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日録2016年9月 


30 september 2016(金)※月末の残務一掃処分日

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温17.6度の涼しい朝.雲の隙間の東の空は朝焼け.薄雲が広がる観音台は乾いた北東風が涼しい.午前8時の気温は18.1度.今月最後の出勤簿にハンコを押す.朝イチの BGM はひさしぶりのスクリャービン交響曲2番から.台風18号は「チャバ」というかわいらしい名前に似合わずヤバそうな予想進路.もう2,3日遅かったらワタクシの海外逃亡に影響があったかもしれない.

◆[欹耳袋]〈つくばクラフトビアフェスト〉 【期日】2016年9月30日(金)〜10月2日(日)【場所】つくばセンター広場.※アクマのささやきというしかないな,これは.

◆午前の┣┣" 撃ち —— Gmail の┣┣" 箱が華やいでいる./怒濤の来月の┣┣" 撃ちカレンダー更新(神がいないのはもちろん仏もいない)./数理統計研修が始まるまでに受講者の “フシアワセ” をできるだけ減らすよう事務局ともどもアタマをひねっている./ついでに,分子系統ワークショップ講師陣に事務連絡.今年の受講者30名はすでに確定しました.来月はじめに事務局から順次連絡される.今年の倍率は1.5倍強とやや緩めだった./来年2月の特別講演の演題・要旨・プロフィールを送信.越中のきときとお魚たちが舞い踊るのだろうか.

◆[欹耳袋]AFPBB News「欧州最古の伊大学、盗用めぐり混乱」(2016年9月28日).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 書名案とか目次案とか発射したので一休み./ゲラ読了.とてもおもしろい姉妹本だ.

◆今日は最高気温22.9度どまりの涼しい一日だった.すっかり秋めく夜はステーキとフランクフルトの一皿を用意して,東出雲〈王録〉の27BY純米吟醸「渓」本生・仕込22号を抜栓.微炭酸のしっかりした味わいはドイツのモーゼルワインを連想する.茹でたヴルストには最適な日本酒銘柄のひとつだと思う.〈渓〉は “ジャケ買い” したくなるほど味のあるラベル.早く空っぽにして「ラベル裏」のイワナの図をのぞきこまないと.

—— さすがにこれをクックパッドに載せるわけにはいかないので,〈食録〉にとどめておくことにした:het dagelijkse keukenleven「ステーキとフランクフルトには〈王録・渓〉を」.

◆国外逃亡の旅支度はいよいよ本格化する(まだそこか).

◇本日の総歩数=4427歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.0kg(−0.1kg) / 30.2%(+0.8%)


29 september 2016(木)※お初の本郷お座敷初回

◆午前5時過ぎ起床.小雨.気温23.5度.秋らしくない蒸し暑さ.小雨に濡れる観音台は朝から蒸し暑い.午前8時の気温24.0度.今日は午前だけ観音台に実在し,午後は本郷にワープする.

◆[欹耳袋]脳のなかのこびと軍団「Rのプロキシ設定」※R の中からネットに繋がらなくて息絶えたみなさんは「Rアイコンの右クリック>「プロパティ」>「リンク先」の末尾に「 --internet2」を追加」で救済されましょう.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月の分子系統ワークショップ参加者選考結果を事務局に返信./めずらしいことに北陸からお座敷の声がかかった.富山に行くのははいったい何年ぶりのことだろうか./再来月の農研機構統計研修の事務局からトラブル対処の要請があり,解決策を探しているところ.セキュリティ・ツールの問題か,はたまたなろ様の “ネット鎖国” が原因か.やっかいなことに「 --internet2」では救済されない別の原因があるらしい.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「首相演説に一斉起立・拍手、事前に「指示」飛び交う」(2016年9月27日)※「当該のくだりで「拍手してほしい」と伝えられた若手もいれば、「立って拍手してほしい」と聞いた若手もいた」※もう30年も前のことだが,スティーヴン・ジェイ・グールド[渡辺政隆・三中信宏訳]『ニワトリの歯:進化論の新地平(上)』(1988年10月31日刊行,早川書房,東京,296 pp., 本体価格1,500円,ISBN:4-15-203372-X)/ハヤカワ文庫NF219:1997年11月刊行,ISBN:4-15-050219-6)を翻訳したとき,共訳者の渡辺政隆さんとの章分担で,第10章「ヴァヴィロフのための聴聞会」(pp. 184-199)を受け持った.その聴聞会はかの「ルイセンコ論争」の中でももっとも有名な場面だった.1948年の旧ソ連・農業科学アカデミー総会で,トロフィム・ルイセンコは遺伝学者ニコライ・ヴァヴィロフを糾弾する聴聞会を開いた.ルイセンコはその演説の最後をこう締めくくっている:「答えましょう.共産党中央委員会は私の報告を検討し,それを承認しました[嵐のような拍手.大喝采.全員総立ち]」(p. 186)— 歴史は繰り返される.

◆本郷にて初のお座敷 —— お昼過ぎ,つくば駅.蒸し暑い昼下がり.午後2時.本郷三丁目.今日は本郷の理学部2号館で生物統計学の初回講義.懐徳門をくぐる.これからのA1〜A2タームは毎週木曜午後にこの門を通ることになる.開講まで時間があったので,ひさしぶりに総合研究博物館に行ったら展示がずいぶんと変わっていて,巨大なホルスタインの種牛に幅寄せされそうになった.

理学部2号館潜入.教務にあいさつしてから,講義室の148号室にてお座敷のしたく.角部屋であからさまに “五角形” だが,床は水平なので許す.そういえば東大理学部の講義を担当してもう何年にもなるが,2号館で高座をもつのは初めてのことだ.午後3時前,講義開始.今年から大学院の講義になったので,履修者は20名弱とだいぶ少なくなった.午後4時半過ぎ,初回の高座は終わった.全体ガイダンスとR三点セットの作動確認,そして統計学概論とデータ可視化(一変数)まで終わった.来週は国外逃亡するので,次回は再来週に.今日は正規履修者11名+7名という人数だったので,部屋がやや手狭だったかも.

◆午後6時半,昨日ほどではなかったがそれなりに蒸し暑かった本郷から直帰.夜になって気温が下がってきた.運よく天然ブリの大きなかまが手に入ったので,今宵はオリーヴオイルでマリネしてオーブンへ直行してもらった.レシピはシンプル.

  1. ブリかまは多めに塩を振って半時間放置する.
  2. 鍋に熱湯を沸かし,ブリかまにかけて “霜降り” にする.すぐ冷水で洗いながら血合いを取り除く.
  3. 岩塩と胡椒をまぶしてから,オリーヴオイルをたっぷりまわしかけてマリネする.最後にローズマリーをばらりばらりと.
  4. オーブンは230度設定にして予熱,かまのサイズによって焼く時間は変わる.今回はロースト時間を25分に設定した.
  5. 焼きあがったら皿に盛りつけ,オーブン皿のオイルを垂らして食卓へ.

魚のかまのコスパのよさはひたすら褒めるしかない.200〜300円でずっしり買える.素材のよさをそのままいただく一品なので調味は控えめに,オリーヴオイルをたっぷり使えば,外はカリッと中はジューシーな焼き上がりになる.脂の乗ったブリのかま焼きには,海老名の泉橋酒造〈桃色黒とんぼ〉純米生酛仕込の燗酒が合う.いっしょに焼いたブリの切り落としは「鮭とば」のような歯ごたえになり,これまたお酒のアテにぴったり.

◇本日の総歩数=8094歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.1kg(−0.3kg) / 29.4%(−0.8%)


28 september 2016(水)※真夏日の都内でお仕事

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温24.1度.湿っぽく不快な朝.

◆真夏日の都内転戦 —— 午前10時半,北千住駅前の喫茶店にて担当編集者を待つ.小一時間の打ち合わせ.この駅の東口側のアヤシさは格別だ(電通大キャンパス付近が浮きまくる).この密談のおり,科学として「生きている/死んでいる」と「影響力がある/影響力がない」とは別軸なので,混同してはいけないですよねぇと担当編集者と話した.「死んだ科学」が悪用されたりしないように注意しないとね.あらゆる意味でそれに「加担しない」ことは個人的には「我関せず」ということだが,もう一歩踏み込んで対外的に「関わらない方がいいよ」というメッセージを出す/出さないはその人の考え方しだい.そこにエネルギーを投入する気があるのか/ないのかという判断による.いずれにしても,再来年くらいに書くことになるこの本では事例の一つとして取り上げることにしよう.

◆その後,昼下がりの弥生キャンパス.根津から坂を登攀中に夏の夕立ちのような大粒の雨がぼたぼた降ってきた.蒸し暑さは尋常ではない.最高気温も30.2度でただごとではない.農学部3号館の隠れ部屋に潜入して一休み.午後3時から専攻修論中間発表会.つくば帰還は午後6時半.今日の都内の最高気温は30.6度.まったく秋らしくない蒸し暑さだった.

◆真夏日の都内をサバイバルした夜は,やや季節はずれだが,蒸し暑さに対抗するためにスペアリブを焼いた.前日から下味をつけておけばあとはオーブンで焼くだけの簡単なお仕事だ.

  1. 豚肉スペアリブを10本用意する(重さは800グラムほど).みりん大さじ2,濃口醤油大さじ2,焼酎大さじ4,味噌大さじ2,にんにくのみじん切り10グラム,鷹の爪3本とともにビニール袋に入れてよくもみこむ.その後,冷蔵庫で一晩寝かす.
  2. オーブンを230度に設定し,エリンギ4本(縦割り)とにんにく一球とともに,スペアリブを骨を下にして並べる.焼き時間は30分が目安.

こういう肉料理にはシュワシュワしてないと物足りないので,山梨は北杜市の山梨銘醸〈七賢〉スパークリング「山ノ霞」をシュポンと開栓.シャンパンボトルにコルク栓.瓶内二次発酵のうすにごり.〈七賢〉にこんな銘柄があるとは知らなんだ.あっという間にすっからかん.濁ったシュワシュワ日本酒って背徳の化身.

—— het dagelijkse keukenleven「和風スペアリブには〈七賢〉スパークリング「山ノ霞」」|クックパッド「味噌味の和風スペアリブ」.

◇本日の総歩数=8811歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.4kg(−0.5kg) / 30.2%(+0.6%)


27 september 2016(火)※秋の真夏日攻撃に敗退

◆午前5時半過起床.霧筑波.気温22.5度.やや蒸し暑い朝.薄曇りの観音台はじっとり蒸し暑い.午前8時の気温はまだ23.4度だが,予報では真夏日になるとのこと.もちろん全館空調は来年まで “休眠” に入ってしまったのでどうしようもない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ユニット紹介英文コンテンツ案を放流.締切までには半月も余裕があるが,pptx で組版させるというありえへん┣┣" は早々に立ち去っていただきたい./統計学や統計分析に「真実」とか「正しさ」を絡ませるからオカシクなってしまうのであって,先の見えない「果てしない推論の連鎖」つまり「アブダクション」のツールでいいじゃんとワタクシはいつも教壇でつぶやいています./ここ数日「macOS Sierra 人柱レポート」をつぶやかないのは,いまのところワタクシの身のまわりで “大災厄” は起こらなさそうだから.

◆[蒐書日誌]読書の秋に新刊が降り積もる昼下がり —— スコット・L・モンゴメリ[大久保友博訳]『翻訳のダイナミズム:時代と文化を貫く知の運動』(2016年9月30日刊行,白水社,東京, 441+59 pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-560-09510-2 → 目次版元ページ)※最近出た:カピル・ラジ[水谷智・水井万里子・大澤広晃訳]『近代科学のリロケーション:南アジアとヨーロッパにおける知の循環と構築』(2016年7月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, vi+229+79 pp., 本体価格5,400円, ISBN:978-4-8158-0841-9 → 版元ページ)でも,科学的知識の地理的な “還流” に関わる翻訳の話題がいたるところで言及されていた.両書とも,科学における翻訳は単に “文字列” の他言語への “転写” ではないことを歴史的に明らかにしているのではないか.なお,訳者あとがき(p. 437)によると,本書第3部を契機として,「グローバル言語」としての英語の役割を論じた:Scott L. Montgomery『Does Science Need a Global Language? : English and the Future of Research』(2013年5月刊行,The University of Chicago Press, Chicago, xiv+226 pp., ISBN:978-0-226-53503-6 [hbk] / ISBN:978-0-226-01004-5 [eBook] → 書評[ 1 / 2 / 3 ]|詳細目次版元ページ)が書かれたとのこと./石川桂子(編)『竹久夢二詩画集』(2016年9月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・緑208-1],東京,338 pp., ISBN:978-4-00-312081-1 → 版元ページ)/鈴木貞美『日記で読む日本文化史』(2016年9月15日刊行,平凡社[平凡社新書・825],東京,286 pp., ISBN:978-4-582-85825-9 → 版元ページ).

◆午後の┣┣" 撃ち —— ┣┣" 箱が瞬間的に “空っぽ” になった.

◆[欹耳袋]今週木曜から東京大学大学院理学系研究科「生物統計学」の講義と実習がスタートします.受講生のみなさんは忘れずにノートパソコンをご持参ください.初日はガイダンスと概論に続いて「R三点セット」の作動確認をします.二号館って u-tokyo の無線LANは使えるのかとつぶやいたら,大丈夫ですとのレスあり(情報感謝).これでハッピーなオンライン R 実習がエンジョイできるだろう.

◆今日の最高気温は29.4度とほぼ真夏日の暑さだった.夕方になって日が陰っても蒸し暑さがまだ淀んでいる竹園界隈.9月とはいえ,涼しかったり暑かったり,日によって変動がある.それでも季節は着実に時間を刻み,秋の食材がいろいろ出回っていて楽しめる.今宵はキノコのガーリックオイル炒めをつくってみた

  1. 水洗いしたエリンギ,舞茸,平茸を石づきを取って,適当に裂く.
  2. 中華鍋を弱火にかけ,オリーヴオイルを熱し,にんにくのみじん切りと鷹の爪を投入して焦がさないように香りづけする.
  3. 強火にしてから 1 のキノコを投入し,岩塩と黒胡椒で味付けしながら短時間で炒めあげる. パセリをあしらって食卓へ.

キノコそのものを味わう一皿なので,横手の〈天の戸〉27BY純米吟醸ひやおろし美山錦とマリアージュした.ナチュラルなアテにはストレートな “お水” がふさわしい.

—— het dagelijkse keukenleven「キノコの炒めものには〈天の戸〉ひやおろし」|クックパッド「キノコの超速炒めもの」.

◇本日の総歩数=4455歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.9kg(−0.2kg) / 29.6%(+0.4%)


26 september 2016(月)※疎外される観音台勤務

◆午前5時起床.曇り.気温21.4度.曇りところどころ晴れ間の見える観音台は午前8時の気温がすでに夏日ライン越えの25.1度.ツクツクボウシが鳴く.今日は夏の “正装” での出勤が正解.しかし,通勤路である土浦学園線沿いのイチョウ並木は真っ黄色の銀杏が空しく散らばり,脇道に入ればいが栗があちこち落ちていた.

◆[蒐書日誌]先日の東京でのいただきものいろいろ —— 涌井良幸・涌井貞美『統計学の図鑑』(2015年6月1日刊行,技術評論社[まなびのずかん],東京, 159 pp., 本体価格2,480円, ISBN:978-4-7741-7331-3 → 版元ページ)/池田郁男『実験で使うとこだけ生物統計1 キホンのキ』(2015年12月5日刊行,羊土社,東京, Pp. 1-102, 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7581-2063-0 → 版元ページ)/池田郁男『実験で使うとこだけ生物統計2 キホンのホン』(2015年12月5日刊行,羊土社,東京, Pp. 103-268, 本体価格2,700円, ISBN:978-4-7581-2064-7 → 版元ページ)/早水勉『天体観測手帳2017』(2016年10月15日刊行,技術評論社,東京, ISBN:978-4-7741-8330-5 → 版元ページ)/井上岳久著/カレー大學監修『Oneスパイスからはじめる 超本格スパイスカレー〜ステップアップ式大人のカレー入門』(2016年10月25日刊行,技術評論社[大人の自由時間(大人の自由時間mini)],東京, 159 pp., ISBN:978-4-7741-8402-9 → 版元ページ

◆午前の┣┣" 撃ち —— なろ様サーバーが死んでるなう?(ぜんぜん実害ないけど).なんだ,ですくねっつが息絶えているだけか(さらに実害なし).どうやら,ですくねっつは本日午後3時まで「公休」だそうで./所内┣┣" 一頭が知らないうちに頭上を通り過ぎていった(知らんがな).

◆昼下がりの観音台.いまの最高気温は28.3度と昨日以上に “夏” が戻ってきている.

◆[欹耳袋]KitchHike Official Blog「日本は「納豆後進国」?ノンフィクション探検作家・高野秀行さんが語る、アジア辺境に生息する「納豆民族」|KitchHikeインタビュー第11弾[前編]」(2016年5月13日)/KitchHike Official Blog「ソマリの「ラクダ肉のぶっかけ飯」がおいしかった!? ノンフィクション探検作家・高野秀行さんに聞く辺境の食卓 | KitchHikeインタビュー第11弾 [後編]」(2016年6月14日).前に読んだ:高野秀行『謎のアジア納豆:そして帰ってきた〈日本納豆〉 』(2016年4月25日刊行,新潮社,東京, 8 color plates + 351 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-10-340071-4 → 目次版元ページ)はとてもおもしろい “納豆紀行” だった.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 南大沢のレポート課題を “お席亭” 宛てに送信/ですくねっつ様の “開けゴマ暗号” を月末までに変更しろしろと迫られて,仕方なく変更してやったら,今度はログインできなくなってしまい,「死ね死ね死んでしまえ〜」とヒソカにつぶやくしかない./しかたがないので,抜け道からですくねっつ様に潜入し,これまた月末までにやれやれと迫られている,研究倫理eラーニングシステムにいやいやログインし,画面を進めて,いざやろうと次に進んだら「このコンテンツを表示するにはプラグインが必要です」と棒読みされイッキに盛り下がる./なろ様とかですくねっつ様とか,近くに寄ってよかったことはいまだにほとんどない.徹底的に “疎外” されている気がするしまくり.いずれにしても,お前は今日はeラーニングしなくってもいいぞという “天の声” だと思うことにして,とっとと撤収しよう.

◆[欹耳袋]Qiita「【統計学】尤度って何?をグラフィカルに説明してみる」(2015年11月18日)※尤度を説明するときにこういうアニメーションがあると効果的だろうな.ワタクシなんか,かつての「OHP時代」につくった手書きの尤度説明図を今でも使い続けている.今では「OHP」ということばも死語になってしまったし,そろそろこのスライドのリニューアルもしないといけないんだけど,お座敷での紙芝居の1枚としてもうすっかり馴染んでしまっていてですね.

◆今日は江戸崎かぼちゃをさっくり炊きあげ,きのこのお味噌汁を用意した.昼間はぜんぜん秋らしくなかったが,せめて夕餉だけでも秋っぽく〈三井の寿〉の「ポルチーニ」の燗酒を.純吟ひやおろしの味わいよろし.四合瓶の残りなので瞬殺で空っぽになった.御所市では自販機で〈風の森〉が買えてしまうそうだ.おそるべきお膝元.来月また奈良に行く機会ができたのは幸い.

◆夜の┣┣" 撃ち —— 観音台ではできなかったことが自宅だとするするできてしまうフシギ.研究倫理eラーニングコース修了.これで月末までの義務(のひとつ)は果たしたぞ.

◇本日の総歩数=5521歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.1kg(−0.4kg) / 29.2%(−0.2%)


25 september 2016(日)※青空と夏日ひさしぶり

◆午前6時起床.晴れ.青空が広がり,ひさしぶりに朝日がまぶしい.気温19.0度.本日の玉子サンドは〈モルゲン〉の食パンでつくってみた.ここのは断面が長方形なので,対角線カットしたら当然の結末として “鋭角三角形” と “鈍角三角形” ができてしまってさあタイヘン.

◆[欹耳袋]RStudio から Rcmdr 起動時,Rcmdr 描画が別窓になる症状への対処法:RStudio プロンプトで「RStudioGD()」と入力すると RStudio 内窓に表示,「http://dev.new()」と入力すると外窓に表示される./「Rcmdr から ggplot2 が使えればいいな」というニーズに応えて「RcmdrPlugin.KMggplot2」というプラグインがCRANにあることを知った.すばらしい.さっそくダウンロードした.

◆お昼前,ひさしぶりに青空の広がる観音台へ.またしても誰もいない居室に入り込む.しばらく来なかった間に農林団地は秋色がさらに深まっていた.昼下がり,気温はすでに27.1度と昨日の最高気温より4度も高い.夏ですかそうですか.居室の窓全開,扇風機フル稼働.

◆[欹耳袋]メモしておくべきことは,その場でツイートするなり,Evernote に記録するなり,紙に書き留めておかないとどんどん忘却の彼方に消え去ってしまう.「ここに書いたっけ,あそこに書いたっけ」と探し回らないためには,重複をいとわずあちこちに同じ項目を書き留めればいい.

  • [つくば]インテルメッツォ284字だん. posted at 13:01:23
  • [つくば]インテルメッツォ246字だん. posted at 13:23:05
  • [つくば]インテルメッツォ259字だん. posted at 13:34:24
  • [つくば]インテルメッツォ241字だん. posted at 14:00:58
  • [つくば]インテルメッツォ319字だん. posted at 14:22:28
  • [つくば]インテルメッツォ309字だん. posted at 14:37:30
  • [つくば]インテルメッツォ421字だん. posted at 14:52:53
  • [つくば]インテルメッツォ321字だん. posted at 15:04:35
  • [つくば]インテルメッツォ275字だん. posted at 15:14:58
  • [つくば]インテルメッツォ227字だん. posted at 15:21:37
  • [つくば]インテルメッツォ904字だん. posted at 16:03:40
  • [つくば]インテルメッツォ251字だん. posted at 16:13:55
  • [つくば]インテルメッツォ549字だん. posted at 16:26:34
  • [つくば]インテルメッツォ286字だん. posted at 16:34:21
  • [つくば]以上,5,048字書いたところで観音台から撤収しよう. posted at 16:35:27

◆[蒐書日誌]Augustin Pyramus de Candolle 1813. Théorie élémentaire de la botanique. (1813年刊行, Déterville, Paris → BHL)※「分類学(taxonomie)」の初出文献.BHLに入っていたとは.

  • [つくば]インテルメッツォ1,426字だん.以上,計10,018字でおしまい. posted at 21:09:22
  • [つくば]担当編集者に「さらに一章書けました」というメールを送れるのはシアワセである. posted at 21:13:24

◆さあ,明日も書きまくろう.

◇本日の総歩数=2552歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.5kg(+0.7kg) / 29.4%(−1.0%)


24 september 2016(土)※南大沢のお座敷は閉幕

◆午前5時前起床.曇り.気温21.1度.朝イチで早々と朝食をすませ,部屋に引きこもる.

◆南大沢での秋のお座敷は,旧・東京都立大学だった2001年に始まり,2005年に首都大学東京となってからも毎年欠かさず開講して今年で16年目となる.最初のころは SAS 実習をしていたがほどなく R に全面転換して現在にいたる.全4日間の集中講義なので話す方も聴く方もタイヘン.昼の功徳は夜の背徳と一心同体である.

◆[欹耳袋]科学という生業と経済的な格差 —— Nature | Science and inequality | 21 September 2016.

◆南大沢後半戦(最終日) —— 午前9時過ぎにチェックアウト.雨上がりのパルテノン通りを下る.南大沢も曇り空.モデル選択の解説と実習が終わったところでお昼休み.R Commander と RStudio が大活躍.降りしきる雨また雨.そのうち雷雨になった.

◆Rcmdr は汎用性の高い統計ツールがまとめられているので,データファイルの読み込み・グラフ描画・モデル構築・確率分布リストなどでとても重宝する.Rcmdr なしにはワタクシの高座は成立しない.最近は Markdown 出力もでき,さらに用途が広がる.一方のRStudio は R プログラミング環境なので,これはこれで 〜.R ファイルを利用した実習や計算になくてはならない.コマンド補完機能などのユーティリティも重宝する.ただし,RStudio の基本はコマンドライン入力なので Rcmdr のようなGUIとは使い道が別.RStudio の中から Rcmdr を起動すればもう鬼に金棒.Rcmdr の卓越したグラフ描画機能だけでも統計学習者への “洗脳力” は十分すぎる.そのうち ggplot2 や cowplot が Rcmdr メニューに追加されればパラダイスだろう.

◆スペインからの留学生が受講していて,初めてスペイン語版の Rcmdr を経験した.スペイン語がたとえ読めなくてもメニューの位置が同じなのでまちがいなく操作できる.もちろん「Sí」とか「Aceptar」くらいはわからないとダメだけど.

◆午後の講義は一般化線形モデルへの道を説き,最後に多変量解析の共変動の部分と実例としての主成分分析とクラスター分析について説明し,午後4時ちょうどに今回の集中講義はすべて終わり!

◆午後7時,つくば帰還.雨上がりのようなまた降り出すような.

◇本日の総歩数=9319歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


23 september 2016(金)※小雨降る南大沢後半戦

◆午前5時過ぎ起床.雨.気温19.3度.暁の観音台にて出勤簿ハンコ押しというナゾ儀式をつつがなく終え直帰.どんな大学でも研究機関でも “ナゾ” な書式や規則や文化はあるものでしてる.降り続く雨.

◆南大沢後半戦(初日) —— 午前7時半,つくば駅なう.小雨.気温19.6度.南大沢後半戦出撃の朝.小雨の都内を横切って,午前10時,南大沢着.小雨に濡れる三井アウトレットを足早に抜けて,小雨の首都大学東京キャンパスに上がる.生物実験室にてセットアップの最中.受講生が次々に集結.今年は去年よりも10人ほど多く,30名弱.個別のフシアワセが湧くと個別対応はほぼリミットだ.午前10時半過ぎ,そろそろパあ~っと始めましょうか.多重比較についての説明したところでお昼休み.

◆[欹耳袋]macOS Sierra 人柱レポート:フォルダー移動とかファイル指定の方法が今までとはちがうみたい.今までできていたフォルダー間の移動ができなくなった.たとえば,R でダウンロードしたパッケージは「/var/folders/29/……/downloaded_packages」に保存される.El Capitan まではこれをフォルダー移動先にコピペすればOKだったが,Sierra ではダメ.もうひとつ,mi のブラウザー表示(Control+R)でのトラブルが発生.今まではちゃんと「file:///Users/minaka/Documents/…….html」と指定されていたのが,Sierra では「file:///.file/id=……」というナゾなファイル指定になってしまった.

◆雨がしとしと降り続く昼下がり.正午の気温は21.1度.午後1時半から講義再開.一要因と二要因の乱塊法の説明だん.休憩後,線形統計モデル一般論からモデル選択論の入り口まで説明したところで,本日の高座はおしまい.

◆先週と同じく,小雨降る多摩センターのパルテノン通りを上がって京王プラザホテル多摩にチェックイン.一休みしてから多摩モノレールで立川へ出撃.まずは〈房島屋〉純米超辛口から.アテは〆鯖.ああ,目が覚める.続いては藤枝〈志太泉〉純米原酒ひやおろしと北海道の秋刀魚塩焼き.秋だなあ.最後は兵庫〈香住鶴〉純米生酛生原酒.秋鮭白子バター醤油焼きとともに.エンドレスに呑みなさいとの天の声に後ろ髪を引かれつつ小雨の多摩センターにさくっと帰還.

◆明日は南大沢お座敷の最終日.朝からしっかりお務め.

◇本日の総歩数=12436歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.8kg(+0.1kg) / 30.4%(+0.7%)


22 september 2016(木)※飛び石休日ありがたや

◆午前5時過ぎ起床.曇り.通り雨が降ったらしく下界が濡れている.気温18.7度.冷たい秋雨が降る朝.午前8時になっても気温は19.6度という肌寒さ.今日は休日だが,どこかの時間帯に観音台に出向かないと.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月はじめに Buenos Aires で開催される Hennig XXXV の Third Circular が届いた.ああ,ブエノス・アイレス./そうか,研究室の “なろ人身御供” Mac をとりあえず macOS Sierra への “生贄” にしてようすを見ればいいのか.どうせワタクシの日々の┣┣" 撃ちには何の影響もないPCだし./とある国立研究開発法人の “雲の上” から,英文紹介ページをつくるのでコンテンツを提供せよとの御下命があり,朝令暮改のフォーマット穴埋め作業に振り回されている(「長」の仕事).それにしても,MS PoorPoint でウェブページづくりってありえへん暴挙ね.いちいち細かいところに対応するのはアホらしいので,オブジェクト配置をぐちゃぐちゃにいじってあげて,コンテンツを書きやすいようにフォントなどすべて変更してあげて,このまま提出しますね.あとは夜露死苦.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 昼下がり,雨降る観音台へ.忌まわしい PoorPoint ファイルをユニット内にばらまいて情報収集(これまた「長」のお仕事).Inleiding tot de R-statistiek 「東京大学大学院理学系研究科「生物統計学」開講について」(2016年9月22日)※受講予定者は持込みPCの事前準備よろしく.教務からも広報されます./これで来週の開講準備は大丈夫かな.“フシアワセ” を連れてこないように>受講予定者諸氏./さて,居室の哀れな Mac を macOS Sierra に “生贄” として捧げる時間になった.4.77 GB ダウンロード.macOS Sierra 降臨.新世界創生./macOS Sierra 人柱レポート:とりあえず “生贄” Mac に憑依.いまのところ問題はなさそう.

◆冷たい霧雨の降る夕闇を帰宅.気温はすでに19.3度と20度を下回っている.

◆かぼちゃを炊く夜 —— せっかくの江戸崎かぼちゃなので,薄味でほっくり炊き上げる.

  1. 江戸崎かぼちゃは3〜4センチ大に切る.面取りするしないはお好みで.
  2. 平鍋に水150ccを沸かし,かつおだしを濃い目にとる.
  3. みりん・日本酒・薄口醤油を加え,1 のかぼちゃを皮を下にして並べる.
  4. 煮立ったらすぐ超弱火にして,鍋蓋をぴったり閉じ,水気がほぼなくなるまで約20分蒸し煮にする.串がすっと通ればできあがり.

江戸崎かぼちゃの味が活きるようにごく薄味で仕上げる.超弱火で炊くので煮崩れの心配はありません(だから面取り不要).かぼちゃの煮物に合う日本酒は奈良の油長酒造〈風の森〉とか千代酒造〈篠峯〉の冷酒でしょう.

—— het dagelijkse keukenleven「江戸崎かぼちゃのほっくり煮物」|クックパッド「江戸崎かぼちゃのほっくり煮物」.

◆夜更けの┣┣" 撃ち —— macOS Sierra 人柱レポート:Rcmdr 起動で「Agreeing to the Xcode/iOS license requires admin privileges, please re-run as root via sudo」というエラーメッセージ.この「Agreeing to the Xcode/iOS license……」エラーの対処法は,アプリケーションに入っている Xcode.app 起動時の「Agree」ボタンを押すだけで解決する./とりあえず今のところ Sierra から滑落して絶命という危機には陥っていない./続いてお座敷用 MacBook にも Sierra が降臨&憑依.これまた致命的なトラブルは今のところなさそう./Parallels Desktop は最新の version 12 にしなくても version 11 のままで Windows 10 の作動は大丈夫みたい./またしても Parallels Desktop の Windows 10 が真夜中の「更新の祭典」になだれこみやがった.

◆「フシアワセが他者と共有できる」ことはネットの大きな利点であるとワタクシは思う.自分だけがフシアワセではないことは検索すればすぐわかるし,どう対処すればいいかも誰かがどこかでつぶやいている.そのお返しにワタクシも自分のフシアワセを公言し,そのもがきをつぶやく.

◆日が変わる直前,更新の祭典が終わった.心置きなく寝るん〜♫•*¨*•.¸¸♪

◇本日の総歩数=2045歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(−0.6kg) / 29.7%(+0.2%)


21 september 2016(水)※朝から神田そして本郷

◆午前5時過ぎ起床.台風が通り過ぎて空が明るくなってきた.気温は16.6度とまで下がり今季最低.秋色深まる肌寒さ.雲間から朝日がのぞく.ひんやり涼気.午前9時,つくば駅.青空に点々と雲が浮かぶ.午前9時の気温は20.4度.爽やかな秋風が吹くセンター広場を抜けて地下へ.これから都内に出撃し,神田〜本郷〜弥生と転戦する.

◆[欹耳袋]今日配布開始の macOS Sierra はシアワセへの道? それとも…….

◆午前10時半,神田小川町着.都内は穏やかな薄曇り.涼しいかと言われればけっしてそうではない.時間があったので崇文荘書店の平台をチェック.羊土社にて密議.新規┣┣" 一頭が上乗せされたが,これくらいの “社会貢献” はやらないといけないよねぇ.

◆[欹耳袋]むしブロ「レールを外れてクマムシ研究」(2016年9月21日)※「単純に予算だけで解決出来る問題ではない。レールから外れているように見える人たちを嘲笑する風潮をなくすことも、そんな環境作りには必要だろう」.

◆春日から本郷へ転戦.本郷通りの〈ルオー〉にて二階 “独房” に自己幽閉.この “独房” に長時間カンヅメになり,担当編集者を前にして原稿を書きまくっていたのは10年前のことだった.現代新書編集部はそんじょそこらの査読者よりもコワかった.二人がかりの “尋問” によりめでたく新たな┣┣" が新生した.

◆午後1時,弥生キャンパスへ転戦.農学部3号館の隠れ部屋にて一休み.午後3時からは進学内定者ガイダンスというお仕事が待っている.午後の都内は雲がしだいに広がってきた.午後3時から専攻教員紹介という簡単なお仕事を終え,またまた隠れ部屋へ.午後4時から歓迎会をやるそうなのだが,もう呑むんですかそうですか,と思ったのはワタクシの早とちりで,今日は “お水” フリーの懇親会だったので,さくっと退出,健全なるつくば直帰.

◆「渾身の牛すね肉カレー」のレシピ:ルーからしっかり手づくりする牛すね肉カレーは食欲の秋にふさわしい.手間ひまがかかるレシピだが,この手順を一度覚えてしまえば,いろいろなカレー料理に応用できる.

  1. 牛すね肉は50グラム大にカットして強めに塩胡椒する.サラダ油をひいたフライパンで強火で焦げ目をつける.
  2. 玉ねぎは薄切り,にんにく1玉としょうがはみじん切りにする.
  3. 牛肉を半分に切って皮をむいたにんじんとにんにく丸ごと1玉とともに圧力鍋に入れる.
  4. 水1.5リットルとともに沸騰させアクをすくったのち,蓋をして加熱し,圧力弁が回り始めて20分加圧したのち火を止め減圧.
  5. 2 の玉ねぎ・にんにく・しょうがをサラダ油50ccを入れたカレー深鍋で炒める.最初は強め,きつね色になってからは中火.
  6. 一時間ほど炒めると水分が飛んで焦げやすくなるので火加減に注意する.これでルーの基本が完成する.
  7. スパイス類はすり鉢でつぶし,カレー粉を加える.6 のルーに混ぜてしっかり炒め,トマトで伸ばしていく.これがカレールー.
  8. 4 の圧力鍋の具材をスープごと7の深鍋に移し加熱する.煮立ったら弱火にする.最初はスープカレーのようにさらさらしている.
  9. 丸一日ほど煮込むと色が濃くなり粘り気も出てくる.辛口が好みなら鷹の爪を10本入れるといい.
  10. 最後にヨーグルトを加えて調味する.ジャガイモは皮をむいて電子レンジで加熱して盛り付け時にトッピングする.

できれば,カレーソースの残りを冷凍しておき,次回の調理時に混ぜると味の深みが出てくる.カレーは継ぎ足してつくり続ける料理だと思う.大学の下宿時代に身につけたこのカレーのレシピは40年近く経った今でも基本線がまったく変わっていない.当時まだ流行っていなかったカール・ニールセンの交響曲全集をLPレコードで聴きながら,このカレーを囲むパーティを開いた記憶が残っている.そういえば,今回も使ったカレー鍋も当時の下宿時代から40年近くずっと使い続けている “同士” だ.今回のカレーはあまり辛くしなかったので,これに合う日本酒はやや軽めだが福岡の〈三井の寿〉27BY秋純吟冷やおろし「ポルチーニ」の冷酒を昨日は試してみた.長く続く余韻はカレー味の肉料理を引き立てる.トウガラシを投入してややホットにしたカレー第2弾には美吉野酒造〈花巴〉27BY山廃純米雄町「秋あがり」の冷酒を合わせた.ひんやりこっくりした甘酸っぱさはホットなカレーに合う.

—— het dagelijkse keukenleven「渾身の牛すね肉カレーには〈三井の寿〉「秋のポルチーニ」を 」|クックパッド「渾身の牛すね肉カレー」.

◆先日の「第三形態」のマイナー・バージョンアップ.今回はイチジクの皮をあらかじめむいたので,これまでのバージョンよりも格段に食べやすくなった.

  1. イチジク5個を水洗いし,皮をむいてから縦に二等分する.
  2. 平鍋で昆布だし50ccを濃い目にとる.
  3. イチジクの切り口を下にして鍋に並べ,貴醸酒・蜂蜜・薄口醤油を加えて,ふつふつするまで数分間加熱する.
  4. 火を止めてだし汁ごと別容器に移し替えて冷蔵庫で冷やす.
  5. 皿に盛り付け,食卓でバルサミコ酢を回しかける.

まだイチジクが出回っているようなので,もう一回くらい “進化” させてもいいかなあ.でも,いささか cul-de-sac に陥っている気もするが…….

—— het dagelijkse keukenleven「イチジクの煮びたし(第四形態) 」|クックパッド「イチジクの煮びたし(第四形態) 」.

◆明日はうれしい休日.

◇本日の総歩数=12215歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 92.3kg(−0.6kg) / 29.5%(+0.4%)


20 september 2016(火)※台風接近の飛び石平日

◆午前5時起床.雨,気温18.9度.米とぎ.五日ぶりの観音台は台風の予兆の雨が降り続く.今日は終日の雨模様で,夕刻以降は台風本体の風雨がやってくるとの予報.今日のうちに通り過ぎてくれれば明日の都内出撃には影響ないだろう.午前8時の気温19.1度.居室はさりげなく “ブエノスアイレス” 化している.森山大道『DAIDO MORIYAMA BUENOS AIRES』(2005年7月4日刊行,講談社,ISBN:4-06-213020-3)※十年も前にこの写真集を買ったことを昨夜ふと思い出した.グッドタイミング.

◆[欹耳袋]ツイートの URL は字数にカウントされなくなったのか.

◆午前の┣┣" 撃ち —— Windows 10 の「更新の祭典」が先日終わったと思ったら,今度は MS Office の「更新の祭典」なう.いったいどれだけ Wifi の通信量を浪費すれば気がすむんだか./しばらく不在していたうちに頭上を軽やかに通り過ぎた┣┣" が数頭いたようだ.

◆本日は〈モルゲン〉の食パンが予約も含めてすべて売り切れという緊急事態発生.

◆今月下旬から開講する東京大学大学院理学系研究科「生物統計学」(35617-0023)のハッシュタグ #TodaiStat をひさしぶりに再起動します.本講義の詳細についてはすでに〈東京大学授業カタログ〉でウェブ公開されています.この「生物統計学」の講義ではノートPC持ち込みで R の “修行” をします.R のインストールなど受講生が事前に準備しておくことがあります.詳しい情報提供はワタクシのサイトと教務を通じて近日中に行ないます.

◆[蒐書日誌]読書の秋にご恵贈本の数々.新刊本とお料理レシピが日々積み上がる —— チャールズ・ダーウィン[長谷川眞理子訳]『人間の由来(上)』(2016年9月9日刊行,講談社[講談社学術文庫・2370],東京,528 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-06-292370-5 → 版元ページ)※上巻でこの厚さということは,残りは二分冊になるのだろうか./マット・リドレー[大田直子・鍛原多惠子・柴田裕之・吉田三知世訳]『進化は万能である:人類・テクノロジー・宇宙の未来』(2016年9月25日刊行,早川書房,東京, 454 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-15-209637-1 → 版元ページ)/ニック・レーン[斉藤隆央訳]『生命、エネルギー、進化』(2016年9月23日刊行,みすず書房,東京,viii+343+51 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-622-08534-8 → 版元ページ).

◆本降りになる前に撤収した方が身のためかもしれない.夕方,風雨がしだいに強まってきた.いかにも台風っぽい風の吹き方.今夜遅くから明日未明にかけてもっとも荒れるらしい.

◇本日の総歩数=4978歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.9kg(+0.9kg) / 29.1%(+0.2%)


19 september 2016(月)※雨降る朝は玉子サンド

◆午前5時半起床.曇ってるような降ってるような.気温21.2度.北東風がひんやり吹き込む.これはもう玉子サンドで “パワー” を身につけるしかない状況なので,朝の厨房に直行する.

◆「木屋町〈コロナ〉風の玉子サンド」レシピ:

  1. 常温の卵5個をボウルに割り入れ,塩小さじ1とともにざっくり混ぜる.
  2. フライパンを強火にかけてバター5グラムを溶かし,焦げないうちに 1 の卵を全部投入する.
  3. オムレツをつくる要領で半熟にまとめる.※けっしてスクランブルエッグにしてはならぬ.
  4. 5枚切り食パン2枚を軽くトーストして,ケチャップ大さじ1,中濃ソース大さじ1,マスタード小さじ1をまんべんなく塗り伸ばす.
  5. パンの上に 3 のオムレツをドサッと乗っけてはさむ.
  6. 耳を落として対角線で4カットすればできあがり.※あまり圧をかけるとパンがつぶれるので要注意.よく切れるナイフでスパッとカットする.

この玉子サンドはかつて京都の木屋町にあった洋食店〈コロナ〉のまねっこだが,いちおう外してはいないはず.断面は迫力あるけど,京都スタイルの玉子サンドはこれが基本型.いかにパンをつぶさずにカットできるかはさらなる修行.パンも自分で焼くべしとの “神託” が聞こえた.参考:YouTube「京都 コロナさんの玉子サンド」で確認したら,確かに「卵5個/皿」だった.

—— het dagelijkse keukenleven「木屋町〈コロナ〉風の玉子サンド 」|クックパッド「木屋町〈コロナ〉風の玉子サンド 」.

◆[欹耳袋]アカデミアにお金がないハナシ(1) —— 北大職組「平成29年度から5年間で教授205名分の人件費削減を部局に割り当て」(2016年9月6日)pdf|「5年間で教授205人削減?」(2016年9月14日)pdf |「 正当性なき教員数削減方針の撤回を求める」(2016年9月15日)pdf

◆せっかくの連休なのに昨日も今日も曇りときどき小雨のあいにくの空模様でほとんど引きこもっている.午後になっても気温は23度にも届かず,肌寒い湿った北東風が吹き抜ける.こういう涼しい日は温かいメニューがよろしかろうとまたしても厨房から呼ばれている.

◆ここ半月ほどずっと進捗を妨げてきたやっかいな “writer's block” がやっと除去されたようだ.

  • [つくば]インテルメッツォ1,451字改訂だん. posted at 16:29:24

◆夕方になってまた雨足が強まってきた.気温は19.0度と肌寒い.執筆仕事を阻む邪悪な “writer's block” が塗り壁のように立ちふさがることはたまにあっても,厨房仕事をじゃまする “chef's block” はいまだかつて出現したことがない.

◆[欹耳袋]アカデミアにお金がないハナシ(2) —— 朝日新聞デジタル「私大への国の補助、10%割れ 44年ぶり 授業料高く」(2016年9月19日).

◆昨日の朝から丸一日ずっと厨房でカレー鍋が稼働していて,牛スネ肉カレーがほぼ完成したのだが,いろんな香辛料で鼻がもう利かなくなっている.冷たい雨が降り続く今宵の夕餉は,前菜はイチジク煮浸し(第四形態)と〈来福〉MELLOW,メインは牛スネ肉カレーと〈三井の寿〉Porcini.

◆[欹耳袋]アカデミアにお金がないハナシ(3) —— 大学研究力強化ネットワーク「(お知らせ・提言) 米国に派遣されるポスドク研究員等の研究者に適用される最低給与保証額の変更について」(2016年9月6日)※「大学のDean of the Faculty(教員人事給与局)からの通達によると、『米国政府は、2016年12月1日から最低賃金法の適用基準を変更し、最低給与保証額を引上げることを決定しました。これまでの外国人に対する最低収入証明とは異なり、客員(visitors)を含む全ての教職員・研究員に適用される。年間給与額は$47,476以上でなければならない』としています。」「現在の海外特別研究員の最高額は年額520万円であり、為替レートの変動によっては受入れを拒否されるケースが生じる可能性があります。」「こうした米国政府による最低給与保証額の引上げに伴い、現在、日本から米国に派遣されている研究者(ポスドク研究員を含む)の現行の派遣給与等が最低給与保証額に満たなくなる恐れがあり、米国に派遣されている研究者が日本に撤退せざるを得なくなるなど、重大な影響が懸念されます。」

◆台風接近の明日は終日観音台に実在する.

◇本日の総歩数=0歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.0kg(+0.4kg) / 28.9%(−0.7%)


18 september 2016(日)※惰眠のつくばは曇り雨

◆午前7時のろのろ起床.曇り.気温22.1度.曇り空から雨がぽつぽつ降ってきた.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「菌類の不思議すぎる世界 ネットで投票「珍菌賞」発表」(2016年9月17日)※「冬虫夏草の一種「シャクトリムシハリセンボン」がネット上の投票で1位に選ばれた」.Cf: 菌学若手の会「日本珍菌賞」|Togetter -「「第四回日本珍菌賞」ただいま選考中!」.

◆今週は月曜も木曜も休日なのか(何をいまさら).水曜は都内出撃日,金曜は南大沢出撃日(後半戦)なので,観音台には火曜にしか実在しないことになる.雨が本降りになってきた.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「「うどんすする音で赤ちゃん泣きやむ」説、香川県が検証」(2016年9月17日)※「うどんをすすると、泣いている赤ちゃん10人中9人が泣きやむ。「ずずっ」という音が母の胎内音に似ているらしい」— ホンマか.Cf: 参照:「検証!うどんをすする音で赤ちゃんは本当に泣きやむのか?【イクケン香川】 」(2016年9月15日)|「うどんのひみつ」(2016年9月15日).

◆出張先の「宿」の予約は思い立ったが吉日.来年の年度末の宿をネット予約したら残室がほとんどなかった.すべりこみセーフ.おそるべし京都.

◇本日の総歩数=625歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.6kg(−0.2kg) / 29.7%(−0.3%)


17 september 2016(土)※目覚める多摩センター

◆午前5時半起床.多摩センターで朝を迎えている.昨夜の全力餃子迎撃のダメージからまだ立ち直っていないようだ.曇り.気温20.5度.そのうち青空が広がってきた.ここのところ,予報では降るぞ降るぞと言うんだけど,傘が必要なほどの雨に出会った試しがない.またぞろ台風が接近すれば空模様は一変するのだろうが.

◆朝の┣┣" 撃ち —— 集中講義の最中に Windows 10 が「更新の祭典」に強制突入しないよう朝からアップデートしている.Win 10 は更新するのが趣味なんですかと言いたいほどいつでも更新したがる.「更新」だけでは飽き足らず「再起動」も大好きみたい.そうこうするうちに,盛大なる「祭典」に突入してしまった.南大沢への出撃時刻までに更新が終わるのかどうかやや不安.Win 10 のいつものナゾなメッセージ「更新ブログラムを構成しています」のくるくるはまだ50%にも届いていない.そういえば,南大沢のお座敷のPC(Win 7 !)も昨日帰るときに更新の祭典が始まってそのまま放置してきたが,終わっているんだろうか(不安がよぎる).終わらなかったら,今日の集中講義は詰みました……ということでヨロシク.こういう “逆境” のときほど, MacBook 内に Windows の “並行世界” を造っておいてよかったと思うことはない.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「東京)80余年前の音声学口腔図 英で発見、帰還へ」(2016年9月16日)※「見つかったのは、日本語の五十音や、英語の母音子音などを発音する際の、口とのどの形を1音ずつ描いた、ガラス板89枚」.

◆出撃直前の午前9時過ぎに,更新の祭典がやっと終わったようだ.しかし,もったいぶってなかなか次の画面にならない.更新の祭典の “宴のあと” 的虚無感が漂う.天気もいいし,もう夏日の暑さだし,そろそろチェックアウトして南大沢に出撃するとしよう.

◆南大沢高座(前半戦二日目) —— 午前10時,南大沢着.八王子の気温はすでに27.5度まで上がっている.首都大学東京の生物実験室.高座の前のしたくをば.午前は確率分布から始まって,正規分布の諸性質などなどを話した.ついでに R-Rcmdr-RStudio の黄金トリオの使い方など補足.

◆静かなお昼休みの生物実験室.いまの最高気温は28.8度と残暑がまたまた舞い戻ってきたようだ.

◆[欹耳袋]RStudio の文字コード設定画面が,以前は Tools > Global Options > General にあったが,最新バージョンでは Global Options > Code > Saving に引っ込んでしまった.ちょっと不便./RStudio から R Commander を起動し,さらに Plugin を乗っけようとすると(たまに)拒否されることがあるのはどうしてか.

◆午後4時過ぎ,集中講義の前半戦閉幕.いちおう予定通り完全無作為化法まで終わった.来週は多重比較から始まる.

◆午後7時半,つくば帰還.今日は最高気温が29.4度と真夏日ライン寸前の蒸し暑さだったし,遠距離移動だったのでかなり疲弊している.つくばセンターでは〈プレミアムビールとうまいもの祭り〉なるイベントが開催されていたが,立ち寄るパワーも残っていなかったので直帰.今月末の〈つくばクラフトビアフェスト〉とはまた別のイベント.センター広場はいつも “呑み祭り” をやっているみたい.

◇本日の総歩数=9031歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


16 september 2016(金)※秋の恒例南大沢お座敷

◆午前5時過ぎ起床.雲間から朝日が差す.気温21.6度の涼しい早朝.朝イチのお仕事は観音台ピストン往復.万難を排して出勤簿にハンコを押さねばならないというナゾの儀式.

◆[欹耳袋]むしブロ〜クマムシ博士のドライ日記「アカデミック・ラブ」(2016年9月14日)※「本記事は有料メルマガ「むしマガ」191号〜194号にて発表された「アカデミック・ラブ」を一部修正加筆したものです」— すぐ近くが舞台.

◆南大沢高座(前半戦初日) —— 午前8時,つくば駅.曇り.気温こそ21度台の低さだが,湿度が高いので動けば蒸し暑くなる.秋の定例南大沢襲撃作戦へ.乗り継いで午前10時過ぎに南大沢着.曇りときどき小雨.いつもの生物実験室へ.ほぼアタッカで集中講義になだれこむ.今年はいつもより受講生が多くて約30名.じたばたと午前の講義.統計学概論ののちR三点セットは全員インストール.こまごました “ご不幸” はあったが,なんとかクリアした.

◆お昼休み,都内は雨が降ったり止んだりしていて,涼しそうで蒸し暑い.生物実験室内に届く Y-mobile 電波の強さが去年までとは段違いに改善されている.去年までは入り口外に置かないとWifi受信できなかったのに.

◆[欹耳袋]ペトリ皿での実験系統発生動画:The Scientist Magazine | Giant Petri Dish Displays Evolution in Space and Time | 8 September 2016./Generative Visual Manipulation on the Natural Image Manifold ※動画がおもしろい.

◆午後1時半から講義再開.データ可視化の説明と実習,箱ひげ図,統計モデルを経て,分散の不偏推定まで終わった.明日は確率分布概論から正規分布,そして実験計画法へと攻め込む予定.午後4時半集中講義初日が終わった.

◆午後5時,多摩センターの坂を上がり京王プラザホテル多摩にチェックイン.多摩モノレールで立川まで遠征してミッション遂行ののち帰還.立川駅近くの〈餃子天国〉でエビ餃子とポーク餃子を完食して天国に行った. コワいことに周囲を見回すと老若男女とわず「ひとり二人前」がデフォルト.持ち帰り禁止なのでだれもがこの分量を食べ尽くしているということ.となりのおじさまはニラ餃子とニンニク餃子を完食していた.アレは自分だけでなく周囲の人たちにも “殺傷力” がタダゴトではない.誰も近寄ってはならぬ.いずれにしても,向こう一ヶ月は餃子はかんべんしてほしい.

◇本日の総歩数=13167歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.8kg(+0.6kg) / 30.0%(+0.2%)


15 september 2016(木)※読書の秋より食欲の秋

◆午前5時起床.曇り.気温22.5度.雨が降り出した.早朝の雨が小降りになった観音台は朝から湿気が充満している.午前8時の気温は23.1度.朝イチの「職員の過半数を代表する者の選出」投票.返す刀で某学会の評議員選挙投票.投票から始まる一日.

◆[欹耳袋]ヤフオクに出てる:「of/系統樹の森 芸術工学とインフォグラフィックス展 非売品 /f 」※現在「900円」.この冊子はもう手元には1冊もないなあ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ブエノス・アイレス往復航空券が届いた.一ヶ月後に控えている “対蹠地” への長旅のしたくはすでにほぼ終わっている感あり.終わっていないのは口頭発表の準備だけ.彼の地ではオニのように牛肉を摂取するにちがいないので,今からマルベックの味に慣れておいた方がいいかも.しかし,その前に「冷やおろし」の在庫を遺漏なくそろえないと日々の食生活に支障あり./領域セミナーに顔出ししたり.

◆午後の┣┣" 撃ち —— なろの予算が許すかぎり毎年 “糸満” に行けということらしい.糸満に蔵元はないですかそうですか./分子系統ワークショップ関連文書のチェック.即返信./大学の公式ウェブサイト(専攻レベル)をどう変更すれば,進学予定学生にアピールできるかという案件が浮上./頼まれ┣┣" のゲラが届きましたぁ〜.

◆雑事┣┣" どもに追い回されて一日が終わった.夕方は厨房が仕事場.

◆イチジク煮びたしの “第三形態”.第一形態,第二形態に続く第三形態である.今回はバルサミコ酢を召喚してみた:

  1. イチジク4個を水洗いして皮付きのまま縦に二等分する.
  2. 昆布だし100ccを濃い目にとる.
  3. イチジクを切断面を下にして鍋に並べ貴醸酒大さじ5を加えて加熱する.※今回も〈来福 MELLOW〉を使ってしまった.すまん.
  4. 煮立つ直前に火を止め,だし汁ごと別容器に移し替えて冷蔵庫でしっかり冷やす.
  5. お皿に盛り付けたら,バルサミコ酢を垂らして食卓へ.

今回はバルサミコ酢ーで酸味強化してみたのだが,かなり垂らしてもいい問題ないような気がした. “お水” は〈風の森〉ALPHA Type 2 秋津穂22%ね.

—— het dagelijkse keukenleven「イチジクの煮びたし(第三形態)」|クックパッド「イチジクの煮びたし(第三形態)」.

◆皮付きジャガイモの煮っころがし.小さめのジャガイモを皮ごと煮っころがしてしまうお手軽メニュー:

  1. 小さめのジャガイモ500グラムを皮付きのまま水洗いして,約5分間電子レンジで加熱して固茹でにする.
  2. 厚手のフライパンを熱して胡麻油を大さじ2を入れ.強火でジャガイモに焦げ目をつける.
  3. 2のフライパンに濃口醤油4+味醂2+砂糖2(すべて大さじ)を投入,さらに水300ml を加えて蓋をせず強火で煮立てる.
  4. 水分がなくなってきたら,焦がさないようにゆする.タレが粘るほどになったらできあがり.好みでバターを少量加えると風味が出る.

◆甘辛い味がかなり濃いので,おかずにもおやつにもなる.皮の薄い新ジャガでつくるとさらにうまい.

—— het dagelijkse keukenleven「皮付きジャガイモの煮っころがし 」|クックパッド「皮付きジャガイモの煮っころがし」.

◆食欲の秋が読書の秋を凌駕している.

◇本日の総歩数=5904歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.2kg(−0.5kg) / 30.0%(−0.7%)


14 september 2016(水)※六本木〜四ツ谷〜本郷

◆午前5時半起床.曇り.気温20.5度の涼しい朝.午前7時半,つくば駅.曇り空.気温21.7度.涼しいようで,やや蒸し暑い.本日の都内出撃はまず六本木,続いて四ツ谷経由で本郷へと南北線に沿って連続ミッション.

◆[蒐書日誌]Richard Richards『Biological Classification: A Philosophical Introduction』(2016年9月刊行,Cambridge University Press[Series: Cambridge Introductions to Philosophy and Biology], Cambridge, ISBN:978-1-107-06537-6 [hbk] / ISBN:978-1-107-68784-4 [pbk])※やっと出版されたようなので,即効で注文完了./Larissa Mendoza Straffon (eds.) 『Cultural Phylogenetics: Concepts and Applications in Archaeology』(2016年刊行,Springer-Verlag, Berlin, ISBN:978-3-319-25926-0 [hbk] → 版元ページ)※『文化系統学』と銘打たれているからには買うしかないんだけど,どうして Spri*ger の野郎はこんなに高い値段を平気でつけてきやがるのか(怒).

◆午前10時,六本木ティーキューブ着.朝イチの┣┣"はここの5階にある某企業役員室にいるとのこと.「クールビズ期間中ですのでラフな服装でどうぞ」と言われたのを真に受けて,つくば的(のうかんけん的)に “ラフ” ないつもの服装で来たら,行き交うビジネスマンたちの中で異様に浮きまくっている.

◆[欹耳袋]John Fox and Allison Leanage 2016. R and the Journal of Statistical Softwarei>Journal of Statistical Software, 73(2), DOI: 10.18637/jss.v073.i02

◆正午前,六本木ミッションを終え,四ツ谷ミッションはつつがなく作戦完遂したのち,弥生キャンパスへ.これから専攻教員会議という別ミッション.今日の専攻教員会議は午後5時まで伸びまくり,へとへとになってつくば直帰.

◆こういう時こそ牛肉をでパワー注入.この季節になると,いろんな蔵元から一夏寝かせた「冷やおろし」や「秋あがり」と銘打った日本酒が酒屋に並ぶ.新酒が出る直前の今しか味わえない熟成の旨味は燗酒にぴったり.そして,日本酒の燗酒に合うのが意外にもビーフステーキだったりする.

  1. ビーフステーキ用牛肉は事前に室温に戻しておく.
  2. 焼き始める10分前に岩塩と黒胡椒でしっかり調味する.
  3. 厚手の鉄フライパンを強火で熱し,ヘット(牛脂身)を溶かす.
  4. 牛肉を焼く.焼き加減はお好みでどーぞと言いたいところだが,レアまたはミディアムレアがおすすめ.
  5. 付け合せはシンプルにバターでローストしたジャガイモとトマト味のパスタ(すりおろしたパルミジャーノ・レッジャーノをトッピング),そして緑色野菜をあしらう.

美吉野酒造〈花巴〉27BY山廃純米雄町・秋あがりの熱燗とともに.きれいなサシの入った和牛肉は,溶けた脂の味わいが酸味のある山廃の風味の燗酒と混じりあってもう絶品.ビーフステーキだからといっていつもワインやビールだけではない.

—— het dagelijkse keukenleven「和牛ビーフステーキには〈花巴〉秋あがりの熱燗を」|クックパッド「和牛ビーフステーキには熱燗を」.

◇本日の総歩数=8558歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(+0.3kg) / 30.5%(+0.2%)


13 september 2016(火)※観音台は雨雨降れ降れ

◆午前5時過ぎ起床.雨.気温21.7度.米とぎとフレンチトースト仕込みをすませる.新生台風16号〈マラカス〉がヤバい.本降りの雨が降りしきる観音台は水浸し.雨音に混じってエンマコオロギの鳴き声.気温は21.9度.

◆フレンチトーストのレシピ:筑波西武の〈ドンク〉では毎日午後5時に巨大なフランスパンを切り売りしている.たった200円なのでよく売れるらしく,あっという間になくなってしまう日もあるので,たまに運よく見かけたら買うようにしている.その日のうちならそのまま食べてもいいのだが,余ってしまったらフレンチトーストにすると朝からシアワセになれる.

  1. パンをバットに並べ,牛乳と溶き卵をまんべんなく注ぐ.蜂蜜を垂らして,最低1時間じっくり染みこませる.
  2. 厚手のフライパンを弱火で温めておく.バターを溶かし全面に広げる.
  3. パンを焼き始めたらすぐ蓋をして終始弱火のままにする.きつね色に焦げ目がついたら裏返す.
  4. 熱いうちに食卓へ.メイプルシロップは各自ご自由に.

牛乳はやや多めに注いでもパンが全部吸い取ってくれる.時間をかけて染み込ませ,じっくり弱火で焼くのがポイント.しっとりふっくら仕上がる. 食パンでももちろん大丈夫.ホテルオークラみたいなフレンチトーストがひとつの理想.

—— het dagelijkse keukenleven「フレンチトーストの朝ごはん」|クックパッド「朝はふんわりフレンチトースト」.

◆[欹耳袋]阪大襲撃計画(豊中ミッション):SK's Linguistics「三中信宏氏特別講演「分けると繋げる:分類と系統のダイアグラム世界を眺める」」(2016年9月12日)※今回は△を叩いたりしない予定.

◆午前の┣┣" 撃ち —— なかなか書けん.

  • [つくば]インテルメッツォ(1)58字だん. posted at 11:41:08

◆昼休み,本降りというか土砂降りである.

◆[蒐書日誌]Paul J. Silvia『Write It Up: Practical Strategies for Writing and Publishing Journal Articles』(2015年刊行,American Psychological Association, Washington DC, ISBN:978-1-4338-1814-1 → 版元ページ)※とりあえずはブツの元を手に入れないとね.前著:Paul J. Silvia『How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing』(2007年刊行,American Psychological Association , Washington DC, xii+149 pp., ISBN:978-1-59147-743-3 [pbk] → 共著篇投稿篇実践篇書評篇目次版元ページ)に続く怒濤の続編.ということで,二つ返事でOKの返信をする.ゲラが速攻で送られてくるとのこと.

◆雨がざあざあ降ったり止んで空が明るくなってはまた降る気満々の曇り空に.〈マルゲンミート〉でお肉を買って,〈コーヒー・ファクトリー〉で珈琲豆をゲットして帰宅する正しい夕方.新鮮な豚レバーが買えたので今宵はレバニラ炒めをつくってみた.下準備はけっこうたいへんだが,食欲の前にはたいした手間ではない.

  1. 豚レバーは5mm厚にスライスして,冷水で3回血抜きして,ペーパータオルで水気をふき取る.※牛乳に浸すまでもない.
  2. 醤油大さじ1,酒大さじ1,生姜汁小さじ2を振りかけてから,片栗粉大さじ2をまぶす.
  3. 中華鍋に多めの油を熱して(170度),レバーを揚げ焼きにする.※火を通し過ぎると風味が落ちるので要注意.
  4. 酒大さじ2,酢大さじ1,砂糖大さじ1,醤油大さじ2,鶏がらスープ大さじ2,水溶き片栗粉大さじ1を混ぜておく.
  5. ニラ2把を3cm長に刻み,長ネギ1本を斜切りにする.3 の中華鍋の油を使って強火で先にネギを炒め,続いてニラをさっと炒める.
  6. レバーをさっと炒めあわせ,4 のタレを全部混ぜればできあがり.

青みの残るニラたっぷりのレバニラ炒めには,シュワシュワ系の日本酒をきりっと冷やしてうぐうぐ呑むしかない.

—— het dagelijkse keukenleven「レバニラ炒めはシンプルに 」|クックパッド「シンプルなレバニラ炒め」.

◇本日の総歩数=3437歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.4kg(+0.7kg) / 30.3%(+0.1%)


12 september 2016(月)※食欲の秋がもう絶好調

◆午前5時起床.曇り.気温21.4度の涼しい朝.朝イチの米とぎ.いったん晴れたがまた曇り空に逆戻りの観音台は,昨日までの蝉の合唱のかわりに,秋の虫たちの主役の座に.午前8時の気温は24.2度.もちろん全館空調オフなので居室の窓を全開にして扇風機の出番.

◆[欹耳袋]livedoor NEWS「周囲から変人扱いされる? 「カナ入力」にさまざまな評価」(2016年9月11日)※ワタクシは筋金入りの「カナ入力派」.ちゃんとブラインドタッチもできまっせ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— またしても「私の番号送れ」攻撃を受けている.

◆[欹耳袋]おお,すごい.かの〈陶然亭〉お品書きが:Cask Strength「陶然亭酒肴目録」(2016年9月10日)※青木正児『華国風味』(1984年5月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青165-1],東京,238 pp., ISBN:4-00-331651-7 → 版元ページ)についてのワタクシの感想

◆午後の┣┣" —— 向こう一ヶ月の┣┣" 撃ちカレンダー更新./今週末の首都大学東京の講義配布資料の準備と11月のなろ様数理統計研修のテキスト原稿&配布ファイルの準備が終わり,連絡完了.

◆今日の最高気温は正午前の28.0度.イマイチぱっとしない空模様で,その割りには湿度が高く,仕事の進捗もぱっとしなかった.ぱっとしない夕暮れを迎え,このままぱっとしない夕餉ではどうしようもないので何かぱっとするものを厨房でつくらないと.ということで,ひさしぶりにメインディッシュとしての「ジャーマンポテト」とご飯としての「オムライス」をきちんとつくった.

◆ジャーマンポテトのレシピ:

  1. 玉ねぎ大1個を薄切りにする.ジャガイモ中4個の皮をむいて5mm厚に薄切りにして水にさらす.
  2. ベーコン150gを5mmの厚切りにして,中火で熱した鉄のフライパンでじっくり脂を取る.黒焦げにならないうちに皿に取り出す.
  3. ジャガイモは電子レンジで5分加熱し,竹串が通るくらいの固茹でにする.2 のベーコンの脂で10〜15分かけて揚げ焼きにする.皿に取り出す.
  4. 3 にサラダ油大さじ1を加えて玉ねぎをきつね色になるまで焦がさないように炒める.
  5. 4 にジャガイモとベーコンを戻して炒め合わせる.このときジャガイモをくずしながら絡ませる.
  6. 黒胡椒と岩塩で調味して,フライパンのまま食卓へ.好みで粒マスタードを添えて.

いつもは付け合せの脇役に徹するジャーマンポテトだが,厚切りベーコンを主役にするとりっぱなメインディッシュになる.要は,ベーコン,玉ねぎ,ポテトを別々に調理して最後に炒め合わせるのがポイント.これでベーコンのスモーキーな滋味とともにカリッと歯ごたえのあるポテトにしっとりした玉ねぎの甘味が絡む一品になる.くれぐれも焦がさないように.今日は白麹仕込み発泡純米酒〈外ヶ濱・Micro Bubble JUN〉を合わせたが,これだともっとストロングな活性にごり酒にも合うだろう.久保本家酒造〈生酛のどぶ〉の炭酸割りあるいは〈神亀〉の「純米活性にごり酒」が思い浮かぶ.

◆玄米オムライスのレシピ:

  1. 玄米を3人分用意し,サラダ油で炒めてケチャップライスにする.
  2. 卵5個をボウルに割り入れざっくり混ぜる.フライパンを中火で熱してバターひとかけを落としまんべんなく伸ばす.一人分の溶き卵を静かに広げる.※フライパンは熱し過ぎないように.バターを焦がしてはならぬ.
  3. 卵が半熟のうちにケチャップライスを乗せる.
  4. 返しを使って端からくるんと丸めていく.
  5. お皿に裏返してくるんくるんと形を整える.お好みでケチャップなどのトッピングをして食卓へ.

今日はキーマカレーをトッピングしたので,ケチャップライスには具は何も入れなかったが,もちろん鶏肉やグリンピースなどを加えてもいい.

◇本日の総歩数=5467歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 90.7kg(+0.5kg) / 30.2%(+0.2%)


11 september 2016(日)※松戸での演奏会と宴会

◆午前5時半起床.曇り空の朝.気温22.8度.本番日なので降らないでほしいが,すでにつくば市の南の方には雨雲がかかっているようだ.

◆[欹耳袋]本日のお座敷:松戸シティフィルハーモニー管弦楽団・第38回定期演奏会【日時】9月11日(日)14:00開演【場所】森のホール21・大ホール(松戸市千駄堀)【曲目】ムソルグスキー「ホヴァンシチーナ」前奏曲/チャイコフスキー「白鳥の湖」組曲/グラズノフ「四季」→ 公式サイト

◆午前8時半,つくば駅.天気予報とは裏腹に青空が広がってきた.気温23.4度.松戸出撃の朝.午前10時前,森のホール21着.晴れと曇りと小雨が混じる空模様.ステリハ10:00〜12:00.チャイコフスキーとグラズノフはタイコの音しか聞こえないんですけど.その後,本番用の黒服に着替える.本日の指揮者は米津俊広さん.本番 14:00開演16:00終了.お客さんは800名余りとのこと.午後4時半から反省会.その後,新松戸駅前に移動して〈だんまや水産〉での懇親会へとなだれこむ.ヱビスビールの瓶が飛び,ふすまを押し倒す者もあり.

◆演奏会が終わりパート譜をしまいこむ前にメモ.ワタクシのようなエキストラ出演者は本番前の練習回数が少ないので,事前にどこまで “イメージ・トレーニング” ができるかが出来を左右することが多い.とくに初めて演奏する曲だと緊張感は有意に高まる.グラズノフ〈四季〉は40分近い大曲でしかも幕の内弁当のように曲想が細切れにくるくる変わるので,それを追っかけているうちに “落ちる” ことが少なからずある.パート譜はしょせんは “つるんとした壁” なので,適切な “足場(ホールド)” を事前に打ちこんでおくと “落ちる” リスクは格段に減少する.いずれにしても「休むのも仕事のうち」の打族にとってはやっかいな曲だった.

◆グラズノフ〈四季〉に比べれば,チャイコフスキー〈白鳥の湖〉組曲の方はずっと出ずっぱりなので “落ちる” 心配はまずない(何度もやった曲だし).むしろ,金管と打楽器の大音響で肝心の旋律が聞こえなくなって困ったなあ.なお,チャイコフスキーのシンバルは譜面では「ff」とか「fff」と書いてあっても,その通りに演奏すると “社会のメイワク” になってしまうので,半分あるいは1/3程度の音量に抑えるのがオトナのシンバル奏者のお作法(だと思う).譜面通りの音量でやるとチャルダッシュあたりで真っ白に “燃え尽きる” 別のリスクもあるし.

◆午後9時に新松戸での大懇親会を終え,つくば直帰.心配されていた雨はほとんど降らずに一日が終わり,涼しい夜になった.今日は “三角形” をさんざん叩き, “お皿” も十分に鳴り響いたようなので,よく寝られるにちがいない.

◇本日の総歩数=8715歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 90.2kg(−1.0kg) / 30.0%(+0.5%)


10 september 2016(土)※三角形本番前夜の稽古

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温21.9度.しだいに晴れて青空が広がってきた.今日は貴重な晴天.洗濯日和.

◆今日のお昼は「きつね丼」から派生した「衣笠丼」.きつね丼の具をみりん・日本酒・薄口醤油でつゆだく強化.先に具だけ丼飯に乗せたあと,残ったつゆで溶き卵を半熟に加熱し,丼にトッピングする.今日のお米は玄米.甘めの味がついた油揚げと汁がたっぷり染みこんだ玄米を噛みしめる土曜の昼下がり.ワタクシ的には,よくある “卵とじ” タイプの衣笠丼よりも,上の “卵トッピング” タイプの方が好ましい.レシピ:het dagelijkse keukenleven 「週末の独り飯は衣笠丼」 |クックパッド「ひとり飯の衣笠丼」.

◆[欹耳袋]「種問題」はエンドレス —— 毎日新聞「キリン実は4種でした 独研究者ら発表」(2016年9月9日)※元論文: Julian Fennessy et al. Multi-locus Analyses Reveal Four Giraffe Species Instead of One. Current Biology, DOI: 10.1016/j.cub.2016.07.036. 高精度の分子系統を調べて,単系統群を保全の対象としようというメッセージはぜんぜんOKだが,このタイプの研究をが「種問題」の解決につながるという気はまったくしない.これはまちがいなく “地雷原” で,ゲノムを調べれば「種問題」がきれいに解決できるなんて,そんなお花畑な考えは通用しない.生物学の哲学を知らない素人さんの浅はかさでしかない.

ワタクシがその “地雷原” を歩いたり見渡してきたかぎりでいえば,1940年代に Ernst Mayr が生物学的種概念をぶちあげて「進化的総合」の旗を振った時代からゲノム情報が手に入る現代にいたるまで,「種問題」が解決できたという楽観論は繰り返し否定されてきた.今回の Current Biology のキリン論文も,ゲノム情報を見るかぎり,キリンは分子系統樹の上で4つの「単系統群」に分かれるのだから,それぞれの単系統群を独立した「種」とみなして保全につなげるべきだという保全生物学上の “政治的種概念” を主張しただけだろう.

そういう主張は,1990年に Robert M. May が Nature 誌に「Taxonomy as destiny」という有名な論文:Nature, 347: 129-130 (13 September 1990); doi:10.1038/347129a0 pdf を出して以来,保全生物学の世界では静かに広まっているはずとワタクシは理解している.

要するに,「種問題」は解決されたわけではなく,世紀をまたいでなお未解決のままの問題であるということ.Michael T. Ghiselin が1974年に構想した種問題の「根本的解決」:Michael T. Ghiselin 1974. A Radical Solution to the Species Problem. Systematic Zoology, 23 (4): 536-544. doi: 10.1093/sysbio/23.4.536 abstract はけっして解決にはならなかった.

種問題は「生物学の哲学」の重要なテーマのひとつなので,そういうことに関心をもつ人はぜひ自分で調べてみると得るものが少なくないとワタクシは考える.いくらデータが増えたとしても解決できない概念的問題は残る — この意味で種問題の経緯は浅薄な楽観論を戒める教訓ともなっているわけだ.

こんなふうに筋金入りの「種問題」を電柱の影からのぞいてみたいみなさんには,最新刊の森元良太・田中泉吏『生物学の哲学入門』(2016年8月30日刊行,勁草書房,東京, iv+222 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-326-10254-9 → 目次版元ページ)の第6章「種」をどーぞ.この本が出たおかげで “地雷原” の爆風から逃れられる! 「このゲノムの時代に種問題なんて」などとうっかり口走ってしまったアナタも本書を読めば軽やかに “転向” できるにちがいない(太鼓判).

そういえば,だいぶ前に翻訳した:カール・ジンマー[三中信宏訳]「種とは何か」日経サイエンス,2008年9月号,pp.60-69 は,種問題をいろいろな具体例を挙げながら幅広い視点から論じていて良記事(→ 抜粋).

かつて,ある分類学者は「種のハナシをすると酒がまずくなる」と言い捨てたことがあると仄聞した.種問題のやっかいな話題は多くの関係者にとっては “またいで通り過ぎたい” 話題なのかもしれない.

—— 以上の内容は別途公開:archief voor stambomen「「種問題」ははてしなく続く」(2016年9月10日) .「種問題」は,最終的に解決することに意義があるのではなく,それと共存して生きていく道を模索することに意義があるのだとワタクシは考える.

◆[欹耳袋]ついでに宣伝 —— 関西哲学会大会ワークショップ〈「種」とは何か:生物学の哲学の現場から論じる〉,15:20〜17:20@大阪大学大学院人間科学研究科(吹田キャンパス)→ プログラム [pdf]|講演要旨 [pdf]| 地図※大塚淳(神戸大)さんとワタクシが登壇する./阪大絨毯爆撃もうひとつ:Dean’s Selection〜文理融合トークイベント〜:三中信宏「分けると繋げる:分類と系統のダイアグラム世界を眺める」,2016年10月21日(金)17:30〜19:00@大阪大学豊中キャンパス・文法経済学本館中庭会議室.※「役割語」で話さないと!

◆忘れないうちに大学院講義の UT-mate 成績入力をすませてから出撃.午後5時前,つくば駅.気温は27.6度.夕方になってもまだ日差しが痛い.これから松戸へ△を叩きに行く.新八柱からてくてく歩くいつものコース.銀鱗のような高層のうろこ雲が夕日に染まっていた.午後10時半,松戸のゲネプロから帰還.涼しいような湿っぽいような夜.今日は△だけでなくイスタンブールを大音量で振り回してきた.明日が本番.雨降るなよ.

◇本日の総歩数=6567歩. 朝◯|昼◯|夜−. 計測値(前回比)= 91.2kg(0.0kg) / 29.5%(+1.5%)


9 september 2016(金)※真夏日がまた復活した

◆午前5時起床.曇り.気温22.9度.虫の音が響く夜明け.きのうの気まぐれな雨でまだ地面はそこかしこが濡れたままの観音台.見上げれば秋らしい青空が広がっている.午前8時の気温は25.5度と早くも夏日ラインを超えたおかげで朝から全館空調オン.今日は真夏日の残暑になるとの予報.

◆[蒐書日誌]吳永華『早田文藏:臺灣植物大命名時代』(2016年8月刊行,國立臺灣大學出版中心[臺灣研究先行者叢書: 3],臺北,xvi+439 pp., 460元, ISBN:978-986-350-170-1 → 目次版元ページ)※台北の〈博客來〉から速攻で届いた(国内のアマゾンと同じくらい俊足だ).まだざっと見しかしていないが,台湾と日本の関連文献をしっかり調べて書かれた詳細な伝記.著者は小石川植物園にも足を運んだようだ.繁体字なので旧字体の漢字を知っていれば台湾語を知らなくても大意は問題なく読解できる.

◆午前の┣┣" 撃ち —— グローバルデータに海外WiFi予約./クレジットカードの PIN 設定手続き.あとで郵送するとのこと.

◆[欹耳袋]ブエノス・アイレスで行くべき書店セレクション: 1) 〈El Ateneo Grand Splendid〉1860 Ave. Santa Fe, Buenos Aires, Argentina; 2) 〈Librería de Ávila〉Alsina 500-(1087) Buenos Aires, Argentina; 3) 〈Libros del Pasaje〉Thames 1762-1425 Buenos Aires, Argentina.これらのほかにブエノス・アイレス市内で「ここの本屋へ行け」というご推薦がありましたらよろしくよろしく.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 宇治川から召喚.橋姫様に逆らうとイノチがありません./ワタクシの場合,日本語で本を書くのは「自分があとで参照するため」という明確に “利己的” な理由と動機があります.体系的に知識と文献を「本」として書いておけばあとで得をするのはほかならない自分ですから.他の読者が私の「本」を読んでくれるのは望外のシアワセです.

◆[欹耳袋]日本酒二題 —— JBpress「ワイン界の権威の評価で日本酒にバイヤー殺到:最高得点は「亀の翁・三年熟成」、業界活性化への貢献に期待」(2016年9月6日)※「日本酒の価格が手ごろで妥当な時代は、もう長くないかもしれない」— うわぁ.元資料:eRobert Parker Online Japan「ワイン・アドヴォケートが初の日本酒評価を発表」(2016年9月1日)※「日本酒(純米吟醸・純米大吟醸)の評価」— これはという銘柄がちゃんと入っているのはさすが.そして,あれはという銘柄が意外にも入っていないことがわかる./「閉店のお知らせ【やまちゃん 日本酒セルフ飲み放題 】」(2016年9月8日)※「当店は2017年の中ごろに閉店することにいたしました」— が〜〜〜ん!

◆からっとした真夏日すれすれの今日はひさしぶりに牛肉のビール煮込みを仕込んだ.今回は,いつものようなベルギー修道院ビールではなく,国産の黒ビールを使ってみた.

  1. 牛肩ロース肉塊1kgを50gサイズに大きく切り分け,たっぷり塩胡椒して,厚手のフライパンでしっかり焼き色をつける.
  2. 玉葱(大5個)は薄切りにして,深鍋に無塩バター100グラムを溶かし,褐色に色づくまで1時間ほど焦げないように炒める.※けっして焦がさないこと.焦がすと苦くなってしまうので.
  3. 1 の肉を 2 の鍋に入れてからめる.
  4. 圧力鍋に移し,ビール1リットルを注いで沸騰させる.※今回は軽井沢のヤッホー・ブルーイングの〈東京ブラック〉の350ml缶×3を使用した.本場のベルギービール,たとえばもっとコクのある Rochefort 10 とか Gouden Carolus あるいは De verboden vrucht が望ましいが値段が高い.経験上,Chimay の Grande Réserve Blue クラスでもOKだ.
  5. 圧力鍋の蓋をして中火の高圧設定.圧力弁が回り始めてから20分煮込む.その後,火を止めて20分ほどかけて自然減圧.
  6. 再び 2 の深鍋に戻し,塩胡椒で仕上げの調味.
  7. ジャガイモ5個を電子レンジで10分加熱してつぶしマッシュポテトにする.
  8. シチュー皿にマッシュポテトを敷いて,その上に肉を盛りつけ,ソースをたっぷりかける.クレソンをあしらって食卓へ.

今日の〈東京ブラック〉はホップの苦味よりも甘いロースト風味がビール煮込みにはぴったり.本場ベルギービール,たとえばもっとコクのある Rochefort 10 とか Gouden Carolus あるいは De verboden vrucht も過去にビール煮込みに使ったことがあるが,牛肉よりも値段が高くなってしまうことがある.もうちょい安い Chimay の Grande Réserve Blue クラスでもOKだ.しかし,それらすべてに比べて国産黒ビールはフトコロにもっとやさしい. 食卓では煮込んだのと同じ銘柄のビールを合わせれば首尾一貫していいのだが,しゅわしゅわ系の日本酒もとても合う.並行世界では青森・西田酒造店の白麹仕込み発泡純米酒〈外ヶ濱・Micro Bubble JUN〉のしゅわしゅわ感を満喫した.ああ,シアワセ.

→ het dagelijkse keukenleven「牛肉の黒ビール煮込みと〈外ヶ濱 Micro Bubble JUN〉」|クックパッド「牛肉の黒ビール煮込み」.

◆明日は松戸でゲネプロだ.△の練習をしないと!

◇本日の総歩数=4601歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.2kg(−0.2kg) / 28.0%(−0.5%)


8 september 2016(木)※台風崩れの低気圧通過

◆午前6時のろのろ起床.雨あがり.気温22.7度.雨上がりの観音台は水たまりが点々と残っている.明け方の雨雲は雲散霧消し,青空が広がってきた.午前8時の気温は24.8度.今日は気温が低いからという理由で全館空調はオフ.でも,湿度は十分すぎるほど高いんですけど.(´・_・`)

◆午前の┣┣" 撃ち —— 年末までの不在予定を所内カレンダーにすべて記入した.ほとんどいない月もあるのでいろいろよろしく>関係しそうなみなさん./「沖縄県知事・翁長雄志」名の出張依頼書が届く.

◆お昼休みまではガマン大会だったが,午後になってやっと全館空調が入ったので生き返った.外は曇り空だが雨雲が次々に通過して雨が降っているところもあるようだ.気温は真夏日ラインを行ったり来たり.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ┣┣" 箱がだいぶ空いてきたぞ.

◆夜になっても雨は降ったり止んだりを繰り返している.先日トライした “第一形態” のイチジク煮びたしはまだまだな感じがしたのでパワーアップさせた “第二形態” を試した.レシピはこんな感じ:

  1. イチジク3個を水洗いして皮付きのまま縦に二等分する.
  2. 昆布と煮干しのだしを濃い目にとって,粒山椒数個を投入.
  3. いい純米酒を大さじ2加えて,イチジクを切断面を下にして鍋に並べる.※今回は〈来福 MELLOW〉を使ってしまった.ごめんなさい.
  4. イチジクの上からフルーツ・ビネガーをひとまわし垂らして弱火で数分間煮込む.※今回はメルカード・ピッコロの「ALL国産 フルーツシロップ&お酢(ネーブル)」を使ってみた.
  5. だし汁ごと別容器に移し替えて冷蔵庫でしっかり冷やす.

合わせた日本酒は抜栓して数日が経過した油長酒造の〈風の森 アルファ・タイプ2〉26BY秋津穂22%精米.馥郁たる吟醸香がイチジクの野生の甘さを引き立て,その背後からビネガーの酸味が立ち上がってとても美味.さらに “進化” させようかな.

→ het dagelijkse keukenleven 「イチジクの煮びたし(第二形態)」 /クックパッド「イチジクの煮びたし(第二形態)」.

◆さすがにイチジクだけではご飯にならないので,ひさしぶりに「正調きつね丼」をつくった:

  1. 九条ねぎ一把を大ぶりに斜切りする.油揚げ8枚は短冊切りに.
  2. 鍋にみりん大さじ5と日本酒大さじ5を入れ煮切る.昆布と煮干しのだし200ccを投入してひと煮立ち.
  3. 油揚げを鍋へ.そのとききび砂糖小さじ2と薄口醤油大さじ2と粒山椒数個を投入.つゆがよく染みるように中火で10分ほど炊く.
  4. 九条ねぎを鍋に投入し,油揚げとよく混ぜ込んだら,すぐ火を止めて蓋をする.※九条ねぎを投入したら火を止めるのが最大のポイント.こうすればねぎが変色しない.九条ねぎを投入したら火を止めるのが最大のポイント.こうすればねぎが変色しない.青ネギは火を見せればあとは余熱で十分.
  5. 丼に炊きたてご飯.これでもかっというほど油揚げを盛り上げて.山椒とともに食卓へ.

きつね丼は確かにご飯ものではあるのだが,ワタクシ的には米粒に到達する前の “お揚げさん” をたっぷり食べたいという慾望が抑えきれず,きつね丼をつくるときはたいてい最初に油揚げだけ酒の肴として食べ尽くしてしまって,また油揚げを盛り上げてからやっとご飯とともにいただくという “儀式” をきちんと守っている.今宵は笠間・磯倉酒造の米々した〈稲里純米 しぼったまんまの出荷〉を抜栓した.やや甘めで濃厚な味わいはきつね丼の具にはぴったりだと思う.細かいことを言えば,酒の肴のときは黒胡椒を振り,ご飯のときは山椒を振るのがよろし.

→ het dagelijkse keukenleven 「イチジクの煮びたし(第二形態)」 /クックパッド「イチジクの煮びたし(第二形態)」.

—— 厨房記録がこうしてどんどん増えていく.

◇本日の総歩数=6629歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.4kg(+0.3kg) / 28.5%(−0.8%)


7 september 2016(水)※大井町にて初のお座敷

◆午前5時起床.曇り.気温25.9度の蒸し暑い明け方.まずは観音台ピストン往復.それもこれも「兼業日のうちに出勤簿にハンコを押さないと欠勤扱いとする」というなろ様のナゾ規則のせい.ぼたぼたと大粒の雨が降る不安定な空模様.今日は一日中こんな天気との予報.

◆[蒐書日誌]Edgar Anderson『Plants, Man and Life』(1952年刊行, Little, Brown and Company, Boston, x+245 pp.)※アメリカ Maine 州 Rockland の古書店 Dooryard Books から着便.同州 Owl's Head Library からの除籍本(「581-An2」).植物学者 Edgar Anderson の一般読者向け植物本.アボカドの話の章では架空植物の例を挙げて,多変量データの “可視化” の方法が論じられている.

◆[欹耳袋]岡田謙介「心理学におけるオープンサイエンスの進展と、統計学にできること」統計関連学会連合大会2016@金沢 pdf/〈別府八湯ウォーク〉 —— さて,また別府情報を集めないと.

◆午前8時,つくば駅.小雨が降ったり止んだり.気温25.1度.朝から蒸し暑さが充満している.今日は大井町のお座敷でまる一日の統計高座のお務め.外を歩き回ることはないが,都内の雨足が強まらないことを期待したい.午前10時,JR大井町駅直結の〈きゅりあん〉着. 今日はここの4階がお座敷となる.品川区の施設らしく,研修室や講義室がずらりと並ぶフロア.調理室には「養老乃瀧店長会議」という札が掲げられていた.ワタクシの講義室はごくふつうの部屋.今日の参加者は5名と聞いているが,TAなしだとこれくらいの小規模じゃないと “不幸せ” に対応できない.開始まで時間があったので,プロジェクターとの接続チェックと実習PCのR設定確認をする.

◆情報機構・統計セミナー:三中信宏「<入門の門前でまだ迷っている人のための>直感的で素朴な統計学~生物統計学へのお誘い~」,2016年9月7日(水)10:30〜16:30@きゅりあん4階研修室(東京・大井町 → 地図

  • [大井町]実習パソコンの設定は完了した. “ご不幸” が降臨しないことを. posted at 10:10:31
  • [大井町]スタンバイちう. posted at 10:23:29
  • [大井町]スタート. posted at 10:28:54
  • [大井町]午前の研修だん.統計学概論からデータ視覚化(ドットチャート,箱ひげ図,散布図など)の解説とR実習.マウスが成仏してしまった. posted at 12:07:56
  • [大井町]正規分布から分散概念,実験計画法の台本を説明だん.いま休憩ちう. posted at 14:32:46
  • [大井町]実験計画法の乱塊法と多重比較の説明だん.休憩後に質疑タイム. posted at 16:09:41
  • [大井町]お座敷だん. posted at 16:43:12

◆午後5時半に秋葉原着.しばしの打ち合わせと原稿加圧.その後,秋葉原の異界〈赤津加〉の暖簾をくぐる.午後10時半につくば帰還.やや うう…….

◇本日の総歩数=7923歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.1kg(−0.2kg) / 29.3%(−1.5%)


6 september 2016(火)※四年ぶりに慶應日吉へ

◆午前5時半起床.雲が多めの朝.気温25.1度.ここ数日の蒸し暑さはなかなかつらい.今日は日吉へ出撃するが,明日の大井町でのお座敷のしたくを怠りなくすませておかないととひさしぶりに Parallels Desktop の Windows 10 を起動したのが運の尽き.延々と「更新の祭典」が始まってしまった.それでも高座に上がってからいきなりアップデート攻撃を食らうよりはマシ.R関係のアップデートはそのあとにやらないと.Windows の場合「しばらく放置したあとひさしぶりに起動する」というのが “災難” のきっかけであることが多い.また Office の超弩級更新は “野良犬に噛まれた” と諦めるしかない.出先でいきなりアップデーター数百MBを WiFi で落とさせるとか(泣).

◆[欹耳袋]本日の出撃先:第10回生物学基礎論研究会【日時】2016年9月6(火)〜7日(水)【場所】慶應義塾大学日吉キャンパス第4校舎独立館D309教室.

◆いきなり発生した台風13号「マーロウ」は9月8日頃に関東接近か.明日の夜からは要注意.

◆日吉への道は暑く遠い —— 午前10時前,つくば駅.気温29.5度.朝から蒸し暑い.午前11時半,JR大井町駅にて下車.明日のお座敷の場所を確認.都内の気温はすでに32.1度ときびしい残暑.東急大井町線に乗り換えて自由が丘へ.途中下車して自由が丘デパート3Fのハンガリー料理〈キッチン・カントリー〉にてランチ.開店間もない店内はいたるところ華やかなマジャール模様が.ハンガリー風ロールキャベツ「トルトット・カーポスタ」と「冷製さくらんぼスープ」.伝統ある古いデパートの3階にあって,平日だとほとんど人がいない.そんな一角にある昔からの店.注文したトルトット・カーポスタにはひき肉と米が詰められていた.じっくり煮込まれたいい味.食後は夏限定の冷製さくらんぼスープ.これがうまい! さくらんぼスープの底に粒が沈んでいる.正午過ぎ,4年ぶりの慶應義塾大学日吉キャンパス・独立館へ.みんな,独立せよ!

◆[欹耳袋]CoSTEP #hokudaicostep 「日本デザイン学会 グッドプレゼンテーション賞 受賞記念インタビュー・村井貴さん」(2016年9月6日)※おめでとうございます.ワタクシとでびるまんの名前が揃い踏みしてる.

◆午後1時定刻に生物学基礎論研究会開始.佐藤直樹さんの講演と配布資料からいろいろ情報を得ることができた.

  • Sapp, J., Carrapiço, F., Zolotonosov, M. 2002. Symbiogenesis: the hidden face of Constantin Merezhkowsky. Hist. Philos. Life Sci., 24: 413-40. pdf
  • C. Mereschkowsky 1905a. Über Natur und Ursprung der Chromatophoren im Pflanzenreiche. Biol. Centralbl., 25: 593–604.
  • C. Mereschkowsky 1905b. Nachtrag zu meiner Abhandlung: Über Natur und Ursprung der Chromatophoren im Pflanzenreiche. Biol. Centralbl., 25: 689-91
  • 佐藤直樹 2016. 色素体細胞内共生説の源流:メレシコフスキー論文の紹介と再評価. 光合成研究, 26(2): 106-117. html | pdf [open accexx] ※Mereschkowsky 1905a, b の日本語訳.
  • William Martin & Klaus Kowallik 1999. Annotated English translation of Mereschkowsky's 1905 paper ‘Über Natur und Ursprung der Chromatophoren im Pflanzenreiche’. European Journal of Phycology, 34(3): 287-295. html | pdf ※Mereschkowsky 1905a, b の英語訳を含む.
  • Michel Morange 2016. Une histoire de la biologie. Seuil を佐藤直樹さんが翻訳中とのこと.また,みすず書房からかな?

◆午後6時前,生物学基礎論研究会の初日が終わった.明日も続くが,ワタクシは大井町高座があるので初日のみの参加.午後8時過ぎ,つくば帰還.こんな時間なのに気温27.5度という蒸し暑い夜.明日の高座の準備をチェックしないと.

◇本日の総歩数=6854歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.3kg(0.0kg) / 30.8%(0.0%)


5 september 2016(月)※お団子パワーで拙速蛮勇

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.朝焼け.気温23.0度.グラズノフの総譜読み.一週間後に敗者復活なるか.朝の観音台は弱々しくツクツクボウシが鳴いているが,今日も残暑が続くとの予報.ときどき雨雲が通過するらしい.

◆[欹耳袋] #BLOGOS 「センター"記述式"導入による惨状」(2016年9月5日)※「何度でも書きますが、いったい、いつ、誰が、新テストの採点をするというのでしょうか」「いいかげん、研究者に研究させろよ!(怒)」— 御意.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 一仕事が終わった.まあ慣れてるとはいえ新規開設はどきどきする.

  • [つくば]インテルメッツォ(1)303字だん. posted at 11:31:09
  • [つくば]インテルメッツォ(1)205字だん. posted at 11:46:50
  • [つくば]インテルメッツォ(1)286字だん. posted at 14:00:46

◆南の方から雨雲が次々に北上してきている.正午過ぎ,いきなりスコール.夏みたい.昼休みのグラズノフ〈四季〉の総譜読み.第二景「春」のワルツ,どこかで聴いたような旋律だとずっと思っていたのだが,久石譲の「人生のメリーゴーランド」であることにいま気がついた.石下〈春子屋〉のお団子を食後にいただいて,午後も破壊的な拙速活動を敢行するぞ.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 海外旅行保険のオンライン契約をすませた.

◆思い立ったが吉日の拙速で,食録〈het dagelijkse keukenleven〉を新規開設し,連動してクックパッドにもデヴューした.食欲の秋の到来だ.

◆カンパチのあら炊きは前日のうちにつくって一晩越すと味がよく染み込んでいる.次のレシピを食録クックパッドで公開した.このやり方だとシステマティックにどんどん公開できそうな気がする.

  1. カンパチのあらは塩を振ってから熱湯をかけて “霜降り” にし,冷水下で血合いをていねいに取り除く.
  2. 大根は大ぶりに乱切りして,米のとぎ汁で下茹でする.
  3. 平鍋に日本酒200ccと水1リットルを入れて火にかけ,ブリを投入する.沸騰したら中火にして,浮いてくるアクをていねいにすくい取る.
  4. 大根を投入し,みりん100ccと土生姜の薄切りを加えて,中火で炊く.
  5. その後,濃口醤油40ccを投入し,弱火で1時間ほど炊く.
  6. お好みで針生姜をトッピングして食卓へ.

魚のあらはうまいし安いしいうことなし.脂の乗ったこの味に合うのは,来福酒造〈来福X〉の「黒」というナゾの日本酒かな.スペックがすべて非公開なので,ナゾの酒.しかし,線の太さとボディは来福らしい.このナゾのお酒を呑むたびに横浜・野毛の裏道にあるナゾの日本酒バーとそこのナゾの女性店主を思い出す.ナゾがナゾを呼ぶ.

◆明日はひさしぶりに日吉へ.日吉キャンパスの地図pdfが19.0MBと巨大すぎてここは “宇宙” ですかそうですか.

◇本日の総歩数=2651歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.3kg(+0.4kg) / 30.8%(−0.1%)


4 september 2016(日)※残暑の日曜は厨房仕事

◆午前6時前起床.雨上がりの晴れ間.気温23.1度.午前中は曇りときどき雨粒が降りかかるぱっとしない空模様.気温は27度超で,これまた蒸し暑くよくない.すっきり秋晴れはまだ遠い先のことか.午後になって青空が広がってきたので買い出しに出かけるとするか.日差しが強いのなんのって.

◆午後3時からみっちり3時間の厨房仕事をこなした.今日は何だか気合が入っているなあ.まずは初秋野菜の煮びたしから:

  1. 茄子を縦割り二等分して水にさらす.
  2. 万願寺とうがらしを斜に2分割する.
  3. トマトはヘタを取る.
  4. パブリカはアルミホイルで包んで220度設定のトースターで30分焼き,熱いうちに皮をむく.
  5. フライパンに油をひき,茄子を焦げ目がつくまでしっかり炒める.同様に,万願寺とうがらしも炒める.
  6. 煮干し&昆布出汁400ccを用意し,みりん120ccと薄口醤油60ccを投入して煮立てる.
  7. ナスと万願寺とうがらしを煮て,その後トマトとパブリカを投入して火を止める.
  8. 別容器にだし汁ごと移し替えて冷蔵庫でしっかり冷やす.

◆続いてイチジクの煮浸し:

  1. 平鍋に水300ccで昆布・鰹だしをとり,みりん大さじ2,薄口醤油大さじ1を加えて煮立てる.
  2. 水洗いしたイチジクは皮付きのまま縦割り二等分する.
  3. 火を止めた 1 の平鍋に粒山椒を数粒投入し,イチジクの切断面を下にして並べる.そのまま10分間放置.
  4. だし汁とともに容器に移し替え,冷蔵庫でよく冷やす.
  5. 皿に盛りつけるとき,イチジクの上に貴醸酒をまわしかける.※今回は来福酒造の貴醸酒〈来福 MELLOW〉を使った.

◆なお,筑西市の蔵元・来福酒造の〈来福 MELLOW〉は仕込み水に純米酒を使うという貴醸酒の造りで,独特の甘みと酸味が味わえる.食中酒としては不向きかもしれないが,今回つくってみたイチジクの煮びたしにはぴったりの食前酒だった.食中酒は油長酒造の〈風の森 アルファ・タイプ2〉26BY秋津穂22%精米.一年間ずっと氷温室で寝かせていた.抜栓直後の微炭酸はいつもの風の森だが,22%まで磨かれているせいかクリアな味わいがいちだんと強く感じられる.うんうん,食欲の秋の到来である.

◆思い立ったが吉日なのでさっそく開設作業に取りかかる.

◇本日の総歩数=3665歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 90.9kg(−0.9kg) / 30.9%(+0.6%)


3 september 2016(土)※松戸の森で叩く三角形

◆午前6時半のろのろ起床.いつになく遅い目覚め.外はよく晴れて朝日がまぶしすぎる.気温23.2度.

◆[欹耳袋]random dispersal 「(cowplotパッケージ)研究用にスッキリ簡潔にggplotを描画 & 複数パネル化 」(2016年9月2日).

◆残暑が戻って真夏日になった昼下がり,今日のランチは牛久の〈手造りそば 季より〉へ.たどり着くまでが一苦労.初めてだったので周囲をぐるぐる回ってしまった.彩り豊かなオードブルから始まって,店主渾身の蕎麦がき,旬のイチジクの天ぷら,そしてお蕎麦とデザートまでとてもおいしくいただきました.

◆午後5時,つくば駅.これから△とともに松戸へ初練習に.午後6時,武蔵野線・新八柱駅着.練習会場の〈森のホール21〉までてくてく歩く.午後6時半から練習開始.慣れない初めての曲は随所で “滑落” してしまった.グラズノフ〈四季〉は芋づるのように曲が続くので,いったん△で “滑落” すると復帰できないことがわかった.本番までのあと一週間で死ぬ気で△を練習しないとマジ死ぬ.チャイコフスキー〈白鳥の湖〉組曲のシンバルは大太鼓とティンパニーにはさまれると他の楽器がまったく聞こえない.チャルダッシュなんかまるで打楽器のためのアンサンブルだし.午後10時過ぎ,つくば帰還.松戸は雨が本降りだったが,つくばは雨上がり.とても蒸し暑い.

◇本日の総歩数=7623歩. 朝◯|昼△|夜−. 計測値(前回比)= 91.8kg(−0.2kg) / 30.3%(+0.5%)


2 september 2016(金)※年内の旅支度ほぼ完了

◆午前5時半起床.晴れ.気温20.9度.しかし,穏やかに晴れた観音台は昨日ほど爽やかではない.湿気があるせいかもしれない.気温は25.9度.今日も真夏日になるとの予報.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「女性の性的絶頂 進化生物学者がそのナゾを解く」(2016年8月31日)※元記事:Carl Zimmer | Scientists ponder an evolutionary mystery: the female orgasm | 1 August 23016. The New York Times.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 複数の旅支度が同時並行で進んでいる./ブエノスアイレスのホテルから confirmación メールが届いた.地球のウラ側での宿が確保できて一安心./沖縄糸満大旅行の「足」と「宿」をようやく確保(オキナワは意外に選択肢が少ない).これをもって年内のすべての巡業旅の旅程が確定した./勢いで大晦日までの┣┣" 撃ちカレンダーを一挙更新.今月はまだ5割くらいは観音台に実在するけど,旅から旅へと渡り歩く10月とか12月は,週に1回も出勤簿にハンコを押せれば御の字って感じの勤務実態になる予定.

◆[欹耳袋]外部依頼していた複写が到着した:Kim Kleinman 2002. How graphical innovations assisted Edgar Anderson's discoveries in evolutionary biology. Chance, 15(3): 17-21. やっぱり Edgar Anderson の自叙伝:Edgar Anderson『Plants, Man and Life』(1952年刊行,Little, Brown and Company, Boston)を買わないとダメっぽいので ABE Books に即発注した.その他,関連文献をさらに複写依頼したり,ダウンロードしたり.

◆ものごとは「アタマ」に覚えさせず,必ず「紙きれ」に覚えさせるべし —— その日その日の「メモ断片」がいつ散逸してもいいように,こまめに “転写” と “逆転写” するのがワタクシなりの流儀.まずはじめに,A4反故紙をA6サイズに4等分カットして居場所のいたるところら “山積み” して,備忘メモをどんどん書き散らしていく.一日分まとまったら,「day planner」であるA6反故紙1枚にまとめる.別途「month planner」のA6反故紙を用意して,向こう一ヶ月分の┣┣" 撃ち予定をリストする.day planner から必要事項を “転写” .逆に month planner から day planner に “逆転写” することもある.最後に,month planner から市販の蛇腹 「year planner」(システム手帳用で国産品なら数百円)への “転写” と “逆転写” をする.こうすれば┣┣" 撃ちの漏れ落ちはなくなる.永久保存するのは year planner のみと決めている.

これらの┣┣" 撃ち予定は,ワタクシのサイトの「活動鳥瞰表」でもオンライン公開しているが,それはあくまでも副次的な公開にすぎない.基本は紙のメモ書きの束.それらを “転写” と “逆転写” で体系化する.以前は,A6サイズのメモ用紙の適当なフォルダーがなくて困っていたのだが(紙束はすぐ散逸するものである),その後,渋谷〈ワタリウム美術館〉のショップでちょうどいい革フォルダーを見つけて以来ずっと愛用している.

思い起こせば,こういうメモ書きシステムの祖先型は1992年にはできあがっていたので(蛇腹の year planner を使い始めたのがこの年),かれこれ四半世紀も続いていることになる.何事も長く続けるためには,よそいきの特別扱いをするのではなく,逆に日常生活の部品の一つとして組み込むのがもっとも効果的で,ワタクシ流のメモ書き法もすでにそうなっている.

◆[欹耳袋] Petr Keil | Will future generations be able to read our e-papers and use our e-data? | 1 September 2016. 「[H]ard copies have one advantage over binary data: they are readable without any special device」— うなずくことしきり.ワタクシの仕事柄,昔の本や論文の図版が必要になるが,そういうとき,ええかげんにデジタル化された電子文献ではどうしようもない.てきとーに電子化されたpdfの画像なんかだとスキャン精度が低すぎて話にならないとときどき編集者から指摘される.根性を入れた高精細スキャンじゃないとダメ,と.Cambridge UP 編集部からは「原本から直接スキャンしてくれ」というリクエストがあった.極東の文化的小国にそんな無理難題をふっかけず,お近くの British Library にでもひとっ走りしてくれればいくらでも “原本” があるでしょうにとつぶやきそうになった.電子本や電子ジャーナルだけで日々の仕事ができることもあれば,ワタクシのように紙の “原本” がないと息絶える場合もあるわけで,それは世の中にはいろんな研究がありいろんな研究者がいることを考えれば十分に想像してもらえるだろう.ワタクシ的には紙版を捨てて電子版のみという生き方はムリ.

◆西日が居室に攻め入る夕刻,今日は振替休日だったことを思い出したので,今日はこのへんで観音台を撤収することにしよう.

◆明日は松戸オケの初練習日.しっかり “予習” しておかないと.

◇本日の総歩数=4857歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.0kg(0.0kg) / 29.8%(+0.6%)


1 september 2016(木)※月の始まりは旅の予感

◆午前5時起床.晴れ.気温19.8度とすっきり涼しい早朝は月のはじめの東雲.今朝の最低気温は19.6度と涼しかったが,朝日とともに急上昇.午前8時半の今は25.0度と夏日ラインに達した.今日も真夏日になるらしいが,空気が乾燥しているかぎりは霞ヶ浦のように広い心で許す.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 居室のごく一部分を掃除しただけでもうタイヘン.紙の “歴史的堆積物” は溜めこんではならぬ./最近は,執筆文字数は「400字」単位ではなく「140字」単位の方がしっくりくる.

  • [つくば]インテルメッツォ(1)151字だん. posted at 09:46:18
  • [つくば]インテルメッツォ(1)264字だん. posted at 10:04:26
  • [つくば]インテルメッツォ(1)243字だん. posted at 11:38:06

◆[蒐書日誌]橘宗吾『学術書の編集者』(2016年7月30日刊行,慶應義塾大学出版会,東京, xii+198+7 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-7664-2352-5 → 目次版元ページ)※学術出版界でいまもっともぶいぶい言わせている名古屋大学出版会編集長の手になる本.売れないのに売れる秘策はあるのか.章立て:「序章 学術書とは何か」「第1章 編集とは何か:挑発 = 媒介と専門知の協同化」「第2章 企画とは何か:一つのケーススタディから」「第3章 審査とは何か:企画・原稿の 「審査」 をどう考えるか」「第4章 助成とは何か:出版助成の効用と心得」「第5章 地方とは何か:学術書の「地産地消」?」「付録 インタビュー「学問のおもしろさを読者へ」」.

ワタクシ的には,他の章よりも,実は「序章 学術書とは何か」(pp. 1-22)がもっとも印象に残った.本文が20ページそこそこなのに,その注が10ページあまりもある(pp. 167-177).いまの研究の趨勢の中での学術書の位置づけと著者なりの「学術書観」が浮かび上がってくる.著者は言う:「(電子ジャーナルを主とする)自然科学系の学問モデルの規範化が学術の世界全体で進み,それによって生じたのが,後述する,論文概念の無差別化・一般化と論文中心主義の全域化であり,書籍の軽視です.そこでは書籍は,こうした論文の束か,長めの論文だと見なされ,もしそうでないとしても,論文で書かれた内容を希釈した二次的な文章が掲載されるものと見なされる傾向が生まれます.そして論文がすべてそのまま電子化されるならば,紙の学術書にはもはや用がないか,二次的なものにすぎない.しかし,それは違う,というのが本書の考えです」(p. 15).

著者は論文=情報断片と書籍=全体体系を対置している:「知識に情報としての側面があることを否定するつもりはありませんが,知識には,それを身につけようとすることによってその体系性・全体性に触れ,その全体を隅々まで知らないままそれを経験するという側面もあるでしょう」(p. 16).「情報には作者は存在せず,読者もまた存在しない」(p. 18)と著者が言うとき,書籍は「作者」の手になる「作品」であるという著者の立場が浮かび上がる.書籍の書き手はサラミをスライスするのではなく,作品を創りあげることが求められている,と.

昨年読んだ:鈴木哲也・高瀬桃子『学術書を書く』(2015年9月25日刊行,京都大学学術出版会,京都, vi+155 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-87698-884-6 → 書評目次版元ページ)と比べると,この『学術書の編集者』はかなり “硬派” で,ちがった視点を読者に提供している.並べて読むといいと思う.

『学術書の編集者』を読み終わって,この6月に出版された Willi Hennig 生誕百年記念論文集:David M. Williams, Michael Schmitt, and Quentin D. Wheeler (eds.)『The Future of Phylogenetic Systematics: The Legacy of Willi Hennig』(2016年6月刊行, Cambridge University Press[The Systematics Association Special Volume Series: 86], Cambridge, xvi+488 pp., US$155.00 / £99.99, ISBN:978-1-107-11764-8 [hbk] → 目次情報版元ページ「英文の論文集に寄稿する」)に寄稿したとき,編者のひとりとのやり取りで,彼がけっして「論文(paper)」と呼ばず,必ず「作品(piece)」と書いていたことをふと思い出した.

◆午後の┣┣" 撃ち —— いろいろと旅支度が続く.出張日程が決まったらすぐにすべて予約するクセがついてしまった./冬の宮崎巡業日程が確定.宮崎牛に幅寄せされ,地頭鶏につつかれる日々が今年もまたやってくる.すぐ「宿」と「足」の確保に走り回らないと./宮崎(市内)のホテルは楽天トラベルで,ついでに大分(別府)のホテルは Booking.com でそれぞれ確保した./沖縄(糸満)はどこに泊まればいいものやら.いずれもフライトの方を即決しないと./ブエノスアイレス(アルゼンチン国)はフライトは決まったがホテル未定だったので,これまた Booking.com から予約完了.

◆九月の始まりは巡業の旅の季節の到来を感じさせる.東西南北はもとより地球のウラ側まで足あとがつく.

◇本日の総歩数=3542歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.0kg(+0.3kg) / 29.2%(+0.6%)


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