紐育あたふた日録:2003年7月20日(日)

・さてと,つくばセンターから成田空港に向かうバスは朝7時20分発なので,最後に日録を書き留めてと――フライトは正午,次に更新するのは向こうに着いてからということになります.
・成田空港行きの「エアポートライナー」バスでは,たまたまトゥールーズでの別の学会に出かける同じ職場の研究員に出会ったりとか.成田空港,混み混みでんがな....ニューヨーク行きの〈JL006〉便は定刻を少し遅れて離陸.機中では,ヴーブレス(2003)『アナロジーの罠』とKarl Sabbagh(1999)『A Rum Affair』をちゃんぽん読み.Heslop Harrisonもとんでもねーヤツだけど,対するJohn Ravenの負けてませんな.イングランドの生物学者って奇人・変人のオンパレードみたい.
・機中で席が隣だった熊本大学医学部の学生さんは,コロンビア大学の夏季英語サマースクール(3週間)に参加すると言っていた.夏休みなのにお疲れさんです.
・――ということで,12時間半のフライトをこなし,J・F・ケネディ空港に着陸,空港からイエロー・キャブを飛ばして(ほんと飛ばしやがった――酔いそう),睡眠不足でへろへろのままマンハッタンのホテル〈グランド・ハイアット・ニューヨーク〉にチェックイン.まー,疲れましたこと.



・フロント横にニューヨーク・タイムズ日曜版のてんこ盛りが積み上げてあったので,ありがたくいただく.もちろん,日曜日の〈Book Review〉を見るためだけさ.ほほー,Matt Ridleyの新刊『Nature via Nurture』をMichael Ruseが書評していたり,日本と西洋の遭遇を論じた新刊もあり.瞬間的に眠気が飛びますなー.あくまでも瞬間的ね.
・で,これからさらにニューヨーク植物園まで行って,参加登録をすませて,オープニング・パーティまでこなそうというのはバイアスロンかトライアスロンのよう.気力と体力の限界になおも挑む.



・ギリシャのアポロン神殿のごとき巨大な空間ですべての人間を呑み込むグランド・セントラル駅はホテルのすぐ隣にある.Hennig XXIIの会場となるニューヨーク植物園はここを始発とするメトロ・ノース線(ハーレム線)の途中駅で降りる.駅構内の涼しさ&きれいさとプラットホームの暑さ&汚さは天国と地獄.毎日この駅で乗降するのは「なし」にしたいなあ.途中,「ハーレム125番通り」駅を通り,川を渡ってヤバめのサウス・ブロンクス地域に入り,約20分ほどで「植物園」駅に到着.こりゃ,大きいですな.いやあ,でかい.



・リスが逃げもせず走り回っているというのは,セントラル・パークとおんなじかな(きっと).



・夕刻6時前に,講演会場となる〈Ross Lecture Hall〉の前で参加登録をすませ,そのまま一同は隣接する〈Mertz Library〉の前庭でカクテル・パーティ――ワインとかチーズとか,パンとかディップとか果物とか.常連のみなさんにあいさつする.マンハッタンの気温は30度近く,暑い.だもんで,(予想はしていたのだが)学会参加者もアロハシャツ&短パン&ビーチサンダルという「街行きスタイル」のまま.
・参加者名簿をチェック――場所的にいって,ニューヨーク植物園とアメリカ自然史博物館からの参加が多いのは当然か.来年のHennig XXIIIを担当するパリの国立自然史博物館からもたくさんきているようだ.全部で150人ほど.ほとんど見た顔ばかり.
・ちょっと(だいぶ?)飲んで,さすがに体力の限界を感じ,早めに退散することにした.気が滅入るメトロ・ノースにまた乗って,ホテルに戻ってきたのは午後8時.さすがに,もう寝るよ(ぐーぐー).
・本日の総歩数=4225歩.※移動距離は一万キロを越えているはずだが....
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