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日録2020年11月


30 november 2020(月)※師走の旅支度あれこれ

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温2.7度の寒い夜明け前.北風.雲ひとつない冬晴れの観音台の朝.今朝の最低気温は0.8度まで下がった.午前8時の気温は4.3度.北西の微風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 別府湯けむりリアル巡業が目前なので,研修担当窓口に大分県庁の公用PCへのRインストールはくれぐれもよろしくと念押しまくりした.年を追って “大分城” のセキュリティー城壁がどんどん高くなり,どこの馬のホネだかわからないRの導入が大仕事になっているので./なろ城下町にも出退勤管理のための “タイムカード” がやってきた.これで長年続いてきた毎朝の “出勤簿はんこ儀式” が駆逐されるのだろうか.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が本日公開された:三中信宏「外へと踏み出す読書論 —— 学術書を読む 鈴木哲也著 京都大学学術出版会 1500円」(2020年11月22日)※書評本:鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ).

◆冬の日差しがさんさんと降り注ぐ昼休み.正午の気温は13.6度.南風.ひさしぶりにロングコース徘徊.落ちるべき葉はすべて散り果て,見上げれば寒々しい “ホネ” ばかり.めずらしい実を見かけたので写真を撮ったら,琉球クラスターから「どーして “オキナワスズメウリ” がつくばに生えているのか」と即座に返信あり.ワタクシも初めて見た.熟したらカラスウリのように真っ赤に色づくらしい.歩き読み本:カルミネ・アバーテ[関口英子訳]『海と山のオムレツ』『海と山のオムレツ』(2020年10月刊行,新潮クレスト・ブックス → 版元ページ)を1/3読み進む.イタリア半島南端カラブリア出身の小説家による自伝.とても美味しい新刊.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 大塚淳『統計学を哲学する』(2020年10月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, iv+242 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-8158-1003-0 → 版元ページ)の大評原稿を推敲して大手町にメール送信.

◆さあ,旅支度だ,旅支度だ.飛行機に乗るのは実に10ヶ月ぶりのことだ.

◇本日の総歩数=10,877歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.35kg(+0.15kg) / 30.1%(−0.5%)

29 november 2020(日)※読む書く読む書く寝る

◆午前6時半起床.晴れ.気温4.3度.ひさしぶりの冷え込み.微風.

◆[蒐書日誌]読売新聞ヴィジュアル評が紙面掲載されました:三中信宏「丸山宗利、吉田攻一郎、法師人響著「驚異の標本箱―昆虫―」 」(2020年11月29日)※書評本:丸山宗利・吉田攻一郎・法師人響『驚異の標本箱 -昆虫-』(2020年10月16日刊行,KADOKAWA, 東京, 159 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-0404-109434-1 → 版元ページ).

◆[欹耳袋]〈これを使っておけば間違いないフォント4選〉——「BIZ UDP ゴシック」は macOS でも使える,ワタクシは Adobe InDesign でスライドをつくるとき最近はもっぱらこのフォントを使うようにしている.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「12月6日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年11月29日)※ワタクシの大評担当本:大塚淳『統計学を哲学する』(2020年10月,名古屋大学出版会).書いてます書いてます.

◆日曜の┣┣" 撃ちは必要緊急の観音台へ —— 大塚淳『統計学を哲学する』(2020年10月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, iv+242 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-8158-1003-0 → 版元ページ)の大評原稿をとりあえず書き上げた.粗熱を取ってからしばらく静かに熟成させよう./ついでに:マイケル・エンゲルハード[山川純子訳]『ホッキョクグマ:北極の象徴の文化史』(2020年8月5日刊行,白水社,東京, 345 pp., 本体価格12,000円, ISBN:978-4-560-09746-5 → 版元ページ)の大評原稿も書いてしまった.こちらは12月13日(日)紙面掲載予定.

まるで “書評執筆マシン” みたいになってきたので,ここいらで撤収することにしよう.もう夕方だし.

◆[蒐書日誌]野本寛一『採集民俗論』(2020年11月20日刊行,昭和堂,京都, xiv+707+xiv pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 版元ページ)の続きを読む.次は「ナラ」から「カシ」へ.コナラ・ミズナラ・クヌギ・アラカシ・ウバメガシなどの “どんぐり類” はどのように地元の食文化に組み込まれていたか.ここでもやはりアク抜き(タンニン)の手間が〜

◇本日の総歩数=2,093歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.20kg(−0.65kg) / 30.6%(+0.7%)

28 november 2020(土)※浄めの断髪と紅葉狩り

◆午前5時半起床.晴れ.夜明け前.気温7.6度.西北西の風.気持ちよく晴れた土曜の朝餉は,合挽き肉のラグーに一株丸ごとのグリーンセロリと今季最後の秋茄子を投入した.パスタは濃厚ソースによく絡むねじねじの Fusilli Napoletani Corti.

◆[欹耳袋]ペッレグリーノ・アルトゥージ生誕200年の祝賀.『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』各国語版の書影が並べられている.

◆初冬の洞峰公園.正午の気温15.6度.北風は冷たいが,日差しは暖かい.ひさしぶりに髪の毛を切ってから,洞峰公園ぶらぶら.意外にも紅葉が見頃だった.午後は観音台でごそごそする.

◇本日の総歩数=3,825歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.85kg(0.00kg) / 29.9%(−0.2%)

27 november 2020(金)※冷たい北風に吹かれて

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温10.7度.北東の風.うすら寒い曇り空の観音台.午前8時の気温は10.6度.冷たい北風が吹いている.

◆[欹耳袋]毎日新聞「京大、霊長類研の松沢元所長ら2人を懲戒解雇 研究費の不正支出問題で」(2020年11月24日)※私的流用ではなく会計手続きだけが問題視されたのなら,同様のことはほかでもあるのではないだろうか.会計検査院はすぐに手柄になるニュースになりそうなネタばっかり追っかけているのではないか.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 立つ鳥跡を濁さず —— 読売新聞読書委員としての〆の┣┣” は「読書委員この1年」と「2020年の3冊」の2本の短報.いちおう書き上げてしまったけど,まだ早すぎるので手元に温存しておこう.来月に入ったらすぐにみすず書房から「月刊みすず読書アンケート」が届くだろうし,今年ももうすぐ終わりですなあ.うんうん.

◆[欹耳袋]東京大学「来年度の授業について:学生の皆さんへ 理事・副学長メッセージ」(2020年11月25日)※「実技を伴ったり、大学にしかない設備を必要とする授業はなるべく対面で行い、多人数の講義形式の授業は原則としてオンラインで行うこととします」.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 新しい Xcode version 12.2 をダウンロード中.サイズ「11.4GB」とか巨大すぎる……./巨岩がつくばに着弾し,Xcode インストール.小心者のワタクシはまだ Big Sur に飛び込む勇気がないが,Xcode 12.2 は Catalina でも問題なしとのことなので安心した.

◆今宵はノドグロの干物とおでんの残り,そして土鍋玄米ご飯.今日は最高気温が11.9度止まりだったので,にごった “お水” の方がいいでしょうな.

◇本日の総歩数=2,474歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.85kg(+0.15kg) / 30.1%(+0.5%)

26 november 2020(木)※風呂の日におでん登場

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温9.9度.北北西の微風.湿っぽい観音台.雲間から “ヤコブの梯子” が何本も伸びる.午前8時の気温は10.4度.昨日の最高気温は11.0度どまりだったが,今日はもっと暖かくなるとの予報.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 年末が見えてくると来年のワルダクミ予定が水面下でいろいろと組まれるようになる.ひさしぶりに浅間温泉に行けそうな湯けむり巡業とか,ワルい人たちの集まりにマジメな若手研究者を引きずり込む算段とか.例年の本郷と藤沢のお座敷は来年も続く./丸山宗利・吉田攻一郎・法師人響『驚異の標本箱 -昆虫-』(2020年10月16日刊行,KADOKAWA, 東京, 159 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-0404-109434-1 → 版元ページ)ヴィジュアル評ゲラの改訂.写真も確定したのでこれでOKかな.紙面だとモノクロだが,電子版はカラーなので見栄えがするはず./南大沢高座のレポート評定と成績をお席亭にメール連絡.

◆穏やかな日和の昼休み.正午の気温は15.5度.西風が心地よい.今日の午後は半日年休を取得したのでおおっぴらにフリーダム!(いつものことだが)

◆[蒐書日誌]おとといの大手町漁港からの鮮魚トロ箱がクール宅急便で届いた.最期の地曳網にかかった新刊のうち,目ぼしいものをピックアップ.いずれもワタクシが担当できる書評本にはならないが,年末の「2020年今年の3冊」に挙げる可能性はまだ残されている.

◆[欹耳袋]NHK News Web「書籍の価格表示 出版社から現状維持求める声相次ぐ」(2020年11月24日)※出版業界:「表示の変更にともなう負担の増加は値上げや絶版につながりかねないとして現状の維持を求める声」.財務省:「総額表示は出版物に限らず法律で定められた義務」.

◆自宅の給湯器交換工事が無事に終わったので,イイフロ(1126)の日を迎えることができる.今宵の夕餉は今季初のおでん.当然のことながら “お湯” が登場した.郡山・仁井田本家の〈にいだしぜんしゅ〉生酛純米・燗誂の熱燗.

◆[蒐書日誌]野本寛一『採集民俗論』(2020年11月20日刊行,昭和堂,京都, xiv+707+xiv pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 版元ページ)の100ページにも及ぶ「トチ」の節をやっと読み終えた.トチに含まれるアク(サポニン,アロイン)とのはてしない闘いは地方ごとに食文化として定着した.しかし,アクを抜きすぎても風味がなくなる(=「トチが馬鹿になった」p. 77)という微妙きわまりないさじ加減.現在方々で土産物として売られている栃餅はこの “トチ食文化” の最後の “広域遺存種” とのこと.

◇本日の総歩数=6,194歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.70kg(+0.05kg) / 29.6%(−0.2%)

25 november 2020(水)※農林団地が小雨に湿る

◆午前5時過ぎ起床.下界が濡れている.気温9.3度.北西の風.

◆一週間後には,緊急事態がなければ,別府湯けむり巡業の旅先で昼夜を通して忙しく立ち回っているにちがいない.

◆[欹耳袋]ダーウィンの Notebook が実は盗まれていた事件: The Guardian | Charles Darwin's notebooks reported stolen from Cambridge University | 24 November 2020. 今世紀初めの時点で “見当たらない” ことはわかっていたが,最初は「誤配架(mis-shelved)」が原因でどこかに紛れ込んでいるのだろうと思われていたが,実は盗難被害に遭っていたことが判明.被害品には1837年の有名な「 “I think” –系統樹」が描かれた「Notebook B(DAR 121)」が含まれている./Darwin's missing notebooks | 24 Nov. 2020 — Cambridge University Library has launched a public appeal for help in finding two of Charles Darwin's notebooks - one of which contains his iconic 'Tree of Life' sketch.

◆[蒐書日誌]昨夜の読売新聞読書委員会で,ワタクシの任期最期の書評は:大塚淳『統計学を哲学する』(2020年10月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, iv+242 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-8158-1003-0 → 版元ページ),マイケル・エンゲルハード[山川純子訳]『ホッキョクグマ:北極の象徴の文化史』(2020年8月5日刊行,白水社,東京, 345 pp., 本体価格12,000円, ISBN:978-4-560-09746-5 → 版元ページ),そして野本寛一『採集民俗論』(2020年11月20日刊行,昭和堂,京都, xiv+707+xiv pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 版元ページ)の3冊を担当することが確定した.読書委員の2年間の任期中は「飽くことなく新刊を狩猟し」「息を吸うように読み続け」「息を吐くように書評を書く」の繰り返しだった.とりわけ,ワタクシのもとには “大きい・厚い・重い” の三拍子揃った新刊が引き寄せられるフシギな傾向があり,書評力を鍛え上げる機会にはことかかなかった.ワタクシが過去2年間に読売新聞紙上でどんな書評を書いてきたかについては,ワタクシのブログでその一覧を見ることができる.これらは Book Bangでも公開されている.ワタクシの “後任” の読書委員にどなたが入られるかはまだヒミツにされているが,ぜひ自然科学系の本をたくさん取り上げていただきたいと願っている.頑張ってください.

◇本日の総歩数=4,454歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.65kg(+0.05kg) / 29.8%(−0.4%)

24 november 2020(火)※大手町漁港最期の出漁

◆午前5時過ぎ起床.曇り.9.2度.北西の風.曇り空の広がる連休明けの観音台は朝からうすら寒い.午前8時の気温は9.8度.西南西の風.今日から全館暖房の “試運転” が始まり,景気よく温風が吹き出している.しかし,夏場の全館冷房が強烈に効きすぎるのと同様,冬場の全館暖房もフル稼働にするとサウナみたいになってしまう.ワタクシ的にはむしろオフにしておいた方が,ほのかな暖気が立ち上ってちょうど具合のいい室温になる.

◆[蒐書日誌]読売新聞小評が本日公開されました:三中信宏「標本バカ 川田伸一郎著」(2020年11月15日)※書評本:川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ).標本づくりに東奔西走する博物館バックヤード逸話集.〈ソトコト〉誌での連載が今も続いているので,続刊もありなんじゃないでしょうか.標本づくりは話のネタとしてはとてもおもしろい.某大学の理学部2号館屋上で動物のご遺体を “風葬” していたところ,カラスだか猛禽だかがホネをかっさらって,隣接する北白川の住宅街の路上に放り投げたため,警察が出動したのしないのというお話を某名誉教授からうかがったことがありますな.それとは別に,カバだかサイだかの巨大なご遺体を犬山城下のおサルの楽園に運び込んで一悶着あったという話を某遺体科学のセンセイに本郷でうかがったこともありますな.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 新規原稿┣┣” お一人様がいらっしゃったので,気前よく歓待することにした./ワタクシのヴィジュアル評担当本:丸山宗利・吉田攻一郎・法師人響『驚異の標本箱 -昆虫-』(2020年10月16日刊行,KADOKAWA, 東京, 159 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-0404-109434-1 → 版元ページ)のヴィジュアル評原稿は写真候補リストを付けて大手町にメール送信.今度の日曜に紙面掲載予定.ここのところ大手町漁港での選書に “標本バカ” とか “標本箱” という言葉が飛び交っていて,先ほど大手町に送ったメールではうっかり『驚異の標本バカ』と書きそうになった.

◆連休明け早々,思索を深めるのにきっと必要になる本や,いただきものの新刊が次々に着弾する.しかし,リスト化がぜんぜん追いつかない.

◆小雨の夕刻,湿っぽい大手町漁港へ.二年間のお勤めの最後の夜.初回の地曳網では,メシアンに呼ばれたので即座にお連れした.石原あえかさんの本は5年前の前著の続編になるのかな.その他,ハブ,アナグマ,もののけと今回もいろろいろ取り混ぜて.二回目の地曳網でヒットしたのは巨大な3冊本論集。日本STS学会の総力をかけて完結させたということでしょうか.そして,最期の〈今半〉のお弁当.毎回毎回おいしくいただきました.午後8時過ぎ,最後の読書委員会終了.おつでしたぁ.東京駅ナカでプチ打ち上げしてつくば帰還.

読書委員会は今回が最後だが,師走は毎週のように書評の〆切があるというブラックさ.任期二年間は長さ的にちょうどよかったのかもしれない.

◆[蒐書日誌]大塚淳『統計学を哲学する』(2020年10月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, iv+242 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-8158-1003-0 → 版元ページ)※ほぼ一ヶ月かけて読了.統計学に関わる “自然種(natural kind)” の論議はとても新鮮でおもしろい.本書はワタクシにとっての最期の読売新聞書評本になるだろう —— と思ったら,最期の1冊ではなく,もっとぎゅうぎゅう詰めになってしまった.

◇本日の総歩数=8,248歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.60kg(−0.35kg) / 30.2%(0.0%)

23 november 2020(月)※落ち葉の山を踏み分け

◆午前7時過ぎのろのろ起床.晴れ.気温9.6度.西南西の風.この三連休に入ってから,ワタクシのクックパッドレシピ集へのアクセスが顕著に増加している.とりわけ「銀杏拾いからの長い道のり」がよく閲覧されているようだ.このご時世に遠出はいささかコワいので,近場で銀杏を拾い集める家族が多くなったせいだろうか.ワタクシが農林団地で拾った銀杏たちは「ミニマム銀杏ごはん」となって,食卓にデビューしたのだった.

◆今季最後の紅玉焼き林檎.芯をくり抜いてから,バターとグラニュー糖を詰め,シナモンパウダーを振ってから,オーブントースターで210度30分ローストする.熱々のうちにどーぞ.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「11月29日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年11月22日)※ワタクシのヴィジュアル評担当本:丸山宗利・吉田攻一郎・法師人響『驚異の標本箱 -昆虫-』(2020年10月16日刊行,KADOKAWA, 東京, → 版元ページ).

◆勤労感謝の日の午後は静寂なる観音台へ.イチョウ並木はすべて散り果てて黄色い絨毯が敷き詰められていた.そして,勤労に感謝しつつひっそりと勤労するワタクシ.

◆三連休最後の夜は地元の〈来福X[白ラベル]〉を抜栓した.活性にごり酒ではあるが,キケンな “バクハツ系” ではなくあくまでも微発泡.アテは牡蠣フライのいぶりがっこタルタルソース添え,里芋の串焼き,れんこんのソテー,〆は土鍋きのこご飯.

◆明日が〆切の『驚異の標本箱』ヴィジュアル評の原稿は字数が少ないのでサクッと書きあがったが,どの昆虫写真を載せるかの選択にいささか迷っている.明日決めてから大手町に送ることにしよう.

◆[蒐書日誌]先日から寝読みしている:野本寛一『採集民俗論』(2020年11月20日刊行,昭和堂,京都, xiv+707+xiv pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 版元ページ)は最初の「トチ」だけで100ページ超もあって,延々と栃の実のアク抜きの手順が続く.おそるべき手間だ.今度,どこかで栃餅を食べるときはきちんと正座していただかないと.

◆明日からは日常が戻ってくる.

◇本日の総歩数=1,384歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.95kg(+0.50kg) / 30.2%(+0.2%)

22 november 2020(日)※紅葉の筑波山は大混雑

◆午前6時過ぎ起床.晴れ.気温3.8度と冬が逆襲してきた冷え込み.北西風が身にしみる.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が紙面掲載されました:三中信宏「外へと踏み出す読書論 —— 学術書を読む 鈴木哲也著 京都大学学術出版会 1500円」(2020年11月22日)※書評本:鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ).狭い意味での “読書論” にとどまらない,専門知のあり方が論じられている.図書新聞に掲載される三浦衛さんの『学術書を読む』書評が出たら,かつての登壇者3人がみごとに勢揃いですな:〈築地本マルシェ〉大学出版部協会企画:三中信宏×三浦衛×鈴木哲也鼎談「学術書を読む ——「専門」を超えた知を育む」2018年2月18日(日)@ベルサール汐留.

◆日差しが暖かいので紅葉狩りに筑波山にでも行くかとお昼前にふらふら出かけたら,同じことを考えている人が大勢いたようで,山麓の入り口から山の中腹まで車が数珠つなぎ渋滞になっていた.こんな激混みはたまらんと華麗にスルーして真壁の〈べんべら庵〉へあっさり方針転換.看板メニューの特製とまとラーメンとつるんこ水餃子はお約束.とまとラーメンの最後のお楽しみは白ごはんを投入した即席のとまと雑炊.帰りしなに,来福酒造の北條蔵とつくばワイナリーに立ち寄って新酒を確保.

◆[欹耳袋]「近刊」とは「もうすぐ出るけどまだ未刊」の意味だと思っていたら,すでに刊行された「新刊」の意味で使われることがたまにある.前者を「近刊[1]」,後者を「近刊[2]」とする.このとき刊行時期順に並べると:近刊[1]>最新刊>新刊>近刊[2] という “全順序” 的にフシギな混乱があるようだ.ワタクシ的には「近刊[2]」の語義は排除した方がいいのではないかと思うことしきり.

◆遠出はなくても心地よい連休中日だった.

◇本日の総歩数=1,429歩. 朝◯|昼△|夜○. 計測値(前回比)= 84.45kg(−0.75kg) / 30.1%(+0.2%)

21 november 2020(土)※昼からワイン連休初日

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温は14.2度とまだ高すぎる.南風.夜明けのミネストローネづくり.昨夜は気温がぜんぜん下がらなかったので,ひさしぶりに冷房を稼働した.三連休初日の今朝も窓を全開にして風を通している.尋常ならざる空模様の日々が続く.

◆今回のサッポロ zoom 集中講義は居室からの双方向リアルタイム高座.TAなしのワンオペ遠隔授業だった.ネットの向こう側の受講生は約25名.まる2日間にわたる10時間のお座敷を大過なく zoom 録画できたので一安心.mp4 に変換し計2.3GBほどの動画になった.いつものように無編集のまま公開.今回の集中講義は午前が2時間で午後が4時間というタイムテーブルを設定した.これだけ長時間の連続講義をオンラインでやったのは初めての経験かもしれない.ひとりで噺をする時間が長いどうしても息切れしてしまうので休憩は必須.今回も1時間ごとにこまめに休憩を取るようにした.

今回の集中講義は,いつもの統計講義とはちがって,「実習なし」のスライドを中心とする講義だった.ワタクシの役回りは,オンライン高座で,用意した “紙芝居” を流しながら,「噺家」「活動弁士」「ディスクジョッキー」「ラジオパーソナリティ」としての仕事をひたすらしっかり務めることだ.とくに要求しなかったので,受講生の “顔” はまったく見えなかったが,ワタクシの場合はそれはぜんぜん苦にならない.聴衆の “顔” が見えなくても,ごくふつうにお座敷を勤め上げ,できることなら場を盛り上げるようなトークを心がけるのは, “舞台芸人” としてはあたりまえの心得だろう.

今回はドタキャンで前夜に札幌行きを断念したのだが,対面授業がオンライン授業になって意外によかった点は,講義に関連するさまざまな紙の資料(本や図版)をそのつど背後の本棚から引っ張り出して示せたことだ.旅先ではそういう芸当はもちろんできない.オンラインならではの “番組づくり” だ.

受講生にとっては対面の機会が失われてしまい申し訳ないことをしたし,ワタクシにとってもせっかくの飲み会の計画がオジャンになってしまったが,きっとまた別の機会がいつかあるにちがいない.近いうちに課題レポートとともに受講生からの感想が届くことだろう.

◆昨日までとは打って変わって冷たい北風が吹きつける.気温は20度近くあるが,体感的にはもっと寒いかも.サッポロzoomお座敷の残務をすべてこなした昼下がりはささやかなおうちランチ.明け方から仕込んだミネストローネに合わせて,プーリアの Prontovino Rosso Organic をテイスティング.フルボディの重みがありながら,プリミティーヴォ種の柔らかさが特徴.

◇本日の総歩数=1,398歩. 朝◯|昼△|夜○. 計測値(前回比)= 85.20kg(−0.10kg) / 29.9%(+0.2%)

20 november 2020(金)※今日も終日遠隔お座敷

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.朝焼け.気温21.4度とめちゃめちゃ暖かい.南風強し.いきなり通り雨が.雨上がりの観音台に南風が吹きわたる.イチョウ並木もなんもかんも散ってしまって,落ち葉の吹き溜まりがそこかしこに.今日は朝からサッポロ zoom 高座の二日目が始まる.

  • [つくば]サッポロ zoom 会議室はただいまオープンしました. posted at 09:22:31
  • [つくば]ロザムステッドのフィッシャー伝をイントロとして.休憩なう. posted at 10:19:58
  • [つくば]サッポロ zoom 寄席は午前の部だん.統計学概論からモデル選択論までざっと説明. posted at 11:40:14
  • [つくば]午後のお座敷はモデル選択論から. posted at 13:47:36
  • [つくば]サッポロ寄席,ベイズ終わりましたー. posted at 14:46:14
  • [つくば]生物体系学と科学哲学との関わりを強調しつつエンディング.休憩後に質疑討論. posted at 16:08:12
  • [つくば]サッポロ zoom 高座はつつがなく終了いたしました.おつかれさまでした. posted at 16:33:35

—— レポート課題出題・紙芝居配布・zoom録画配信という残務は連休明けにこなそう.

◇本日の総歩数=4,817歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.30kg(+0.75kg) / 29.7%(−0.4%)

19 november 2020(木)※観音台みなしサッポロ

◆午前5時起床.晴れ.気温10.1度.西風.諸般の事情でサッポロ行きはドタキャンします.観音台から遠隔お座敷.関係者のみなさん,たいへん申し訳ありませんです.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今頃は札幌行きのJALに搭乗しているはずが,なぜかしら観音台に実在している.今日と明日は「兼業欠勤」なので,ワタクシは “いるけどいません” .廊下で出会っても声をかけないでください./某案件はうまく決着が付きそうか.

  • [つくば]観音台 zoom サッポロお座敷はすでにオープンしています>受講生諸氏. posted at 12:45:32
  • [つくば]zoomサッポロ高座「多様性の視覚化と体系化:生物進化と文化進化をまたいで」始まってまーす.休憩なう. posted at 13:56:50
  • [つくば]分類が終わって,系統に進んで,いま休憩. posted at 14:50:43
  • [つくば]zoom サッポロお座敷は Ʊ”-ʓ Ʊ”-ʓ Ʊ”-ʓ! posted at 15:48:31
  • [つくば]サッポロzoom高座の初日はこれにて終了でーす.またあした. posted at 16:35:14

—— ドタキャンで札幌には飛ばなかったが,そのおかげ?で,オンライン講義中に,19世紀の Fülbringer 石版画モノグラフやら,Forlong の宗教ネットワーク壁紙やら,三浦梅園の『玄語』やら,Boccaccio の神話系図本を見せることができたのでよしとしよう.こんなのはとうてい持ち歩けない.

◆生暖かい南風が吹き荒れる夕暮れ.日中の最高気温は24.4度.午後6時になっても気温はまだ20.9度もある.終日季節外れの半袖だったが,ぜんぜん問題なかった.

◇本日の総歩数=3,958歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.55kg(−0.10kg) / 30.1%(+0.6%)

18 november 2020(水)※ドロナワな日々は続く

◆午前5時起床.晴れ.気温6.4度.西北西の風.

◆[蒐書日誌]読売新聞小評が掲載されています:三中信宏「標本バカ 川田伸一郎著」(2020年11月15日)※書評本:川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ).カギが外れるのは一週間後.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 師走の別府湯けむり巡業の事務連絡.例年,大分県庁のパソコンにRを入れようとするたびにしばき倒されるフシアワセが続いているので,今年こそは心安らかに統計研修が進められることを祈るばかり./それよりも,コロナ厳戒都市サッポロに明日から潜入することが喫緊の問題である./鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ)大評ゲラの major revision.攻める攻める.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 某出版社から「ある新刊論文集の翻訳を考えているのだが,その事前評価をしていただけないか……」と示されたその本は,別の某出版社がすでに翻訳権を取得しているのですよと返答する昼下がり.これほどピンポイントの偶然もめずらしい./大分への往復の「足」を確保.フライト数がずいぶん削減されているな./明日からのサッポロ高座は対面講義とリアルタイムzoom講義のハイブリッドzoomミーティングURLを先方に送信.北海道でのコロナ蔓延を受けて,なろ城下町には「北海道出張禁足令」が急遽出されたが,ワタクシは出張ではなく,ただの「兼業欠勤」なので,その制約は受けない.

◆夜の┣┣" 撃ち —— 某翻訳案件は手続き的にやっかいなことになっているが,みだりに手出しできない./サッポロ行きはドタキャンになり,ワタクシは明日も観音台に実在することになった.遠隔お座敷二日間.関係者のみなみなさま,たいへんご迷惑をおかけします.

◆明日のために今日は寝るのだ.

◇本日の総歩数=3,740歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.65kg(−0.25kg) / 29.5%(−1.2%)

17 november 2020(火)※藤沢お座敷の昼から夜

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温6.2度.北西の風.今日は藤沢お座敷の日なので,午前8時過ぎに出撃.藤沢に着いたら,今日もお魚たちが歓待してくれた.〈湘南魚つるhanare〉の本日の「780円定食」は鯖の文化干しと鰆と笛吹鯛のお造り.

◆昼下がりの日大湘南キャンパスはぽかぽかと暖かい.早めに教室で機材のセッティング.日大お座敷もだいぶなれてきた今日はカマラ・ハリスの “勝利講演” とか古今亭志ん朝の「文七元結」をかけるのでスピーカーの音量調節もしないと.

◆[欹耳袋]反響と波及の波が止まらない —— 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)「読書メモ:統計学を哲学する(大塚淳 著)」(2020年11月15日)./清水裕士「頻度主義統計とベイズ統計についてのメモ.pdf (Version: 2) 」(2020年11月16日).

◆暖かすぎる午後.お座敷がはけて,シロアリとカミキリムシの園を見学したのち,町田の〈和が家〉へ.串揚げ,ごちそうさまでした.まだ明るいうちから飲み始めたので,つくばに帰り着いたのは午後9時前という健全さ.

◇本日の総歩数=9,182歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 84.90kg(−0.30kg) /30.7 %(+0.4%)

16 november 2020(月)※必死のパッチの紙芝居

◆午前5時半起床.晴れ.気温5.6度.西南西の風.落ち葉が舞い散る観音台は一段と冬っぽくなってきた.午前8時の気温は9.3度.西北西の微風.空気の乾き方で季節の移り変わりを体感する.週明けの最初の┣┣” は macOS Big Sur 様に捧げる “生贄の儀式” だ.なろ人身御供の iMac にはかわいそうだが “人柱” になってもらおう.

◆[欹耳袋]時事ドットコム「北海道、札幌往来自粛要請を検討 新型コロナ」(2020年11月16日)※さて,ワタクシははたして明々後日からサッポロに潜入できるのか否か.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 状況がヤバそうな札幌にお伺いメール./明日の藤沢お座敷のあとは “お愉しみ” が用意されるとのこと./ “生贄の儀式” はつつがなく完了したようだ.ほんとうに “つつがない” かどうかは知らんけど.

◆午後の┣┣" 撃ち —— macOS Big Sur アップデートすると,zoom まわりの挙動がおかしくなるとの風のウワサ.が届く.いずれにしても,MacBook Pro の方は後回しにしよう./明日の藤沢お座敷の zoom URL と紙芝居を Google Classroom にアップロード.紙芝居を修正するたびに pdf アップロードを繰り返す手際の悪さ./鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ)大評原稿を大手町にメール送信.

◆暖かかった日中は最高気温が21.5度まで上がった.今宵の夕餉はペスカトーレ.

◆[欹耳袋]東洋経済オンライン「ゾウ埋めて、タヌキ煮る「標本バカ」な男の生活:あまり知られていない博物館研究員の仕事とは」(2020年11月15日).

◆寝ている間に巨大なフシアワセが MacBook Pro に忍び込むのを防ぐため,「Macを自動的に最新の状態に保つ」を念のためオフに設定した.

◇本日の総歩数=3,598歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 85.20kg(+0.65kg) / 30.3%(+0.2%)

15 november 2020(日)※あんこう鍋の夜が来る

◆午前6時半のろのろ起床.晴れ.気温2.8度.西南西の風.

◆macOS Big Sur のアップデート命令が届いた.しかし,目前のいろいろなお座敷前に OS の大きなアップデートをすると,きまって巨大なフシアワセが来ると過去の経験は断言する.ここは見なかったことにして,勇猛果敢な人たちの “人柱レポート” をじっと待つのがいいかもしれない.あるいは,なろにお供えしている iMac を macOS Big Sur の “人身御供” として差し出してみようかな.これだったらフシアワセが憑依しても実害はないだろうし.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「11月22日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年11月15日)※ワタクシの大評担当本:鈴木哲也『学術書を読む』(2020年10月10日刊行,京都大学学術出版会,京都, 138 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8140-0301-3 → 目次版元ページ).いわゆる「読書論」というよりは,読書を通じての「知識論」的な論議が光る.

◆ランチは春日の〈丸長〉にてチャーシューつけ麺.伝統の味.

◆[蒐書日誌]今日の読売新聞に川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ)の小評が紙面掲載されているはずなのだが,まだ確認できていない.[掲載されていることは確認できたので,ウェブ公開URLがまだ発行されていないということか]

◆今宵は小名浜直送のあんこう鍋が食卓に登場.具を食べ尽くしたあとは,第2ステージのあんこう雑炊へ.鍋があん肝のだしなので,それなりに我の強い “お水” を抜栓.東出雲〈王祿〉のR01BY「超王祿」無濾過直汲.

◇本日の総歩数=1,928歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.55kg(−0.75kg) / 30.1%(+0.3%)

14 november 2020(土)※会津の街をぶらぶらと

◆湯西川温泉の朝.午前6時起床.晴れ.気温は2度台.朝風呂一直線.さすがに露天風呂は凍える.朝のくつろぎのひととき.ロビーには古い蓄音器とか年代もののオルガンが置かれている.目の前のテーブルには山葵の苔玉.苔玉のワサビの根っこはどーなってしまうんだろう.今日もいい天気になりそう.来る途中は見晴らしのいい山道が続いていたが,もう1ヶ月ほど早ければ文字通りの “錦繍” が楽しめたにちがいない.

◆[蒐書日誌]旅先の1冊:野本寛一『採集民俗論』(2020年11月20日刊行,昭和堂,京都, xiv+707+xiv pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 版元ページ)※前著:野本寛一『生きもの民俗誌』『生きもの民俗誌』(2019年7月30日刊行,昭和堂,京都, xviii+666+xxiii pp., 本体価格6,500円, ISBN:978-4-8122-1823-5 → 目次版元ページ)は動物伝承が中心だったが,姉妹本であるこの新刊は植物伝承を集成した700ページ超の大著.第1章「木の実」ではトチから始まりナラ・カシ・ブナと続く.

◆午前9時過ぎチェックアウト.日光方面に戻ればきっとまたあの大渋滞に巻き込まれるにちがいないので,逆方向の会津に抜けることにした.山間の西会津街道をひたすら北上する.会津若松に入り,今日のランチは聖地〈白孔雀食堂〉にてソースカツ丼を.会津の歴史や文化を見ることもなく,ただご飯を食べるためだけに長距離を走り抜けてきた食い意地のパワー.

◆会津の市街地を抜け,猪苗代湖の湖岸を走る.土曜だからか交通量が多くなっている.混まないうちに磐越道に入り,いわきまで駆け抜ける.小名浜漁港の〈いわき・ら・ら・ミュウ〉で鮮魚を仕入れてからつくばへ直帰したのは午後6時半だった.

◆今回のプチ旅は一泊二日をかけて湯西川→南会津→会津若松→猪苗代→いわき→小名浜と各地を “絨毯爆撃” した.

◆今宵の夕餉はさっそく “きのこづくし” .南会津の〈道の駅たじま〉で売られていた地元産のきのこたちを使った.ほかでは見たことがないものばかり.きのこ土鍋ごはんに投入したのは「クリタケ」「ムキタケ」「シモフリシメジ」「チャナメツムタケ」の4種類をどっさり.あまったきのこは “きのこ汁” に変身した.初冬の恵みですなあ.

◆明日からはたまったツケを支払う日々が始まる.

◇本日の総歩数=6,391歩. 朝◯|昼△|夜○. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測

13 november 2020(金)※ゆらりゆらりと湯西川

◆午前5時起床.晴れ.気温8.1度.西北西の風.今日は楽しい「茨城県民の日」.

◆[欹耳袋] 人はやがて死ぬ「大塚(2020)「統計学を哲学する」を読む」(2020年11月13日)※みるみる広がる反響.

◆日光は大混雑 —— 遅めにつくばを出発.国道294号をひたすら北上し,宇都宮を目指す.宇都宮中心部を回り込んで,日光宇都宮道路へ.初冬の紅葉残照,しかし,平日だというのに,この混雑ぶりはどうしたことか.いろは坂から中禅寺湖への道は車がピクリとも動かない.そして,大勢の観光客と修学旅行生の集団.

◆[蒐書日誌]網谷祐一『種を語ること、定義すること』(2020年12月刊行予定,勁草書房,東京, 本体価格3,200円, ISBN:978-4-326-10288-4 → 版元ページ)※読まないと,読まないと.

◆長居は無用と日光を脱出し,北へ北へとさらなる移動.鬼怒川温泉と川治温泉をスルーして,さらに山奥へ.

◆いくつもの直列トンネルをくぐり抜けて,夕暮れ時の湯西川温泉街にやっとたどりつく.しかし,目的地はさらに奥だ.午後4時半に奥湯西川温泉〈平の高房〉に到着.何をさておきまずは露天風呂へ.極楽極楽〜.晩ごはんはジビエ料理中心.囲炉裏では,岩魚を焼いたり,竹に塗った鶉のつみれをあぶったり,蒸した里芋の串刺しをあぶったり.

◆こんな山奥の温泉に逃げ込んだのに,南大沢からの課題レポートは夜遅くまで容赦なく着弾するのだった.そして,何事もないかのように,受領メールを打ち返すワタクシ.

◆何度もお風呂に入ったので今宵は安眠だ.死んだように寝るんだー.

◇本日の総歩数=5,000歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 85.30kg(+0.05kg) / 29.8%(−0.5%)

12 november 2020(木)※農林団地は紅葉最高潮

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.今朝も冷え込み,2.2度.北西の風.今朝の最低気温は1.2度.朝日が降り注ぐ観音台は北西風が冷たい.午前8時の気温は6.2度.農環研入り口に立つモミジバフウの紅葉は今が見ごろ.季節がさらに進むと大きな落ち葉を踏みしめることになる. 桜花の季節と紅葉の季節のなろ城下町はそぞろ歩く価値あり.

◆[欹耳袋]NHK News Web「京大 緊縛動画を公開停止し謝罪」(2020年11月11日)※「縄で人を縛る「緊縛」をアートとして紹介しようと」「「女性を軽視している」とか、「これは学問なのか」など不快感を示す意見」— “タトゥー” と同じような社会的反応を引き起こしたのかな.

◆夕方の忙しい厨房.まずは鶏手羽元の炊いたん.常備菜として多めに仕込み完了.今回は黒砂糖を使ってやや甘めにした.今日の夕餉はシンプルなポトフと,メンドーサの赤ワイン.

◇本日の総歩数=5,521歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.25kg(+0.35kg) / 30.3%(+0.4%)

11 november 2020(水)※寒気の底の放蕩の夕餉

◆午前5時半起床.晴れ.気温2.9度.南西の風.きりきり冷え込む観音台は青空.乾いた北風が吹いている.今朝の最低気温は0.9度.氷点がすぐ間近に見えてきた.

◆[欹耳袋]2020年度日本バイオロギング研究会シンポジウム — サテライトワークショップ〈総説論文を書こう!〉 2020年11月29日(日)14:00〜16:00 [11月24日参加登録〆切]※テーマとしてかなりおもしろいかも.

◆夜の┣┣" 撃ち —— 計量生物学会広報担当者 Teams ミーティング 17:30〜19:00/ 川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ)の小評ゲラ修正.

◆そして, “放蕩” の夜へとなだれ込む.

◇本日の総歩数=3,809歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.90kg(−0.20kg) / 29.9%(−0.1%)

10 november 2020(火)※根津の大銀杏を見上げ

◆午前5時半起床.晴れ.最低気温3.7度.西風.今朝の最低気温は1.9度まで下がり,もちろん今季最低.冬が突進してきた心地.観音台は冬晴れ.午前8時の気温は7.7度.北風.ここのところ空気が乾いてからからなので,加湿器を召喚する必要があるな.

◆午前の┣┣" 撃ち —— Core editor のお仕事./分担作業の名乗りあげ./後任の候補者案を提示.こまごました仕事はさくさく蹴散らす.

◆[蒐書日誌]ペッレグリーノ・アルトゥージ[工藤裕子監訳|中山エツコ・柱本元彦・中村浩子訳]『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』(2020年7月15日刊行,平凡社,東京, 717 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-582-63222-4 → 版元ページ)の「ピッツァ」について.「409 ナポリ風ピッツァ」(pp. 499-500)の訳注152(p. 696)にはこう書かれている:

「ピッツァという言葉は中部・南部イタリアであらゆる種類のトルタ,フォカッチャを指していた.19世紀初頭の『家庭料理』には9種類の甘いピッツァのレシピが紹介されているが,19世紀後半にはイタリア中部やトスカーナ地方で甘くない(チーズ,トマト,アンチョビなどをのせた)ものがつくられていた.20世紀初頭,Pizza alla napoletana は,モッツァレラ,トマト,魚介をのせたものとして記録がある.本書がこの料理名で甘いヴァリエーションのみを扱い,甘くないピッツァを載せていないことについては,多くの読者から指摘がなされていた」.

ナポリ風ピッツァに続くレシピ「610 ピッツァ・グラヴィダ」(pp. 500-501)も食材からしてとても甘そうなスイーツ.

◆夕方はひさしぶりに千駄木をぶらりぶらり.往来堂書店を一周りしてから,夕景の根津神社の大銀杏を見上げる.色づき方はまだいまひとつ.その後,地下に潜って大手町まで潜航する.隔週の恒例行事となった地曳網を曳くのも,漁港で毎回供される〈浅草今半〉の牛肉を味わえるのもあと数えるしかない.

◆[蒐書日誌]近刊2冊 —— 藤原辰史『農の原理の史的研究:「農学栄えて農業亡ぶ」再考』(2021年1月刊行予定,創元社[叢書パルマコン・03],東京, 本体価格3,600円, ISBN:978-4-422-20295-2 → 版元ドットコム)/出井雅彦・佐藤晋也・デイヴィッド・マン『驚異の珪藻世界』(2020年12月刊行予定,創元社,東京, 本体価格4,500円, ISBN:978-4-422-43035-5 → 版元ページ)※攻める攻める創元社.

◆読書委員会の帰りは東京駅ナカのワルい場所で “黒いお水” をいただいて,午前様直前につくば帰還.北風が身にしみる.

◇本日の総歩数=11,094歩. 朝◯|昼○|夜×. 計測値(前回比)= 85.10kg(−0.20kg) / 30.0%(+0.6%)

9 november 2020(月)※初冬に降り積もる新刊

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温7.5度.西北西の微風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— Teams セミナー 10:00〜11:40.

◆[蒐書日誌]色とりどりの落葉が吹き寄せられるように,たくさんの新刊たちがさわさわと降り積もっている.まずは遅れ馳せながら先週の大手町漁港の鮮魚トロ箱の中身から.

  1. 中野知律『プルーストとの饗宴』(2020年9月30日刊行,水声社,東京, 469 pp., 本体価格5,800円, ISBN:978-4-8010-0515-0 → 版元ページ)※プルースト文学と美食との関係を論じた500ページ.紅茶に浸したマドレーヌだけじゃなかったんだー.
  2. 喜山荘一『ハジチ:蝶人へのメタモルフォーゼ』(2020年10月20日刊行,南方新社,鹿児島, 97 pp., 本体価格1,300円, ISBN: 978-4-86124-431-5 → 版元ページ)※琉球列島の女性に特有のタトゥーである「ハジチ」についての論考.
  3. 中村好文『中村好文 百戦錬磨の台所 vol.1』(2020年10月20日刊行,学芸出版社,京都, 127 pp., 2,700円, ISBN:978-4-7615-2753-2 → 版元ページ)※機能的で美しい厨房の設計事例.いいないいなあ.
  4. 東千茅『人類堆肥化計画』(2020年10月30日刊行,創元社,大阪, 253 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-422-39004-8 → 版元ページ)※「腐敗」とか「発酵」という語の出現率がきわめて高いので,これはもうワタクシが読むしかないか.
  5. 高山なおみ『自炊。何にしようか』(2020年10月30日刊行,朝日新聞出版,東京, 375 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-02-333346-8 → 版元ページ)※日常レシピ集.今夜は何にしようかと考え始めるたびに “自分会議” が招集される.
  6. サンダー・L・ギルマン[小川公代・小澤央]『肥満男子の身体表象:アウグスティヌスからベーブ・ルースまで』(2020年9月30日刊行,法政大学出版局,東京, xii+334+20 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-588-01122-1 → 版元ページ)※大手町魚市場に並んでいた中からいきなり声がかかった “ファットボーイ” 論.
  7. 樺山紘一『印刷博物館とわたし』(2020年10月20日刊行,千倉書房,東京, 291 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-8051-1220-5 → 版元ページ)※印刷博物館館長を長く務めてきた著者の自伝的回顧本.
  8. 片岡一郎『活動写真弁史:映画に魂を吹き込む人びと』(2020年10月30日刊行,共和国,東京, 573 pp., 本体価格6,600円, ISBN: 978-4-907986-64-3 → 版元ドットコム)※共和国の本が新刊台にあると “引き寄せ” が作用するのか.かつてのサイレント映画の活動弁士を総覧する600ページ.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ)の小評原稿を大手町にメール送信.来月出る予定の:川田伸一郎『アラン・オーストンの標本ラベル』(2020年12月刊行予定,ブックマン社,東京, 本体価格2,200円, ISBN:978-4-89308-937-3 → 版元ドットコム)も心待ちにしている.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が本日公開されました:三中信宏「19世紀末のレシピ集成—イタリア料理大全 ペッレグリーノ・アルトゥージ著」(2020年11月1日)※ペッレグリーノ・アルトゥージ[工藤裕子監訳|中山エツコ・柱本元彦・中村浩子訳]『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』(2020年7月15日刊行,平凡社,東京, 717 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-582-63222-4 → 版元ページ).

◆今日は北風が強かったが,日が落ちるとさらに寒くなってきた.

◇本日の総歩数=2,903歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.30kg(+0.65kg) / 29.4%(−0.4%)

8 november 2020(土)※筑波山麓の絶景ランチ

◆午前7時半のろのろ起床.晴れ.気温12.2度.南西の風.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「11月15日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」(2020年11月8日)※ワタクシの小評担当本:川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ).

◆月イチの〈つくいち〉へ.毎回〈つくいち〉は朝イチで来る人が多いので,ちょっとでも出撃時刻が遅くなると軒並み「完売御礼」となってしまう.今回もハンバーガーとカレーライスはすべて売り切れだった.日差しが暖かいので筑波山絶景ランチを.

◆[欹耳袋]高座で「原稿をただ読む」のはやってはいけない禁忌中の禁忌.その意味で,演者と聴衆とのアイ・コンタクトを確保するという点で「プロンプター」の威力は大きい.プレゼンテーター(=スピーカーとスピーチライター)とオペレーターとカメラマンのチーム作業の賜物だと思う.何度かニュース報道で確認したが,大統領候補も副大統領候補もプロンプターを “読んでいる” 風はなかった.もしものときの “備忘ツール” なのかもしれない.

◇本日の総歩数=4,445歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.65kg(−0.40kg) / 29.8%(−0.6%)

7 november 2020(土)※秋色の白衣観音を仰ぐ

◆午前6時半起床.立冬の朝は晴れ.気温10.2度.南西の風.今日は月イチの上州ミッションの日.関越道下り方向は事故渋滞が続いた.

◆[蒐書日誌]立冬のいただきもの2冊:

  1. マイケル・ダン, トニー・ホープ[児玉聡・赤林朗訳]『医療倫理超入門』(2020年10月28日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・297],東京, viii+179+29 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-00-029697-7 → 版元ページ
  2. 中村桂子・村上陽一郎・西垣通『ウイルスとは何か:コロナを機に新しい社会を切り拓く』(2020年11月10日刊行,藤原書店,東京, 223 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-86578-285-1 → 版元ページ

—— 以上,ご恵贈本ありがとうございました.

最後に:和氣正幸『続 日本の小さな本屋さん』(2020年10月28日刊行,エクスナレッジ,東京, 159 pp., 本体価格1,800円, ISBN: 978-4-7678-2806-0 → 版元ページ)※先日東京堂書店で買った一冊.一昨年出た前著も買っておかないとか.

◆まずは観音山へ.色づいたイチョウの向こうに秋色の白衣観音が立つ.ささやかな〈一路庵〉ランチのあとは,微動だにしないグンマーの “鉄の掟” にひれ伏す.

◆[蒐書日誌] クリントン・ゴダール[碧海寿広(訳)]『ダーウィン、仏教、神:近代日本の進化論と宗教』(2020年12月20日刊行予定,人文書院,京都, 本体価格4,500円, ISBN:9784409041147 → 版元ページ)※翻訳が出るんだあ.原書:G. Clinton Godart『Darwin, Dharma, and the Divine: Evolutionary Theory and Religion in Modern Japan』(2017年1月刊行,University of Hawai‘i Press[A Study of the Weatherhead East Asian Institute Columbia University], Honolulu, x+301 pp., ISBN:978-0-8248-5851-3 [hbk] → 目次版元ページ

◆ミッション遂行.小雨の夕暮れ,関越道の上り方向はまたしても渋滞.小雨のそぼ降るつくばに帰り着いたのは午後8時過ぎだった.

◇本日の総歩数=4,782歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 85.05kg(+0.55kg) / 30.4%(+0.6%)

6 november 2020(金)※正調きつね丼と鯛雑炊

◆午前5時半起床.雲が広がっている.気温6.0度.西南西の風.曇り空が広がる朝の観音台はうすら寒い.午前8時の気温は9.0度.冷たい北西の風.さすが立冬前日.こういう日の BGM はマーラー4番でしょ.

◆[欹耳袋]“アブダクション” について19世紀のパースまでさかのぼってしまうと,かえって文脈が見えなくなってしまうような気がする.赤池弘次の Stat. Sci. インタビュー , p. 115 を見ると,彼はむしろモデル選択という新しい観点からアブダクションを見ている.パースのアブダクションを「既知から未知への非演繹的推論」と現代的に解釈する立場は,Mary Curruthers(中世記憶術)・Carlo Ginzburg(歴史学)・Tim Ingold(文化人類学)・Elliott Sober(科学哲学)・John & Susan Josephson(人工知能)・Douglas Walton(法学)など遍在的に見られる.

◆ささやかな お昼ごはんは きつね丼.ちゃんと九条ねぎを使って.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 先日の南大沢オンライン高座のzoom録画を “塀の中で” コッソリ公開しましたとお席亭から連絡あり.藤沢プレゼン道場の録画もすでに内部公開されている./暮れの某学会オンライン理事会.ネットが不安定でいったん退出したら,もう再入出できなくなってしまい,会議室の外にはじき出された.やっと戻って,理事会終了.さて,今宵も厨房作業だ.

◆昨夜の「ギュウギュウ詰め土鍋鯛めし」の残りは,美味この上ない「鯛雑炊」にお色直しして,今宵の夕餉の食卓に再登場した.この濃厚な鯛の風味はホネの底知れないパワーの証拠.腐っても鯛,ホネになっても鯛.さすがの鯛.

◇本日の総歩数=3,593歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.50kg(−0.40kg) / 29.8%(−0.1%)

5 november 2020(木)※放射冷却の朝に凍えて

◆午前5時半起床.晴れ.気温3.5度の冷え込み.風ほとんどなし.観音台.今朝は放射冷却で最低気温が2.9度まで下がった.空気がクリアなせいか,遠景の筑波山の山並みがひときわくっきりと.こういう爽快な朝の BGM は R. Strauss〈Ein Heldenleben〉.総譜も居室のどこかにあるはずだが,ここ何年も存在を確認できていない.奈落の底に落ちたかも.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ひさしぶりにスキャナーを起動したら,いきなり「データの受信に失敗しました:E581-B319」とのエラーメッセージ.Catalina 監獄島の城壁がさらに高くなったのだろうということで,EPSON Scan 2 ドライバーを再インストールして,いま成功したところ.

◆すっきり秋晴れの昼休みはロングコース徘徊.正午の気温は16.8度.西風.歩き読み本:川田伸一郎(著)・浅野文彦(絵)『標本バカ』(2020年10月8日刊行,ブックマン社,東京, 335 pp., 本体価格2,600円, ISBN: 978-4-89308-934-2 → 版元ページ)※この本は11月15日(日)小評掲載予定.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 病休した受講生に「講義のzoom録画を公開したよ」とメールしたら,「報告ありがとうございます」と返事があり,ここできちっと “教育的指導” すべきか悩む朝のひととき.それ,ちゃうやろ.“マナー講師” みたいなことはしたくないんだけど,本件もまた「プレゼンテーション入門」に関係するかもしれないので,「「報告」というのは部下から上司に対する言い回しなので,今後は「連絡」と言う方がいいと思います」とチクっと指導.文脈的にはですね「以上ご報告いたします」と言われれば,「うむ,今回の儀,まことに大儀であった.今日はもう下がってよいぞ」と返事したくなる.「報告する/される」という言い回しには語感的な “上下関係” がまとわりつく.

◆今宵の夕餉は大洗漁港からやってきた鯛のかぶとが土鍋鯛めしに変身した.鯛がもうギュウギュウ詰め.鯛だらけの晩ごはんは, “お水” のアテにもなるし,もちろん〆のご飯にもなるという一石二鳥.今宵の “お水” はひさしぶりに鈴鹿の〈作〉純米大吟醸無濾過槽場直汲瓶火入れ「Impression Type-N」が登場した.火入れしているのにあいかわらずガス感満点.

◇本日の総歩数=10,509歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.90kg(+0.60kg) / 29.9%(−0.1%)

4 november 2020(水)※秋色さらに深まりつつ

◆午前4時半起床.晴れ.気温9.7度.北北西の風.今朝は最低気温が4.8度と冷え込んだ.朝日が差す観音台を吹き抜ける乾いた北風に農林団地の木々を日々色づいていく.まずは居室の窓を開いて,邪気を払う儀式から.BGM はメシアン〈アッシジの聖フランチェスコ〉.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 改訳した文章をメール送信して “除霊” は完了.

◆晩秋の日差しが降り注ぐ昼休みはショートコース徘徊.正午の気温は16.3度.冷たい北西の風が吹きつける.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 朝から流し始めたメシアン〈アッシジの聖フランチェスコ〉が午後3時前にやっと終わった.全3幕で計258分.最初から最後まで小鳥が飛び回る楽劇.

◆[欹耳袋]異動・退職した独法研究員の “公費購入本” は持ち出せないので,長年かけてせっかくつくったライブラリーは結果的に “死蔵” されることになる.運がよければ図書館のどこかに保管されるが,ときには “除籍” という名の廃棄処分もある.たとえ所属研究機関の所蔵印が押してあっても,捨てられるときには捨てられてしまうので,また最初からライブラリー構築をしていくしかない.

◆夕刻の┣┣" 撃ち —— いきなりの Teams 会議.厨房が呼んでいる.

◇本日の総歩数=7,502歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.30kg(−0.15kg) / 30.0%(−0.2%)

3 november 2020(火)※文化の日の海鮮と銀杏

◆午前5時半起床.まだ雨雲がかかっている.気温13.6度.微風.午前8時過ぎ,雨上がりのつくば駅.文化の日の藤沢お座敷へ出撃.

◆藤沢に到着したとたん,鮮魚たちがまとわりついてきた.〈湘南魚つるhanare〉の海鮮気まぐれ丼を.

  • [藤沢]午後のお座敷の絶賛したく中. posted at 12:48:02
  • [藤沢]文化の日の #プレゼンテーション入門 高座.ただいま休憩中. posted at 13:50:45
  • [藤沢]実習タイムなう. posted at 14:17:43
  • [藤沢]『役者論語』解説ののち,実習タイム後半へ. posted at 14:33:44
  • [藤沢]「台本を読む」ことの問題は根が深い. posted at 14:45:27
  • [藤沢]本日の「プレゼンテーション入門」高座だん. pic.twitter.com/xkOa52D37l posted at 15:19:19

◆文化の日のお勤めを終え,つくば直帰.午後6時過ぎに帰還.遠くで花火が打ち上がっている.日中はそれなりに日差しが暖かかったが,夜になって北風とともに気温が下がってきた.文化の日の夕餉は今季初の銀杏ご飯を土鍋で炊き,〈飛良泉〉山廃純米「マルヒ」ひやおろしを抜栓.今日はよく働いた一日だった.

◆ひさしぶりに “悪酔い” しそうな翻訳文に出くわした.これもまた “除霊” してあげないといけないんだろうな.

◇本日の総歩数=7,872歩. 朝◯|昼○|夜△. 計測値(前回比)= 84.45kg(+0.10kg) / 30.2%(+0.4%)

2 november 2020(月)※貧乏暇なし高座の準備

◆午前5時半起床.晴れ.気温8.6度.北風.朝日が差す観音台はひたすら穏やか.午前8時の気温は13.1度.西からの微風.今日はこれから天気が下り坂になるとの予報だが,今のところその気配は微塵もない.

◆本日の┣┣" 撃ち —— 明日の文化の日・藤沢お座敷の紙芝居がやっと仕上がった.

◆雨夜の夕餉は,大洗直送の新秋刀魚,きたあかりのほくほく肉じゃが,そしてひやおろし.ささやかな晩秋の夕餉.

◇本日の総歩数=3,789歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.35kg(−0.10kg) / 29.8%(−0.5%)

1 november 2020(日)※昼も夜も紙芝居づくり

◆午前6時起床.晴れ.気温5.1度.無風.霜月の初日は穏やかに冷え込む.

◆月初めの┣┣" 撃ち —— 月例アナウンスを各メーリングリストに送信.

◆[蒐書日誌]読売新聞大評が紙面掲載されました:三中信宏「19世紀末のレシピ集成—イタリア料理大全 ペッレグリーノ・アルトゥージ著」(2020年11月1日)※書評本:ペッレグリーノ・アルトゥージ[工藤裕子監訳|中山エツコ・柱本元彦・中村浩子訳]『イタリア料理大全:厨房の学とよい食の術』(2020年7月15日刊行,平凡社,東京, 717 pp., 本体価格8,800円, ISBN:978-4-582-63222-4 → 版元ページ)※この一世紀の間に「イタリア料理」の伝統がどのように変わってきたかを知る上でも興味深いレシピ本.たとえば,「609 ナポリ風ピッツァ」. “ピザ” といえばすぐ連想する “あのイメージ” に真っ向から挑むように,このレシピはクリームとリコッタチーズでつくる完璧な “スイーツ” を生む.これはかなりの驚き.アルトゥージにとっての “ピッツァ” はあくまでも “お菓子” のひとつで,日本で言えば “菓子パン” のようなものをイメージすればいいんだろう.

◆日差しが暖かい昼下がりは紙芝居づくりのため観音台へ出仕する.ここのところ冷え込みが強まってきたが,筑波事務所のイチョウ並木はまだこれからさらに黄色く色づきそう.正午の気温は19.0度.東南東の風.

◆仕事の前にまずは腹ごしらえをしないことには仕事にならない.週末カプサイシン修行は北部タイの「カノムチン・ナムギャオ ขนมจีนน้ำเงี้ยว」.メニューには「トマト味激辛汁素麺」と記されていた.確かに汗がにじむほど辛かった.カプサイシン弱者にはかなりハードルの高い辛さだった.しかし,店の主人によれば,〈コワタイ〉開店当初は本場並みのはるかに辛い味付けにしたら “落伍者” が続出したので,もっとマイルド(これでか!)な日本風にアレンジしたとのこと.カプサイシン修行の道はまだまだ遠く険しいのだ.

◆夕暮れ時にいったん帰宅して,夜また再出撃.観音台.たまには夜なべ仕事も覆いかぶさってくる.それでも日が変わる前に帰宅.明日も朝から紙芝居づくりに勤しまないといけない.

◇本日の総歩数=3,322歩. 朝◯|昼○|夜○. 計測値(前回比)= 84.45kg(−0.50kg) / 30.3%(+0.3%)