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日録2010年10月 


31 oktober 2010(日) ※朝帰りのつくばはどんより雨空

◆午前5時半に起床.ホテルの窓越しに外を見ると,台風は通過したはずなのに曇りときどき通り雨で日も射すという変な空模様だ.チェックアウト.北千住では通り雨がざあざあ降っていた.さすがに休日の朝のつくばエクスプレスの下り方向はがらがら.つくばに帰り着いた.こっちも曇りときどき小雨.カビオのつくば科学フェスティバルの露店をひとまわりしてこようかな.

◆[進化思考]本日の余響: @yuifuのツイッター(2010年10月30日)「分岐図・系統樹・進化シナリオのどのレベルの仮説について考えているのかを意識しなくてはいけないなぁ,と思った.あと,楽しみにしていた文献リストがなくて残念」※ここにもひとり「文献リストファン」が!

◆午前いっぱい曇ったり小雨が降ったりしていたが,午後1時を過ぎていきなり陽光が.どこからともなく「筑波音頭」が聞こえてくるんだけど,どうもカピオの方角から.気温15.6度.雨上がりの昼下がりは _φ(゜゜)っな感じで過ぎていく.

◆[欹耳袋]世の中にまだこんなに多くの「PCかな入力派」(ワタクシもそのひとり)が残存していようとは!:Yomiuri Online〈発言小町〉「(駄)かな入力がメイン」(2010年10月28日〜) ※圧倒的多数を占める「ローマ字入力派」に抗して.

◆再び雲が厚くなってきた夕方,本日は午後5時から〈つくば古典音楽合唱団〉第24回定期演奏会.そろそろノバホールに向かうしたくをしないと.「徒歩三分」という近さについ油断してしまって,開演直前に駆け込むことがよくある.ノバホールはすでに開場していて,お客が続々と入場していた.演目のうちバッハのモテットは知っていたけど,ヴィヴァルディの〈グローリア〉は初めて.久しぶりにBCJ島田さんのバロック・トランペットを生で聴くことができた.演奏会終了後,ノバホールの外に出たら霧雨が降っていた.

◆神無月が指の間からするすると流れ落ち,明日からはもう霜月とは.今年はもう冬眠しようかな〜(ぼそっ).

◆本日の総歩数=3426歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=未計測/未計測


30 oktober 2010(土) ※台風に逆らって厚木へ突き進む

◆午前5時起床.予報通り風雨が強まってきたが,風はまだそれほど強くない.今日の夕方が最接近だというが,ちょうど厚木に向かっている頃なんですけど…….その間にも,台風は南海上を関東に向かって接近中.雨音が響くほど風雨が強くなってきた.小田急,根性だ〜!

◆アマゾン発注のとある本の件.さんざん待たされたあげく,「入荷できないからキャンセルね」という連絡メールが届いた.今年出たばかりの新刊(pbk版)のはずなのに〜.即座に AbeBooks を検索したら unused のhbk 版が pbk 版よりも安かったり.結果オーライ.

◆[欹耳袋]国際分類学会議(ICC 2011), 11 - 15 July 2011, University of St Andrews, St Andrews, Scotland ※スコットランドかぁ! 以前は〈IFCS〉= International Federation of Classification Societies という各ブランチごとの「分類学会」(日本にも「日本分類学会」がちゃんとある)の連合体という体裁の国際会議だったが,今後は〈ICC〉= International Classification Conference という一体型の会議になるのだろうか.

◆[蒐書日誌]系統樹の記述言語 —— 『Graph Description Languages: Dot Language, Gxl, Newick Format, Graphml, Graph Modelling Language, Xgmml, Trivial Graph Format』(2010年刊行,Books LLC,Menphis,vi+24 pp.,ISBN:9781158393213 [pbk]).インターネット上の Wikipedia ドキュメント〈Category: Graph description languages〉の書籍化.だから,別に「紙」の本を買う必要はなかったのだが,いちおう“証拠物件”として.系統樹記述の世界標準である「Newick フォーマット」を始め,さまざまなグラフ記述言語の解説が載っている.

◆風雨の中を厚木に向けて出撃 —— 11:02発のTX区間快速に乗って都内に出る.目指すは厚木の東京農大キャンパス.都内はもちろん雨.風が強くて折り畳み傘が昇天してしまった…….外は台風の風雨がいよいよ強まっている.本厚木駅前で傘を買ってから,タクシーで農大へ.丘の上に立つ農大キャンパスは台風からの強い風に吹き晒されていた.しかも,農大の収穫祭は台風のため大学側の判断により午後2時であえなく打ち切りになり,昆虫学研究室では真っ昼間からのやけくそ宴会に突入.あとで知ったことだが,昆研のOB総会は台風接近により急遽午後3時からに変更されていた.午後8時まで昆研の中で?次会.その後,本厚木駅前の〈千年の宴〉に場所を移して午後10時過ぎまで.雨は上がったが,強風がなお吹いている.へろへろとホテルに入ってやっと就寝だ.

—— 台風接近中にわざわざ泊まりがけで呑みに行くとは.しかも,同じ関東圏内なのに.

◆本日の総歩数=6487歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼×|夜×.計測値(前回比)=90.7kg(−0.3kg)/27.6%(+0.2%)


29 oktober 2010(金) ※薄日が射すつくばにて原稿書き

◆午前4時半起床.曇り.気温9.2度.冷え冷えした夜明け前.昨日は充実しまくりの巡業日だった.今日は一転して書きまくりの執筆日になる予定.

◆[蒐書日誌]熊をめぐるフォークロア:西と東 —— 赤羽正春『』(2008年9月25日刊行,法政大学出版局[ものと人間の文化史 144],4+viii+378 pp.,ISBN:978-4-588-21441-7 → 版元ページ)/ベルント・ブルンナー[伊達淳訳]『熊:人類との「共存」の歴史』(2010年8月刊行,白水社,東京,ISBN:978-4-560-08085-6 → 版元ページ

◆午前9時,氷雨が降り続いた昨日とは一転して,朝から気温も高く(服装に有意差なしだが),雲間からときおり薄日も射すまずまずの空模様.しかし,明日は東京農大(厚木)の収穫祭&昆研OB総会に行くことになっている(しかも夜!).日頃の行ないがいいので,台風はどこかに逸れてくれるだろう.

◆小┣┣" の群れ —— 年末調整書類が届いた.毎年恒例.あれこれの書類を集めるんですね./12月10日(金)東大・紫工会総会&懇親会.分身が出席すりゃいいんだけどイヤだというので欠席通知だん./東大農学部エコロジカルセイフティ学特論の日程調整だん./来月の数理統計研修テキスト(基礎編)が着便した.受講者計52名.都道府県からは100名あまりの応募者./来月分の出張伺・年休届・兼業願など合法的不在申請.|小┣┣" も積もればリヴァイアサン #ToDoShootエクセルで事務文書をつくるのすぐやめれ!(お願いね)エクセル文書の書式が指定されたので,xls ファイルを pdf 出力し,プリントアウトした上で,すべて〈手書き〉で記入して事務に提出した.※「負けてたまるか」って感じで…….

—— 熊ならぬ┣┣" が大増殖している.

◆正午前,北の方から青空が広がってきた.気温14.1度.乾いた冷たい空気が心地よし.居室は有象無象の┣┣" の楽園なので,昼休みは窓を全開放して淀んだ空気を入れ替えることにしよう.明日,台風接近により風雨が強まるとはとても想像できない.しかし,明日30日の夜あたりに台風が関東上陸かもというニュースが流れている.ちょうど厚木で呑んだくれて…いや,農大昆研OB総会の真っ最中なんだけど,やはり泊まる場所を確保しておく方がいいだろう(日頃の行ないの善し悪しとは無関係に).昆研で雑魚寝を覚悟していたけど,節足動物よりも脊椎動物の方が近縁でなじめるかも…

◆[蒐書日誌]K. A. チミリャーゼフ[横田伊作・亀井健三訳/松浦一・早坂一郎校閲]『進化論綱要』(1964年2月1日刊行,新科学文献刊行会,米子,vi+176 pp.).本郷通りの東大正門向かい側にある井上書店にてゲット.原書は1953年の出版(第5版).内容的には,【種】の問題に続いて,自然淘汰と人為淘汰を中心とするダーウィン進化論の解説.なお,この版元は同じ米子の「たたら書房」とどういう関係にあるのだろうか,と本の内容とは何の関係もない素朴な疑問が湧き上がる.

◆午後4時,年末までの二ヶ月分の出張伺・年休届・兼業願・外勤申請・フレックスタイム変更をまとめてドカンと提出してあげたよ.全部〈手書き〉だったので右手がぷるぷる状態.時間単位年休がリミット超過かと心配したが,ちょうど一日分を残すことができた.なんだか「仕事」をしてしまった錯覚が….

◆[系統樹思考]本日の残響:100年前のケンジ君「病むときは」 (2010年10月26日)

◆[欹耳袋]〈WZ Editor version 7〉 リリース. さてバージョンアップしようかな./〈Incanter〉:a Clojure-based, R-like platform for statistical computing and graphics.

◆本日の総歩数=2500歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.0kg(+0.1kg)/27.4%(+0.3%)


28 oktober 2010(木) ※氷雨降る都内を終日転々と移動

◆午前4時半起床.曇り.予報では雨になるらしい.昨日はとても寒い一日だった.午前零時前に6.1度.いまは7.8度だ.日に日に寒くなる早朝.曇天だが東の空の隙間から紅に染まる夜明けが望める.今日もまた朝から巡業ふたつ.夜は計量生物学会の理事会が神楽坂にて.しめて14時間の実働だ.

◆[欹耳袋]〈BioSystematics Berlin 2011〉の事前登録締切が「11月14日」まで延長されていた.2月末のベルリンをエンジョイしに行く人はいないかな?

◆┣┣" 撃ち予定 —— エコロジカルセイフティー学特論の日程が確定したので,学生に周知しないといけないな./来月の出張・年休・兼業の予定確認.書類提出は明日の┣┣" .

◆今日もまた東京出撃 —— 7:56発のTX快速に乗る.つくばはまだ曇り空.千代田線がまたしても遅延している.出勤時間帯はいつもそうなのだろうが,まだあまり慣れていない.北千住で雨が本降りになっていた.肌寒い.寒い夜の夕餉には,Staub の深鍋でシュークルートをじっくり煮込んで,アルザスのゲヴルツトラミネールとともに味わいたい.ぜひそうしたい.

玉川学園駅に着いたら傘なしではいられないほどの強い雨.玉川大学の今日の高座は分子配列のアラインメントと距離法(NJとUPGMA)による系統樹推定の考え方と MEGA4 による実習.講義が終わって後者の外に出たら本降りの雨が寒すぎる.濡れながら駅まで戻って再び小田急に乗り,経堂にて途中下車する.駅前の〈らかん茶屋〉にてランチをば.その後,神保町の書店を通り抜け,雨なお降り続く本郷通りの〈ルオー〉にやっと到着.雨の本郷通りを見やりつつウィンナコーヒーとともに一休み.半時間のちに次の高座だ.東大での今日の生物統計学高座は実験計画法(完全無作為化法)の初回.予定通り実験区のレイアウトから分散分析までの作業手順を解説した.

本郷での統計学高座を終えて,本日最後のお勤めは神楽坂の東京理科大にて午後7時から計量生物学会評議員会.南北線で飯田橋に向かう.雨の神楽坂はいつもなら趣があるのだが,こんなに寒いと救いようがない.今日の評議員会は顔合わせとともに次期執行部の選出.ある役職が決選投票になり,どうするかでしばし論議.「エクセルでやれ」「いやエクセルに頼ってはいけない」「Rの乱数で決めては?」「SASはあるけどRはインストールしていない」というようなやり取りが続いたのち,けっきょくあみだくじというプリミティヴな方法で妥結した! 生物統計学の学会がアミダで役員選出ですかっ(ウケる〜).午後8時に理科大での学会評議員会が終わった.ここに長居は無用.雨の中をそそくさと飯田橋の地下に逃げ込む.このまま自宅に直帰.

……の予定だったのだが,夕ご飯をすませていないので,つくば駅に降りてからアイアイモールに新しくできた創作郷土料理〈ガマの油〉に初めて入ってみた.きょう一日の勤労のご褒美としてカウンターで独り飲み.王禄,いっただきまーす! 醸し人九平次,とってもうまい.ここ〈ガマの油〉がお向かいの蕎麦屋〈一成〉の姉妹店だったとは! 午後10時過ぎ,そろそろ気力と体力のリミットかも〜.しめて14時間の実働タイム,おつ〜.これまた新しい店の蔵出し酒場〈〉も満員だった.アイアイモールはこうしてしだいに「飲み屋横丁」と化していくのだろうか.それはそれでいいことだと思うが.

◆午後11時半,フォロワー数が「1900名」を越えていた.どうもありがとうございます〜.

◆本日の総歩数=8671歩[うち「しっかり歩数」1448歩/20分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.9kg(+0.1kg)/27.1%(−0.5%)


27 oktober 2010(水) ※木枯らし一号が吹いて本郷潜伏

◆午前4時すぎ起床.外は真っ暗.寒いなあと思ったら,気温は8.5度まで下がっていた.木枯らし一号が吹いた.まだらに浮かぶ雲が昇る朝日に赤く染まる.午前6時には気温はさらに下がって8.5度になっている.今日の午後は東大の専攻教員会議に出席するので,またしても本郷あたりに出没する.

◆[系統樹思考]本日の反響:@so_sen ツイート(2010年10月27日)※アブダクションは「明日のこと」は考えません.その時点での「ベスト」を求めるという姿勢がポイント.その日その日を生き抜くためのアブダクションにとって「ベター」という表現はありえないですね.瞬間的な「ベスト」がすべて.統計学でいう一致性(consistency) みたいなものは要求しません.ソーバー『過去を復元する』の後半では尤度=アブダクションと統計学的一致性との不整合が論じられています

◆┣┣" 撃ち予定 —— 東大農学部の専攻博士論文中間発表会は11月17日(水)14:00〜15:00.副査なので出席必修./『思想地図β』の英文アブストラクト(日本語で1000字)が必要とのこと.月末までに./首都大と横国のレポート提出状況を確認すること.

◆都内へ出撃 —— 午前9時には青空が広がってきた.さて,そろそろ本郷に出撃しようかな.気温11.4度.いささか気が早いが冬晴れのような乾いた青空が広がっている.さて,服装はどうしようか.やはり社会からの無言の圧力を考えれば長袖を着るしかないよねー.9:55発のTX快速に乗る.まずは新宿西口の Bic Camera に出向いて修理依頼.ちょうどお昼時だったので,本郷三丁目の〈ミュン〉でいつもの鳥カレーを.本郷通りをぶらぶらと北上して,東大農学部へ.見上げれば澄みきった青空.

◆[蒐書日誌]田辺元哲学選 —— 藤田正勝(編)『種の論理[田辺元哲学選: I]』(2010年10月15日刊行,岩波書店[岩波文庫・青694-1],東京,515+3 pp.,ISBN:978-4-00-336941-8 → 版元ページ).おお,種の論理っ.所収論文は:「社会存在の論理:哲学的社会学試論」(pp. 9-186),「種の論理と世界図式:絶対媒介の哲学への途」(pp. 187-333),そして「種の論理の意味を明にす」(pp. 335-448).だいぶ前にたまたま古書で入手した:田邊元『種の論理の辯證法』(1947年11月20日刊行,秋田屋[刊行責任者:哲學季刊刊行會],大阪,ISBNなし → 目次書評)で初めて「種の論理」の世界に触れたことを思い出した.

藤田正勝(編)『懺悔道としての哲学[田辺元哲学選: II]』(2010年10月15日刊行,岩波書店[岩波文庫・青694-2],東京,514+3 pp.,ISBN:978-4-00-336942-5 → 版元ページ).出た,懺悔道〜.所収論文は:「懺悔道:Metanoetik」(pp. 9-31),「懺悔道としての哲学」(pp. 33-439),「『懺悔道としての哲学』梗概」(pp. 441-442),そして「『実存と愛と実践』序」(pp. 443-453).なお,本シリーズ〈田辺元哲学選〉は全4巻構成とのこと.残る2巻は『哲学の根本問題・数理の歴史主義展開[田辺元哲学選: III]』と『死の哲学[田辺元哲学選: IV].

◆午後1時から専攻教員会議.今日は議題がたくさんあった.研究室配属ガイダンスは11月17日(水)13:00〜14:00.一研究室あたり五分以内で卒論テーマに関する説明をする./エコロジカルセイフティー学特論の日程(案)は:12月3日(金)八木;12月17日(金)三中;1月14日(金)米村;1月21日(金)新藤ということになった.時間は9:30〜17:00ということでいいでしょう.

◆教員会議は16:30にやっと終了.そのままつくばに直帰.明日もまた東京をあちこち徘徊する.体力勝負という感じがする.

◆本日の総歩数=6109歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=90.7kg(+0.2kg)/27.6%(+0.2%)


26 oktober 2010(火) ※北風吹いて小雨混じる灰色曇天

◆午前4時半起床.地面はまだ濡れているみたいだけど.気温17.0度と高め.今日も原稿書きと高座準備の続き.

◆[欹耳袋]統計数理研究所共同研究集会〈データ解析環境Rの整備と利用〉2010年11月25日(木)〜27日(土)@統数研(立川).なんという豪華メンバーか.25日は巡業日なのでムリだけど,他の日は立川滞在しよーかな./R 2.12.0 でRコマンダーがまだ起動しない件(今度は nnet が組み込まれない……).中澤さんからの「蜘蛛の糸」をたどって再トライします!:「R-2.12.0リリース(2010年10月16日〜18日;22日追記)」/ときどきエキストラに呼ばれる松戸の某オケが,来年はオルフ〈カルミナ・ブラーナ〉を定期演奏会でやるとのこと.総譜は何十年も前から手元にありまっせー.鍵盤打楽器だったらいつでもOK.よろしく.

◆研究所内の公式メーリングリストに「大学人事公募情報」が日常的に流されるというのは,かつて農水省国研と大学との間に高く聳え立っていた人事的な「ベルリンの壁」を正面突破したという逸話の数々を知る者にとっては昔日の感がある.みんな,たいへんだったよねー.今の「居場所」に over-fitting してはいけない.最尤的人生観は必ずしもベストではない.たとえ近似はワルくても頑健であれ.本務地以外の方々に仕事場をもっていると,教務とか給与など事務関係のオンラインシステムに入る必要が出てくる.でも,出先ごとに別々の「ログイン名」やら「パスワード」やらいちいち覚えていられない.ときどきせっつかれてあたふた探しまわるはめになる.over-fitting しないとときどきこういう不具合が生じる.しかし,それも誤差のうちだ.

◆[蒐書日誌]いま話題の本:今井むつみ『ことばと思考』(2010年10月20日刊行,岩波書店[岩波新書・新赤版1278],iv+227+5 pp.,ISBN:978-4-00-431278-9 → 版元ページ).開けばいきなり色彩分類に関する Berlin system の説明図が.第1章では言語によって世界の認知が異なる事例が挙げられる.第2章ではそれを踏まえた「サピア-ウォーフ仮説」の再検討.結論は「ウォーフ仮説は正しい」(p. 99).ただしウォーフが想定していたほど言語の認知に与える影響は混沌としたものではなく,人類共通の普遍的な特性がある.この点は続く第3章での民俗分類学の論議を見るとわかるが,まだ読了していない./近くの熊さんの話:赤羽正春『』(2008年9月25日刊行,法政大学出版局[ものと人間の文化史 144],4+viii+378 pp.,ISBN:978-4-588-21441-7 → 版元ページ) ※いま全巻コンプリートに揃えたいのはこの〈ものと人間の文化史〉と平凡社〈東洋文庫〉の二つの叢書.十分なお金と広〜い書棚があったらなあ.

◆どんより灰色の曇天が広がる昼休み.北寄りの風がしだいに強まってきた.今井むつみ『ことばと思考』とともに徘徊タイム.久しぶりに畜草研の飛び地まで足を伸ばした.午後1時の気温は15.1度.夜中から単調に下がり続けているようだ.

◆首都大学東京と横浜国大からの生物統計学レポートが五月雨のようにぱらぱらと着弾している(提出締切は今日).横浜国大から届いた統計学レポートの「感想」のひとつに,「みなかセンセイが連日チャイナタウンで何を食べていたのかが気になります」と書かれていた…….これこれ,そんなことよりも,統計道場で素振りを日々怠らないことね.

◆午後6時,冷たい雨が降り続いている.気温はさらに下がって11.0度.今夜は石狩鍋&燗酒という「冬モード」の食卓風景になる予定.燗酒には鳥取〈諏訪泉〉の「満天星」純米吟醸を.寒くなってきたねぇ.明日明け方の最低気温がコワイな.一桁台の気温は確実みたいだし.

◆[質問]R 2.12.0 のパッケージがインストールできないっ! —— ここ数日トライしているがいまだにこけたまま.いただいた中澤メモにしたがってパッケージのアップデートをしているのだがダメダメです.R 2.12.0 をインストールして,R Commander を組み込もうとすると,下記の「症状」が出ます:

> library(Rcmdr)
 要求されたパッケージ tcltk をロード中です
 Tcl/Tkインターフェースのロード中  終了済
 要求されたパッケージ car をロード中です
 要求されたパッケージ MASS をロード中です
 要求されたパッケージ nnet をロード中です
 エラー:パッケージ 'nnet' は 'arch=i386' に対してインストール
     されていません 

上記の「中澤メモ」によると,エラーの出たパッケージごとに,そのつどアップデートをすればいいとのことなので:

> install.packages("nnet",dep=TRUE) 

を実行したところ,問題なくアップデートされた.そこで再度 R Commander を立ち上げようとすると,今度は:

> library(Rcmdr)
 要求されたパッケージ car をロード中です
 要求されたパッケージ nnet をロード中です
 要求されたパッケージ survival をロード中です
 エラー:パッケージ 'survival' は R 2.10.0 以前に造らました.
     新しくインストールして下さい

というエラー・メッセージが返ってくる.nnet に関してはハードルを越えたが,今度は survival で引っかかったわけだ.そこで,上と同様に個別アップデートを試みたところ:

> install.packages("survival",dep=TRUE)
 警告メッセージ:
 In getDependencies(pkgs, dependencies, available, lib) :
 package ‘survival’ is not available

となり,パッケージそのものが入手できないという事態にたちいたり,ここで挫折.ひょっとしたら survival パッケージの zip ファイルを別途入手してローカルからのインストールをすればいいのかもしれないが,気力が失せたのでここで幕を引いてしまうことにした.

—— 何よりも,ソフトウェアの単なるインストール作業でこんなに手間取るようでは,来月の数理統計研修の実習ではとても使えないなとほぼ意思決定完了(TAなしで受講生は50名もいる).というわけで:

【決定】数理統計研修では旧バージョン R 2.11.1を使用します!

旧R 2.11.1 ではこんなトラブルはいっさいなかった.ワタクシの場合,Rの実習を担当する機会が多いので,インストールが滞りなくスムーズに進むことが第一条件.最新の R 2.12.0 はそれを満たしていない点でアウトと判定するしかない.R 2.12.0 の導入は次期のマイナー・バージョンアップをじっと待つべきだろうか?[追記:R 2.12.0 ではスクリプトからの実行時にカーソルが不随意移動してしまうというバグ?があり,その症状はワタクシも確認した]

◆近未来的┣┣" 撃ちリスト —— 東大農学部「エコロジカルセイフティー学特論」の日程調整.師走のどこかの金曜日に集中講義./J-Stage 研修会は11月16日(火)15:00〜17:00に田町の J-Stage 事務局にて./『進化思考の世界』30冊発注完了.

◆午後4時過ぎにさくっと撤収.外は陰鬱に曇ってとても寒い.小雨も降り始めた.イッキに冬めく.

◆本日の総歩数=7350歩[うち「しっかり歩数」3849歩/49分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.7kg(+0.3kg)/27.4%(+0.1%)


25 oktober 2010(月) ※場外乱闘と原稿加圧の週が明け

◆午前4時半起床.街路灯に照らされた道路は濡れている.気温13.6度.高湿度の冷え込みはからだにこたえますな.きのうは日中に三合も呑んでしまったのでよく寝られた.さて,再起動.気がつけば,数方向から「原稿加圧ベクトル」に作用されている.いまのところバランスを取っているが,一角が崩れれば即「知的筋トレ」になだれ込むことになりそう…….

◆年末までの宿泊先をどんどん決める —— 10月30日(土)は東京農大・昆研OB総会(厚木キャンパス).毎年恒例の〈収穫祭〉まっただ中の夜6時からという時間設定は「帰るなよ」とほぼ同義だ./11月5日(金)は東大農学部での〈秋の試飲会〉.これまた毎年北千住あたりで息絶えることが多い.今年は本郷にあらかじめ宿泊先〈ホテル機山館を確保完了(→地図)./12月15日(水)は東大農学部での専攻教員会議ののち専攻忘年会がある.翌日は朝イチで玉川大学の講義に向かわないといけないので,町田駅前の〈ホテル ザ・エルシィ町田〉をすでに確保完了(→地図).

—— 年末までの泊まりがけの用事は現時点では以上ですべて.もう増えないだろう.

◆昼休みの歩き読み —— 日が射してきたのでしばし徘徊.今日の歩き読みのお伴にはしばらく放置していた:ミシェル・レリス[岡谷公二・田中淳一・高橋達明訳]『幻のアフリカ』(2010年7月9日刊行,平凡社[平凡社ライブラリー705],1065 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-582-76705-6 → 版元ページ)を.レンガの塊を抱えているような気がする.

◆新規┣┣" 撃ち予定 —— 10月26日(火):領域会議,10:30〜11:30./11月16日(火):J-Stage 研修[午後:時間未定]/12月11日(土):『生物科学』編集委員会,15:00〜17:00&懇親会,立教大学.

◆メタ・サイエンスカフェ論議(続) —— 「科学者がサイエンス・カフェの噺役を引き受けるにあたっての利得と損失を集計すれば明らかに赤字でしょう」というのがワタクシの昨日の主張だった.赤字であれば引き受けなければいいという反論に対しては,だからこそ科学者はたいていの場合サイエンスカフェの噺役を「自発的には」引き受けないでしょうという現状があるのではないかと答えよう.また,社会不適応な科学者の「再教育制度」(=人前でプレゼンさせること)としてサイエンス・カフェが使われているという指摘にいたっては,そういう罰ゲームみたいなことが長続きするはずないじゃんと一笑に付しておこう.

そもそも,サイエンス・カフェの構成が,運営+噺役+聴衆という三点セットで構成されているとき,運営側と聴衆側の「声」に比べて噺役の「声」があまりに小さすぎるのはどうしたことか.サイエンス・カフェの噺役を引き受けることが差し引きで「赤字」であると考える多数(推定)の研究者がいることをそもそも考えないというのでは,科学コミュニケーションの将来性はないだろう.だって噺役がいなきゃどうしようもないはずだもんね.さらにいえば,サイエンス・カフェの実践や理念ですでにもたついているのに,ましてや科学コミュニケーション全体を論じるなどという大風呂敷はとても広げてはいられないだろうということにもなる.

—— 科学コミュニケーターやサイエンス・カフェの活動の足を引っ張るつもりは毛頭ない.それらの活動には必然的に「科学者」も関わらざるを得ないから,その声に耳を傾けずにはいられないだろうということです.また,「噺役の科学者には何のメリットもありませんがやってください」とあえて言う「攻めの姿勢」が科学コミュニケーターには求められているように感じる.また,「科学」という総称が意味を持たないように,「研究者」とか「科学者」という総称も何の意味もない.実在するのは「個別科学」と「個々の研究者」だけ.だから,「研究者なんてしょせん〜」と落胆する必要なんか何もない.この研究者がダメでもあの研究者なら引き受けてくれるかもしれないから.

◆昨日のメタサイエンスカフェ関連でさっそく公開 —— Togetter -「メタ・サイエンスカフェ!」2010/10/24 ラヂオつくば「つくばタイムスドッピオ」公開収録 @FPGACAFE のあとさき/飛び入り大熱演! @itokensan の「つちのうえ」→ YouTube録画./ついでに,サイエンスカフェがらみのほかの togetter:「科学のアウトリーチ(一般及び院生向きの視点)」と「科学のアウトリーチ活動(研究者側の視点)

◆東大の高座のしたくは完了したのだが,玉川大学のしたくに手間取っている.初めての年は一から準備をしないといけないのでしかたがないことではあるが.

◆午後4時過ぎに撤収.また小雨が降り出していた.夕餉には鶏手羽元の煮物をつくる.夜も雨.明日からは寒くなるらしい.

◆本日の総歩数=7079歩[うち「しっかり歩数」3538歩/38分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.4kg(+0.1kg)/27.7%(+0.2%)


24 oktober 2010(日) ※紅に燃える朝焼けと誘引カフェ

◆午前4時起床.気温10.1度.午前3時に9.0度の最低気温を出している.夜明け前が日に日に寒くなってくるな.薄曇りだが朝焼けがことのほかみごとだった.東の空にほのかに広がる紅色がしだいに燃え上がる一瞬はほんの十分ほどしか続かない.あとはいつもの夜明けの表情にもどった.雲間から射し込む朝日がまぶしい.さて,原稿を書こう書こう書こう.

◆年末までの宿泊予定 —— まだ未定のもの:11月12日(金)〜13日(土)は本郷で進化学研究会の編集会議(創刊会議)があるが,宿は斎藤さんが決めてくれるのだろうか./12月13日(月)〜14日(火)の京都大学霊長類研究所集中講義での宿泊先は未定.駅前のホテルにするかな.

◆♪この世は共生〜,みんな共生〜♪ —— 今年の国際生物学賞の受賞者である Nancy A. Moran 博士を囲む記念シンポジウム〈共生の生物学〉が2010年12月7日(火)〜8日(水)の日程でつくば国際会議場(エポカル)で開催される.参加費無料だが,要事前登録(→登録サイト).ポスター発表の公募もされている.対象分野は「共生,寄生,生物間相互作用,共進化などに関わる幅広い領域の研究」とのこと.師走のつくばへようこそ! どこで呑みます?

—— 忘れないうちにさっそく参加登録をしたら,なんと「Registration Number =1」をもらってしまった! なんだかうれしいな(トクするわけじゃないんだけど).

◆カフェはしご(その一) —— 午前中は晴れたり曇ったりの空模様.今日のランチは吉瀬の〈nachu café〉にて.定刻より少し遅れて11時過ぎに店に着いたときには,店の前の駐車場はもう満車で,店内は予約客ですでにいっぱいだった.来るたびにこの店の“かたち”が変貌しているのは評判がいい証拠だろう.厨房のスタッフも増えているみたいだし.本日のランチ:ベーコン&ポーチドエッグのサラダには蓮根チップスがトッピング.スズキのムニエルにはさつまいものニョッキが添えられていた.全粒粉の天然酵母パンとコーヒーとともに.デザートはもちろん栗また栗.栗のタルトに栗のアイスに栗のお菓子.

◆[蒐書日誌]みすず書房「近刊情報」から —— 二見史郎『ファン・ゴッホ詳伝』(2010年11月2日刊行予定,みすず書房,本体価格4,200円,ISBN:978-4-622-07571-4).著者は,同じくみすず書房から出ている:フィンセント・ファン・ゴッホ[二見史郎・圀府寺司]『ファン・ゴッホの手紙』(2001年11月22日刊行,みすず書房,東京,iv+405+xv pp.,ISBN:4-622-04426-9 → 目次)の訳者でもある.

ジェームズ・R・ブラウン[青木薫訳]『なぜ科学を語ってすれ違うのか:ソーカル事件を超えて』(2010年11月19日刊行予定,みすず書房,本体価格3,800円,ISBN:978-4-622-07558-5).いったいどのような「総括」をしてくれるのかな./ニック・レーン[斉藤隆央訳]『生命の跳躍』 (2010年12月10日刊行予定,みすず書房,本体価格3,500円,ISBN:978-4-622-07575-2).同じ著者と役者のペアで:ニック・レーン著[斉藤隆央訳]『ミトコンドリアが進化を決めた』(2007年12月21日刊行,みすず書房,ISBN:978-4-622-07340-6 → 版元ページ)がすでに出版されている.

◆カフェはしご(その二) —— しだいに曇ってきた.午後1時前に天久保の〈FPGA-CAFE〉にたどり着く.今日はここで開催される〈メタサイエンスカフェ〉つまりいま流行のサイエンス・カフェについて語るカフェに参加せよとの号令がかかっている.ヒミツ基地と化しつつある店内は家主さまの意向により,さらに雑然としたものつくり空間と化しつつあった.今回のパネラーはサイエンス・カフェを主催運営しているコミュニケーター数名.到着したときすでに店内は高い人口密度で椅子が足りないほどだった.いちおう〈ラヂオつくば〉の公開収録ということで,〈郷乃誉〉と〈霞山〉が並ぶというすばらしい状況のもと約二時間のやり取りの開始.途中,わが農環研の〈つちのうえ太鼓隊〉ボスのジェンベ&三線の独演が入ったりした(農環研にはヘンな研究員しかいないのか?).ワタクシは置かれていた日本酒をコッソリ三合も呑んでしまったので戦力外だった.

サイエンス・カフェの主催側の話題提供を聞くうちに,噺役である研究者側とのズレがしだいにはっきりしてきた.ワタクシ自身もいくつかのサイエンスカフェで噺役として参加したことがある(→ 東大教養学部〈チャールズ・ダーウィン,200年目の誕生会〉/つくば市民大学講演会〈分類と系統:人間・自然・世界を見るまなざしについて〉/筑波大〈第41回バイオeカフェ〉/東大UTalk〈世界を分けよう,分類マンダラ〉など).その経験から言えば,サイエンス・カフェの噺役を引き受ける研究上の動機づけは科学者・研究者の側にはまったくない.ワタクシが噺役を積極的に引き受けるのは,ひとえに「話芸の修行」に尽きる.どのようなオーディエンスを前にしても動じないだけでなく,質疑も含めてトークを楽しんでもらえることは「芸人」として日々努力しないといけない.その意味で,研究者とはかぎらない一般の聴衆をまえにするサイエンス・カフェは「話芸磨きの修練の場」としては格好の機会だろう.

しかし,ワタクシのようなやや特殊な動機づけを共有する研究者はむしろ少数派だと確信する.では,話芸の修行以外にはたして何かしらサイエンス・カフェの噺役を引き受けるメリットがあるのだろうか? ワタクシには何も思いつかない.研究上のアイデアを得るのであれば近縁な研究者とのやり取りがもっとも効率的だろう.意外性・新奇性・独創性を降臨させたいというのであれば,制度的にコントロールされた今の日本のサイエンス・カフェではなく,どこか市中の喫茶店をそのつど自由に談論できる場にする方がふさわしいにちがいない(カフェ文化とはもともとそういうもの).かぎられた私的経験から言えば,サイエンス・カフェでしか得られない「利点」とは噺役の研究者にとっては「ゼロ」と言っていいだろう.

その一方で,サイエンス・カフェの噺役を引き受けたときのデメリットは少なくない.日常的な研究・業務に上乗せされる余分な飛び入り仕事という側面は問わないことにしよう.それでも,人前でのコミュニケーションに必ずしも慣れていない研究者にとって,サイエンス・カフェの噺役は「罰ゲーム」に等しいストレスの原因になるだろう.科学者ならば誰でもサイエンス・カフェの噺役になれるし,なろうと努力すべきだという有形無形のプレッシャーはうっとおしいことこの上ない.誰もが落語家になれますか?と訊かれれば「ノー」と答えるしかない.それと同様に,科学を一般聴衆にやさしく話せるというのは,科学者側にかなり特殊な技能と意欲と努力が必要なのだという基本を科学コミュニケーター業界(そんなものがあるのか?)は知るべきだろう.

—— 要するに,サイエンス・カフェの噺役をするということは研究者にとっては差し引きマイナスの不利益をもたらすということだ.残念なことに,サイエンス・カフェに関しては,聴衆の立場あるいはコミュニケーターの立場からの意見に比べて,噺役であるサイエンティスト側のこういう意見(ホンネ)がオモテに出てこないのが実情だ.

◆午後4時半,まだ収録後の議論の輪が続いていたのだが,雲行きがアヤシくなってきたので,途中退席.帰り道に雨がぽつりぽつりと降ってきた.その後,夜になって本降りに.

◆本日の総歩数=2733歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.4kg(+0.1kg)/27.7%(+0.2%)


23 oktober 2010(土) ※爽やか秋晴れ引きこもれて安心

◆午前4時半起床.気温9.2度と冷え込み中.昨夜は10時過ぎにはもう寝息を立てていたようだ.一時間後,東の空がうっすらと白んできた.西の空には満月がまだこうこうと輝いている.きりっと冷え込むフルムーンの明け方には魍魎は出る幕がない.今朝はほんのりとした朝焼けが美しかった.午前6時に最低気温7.7度を記録する.いい感じに冷えている(さすがに霜降とまではいかないが).昨日の日録もさくっと公開.

◆[蒐書日誌]T. rex 発見物語 —— Lowell Dingus and Mark Norell『Barnum Brown: The Man Who Discovered Tyrannosaurus rex』(2010年5月刊行,University of California Press, Berkeley, ISBN:9780520252646 [hbk] → 版元ページ)./Wired Vision「10億円級,エキサイティングな生物学デジタル教科書(動画)」(2010年10月22日):E. O. Wilson生物多様性財団が『Life on Earth』というデジタル教科書を出版するそうだ.

◆月の下旬がやってくるたびに残務┣┣" の多さにうんざりする.とりわけ今月は原稿┣┣" と査読┣┣" ばかり放牧場で育っている.今日は朝から青空が高く広がってとてもいい天気だから,引きこもって原稿を書こう.ぜひそうしよー.

◆[欹耳袋]What's new!「なぜ,この10年間で,研究留学する人が減ったのか」(2010年10月20日) /『進化思考の世界』は農環研の広報情報室の書架に入りましたので,お近くの方は手に取ってください→登録情報./〈アイアイモール〉の花屋の隣りの,以前は喫茶店&ショップがあったところをいま改装工事していますが,店内中央にスタンドらしきものができていました.ひょっとして「呑める」場所になるの? つくばセンターは呑んべセンターになってしまう? 呑んべタウンでの呑んべモールでもいいから〈常陸野ネストビール〉をどこかの店で常備してほしい.

◆来年のイヤープランナーを記入しつつ,ついでにこの年末までの┣┣" をカレンダーに記入してみた.霜月は統計研修で二週間がつぶれるが,それ以外は木曜巡業のみ.師走は木曜巡業日に加えて犬山の京大・霊長研に集中講義があるだけ.一見シズカに過ごせそうに見えるが,実は成績検討会だの怒濤の忘年会だの次期中期計画だのアレだのソレだの,あまたの季節限定┣┣" ども,さらには堆積しまくりの原稿┣┣" どもが年の瀬まで埋め尽くしている光景がありありと目に浮かぶ.合掌.

◆[進化思考]本日の余響:logical cypher scape「三中信宏『進化思考の世界』」(2010年10月23日)※パターン/プロセスの問題は『思想地図β』の寄稿記事でも詳述します.執筆中の文化系統学の論文もそのラインに沿うことになるでしょう.

◆[蒐書日誌]鈴木一誌『[新版]ページネーションのための基本マニュアル』(2010年10月22日公開)※pdf版(iPhone/iPad)と .book が無料公開されている.

◆今夜は星空に浮かぶ満月があまりに鮮やかすぎる.空気が冷たく澄みきっているからだろう.ここ数日,古い本をひもときつつ,ある秘められた脈をゆっくりたどっている.「脈読み」はスリリングであり同時に充実感もある.個々のオブジェクトに作用する因果プロセスの「力」としてのちがいを越えて,オブジェクト間に共通する系譜の推定方法論としてのパターン分析の方法論として一般化された系統学を目指すという決意表明ですね.パターン分岐学はもともとそれを目標に掲げていたはず.

◆本日の総歩数=1046歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.3kg(+0.3kg)/27.5%(+0.7%)


22 oktober 2010(金) ※夜行生活から社会復帰できない

◆午前3時過ぎ起床.気温16.3度.曇り.昨夜はいつのまにか寝落ちしてしまったみたいで……(木曜がハードワークなのでついつい).今日は農環研に実在し,細かい原稿┣┣" ども(400字詰にして2枚とか3枚とか25枚とか)を打倒する予定.日録がすでに3日分も溜まりはじめているのはよくない兆候だ.午前9時前には雲が切れて朝日が射してきた.

◆[蒐書日誌]Edward Beasley『The Victorian Reinvention of Race: New Racisms and the Problem of Grouping in the Human Sciences』(2010年6月刊行,Routledge[Series: Routledge Studies in Modern British History], New York, x+247 pp., ISBN:978-0-415-88125-8 [hbk] → 目次版元ページ).ヴィクトリア朝時代のイングランドで「人種」がどのような文化的背景のもとに「つくられて」きたか,そして人種偏見が強化されていったかを論じた本.

◆美味い「尻尾」から先に —— 論文を書くとき「引用文献リスト」づくりって大好きです(たくさんアイテムがあるほど楽しい).ワタクシの場合,論文の本文を書き始める「前」に引用文献リストをあらかじめつくります.順序が逆で変則的ですけどね.議論を舞わせる「舞台」あるいは論議を戦わせる「土俵」としての役割を文献リストに持たせるという意味付けがあります.同時に,「事前」につくることで引用文献リストは「さあ書くぞ」と自分を焚き付ける「着火材」でもあります.文献リストが完成すればあとは本文を埋めるだけですが,いったん火がつき始めたら引用文献リストそれ自身はどんどん書き換えていっていいわけですね.

◆日中の┣┣" 撃ち —— 午前の隙間時間に岩波『科学』12月号の「モデル特集」の記事を書いて編集部にメール送信完了(1400字ほど):三中信宏「進化学・系統学におけるモデルの役割」.外は,曇りがちだが気温19.3度とほどよい感じ.ただし,北東風が強いので体感的には寒く感じる.それでも,日射しが射し込む昼下がり.一時的に┣┣" の頭数が減っていて何だかうれしいな.

◆[蒐書日誌]Rolf Löther 75歳記念論文集(続報) —— Ilse Jahn and Andreas Wessel (Hrsg.)『Für eine Philosophie der Biologie / For A Philosophy of Biology: Festschrift to the 75th Birthday of Rolf Löther』(2010年7月刊行, Kleine Verlag [Berliner Studien zur Wissenschaftsphilosophie & Humanontogenetik: 26], München, 269 pp., EUR 34.95, ISBN:978-3-937461-38-0 [hbk] → 目次(pdf)|版元ページ).本論文集はまだ現物が届いていないのだが,編者のひとりである昆虫学者 Andreas Wessel 博士のウェブサイトから,目次を含めていくつかの章がpdf公開されている.なお,本論文集の書評はすでに『Neues Deutschland』紙に掲載されている:Martin Koch「Das Prinzip Evolution: Sammelband würdigt Biophilosophen Rolf Löther」(2010年7月24日付).

◆午後7時すぎに撤収.日没後の気温はぐんぐん下がって午後8時には15度台に.今夜はひさしぶりのおでんなので,先日の出版パーティでいただいた「うすはり」をデビューさせた.お酒は〈久保田・万壽〉の無濾過生原酒.うすはり,とてもいい具合です.ありがとー.でも,よほど気をつけないと,すぐ割れそう(ビードロみたい).

◆[欹耳袋]続報:日本社会心理学会で連続発表された:本田正尚「鴨川の〈等間隔〉カップル(I〜V)」の講演要旨がすべてpdf公開された(→ URL.本多さんにメールしたら,「発表した本人もすでに忘れていたのに,今になってツイッターで……」と驚いていた./〈生命情報科学若手の会〉のツイッター・アカウントは @bioinfowakate とのこと.

◆ここのところ超朝型シフトの生活が続いているので,夜10時をすぎるとまっとうな人間としての体をなしていない.寝ましょ寝ましょ.

◆本日の総歩数=4731歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.0kg(−0.7kg)/26.8%(+0.5%)


21 oktober 2010(木) ※午前零時に起床して都内巡業へ

◆午前零時起床.小雨が降る夜の闇の中を農環研に向かう.昨日は原稿を書き上げた午後4時に「灰」と化していったん帰宅.午後7時まで寝て,夕食後すぐまた寝たという死人のような生活リズムだった.またしてもこんな真夜中に出勤することになったのは,本日の高座ふたつのしたくと別件の岩波『科学』原稿(モデル論)をちょいと書くため.もうひとつの進化本原稿はまだ手がつかないだろうな.

◆[欹耳袋]訃報:Leigh M. Van Valen (1935-2010): Wikipedia.かの有名な「赤の女王」仮説の提唱者にして,雑誌 Evolutionary Theory の創刊者でもあったシカゴ大学の Leigh M. Van Valen 名誉教授がこの10月16日に逝去されたとのこと.いま Webcat で検索したら,日本国内で Evolutionary Theory 誌を現在も継続購入しているのは北大農学部のみなんですね.

◆事務連絡 —— #TodaiStat 本日のハンドアウトはすでに〈租界R〉に置きました.今日の講義は正規分布を中心に正規性の保存,関連確率分布の導出,そして中心極限定理のRコマンダーでのデモをする予定です./#tmgw_evolve 本日の講義ハンドアウトは〈結界T〉に起きました.今日からの実習は MEGA 4(4.1でも5でもなく)で進める予定です.その資料とサンプルデータは講義時に配布します.

◆午前5時になったので,そろそろ農環研を撤収しようか.外は夜明け前の闇の中.3時間後には玉川学園に出撃しないと間に合わない.外は,曇りで,ときどき小雨がぱらついている.今日の東京は最高気温が20度に達しないという予報だが,真に受けて厚着していくと痛い目に遭う.ま,長袖路線で出撃かな.

◆[質問]最新版の R 2.12.0 では R commander が起動できない(Win XP).「MASSが arch=i386 に組み込まれ〜」というエラーメッセージが出てジ・エンド.結局Rのインストーラーの問題なんでしょうか? ま,当面旧Rでなんとかなるでしょう.中澤さんのサイトに解決の手がかり(2010年10月16日〜18日付)があるかもしれない.

◆雨降る都内へ出撃 —— 7:56発のTX快速に乗り込む.外は小雨がぽつぽつと降り続いている.またしても地下鉄の車輌トラブルで発着が乱れている.玉川学園に到着したのは午前10時前だった.雨足が強まっている.午前11時から玉川大での講義.今日は〈MEGA 4〉を用いての説明が中心になった.まずは 〈Mega 4〉のインストール作業.その後,DNA塩基配列のテストデータをもとに,サイトごとの情報性について説明し,続いて,配列間の「距離(非類似度)」の定義を与え,最後に距離法(近隣結合法)に基づく分子系統樹を描画するまでの手順を解説した.午後1時前に終了

雨はなお降り続いている.坂道を下りて玉川学園から小田急各駅停車に乗る.すずらん通り奥にある〈和〉のオムライスを味わう.やっぱりランチは経堂ですな.雨足がさらに強まってきた.これから本郷へ移動するところ.雨降り続く本郷通りの「ルオー」にてウィンナコーヒーとともに一休み.半時間のちに二度目の高座に向かう.今日の東大での講義は,偏差・平方和・分散の数値的導出を皮切りに,パラメトリック統計学での「自由度」の定義などについて論じた.午後6時,外はもう真っ暗だ.千駄木駅まで根津裏を縫う細道をぶらぶら歩いた.

—— こうして,午前8時前の出撃から転戦また転戦で午後8時前につくば帰還.ちょうど12時間の都内巡業となった.午前零時からカウントすれば,もう20時間も起きたままなので,そろそろ没するしかもう選択肢はないかな.ボツ.

◆本日の総歩数=12531歩[うち「しっかり歩数」1787歩/20分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.7kg(+0.9kg)/26.3%(−0.5%)


20 oktober 2010(水) ※徹夜明けの曇り空から小雨降る

◆前夜からそのまま研究室に泊まり込みの仕事.400字詰にして50枚をイッキ書きというのは,さすがにきついな.午前1時半から一時間ほど寝落ちしてしまう.丑三つ時に再起動をかけ,原稿執筆あるのみ.今朝は日の出を拝むどころではなく,厚い雲に覆われている.午前6時の気温は15.8度.気温的には低くないが,きっと薄ら寒いんだろうな.前夜から室内にいるので,外の状況がぜんぜんわからない.そんなこんなで朝ご飯の調達もままならない.幸い至近距離だったので開店と同時に〈david pain〉に飛び込むことができた.夜食だか朝食だかよくわからないけど食べるしかない.その後も原稿かじりつきだ.

—— 結局,前夜から続いた┣┣" 撃ちは午前9時にとりあえず図版8葉を『思想地図β』編集部宛にメール送信完了.やっとゴールがかなたに見えてきた!

◆[蒐書日誌]南米アリ学の黎明期 —— Edward O. Wilson and José M. Gómez Durán『Kingdom of Ants: José Celestino Mutis and the Dawn of Natural History in the New World』(2010年10月刊行,The Johns Hopkins University Press, Baltimore, ISBN:9780801897856 [hbk] → 版元ページ).18世紀にスペインから移住し現在のコロンビアを本拠地として自然史研究をした医師 José Celestino Mutis を軸に,南米におけるアリ学の発展について論じる.この本は小説ではない.

◆第二刷目次ネット公開 —— 松本俊吉(編著)『進化論はなぜ哲学の問題になるのか:生物学の哲学の現在』(2010年7月20日第一刷刊行/2010年10月15日第二刷刊行,勁草書房,東京,viii+238 pp.,本体価格3,200円,ISBN:978-4-326-10198-6 → 第二刷目次第一刷目次版元ページ).第二刷から付けられた事項索引のpdfファイルが版元からインターネット公開されたので,第二刷目次の該当箇所にリンクをはりました.ご参考まで.

◆午後3時前,昨夜から実に15時間目にして『思想地図β』の原稿を提出だん! 400字×51枚.遅れまくり,まことにまことに申し訳ありまっしぇん.思想地図βに寄稿した原稿の目次は次の通り:

系譜の存在パターンと進化の生成プロセス — 生物体系学がたどってきた道を振り返りつつ —
(三中信宏)

  1.はじめに:科学と科学哲学の関係−−生物体系学のケーススタディー
  2.体系学論争前史
  3.体系学的パターンとその認知的基礎
  4.体系学的パターンからの樹形図の導出(1):Adolf Naef
  5.体系学的パターンからの樹形図の導出(2):Gareth Nelson
  6.パターン分岐学の出現
  7.おわりに:パターンとプロセスの関係
    引用文献リスト

—— ああ,灰だ.まっ白な灰になってさらさらと吹き崩されるのみ…….

◆本日の総歩数=3260歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=未計測/未計測


19 oktober 2010(火) ※つくばにて平常労働にいそしむ

◆午前3時半起床.外はもちろんまだ闇の中だ.東京化学同人『生物学辞典』の「ベイズ法」と「系譜」のゲラ読みチェックを完了し,返信.東大理学部「生物統計学」の試験実施に関する事務連絡の返事を書く.こういう「小┣┣" 」だけだったらさぞかしシアワセな人生が送れるにちがいないのだが…….午前5時前,昨日の都内を駆け回った日録もアップロード完了.夜明けが日に日に遅くなってくるねえ.あー,加圧されまくりの『思想地図β』の原稿書かないとー.

◆[進化思考]本日の残響:quod erat inveniendum「ウォード(2010)」(2010年10月18日) .

◆昨日の車中読書 —— 聖トマス『形而上学序説:有と本質とに就いて』(1935年11月15日刊行/2010年2月13日復刊,岩波文庫33-621-1,118pp.,ISBN:4-00-336211-X).十三世紀のトマス・アクィナスの著作を読んでもぜんぜん違和感がないのは,現代の生物体系学の基盤と相通じるものがあるから.

◆午前9時半,来年度の東京農大の講義時間割が確定したとの連絡あり.創立記念日はもちろん,海の日だろうが天皇誕生日だろうが,まったくおかまいなしに「講義日」が割り振られている…….「15回講義」という文部科学省の通達はアブラのようにすみずみまでしみ込んでいく.

◆[蒐書日誌]永嶺重敏『流行歌の誕生:「カチューシャの唄」とその時代』(2010年8月20日刊行,吉川弘文館,東京,ISBN: 9784642057042 → 版元ページ)./本棚の端からこぼれ落ちてきたのは:速水格『珊瑚樹の道』(1994年2月20日発行,ii+60 pp.,自家出版[非売品])だった.丁重にもっと安全な場所に差し戻しておいた.速水さんの『珊瑚樹の道』は「自費出版」かつ「自家出版」なので,もっている人以外のアクセス可能性は極端に低いだろう.内外問わず,published by the author な書籍は運が悪いと閲覧すらできない.NDLへの納本義務だってないんだろうし.

◆昼休み,晴れときどき曇りの昼休みは19.1度と歩行日和.いつものように『不安の書』を小脇にひとまわり,古屋敷さんちの山羊が「べぇ〜〜っ」と鳴いていた.農林団地の桜並木は葉がほとんど散りはてている.栗の木もすでにいがしか地上に散乱していないし,風景の彩度が単調減少している.

◆事務連絡 —— #tmgw_evolve 11月11日(木)の休講に代わる補講は12月4日(土)3・4限(13:00〜14:50)に実施します.教室はいつもの「8号館221教室」ではなく「5号館243教室」に変更になります.今回の休講と補講については追って教務から掲示があるでしょう.

◆午後7時にいったん撤収し,午後9時半に朧月夜の再出勤! このまま夜なべ仕事になだれこむ.

◆本日の総歩数=7322歩[うち「しっかり歩数」3371歩/86分].全コース×|×.朝○|昼○|夜○.計測値(前回比)=89.9kg(−0.7kg)/26.8%(−0.7%)


18 oktober 2010(月) ※病み上がりで神保町から田町へ

◆午前4時半起床.風邪のおかげで週末は睡眠時間だけは十分にとったような.いまは平熱.しかしのど痛い.鼻はもう大丈夫.午前6時の気温が11.7度と,秋の深まりを実感させる.今日は午前中は原稿を書き,午後は神保町に出撃予定.薄曇りところどころ青空.

◆朝の┣┣" 撃ち —— 筑波大学からとある新領域に応募するための連携研究者情報を送る./玉川大学の11月11日(木)の休講補講届の提出完了.補講は11月20日(土)3〜4限に./テュービンゲン大学にある系統ネットワークのサイトが MAFFIN のアクセス制限に引っかかってしまった.なんで? 情報センターにリクエストメールを送る.

◆[蒐書日誌]笹原宏之(編)『当て字・当て読み 漢字表現辞典』(2010年10月刊行,三省堂書店,東京,本体価格3,500円,ISBN:978-4-385-13720-9 → 版元ページ).以前から笹原本のファンだし買わないと.過去の読書歴をおさらいすると,新書だと:笹原宏之『日本の漢字』(2006年1月20日刊行,岩波書店[岩波新書(新赤版)991], ISBN:4-00-430991-3 → 書評目次版元ページ)とか,笹原宏之『訓読みのはなし:漢字文化圏の中の日本語』(2008年5月20日刊行,光文社[光文社新書352],274 pp.,本体価格820円,ISBN:978-4-334-034555-9 → 目次版元ページ)がある.大著だが:笹原宏之『国字の位相と展開』(2007年3月31日刊行, 三省堂, ISBN:9784385362632 → 概略目次第1部詳細目次第2部詳細目次第3部詳細目次版元ページ)も資料価値が高い.

◆┣┣" 撃ちリストをリニューアルしたら,みごとに「原稿┣┣" 」どもだけが生き残っているという┣┣" 放牧場の風景が眼前に広がっていた.さて,いったん帰宅してから,神保町に出撃するぞ.

◆[蒐書日誌]系統ネットワークの近刊教科書 —— Daniel H. Huson, Regula Rupp, and Celine Scornavacca『Phylogenetic Networks: Concepts, Algorithms and Applications』(2010年近刊,Cambridge University Press, Cambridge, ISBN:9780521755962 → 版元ページ).本そのものはまだ出版されていないが,コンパニオン・サイト〈Book on Phylogenetic Networks〉はすでに開設されていて,目次情報を得ることができる.

◆昼下がりの都内あたふた移動 —— 11:30発のTX区間快速に乗る.外は晴れて暑くなってきた.今日の東京の最高気温は正午の22.2度だった.空気は涼しいが日なたは暑い.午後1時前に神保町の日本計量生物学会事務局へ.しかし,午後1時の定刻を過ぎても他のメンバーが来ない.半時間後に判明したことは.打ち合わせ場所はここではなく芝浦だったというおそまつなオチ.あわてて,神保町→日比谷→有楽町→田町と移動して,午後2時過ぎに芝浦の J-Stage 事務局に飛び込む.学会誌『計量生物学』の電子化に関する打ち合わせの後半一時間に参加.このばたばた移動で,ほんとうは神保町〈共栄堂〉にて焼きりんごをいただくはずが,湯島〈デリー〉本店のカシミールカレー・ブレミアム(牛ホホ肉)を注文することになった.

—— 午後4時半という早い時間帯につくばに帰還.なんとなく中途半端だな.

◆┣┣"打ち予定 —— 進化学研究会『SHINKA』リニューアル編集会議は11月12日(木)本郷(東大理学部二号館)にて.宿泊場所は未定./東大の兼業申請がやっと通過.書類二枚を書き換えないといけない.

◆[蒐書日誌]分岐学派の分岐について —— David M. Williams and Sandra Knapp (eds.)『Beyond Cladistics: The Branching of a Paradigm』(2010年10月刊行予定,University of California Press[Series: Species and Systematics Volume 3], Berkeley, xiv+334 pp., ISBN:978-0-520-26772-5 [hbk] → 版元ページ).〈Google Preview〉により,目次や序文などいくつかのコンテンツを見ることができる.本書がロンドンの自然史博物館にいる植物学者Chris Humphries の記念論文集であることを知った.Google Preview による絶妙なページ端の“切り落とし”が映える!

◆病み上がりだったが,風邪の方は回復したと自己診断してしまおう.しかし,原稿書きの方はきわめて重篤な状況にある…….

◆本日の総歩数=7219歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜○.計測値(前回比)=90.6kg(+0.4kg)/27.5%(+0.8%)


17 oktober 2010(日) ※うっかり風邪を引いて安静執筆

◆午前4時過ぎから目覚めては二度寝の繰り返し.午前5時半に正式起床.どうも風邪のひき始めらしく体調が思わしくない.体温は37度前後を揺れ動く微熱状態.外は薄ら寒い曇り空.午前6時の気温は15.0度とここ数日のうちでは最低だ.今日はふらふら徘徊せずに,引きこもって原稿を書く予定.はたして書けるか.

◆昨夜のスイーツは —— 結城にある洋菓子店〈Artisan patissier Itabashi〉のイチジク・タルト.生イチジクと干しイチジクのデュオ.ドライ・フィグが詰まったタルトの上に生フィグのスライスがトッピングされています.生クリームはなく,とっても美味.

◆午前8時過ぎ,しだいに雲間から青空がのぞくように.朝ご飯だん.あじ塩焼き一尾とわかめのお味噌汁など.食後のコーヒーなう.微熱でそこはかとなくだるい.クスリ,クスリ.

◆昼を過ぎても37度前後の微熱状態が続いている.お昼ご飯は,卵かけご飯,タマネギとお揚げさんのみそ汁,そして生大蒜スライスを激辛辣油につけ込んだもの.最後の一品がヒミツ兵器だったりする.今日は人前にはもう出られません.ルルを飲まないと.クスリが効きすぎてときどきうつらうつらしてしまう.外はしだいに晴れてきたが,また雲が出てきたりとはっきりしない空模様が続いている.

◆[欹耳袋]最新版 R 2.12.0 のバイナリーが公開されていますね → CRAN

◆竹園の夕焼け —— 今日も夕暮れ時の西の空が鮮やかに染まった.見頃はほんの数分間なので,眺められた人は日頃のおこないがよかったと思うことにしよう.

◆[欹耳袋]政治体制の文化系統学 —— Nature 誌最新号のカバーに:Thomas E. Currie, Simon J. Greenhill, Russell D. Gray, Toshikazu Hasegawa & Ruth Mace (2010), Rise and fall of political complexity in island South-East Asia and the Pacific. Nature, 467: 801-804 (14 October 2010); doi:10.1038/nature09461.News & Views で,Jared Diamond による解説記事「Sociology: Political evolution」(pp. 798-799; doi:10.1038/467798a)あり.筆頭著者の Thom Currie さんはいままさに企画進行中の論文集:中尾央・三中信宏(編著)『文化系統学への招待:文化の進化パターンを探る[仮]』(2011年刊行予定,勁草書房,東京 → 目次案)の寄稿者でもある.今から期待が高まる.

◆夜になってもようすは一進一退.原稿はすでにとりかかりはじめているが,風邪薬のせいか,夢うつつの状態が続く.午後9時過ぎにはふとんに入っていた.やはり原稿どころではないかも…….

◆本日の総歩数=1713歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜○.計測値(前回比)=90.2kg(−1.1kg)/26.7%(+0.8%)


16 oktober 2010(土) ※秋晴れ週末は室内に引きこもる

◆午前5時前起床.やや寝坊気味.外ははっきりしない曇り空.気温は17.3度とゆるい涼しさ.さて,原稿┣┣" .午前8時,上空に広がる雲のレイヤーはそのままだが,雲間から日射しが.いい日和の週末になりそう.しかし,引きこもり派には何の関係もない…….昨日あたりから TwitPic の日本語メッセージ表示がおかしくなってません?

◆[蒐書日誌]オランダまわり(1) —— ライデンにある〈Siebold Huis〉で,〈新日蘭辞典編纂プロジェクト〉という計画が進んでいるとのこと.確かに,日蘭辞典というのは,第二次世界大戦前の:P. A. van de Stadt編『日蘭辞典』(1934年12月10日刊行,南洋協會,東京 → 電子版|1989年5月31日復刻,第一書房,ISBN: なし)がいまでも“最新”の日蘭辞典だ(→ Wikipedia「Nichi-Ran jiten」).それから70年を経たいま,日蘭辞典を新たに編纂しようというプロジェクトだ.van de Stadt の『日蘭辞典』オンライン版は意外に便利だ.

◆[欹耳袋]〈WebLSD:ライフサイエンス辞書オンラインサービス〉 —— 〈ライフサイエンス辞書プロジェクト〉からのアウトプットの一つ.このプロジェクトからは過去に「紙」版の辞書が出版されている:河本健(編)『ライフサイエンス英語・類語使い分け辞典』(2006年6月20日刊行,羊土社,ISBN:4-7581-0801-3);川本健・大武博(編)『ライフサイエンス英語表現使い分け辞典』(2007年10月10日刊行,羊土社,ISBN:978-4-7581-0835-5)など.

◆[蒐書日誌]オランダまわり(2) —— 江戸時代の蘭和辞典である『波留麻和解』のひとつ,『江戸ハルマ』のスキャン画像が早稲田大学図書館から公開されている:〈早稲田大学図書館所蔵 江戸ハルマ(蘭和辞書)全文画像〉.

◆真っ青な空に刷毛で描いたようなみごとな秋の雲が上空高く流れるつくばの昼下がり.いまの気温は23.4度,日射しは暖かく,乾いた東の風が吹き抜けて爽快そのもの.秋の行楽日和ですな. 夕方近くになって農環研に潜り込んでごそごそする.「原稿〜,原稿〜」と汽笛のようにつぶやいてみる.しかしイマイチはかどらないまま,午後7時過ぎまで粘ってしまう.

◆[蒐書日誌]オランダまわり(3) —— オランダ語圏文学電子図書館〈digitale bibliotheek voor de Nederlandse letteren〉: オランダ語圏(本国,フリージア,フランドル,スリナムを含む)の文学作品の電子アーカイヴ.すごい.知らない作家名がぞろぞろと.たとえば,ホイジンガは現時点では『中世の秋』や 『ホモ・ルーデンス』が電子化されているが,それら以外の作品も今後はどんどんオランダ語原書が公開されるんだろう.

◆[進化思考]本日の余響:Blog (Before- & Afterimages)「不寛容なディレッタント──ディオゲネスに応える」(2010年10月16日).※編集素浪人 "ディオゲネス"によるアマゾン書評「体系の復権? 生成の擁護?」(2010年9月30日)が,ある面では厳格であるにもかかわらず,別の面ではヌケている理由はこれだったのか.

◆[欹耳袋]みんなのための進化学(読書リストふたつ) —— Close to the Wall「もっと素人による進化論,進化生物学のお薦めの本」と,万来堂日記2nd「俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊」 ※ときどきこういう「お薦め本リスト」を公開するといいのかもしれない.

◆[蒐書日誌]オランダまわり(4) —— 上林好之『日本の川を甦らせた技師デ・レイケ』(1999年12月3日刊行,草思社,東京,350pp., 本体価格2,500円,ISBN:4-7942-0928-2 → 目次・書評).10年前の古い本の書評文ではあるが,ふと思いついて公開した.

◆原稿書かないと,原稿書かないと,とつぶやきつつ,体調がよろしくないので,午後9時過ぎ,早々に寝てしまった.あまりいい予兆ではないな,この感じは…….

◆本日の総歩数=2168歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.3kg(+0.6kg)/25.9%(−0.6%)


15 oktober 2010(金) ※あまたの加圧が絶妙なバランス

◆ドロのように寝続けて午前4時半起床.曇り.地面が濡れているようなので夜中に雨が降ったのかも.気温17.5度.今日は[も]原稿書きだ.昨夜加圧あり.がむばらないと〜.午前6時過ぎ,小雨が降ってきた.今日は肌寒いのか.BGMは〈ゴールドベルク変奏曲〉,Cembaloは鈴木雅明.

◆[蒐書日誌]垂水雄二『厄介な翻訳語:科学用語の迷宮をさまよう』(2010年9月25日刊行,八坂書房,東京,224 pp.,本体価格1,900円,ISBN:978-4-89694-962-9 → 目次版元トップページ).前著:垂水雄二『悩ましい翻訳語:科学用語の由来と誤訳』(2009年11月25日刊行,八坂書房,東京,208 pp.,本体価格1,900円,ISBN:978-4-89694-946-9 → 書評目次版元ページ)の売れ行きがとてもよかったとのことで,一年を置かずに続編が出た.

◆[蒐書日誌]米本昌平『時間と生命:ポスト反生気論の時代における生物的自然について』(2010年9月10日刊行,書籍工房早山,東京,474 pp.,本体価格4,200円,ISBN:978-4-904701-22-5 → 目次版元ページ)の書評を公開した: 三中信宏「どうしてドリーシュなんですか?」(2010年10月15日).

◆うららかな昼休み —— 曇りときどき晴れの昼休みは『不安の書』を小脇に抱えて歩き読み.午後になって晴れてきた.気温22.1度で,湿度が低く吹き渡る北東風が快適な昼下がり.農林団地の構内や周囲は「歩き読み」には適した道路環境がある.長年の学習により,車が通りそうもない踏み分け道・盲腸道・農道・構内道路などを熟知しているので,「歩き読み」は危険ゼロです!(自転車に轢かれそうになるつくば中心部のペデの方がよほどアブナい)

◆日射しがまぶしい午後3時前,研究所から見渡せる筑波山が今日は霞んでぼやけている.グスタフ・レオンハルトの〈フーガの技法〉が流れる居室はもうすぐティータイム.

◆[蒐書日誌]祝!第二刷 —— 松本俊吉(編著)『進化論はなぜ哲学の問題になるのか:生物学の哲学の現在』(2010年7月20日第一刷刊行/2010年10月15日第二刷刊行,勁草書房,東京,viii+238 pp.,本体価格3,200円,ISBN:978-4-326-10198-6 → 第二刷目次第一刷目次版元ページ).今回の増刷にあたっては「事項索引」(pp. 234-236)が新しく付けられたので,本全体のページ数が変わっている.その他,第一刷で発見されたミスは修整されている.

◆午後7時過ぎに農環研を撤収し,帰宅後ひさしぶりにローストビーフをオーブンで焼いた.週末は原稿書きまくり状態に追い込まれつつある.身から出た錆ということ……(orz).

◆[欹耳袋]つくばセンタービルの〈アイアイモール〉が「飲屋街」と化しつつあるという情報をいちおうメモっておく:地酒処〈蔵出し酒場・千〉※この店は立ち呑み処という位置づけ.地元の〈霧筑波〉と〈男女川〉を出すという. /創作郷土料理〈がまの油〉※ここの日本酒セレクションはワルくない.「ALL630円」で出すのか.一度行ってみるしかない.というか,行ける時間がほしいなあ…….

—— 時間貧乏な日々がしばらく続くもよう.

◆近未来┣┣" 撃ち予定メモ —— 10月28日(木),19:00〜日本計量生物学会2011年度第1回評議員会,京理科大学神楽坂校舎3号館5F・354室(経営工学科第2演習室)→地図/11月13日(土)の13:00までに.仁愛内科にて./宿泊先確保:10月30日(土)厚木&11月5日(金)本郷./NHK Books を著者割でまとめて送ってもらうこと.あと献本先リストも.

◆本日の総歩数=7482歩[うち「しっかり歩数」4393歩/40分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.7kg(−0.5kg)/26.5%(+1.6%)


14 oktober 2010(木) ※町田から目黒を経由して本郷へ

◆昨夜は夕食後すぐ就寝し,午前零時過ぎに起床した.農環研に直行.気温は20度近くもあって暖かすぎる.

◆真夜中の格闘 —— これから午後8時まで断続的に20時間働き続けることになる.BGMはカール・ニールセンの舞台音楽〈アラジン〉.夜中の農環研を見渡すとところどころ離れ小島のように居室のあかりがともっていて,そこはかとない孤絶感を堪能することができる.深夜の研究所萌え〜.高座のしたくはなお続き,あっという間に丑三つ時になる.おもむろにアストル・ピアソラのオペリータ〈ブエノスアイレスのマリア〉などBGMに流しつつ.この作品は真夜中から明け方にかけて聴くしかない.午前5時,やっと〈結界T〉の準備が終わったので撤収しよう.ぜんぜん気づかなかったが,夜中に雨が降った形跡がある.

◆#tmgw_evolve 本日の講義では,Java 環境を再構築した上で〈PhyloWidget〉をインストールします.系統樹の Newick format に関する説明が続きます.講義資料(pdf / html)は〈結界T〉を見てください.

◆#TodaiStat きょうの講義のハンドアウトはすでに〈租界R〉に置きました.先週の統計学概論に引き続き,パラメトリック統計学の世界に入っていきます.まずは確率分布と確率変数,そして期待値演算子について.

◆都内に出撃〜 —— 早朝は曇り空.これから日中に向かって蒸し暑くなっていくのだろうか.7:56発のTX快速に乗る.またしてもダイヤが乱れている.都内は曇りときどき晴れていた.まあまあの涼しさか.しかし,日なたは暑そう.玉川学園前に着いたのは午前10時過ぎ.大学まで坂をてくてく上る.今日の講義は〈PhyloWidget〉を使った系統樹の構造特性と情報伝達に関する講義と演習.幸い,Java計算環境は学生全員がうまく構築できたので,このソフトウェアを使えるようになった.Newick format の復習と系統樹グラフィクスの演習.系統樹の基本概念についての説明.

玉川大学の高座が終わったその足で,次の目標地点の目黒に向かう.下北沢で井の頭線に乗り換え,渋谷でさらに山手線に.予定時刻の午後2時を少し過ぎて,JR目黒駅の〈アトレ2〉のNTT出版にて,「系統樹曼荼羅」会議.ウェブ公開についての打合せをすませた.今月末には第一回の連載原稿を出さないといけない.午後3時前に終了.

目黒の打ち合わせを経て,午後3時半に本郷の〈ルオー〉にたどり着いた.午後4時半からの講義までの一休み.昼ご飯を食べる時間がなかったので,久しぶりに「セイロン風カレー」を注文した.ここ何年もの間,この喫茶店は〈対面執筆〉の御白砂にほかならなかったので,カレーをゆっくり味わう余裕などまったくなかった.うまし.

午後4時半から,東大理学部旧一号館にて「生物統計学」の二回目の講義.駒場のときはもっと受講生が多かった気がするが,今年から本郷に移ってきて少し減りそうな気配.実数60名くらいかな.今日の講義は John Tukey の箱ひげ図を皮切りに,パラメトリック統計学の基本である確率変数と確率分布について解説をした.正規分布の性質については次回まわしとなる.

—— 午後6時に講義が終わり,外はもちろん真っ暗な夕闇.根津駅まで足を引きずり,つくばへ直帰.午後7時半にやっと涼しくなって東風が吹くつくばセンターをとぼとぼ歩いていた.夜中からおよそ20時間の労働ののちやっと生きて帰ってきた.残存パワーはほぼゼロになっていたので,夕食後またしても寝落ちしてしまった.最近こういう「残量ゼロ→バタっ!」という結末がとても多い.

◆本日の総歩数=10850歩[うち「しっかり歩数」1779歩/23分].全コース×|×.朝○|昼△|夜△.計測値(前回比)=91.2kg(−0.3)/24.9%(−1.8%)


13 oktober 2010(水) ※つくば実在中は引きこもります

◆午前4時起床.気温19.4度.明け方の外は雨が降り,中では┣┣" が降る.原稿いろいろヤバい.しかし,明日ふたつある高座の準備が先決だ.午前6時過ぎには雨はあがり,東の空から朝日が射し込んできた.気温19.6度.北東風が涼しい.雲はやや多いものの,その隙間からヤコブの梯子が何条も降りている.気温はもうすぐ20度を越えるところ.今日も暑くなるのだろうか?

◆午前10時過ぎ,とりあえずおとといまでの日録はアップ完了.さて領域内会議だ.からっと秋晴れ爽快.領域内会議は一時間ほどであがり.農環研収穫祭は11月18日(木)の夕方.統計学関連のジャーナル4誌が購読中止となってしまった.雑誌利用アンケート? そんなもんぜんぜん知らんぞ(と言ってももう遅いか).潜在的読者の多いジャーナルは購読中止の憂き目を見る危険性は低いが,統計学みたいな農水省独法的にはごくマイナーな分野のジャーナルは,ちょっとした事件で“絶滅”の確率が高くなってしまう.ジャーナルがなくてもとりあえず生き死ににかかわる時代ではないが,明白な“不公平感”は漂い続ける.

◆歩き回る「不安」 —— 正午直前になってやっと昨日までの日録をアップ完了.青空が広がる昼休みはペソア『不安の書』を抱えて歩き読み.ひなたは暑いなぁと思ったら24度超の気温じゃないか.半袖はまだまだ現役だ.

◆[欹耳袋]Lha / Lhaplus の脆弱性につき最新版へのアップデートをせよと先ほど所内連絡があった:Lhasa → ver0.20へ / Lhaplus → version1.58へ.

◆[進化思考]本日の余響:ホ ン ダ ヨ ン ダ メ モ「火曜日は」(2010年10月12日) /知り合いからメールあり.『進化思考の世界』は文献リストに「遊び」がないのがつまらんとのこと.むしろ『系統樹思考の世界』と『分類思考の世界』が「遊び過ぎ」なんだってば! また,カバージャケットのウラが「真っ白」でおもろないとも.いや,前二著が「例外の外」なんだってば!

◆きょうも真っ赤な夕陽が西に沈んでいくねえ —— 午後4時半,明日の玉川大&東大の連続お座敷用ハンドアウトは作成完了.ウェブ公開も完了.玉川の実習用教材のしたくを進めているのだが終わらん(orz).こんなん毎週やってたらカラダもちまへんで,ほんま.明日の高座のしたくがぜんぜん終わらないまま午後8時にいったん帰宅,炒飯をつくって食べてすぐ就寝.深夜起床の予定.

◆本日の総歩数=7441歩[うち「しっかり歩数」4197歩/37分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=未計測/未計測


12 oktober 2010(火) ※久しぶりに昼やすみの歩き読み

◆お,みごとな朝日だ,おはようさん.午前5時半起床.やや雲が多い早朝は気温18.0度.昨日はビールをしこたま呑んでいい気分.今日はつくばに実在しています.原稿書きまくり 宿命.雲の顔つきが穏やかではない朝.いずこも同じだろうが,連休明けの研究室は┣┣" どもの運動場と化していた…….さて,とりあえずは小物の原稿┣┣" からか.居室にてグレン・グールドの〈平均律〉をBGMとしつつ.右手のてのひらがところどころまだ朱色に染まっているぞ(昨夜の……).

◆恒例〈秋の試飲会〉 —— 東大農学部からヒミツの〈試飲会〉のお知らせがひっそりと届いていた:11月5日(金)午後6時半から東大農学部構内某所にて.さて今回はどの銘柄を持参しましょうかねー.宿泊先も決めておかないと.

◆[欹耳袋]芸術の系統樹(油彩画など) —— Ward Shelley〈Timeline painting/drawings〉※アヴァンギャルド芸術の系統樹:Astrit Schmidt-Burkhardt『Stammbäume der Kunst : Zur Genealogie der Avantgarde』(2005年刊行,Akademie Verlag,Berlin, ISBN:3-05-004066-1 → 目次).

◆朝の┣┣" 撃ち —— 生物多様性がらみの映像作品〈21世紀のノアの方舟・生物多様性〉が科学映画コンテストに入賞し,英語化されるとのこと.先ほどナレーションとテロップの英語原稿をチェックして返信完了.ワタクシも出演しています./東京化学同人の生物学辞典についてはこれでもう作業は終わってほしいが,岩波・生物学辞典(第五版)の【種】がらみの項目執筆┣┣" どもが┣┣" 放牧場ですくすくと育っている…….

◆[分類思考]本日の残響:大舘智氏「分類思考の世界」哺乳類科学,Volume 50, number 1, pp. 117-118 (2010) → 書評記事へのリンク(pdf)※詳しい書評をどうもありがとう!

◆雲行きアヤシいお昼前.来年のイヤープランナーを入手したので,さっそく来年の「┣┣" 放牧場の圖」を描き始める.オンラインでは付箋紙ツール〈lino〉があればいいが,紙ベースだとやっぱりこの蛇腹一枚にかぎる.1992年に就職して以来ずっと愛用.「今年の農環研収穫祭っていつなんでしょ?>なかのひと」とツイートしようと思って,昨年のイヤープランナーを確認したら,神無月ではなく霜月だった.さなぶりは昼の祭事だが,収穫祭は夜の祭事.〈つちのうえ太鼓隊〉はココロの準備を.

◆[蒐書日誌]『進化論はなぜ哲学の問題になるのか:生物学の哲学の現在』 の第二刷ができあがったとの連絡が仕掛人さまより.

◆不穏な雲は消え去り,穏やかな秋晴れの昼休み.久しぶりに構内周辺を歩き回る.いつの間にか金木犀は散りはて紫式部の実がきれいに色づきはじめていた.牧園の〈ダヴィッドパン〉は午前10時過ぎに早くも完売御礼とのことだったので,ひさしぶりに高野台の〈ミューレ〉で牛蒡のパンなど.歩き読みのお供:フェルナンド・ペソア著(高橋都彦訳)『不安の書』(2007年1月31日刊行,新思索社,ISBN:4-7835-1196-9)を100ページほど読み進む.

◆昼の┣┣" 撃ち —— 雲がまた出てきた午後は微小┣┣" どものひねりつぶし.きょうも気温が高いね.午後2時の最高気温が24.8度と夏日すれすれ.しまったはずのアロハが再び現役復帰ちう.やっぱり「事後確率」の辞書項目を立てるしかないか……./┣┣" のリターン.兼業申請書の書き直し(orz).

◆[蒐書日誌]L. Jansen, H. Luijten, N. Bakker『Vincent van Gogh - De Brieven: De volledige, geïllustreerde en geannoteerde uitgave (6 dalen)』(2009年10月7日刊行,Amsterdam University Press, Amsterdam, ISBN:978-90-8964-102-1 → 版元ページ).『Vincent van Gogh - The Letters: The Complete Illustrated and Annotated Edition』と銘打たれて,蘭・仏・英の三言語版が同時出版されているらしい(→サイト).全六巻構成で計2,000ページを越える大部の書簡全集.カラー印刷のようだ.1990年に出た四巻本(→目次)の書簡全集は手元にあるのだが,20年ぶりの大改訂ということになる.

ついでに,ゴッホ美術館の監修によるフィンセント・ファン・ゴッホ書簡プロジェクト〈Vincent van Goch - The Letters〉.新書簡全集とともに2009年末に公開されていたとはぜんぜん知らなかった.参照:オランダ政府観光局情報

◆あれやこれやで午後8時近くにようやく撤収.┣┣" 撃ちの予定が大幅にずれこんでいる…….

◆本日の総歩数=8800歩[うち「しっかり歩数」7213歩/65分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.5kg(+0.4kg)/26.87%(−0.1%)


11 oktober 2010(月) ※快晴夏日の飛田給から天久保へ

◆午前6時前にのろのろ起き出すワタクシって…….いったん起きたのに二度寝したのが敗因…….昨日までとは大違いの雲ひとつない快晴.体育の日は晴れの特異日であることを実感する(でも一日ずれてるよなあ).気温15.1度で湿度も低い.ただし日中は夏日の予想.昼間は飛田給に所用.夕方から天久保で『進化思考の世界』出版記念パーティ.

[進化思考]MY BOOKSHELF「進化思考の世界」(2010年10月11日) ※進化思考におけるパターンとプロセスについてはいま書いている『思想地図β』寄稿原稿の中で,もう少し詳しく論じる予定です.早く書かないとっ.

◆飛田給へ日干しになる —— 11:07発のTX快速で京王線の飛田給へ.午後1時に到着.からりとした秋晴れ夏日で水分欠乏.たいへんお疲れでした.午後3時過ぎに撤収.つくばに帰らないと夜のパーティに間に合わないよー.午後5時につくばセンター広場を横切っていた.

◆タクシーで乗り付ける主賓 —— 夜の帳が降りる午後6時前,天久保の〈三浦飲食堂〉に集結するパーティ参加者たち.『進化思考の世界』出版記念パーティに計7名が.今夜はどうもありがとうございます.朱肉で文字通りの「手形」をばんばん押してはサインをするという儀式のあいまにも,料理が次々とテーブルに運ばれてきた.

ビールの専門店なので,濁ったビールやら酸っぱいビールやら濃いビールやらさんざん飲んだが,〈Liefmans Gluhkriek〉というホットビールは今回初体験だった.香辛料が効いて甘すぎず酸っぱすぎないのがいい.有名なドイツのグリューワインよりも好みかも.

—— お開きになったのが,夜中近くの11時半だったから実に5時間以上もビールを飲み続けたことになるのか.うわー.

◆三連休最終日はかくして酒の神バッカスとともに大団円を迎えたのだった.

◆本日の総歩数=8523歩[うち「しっかり歩数」2581歩/27分].全コース×|×.朝○|昼○|夜×.計測値(前回比)=91.1kg(+0.4kg)/26.8%(+0.3%)


10 oktober 2010(日) ※雨空から晴天への定点観測休日

◆午前5時前起床.まだ雨が降り続いている.今日も引きこもり生活が続く予定.午前6時,降りしきる秋雨の中,定時の鐘の音とともに,段雷が数発打ち上がる.この雨でもどこかでイベントがあるのだろう.気温は17.1度で,湿って冷え冷えとしている.いつの間にか空が明るくなってきた.雨はもう降っていない.南東からの風が北西風になった.天候はこのまま回復するのだろうか? 

◆[欹耳袋]「はてなブックマーク > 三中信宏 - 統計学へのお誘い本リスト」 ※50人近いユーザーがついてる./aki note「今週(2010/10/4-10/10)新刊ピックアップまとめ」(2010年10月10日)※ビジネスマン向けの「統計本」はものすごくたくさん出ていて,いずれも「数万部」売れるとか.学生や研究者よりもはるかに読者層は厚いらしいです.

◆「物語論」を超えて「システム論」? —— 貫成人『歴史の哲学:物語を超えて』(2010年8月20日刊行,勁草書房[双書エニグマ:15],東京,xvi+233+xxiv pp., ISBN:978-4-326-19918-1 → 版元ページ).うーむ.

◆朝はざあざあ降っていたのに,午後になって急速に天候回復して青空に.午後2時の最高気温は22.8度.夕陽に赤く染まった西空に輝く糸のように細い三日月.秋雨に始まった連休中日の日曜は絵になる夕暮れに終わった.明日は朝からからりと晴れ上がることだろう.さて,今宵はどの日本酒を飲みましょうかねー.

◆夜,日が変わる直前に,なんとかかんとか先月後半の半月分の「旅日録」をアップすることができた.今日はもうへろへろ…….本日はパーフェクトな引きこもりだったので,いわば「定点観測」しているようなもの,もうすぐ日録三週間分をアップできるかな.その後は「原稿〜,原稿〜」と汽笛のように叫んでみる.

◆本日の総歩数=0歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.7kg(−0.1kg)/26.5%(+0.2%)


9 oktober 2010(土) ※秋雨が降り続く三連休の幕開き

◆午前4時半起床.曇り.雨はまだ降っていないみたい.気温16.9度,北東の風.まずは三週間分の日録をばばっと書いてしまおうか…….午前9時前,お,雨が降り出している.気温17.5度,吹き抜ける北東風が肌寒い.午前中降り出した雨はそれなりに本降りになってきた.カピオ前の農産物まつりを一回りしてまた引きこもる冷え冷えとした秋雨の昼下がり.原稿を書いたり日録をものしたり.昨日亡くなった某音楽業界のトップが,わりに近い知り合いの身内であることを知り,「あの○○○くんが……」と驚く.

◆[欹耳袋]Togetter -「科学をめぐる闘争-アリストテレスからソーカルまでそしてその先へ-あるいは失われた和解をもとめて

◆[分類思考]ダイさんのレビュー[mixi]「分類思考の世界」(2010年10月5日)

◆雨はなおしとしと降り続いている.気温は17.3度.今夜の夕食のメインは鶏 手羽元とゆで卵・ジャガイモ・ニンジンの煮込み.シンプルな醤油味だが,ニンニクがまるごと二片隠れている.寒くなってくるとこういう料理が好ましい.お伴の日本酒には,新潟〈久保田・萬壽〉の「無濾過生原酒」の一升瓶が氷温室に眠っている.魚をついでに焼いてちょこっと開栓してみましょーかね.独りで呑んでしまってごめんなさいねー.純米大吟醸のレアもので次の機会はないかも.〈久保田〉の淡麗なイメージとはちがって微炭酸のコクのある味がいいなあ.

◆本日の総歩数=1696歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.8kg(+0.7kg)/26.3%(−0.2%)


8 oktober 2010(金) ※すっきり晴天,籠り┣┣" 撃ち

◆午前4時半起床.気温17.2度.昨夜はぼろぼろだったのでぐーぐー寝られた.さて,諸方面からの諸事にわたる加圧が高まっているので,今日はつくばに実在.今日も朝焼けが見事だ.

◆[進化思考]extra tweet「三中信宏『進化思考の世界』感想」(2010年10月8日) ※わざわざありがとう.お手数をかけました./こけたさんの日記[mixi]「ナチスの遺伝子保護(絶滅)政策と禁煙政策」(2010年10月8日)※ヘッケル系図本を書いたナチス親衛隊の隊員 Heinz Brücher はナチスによる禁煙政策を実施した Karl Astel(イエナ大学学長)の支持を受けて,若干二十歳にしてこの本を出版しました.ドイツ敗戦時に Astel は執務室でピストル自殺を遂げましたが,Brücherは,南米アルゼンチンに亡命をはかり,彼の地で専門の植物学の知識を活かしてコカイン栽培に手を染めることになります.彼の末路は,1991年に麻薬密売組織の手で殺害されるという,まさに映画のような幕切れとなりました.

◆昨日の蒸し暑さとはちがって,今日は朝から秋風が心地よし.やや雲が多く,遠望する筑波山の頂上付近はすっぽりと雲に覆われている.朝から┣┣" 撃ち:1)東京農大の来年度出講日程の確認書の郵送;2)即OK.京都書房から現代文問題集への引用許可申請あり.該当箇所は『分類思考の世界』第3章「老狐幽霊非怪物,清風明月是真怪」の第2節「共時的な多様性と継時的な可変性」から,存在物の時空的同一性に関するくだり.高校生に David Wiggins の主張を読ませるとは実に大胆ですなあ.3)所内超高額備品の処分に関する調査.「え,こんなのがそんなにするんですか!」と感嘆符が重なるような物品が転がっている.百万円単位の備品はふつうで,ん億円もする質量なんちゃら機も.うちの部屋にもが総処理装置やら電子天秤などすでに使わない機器が.4)この半年の間に何冊も単行本を出したので,成果報告だん.;5)所内コンピューター調査.全部調べて10月15日までに報告せよとのこと.orz

◆#tmgw_evolve 昨日の講義では Java が動かない Vista PC がありました.次回は Java のインストールからやり直します.系統樹の Newick 形式コード化については緊急避難として〈TreeView〉を用いました.次回は〈PhyloWidget〉です.系統樹の「Newick」コード化は系統樹の「一筆書き」による一意的な文字列化で,コード化規則はきわめて単純です.単系統群のみが基本情報単位ですが,樹長などの追加情報も付加可能です.次回は〈PhyloWidget〉を用いてその解説をします.「Newick形式でのコード表現は最終段階のみでいいですか?」との質問がありました.その通りです.講義中に実習しましたが,一筆書きのスタートからゴールまでの行程をたどることで,一意的な Newick コードが生成されます.最後の完成コードがすべてです.

◆#TodaiStat 昨日の初回講義は夕暮れ迫る時間帯にお疲れさまでした.講義全体のガイダンスののち,さっそく統計学概論に進んだのですが,科学哲学は受講生の好き嫌いが分かれるようですね.アブダクションのための統計解析の基礎には「推論」とか「説明」という科学哲学の問題があります.統計学がらみの科学哲学という点で,今年出た:森田邦久『理系人に役立つ科学哲学』(2010年6月10日刊行,化学同人,京都,vi+261 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-7598-1432-3 → 目次版元ページ)は参考になる.推論や説明に関わる科学哲学の論議はもちろん,確率論やモデルなど統計分析に直結する話題も登場する.

◆先月から所内ガルーンの新規投稿をメール配信するサービスが新しく始まった.見落としがなくなってよかったのだが,メールがどんどん届くので困るなぁ(などと勝手なことを言うワタクシ).

◆[蒐書日誌]東京化学同人『生物学辞典』(2010年12月,発売記念特価9,800円/定価12,000円,ISBN:978-4-8079-0735-9)※内容見本がさっき届いた.師走に出版されます.項目原稿をこの期に及んでまだ書いているワタクシって…….

◆青空の底が深くなった昼休みのひととき.筑波山の稜線がくっきりと見えていた.BGMで流れているのはオリヴィエ・メシアンの〈鳥のカタログ〉.これから天気が下り坂になるとは予想もできないが,明日よりも今日を大切にしようね.週以降2回分の「生物統計学」ハンドアウトを作成完了( #TodaiStat ).「分子系統進化学」も毎回ハンドアウトのようなものを準備します( #tmgw_evolve ).

◆午後6時,某辞書の項目執筆をさらに一┣┣" 仕留める.そろそろ辞書┣┣" には退散願わないとどうしようもないぞ,と.午後8時,首都大学東京と横浜国大の生物統計学レポート課題をやっと出し終えて,関係者にメール送信した.本日はこれでやっと農環研を撤収できる.

◆明日からは世間的には三連休だが,ワタクシ的にはただひたすら「原稿┣┣" 」を撃つのみというシンプルな日々が続く.

◆本日の総歩数=2960歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.1kg(−0.8kg)/26.5%(+0.1%)


7 oktober 2010(木) ※朝から夜まで都内巡業をこなす

◆午前4時半起床.夜明け前.気温16.3度.晴れ.さて三時間後には出撃なのでその仕度をしないと.荷物がとても多くなるな.今朝も朝焼けがきれいだった.

◆[進化思考]田中求之的日々の雑感「10年10月06日 17時56分 着信」(2010年10月6日)※分類認知の論議は『分類思考の世界』の十八番ですね.

◆[分類思考]takaoな日記「【書籍】三中信宏『分類思考の世界』」(2010年10月6日) /albatrossさんの日記(mixi)「分類思考の世界」(2010年10月6日)

◆出撃と生還 —— 7:55発のTX快速で出発.晴れて気温は高い.北千住で千代田線に乗り換えたものの,半蔵門線の事故でダイヤがやや遅れている.都内は雲は多いが晴れていい天気.玉川学園前に着いたのは10時過ぎ.玉川大「分子系統進化学」の第2回講義では,視覚言語としての「系統樹」のもつ情報単位と描画コード化(Newick形式)についての解説と実習をした.PC実習では〈PhyloWidget〉という便利な系統樹お絵描きツールを使おうとしたのだが,Java がきちんとインストールされていないという受講者が半数近くもいることが発覚.しかたがないので次善策として〈TreeView〉を使っての講義に切り替えた.しかし,Java が使えなければ,〈PhyloWidget〉だけでなく,〈Mesquite〉も〈FigTree〉もダメで講義にならないので,次回は Java 環境の構築からやり直しということになった.

◆午後1時前,玉川での講義が終わった.外は晴れあがって暑いほどの陽気だ.朝8時前に家を出てもう5時間が過ぎようとしている.小田急・玉川学園前駅から,次の目的地である本郷に移動するのだが,途中,経堂の〈はるばる亭〉に立ち寄ってラーメンを.鶏肉のチャーシューって初めて食べたかも.

◆午後3時,本郷の〈ルオー〉にたどりつく.それにしても暑いな.講義前の一休みをば.きょうはジゴクの対面執筆がないのでゆっくりできる.本郷通りは晴れときどき曇りで蒸し暑い.半時間のちに高座が始まる.午後4時半に東大理学部の忘れられた旧一号館の講義室にて,「生物統計学」の初回講義.受講予定者は70名くらいか.ガイダンスと統計学概論をした.午後6時,東大での高座を終えてぶらぶらと夕暮れの千駄木へ.

—— きょうはお座敷をハシゴしたせいか,かなり疲れたかもしれない.午後11時にならないうちに就寝あるのみ.ぐっどないと.

◆本日の総歩数=9965歩[うち「しっかり歩数」1310歩/10分].全コース×|×.朝○|昼△|夜△.計測値(前回比)=90.9kg(+0.4kg)/26.4%(+0.6%)


6 oktober 2010(水) ※原稿加圧と高座仕度で夜更ける

◆午前2時起床.曇りところどころ晴れ間.気温19.1度.アオマツムシがうるさいなあ(スズムシがかき消されちう).明日の講義準備のため農環研に直行,現在作業中.一日にふたつの講義をふたつの大学で掛け持ちというのはひょっとしたらキビシいだったりする? ふつう? いずれにしても準備がたいへん.

◆[分類思考]本日の残響:extra tweet 「三中信宏『分類思考の世界』感想」(2010年10月6日)

◆[進化思考]チラシの裏「余興への発言」(2010年10月6日) ※ワタクシのツイートを読んだ上での追加コメントの方がはるかにとはねー.匿名コメントは基本的に「虫の音」と同じだと思う.アナタの“書評”はみごとに書評頻度分布における「3σ」範囲を超越しています.おめでとう.ホンマかしこいなあ(感心するで).

◆農環研は組織上「研究室」という単位はなくなっているはずだが,物品調査などことあるごとに「ないはずの研究室」が調査単位になっているフシギ.制度的には「研究室」はないが,ハードウェアとしては残存しているからしかたないか.

◆フォロワーさん,1800人になった〜.

◆午前5時半,少しずつ白んできた東の空の雲間に釣り針のような細い三日月が浮かんでいる.朝日は拝めないだろう.気温17.3度で東寄りの風が涼しい.

◆[蒐書日誌]農業実験統計の実例がたくさん入っている生物統計学本:鵜飼保雄『統計学への開かれた門』(2010年2月刊行,養賢堂,東京,本体価格4,200円,ISBN:978-4-8425-0463-6 → 版元ページ著者ページ) ※スネデッカー&コクラン『統計学的方法』に代わり得る? ちなみに,著者はワタクシを農水省に引っ張った張本人だったりする….

◆「統計お薦め本リスト」編集中 —— ワタクシの場合,生物系や農学系の学生・研修生に参考書として統計本を紹介する機会が多いので,基本的には「読者死亡率最小化基準」に沿ってリストアップしている→三中信宏「統計学へのお誘い本リスト(Version 6-October-2010)」 ※ほんの少しだけ更新しました.

◆とりあえず明日の本郷高座のしたくは完了し,ハンドアウトは午後にも作成する. あ,出席カードもつくらないと./玉川高座のしたくがまったく進捗せず….もう少し概論を続けつつ,パソコン実習にそろりそろりと入ろうかな.ただし,話す内容はともかく,パソコン実習に時間が盗られるだろうとはいまから予想される.Vistaだと「不幸になる」学生が少なからず出るだろうし.ハンドアウトは実習用に半ペラ一枚をつくろう.

◆日射しが暖かな昼休み.正午の気温は23.4度,地表近くは風がゆるく吹き渡る好日.BGMはマーラー〈3番〉の最終楽章.このまま寝てしまいそうな感じ…….

◆射し込む西日で気温上昇中の居室だが,さすがに27度程度でおさまっている.玉川大の講義支度ちう.もう少し概論を続けつつ,パソコン実習にそろりそろりと入ろうかな.Vistaだと「不幸になる」学生が少なからず出るだろうし.ハンドアウトは実習用に半ペラ一枚をつくろう./射し込む西日で気温上昇中の居室だが,さすがに27度程度でおさまっている.シズカにしかし着実に加圧され続ける夕方のひととき……

◆[欹耳袋]玉川大学の講義用にリニューアルした体系学のページ:「結界〈T〉の一里塚 ―― 彷徨する系統樹思考者のために」※系統推定法とか関連文献リストとか.「結界〈T〉の一里塚」を飾る系統樹のひとつ(大きい方)は,イタリアン・ピザの系統樹,下の方の小さいのは,アルゼンチンはコルドバ大学の教会に掲げられているというキリスト教聖人の「生命の樹」.ネタはいろいろあるのです.

◆うう,外はもう暗いんだけど帰れる気がぜんぜんしない…….午後11時前,そろそろ疲労限界点に接近してきたので,そろそろ研究所を撤収しましょうかねー.明日のハンドアウトはなしですまそうかな.あるいは手書きか.

◆日が変わってから真夜中ご飯を食べ終えたので,即座に寝ることにしよう.連続22時間も起き続けていると意識がときどきなくなる.それでも4時間後には起床しているだろう.

◆┣┣" 撃ち予定 —— 10月18日(月)13:00〜15:00は計量生物学会事務局にて J-Stage によるジャーナル電子化のための実務者ミーティングあり.

◆本日の総歩数=4410歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.5kg(−0.2kg)/25.8%(−0.8%)


5 oktober 2010(火) ※ヒミツの会議はくるくる廻って

◆午前4時半起床.雨はあがっているようだが,まだ雲が厚い.気温18.7度と高いが,北東風が涼しい.日録がたまりすぎて呆然としている.┣┣" が増えすぎると不感症になるのかもしれない.そういうときは遠くの┣┣" 放牧場を呆然と見渡すのではなく,足元の┣┣" 一頭を仕留めるべし.これ鉄則なり.

◆今月分の出張伺・年休届・兼業申請などは昨日提出した.大学出講に関しては春学期はフレックスをいじっては半日年休にするというじゃまくさいことをしていた.しかし,秋学期は二時間の時間年休を毎回取れば大丈夫みたい.要するに毎週木曜は「かけもち兼業日」ということですよ.

◆[欹耳袋]〈栗のわたなべ〉:つくばの秋のおみやげとしてもっていくことがよくある.

◆[蒐書日誌]ドリーシュですかっ! —— 米本昌平『時間と生命:ポスト反生気論の時代における生物的自然について』(2010年9月10日刊行,書籍工房早山,東京,474 pp.,本体価格4,200円,ISBN:978-4-904701-22-5 → 目次版元ページ).著者は,三年前に同じ出版社からドリーシュの訳本:ハンス・ドリーシュ著(米本昌平訳・解説)『生気論の歴史と理論』(2007年1月30日刊行,書籍工房早山,東京,xviii+363 pp., ISBN:4-88611-504-7 → 目次版元ページ)を出版している.もっているはずなのに探しても見つからない.さては気取られたか…….けっきょく,書棚の最深部(〈観音台の果て〉コーナー)にひっそり安置されていることを確認した.

当時は「なぜいまドリーシュ?」と怪訝に思ったものだが,この新刊を手に取って,著者がマジでもう一度「生気論」と「目的論」をひっくるめてリバイバルさせるつもりであることを知った.観念論はいつでもどこでも息を吹き返すということだ.本文中のドイツ語の間違いがあまりにも多すぎて,そのつど思考停止してしまうのはかんべんしてほしい(ちゃんとゲラ読みをしていないんじゃないだろうか).また,500ページにも達する大著であるにもかかわらず,引用文献リストもなければ人名索引・事項索引すらない.手書きのフィールドノートならまだしも,これでは専門書としての体をそもそもなしていないのではないか.エルンスト・ヘッケルの著作が翻訳されている箇所は楽しめたんだけどね…….「ニウラド世界」,はい? 闇の神を登場させてどーするつもりよ,いったい.観念王の降臨か.

アブナい地雷原として見ればとっても魅惑的ではある…….リクツっぽい厚い本が好きという癖を別にすれば,なかば除霊儀式みたいな読書態度かもしれない.古い邪悪な想念を召還してしまったこの本は,手に取る人があまりいないまま(きっとそうなるだろう)放置すれば「付喪神」になりかねない.かつての Gerry Webster & Brian Goodwin 流の「構造主義生物学」そのものじゃないですか.そういうヨロイを隠したまま,ネガティヴ・パラダイムだの生命論だの笑止千万.

—— お,はてなブックマークにコメントが:「米本昌平『時間と生命』」.

◆新規ハッシュタグふたつ —— #TodaiStat 今週木曜から本郷で開講される:三中信宏「生物統計学」(木曜第5限,16:30〜18:00,理学部旧一号館350号)のためのハッシュタグ.今週から本格的に始動します./#tmgw_evolve 玉川大学農学部生物資源学科の秋学期講義:三中信宏「分子系統進化学」(毎週木曜,11:00〜12:50,農学部8号館221号)のためのハッシュタグ.質問回答や情報提供に使います.

◆ヒミツの花園 in つくば —— 暖かく晴れ渡る昼下がり,つくば某所にて密議をすませてきた.うまくことが運べば学園都市内に「別宅=隠れ家」が新しくできることになる.研究可能/引きこもり可能/宿泊可能/厨房設備ばっちり(高火力バーナー&ワインセラーもある!).これで夢の隠遁生活が果たして実現できるか!

◆本日の総歩数=7292歩[うち「しっかり歩数」985歩/10分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=90.7kg(−0.4kg)/26.6%(+0.3%)


4 oktober 2010(月) ※居室にて┣┣" と戯れる週明け

◆午前4時過ぎ起床.予報通り雨が降っていた.昨夜は夏日の新座往復で疲れてしまったのか,最近よくある寝落ちでフェイドアウト.今朝は起きてすぐにいなり寿司を詰めたり,だし巻きをくるくるつくったりと大忙し.その横では親子チキンカレー(鶏肉+ゆで卵)がふつふつと湯気を立てている.

◆[蒐書日誌]関口良雄『昔日の客』(2010年10月30日刊行,夏葉社,東京,231 pp.,本体価格2,200円,ISBN:978-4-904816-01-1 → 版元トップページ).はい,今どきクロス装幀とはねー.口絵の版画といい,質感と手触りといいとてもグッド(小澤書店の再来ですかっ).まだ買ってない人はいますぐ買いましょう.ブツとしての本を手にするだけでシアワセになれる稀有の経験.大森海岸にあった古書店主の想い出話集.正宗白鳥・川端康成・上林暁らかつての文豪たちの名前が目次に見える.1978年に三茶書房から出版された元本の復刻版.

◆午前8時.小雨降る農環研の構内にキンモクセイの香りが漂っていたので,今朝はパウル・ヒンデミットの気分.とりあえず交響曲〈画家マティス〉から.ブロムシュテット/サンフランシスコ響.続いて,ヒンデミット〈交響的変容〉.もともとがっちりしたいかにもドイツ的な作曲家なのだが,その基本姿勢のままジャズ的変奏曲に乱入していくのでBGMとしてはかなり酔う…….雨降り続く.さらに,ヒンデミットの交響曲〈世界の調和〉.

◆朝イチの┣┣" 撃ち —— 今月の出張伺だの年休届だの兼業申請だの,まとめて提出.

◆[分類思考]I'm Standing on the Shoulders of Giants「To classify is human」(2010年10月3日)

◆[質問]本郷キャンパスの理学部旧一号館って「講師控え室」みたいな部屋はないんでしょーか? もしなかったら農学部からスクランプル発進して,襲撃後に某所(未定)に帰還するという作戦を練らないといけない.そんなこと二号館に訊けって?(そりゃそうだ)問い合わせた二号館から返事があり,案の定,理学部旧一号館には「講師控え室」なるゆとりはないとのこと.農学部の隠し部屋からダイレクト出撃してもいいのだが,至近の東大出版会に隠れ部屋があるとつごうがいいなぁ(長居すると本を書かせられるかもしれないけど……).

◆久しぶりで居室にこもっていると,周囲で放置され続けれた┣┣" どもが吠え騒いでいる.しかし,前後左右から騒がれるとかえって静謐になるフシギ.いつもの現実逃避か,それとも新手のノイズ・キャンセリング???

◆[進化思考]nanburiさんの日記[mixi]「三中信宏『進化思考の世界』感想」(2010年10月4日)※「ともだち」限定公開を解除してくださいー(お願いね) —— とつぶやいたら公開サイトを用意してくれるとのこと.おおきに./第3章のマインドマップ(→画像).こういうのおもしろい./チラシの裏:「三中 信宏「進化思考の世界 ヒトは森羅万象をどう体系化するか 」(NHKブックス)」 ※書評文は書評者の中身まで透けて見えるコワさがあることを痛感する./オベリスク備忘録「三中信宏『進化思考の世界』」(2010年10月4日) ※「祖先」と「樹形図」はパターン分岐学(明示していないけど)の根本概念./quod erat inveniendum「三中(2010)」(2010年10月4日)※「進化思考」の収斂的発生は興味深いです.政治学・経済学での進化的手法については:清水和巳・河野勝(編著)『入門 政治経済学方法論』(2008年3月20日刊行,東洋経済新報社,本体価格3,200円,viii+230 pp.,ISBN:978-4-492-21172-4 → 版元ページ)がすぐに脳裏に浮かびます.

◆本日の総歩数=2263歩[うち「しっかり歩数」0歩/0分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.1kg(−0.2kg)/26.3%(0.0%)


3 oktober 2010(日) ※武蔵野の一角で暖かな日射しを

◆午前5時起床.雲ひとつない快晴(予報だと「雨」と言っていたが).東の空はほんのり朝焼け.もうすぐ日の出か.最低気温は13.6度.昨夜のチキンカレーに火を入れて,さらなる煮込みを開始する.今日の行動予定を考えちう.チキンカレーは煮込み進行中.そろそろホネがはずれ始めたので,次のステージへと移れるかな.雨の予報が大ハズレで,心地よい秋晴れの青空が広がっている.気温は20.1度.これから新座までちょいお出かけの予定.久しぶりに武蔵野線に乗ります.

◆正午前,ぽかぽかと実にいい日和ですなあ.新座で下車して志木行きの路線バスに乗る.野火止用水の遊歩道を歩いてくるか.午後3時半,温かく晴れた昼下がり.用事がやっと終わった.夕方が近い帰り道の武蔵野.雨が降る気配すらなく,むしろ残暑のようなきびしい陽射しだった.夕方,つくばに直帰.

◆[分類思考]本日の反響:朦朧日録「分類」(2010年10月1日) ※「この人の文章,余計な修辞が多くて読みづらい」:ごめんなさいごめんなさい.癖なんで許してねー.

◆[蒐書日誌]書籍の版元ページには必ず「目次情報」を掲載してほしい.和書の場合,かなりの頻度で「目次なし」の版元サイトに遭遇する.高い本だと,目次情報がまったくなかったとしたら,タイトル買い・ジャケ買い・衝動買いというきわめてリスキーな買い方をするしかない.蒐書された本で,目次が掲載されていない和書については,自分で入力して〈leeswijzer〉でオンライン公開しています.過去十年ほど続けていますが,著作権がらみでクレームがついたことはまだないですね.版元が提供してくれればほんとうにラクになるのに…….

◆[欹耳袋]本田正尚「鴨川の〈等間隔〉カップル(I):彼女が左で,彼が右」(→ URL:日本社会心理学会第36回大会,1995).あれって一種の「なわばり」なんでしょうかね?/知的書評合戦ビブリオバトルの公式サイト

◆本日の総歩数=9455歩[うち「しっかり歩数」3523歩/36分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.3kg(−0.9kg)/26.3%(+0.3%)


2 oktober 2010(土) ※朝焼けと花火に彩られる土曜日

◆午前5時,雲間から朝焼け.いま起床.朝焼けがどんどん広がって,いま鮮やかに最高潮! 午前6時とともに,土浦方面で花火がどんどん打ち上がっている.本日夕方の土浦花火大会の予行演習か?

◆[進化思考]@Asmin_Rさんの長いつぶやき「『進化思考の世界』(三中信宏著,NHKブックス)」(2010年10月1日)※「今度は思い切ってカラー版でどうでしょう」:来年に NTT 出版から出す予定の『系統樹曼荼羅』はフルカラー本です.ケルト古文書などに見られる「唐草模様」の系統樹は:伊藤俊治『唐草抄:装飾文様生命誌』(2005年12月15日刊行,牛若丸[発行]/星雲社[発売],ISBN:4-434-07164-5 → 目次・書評)に載っています.図像学的には「生命の樹」とまったく同じ動態ですね.なお,この本は第一刷と第二刷では装幀がちがいます.第一刷(赤紫色)が売り切れて第二刷(山吹色)が書店店頭に並びました.

◆原稿┣┣" どもが大魔神化している…….にもかかわらず,まったく生産的ではない秋晴れの爽やかな昼下がり,歩き回っては食べていた(サイアク).午後5時を過ぎて土浦方面からはもう花火がぼんぼん打ち上がる音が聞こえてくる.会場近くは渋滞と人出でさぞやたいへんなことだろう.車だと行きはたいへん帰りもジゴク.自転車か徒歩がベスト? 今日は夕焼けがきれいだった.

◆タイムラインで「カレー」という言葉が飛び交っているので,今夜はチキンカレーを仕込むことが緊急自分会議で議決された.香辛料はあるけれど,ホールトマトとヨーグルトを買ってこないと.いよいよ,土浦花火大会.今年は晴れて空気が澄んでいるせいか,遠くからでもとてもきれいに見える:〈土浦全国花火競技大会生放送(非公式)on Ustream〉 肉眼でもよく見えるのに,どーしてわざわざ Ust 画面を覗き込まないといけないのかと苦笑する.巨大な尺玉が打ち上がると大太鼓のような地響きがつくばまで伝わってくる.とってもいい感じ.新タイプの花火が続々とお披露目されている.

◆日が変わる直前,チキンカレーの仕込み完了.

◆本日の総歩数=8010歩[うち「しっかり歩数」4824歩/49分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=92.2kg(+0.4kg)/26.0%(−0.7%)


1 oktober 2010(金) ※神無月は丑三つ時に活動を開始

◆午前3時起床.気温17.2度.どうも累積疲労が祟ったらしく,昨夜は早々に寝落ちしまくり.さて月が変わったので,新たなる┣┣" 撃ちが始まる.しかし,先月からの積み残し┣┣" どもが多々ありすぎて,どれから手を付けていいのかわからない.とりあえず半月も溜め込んだ日録を何とかしないと…….orz

◆[進化思考]アマゾン書評 − 編集素浪人 "ディオゲネス"「 体系の復権? 生成の擁護?」★★★★☆(2010年9月30日)※指摘の数々は増刷の機会に反映しないとか.「ヨアヒム・フォン・フィオーレ」はまずかったか…….「司教」ではなく「主教」という箇所も.なお,ワタクシの「哲学」は occult ではなくすでに明示されているはずです./田中求之的日々の雑感「着信」(2010年9月30日)※「三中氏の本は,講談社新書で読んだ2冊が共に分類することを巡っての刺激的な論考だったので,その人が進化を論じるのであれば読まないわけにはいかない」.感謝感謝.

◆[蒐書日誌]ピーター・D・ウォード(垂水雄二訳)『恐竜はなぜ鳥に進化したのか:絶滅も進化も酸素濃度が決めた』(2010年10月10日刊行,文藝春秋社[文春文庫],東京,425 pp., ISBN:978-4-16-765172-5 → 版元ページ参考文献).今回の文庫化に伴って新たに解説文を書いています:三中信宏「はてしない推論の連鎖の愉しみ」(pp. 418-425).元のハードカバー版は:ピーター・D・ウォード[垂水雄二訳]『恐竜はなぜ鳥に進化したのか:絶滅も進化も酸素濃度が決めた』(2008年2月15日刊行,文藝春秋,366 pp.,本体定価2,238円, ISBN:978-4-16-369960-8 → 版元ページ参考文献目次).

◆夜明けがどんどん遅くなっていくなあ.午前6時の鐘の音が響き渡り,東の空がもう晴れてきた.今日は青空が期待できるか.

◆[欹耳袋]アメリカ大学院ランキング:The Chronicle of Higher Education「2010 Rankings: Doctoral Programs in America」(2010年9月18日).研究分野ごとの教員アウトプット・大学院生への経済支援・大学院生の就職などに関するきわめて詳細な集計が公開されている.

◆[蒐書日誌]献本感謝:五箇公一『クワガタムシが語る生物多様性』(2010年9月29日刊行,創美社,東京,206 pp., 本体価格1,300円,ISBN:978-4-420-31045-1 → 目次版元ページ).タイトルのクワガタムシだけじゃなくって,ダニもカエルもハナバチもツボカビも.あ,もちろん,著者直筆のイラストも方々に.

◆つくば実在┣┣" 撃ち —— 公的にはほぼ二週間ぶりの出勤なので,いずれの放置┣┣" もすばらしくみごとな成長ぶりだ(「主はなくとも┣┣" は育つ」).とりあえずはメーリングリストの月例アナウンスからね.そのあと┣┣" 放牧場を見てまわることにしよう.月始めの┣┣" 撃ちの開始:1)東大の兼業申請.来週から始まるんですけど…….;2)横浜国大の履修キャンセル一件.もう終わったんですけど…….;3)とある公募に関するうちうちの依頼への対応.;4)ミュンヘンの古書店に代金確認のメール.5)某査読(和文)を引き受ける;6)10月30日(土)の東京農大昆研OB会(厚木,18:00〜)に参加の返事.生きて帰れるのか? いずれにせよ厚木での宿泊を覚悟しないと;7)東大農学部某所での〈秋の試飲会〉に関する日程打診.毎回〈試飲会〉に参加するとぜったいに帰れないので都内での宿泊が必須だ.

◆メーリングリストに月例アナウンスを送信完了.これくらいではまだ燃え尽きないな.さて,次の┣┣" 撃ちは,と.次なる┣┣" は九大(比社文)の生物統計学講義と京大(霊長研)の形態測定学講義の日程調整.とりあえず矢は放ったのでご検討よろしく状態.さて,次の┣┣" は…….本郷から理学部第四学期の時間割表が届いていた.駒場とはちがって第五限は「16:30〜18:00」なんだ〜.へー.冬場の五限は寒くてつらいんだよねー.アフターに逃げ込む場所を確保しておこう.

爽やかな秋晴れの昼下がり,来週からの玉川大「分子進化系統学」の実習篇の構成をあれこれ考えたりしている.「受講生全員が同一機種の Windows Vista PC をもっている」と「講義室はオフライン環境」という条件を考えると,データと演習課題をあらかじめ用意するかな.いま学部生相手に系統推定論の実習をやろうとするとき,どのようなツールの組み合わせが現実的か? 玉川大学で実施しようとしているのは:メイン環境は〈MEGA 5〉でアラインメントから距離法とMP / MLまでやり,ベイズ法については〈MrBayes〉を用いる.系統推定後の解析については〈Mesquite〉をプラットフォームとして用いる.系統樹の描画は〈TreeView〉と〈FigTree〉を併用.MP については〈TNT〉,MLについては〈RAxML〉も視野に入れている.統計処理を考えるとRの〈APE〉パッケージもあり.

◆午後4時過ぎにつくばを出て夕暮れの真っ暗な東大農学部キャンパスにたどり着く.今日は午後6時から専攻の進学内定者ガイダンス.文科からの進学予定者が驚くほど多い.生物・環境工学専攻は文科三類からの進学者はときどきいたが,今年は文科二類のみならず文科一類からも来るらしい.進学振分けシステムが変わるとこういうことが起こりえる.ガイダンス後に懇親会があり,一時間ほど顔出しして撤収.

—— 先月下旬からの連日の遠出で累積疲労がはなはだしい.

◆本日の総歩数=8673歩[うち「しっかり歩数」981歩/11分].全コース×|×.朝○|昼○|夜△.計測値(前回比)=91.8kg(−0.5kg)/26.7%(+0.1%)


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[sinds 19 april 2007] 無料アクセスログホームページ 素材集