-08687-1 → 版元ページ)はさすがに歩き読みできるような重さではない.第1章から第4章まで160ページ読了.古代から中世にかけての法学と神学が議論の舞台.

第1章「古代の証明法」・第2章「中世の証拠法 —— 嫌疑、半証拠、審問」・第3章「ルネサンスの法」は,古代からの法学における証拠の扱いと裁定の規則が確率(蓋然性)の概念的根幹をなしていると指摘する.つまり,証拠に基づく推論の構造に関する考察は中世より前にすでに深められていた.古代ローマ法におけるキーワードのひとつに「徴候(indiciis)」という用語がある(p. 18).著者によれば,この「徴候」とは「状況証拠」(p. 33)を指しているとされる.徴候という言葉が証拠と同義であるとすると,かねてから引っかかっていたワタクシの疑問のひとつがきれいに解決する.

カルロ・ギンズブルグが著書:カルロ・ギンズブルグ[竹山博英訳]『神話・寓意・徴候』(1988年10月刊行,せりか書房,ISBN:4-7967-0156-7)で提示した「un paradigma indiziario」という言葉は「徴候解読型パラダイム」と訳されてきた.ワタクシは『思考の体系学』や『統計思考の世界』でこれに言及するときは「痕跡解読型パラダイム」とあえて意訳した.以来ずっとこの訳でよかったのかどうか気になっていたのだが,『「蓋然性」の探求』の著者が「徴候」とは古代法学的には「証拠」の意味であると示唆したことにより,ギンズブルグの「徴候解読」あるいは「痕跡解読」とは要するに「証拠の解読(証拠からの推論)」だったことがわかって一安心した.

また,十年あまり前に読んだ,あの C. R. Rao 老師のある文章には,統計的推論には「法学的スタンス(a forensic attitude)」が必要だと書かれていた:C. R. Rao 2004. Preface in: Mark L. Taper & Subhash Lele (eds.)『The Nature of Scientific Evidence: Statistical, Philosophical, and Empirical Considerations』(2004年,The University of Chicago Press, Chicago, ISBN:0-226-78957-8), p. xi.当時は「どうしていきなり “法学的” という言葉が統計学の文脈で出てきたのか?」といぶかしく思った.しかし,「証拠からの推論」が古代法学からの伝統であるのであれば,確かに今の統計データ解析とのつながりがあることはまちがいないだろう.すとんと納得できた一瞬だ.

通常理解されている「確率」の数学的概念をもっと裾野の広い「蓋然性」という非数学的概念として理解し直そうというのが本書の視点だ.著者は序の中で,確率的推論を「無意識的な推理」から「数学的な推論」への移行として捉えている(p. 2).確率や統計のリクツの背後には仄暗い背景が広がっている.

まだ全体の1/4も読み進んでいないので,先は途方もなく長い.

◆[欹耳袋]週刊読書人ウェブ:市原加奈子「確率の「前史」が塗り変わる。」(2018年5月31日)※『「蓋然性」の探求』の担当編集者による紹介記事.

◆正午の気温は21.2度.降らないだろうと歩き始めたら,途中で小雨がさらさらと降り出したので,無念の途中リタイア.予報では夕方まで降らないはずだったのに,これまた蓋然性の産物か.そのまま本降りの雨になるかと思ったら,みごとにフェイントをかけられて,西の空は陽光がヤコブの梯子を見せるほど明るくなってきた.午後6時の気温は20.9度.北東風が涼しい.今宵はひさしぶりの土鍋鯛めしを.そして,より改善された「りゅうきゅう」が食卓へ.

「りゅうきゅう(改善バージョン)」【食材】ぶり・あじ・いさき・青ねぎ・しそ大葉・白ごま(いずれも適量)【調味料】濃口醤油(3)・濃口甘口醤油(1)・純米吟醸酒(2)・みりん(1)※数字は比率.

  1. 魚たちはお造り用にすべて切り分ける.
  2. ボウルに調味料類をすべて投入する.
  3. 2 のボウルに 1 の魚を放り込んでよく和える.
  4. 青ねぎは小口切り,しそ大葉はせん切りにする.
  5. 深めの皿に 3 を汁ごと盛り,白ごまを振って,4 の青ねぎとしそ大葉をトッピングする.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「いきなりりゅうきゅう」.

◆三日月が映える星空.明日も雨にはならないとか.フェイントが過ぎるぞ.

◇本日の総歩数=7,931歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.75kg(−0.10kg) / 29.7%(+0.4%)


17 juni 2018(日)※雲間から太陽が見えて

◆午前5時半起床.曇り.気温14.0度.午前9時の気温は18.3度.雲間から日差しがときどき差してきた.今日はとても貴重な洗濯日和.

◆正午の気温は19.7度と昨日の正午よりも3度も高いが,相変わらず東風が涼しすぎる.そんなわけで,こんな季節なのに熱々のお鍋が連日続くのは不適切ではない.本日の “再現不可能メシ” が土鍋の中でアヤシク笑っている.食材的には前回とほぼ同じだが,できあがりは「蓋然性」の産物である.

◆曇り空の午後は松見公園まで往復徘徊.松見池の兇悪鯉軍団は,かつては「いつでも陸上進出してやるぞ」「肺呼吸だってやってみせるぜ」という覇気があったが,先年の鯉パンデミックの打撃からまだ立ち直っていないようだ.午後3時の気温は20.6度.風向きが北寄りから南寄りに変わってきた.

◆ “蟲捕り” 報告は絶え間なし ——

◆[欹耳袋]きたにひと「蔵書整理の顛末」(『名城大学経済・経営学会会報』No.11、2002年11月30日).※永遠の苦悩である.

◆週明けからはしだいに蒸し暑くなるとの予報.こりゃ午後は時間年休をとってとっとと撤収するようにしないと.

◇本日の総歩数=7,631歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.85kg(−0.50kg) / 29.3%(−0.1%)


16 juni 2018(土)※梅雨寒がまだまだ続く

◆午前5時起床.雨.気温13.6度.梅雨寒.曇り空が広がり,湿っぽい北東風が肌寒い.午前中は,竹園(カスミ)→松の木(トレイルベーカリー)→並木(マルゲンミート)→水守(クリーンセンター)→竹園(ヨークベニマル)と駆け回り,正午前にやっと帰宅した.気温は16.5度と涼しい.

◆ありあわせの食材をてーげーなレシピでつくると,それはもう「再現不可能料理」と呼ぶしかない.今日のお昼ごはんは,冷凍の白ごはん・硬くなってきた雑穀パン・シュレッドチーズ・牛乳・白ワイン・顆粒コンソメを土鍋に投入したら写真みたいになった.でも,この「チーズリゾット(雑穀パン入り)」はもう二度と再現できません.責めないでください.

◆つくばは今日も曇り空の一日で,最低気温13.6度,最高気温は17.8度の梅雨寒だった.この天気を半袖で乗り切るのはガマン大会かもしれない.日が暮れれば15度台の涼しさに.こういう夜はしっかり食べて中から暖まるしかないので,マルゲンミートの豚バラ肉に泡盛を大量投入してラフテーを仕込んだ.〆はお豆の炊き込みご飯.

[1]豚バラ肉のラフテー:【食材】豚バラ肉(塊600g)・しょうが(1片)・和からし(適量)【調味料】泡盛(3カップ)・かつおだし(2カップ)・濃口甘口醤油(大さじ4)・黒糖(大さじ4).

  1. 豚バラ肉は二分割して中華鍋に投入し,大量の水とともに加熱する.アクをすくいながら1時間茹で続ける.
  2. 茹で上がったら豚バラ肉を取り出し,50gくらいに切り分ける.茹で汁はあとで利用する.
  3. 煮込み用の平鍋に豚バラ肉を並べ,泡盛とかつおだしと 2 の茹で汁,そして黒糖を投入して火にかける.
  4. 煮立ったら中火にして醤油大さじ2を加え,アルミホイルの落としぶたをして(鍋蓋はしない)さらに1時間炊き続ける.
  5. 醤油大さじ2を追加し,中弱火で2時間炊き続ける.水気がなくなってきたら 2 の茹で汁を適宜追加する.
  6. 脂身が溶けそうになったら完成.針生姜をトッピングして食卓へ.和からしはお好みで.

つくばにいると皮付きの三枚肉はさすがに手に入らないので,ふつうの豚バラ肉しか選択肢はない.醤油は山口・柳井市の〈ヤマジュウ甘露醤油〉を,そして泡盛は糸満の琉球泡盛〈島唄〉を使った.こういうときでもないと泡盛を呑む機会がないので,〈久米仙〉古酒BLACKをオンザロックでちびちびと.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「豚バラ肉のラフテー」|クックパッド「豚バラ肉のラフテー」.

[2]土鍋炊き込み豆ごはん:【食材】豆類(白花豆・紅しぼり・黒豆:合計100g)・白米(1.5合)・ごま塩(適量)【調味料】薄口醤油(小さじ1)・日本酒(小さじ1).

  1. 豆類は水に10時間漬けたのち,ざるに上げる.漬けた水は後で使う.
  2. 白米は研いでざるに上げる.
  3. ハリオのご飯釜に白米を入れ,豆を漬けた水350ccを注ぎ,最後に豆を入れる.
  4. 強火にかけ,ホイッスルが鳴り始めて3分後に火を止めて蒸らす.
  5. お好みでごま塩をトッピングして食卓へ.

予想してはいたが,やはり米と豆では炊きあがりの軟らかさギャップが大きく,上のレシピでは豆がやや硬すぎたようだ(米の炊きあがりはちょうどよかった).豆はある程度の下茹でをしておいた方がいいかもしれない.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「土鍋炊き込み豆ごはん」.

◆梅雨時の蒸し暑さを忘れてしまいそうな週末.

◇本日の総歩数=4,120歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.35kg(+0.90kg) / 29.4%(+0.6%)


15 juni 2018(金)※雨の夜のりゅうきゅう

◆午前5時前起床.雨.気温17.7度.梅雨寒の観音台は雨が降り続いている.午前8時の気温は15.9度.初夏の蒸し暑さはどこか遠くに消し飛んでしまった.

◆はてしない “蟲捕り” に休息はないのだ ——

  • [統計思考の世界]読者から “蟲” の捕獲連絡あり:p. 77 上6行「 \( −n \centerdot \sigma^2 \) 」→「\( =−n \centerdot \sigma^2 \) 」※ご連絡感謝です. posted at 13:52:44

◆[蒐書日誌]アルベルト・マングェル著[野中邦子訳]『図書館:愛書家の楽園[新装版]』(2018年6月刊行,白水社,東京, 本体価格3,700円,ISBN:978-4-560-09644-4 → 版元ページ)※十年前に出た:アルベルト・マングェル著[野中邦子訳]『図書館:愛書家の楽園』(2008年10月10日刊行,白水社,東京, 302+38 pp.,本体価格3,400円,ISBN:978-4-560-02637-3 → 目次版元ページ)の「新装版」とのこと.

◆今日は曇りときどき雨という空模様で,日中の気温は15〜16度台のありえへん涼しさだった.今宵はひさしぶりに「りゅうきゅう」をつくってみた.つくるといっても要するにお造りの「づけ」なので,たいした手間ではない.食材はヒラマサ・イナダ・メバチマグロ・ブリ(アジは高かった……).“お水” は〈玉川〉アイスブレーカーのオンザロック.涼しい夜だったので,大分らしく〈二階堂〉のお湯割りにすべきだったかも.

りゅうきゅうをたっぷりいただいた〆はお茶漬けで.海苔と青葱と大葉と胡麻をたっぷりトッピングして.(白状すると,づけタレが刺し身にこんなに染み込んでしまっては色合い的にだいなしで,タレの組成と漬け時間は改善の余地がありすぎる.)

ワタクシの「りゅうきゅう」体験は大分県庁ヨコの〈こつこつ庵〉に始まる.右の写真は〈こつこつ庵〉での「りゅうきゅう定食」ランチ.7年前の2011年に撮った写真だ.2007年以来もう10年あまり,毎年秋から冬にかけて大分県庁で統計研修講師を務めているが,今年もまた師走に行くことになっている.そして,まちがいなく〈こつこつ庵〉の暖簾をくぐることになるだろう.

◆夜が更けるにつれてますます肌寒くなってきた.そして雨がしとしとと.

◇本日の総歩数=4,221歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.45kg(0.0kg) / 28.8%(−0.4%)


14 juni 2018(木)※本郷お座敷から湯島へ

◆午前5時半起床.曇り.気温17.6度.曇り空の観音台.東風が涼しい.午前8時の気温は19.1度.梅雨時のいつもの蒸し暑さとは無縁の快適な日々が続いている.

◆パプリカのみっしり芋詰め —— 先日はセルビア-マジャール風の「パプリカの肉詰め(Punjene paprike sa mesom)」に挑戦したので,続いてその姉妹料理である「パプリカの芋詰め(Punjene paprike sa krompirom)」にトライした.

【食材】パプリカ(大5個)・新じゃがいも(大3個)・新たまねぎ(中2個)・にんにく(5片)・オリーヴオイル(大さじ4)・サワークリーム(適量)【調味料】香辛料パプリカ(粉大さじ2)・ローズマリー(適量)・セージ(適量)・岩塩大さじ1・胡椒(適量).

  1. パプリカは柄の部分でくり抜き,水洗いして種を取る.
  2. ジャガイモはせん切りにして水に晒す.
  3. たまねぎとにんにくは薄切りにする.
  4. フライパンにオリーヴオイル大さじ2を引いて加熱.にんにくをすぐ投入し,続いてたまねぎを入れてよく炒める.
  5. オリーヴオイル大さじ2を追加し,よく水切りしたジャガイモを投入して透き通るまで炒める.
  6. 香辛料パプリカ・ローズマリー・セージを加え,岩塩と胡椒で調味し,火を止めて冷ます.
  7. 1 のパプリカの中に 6 の具をぎゅうぎゅう詰めにして,耐熱皿に並べてアルミホイルをかぶせる.
  8. 230度に予熱したオーブンに 7 を入れて45分焼く.さらにアルミホイルを外して10分焼く.
  9. サワークリームをたっぷり添えて熱々を食卓へ.

手間暇はかなりかかったが,肉なしでもこんなにボリュームのある野菜料理の一皿になった.夕餉のときにはロゼの辛口スパークリングワインとともにどーぞ.

この料理もまた:山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 目次版元ページ)に載っているレシピ「ジャガイモ詰めパプリカ」(pp. 283-284)を参考にした.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「パプリカのみっしり芋詰め」|クックパッド「パプリカのみっしり芋詰め」.

◆正午過ぎ,つくば駅.晴れ.正午の気温は20.4度.日差しはあたたかいが,吹き抜ける東風は体感的にちと冷たい.午後2時前,本郷着.理学部2号館へ.薄曇り.午後1時の都内の気温は24.1度.やや蒸し暑い.

  • #TodaiStat 本日は一般化線形モデルの解説と演習をしました.モデルの話は今回で終わりです. posted at 16:40:40

◆本郷の定例お座敷がはけて,夜風が涼しい湯島の夕暮れ.隠れ家にてゆるりゆるりと.午後7時半,この上なく健全な帰宅.

◆[蒐書日誌]Gareth James, Daniela Witten, Trevor Hastie and Robert Tibshirani[落海浩・首藤信通訳]『Rによる統計的学習入門』(2018年7月下旬刊行予定,朝倉書店,東京, 本体価格6,800円, ISBN:978-4-254-12224-4 → 版元ページ)※原書:Gareth James, Daniela Witten, Trevor Hastie and Robert Tibshirani『An Introduction to Statistical Learning with Applications in R』(2013年刊行,Springer-Verlag, Berlin, xiv+426 pp., ISBN:978-1-4614-7138-7 → 版元ページコンパニオンサイトpdf [open access]).彼我の価格差がかぎりなく大きいが,翻訳書はやはりかなり高くなるのはしかたないか.

◆明日はまた平日労働に復帰する.

◇本日の総歩数=7,106歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.45kg(−0.25kg) / 29.2%(+0.2%)


13 juni 2018(水)※ようやく夏が戻り来て

◆午前5時起床.曇り.気温17.3度.今朝も曇り空の観音台.午前7時の気温は17.6度と昨日よりも涼しい.連日の “のうかんけん夏の正装” で出勤しているのだが,長袖の人も少なくない,今日は予報通り夏日ラインに達するだろうか.

◆午前の┣┣" 撃ち —— R のアップデート.Windows 10 がウラでこっそり「更新の祭典」を始めていた.油断も隙もないな.

◆今朝はとても涼しかったので熱々の鶏雑炊をつくった.素材は安いが手間はかかる.鶏手羽元のホネを乱切りにんじん&にんにくとともに圧力鍋で高圧で煮出す.塩胡椒で調味して,玄米ごはんを投入.ふつふつしてきたら最後にイタリアンパセリをトッピング.

【食材】ホネ類(1kg)・にんじん(1/2本)・にんにく(5片)・イタリアンパセリ(適量)・玄米ご飯(2合)【調味料】岩塩(適量)・粒胡椒(適量).

  1. ホネ類を圧力鍋に放り込み,水1.5〜2リットルを注ぎ,にんじん・にんにく・粒胡椒を投入して火にかける.
  2. 沸騰したら高圧設定で30分加熱し,火を止めて自然放熱させる.
  3. 土鍋に 2 を移し,蓋なしの弱火で少しずつ煮詰めていく.
  4. 塩胡椒で調味して,玄米ご飯を投入する.ふつふつしてきたら最後にイタリアンパセリをトッピングして食卓へ.

鶏の手羽元や豚のスペアリブ,あるいはローストチキンの “残骸” のホネたちには「第二のお務め」が待っている.そのまま捨てるのは惜しいので,冷凍庫に保存しておくと,美味この上ないホネ雑炊に大変身する.

今回はオプションとして群馬県高崎市聖石町のパン屋〈アミラの店〉のイラン風雑穀パンも追加してみた.ナッツやドライフルーツが入った雑穀パンはスープやリゾットに浸すとおいしく馴染んでくれる.〈アミラの店〉は石原町にあった頃から知っている.旧店舗はもっと品数が少なかったが,ナッツ類やドライフルーツを練り込んだずっしり重い雑穀パンがワタクシのお気に入り.聖石町の〈食彩館マルシェ〉に隣接する現店舗に移転してからも常連アイテムとして置かれている.

ホネばっかりでお肉が足りないと思ったら,圧力鍋に鶏の手羽元や手羽先を好きなだけ投入すればシアワセになれる.

—— レシピ → het dagelijkse keukenleven「土鍋で炊くホネ雑炊」.

◆やっと夏の日差しが戻ってきた昼休み.気温は正午前には23.4度まで上がった.湿度が低く爽やかな陽気.夏らしくない青空.ミドルコース徘徊.ネジバナが咲き始めた実験圃場の藪からは初蝉の鳴き声が聞こえ,民家の垣根の上をかしましく飛ぶタマムシの虹色がきらめき,稲荷川沿いではハグロトンボがゆらゆら飛んでいた.昼休み徘徊のおり,目をつけておいた李(ソルダム)の樹をぬかりなく見に行ったら,昨日の夕立ちに打たれたらしく,ちょうど熟していた実がことごとく落果してしまって,たいへん残念なことになっていた.それでもあきらめきれずに樹下をうろうろしてめぼしい実を拾い集める昼下がり.

◆明日は本郷お座敷の日.暑くなるのか,それとも涼しいのか.

◇本日の総歩数=10,098歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.70kg(−0.15kg) / 29.1%(+0.1%)


12 juni 2018(火)※台風一過も夏は戻らず

◆午前5時半起床.曇り.早朝から厨房を駆け回る.午前6時の気温は18.6度.今日は真夏日になるとの予報.曇り空の観音台.午前8時の気温は19.6度と高めだが,初夏の日差しがまだ戻ってない分だけ涼しく感じる(気のせい).

◆午前の┣┣" 撃ち —— 朝イチの残務処理は昨日の後始末.それにしても日本郵便のEMS Invoice のネ申エクセル書式が邪神過ぎて祟られそう.ぶつぶつ文句を言いながら添付書類を作成し,ロンドンへの発送準備が終わった.ワタクシの新三部作が無事に彼の地に届きますようにと油断したら,事務から速攻で突っ返されてきて,封筒にも申告事項を記入せよとのこと.こんな狭いスペースにどう書くんですか.どうせ誰にも読めないだろうと,ワタクシ自身でさえ読めない字で書きなぐって提出してしまった.あとは運を天に任せるしかない.

◆台風一過で真夏日になる予報は見事に裏切られ,午後になっても朝のままの曇り空が広がり,ぎらぎらの日差しはまったくなし.正午の気温は19.9度と夏日ラインさえほど遠い.拍子抜けに涼しい昼休みはロングコース徘徊.放棄されたソルダムの木から熟れた実がいくつもこぼれ落ちていた.勝手に取ったらアカンけど,落ちてるのをひとつコッソリかじったら甘酸っぱくて美味.今日の歩き読みは山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 目次版元ページ)の続き.

◆午後の┣┣" 撃ち —— これまた先週の残務処理か:

◆[蒐書日誌]Ritsuko Kikusawa and Lawrence A. Reid (eds.)『Let’s Talk about Trees: Genetic Relationships of Languages and Their Phylogenic Representation』(2018年3月16日刊行, Senri Ethnological Studies: 98. National Museum of Ethnology, Ōsaka, viii+176 pp., ISSN:0387-6004, ISBN:978-4-906962-61-7 → 目次版元ページ[国立民族学博物館]|みんぱくリポジトリ)※ブツ着弾.五年前開催の言語系統学に関する国際シンポジウムの論文集.吹田の民博で講演した内容がこうしてアウトプットできてよかったよかった.ワタクシは:Nobuhiro Minaka 2018. Tree and Network in Systematics, Stemmatics, and Linguistics: Structural Model Selection in Phylogeny Reconstruction(pp. 9-24)という論文を寄稿した.

本論文集に所収された全論文はみんぱくリポジトリからダウンロード可能になる予定だが,現時点では表紙・目次・索引などを含めて一部分のみ.〈みんぱくリポジトリ〉でのオープンアクセス許諾を各著者から得た後にオンライン公開されるとのこと.

◆曇り空からいきなり夕立が降って,そののち夕日が差すという目まぐるしい空模様の変化のなかを帰宅した.今日の最高気温はお昼過ぎの20.4度.午後5時には18.8度.冷たく湿った北東風が吹き込んでいる.本日の天気予報はみごとに外れたというしかない.

◆macOS High Sierra 10.13.5 へのアップデートとともに,ついでに Time Machine へのバックアップをする.

◇本日の総歩数=11,396歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.85kg(−0.25kg) / 29.0%(+1.0%)


11 juni 2018(月)※台風の雨が降る観音台

◆午前4時半起床.台風らしい風雨.気温19.6度.北東風.観音台は水浸し.しかし,台風接近中とはいえ,雨の降り方は,今のところ,ふつうの梅雨時とたいして変わらない.午前8時の気温は18.5度.北東風.湿度が高いので涼しいとは感じない.

◆雨の午前の┣┣" 撃ち —— 女子学院中学校でワタクシの『分類思考の世界』から出題された入試問題が『中学受験 最高水準問題集(国語)』に所収されるとの連絡あり.掲載許可書を返送.文英堂が出しているこの『最高水準問題集』はワタクシがまだおとなしかったずーっと昔の頃からある問題集.かつては表紙が真っ黄色だった記憶がある.有名どころの学校で出題された入試問題は繰り返し転載されたり出版されたりするようで,そのたびにワタクシのところに転載許可申請が届く.

◆肉詰めパプリカをまる二晩ことこと加熱し続けると,壁の薄い根性なしの緑パプリカ(ピーマン)はしだいに煮崩れていく.しかし,これくらい崩壊してくれた方がご飯のおかずにはちょうどいいかもしれない.いったん加熱して冷ましてから弁当箱へ直行.

一方,鉄壁の巨大パプリカはこれだけ煮込み続けてもまったくびくともせず,原形をそのまま保っている.せっかくの勇姿なのでパスタのてっぺんに鎮座させ,煮込みのトマトソースをかければりっぱな朝ごはんになる.丸ごとだと予期しない “落石” 事故が起きるかもしれないので,半分割りにした方が安全.

20年あまり前にハンガリーに滞在したときの記憶.サラミとパプリカの香りが充満するブダペスト中央市場の新聞雑誌売場のお兄さんが,生の白パプリカをナイフで削ってはぽりぽり食べていた光景を今でも覚えている.彼の地のパプリカで “アタリ!” という辛い目に遭ったことはなかった.食の記憶は永遠に揮発しない.

元本の山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 目次版元ページ)巻末の「肉詰めパプリカ」(pp. 282-283)のレシピを再確認したら,香辛料のパプリカはリストに入っていなかった.その代わりに「セロリの根」なる食材が載っていた.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ロンドンへのEMS発送をしなければならないのだが,あの魑魅魍魎な Invoice エクセル書類を見るたびに┣┣" 撃ちの意欲がへなへなと萎える気がする.明日明日〜.明日まわし〜./前向き返信ひとつ./辞退の返信ひとつ./提案の返信ひとつ.

◆台風5号は関東南岸をかすめて東海上に去っていった.静かな夜の帳の中で〈風の森〉純米真中採り・愛山80を抜栓する.シアワセな一日の終わり.〆の土鍋ご飯は釜揚げしらすときのこの炊き込みご飯.具がたくさん入るとさすがにハリオのご飯釜ではあふれてしまうので,ひさしぶりにふつうの土鍋を動員した.

【食材】白米(2合)・玄米(0.5合)・釜揚げしらす(100g)・まいたけ(適当)・ぶなしめじ(適当)・にんじん(1/2本)・油揚げ(1/2枚)・青ねぎ(適量)
【調味料】薄口醤油(大さじ2)・日本酒(大さじ2)・塩(小さじ1)・だし昆布(10cm×10cm).

  1. 白米と玄米は研いでからざるに上げる.
  2. 土鍋に昆布を敷き,1 の米を入れてから調味料類すべてを投入したのち,水500cc(2.5カップ)を注ぐ.
  3. まいたけとぶなしめじは適当に切り分ける.にんじんはみじん切り.油揚げは細い短冊切り.
  4. 2 の鍋にしらすと 3 の具をすべて投入してから,蓋をして強火にかける.
  5. 沸騰して吹きこぼれそうになったら中火にして5分,さらに弱火で7分,火を止めて蒸らし10分でできあがり.
  6. 炊きあがったごはんと具をよく混ぜてから,青ねぎの小口切りをトッピングして食卓へ.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「釜揚げしらすと茸の土鍋炊き込みご飯」|クックパッド「釜揚げしらすと茸の土鍋炊き込みご飯」.

◆明日はまた真夏日が戻ってくるとの予報.

◇本日の総歩数=3,528歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.10kg(−0.40kg) / 28.0%(−0.1%)


10 juni 2018(日)※台風接近の予兆の東風

◆午前6時起床.曇り.気温20.0度.台風接近の予兆となる不穏な東風が吹いている.

◆[統計思考の世界]shorebird 進化心理学中心の書評など「[書評]「統計思考の世界」」(2018年6月10日)※これにてワタクシの “新三部作” の書評がそろいました.どうもありがとうございます.

◆日曜の┣┣" 撃ち —— マンション自治会 9:00〜12:30.正午の気温は20.2度.真夏日だった昨日よりも10度も低くて涼しい.台風の雨雲が西から迫ってきた.さらに続いてマンション大規模修繕説明会 13:00〜14:30 に動員される.外は小雨が降っている.風はまだない.

◆ぬかりなく間髪入れずにレシピを公開 → het dagelijkse keukenleven「パプリカのみっしり肉詰め」|クックパッド「パプリカのみっしり肉詰め」.

◆小雨の中をコーヒーのペーパーフィルター(4〜8人用)を求めて近在の4つのスーパーに行ったのだが,どこにも置いてなかった.けっきょくアマゾンに発注するはめに.つくば中心部の “空洞化” は意外なところに発現する.

◆夜になってやや雨足が強まってきたような.明日は台風5号の関東最接近が予報されている.雨また雨また雨の週明け.

◇本日の総歩数=5,168歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.50kg(+0.05kg) / 28.1%(−0.6%)


9 juni 2018(土)※週末のパプリカ肉詰め

◆午前6時前起床.カンカン照り.気温は20.7度.正午直前に30.0度の真夏日ラインに到達.蒸し暑さも上乗せされ,はやくもつらい修行の夏が危惧される.

◆連日の飲み歩き生活から足を洗った週末の真夏日の昼下がり.近くのスーパーにヒラマサのアラが1パック200円弱で並んでいた.お魚の “本体” よりもアラの方がはるかにコスパがいい.日本酒・味醂・濃口醤油・きび砂糖でさっと炊いて,熱いうちに煮汁ごと白ごはんにかけ,最後に極太?の針生姜をトッピングする.まさに厨房ご飯かも.

◆[蒐書日誌]酒は酒を呼び,食は食を呼ぶ —— 小菅桂子『にっぽん洋食物語大全 』(2017年8月10日刊行,筑摩書房[ちくま文庫・こ-51-1],東京, 424 pp., ISBN:978-4-480-43465-4 → 版元ページ).数年前に同じ著者の本:小菅桂子『カレーライスの誕生』(2013年3月11日刊行,講談社[講談社学術文庫・2159],東京,244 pp., ISBN:978-4-06-292159-6 → 版元ページ)を読んだことがあった.

◆山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 版元ページ)を読み始めて以来,セルビア料理なるものに興味を惹かれたので,今宵はさっそく「パプリカの肉詰め(Пуњена паприка)」にトライした.国産パプリカが安く出回る季節だし.【食材】パプリカ(赤・橙各大1個,・黄大2個・緑小4個)・牛ひき肉(250g)・豚バラ肉スライス(250g)・白米(1合)・玉ねぎ(1個)・にんにく(2片)・トマト缶(300g×1缶)・完熟トマト(4個)・小麦粉(大さじ1)【調味料】パプリカ(粉15g)・パセリ(粉適量)・岩塩(適量)・黒こしょう(適量)・砂糖(小さじ1).

  1. ピーマンは柄の部分をナイフでくり抜いて中の種をかき出す.このときうっかり側壁を破ったりしないように.
  2. みじん切りにした玉ねぎとにんにくをオリーブオイルでじっくり炒め,牛ひき肉と豚バラ肉(細切れに切る)を炒め合わせる.
  3. 研いだ白米(生米)を 2 に投入し,大量のパプリカ(粉末)とパセリと小麦粉を加える.火を止めて冷ます.
  4. 3 が冷めたら 1 のパプリカに情け容赦なくギュウギュウ詰めにする.小さめのスプーンを使うとみっしり詰め込める.
  5. シチュー用の深鍋に 4 のパプリカを並べ,缶詰トマトとざく切りの完熟トマトを投入し,水500ccと砂糖を加えて加熱する.
  6. 沸騰したら火を弱めて1時間ことこと煮続ける.塩胡椒で味を整えて食卓へ.今回はパスタを付け合わせにしてみた.

パプリカが主役なので,巨大な地元茨城産の赤・黄・橙を選んで買ってきた.「パプリカの肉詰め」には大きいほどいいという.小さい緑色のは野菜室の奥底に眠っていた古めのピーマン.ハンガリーではごくふつうの食材である「白パプリカ」が日本でも手に入ればいいのだが.香辛料である粉末パプリカの使い方は大胆なマジャール風に.日本で売っている小瓶だと一本まるごと使い切るつもりで.皿に漂うパプリカの香りはハンガリー大平原の郷愁を誘う.かつて20年前にブダペストに行ったときの記憶がよみがえる.肉詰めとはいえ,たっぷりお米も詰まっているので,これだけでもう十分に腹持ちがよろしい.上のレシピでは,セルビア料理と言いながら,実質的にはハンガリー料理みたいになってしまった.しかし,ハンガリーとバルカン諸国とは地理的にはお隣さんなので,料理文化も共通する要素が多いようだ.

◆なんだか厨房作業時間が有意に増えている気がする.

◇本日の総歩数=2,233歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.45kg(+0.60kg) / 28.7%(+1.9%)


8 juni 2018(金)※新宿御苑の試飲会の夜

◆昨夜は日が変わってからの午前さま帰還だったが,午前5時過ぎにはもう起床.外は晴れ.観音台も梅雨入りとはまったく無縁の穏やかな青空が広がっている.午前7時の気温は22.0度.南南西の風.昨夜は次回9月公演の台本を手渡された.どんな場合でもホラ吹き話はひたすら楽しい.

◆連日の “蟲” 捕獲通報が ——

  • [統計思考]おお,ここにも “蟲” がぁ〜:p. 136上11行の「 \( c(y, \phi) \)」は分母から移動しないと:
      \( \exp \Big[ \dfrac{y\theta-b(\theta)}{a(\phi)+c(y,\phi)} \Big] \) → \( \exp \Big[ \dfrac{y\theta-b(\theta)}{a(\phi)}+c(y,\phi) \Big] \)
    twitter.com/fiddler_K/stat… posted at 10:19:06
  • [統計思考]もうひとつのご返事のご指摘:「「\( -y^2/\sigma^2 \)」という項 ⇒「 \( -(1/2*y^2)/\sigma^2 \)」?」は修正不要ですね.係数「 \( -1/2 \)」は全体にかかっているので:
      \( -\dfrac{\dfrac{y^2}{\sigma^2}+\ln(2\pi\sigma^2)}{2} \)
    twitter.com/fiddler_K/stat… posted at 10:20:52
  • [統計思考]ついでにもう1匹捕獲:p.136上3行で引用した「McCullagh and Nelder 1983」が巻末文献リストに入っていませんでした(汗): Peter McCullagh and John A. Nelder 1983. Generalized Linear Models. Chapman and Hall, London. posted at 10:23:42
  • [統計思考]あ,こちらは “蟲” ですね.ありがとうございました:p.136下10行
      「 \( -\dfrac{y^2}{\sigma^2} \)」→「 \( -\dfrac{y^2}{2\sigma^2} \)」
    twitter.com/fiddler_K/stat… posted at 10:51:01

◆こっちの本にも “蟲” が発生 ——

◆午後4時,つくば駅に立つ.連日連夜の都内酒池肉林へ.今宵は新宿御苑にて毎年恒例の〈春の試し会〉.とても盛大に打ち上がった.つくばに帰り着いたのは午後11時半.昨夜のような午前様にはならなかった.小雨に濡れるつくばセンター.

◆今月に入ってからというもの,三島の深夜背徳から始まり,(肝臓に)ヘヴィーな呑み会が頻発した.今週末は静かにそして健康的にすごそう.

◇本日の総歩数=9,767歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 86.85kg(−1.10kg) / 26.8%(−0.9%)


7 juni 2018(木)※本郷高座発芦花公園着

◆午前5時過ぎ起床.雨はもう止んでいる.靄で遠景が霞む.気温18.2度.曇り空から青空へ.本日は振替休日なのでフリーダム.しかし,厨房での仕事は待ってくれない.焼きます焼きます.つくば最強の〈マルゲンミート〉の緊縛肉を〈男女川〉純米大吟醸酒粕・雑穀酒粕・味噌・濃口醤油・味醂・日本酒・にんにく・赤ワインのつけ汁にまる二日冷蔵安置.150度設定のオーブンで40分焼く.焼き方レシピはいつもどおり:het dagelijkse keukenleven「新春ローストビーフとともに「笑う門には福来たる」」.

◆蒸し暑い日は “蟲捕り” 向き ——

  • [統計思考]をを,まちがいなくまちがいです!: p. 157 上13行「 \( n \)」→「 \( \sqrt{n} \)」(2箇所) twitter.com/fiddler_K/stat… posted at 10:44:48
  • [統計思考]うわわ,これまた正しくありません(orz):p. 157 下13行「 \( \partial ^2 x \)」→「 \( \partial \boldsymbol{\theta} ^2 \)」※ \( \boldsymbol{\theta} \) はボールド twitter.com/fiddler_K/stat… posted at 10:47:22
  • [統計思考]ついでに改善箇所:p 158最下行「 \( ( \theta - \widehat{\theta} ) \sqrt{n} \)」→「 \( \sqrt{n} \centerdot ( \theta - \widehat{\theta} ) \)」. posted at 10:49:41

◆お客様,たいへんお待たせいたしました.ただいまお肉が焼き上がりました.ミディアムレアです.

◆正午過ぎ,つくば駅.気温は26.1度.梅雨入り宣言した直後に暑い夏空が広がる昼下がり.ケータリングのお肉とともに本郷出撃〜.午後2時前,本郷着.強い直射日光から逃れて2号館に逃げ込む.都内の気温はすでに26.8度まで上がっている.

  • #TodaiStat 今日は統計モデル概論から始まってモデル選択論への一直線.ひとりで読むときっと “石” になる「Akaike 1973」も,みんなで読めばコワくない(んじゃないかな). posted at 14:03:52
  • #TodaiStat 本日はモデル選択論までおしまい.次週は一般化線形モデルの話です. posted at 16:44:56

◆お座敷がはけた夜は芦花公園での酒池肉林.ローストビーフはとても評判がよかった.へろへろになってつくば帰還.ひさしぶりの午前様とあいなった.明日も続くよ,飲み会の夜.

◇本日の総歩数=8,517歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 87.95kg(+0.75kg) / 27.7%(−0.1%)


6 juni 2018(水)※梅雨の走りのしとしと

◆午前5時前起床.雨.気温19.9度.小雨に濡れる観音台の湿っぽい朝.午前7時の気温は21.7度.南風.今日はしだいに本降りの雨になるとの予報.朝イチのBGMはマーラー〈巨人〉.ディヴィッド・ジンマン指揮/チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ロンドン自然史博物館の知人から本を送ってほしいとの以来.自著を献本しようとしたら手持ち分がもうなくなってしまって,あわてて近場のリアル書店を駆け回って探すことがある.しかし,今回はロンドン宛なので,とりあえず緊急事態ではない.版元の担当編集者に「著者割でお送りください,ヨロシク」とメール.郵送手続きは週明けになる.それにしても,日本郵便EMSの Invoice 書式ファイルというのが付喪ネ申すえくせる文書で,もうどうしましょ.後回しっ.ロンドンの先方には「来週中にはEMSで送るから」と返信メールした.

◆関東梅雨入り.今はまだぽつぽつと小雨が降っているだけだが@観音台.いつも持ち歩いている万歩計-時計のデジタル表示がへたってきて,まるで「暗号解読」みたいになってきた.

◆小雨が降り続く昼休みは引きこもり.ヒマなので Windows Update を確認してみたら,またしても「最新の状態です(キリッ)」と答える.おっかしいんじゃない.あれほど飽くことなくいつもいつも更新し続けてきたじゃないかと疑心暗鬼マックス.コッソリ隠れて巨大な更新を始めるつもりか?.

◆梅雨入り宣言の夜は雨が降り続いて湿っぽい.奈良から届いた “お水” が2本.油長酒造〈風の森〉ALPHA Type-1「夏の夜空」と美吉野酒造〈花巴〉山廃純米大吟醸「Splash」.ありがたやありがたや〜.

◆明日は振替休日なので朝からフリーダム!

◇本日の総歩数=3,459歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.20kg(0.0kg) / 27.8%(−0.6%)


5 juni 2018(火)※梅雨の前触れの空模様

◆午前4時半起床.晴れ.気温17.9度.薄曇り&薄日の観音台は昨日よりも蒸し暑い.午前8時の気温は21.4度.梅雨の気配が近づいてきた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ダルムシュタット経由で天王台の教務宛の事務連絡をいろいろと.

◆[蒐書日誌]ご恵贈本2冊着便 —— 王暁田・蘇彦捷(編)[平石界・長谷川寿一・的場知之監訳|大薗博記・小宮あすか・関元秀・田村光平・堀田結孝・三船恒裕・森本裕子・李楊訳]『進化心理学を学びたいあなたへ:パイオニアからのメッセージ』(2018年5月25日刊行,東京大学出版会,東京, viii+387 pp., 本体価格4,400円, ISBN:978-4-13-013311-1 → 版元ページ)進化心理学アンソロジー.ビッグネームたちの自伝的回想から始まり,この分野のさまざまな話題が取り上げられている.原書は2011年に北京で中英二ヶ国語本として出版された./斎藤誠『〈危機の領域〉:非ゼロリスク社会における責任と納得』(2018年4月20日刊行,勁草書房[けいそうブックス],東京, xxii+429+xxi pp.], 本体価格2,600円, ISBN:978-4-326-55081-4 → 版元ページ)※ワタクシの『系統体系学の世界』と同時に〈けいそうブックス〉から出たもう1冊の新刊をご恵贈ありがとうございます.このシリーズの続く巻は秋頃になるとのこと.

◆正午の気温は26.3度.昨日よりも一段と蒸し暑い昼休みはショートコース徘徊.歩き読み本:山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 colot plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 版元ページ).度重なる戦争の記憶と料理の想い出がひとりひとりないまぜになっている.

◆絶え間なく厨房仕事が続く夕暮れ時.並木の〈マルゲンミート〉にてローストビーフ用の牛肉塊を買い,ついでにタコ糸の “緊縛芸” を見せてもらった.いやいや,さすがさすが.プロのお手並みだ.ワタクシもこれくらいきっちり “緊縛” できるようにもっと修行しないと.

今回のローストビーフの事前準備は以下の手順:

  1. 緊縛肉塊にたっぷりの岩塩と黒こしょうをかける.
  2. つけ汁は以下の通り:〈男女川〉純米大吟醸酒粕・雑穀酒粕・味噌・濃口醤油・みりん・日本酒・にんにく・赤ワイン.分量と比率はいつものように適当に.
  3. 1 の緊縛肉塊を二重にしたビニール袋に入れ,2 のつけ汁をすべて注ぎ込み,よく揉んでから密封して氷温室へ.

実際に焼きに入るのは,牛肉を常温に戻してから明日の夜になる予定.長丁場だ.

◇本日の総歩数=8,621歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.20kg(−0.20kg) / 28.4%(+0.1%)


4 juni 2018(月)※週明け早々の土鍋炊飯

◆午前5時前起床.晴れ.気温15.4度.東風が涼しい.朝イチの厨房仕事はハリオのご飯釜で玄米を炊くこと.コツがやっとつかめてきた.

◆週明けの観音台は夏空が広がっている.午前8時の気温は22.1度.先週末の三島〜熱海プチ旅の疲れがまだ貼りついている気がする.居室の窓を開け放って,淀みを一掃する朝.

◆[欹耳袋]日本の科学と技術>研究者になるための100冊「できる研究者の論文作成メソッド【書評】」(2018年6月3日).

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月の天王台のシラバスがまだ書き終わらないんですけどですけど(書きなさいってば).

◆正午の気温は26.4度.カンカン照りの昼休みはロングコース徘徊だん.からっと熱くて干物になりそう.炎天下の歩き読み本:山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 colot plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-85194-2 → 版元ページ).世界大戦と民族紛争のなかでの「食べる」物語.

◆ハリオの土鍋でごはんを炊く(玄米編) —— ハリオの「フタがガラスのご飯釜」を先日から使い始めて以来,年季の入った電気炊飯器にはもう出番がまったくなくなってしまった.白米の炊き方はすでに:het dagelijkse keukenleven「ハリオの土鍋でごはんを炊く(白米編)」(2018年6月1日)に書いたとおりだが,次に立ちはだかる壁は「玄米」だ.取扱説明書には玄米の炊飯方法についてまったく書かれていないが,何回かの試行錯誤の結果,ほぼ最適な手順がわかってきた.

  • 「水加減」— 白米を炊くときは白米1合に対して水200ccを加える.一方,玄米の場合は,玄米1合に対して水250ccを加える.浸水には最低2時間かけること(白米よりも長時間).
  • 「火加減」— 白米の場合はホイッスルが鳴り始めたらすぐ火を止めて蒸らしに入る.一方,玄米の場合は,ホイッスルが鳴り始めても強火のままさらに10分間炊き続ける.その後,火を止めて15分間蒸らす.

以上が,ハリオのご飯釜で玄米を炊くコツのすべてだ.この上なくシンプル.

今朝,玄米2合を炊いたときの手順は以下の通り:

  1. 玄米2合を軽くゆすいでざるに上げる.
  2. ハリオのご飯釜に 1 の玄米を入れ,水500cc(250cc×2合)を加える.
  3. 今回は黒豆入りの雑穀を適量混ぜてみた.さらに塩漬けケッパーを塩抜きせずに数粒入れた(塩分追加のため).
  4. ご飯釜を強火にかける.10分ほどで沸騰が始まるが,白米のときとは泡立ちのようすがちがっていることがわかる.ホイッスルが鳴り始めたら,そのままの強火でさらに10分間炊き続ける.
  5. 火を止めて15分間蒸らせば炊きあがり.釜の底にはうっすらとお焦げができているので,火加減はこれくらいが適切だろう.

この日は炊きたての玄米ご飯に,前夜のうちに仕込んだ合挽き肉キーマカレーソースをかけた.

最後に試行錯誤の途中経過も記しておこう.水加減は上と同じで,ホイッスル鳴動後の火加減を「強火5分間+弱火10分間」とした結果は,やや水っぽくしかも芯が残ってしまった.このように水加減よりも火加減の方が炊きあがりの良し悪しを決めているようだ.このあたりもう少し “最適値” の探索が必要かもしれない.

土鍋炊飯修行の道はなお続く.なお,玄米の研ぎ方については次の記事が参考になる:くらしのきほん「玄米はこんなふうに100回 とぎます 」(2015年8月21日).

—— 以上の内容をブログ記事として公開した:het dagelijkse keukenleven「ハリオの土鍋でごはんを炊く(玄米編)」(2018年6月4日).

◆[統計思考]またまた “蟲” の報告をいただいた(汗) ——

  • @fiddler_K [統計思考]「p. 156 下から9行目 「\( L(\theta)= \cdots \)」の最後の項「\( \log f{(x_i | \theta)} \)」の \( \theta \) はベクトル?」— 確かに太字 \( \boldsymbol{\theta} \) にすべき箇所です. posted at 21:07:40
  • @fiddler_K [統計思考]「p. 178 下から14行目「事象 \( B \) を「データ」と…」⇒「事象 \( R \)」?」—あ,「事象 \( R \)」が正しいです. posted at 21:09:16
  • @fiddler_K [統計思考]「p. 185 6行目「その日6/10が…」⇒「その6/10」」—ここは「その比6/10が」ですね. posted at 21:10:21
  • @fiddler_K [統計思考]「p. 184 13行目二項分布の確率密度関数の式 「 \( f(n,p)= \cdots \)」に \( x \) が入っているのは必要ない」— 確かに,この「 \( f(n,p)=\begin{pmatrix} n\\x \end{pmatrix} x \cdot p^x (1-p)^{n-x} \) 」の「\( \begin{pmatrix} n\\x \end{pmatrix} \)」直後の「 \( x \) 」は要削除です.ご指摘ありがとうございました. posted at 21:12:19

—— 蒸し暑くなるこれからの季節,さらなる “蟲” どもの跳梁跋扈がコワいぞ.

◇本日の総歩数=13,161歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 87.40kg(+0.25kg) / 28.3%(−0.7%)


3 juni 2018(日)※熱海の坂道を上り下り

◆午前8時起床.乱れた夜が明けて朝日がまぶしい.気温19.2度.朝から三島野菜と三島コロッケに追いかけられてもうタイヘンなことに.

◆午前10時,チェックアウト.朝から暑い三島駅前から東海道線で東へ向かう.ふと思い立って熱海で途中下車.熱海駅はこれまで一度も外に出たことはなかった.駅前の仲見世商店街のアーケードを通り抜け,海岸まで下っていく坂道は意外に急だった.日差しを避けて糸川の遊歩道をうろうろと.満開のブーゲンビリアが見頃.今夜は熱海花火大会があるらしい.

◆熱海からの各駅停車にゆるゆる乗って東京へ.しかし,この普通列車の終着駅は高崎なので,うっかり寝過ごしたら,焼きまんじゅうとだるま弁当を買って帰るしかない.遠距離化した東海道線はまったく油断ならなくなってしまった.

◆[系統体系学の世界]shorebird 進化心理学中心の書評など「系統体系学の世界」(2018年6月1日)※章ごとに内容を詳しく整理してたどっている.ありがとうございました.

◆[統計思考]汽水域の旅「海賊・統計・出版」(2018年6月1日)※「ふたたび統計学と現代哲学が出会っているのを面白く思っています」.

◆午後4時前につくば帰還.午後の最高気温は28度を超えている.かなり暑い.こりゃ暑い.しかし,晩ごはんの買い物へ出撃だ.

◆[欹耳袋]AFPBB News「英語の講義増加でオランダ語が消滅? 国内の大学に危機感」(2018年6月3日)※オランダ王立芸術科学アカデミー(KNAW: Koninklijke Nederlandse Akademie van Wetenschappen)は「「英語の重要性を過大評価するあまり、言語としてのオランダ語の適切な保護と品質維持を怠った」と自国を批判する報告書を発表している」.Cf: KNAW: Nederland heeft dringend behoefte aan een taalbeleid | 3 februari 2018.この報告書「Talen voor Nederland」は無料でpdf公開されている.

◆日常が戻ってきた.

◇本日の総歩数=12,595歩. 朝△|昼−|夜◯. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


2 juni 2018(土)※三島の暑い昼と長い夜

◆午前5時半起床.晴れ.気温16.3度.ぷち旅支度じたばた.

◆午前7時,つくば駅.週末早朝のつくばセンターは閑散としている.午前6時の気温は18.6度.関東甲信越小さな旅へ.柿田川湧水で泳いでくる.午前8時,東京駅.旅行客やら修学旅行生たちで朝からごった返している.午前8時の都内の気温は21.0度.何年ぶりかで新幹線こだまに乗車.たった一時間弱の鉄路旅が始まる.今日の紙芝居つくらないと(またか……).

◆午前9時,三島駅にたどり着いた.タクシーで国立遺伝研の大講堂へ.本日開催される〈斎藤・根井(1987)近隣結合法論文の引用件数5万件越えを祝う特別シンポジウム〉に参加するため.ここに来るのはいったい何年ぶりのことかと,過去の記録をたどってみたら:Nobuhiro Minaka 「Ancestral character-state reconstructions on trees and semilattices」. Oral presentation at The German-Japanese Seminar on the Methods of Reconstructing Evolutionary History of Genes (National Institute of Genetics, Mishima), Abstracts, p.17. (2000.3) が見つかった.これが遺伝研に最後に行ったときだった.ということは実に18年ぶりの再訪か.意外に遠かったんだなあ.

◆午前10時,斎藤センセイの開会の辞とともにスタート.一人20分の講演が次々と進んでいく.しかし,ワタクシは自分のトークの紙芝居がまだできていないので,必死のパッチでつくらねばならない.

  • [三島]前回ここ遺伝研に来たときは,館内がものすごく暗くて,ものすごく汚……いや,年季が入っているなあと感じたのだが,何年ぶりかで見る遺伝研は見違えるように小ぎれいになっている.この落差はいったいどうしたことか. posted at 12:53:16
  • [三島]紙芝居はやっとできあがったみたい(いつものドロナワ). posted at 16:48:05
  • [三島]高座だん.ふぅ〜〜 posted at 18:39:17
  • [三島]疲労感がじわじわと染み出してきた. posted at 18:51:28
  • [三島]Naruya Saitou 2018 (in press), Introduction to Evolutionary Genomics, Second Edition. Springer-Verlag. posted at 18:53:27
  • 「In summer」とのこと. posted at 19:15:51
  • [三島]シンポジウム終了なう. posted at 19:19:00

◆午後7時過ぎからケータリングで懇親会.一次会はしごく健全.さすがは三島.ふんだんに海の幸が振る舞われた.そしてテーブルに林立するモルドヴァワインの美味なこと.午後9時に散開.しかし,これで終わるはずがない.三島の夜は長いのだ.二次会は三島駅前の〈香香飯店〉にてパアッと打ち上がる.その後,夜の闇の源兵衛川沿いの飛び石をよろよろ歩いて,三次会は〈石垣〉へ.階段がもうヤバい.この〈石垣〉は,その昔,舘野義男センセイに連れられていった記憶がある.同行した田嶋文生さんが酔いつぶれた店だったことを思い出した.アイラモルトがずらりと.舘野さんが行く店ごとにママさんが出てきて,「センセイ,最近お見限りね」とか「ずいぶんご無沙汰ですこと」とちくちく刺されて,遺伝研のセンセイは三島の夜の帝王だったことを知った.そして,最後の四次会はもうお店の名前も覚えていないほどへろへろの午前2時過ぎ.本日の主役がもう寝まくっているので何がなんだかわからない.呑んでも呑んでも柿田川湧水のごとく湧き続ける “お水” たち.

◆真夜中の呑み歩きの報いがコワいぞ.

◇本日の総歩数=8,132歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=87.15 kg(+0.25kg) / 29.0%(+0.3%)


1 juni 2018(金)※水無月の朝は土鍋炊飯

◆午前5時過ぎ起床.水無月の始まりはさわやかな青空.朝日がまぶしすぎる.気温15.8度.土鍋炊飯ライフはまだ序の口.今朝は雑穀米を炊いてみた.前夜のうちに土鍋で研いでおいた雑穀米を強火にかける.ホイッスルが鳴るまで10分,蒸らし15分.あっという間にほかほかの炊きあがり.土鍋炊飯がこんなにお手軽だと,長年使い続けてきた電気炊飯器はもう出番がなくなりそう.次の課題は玄米がちゃんと炊けるかどうかだ.月初めの月例アナウンスをメーリングリストに配信した.

◆観音台の朝は初夏の青空が遠くまで広がっている.午前8時の気温は20.5度.夏日になるとの予報だが,湿度が低いので許せる.居室の窓を全開放して空気の入れ替え.そして扇風機をぶんぶん回す.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今月の不在届一式を提出./三島の某研究所からJR三島駅からのタクシー代金を支払ってくれるとの連絡あり.さすが太っ腹である./毎年恒例の “人間犬” に変身するための手続きは今年からウェブ経由でできるようになった.

◆空がざわめく昼休みはロングコース徘徊.正午過ぎの気温は25.2度と夏日ライン超え.日差しはとても暑かったが,空気が乾いているので忍耐範囲内だ.今日の歩き読み本::西村まさゆき『カラー版 ふしぎな県境:歩ける、またげる、愉しめる』(2018年5月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2487],東京, viii+179 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-12-102487-9 → 版元ページ)をさくっと読了.登山はするわ,川は渡るわ,畑に踏み込むわと意外にアクティブな県境レポートだった.カラー証拠写真の数々が楽しめる.

◆[統計思考] “蟲捕り” は続くよいつまでも —— 昨夜の神田でのヒミツ会議によると,増刷はそう遠くはないとのことなので,すでに採集された “蟲” どもは一掃処分されるだろう.

  • @fiddler_K [統計思考]ご指摘感謝.それらはリッパな “蟲” たちです:
    P105 上4行「 \( \bar{x}_i- \bar{x}_2 \)」→「\( \bar{x}_1- \bar{x}_2 \)」
    P105 上11行「母平均 \( \sigma^2 \)」→「母平均 \( \mu \)」 posted at 14:49:11
  • @fiddler_K [統計思考]あらら,訂正が “蟲” を呼び込んでしまいました:
    P105 上11行は「母平均 \( \sigma^2 \)」→「母平均 \( \mu \)」」
    ではなく,もっと大きな訂正:
    「母平均 \( \sigma^2 \)の不偏推定値」→「平方和」をしなければなりません.
    このカイ二乗分布の定理は「Mood et al. 1974: 242」によっています. posted at 15:28:32
  • @fiddler_K また “蟲捕り” にご協力いただければ幸いです. posted at 15:43:20

◆明日は三島への「小さな旅」だ.

◇本日の総歩数=11,880歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 86.90kg(−0.45kg) / 28.7%(−0.2%)


--- het eind van dagboek ---