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日録2019年2月 


28 februari 2019(木)※月末外勤スープカレー

◆午前5時半起床.雨.気温5.6度.本日はエポカル外勤日.あいにくの雨模様だが,午後1時から第9回農業環境インベントリー研究会〈農業生産における土壌情報の利用 ~ 現状と課題、展望 ~〉が中ホールにて開催される.

◆今日は朝からエポカルでの設営作業に従事した.ひたすら “土” を運搬する肉体労働だったので,やはりお昼ごはんはそれなりのものを.この機会に,旧〈本橋ワイン食堂〉のあとに入ったつくば初のスープカレー店〈キャンディ・スパイス〉の偵察を決行.スープまいう.ホネ鶏美味.

◆エポカルから観音台へ.午後3時の気温は6.3度.本降りの雨が冷たい.することしたらとっとと撤収だ.夕方のエポカルに顔出しして帰宅.

◆[欹耳袋]Togetter -「【ゲンロンカフェ】伊勢田哲治×三中信宏 司会=山本貴光「科学と科学哲学――はたして科学に哲学は必要なのか?」」※ワタクシは壇上からつぶやきすぎだったかも……

◆夜,雨足強し.しかし,花粉の祭典は日に日にエスカレートしている.

◇本日の総歩数=8,522歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.45kg(−0.25kg) / 28.5%(+0.2%)


27 februari 2019(水)※そしてまた馬齢を重ね

◆午前5時半起床.晴れ.気温は1.6度.また馬齢をひとつ重ね.観音台.今朝はいちおう氷点下0.6度まで下がったようだが,午前8時のいまは5.3度.連日の “花粉攻撃” にさらされても,果敢に “本の山” に登り続けるしかない.新聞の書評委員になってからというもの,新刊本の積み上がりがタイヘンな事態になっている.そのうちきっと「本が崩れる」.

◆毎日お昼休みになると,年中行事となっている確定を申告するべく全力投入しているのだが,ぜんぜん終わる気配がない.方々からの源泉徴収票が山ほどあり,必要経費の伝票も分厚い束になっている.来月まで持ち越しまちがいなし.

◆[蒐書日誌]いま積み上がっている “本の山” の残りを切り崩すお昼前.まずは,音羽からのいただきもの2冊:橋爪大三郎『小林秀雄の悲哀』(2019年2月7日刊行,講談社[選書メチエ・694],東京, 476 pp., 本体価格2,450円, ISBN:978-4-06-514467-1 → 版元ページ)※『山月記』よりは小林秀雄の方がいろいろ手痛い経験をした記憶が./辻惟雄『十八世紀京都画壇:蕭白、若冲、応挙たちの世界』(2019年2月7日刊行,講談社[選書メチエ・693],東京, 242 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-06-514320-9 → 版元ページ)※江戸時代の博物画については勉強しとかないと./井田喜明『予測の科学はどう変わる?:人工知能と地震・噴火・気象現象』(2019年2月21日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・282],東京, iv+117+3 pp., 本体価格1,200円, ISBN:978-4-00-029682-3 → 版元ページ)※続いてこれまたご恵贈本./大村平『今日から使える統計解析【普及版】:理論の基礎と実用の”勘どころ”』(2019年2月20日刊行,講談社[ブルーバックス・B2085],東京, 本体価格1,100円, ISBN:978-4-06-514793-1 → 版元ページ)※2005年8月に同社から刊行された本のブルーバックス化.統計本,出る出る./ゲアリー・スミス[川添節子訳]『データは騙る:改竄・捏造・不正を見抜く統計学』(2019年2月25日刊行,早川書房,東京, 382 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-15-209841-2 → 版元ページ)※昨今の国会情勢だと「統計本」は予期しない “旬” を迎えているのかもしれない./本川達雄『生きものとは何か:世界と自分を知るための生物学』(2019年2月10日刊行,筑摩書房[ちくまプリマー新書・319],東京, 318 pp., 本体価格950円, ISBN:978-4-480-68344-1 → 版元ページ)※おお,♪〜 魂プシューケー 〜♪ またも新曲か./青野由利 『ゲノム編集の光と闇:人類の未来に何をもたらすか』(2019年2月10日刊行,筑摩書房[ちくま新書・1387],東京, 234+iv pp., 本体価格800円, ISBN:978-4-480-07202-3 → 版元ページ)/小倉紀蔵『京都思想逍遥 』(2019年2月10日刊行,筑摩書房[ちくま新書・1388],東京, 295 pp., 本体価格900円, ISBN:978-4-480-07208-5 → 版元ページ ※オビには「『京都ぎらい』に書かれなかった「奥深き京都」」とさりげなく書かれている.コワすぎる……./岩上力『京のあたりまえ:暮らしぶり、その心と智恵』(2019年1月31日刊行,光村推古書院,京都, 315 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-8381-0588-5)※さっきから京都コワいて言うてるやん……./ 鈴木康史(編著)『冒険と探検の近代日本:物語・メディア・再生産』(2019年2月12日刊行,せりか書房,東京, 289 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-7967-0379-6 → 版元ページ

—— とりあえず,これで全部.来週になったらまた大挙して接岸するだろう.

◆今年も着実に馬齢を重ねたので,夜は鯨飲馬食の夕餉.まずは奈良は天理の〈神韻〉樫樽純米酒をテイスティングしたのち,秋田〈山本〉純米吟醸原酒の「新政6号酵母」と「一白水成7号酵母」の有意差検定へ.〈寿司処やぐら〉の特上ともなればネタは絶品.

◆明日はエポカル外勤の一日だが,雨が降るとの予報が出されている.

◇本日の総歩数=3,874歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.70kg(+0.50kg) / 28.3%(+0.3%)


26 februari 2019(火)※息吐くように書き進む

◆午前5時起床.曇り.気温は9.1度と高すぎる.観音台.曇り空からときどき小雨がぽつぽつ降りかかる.午前8時の気温は9.0度.北東の風.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 豊田長康『科学立国の危機:失速する日本の研究力』(2019年2月14日刊行,東洋経済新報社,東京, 536 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-492-22389-5 → 目次版元ページ)の書評原稿を書き上げ.来月の読売新聞書評欄に掲載される予定.

◆[蒐書日誌]積み上がった本の山を切り崩すお昼前 —— マット・ウィルキンソン[神奈川夏子訳]『脚・ひれ・翼はなぜ進化したのか:生き物の「動き」と「形」の40億年』(2019年2月21日刊行,草思社,東京, 402 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7942-2380-7 → 版元ページ)※大手町からつくばまで曳航してきた新刊./エリ・H・ラディンガー[シドラ房子訳]『 狼の群れはなぜ真剣に遊ぶのか』(2019年2月28日刊行,築地書館,東京, 24 color plates + 264 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-8067-1578-8 → 版元ページ)※これまた大手町接岸本./清水貴夫『ブルキナファソを喰う:アフリカ人類学者の西アフリカ「食」のガイド・ブック』(2019年2月1日刊行,あいり出版[地球のナラティブ],京都, 8 color plates + 282 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-86555-066-5 → 目次版元ページ)※はい,読んでます読んでます.さっそく「ト」をつくってみないト!/ ヒロ・ヒライ(監修)『ルネサンス・バロックのブックガイド:印刷革命から魔術・錬金術までの知のコスモス』(2019年2月20日刊行,工作舎,東京, 278 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-87502-503-07 → 目次版元ページ)※ぱら見したかぎり,ワタクシの書棚にすでに並んでいる本がたくさんあるんですけど./ローラ・J・スナイダー[黒木章人訳]『フェルメールと天才科学者:17世紀オランダの「光と視覚」の革命』(2019年2月18日刊行,原書房,東京, 16 color plates + 435 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-562-05634-7 → 版元ページ※原注pdfはネット公開)※画家フェルメールと生物学者レーウェンフックとの関わりあい.とある事情で原書も発注./橋本倫史『ドライブイン探訪』(2019年1月30日刊行,筑摩書房,東京, 317 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-480-81850-8 → 版元ページ特設ページ)※大手町の読書委員会でも話題になり,某別方面からも推されたのですずらん通りでゲット./川上和人『鳥肉以上、鳥学未満。』 (2019年2月19日刊行,岩波書店,東京, x+184 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-00-006317-3 → 版元ページ)※おとなりの研究所でとてもよく本を書いている川上さんからいただきました.チキンはキッチンで.キッチンからサイエンス.

◆息を吸うように本を読み,息を吐くように書評を書く日々が続く.

◇本日の総歩数=3,210歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.20kg(+0.40kg) / 28.0%(+0.8%)


25 februari 2019(月)※息吸うように読み進み

◆午前5時起床.晴れ.西風.お弁当づくり.午前6時の気温は3.1度.雲が広がる観音台.午前8時の気温は5.4度.西風が冷たい.

◆[欹耳袋]ゲンロンカフェ関連 —— 作品メモランダム「イヴェント「科学と科学哲学――はたして科学に哲学は必要なのか?」」(2019年2月23日)※五反田ではどうもありがとうございました.事前打ち合わせゼロというのが実にプロの手さばき./重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)「視聴メモ:「科学と科学哲学――はたして科学に哲学は必要なのか?」…必要、ただし困ったときだけ(?)」(2019年2月24日) #ゲンロン190222 の感想ありがとうございます.

◆[蒐書日誌]新たなる登攀へ —— 豊田長康『科学立国の危機:失速する日本の研究力』(2019年2月14日刊行,東洋経済新報社,東京, 536 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-492-22389-5 → 目次版元ページ)—— はいはい,また山登りです.まずは序章と第1章から.統計データブックなので,線形モデルはもちろん,主成分分析・因子分析・重回帰分析・共分散構造分析について知っていると登攀しやすい.

  • [つくば]第2章だん.うわぁ〜,ケチョンケチョンのズダボロで正視できない現状ががが. posted at 11:10:15
  • [つくば]第3章だん.「研究をするのはヒト,論文を書くのもヒト,イノベーションを生み出すのもヒト,そのためにヒマも必要です.研究の国際競争力を高めるためにはヒトとヒマへの公的な投資が不可欠です」(p. 223).データの集計方法と統計分析の問題もくわしく論じられていてとても勉強になる. posted at 12:29:21
  • [つくば]第4章だん.運営費交付金の削減とパレート型の「選択と集中」がもたらした荒野の風景. posted at 14:30:29
  • [つくば]第5章だん.「日本の論文数が,欧米諸国や韓国と比べて約2倍という大きな差をつけられている主因は,大学・政府研究機関の研究者・研究技術者(FTE)が先進国に比較して少ないからであると断定してよいと考えます」(p. 398)※「FTE」=「フルタイム相当研究者数」(p. 178). posted at 15:17:08
  • 続)著者は,国立研究機関は大学とはちがって「ほとんどの時間を研究に費やしていると考えられる」(p. 349)と書いているが,これはきっとまちがいでしょう. posted at 15:19:16
  • [つくば]第6章だん.今後の科学政策への提言いくつか.全体としてマイルドな口調で,バランスのよい記述だと感じた.「こうすればいい」というよりも「こうしてはいけない」という指摘がひとつひとつごもっとも. posted at 16:25:44
  • [つくば]終章だん.地域振興へのヴィジョンなど. posted at 16:32:27

以上をもって,登攀完了.本書は550ページもの厚さがあるが,図表ページが計200ページ含まれているので,意外にさくっと読了できる.統計データ解析の難しさも含めて読む価値あり.さぁ,次は書評原稿を書かないと.

◇本日の総歩数=4,095歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 84.80kg(−0.40kg) / 27.2%(−0.7%)


24 februari 2019(日)※日曜はつくばスタイル

◆午前5時半起床.晴れ.夜明け前.気温は氷点下1.3度.かなり寒い.昨日はビルトイン花粉センサーがアラームを鳴らし続けていた.「花粉の祭典」の開幕だ.

◆[蒐書日誌]読売新聞書評が本日公開されました:三中信宏「密接な関係を見直す」(2019年2月24日)—— 三浦慎悟『動物と人間:関係史の生物学』(2018年12月5日刊行,東京大学出版会,東京, xvi+821 pp., 本体価格20,000円, ISBN:978-4-13-060232-7 → 目次版元ページ)※ “アコンカグア登攀記念” です.さあ次は誰が登頂してケルンを積み上げるかな?

◆今朝の最低気温は氷点下3.3度まで下がったせいか,南風が吹き込んではいても気温の上がり方が鈍い.午前10時になっても7.2度.粉っぽい日曜日.朝イチで〈モルゲン〉食パン獲得競争を勝ち抜き,〈コーヒー・ファクトリー〉にて一休みしたのち観音台へ.

◆人気のないのうかんけんにて,カレンダーを早々とめくる.気分はもう3月.┣┣" 撃ちカレンダーもリニューアル.しかし,肝心の申告がなかなか確定しない午後の観音台.

◆[蒐書日誌]昨日,東京堂書店にてある翻訳本を買った
 →原注・文献リスト・索引が訳されてない[血圧やや上昇]
 →版元ページには原注のみpdf公開[血圧やや低下]
 →原注pdfには出典文献参照があるんですけど![血圧急上昇]
 →原書をネット注文することになった[血圧高止まり]※イマココ

だから,翻訳に際しては「原注・文献リスト・索引」の三点セットを削ったらアカンと何べん言うたら.

◆明日からも果てしなく続く読書&書評ライフ.息するようにレヴューしろってか.

◇本日の総歩数=4,422歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.20kg(−0.40kg) / 27.9%(+0.2%)


23 februari 2019(土)※春めく都内をうろうろ

◆午前8時のっそり起き出す.都内は曇り空.気温7.2度. “お肉の聖地” 五反田をあとにする.

◆[蒐書日誌]途中,不覚にも神保町に引き寄せられたのが運の尽きか —— ヒロ・ヒライ(監修)『ルネサンス・バロックのブックガイド:印刷革命から魔術・錬金術までの知のコスモス』(2019年2月20日刊行,工作舎,東京, 278 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-87502-503-07 → 版元ページ)/ローラ・J・スナイダー[黒木章人訳]『フェルメールと天才科学者:17世紀オランダの「光と視覚」の革命』(2019年2月18日刊行,原書房,東京, 16 color plates + 435 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-562-05634-7 → 版元ページ※原注はネット公開)/橋本倫史『ドライブイン探訪』(2019年1月30日刊行,筑摩書房,東京, 317 pp., 本体価格1,700円, ISBN:978-4-480-81850-8 → 版元ページ特設ページ).

◆さらにゆらゆらと北上して春の日差しの本郷通りへ.正午の気温は12.9度.北寄りの風.上野英三郎&ハチに詣でてからぶらぶら南下していつもの〈ルオー〉へ.セイロン風カレーライスを注文したのはひさしぶりのこと.午後1時から理学部2号館にて進化学会理事会に出席.

◆午後5時過ぎ,つくば帰還.夕方になって吹きつける北風が冷たくなってきた.気温は9.5度.五反田鼎談の翌日は厨房業務だ.今宵の夕餉は伊達赤鶏のローストチキン.骨付きもも肉をオリーブオイルとローズマリーと岩塩でしっかり前準備して,250度設定のオーブンで25分こんがり焼く.

【食材】鶏骨付きもも肉(2本)・エリンギ(2本)・ジャガイモ(2個)・レモン(1/2個)・にんにく(4片)【調味料】オリーブオイル(大さじ4)・岩塩(適量)・乾燥ローズマリー(適量).

  1. 常温に戻した鶏もも肉は骨に沿って切れ目を入れ,多めの岩塩を振り,ローズマリーをたっぷりまぶす.
  2. にんにくは薄切りスライスにして,1 の鶏肉の切れ込みに詰める.
  3. 2 の鶏肉にオリーブオイルをまわしかけて半時間漬け込む.
  4. エリンギは厚めのスライスに,ジャガイモは皮をむいて縦割りにする.
  5. オーブンを250度に設定し,予熱後,3 の鶏肉を入れ,4 のエリンギとジャガイモを並べて15分ローストする.
  6. 鶏皮の色づき方を見ながら,さらに5〜10分ローストする.こんがり焦げ目がついたらできあがり.
  7. 皿に盛りつけ,レモンを添えて食卓へ.

ローストの時間は目視しながら適宜調整すること.あらかじめ切れ目を入れているので,ちゃんと常温に戻してあれば,生焼けになることはないだろう.鶏肉ではあるが赤の〈Altas Cumbres Malbec 2017〉を抜栓. サラダは茹でたコンキリエときゅうりとフルーツトマトを和えたもの.

—— レシピ → クックパッド「骨付きもも肉のローストチキン」|het dagelijkse keukenleven「骨付きもも肉のローストチキン」.

◆夜になって気温急降下.明日は完全フリーダム.

◇本日の総歩数=9,412歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測 / 未計測


22 februari 2019(金)※五反田の夜は長く熱い

◆午前5時半起床.晴れ.気温は氷点下0.2度.まだ仄暗い朝焼けグラデーション.日中はそれなりに暖かくても,朝晩はまだ冬を引きずっている.今朝の最低気温は氷点下1.3度.春先らしい粉っぽい青空の観音台は午前8時になってやっと3.4度まで上がってきた.今日は午前中だけのうかんけんに実在し,午後はずらかる.

◆[欹耳袋]本日本番 —— ゲンロン主催イベント〈科学と科学哲学:はたして科学に哲学は必要なのか?〉伊勢田哲治×三中信宏|司会=山本貴光.2019年2月22日(金)19:00〜21:30@ゲンロンカフェ(五反田)|ニコニコ生放送

◆午後2時,つくば駅.半日年休にして早々と都内出撃へ.午後1時の気温は13.0度.晴れて日差しが暖かい.予報では夕方以降は雨になるとのことだがホント? 午後3時,五反田駅前に立つ.曇り空の都内は気温12度.適度に湿気もあって寒さはぜんぜん感じない.だれもが認めるお肉の “聖地” に足を踏み入れたのだから,通過儀礼として〈モンスター・グリル〉にてちゃんと牛さんのお尻を拝んで,きちんと「リブロース16oz巡礼」をすませてきた.450グラムを完食したので,これでもう夜遅くまでお座敷が続いても “ガス欠” になることはきっとないだろう.

◆その後,駅前のホテルにチェックイン.夜になればさぞや怪しげになりそうな一角にあるふつうのホテル.

◆[欹耳袋]勁草書房「本棚会議vol.9「ムカシのミライ プロセス考古学とポストプロセス考古学の対話」」2019年3月19日(火)19:00〜@ジュンク堂書店池袋本店4F人文書売場カウンター前._・) 。oO (黒幕ワルモノは登場しないんですか?)

◆午後6時,ホテルを出てひさしぶりのゲンロンカフェへ.外壁や内壁の “落書き密度” がさらに高まっていた.すでに開場はしていたが,午後7時からの開演なのでまだほとんど来場者はなし.



◆イベント終了後,ゲンロンカフェにとどまってしばし歓談.午後11時半にやっと解散.いつものようにエンドレスなイベントだった.夜更けの五反田駅前をうろうろしていたら,格好のガード下に格好の江戸前煮干中華そば〈きみはん〉が店を開けていたので突撃してきた.真夜中の「中華そば(醤油・特製)」は背徳の極み.

◆さて,あとは欲も徳もなくぐっすり寝るだけだ.明日は午後ちょっとした野暮用があるが基本はフリーダム.

◇本日の総歩数=6,528歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)= 85.60kg(+0.20kg) / 27.7%(+0.6%)


21 februari 2019(木)※ひもすがら書籍山登攀

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温6.1度の暖かさ.雨上がりの青空が広がる観音台は昨夜の雨の名残りが点々と残っている.午前8時の気温は7.1度.北風が心地よく涼しい.朝イチの BGM はKuniko〈Bach: Solo Works for Marimba〉から.

◆午前の┣┣" 撃ち —— [つくば]ワタクシのいる領域が主宰する「第9回農業環境インベントリー研究会」が来週2月28日(木)午後にエポカルで開催されることを “たったいま知った” ことがバレたらきっと袋叩きに遭うこと必定.テーマとか演者演題とか全然わからないんですけどとは口が裂けても言えない(はず).ちょこっと調べてみたところ:第9回農業環境インベントリー研究会〈農業生産における土壌情報の利用 ~ 現状と課題、展望 ~〉※そーかそーか,「土」ですか,そーかそーか.

◆[蒐書日誌]食べ物本が堆積する日々 —— 渡貫淳子『悪魔のおにぎりと南極流リメイク料理』(2019年2月14日刊行,マガジンハウス,東京, 111 pp., 本体価格1,100円, ISBN:978-4-8387-3031-5 → 版元ページ)※前著:渡貫淳子『南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる』(2019年1月23日刊行,平凡社,東京, 175 pp., 本体価格1,400円, ISBN:978-4-582-83795-7 → 版元ページ)に続く南極料理本第二弾.今回はあの「悪魔のおにぎり」がイッキに “分岐進化“ している./湯澤規子『胃袋の近代:食と人びとの日常史』(2018年6月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, viii+325+18 pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-8158-0916-4 → 版元ページ)※去年出た本だがうっかり書いそびれていた.次作がもうすぐ出るそうなので予習しておかないと./『日本酒の美味しい店【関西版】』(2019年2月19日刊行,京阪神エルマガジン[LMAGA MOOK],大阪, 97 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-87435-3 → 版元ページ)※これまた年度末行脚のための “予習本” として.夜の三宮界隈がとてもバージョンアップしたようだ.勉強勉強また勉強.

要するに「くいもんの本」ばっかしヒットする.おとといの読書委員会でも気がつけば「食の本」を何冊も抱えていた.厳選した上で:清水貴夫『ブルキナファソを喰う:アフリカ人類学者の西アフリカ「食」のガイド・ブック』(2019年2月1日刊行,あいり出版[地球のナラティブ],京都, 8 color plates + 282 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-86555-066-5 → 版元ページ)を手厚くお迎えした.

—— 大手町の底引き網でかっささらってきた本たちは明日宅急便で観音台に届くはず.こんなことをしているから “本の山” の標高がさらにさらに高くなる一方だ.

◆明日の五反田お座敷 —— ゲンロン主催イベント〈科学と科学哲学:はたして科学に哲学は必要なのか?〉伊勢田哲治×三中信宏|司会=山本貴光.2019年2月22日(金)19:00〜21:30@ゲンロンカフェ(五反田)※登録参加者はすでに65名に達している.

◆昼休み.大手町から本日漂着した “本の山” .今回は10冊だが,新書が多いので標高的にはたいしたことはない.“アコンカグア単独登頂” サバイバーなので,たいていの “山” には怖気づかなくなった —— などと書いてしまうと,次回の読書委員会でまたまた巨大本が接近してくるかもしれない.さらなる “本の山” が観音台に着弾.ご恵贈ありがとうございます.「小林秀雄」から「京都画壇」から果ては「鳥肉」までよりどりみどり.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 昼休みに書評原稿1件.これはしばらく手元に置いておくことに./mi 最新版 3.0.3b1 がいきなり「ダークモード対応」になって,テキスト入力画面が真っ黒け.日本語入力は何も変更がないが,見てくれが変わるだけで気分一新(か)./大手町から書評ゲラpdf着弾.「4行削れ」とのダイエット指示.速攻ゲラ修正して大手町に発射./別方面からも書評ゲラが着弾.こう暖かくなってくると,まがまがしい花粉だけではなく,あちこちから新刊本や書評ゲラも飛んでくるのか./別件書評ゲラ修正.岸壁にてお見送り./啓蟄にはまだ早いのに,いろいろな事物が動き始める春先.

◆本を抱えて駆け抜ける一日が終わり,今宵は大きな大きなハンバーグを焼いた.粗挽きの合挽き肉をこねて250gサイズに.焼き上がりは厚さ5cmといつもの鉄フライパンで焼いたハンバーグとしては記録的な大きさになった.ハッシュドポテトを添え,洋食屋のハンバーグ定食みたいな仕上がりに.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「2月24日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」※ワタクシの次なる大評本は:三浦慎悟『動物と人間:関係史の生物学』(2018年12月5日刊行,東京大学出版会,東京, xvi+821 pp., 本体価格20,000円, ISBN:978-4-13-060232-7 → 目次版元ページ).最後までじたばたしたが,“アコンカグア” から無事生還して登攀記録を早々に公表できるのは幸いだった.

◆さらなるゲラ修正.追い込み追い込まれる夜.明日は五反田お座敷への召喚.

◇本日の総歩数=3,691歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.40kg(+0.25kg) / 27.1%(−0.4%)


20 februari 2019(水)※霧筑波に暖気大量流入

◆午前5時半起床.霧筑波.気温4.2度.濃霧にすっぽり包まれた観音台は視界とても不良.午前8時の気温は4.8度.湿度が90%とめずらしく高いせいか,多少寒くてもぴりぴりしない.日中は20度接近の予報が出ている.朝イチの BGM は Ella Fitzgerald & Louis Armstrong の〈Porgy and Bess〉.1957年の録音なのに音質めっちゃよし.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 天王台方面から予期せぬ “流れ弾” が観音台に飛んできたようだが,キケンな不発弾だと困るので,しばし近寄らないようにしよう.

◆正午の気温は16.4度.外はよく晴れていかにも暖かそうだが,遠景の筑波山がまったく見えないくらいにとても “粉っぽい” ようだ.うっかり窓とか全開にしたら文字通り “痛い目” に遭うにちがいない.

◆午後の┣┣" 撃ち —— “流れ弾” を華麗にかわす昼下がり./書評作成マシン起動.書評原稿1件を出力し,大手町へ発射.

◆春めいた今日は日中の最高気温が17.1度まで上がった.日没後も気温がなかなか下がらず,午後9時を過ぎてやっと一桁台になった.今宵は「土鍋ひじき飯」が食卓に登場.芽ひじき・金時にんじん・大豆のみのシンプルなごはん.味付けはごく控えめに.

【食材】白米(3合)・芽ひじき(乾燥15g)・金時にんじん(1/2本)・大豆(水煮100g)・三つ葉(1把)【調味料】かつおだし(600cc)・薄口醤油(50cc)・みりん(50cc).

  1. かつお節でかつおだしを用意し,冷ます.
  2. 白米は研いでざるに上げておく.
  3. 乾燥ひじきは水で戻しておく.金時にんじんは短冊切りにする.
  4. 土鍋に 1 のかつおだしを注ぎ,2 の白米と 3 のひじきと金時にんじんを入れて加熱.
  5. 4 が沸騰したら,中火にして5分,さらに弱火にして7分加熱する.
  6. 火を止めて三つ葉の茎のざく切りをトッピングし,すぐふたをして10分間蒸らす.
  7. お椀によそってから三つ葉の葉を散らす.

“お水” は北秋田の銘酒〈山本〉2018BY純米吟醸生原酒・6号酵母を抜栓.いつものフレッシュな甘さと酸味のハーモニーは6号酵母の宝.

—— レシピ → クックパッド「土鍋ひじき飯」|het dagelijkse keukenleven「土鍋ひじき飯と6号酵母」.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「(MONDAY解説)「毎月勤労統計」など相次ぐ不正 禁じ手横行、強まる統計不信 佐藤武嗣」(2019年2月18日)※「吉田内閣は1946年に統計機構強化に着手し、経済学者の大内兵衛氏を委員長に迎えて強い権限を持つ統計委員会(のちに統計審議会に移行)を設置。翌年には政治的中立を意識して「統計の真実性確保」をうたった統計法を作った」「美添氏は「統計には族議員がおらず、度重なる行政改革で人員や権限が削減。かつて公務員には統計研修が課せられたが、その制度もなくなった」とし、担当者の不正も「標本調査に関する研修機会が与えられず、先輩たちが工夫した調査設計の意味を考える余裕がなかったのだろう」とみる」.

農水省研究機関では第二次世界大戦直後から「統計研修」が実施され現在までずっと続いている.占領軍GHQの強力な指導により,戦前の日本で一時的に流行っていたアンチ統計学な「精密農業」的アプローチを排除して,理論統計学に基づく農学研究が畑村又好・奥野忠一らにより広められたのがルーツ.

◆雨夜.明日はまたお座敷のしたくをアタフタと.

◇本日の総歩数=3,728歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.15kg(+0.6kg) / 27.5%(+0.8%)


19 februari 2019(火)※雨水の浦安から大手町

◆午前5時半起床.曇り.気温は3.4度.今日は全日年休だが,天気は下り坂.お出かけには傘が必須.いまになって新浦安駅は浦安駅とは遠く遠く離れていることを知った.しかし,帰りに舞浜で遊んで,葛西で見学するほどの時間はとうていないこともよーくわかった.夕方は大手町に直行するしかない.

◆余裕をもって浦安へ出撃.お昼前,小雨に濡れる新浦安駅前に立つ.気温は9.3度とひんやり.予定よりも早めに着いたので駅前の某有名チェーン店にて一休み.定番のこれではなく,季節限定の「いちごチョコ」バージョンにすべきだったかとしばし後悔.しかし,シロノワールをいただくためにわざわざ海際まで来たわけではない.一休みののちそろそろと明海大学へ出撃.

◆本日のお座敷 —— 明海大学外国語学部日本語学科FDSD講演会:三中信宏「大学教員のための『役者論語』〜聴衆を寝かさない高座の奥義〜」2019年2月19日(火)14:00〜15:30@明海大学浦安キャンパス2501講義室(浦安市).

◆午後3時過ぎ,浦安でのお座敷ののち京葉線で一路東京へ.雨はもう上がっている.午後4時,京葉線東京駅からはてしなく広がる東京駅を横切って大手町着.夕暮れ都内は曇り空.気温は12.5度.やや蒸し暑い.読売新聞本社ビルに登攀.毎年2月と8月は新刊の刊行点数が有意に少ないとのこと.それでも今回も新着の “かつお節” がずらりと並ぶ.

◆午後5時から読書委員会開始.いつもより本が参加委員が少なく展示本も少なかったせいか午後8時にはさくっと終了.その後,ひさしぶりに神保町〈ブックハウスカフェ〉の懇親会に参加.十年前に読書委員をされていた福岡伸一さんと初対面してご挨拶を.

◆午後10時半にタクシーで秋葉原へ.都内は小雨がぽつりぽつり.気温は10.5度.南風が暖かすぎる.日付が変わる寸前につくば帰還.霧雨.気温は7.3度.ぜんぜん寒くない.

◇本日の総歩数=11,625歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.55kg(−0.30kg) / 28.3%(+0.1%)


18 februari 2019(月)※お座敷ウィークの開幕

◆午前5時半起床.晴れ.気温は氷点下3.6度.今朝の最低気温は氷点下4.5度と真冬のままだった.朝日が差す観音台はまだ寒気の底から抜け出ていない.午前8時の気温は1.6度.

◆日差しがまぶしい昼下がり.最高気温は13.9度まで上がり,暖かい南風とともに “花粉さま” の御到来を実感する.うどん県の某イベント打合せへ.

◆[蒐書日誌]トニー・エンジェル[伊達淳訳]『フクロウの家』(2019年2月10日刊行,白水社,東京, 277+7 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-560-09675-8 → 目次版元ページ)読了.北米大陸のフクロウ図鑑であると同時に,いたるところに満ち溢れる “フクロウ愛” が読者を包む.イラストと文章の絶妙な織り込み.アメリカお家芸のネイチャー・ライティングの好著.フクロウちゃんのこんなイラストが次から次へと出てきたらもう読むしかないっしょ.

◆明日は,雨の予報が出ているにもかかわらず,浦安から大手町へと都内方面を駆け回るスケジュールが組まれている.

◇本日の総歩数=7,218歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.85kg(+0.10kg) / 28.2%(+0.4%)


17 februari 2019(日)※春先の陽気の昼下がり

◆午前6時半じたばた起床.晴れ.気温1.9度.北西風やや強し.午前8時の気温は4.0度.北風が寒いな.昨日の日中は14.2度まで気温が上昇し,コートいらずのポカポカ陽気だった.陽気と花粉は連動する.用心用心また用心.

◆日曜の朝餉はまたまたカレーパン.〈モルゲン〉食パン1/2斤の230度でこんがりトーストし,中をくり抜いて熱々の辛口白いんげん豆カレーをたっぷり盛る.最後にくり抜いたパンを浸せばもう完成.厚さ1斤ではなく1/2斤に抑制したのはワタクシの理性の証しだ.

◆[蒐書日誌]読売新聞・本よみうり堂の書評が公開されました:三中信宏「分類学は生き残れるか」(2019年2月17日) —— 岩槻邦男『ナチュラルヒストリー』(2018年12月5日刊行,東京大学出版会[ナチュラルヒストリーシリーズ],東京, vi+366 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-13-060256-3 → 目次版元ページ)※その任務を完了した〈ナチュラルヒストリーシリーズ〉叢書全体のレビューとして.

◆昨日ほどではないが,それでも12度近くまで上がった午後は暖かくなった.ひさしぶりに研究学園のイーアスへ.〈アカデミア書店〉の新刊コーナーはもうすでに見たものばかりだったので,奥の方の書棚でぶらぶら探書していたら,不意に佐藤俊樹『社会科学と因果分析』に呼び止められた:佐藤俊樹『社会科学と因果分析:ウェーバーの方法論から知の現在へ』(2019年1月29日刊行,岩波書店,東京, xx+407+10 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-00-061315-6 → 目次版元ページ)—— 先週の読書委員会で苅部直さんが本書を手にしながら「ウェーバーって統計学者だったんですよねぇ」とのつぶやきを聞き逃すはずもなく,第一ロックはすでに解除された.

アカデミア書店でブツを手に取ったら,確かにガウス分布曲線がカバージャケットにあしらわれていて “それっぽい” 雰囲気を漂わせている.統計的因果推論と関係があることは,ジューディア・パールとかイアン・ハッキングへの言及があることからもうかがえる.このとき第二ロックが解除された.

しかし,慎重この上ないワタクシは冷静に「購入はあとでよく考えてから」とそっとその場から立ち去ろうとしたら,いきなり著者にむんずと引き戻され,「これでも立ち去るつもりか」と見てはならない “現代社会学分岐図” を突きつけられた.ルーマンとパーソンズとウェーバーの “分岐関係” の推定ですかそうですか. “単系統群” が問題なんですかそうですか.この時点で最後の第三ロックも瞬時に解除されてしまい,即刻レジに連行することになった.

—— どーしてワタクシはよりによって佐藤俊樹の新刊を買うハメになったのだろうか…….

◆来週は春めく “お座敷ウィーク” である.

◇本日の総歩数=6,118歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.75kg(+0.40kg) / 27.8%(−0.9%)


16 februari 2019(土)※厨房にこもって本読み

◆午前6時半のろのろ起床.晴れ.気温は氷点下0.6度.

◆[蒐書日誌]系統学的比較法(PCM)の新刊教科書しかもCC-BY-4.0!:Luke J. Harmon『Phylogenetic Comparative Methods: Learning from Trees』(2018年9月刊行, Published by the Author[CC-BY-4.0], 286 pp., ISBN:978-1-71958446-3 [pbk] → Website | pdf [open access])※ワタクシは紙バージョン(pbk)を手にして満足至極.

◆陽光降り注ぐ昼下がり.気温はぐんぐん上がって午後2時前には14.1度に達している.ビルトインされた “花粉センサー” がすでに起動し始めている.

◆今日の午後からは農大昆研の卒論発表会&追いコンを襲撃する予定だったのだが,諸般の事情により自宅待機.厨房仕事と書評本の両面作戦を全面展開する.トニー・エンジェル[伊達淳訳]『フクロウの家』(2019年2月10日刊行,白水社,東京, 277+7 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-560-09675-8 → 目次版元ページ)をどんどん読み進む.どのページをめくっても “フクロウ愛” に満ちあふれている.

◆明日の日曜もまた「小人閑居して読書をなす」ことになるだろう.

◇本日の総歩数=3,872歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.35kg(−0.75kg) / 28.7%(+0.7%)


15 februari 2019(金)※天の声から牡蠣ごはん

◆午前5時半起床.晴れ.気温は氷点下4.2度ときびしい冷え込み.今朝の最低気温は氷点下4.9度まで下がり,薄曇りの観音台は午前8時を過ぎても氷点下1.6度の冷え込みのまま.お買い物かごに未読の「食べもの本」が積み重なる朝.

◆[欹耳袋]uranaru「【男女別】おすすめの学会の服装|発表しない/学生/受付」(2018年4月20日)※「男性の服装としてはスーツスタイルで参加するのが望ましいでしょう」「女性の場合にもスーツスタイルの服装で参加している方が多いです」— はいっ,反論・反例どーぞっ!

◆午前の┣┣" 撃ち —— 「確定申告祭り」は来週から開幕.ワタクシも “個人事業主” の一人なので必要経費関連書類をいろいろ取り揃えないと./某学会会員名簿の個票と某大学「教授の会」欠席通知をまとめて返送.

◆灰色の雲が広がる昼下がり.雪こそ降っていないが気温はずっと2〜3度という冷え込みが続いている.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ひとつ原稿を書いたので一休み.

◆いきなり “牡蠣ごはん” という言葉が天から降ってきた.天の声だ.寒風が身に沁みる夜.“天の声” に背くことなく,夕餉には「土鍋牡蠣ごはん」を用意した.

【食材】白米(2.5合)・牡蠣(加熱用20個)・三つ葉(1把)【調味料】だし昆布(10cm)・薄口醤油(大さじ2)・日本酒(大さじ2)・みりん(小さじ1).

  1. 白米は通常通りに問いでざるに上げておく.
  2. なべに水600ccとだし昆布を入れてだしを取る.
  3. 2 に薄口醤油・日本酒・みりんを加えて煮立てる.
  4. 3 に牡蠣を入れて数分間加熱して,ふくらんできたら別皿に上げる.
  5. 4 の煮汁を十分に冷ます.
  6. 土鍋に 1 の白米と 5 の煮汁を入れ蓋をして加熱.沸騰したら中火で5分,弱火で7分炊飯したのち火を止める.
  7. 三つ葉の茎のざく切りを敷き詰め,上に 4 の牡蠣を並べてから蓋をしてそのまま10分間蒸らす.
  8. 椀によそってから三つ葉の葉をちらして食卓へ.

牡蠣に火を通しすぎない点だけ注意すれば,炊き込みご飯としてはとてもお手軽な部類.牡蠣をケチってはならぬ.火を通しすぎてもならぬ.牡蠣に合わせて “お水” は〈日置桜〉29BY特別純米生酒「山滴る」を抜栓した.毎年新緑の頃に出回る銘柄だが,年越しして落ち着いた味わいになったようだ.点々と散らばる牡蠣をつまみに日置桜を味わう悦楽.〈日置桜〉は完全醗酵させているので,余分な糖分がない削ぎ落とされた味が牡蠣によく合う.

レシピ → het dagelijkse keukenleven「土鍋牡蠣ごはんの悦楽」|クックパッド「土鍋牡蠣ごはん」.

◆夜遅く,最後の最後にまた書評ゲラ修正があった.飽くなき校閲の連鎖である.

◇本日の総歩数=3,944歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.10kg(−0.55kg) / 28.0%(−0.4%)


14 februari 2019(木)※果てしなく食べ続ける

◆午前5時半起床.くもり.気温0.5度.今朝の最低気温は氷点下2.6度だった.冬晴れの観音台.午前8時の今は1.5度.北西風が冷たい.今日までは真冬の寒さだが,来週からは春めく陽気になるとの予報.

◆[欹耳袋]講談社:中屋敷均「いま理系の大学で増えている「ブラック研究室」という大問題」(2019年2月13日)

◆午前の┣┣" 撃ち —— 『ナチュラルヒストリー』書評ゲラ修正.あとは校閲部ディフェンスだけか.

◆午前中に1冊読了したので,ランチタイム.曲げわっぱデビュー初日.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 相対分散法コンサルティングは一件落着とあいなった./原稿をひとつ仕上げたのでホッと一息.

◆ささやかな夜のお愉しみは〈ラ・スタッラ〉の Fondant al cioccolato.グッジョブ!

◆[欹耳袋]Daily Life「科学哲学と鳥類学の比喩をファインマンと結びつけたのは誰か」(2019年2月13日)※それは Phil Kitcher!(そーだったのか!)

◆夜,大手町から修正ゲラが戻ってきた.これでOK.書評掲載は2月17日(日).2月19日の次回読書委員会までに “アコンカグア” の登攀記録を提出しないと.

◇本日の総歩数=2,418歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.65kg(+0.90kg) / 28.4%(+0.6%)


13 februari 2019(水)※吹く北風が冷たすぎて

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温0.4度.観音台は朝からうすら寒い曇り空.午前8時の気温は1.2度.北風が冷たい.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 生態学会大会要旨〆切の “punctuality” は昔から鉄壁だった.何者も破ること能わず.ワタクシはずーーーっと非会員なので脇見しているだけだが,コメンテーターとしてのお仕事が同日に二つも入っているので,そろそろ心の準備だけはしておかないと.なお “夜のお座敷” はすでに予約完了とのこと.すばやいな.

◆[蒐書日誌]中山剛・山口晴代『プランクトンハンドブック淡水編』(2018年10月20日刊行,文一総合出版,東京, 144 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-8299-8154-2 → 版元ページ)の書評が掲載された:生物科学, 70(2): 127(2019.2):目次.昨年編集部に送った書評原稿は別途公開した.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 「相対分散法(the relative variance method)」に関する統計コンサルティング1件.植物新品種保護国際同盟(UPOV)の試験マニュアル(TGP/8)を読むのもオモテのお仕事のひとつ.

◆[蒐書日誌]季刊『大学出版』最新号117号(2019年冬)が版元ウェブサイトからダウンロードできるようになった: pdf [open access].特集〈学術書を読む〉:

  1. 三中信宏「学術書を読む愉しみと書く楽しみ──私的経験から」(pp. 1-8)
  2. 山本貴光「学術アトラスの構想」 (pp. 9-16)
  3. 景山洋平「大学の授業で専門書を読む──哲学の場合」(pp. 17-22)
  4. 三浦衛「無限に触れる」(pp. 23-26)

◆いま読んでいる訳本では「学名」が “斜体” ではなくなぜかすべて “立体” で書かれていて,見るたびにコケそうになる.原書だときっと “斜体”だと思うけど.南米の「カエル生ジュース」の話が飛び出た.著者は『辺境メシ』並みの度胸があるらしい.どうやらリマの同じ店で鮮烈な “食体験” をしたようだ.明日読了予定.

◆夜,『ナチュラルヒストリー』の書評ゲラ着弾.要字数削減.

◇本日の総歩数=5,114歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.75kg(−0.30kg) / 27.8%(0.0%)


12 februari 2019(火)※ふたたび乾いた冬晴れ

◆午前5時半起床.晴れ.最低気温は氷点下3.2度.観音台は三連休の寒気の流れ込みで冷え切っている.個別暖房全開.

◆[欹耳袋]日本進化学会第21回大会(北海道大学)ウェブサイト

◆午前の┣┣" 撃ち —— FIELDER誌のインタビュー原稿のチェック./『生物科学』70周年記念パーティ〈生物科学の70年から日本の生物学を考える〉のアブストラクトを送信./明海大学FD講演会のアブストラクト送信.

◆[欹耳袋]季刊『大学出版』最新号117号(2019年冬)が版元ウェブサイトからダウンロードできるようになった:pdf.ワタクシの寄稿:三中信宏「学術書を読む愉しみと書く楽しみ —— 私的経験から」は巻頭 pp. 1-8.

◆終日の本読み.もはや本職か?

◇本日の総歩数=3,477歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.05kg(+0.20kg) / 27.8%(−0.6%)


11 februari 2019(月)※連休最後はまた雪景色

◆午前6時半起床.本降りの雪が積もり始めている./午前8時,気温は氷点下0.6度.雪は断続的に降っている./午前9時,気温氷点下0.1度.雪やこんこんというより,ざんざか降っている.一昨日よりも本降りな気がする./午前10時を過ぎて雪は止んだようだ.しかし,気温は氷点下0.3度.

◆登頂への一直線 ——

  • [つくば]723/821だん.アメリカにおける環境倫理学の系譜をたどり,動物権利論・自然権利論をめぐる論議が現在とどのようにつながるのかを概観する.第12章は以上. posted at 10:29:46
  • [つくば]終章782/821だん.現代社会における生物多様性と環境政策の変遷と論議.環境経済学の重要性を強調:「地球上の環境問題の本質は,けっきょくは富の分配と社会的公正にかかわる問題に起因している」(p. 782).終章は以上. posted at 11:12:33
  • [つくば]結びの「おわりに」読了.「動物たちの無数の足跡は人間の悠久の歴史のなかに溶解し,汲めども尽きないのだ.動物と人間との結びつきがこれほど深く多様だったのか,あらためて思い知らされた.しかし同時に,これほどおもしろく,刺激に満ち,興奮させられた作業もまたなかった」(p. 791) posted at 11:17:58
  • [つくば]以上をもって:三浦慎悟『動物と人間:関係史の生物学』(2018年12月,東京大学出版会 www.utp.or.jp/book/b378015.h… )の登攀成就.動物目線から見た人類史の大きな “物語” の大河を堪能した. posted at 11:20:12
  • [つくば]これで安心して次回の読書委員会に “アコンカグア” 登頂報告と大評原稿を出すことができる. posted at 11:23:38

◆正午過ぎ,つくば駅.気温は2.3度.午前の雪はどんどん融けている.登頂のお祝いを兼ねて都内出撃.午後8時半帰宅.

◇本日の総歩数=6,791歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 84.85kg(+0.05kg) / 28.4%(+1.0%)


10 februari 2019(日)※連休は本に取り憑かれ

◆午前6時過ぎ起床.快晴.気温は氷点下3.0度.夜遅く降った雪がまた積もっている.今朝の最低気温は氷点下3.7度まで下がり,あちこち凍結まちがいなし.午前10時を過ぎても3.0度.これでは雪や氷は融けるはずがないわなあ.乾いた北風がぴりぴりと冷たすぎる.

◆雪降る前に観音台から搬出してきた “アコンカグア” 山だったが,昨日は軟骨ソーキのお世話に明け暮れて,一歩も登攀できなかった.次なる第10章に進撃するぞ.

  • [つくば]第10章544/821だん.17世紀以降の北米大陸に押し寄せた入植民は先住民への侵略とともに,野生動物への大きな脅威となった.オジロジカ,バイソン,プレーリードッグ,ハイイロオオカミ,そしてリョコウバトなどの “絶滅物語” は動物生態学の観点から再検討する必要がある. posted at 11:27:02
  • [つくば]第10章559/821だん.大捕鯨国たるアメリカが18世紀から19世紀にかけて,巨大な「鯨油産業」を発展させ,ヒゲクジラの鯨皮とマッコウクジラの脳油を求めて捕りまくった歴史.日本もまた捕鯨の標的漁場となった.マッコウクジラの脳油によるエコロケーションシステムが精緻すぎる. posted at 12:31:05
  • [つくば]第10章579/821だん.アメリカでの自然保護主義の対立と進展.「利用のための保全」vs.「尊厳を守るための保存」をめぐる19世紀の論争について. posted at 13:03:14
  • [つくば]596/821だん.1973年制定のアメリカ「絶滅危機法」の精神について.「アメリカの自然保護と野生動物管理は,合理主義と非合理主義という両極の思想の共存によって支えられている」「だが,北米の制度や原理は,はたしてグローバル・スタンダードだろうか」(p. 595).第10章は以上. posted at 13:30:55

◆雪雲が通り過ぎ,冷たい北風が吹く昼下がり.よく晴れてはいるが,午後1時の気温は5.5度止まり.連休読書邁進日のランチは一日熟成させた「軟骨ソーキ飯」.これじゃあどこぞの飲み屋のまかない飯ですなあ.

◆[蒐書日誌]読売新聞>本よみうり堂「2月17日(日曜)朝刊で紹介する予定の本」※ワタクシは岩槻邦男『ナチュラルヒストリー』(2018年12月5日刊行,東京大学出版会[ナチュラルヒストリーシリーズ],東京, vi+366 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-13-060256-3 → 目次版元ページ)の大評を担当します.

◆[欹耳袋]西日本新聞「九大の博物館、自力移設断念 副学長「資金難」」(2019年2月9日)※「箱崎の施設は20年度末までに取り壊される」「買い手が見つかるまで、標本や資料は現在のまま保管。売却後はほかのキャンパスなどに移すという」—— 《など》がコワいなあ.

◆登攀は果てしなく続く ——

  • [つくば]第11章へ進撃.632/821だん.アフリカ大陸における旧宗主国のハンティング熱が動物保護政策と保護地域設定に及ぼした大きな影響いろいろ. posted at 16:53:33
  • [つくば]650/821だん.ドイツにおける環境運動と動物保護の理念.エルンスト・ヘッケルの時代からつながるロマン主義科学と全体論生物学の根強い影響力.第11章は以上. posted at 17:49:49

◆連休中日もつつがなく夜を迎え,登攀の進捗はほぼ予定通り進んでいることだし,ここはひとつしっかりエネルギー補給しないと頂上を制覇することができないだろう —— ということでささやかなパワーアップ晩ごはんにソースかつ丼.豚ロースカツ50g×3枚&ケンシヨー室戸海洋深層水中濃ソース.【食材(一人分)】豚ロース肉(スライス50g×3枚)・卵(1個)・小麦粉(適量)・パン粉(適量)・クレソン(好きなだけ)【調味料】ケンシヨー室戸海洋深層水中濃ソース(適量).

  1. 豚肉はふつうに衣をつけて,フライパンでからっと揚げて,油を切る.
  2. 1 が熱いうちに中濃ソースをたっぷりまわしかける.
  3. 炊きたての丼ご飯に 2 を並べ,クレソンを添える.
  4. わしわし食べる.

ソースかつ丼は “ソース” がイノチ.高知の「ケンシヨー室戸海洋深層水中濃ソース」はやや甘口なので味わい的にちょうどよかった.

◆登攀は夜になっても休みなし ——

  • [つくば]第12章へ.701/821だん.日本の捕鯨の歴史と現在にいたる水産資源管理の問題点を提起する.「日本はクジラ類の資源管理においてけっして誠実ではなかった」(p. 686);「生物資源の現状とその保全・管理と正面から向き合うことのない水産庁の姿勢がみてとれる」(p. 701). posted at 22:48:22

◆明日はまたまた雪の予報が.

◇本日の総歩数=3,209歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.80kg(−0.60kg) / 27.4%(−0.3%)


9 februari 2019(土)※雪が降り積もる土曜日

◆午前5時半.予報通りもう雪が降り始めている.気温は氷点下0.5度.夜明け,気温はさらに下がって氷点下1.5度.雪が積もり始めた.寒すぎる朝は早朝から軟骨ソーキを茹でこぼして暖まるしかない.

◆[蒐書日誌]刊行予告がついに出た!—— 濱田武志『中国方言系統論:漢語系諸語の分岐と粤語の成立』(2019年3月20日刊行予定,東京大学出版会,東京, 本体価格16,000円, ISBN:978-4-13-086055-0 → 版元ページ)※「生物の系統を推定するための手法を言語の変化の歴史に応用する本書の試みは,中国語学研究に新たな可能性を切り拓く」.

◆午前中,雪はどんどん降り積もっている.明け方から仕込み始めた豚軟骨ソーキは下準備に意外に時間がかかり,圧力鍋を動員しても3時間ほどかかった.琉球泡盛と多良間の黒砂糖をふんだんに使ったのでコクが出る出る.極私的味見試験はつつがなく合格したが,味見でだいぶ目減りしてしまった.

◆昼間ではずっと氷点下の凍えるような冷え込み.昼前までは雪がよく降ったにもかかわらずあえて徒歩外出.小野崎の畦道をたどって雪中徘徊してきた.松代は向こうの方まで真っ白になっていた.空から降ってくるものはふつうの雪のこともあればぱらぱら音を立てる霰のこともあった.積雪はざっと見たところ3〜4cmくらいか.北風が吹いていたので雪が吹き込んて傘はあまり役に立たなかった.しかし,湿っぽい雪ではなかったので濡れはしなかった.〈トレイル・ベーカリー〉のパンと〈ハナマサ〉の豚バラ先軟骨の追加をぶら下げて雪中行軍は続く.

◆昼下がり,雪はいったん止んだが,気温はずっと氷点近傍をうろうろしている.この “にわか雪国” の寒さはかなりつらいかも.

◆夕方,また買い出しに出かけたら,灰色の空からまだ小雪がちらついているらしく,ときどき顔に冷たいものが降りかかる.

◆寒すぎる夜は完成した軟骨ソーキを肉豆腐風にして半熟卵を添えてみたり.「豚軟骨ソーキの肉豆腐」のレシピ —— 準備にとても時間がかかるが慣れてしまえばかえってラクな一品.日持ちするので常備菜にも.【食材】豚バラ先軟骨(800g)・泡盛(300cc)・しょうが(1片)・木綿豆腐(1丁)・卵(好きなだけ)【調味料】濃口醤油(150cc)・黒砂糖(150g)・かつおだしパック(1袋)・辛子(適量).

  1. 中華鍋にたっぷりの水を入れ,豚バラ先軟骨を投入して強火で加熱.沸騰したらひたすらアクをすくう.
  2. ザルにあげて冷水で豚肉をしっかり水洗いする.
  3. ふたたび中華鍋に水を入れ,2 の豚肉と薄切りにしたしょうがを投入し,強火で加熱し,アク取りを頑張る.
  4. 圧力鍋に 3 の豚肉を移し替え,茹で汁をひたひたに注ぎ,濃いめのかつおだし200ccを加える.
  5. 泡盛・醤油・黒砂糖をすべて 4 に投入し,高圧設定で40分加熱したのち,自然放熱させる.
  6. 卵は半熟に茹でる.豆腐は4つに切り分ける.
  7. 5 の軟骨ソーキをを別の厚手鍋に移し替え,ゆで卵と豆腐を投入し,弱火で加熱する.
  8. サーモメーターで70度を越えそうになったらゆで卵を取り出す(固茹でにならないように).
  9. ふつふつと沸騰してきたらできあがり.皿に軟骨ソーキと豆腐を盛りつけ,8 のゆで卵を添えて食卓へ.辛子は各自好きなだけ.

今宵は特別に〈久米仙〉BLACK 古酒43度の水割りとともに “くにくに” した軟骨の食感を楽しんだ.沖縄で常食したソーキそばの具が意外に簡単につくれることがわかった.軟骨ソーキ飯もいける.なお,ソーキの煮込みの間に大量の脂が浮くので,気になる向きはいったん冷まして脂分を固めてから取り出すとよい.食材の豚バラ先軟骨はとても安いので,大量につくりおきしておくと使い回しがいろいろできるだろう.加熱した上で冷凍保存することもできるそうだ.

—— レシピ → クックパッド「豚軟骨ソーキの肉豆腐」|het dagelijkse keukenleven「豚軟骨ソーキの肉豆腐と煮玉子」.

◆夜になってまた雪が舞い始めたがもう本降りにはならないだろうと油断していたら,夜遅くなってからまた降り始めた.これは積雪まちがいなし.しかも道路凍結も確定だろう.

◇本日の総歩数=12,115歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.40kg(0.00kg) / 27.7%(+0.7%)


8 februari 2019(金)※本が降り積もる金曜日

◆午前5時半起床.晴れ.気温2.7度.朝餉はスペイン風オムレツ.青空の観音台は乾いて北風が冷たくなってきた.午前8時の気温は4.0度.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 近々刊行予定の講演記録ゲラの修正箇所を編集部にメール送信.pdfファイルをプレビューで注釈コメントを付けるとファイルサイズがものすごく大きく肥大することを知った.

◆[蒐書日誌]新刊本たちの “山” を切り崩そうと四苦八苦 —— 豊田長康『科学立国の危機:失速する日本の研究力』(2019年2月14日刊行,東洋経済新報社,東京, 536 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-492-22389-5 → 版元ページ)※かの「つぼやき」がなんと500ページ厚のデータブックに.みなさん,覚悟しましょうね./トニー・エンジェル[伊達淳訳]『フクロウの家』(2019年2月10日刊行,白水社,東京, 277+7 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-560-09675-8 → 版元ページ)※ネイチャー・ライターの手になる「フクロウ讃歌」.ページをめくるたびにフクロウのイラストが飛び回る./ロバート・ウェブスター[田代眞人・河岡義裕監訳]『インフルエンザ・ハンター:ウイルスの秘密解明への100年』(2019年1月9日刊行,岩波書店,東京, x+212 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-00-061313-2 → 版元ページ)※グッドタイミング./中村桂子『あそぶ:12歳の生命誌』(2019年2月10日刊行,藤原書店[中村桂子コレクション・いのち愛づる生命誌(全8巻)・第5巻],東京, 2 plates + 291 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-86578-197-7 → 版元ページ)※ご恵贈感謝.全8巻の刊行スタート./桑田禮彰『議論と翻訳:明治維新期における知的環境の構築』(2019年1月31日刊行,新評論,東京, 558 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-7948-1110-3 → 版元ページ)※550ページの大著.翻訳のもつ社会的意義./巽由樹子『ツァーリと大衆:近代ロシアの読書の社会史』(2019年1月31日刊行,東京大学出版会,東京, iv + 196 + 28 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-13-026161-6 → 版元ページ)※世の中にはこういう研究分野もあるんだ!/須賀丈・岡本透・丑丸敦史『【増補版】草地と日本人:縄文人からつづく草地利用と生態系』(2019年2月12日刊行,築地書館,東京, 8 color plates + vi + 258 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-8067-1576-4 → 版元ページ)※ご恵贈ありがとうございます.2012年初版の増補改訂版./増田隆一『ユーラシア動物紀行』(2019年1月22日刊行,岩波書店[岩波新書・新赤版・1757],東京, 14 color plates + vi + 195 + 4 pp., 本体価格960円, ISBN: 978-4-00-431757-9 → 版元ページ)※またまたロシア動物紀行だ./ルーシー・クック[小林玲子訳]『子どもには聞かせられない動物のひみつ』(2019年1月10日刊行,青土社,東京, 401 + x pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-7917-7131-8 → 版元ページ)/荒俣宏・環栄賢編『南方熊楠の図譜』(1991年12月29日刊行, 青弓社,東京, 230 pp., 本体価格2,000円, ISBN:4-7872-9058-4 → 版元ページ)※根津の弥生坂の上にある古書店〈緑の本棚〉にてゲット./アントニオ・ダマシオ[高橋洋訳]『進化の意外な順序:感情、意識、創造性と文化の起源』(2019年2月20日刊行,白楊社,東京, 350 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-8269-0207-6 → 版元ページ)/中尾麻伊香『科学者と魔法使いの弟子:科学と非科学の境界』(2019年2月8日刊行,青土社,東京, 204 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7917-7134-9 → 版元ページ)/竹内啓『歴史と統計学:人・時代・思想』(2018年7月25日刊行,日本経済新聞出版社,東京, viii+565 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-532-13482-2 → 版元ページ)※四捨五入したら600ページ.手元にありませんではスミマセンので,意を決してお取り寄せ.

—— とりあえず,積み上がった本は目録化した.ほぼ隔週でこれだけの “山” が積み上がっていったらいったいどーなってしまうのか?ということは先送りしよう.「先送りは生物学的に正しい」とどこかのエライ先生も口走っているし.

◆週末は雪が降るとの予報が繰り返されている.明日は身動きできない可能性も考えて,念のため “アコンカグア” 本を始め,その他の読了すべき本たちをバッグに詰めたら筋トレできそうな重量になってしまった.

◆今日は日中の最高気温が6〜7度という冷え冷えとした曇り空の一日だった.寒い夜には温かいきりたんぽ鍋を. “お水” は〈風の森〉秋津穂の純米真中採り.歯ごたえのある地鶏とだしがよく染み込んだきりたんぽにはぴったりの微炭酸.

◆明日は雪が降るんですか積もるんですかそーですか.

◇本日の総歩数=5,635歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.40kg(−0.20kg) / 27.0%(−1.2%)


7 februari 2019(木)※春めく暖かさの観音台

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温0.4度.雨上がりの観音台.いちおう氷点下まで下がったせいか霜が降りている.しかし,朝日を浴びた圃場のそこかしこから靄が立ちのぼる.午前8時の気温は1.2度.

◆今日も朝から山登り ——

  • [つくば]419/821だん.16世紀以降の北米先住民とヨーロッパ移住者とのビーヴァー毛皮交易.ビーヴァー利権をめぐる民族間抗争へと発展し,18世紀には長年にわたるビーヴァー乱獲による個体数の激減をもたらした. posted at 09:43:46
  • [つくば]430/821だん.17世紀の帝政ロシアによるシベリア支配は主としてクロテン毛皮の現物税徴収を前提に成立していた.クロテンを含むシベリア産イタチ類は根こそぎにされてしまい,次なる経済動物として標的となったのが北太平洋岸のラッコの毛皮だった. posted at 10:08:57
  • [つくば]433/821だん.ラッコ乱獲による海洋生態系の撹乱.ラッコ個体数の激減は被食者ウニの個体数増加をもたらし,ウニが食べるジャイアントケルプ群落の衰退につながった.このケルプを主食としたステラーカイギュウの絶滅の原因は必ずしも人為的とはかぎらなかったかもしれない.第8章は以上. posted at 10:20:04
  • [つくば]第9章へ.448/821だん.18世紀イギリスにおける博物学ブームに連動する,女性ファッションの流行が世界中の鳥類の存続に与えた大きな影響.鳥の羽をあしらった帽子が19世紀に大流行したために,東南アジアや中南米熱帯の美麗な鳥類が捕り尽くされてしまった. posted at 10:41:51
  • [つくば]456/821だん.19世紀イギリスにおける家畜育種法の進展について.ウマ(サラブレッドとポニー)・ウシ・ヒツジ・ブタ. posted at 11:03:05
  • [つくば]461/821だん.19世紀イギリスでの愛玩動物の大規模な品種改良.イヌの育種は社会的大流行となり「犬闘課題」(p. 458)が次から次へと.また,中世にはあれほど忌み嫌われたネコちゃんは一転してアイドルに転身.「俄然,風向きが変わった.いい加減なのだ.人の気持ちは」(p. 460). posted at 11:19:37
  • [つくば]464/821だん.同じくイギリスでの鳥類愛好家たち.ハトの大ブームはチャールズ・ダーウィンをも巻き込んだが,同時代にはセキセイインコとカナリアもせっせと品種改良された. posted at 11:25:31
  • [つくば]486/821だん.近代博物学と分類学の進展.植物園・動物園と博物館を支えた蒐集熱のかぎりない高まり. posted at 11:54:02
  • [つくば]498/821だん.イギリス下層社会における動物に対する娯楽的虐待.「ねずみ掛け」ゲームに用いられたドブネズミが家畜化され,そのアルビノ系統からのちの実験動物である「ホワイトラット」がつくられた.また,闘鶏ゲームの用語「スパーリング」はのちに同義のボクシング用語に転用された. posted at 12:09:11
  • [つくば]510/821だん.動物虐待から動物愛護へと一転した19世紀イギリスの時代背景について.第9章は以上. posted at 13:27:29

◆曇り空の昼休み.正午の気温は9.8度.じっと居室の中にとじこもっているとわからないが,外は予報通り暖かいのだろうか.日々着実に “アコンカグア” 登攀を続けているのだが,その努力をあざ笑うかのように,新たな “氷山” が大手町から漂着した.賽の河原に新たなシジフォスの岩ががが.めげずに読み続けるしかない.

◆[蒐書日誌]読了 —— 盛口満『琉球列島の里山誌:おじいとおばあの昔語り』(2019年1月15日刊行,東京大学出版会,東京, iv+251 pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-13-060321-8 → 目次版元ページ)※南北に伸びる琉球列島は言語的・文化的にも細かく分岐している.それぞれの島に住む人々が日々の生活の中で深く関わってきた “里山” とのつながりにもきわめて多様だったことが,本書に束ねられたインフォーマントの多くの証言から浮かび上がってくる.

とりわけ,本書の中核をなす第4章「里山の多様性」は読む価値が高い.琉球の “里山” の産物とくに植物が人々によってどのように利用されてきたのかについて,繊維利用植物・ソテツ・アダン・緑肥・魚毒漁・薪など具体的にくわしく証言を拾い集めている.シュロやアダンなどを用いたさまざまな繊維製品,棘の多いソテツの葉を緑肥として裸足で田畑にすき込むときの痛さ,植物の有毒物質を利用した魚毒漁など,かつての島々での暮らしぶりがうかがえる.かつて琉球に広まっていた稲作は1960年代に激減し,それとともに水田と深く関わる動植物相もまた激変したと指摘されている(第3章).

著者は最後の総括として次のように述べる:

「琉球列島の里山は,現在,人とのかかわりが希薄になり,かつての里山の様子はわずかに残さされた古い写真や統計,それに人々の記憶の中に残るだけのものになりつつある.かつて,島の人々にとって,島々の里山は「あたりまえ」の存在としてあった.しかし,本書で紹介してきたように,それは島ごと,集落ごとといってよいほど,多様であり,つまりはそれぞれに固有の生態系であったといえる」(pp. 230-231)

かつて1920年代に沖縄を訪れた遺伝学者リヒアルト・ゴルトシュミットは,「オキナワ」という島名の語義は「投げられた綱の端(hingeworfenes Tauende)」であると書き記している(Goldschmidt 1927, p. 122; 訳書 p. 31).投げられた縄のごとく南北に細長く伸びる琉球列島の島弧は,動植物が多様であるばかりでなく,それらに依存する人間社会の多様性をも生み出した.本書は琉球の “原風景” が記憶から失われる前に書き留めた貴重な資料集である.読後感からいえば,まるで法政大学出版局の叢書〈ものと人間の文化史〉にそのまま入りそうな一冊だった.

文献リスト:

  1. Richard Goldschmidt 1927. Neu-Japan: Reisebilder aus Formosa den Ryukyuinseln ・ Bonininseln ・ Korea und dem südmandschurischen Pachtgebiet. Verlag von Julius Springer, Berlin, VIII+303 S mit 215 Abbildungen und 6 Karten → 書評目次
  2. R・ゴールドシュミット[平良研一・中村哲勝訳]1981. 大正時代の沖縄. 琉球新報社[発行]/那覇出版社[発売],沖縄, 175 pp. → 目次

◆今宵はシーフード・パエリアが夕餉.海老を多めに盛ったら,サフランライスが見えなくなるくらい海老だらけになってしまった.最高気温が14.5度まで上がったせいか,夜になってぜんぜん寒くならない.“お水” はキリッと冷やした山梨ワイン〈Lumière Sparkling Orange〉を抜栓.

◆明日の天気は一転して下り坂.確実に雪が降るとの予報が流れている.

◇本日の総歩数=3,209歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 85.6kg(+1.25kg) / 28.2%(+0.3%)


6 februari 2019(水)※冷たい雨が降る観音台

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温は5.5度.本降りの雨に濡れる観音台.午前8時の気温は明け方よりもさらに下がって4.3度.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 小人閑居して濫読をなす.

  • [つくば]349/821だん.16世紀以降の大航海時代がもたらしたスパイス戦争に付随する野生動物の人為的絶滅.モーリシャスのドードーなど鳥類,そしてゾウガメ類にとっての災厄. posted at 09:35:25
  • [つくば]358/821だん.ハンザ同盟時代に続くオランダ・イギリスでの大規模なニシン漁がニシン個体群動態に及ぼした「漁業誘発進化」(p. 357)について. posted at 09:48:04
  • [つくば]366/821だん.バスク民族に始まる商業捕鯨の誕生.西欧列強による大規模捕鯨により,とりわけホッキョククジラは急速に個体数を減らしていった. posted at 10:01:51
  • [つくば]371/821だん.ニシンとクジラに続いて,タラもまた大規模漁業による徹底的な人為淘汰を受け,資源量が崩壊するにいたった.その巻き添えを食って,北米のオオウミガラスも絶滅に追い込まれた. posted at 10:13:57
  • [つくば]376/821だん.キリスト教的世界観が自然界の収奪を当然のこととした.「自然物と動植物の有限性の無視」「被造物は所有物であるとの誤解」「簒奪への心理バリアの欠如」.第7章はここまで. posted at 10:27:29
  • [つくば]第8章へ.397/821だん.モンゴロイドがベーリング地峡で新大陸に移住し,一千年の間に南アメリカ南端まで拡散した.南米ではラクダ類の家畜化が進み,ヴィクーニャからアルパカが,グアナコからリャマがそれぞれ家畜化された.このラクダの「糞場」がジャガイモ原種の故郷だった. posted at 10:50:45
  • [つくば]399/821だん.アンデスでのクイからモルモットへの家畜化はネズミを家畜とするという点で稀有の事例だった.その家畜化の目的は,食肉用というよりは,むしろジャガイモを栽培するための糞を生産する「肥料用家畜」(p. 399)とみなされている. posted at 10:59:00
  • [つくば]406/821だん.中米のメソアメリカ文明におけるテオシントからトウモロコシへの育種について.※ここまででやっと “五合目” に到達した.頂上まであと半分. posted at 11:10:38

◆夕方,根津駅前の甘味処〈秋田屋〉にて「あわ餅ぜんざい」.関東の “ぜんざい” は汁なしのつぶ餡がデフォルト.農学部事務室にフードサイエンス棟会議室の借用書類をつつがなく提出できたのはよかった.都内はもう雨上がり.その後,岩本町にて生物地理学会の打合せ.午後9時前につくば帰還.

◇本日の総歩数=10,092歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 84.35kg(−0.55kg) / 27.9%(−0.5%)


5 februari 2019(火)※大手町に根を生やして

◆午前5時起床.曇り.気温4.2度.曇り空の観音台は暖かかった昨日とは一転して冷え冷えとしている.午前8時の気温は3.9度.北東風.今日は午前中だけ観音台に実在し,午後はずっと大手町に根を生やす予定.

◆[欹耳袋]Share Study β「連載「まちづくりのエスノグラフィ」―記事まとめと編集後記」(2019年2月3日)※早川公『まちづくりのエスノグラフィ:《つくば》を織り合わせる人類学的実践』(2018年12月7日刊行,春風社,横浜, 310+iv pp., 本体価格3,700円, ISBN:978-4-86110-626-2 → 目次版元ページ)を踏まえた連載「まちづくりのエスノグラフィ」(1〜5)が公開された.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今年もまた大学入試問題にワタクシの文章が採用されたという事後連絡が届き始めた.上方の某工業大学を受験したみなさん,ヘイドン・ホワイトの相対主義の歴史科学における仮説検証への含意,そしてカルロ・ギンズブルグがどのように反論したかが「国語」の設問に出されておつかれさま.著作権関連書類返送./遅れ馳せの学会費払込みとか,事務連絡メールとか,講演依頼メールとか.

◆山登りに休みなし ——

  • [つくば]第7章へ.337/821だん.イベリア半島産のメリノ種の羊の話.スペインを経済的に支えたこの “羊毛産出マシン” がヨーロッパ全域に及ぼしたさまざまな影響を論じる. posted at 11:13:20
  • [つくば]345/821だん.香辛料の交易.スパイスもアルコールもその殺菌作用がヒトの嗜好を強化した. posted at 11:35:10

◆午後1時,つくば駅.曇り.午後1時の気温は7.7度.東風.都内出撃の昼下がり.午後2時過ぎ,大手町着.まずは第一の打合せ(14:30〜15:40).続いて第二の打合せ(15:45〜16:45).そして,読売新聞読書委員会へ.をを,今回も “猫に鰹節” だっ.新刊本の “爆喰い” .世の中にはこんなにたくさんの新刊が出続けている.夕方の大手町は小雨がぱらついていたが,帰り時には止んでいてもらいたい.会議中,雷が鳴ったような.

◆今日は午後から夜まで大手町に根を生やしてしまったので,神保町には寄らずにつくば直帰なう.夜遅くなのに気温5.9度で北風もなく暖かい.

◇本日の総歩数=7,284歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)= 84.90kg(+0.30kg) / 28.4%(+0.6%)


4 februari 2019(月)※立春を飛び越える陽気

◆午前5時半起床.曇りのち晴れ.午前7時の気温は6.5度.今日の服装選択はタイヘンだ.昨日からたびたび「暖かすぎる立春」という文言が刷り込まれていたのだが,午前8時の気温は6.5度で,しかも冷たい北風が吹いている.いちおう “冬仕様” の服装で出勤したのは正解だった(半袖はささっと格納アゲイン).

◆[蒐書日誌]読売新聞書評:三中信宏「社会実験の成果と課題」(2019年2月3日|jpeg)が〈本よみうり堂〉で公開された.早川公『まちづくりのエスノグラフィ:《つくば》を織り合わせる人類学的実践』(2018年12月7日刊行,春風社,横浜, 310+iv pp., 本体価格3,700円, ISBN:978-4-86110-626-2 → 目次版元ページ)と山出淳也『BEPPU PROJECT 2005 – 2018』(2018年10月13日刊行,NPO法人BEPPU PROJECT,別府, 345 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-9909005-0-2 → 目次版元ページ)の2冊を合わせた書評.

◆正午前には早くも気温18.6度に達した.強い北風が吹いているのにこの暖かさ.はいはい,暖房は全部停止ね.はいはい.

◆では “登攀” の続きへ ——

  • [つくば]第6章に入った.290/821だん.氷河期レフュージアであるスカンジナビアのサーミ人とピレネー山脈のバスク人が登場.まずはサーミ人とその末裔が高緯度地方でトナカイやセイウチとどのような関係にあったか.所有権がはっきりしているトナカイは家畜とはみなせないらしい. posted at 12:02:00
  • [つくば]302/821だん.衣服の起源とその素材を提供した動物との関わり.亜麻と木綿などの食物繊維と並び,動物由来の皮革や繊維が衣服に用いられた.まずは羊毛.イスラム圏では肥尾種のヒツジの羊毛が絨毯の素材として重宝されたとのこと. posted at 12:56:11
  • [つくば]317/821だん.中世ヨーロッパの毛皮交易について.毛皮の「なめし」技術の進展とハンザ同盟の商業ネットワークが相まって,毛皮交易はさかんになった.その一方で,ビーヴァー.カワウソ・ミンクそしてリスなど良質の皮をもつ小型哺乳類は徹底的に狩り尽くされた.第6章はここまで. posted at 13:39:22

◆午後の最高気温は19.0度まで上がった.風に舞い上がる土ぼこりもただごとではなく,ひたすら引きこもる以外の選択肢はなかった.

◆[蒐書日誌]昨年末に出版された『歴史言語学・第7号』(2018年12月15日刊行,日本歴史言語学会(発行)/大学教育出版(発売),岡山,本体価格2,500円, ISBN:978-4-86429-994-7 | ISSN:2187-4859)がやっと届いた.2017年師走に吹田の大阪学院大学で開催された日本歴史言語学会公開シンポジウム〈言語系統論の過去(これまで)と未来(これから)〉の特集が編まれている.特集目次は下記の通り:

  • 「はじめに」[田口善久・菊澤律子] 35-36
  • 言語の系統研究[田口善久] 37-42
  • 歴史言語学における系統樹モデルの利用:オーストロネシア歴史言語学の事例より[菊澤律子] 43-60
  • 比較方法と日本語諸方言の系統分析:アクセント史研究の観点から [平子達也] 61-76
  • 言語系統論への計算的アプローチの可能性[村脇有吾] 77-91
  • 言語と生物の系統推定を共通の土俵の上で論じる[三中信宏] 93-103

◆夕焼けグラデーションから夜の闇へ.風はややおさまってきたようだ.

◆[欹耳袋]六本木で働くデータサイエンティストのブログ「研究者を辞めた時のこと、そしてその後のこと」(2019年1月31日).

◆明日は午後から “大手町の人” になる.

◇本日の総歩数=4,380歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.60kg(+0.50kg) / 27.8%(−0.8%)


3 februari 2019(日)※暖かな節分に鮟鱇鍋を

◆午前7時過ぎのろのろ起床.快晴.夜明け前の最低気温は氷点下3.3度.今は氷点下1.9度.今日は春のような暖かさになるとの予報だがほんまかいな.今日は月イチの〈つくいち〉日なんだけど,もうすぐマンション自治会の引継ぎ会議があって午前中はずーーーーっと拘束されることになっている.お昼すぎにのこのこ〈つくいち〉に行ってもきっとぺんぺん草も生えてないだろうなあ.

◆日曜の┣┣" 撃ち —— マンション理事会 9:00〜12:30.二年間の任期が明けて,やっと自由になった.正午の気温は11.4度.西風がまだ冷たいが,よき日和の昼下がり.とりあえず買い出しに行くかな.

◆薄雲が広がってきた午後.気温は14度を超える陽気に.遅めのランチは一晩を越したカレーパン.さすがに「一斤丸ごと」をまたやらかす決意がつかなかったので,さささやかにも3センチ厚のトーストで.これくらいの薄さになると中をきれいにくり抜く “匠の技” が要求されるのだ.

◆[蒐書日誌]渡貫淳子『南極ではたらく:かあちゃん、調理隊員になる』(2019年1月23日刊行,平凡社,東京, 175 pp., 本体価格1,400円, ISBN:978-4-582-83795-7 → 版元ページ)※読了.第57次日本南極地域観測隊の調理隊員として,昭和基地で1年4ヶ月を過ごした著者による南極ライフ本.隔離された生活環境の中でごく限られた食材リソース(水も電気も限られる)をうまく使いまわすための大技小技.もちろん類書には見られない「南極料理レシピ」とともに.著者と同期隊員だったというのうかんけんの某 “南極男” (兼 “北極男” )がオススメしていたので,買ってみたら確かに超おもしろい本だった.日本のローソンで大ブレイクしているあの「悪魔のおにぎり」はほかならないこの著者が考案した逸品だったのか.来月には第二作:渡貫淳子『悪魔のおにぎりと南極流リメイク料理』(2019年2月刊行予定,マガジンハウス,東京, ISBN:978-4-838-73031-5)が出版されるとのことで,さっそく予約注文ボタンをぽちっ.

◆節分の夜は熱々の味噌風味あんこう鍋を用意した.明日の立春はものすごく暖かくなるとの予報.半袖を引っ張り出さないと.

◇本日の総歩数=2,432歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.10kg(−0.05kg) / 28.6%(+2.5%)


2 februari 2019(土)※山登りに勤しむ観音台

◆午前6時起床.快晴.気温は氷点下1.6度.午前9時の気温は4.8度.北風ではなく南風.朝から日差しが降り注ぐ洗濯日和.冷凍庫に玄米の “玉” が転がっていたので,ひさしぶりに「玄米チーズリゾット」が朝餉に登場.

◆幾度かの “敗戦” に耐え抜いた末,お昼前にやっと〈モルゲン〉の食パン3斤をゲットした.いい天気の土曜の朝だったせいか,待ち客の列が店内から外まであふれていた.〈モルゲン〉食パン争奪戦おそるべし.〈コーヒー・ファクトリー〉にて珈琲豆確保とともに珈琲充の後,“山登り” をしに観音台へ.

  • [つくば]第5章へ.212/821だん.中世ヨーロッパの食事情はきわめて劣悪で,作物と家畜の生産性はとても低く,いつも飢餓の危機にあった.生産性の低さを大規模開墾によって補おうとしたため,ヨーロッパの自然環境への圧力はきわめて高く,野生動植物の個体数と多様度は急減. posted at 11:51:15
  • [つくば]224/821だん.狩猟の起源.鷹狩りは鳥類学を生み,シカやイノシシ狩りは領主の特権的娯楽となった. posted at 12:12:36
  • [つくば]226/821だん.中性子歯医者階級の「鹿狩り」の大流行は狩猟エリアとしての排他的な「鹿園(ディア・パーク)」を設置するまでになる.このディア・パークが後の「動物園」のルーツとなる. posted at 12:20:45
  • [つくば]227/821だん.森林管理は猟場管理に始まる.とくに,ブタを森林放牧してドングリで肥育する手法が広まった.「ブタは肥るよ.トントン拍子に」(p. 226).その一方で,ブタだけでなく,ウシ・ヤギ・ヒツジを過放牧したことによる環境への影響は無視できなくなった. posted at 12:25:07
  • [つくば]233/821だん.中世の食生活は貴族階級の徹底的肉食と庶民階級の必然的ベジタリアンの格差が大きかった.キリスト教が広まってからも支配者層の肉食文化は変わらなかった.彼らは「肉食系の大食漢ぞろいだった」(p. 228). posted at 12:41:38
  • [つくば]241/821だん.キリスト教の教義のもとでの動物と人間の関係について.神>人間>動物という階層は厳然としてあるが,キリスト教そのものが菜食主義という解釈はまちがい.ちゃんと肉を食っていた.ブタだけが遠ざけられたのは寄生虫の巣窟だったから.「君子ブタに近寄らず」(p. 238). posted at 12:56:46
  • [つくば]247/821だん.中世の有名な「動物裁判」について.人間と同様の “裁判” を動物に対して行なったのは,既存の「動物-人間関係」をキリスト教の教義で再規定するための重要な儀式だったからだろう(p. 246).動物裁判は動物にではなく人間にキリスト教秩序を教育する絶好の機会だった. posted at 13:11:03
  • [つくば]続)ヒル(蛭)が1451年にキリスト教から “破門” されていたことを知った:「おまえ[ヒル]たちがすべての場所から消え去るまで,おまえとおまえの子孫は呪われるであろう」(p. 245) posted at 13:14:24
  • [つくば]続)そういえば,昔々,池上俊一『動物裁判:西欧中世・正義のコスモス』(1990年9月,講談社現代新書・1019 bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0… )を読んだことを思い出した. posted at 13:23:36
  • [つくば]255/821だん.続いて魔女裁判へ.魔女狩りが吹き荒れた16〜17世紀は特定の動物たちも迫害された.その筆頭がネコだった.理由は明白で,「自分本位で自由気まま,人間を無視するような横柄な行動,「人間に服従すべき被造物」とのキリスト教原則から外れていたこと」(p. 254). posted at 13:45:45
  • [つくば]続)ところが,キリスト教社会がネコを排除した報いが人間に降りかかる.捕食者がいなくなってネズミがノミとペスト菌とともに凱旋してきたので,黒死病の蔓延となった.「ネコの絶滅を呼びかけた教皇をはじめとする教会関係者は,ベスト拡大の推進者として記憶されてよい」(p. 255). posted at 13:54:27
  • [つくば]262/821だん.ネコ以外にもヘビ・コウモリ・フクロウ・ヒキガエル・サンショウウオがキリスト教的には「忌まわしい動物たち」とされ迫害を受けた.魔女裁判や動物迫害は古層の多神教世界観を一神教に強制的に方向づける運動だったのだろう(p. 262). posted at 14:05:52
  • [つくば]270/821だん.オオカミと人間との対決史.第5章は以上. posted at 14:20:00

◆日頃の行いがよかったせいか今日は〈モルゲン〉の食パンが買えたので,「丸ごと一斤カレーパン」が夕餉に降臨.一斤の食パンをオーブンで焼いて,中をくり抜いたパンの器に,辛めのチキンカレーとともにカットしたくり抜きパンを戻す.気合を入れて完食.これはかつて高崎市鶴見町にあった名喫茶〈芭蕉〉のスタイルを踏襲している.

—— レシピ:het dagelijkse keukenleven「食パン丸ごと一斤カレーパン」.

◆明日もゆるゆると過ごしたいものである.

◇本日の総歩数=3,512歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 84.15kg(−0.90kg) / 26.1%(−2.6%)


1 februari 2019(金)※道路凍結でスリル満点

◆午前5時過ぎ起床.晴れ.うっすらと雪化粧.気温は氷点下1.2度.昨夜の雪はもう止んで,観音台は朝から快晴の青空が広がっている.積雪は2〜3cmくらいか.道路にはまったく積もっていない.しかし,最低気温は氷点下3.0度まで下がったせいでところどころアイスバーンと化し,常磐道側道の抜け道通勤路から国道408号に出る交差点でスリップによる自損事故車両を見かけた.農林団地もつるんつるん.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 月例アナウンスをメーリングリストに配信./覚悟はしていたが急な翻訳分担案件がやはり確定し,さらに急な某誌休刊記念イベントへのお呼びがかかる朝.そういえば,「かくていしんこく」という警告標識も視野の果てに見えてきた.年度末は何かとあわただしい.

◆午後から某誌編集部のインタヴュアー御一行様が居室に来られるというので,必死のパッチのドロナワ清掃活動に勤しんだ.とりあえず,対面のオープンスペースが “開墾” されたのでよしとしよう.しかし,オープンスペース確保の代償はとても大きい.今回も富山黒部アルペンルート開通時の “雪の壁” みたいな “本の壁” がさらに高く積み上がってしまったという「不都合な真実」には目をつぶろう.

◆[系統樹思考]アマゾン・レビュー[クーロン]「知りたいことは何も分からなかった」(2019年2月1日)※きっと “基底ベクトル” がそもそも合わなかったんじゃないかなあ.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 雑誌『Fielder』のインタビュー 13:00〜14:00 が終わった.ふぅ.今月下旬には発行されるとのこと.

◆[欹耳袋]毎日新聞「移転・九大、どうなる「宝」 博物館所蔵145万点 宙に浮く保管先」(2019年1月31日)※「伊都キャンパス内の博物館新設計画が頓挫しているためで、散逸や劣化を懸念する学会や住民らが適正保全を求めている」「近く記者会見で方針を説明する予定」.

◆[蒐書日誌]着便!—『月刊みすず(61巻1号[no. 678]2019年1-2月合併号)』読書アンケート特集.ワタクシの寄稿は pp. 31-33.今回の読書アンケート用選書リスト.毎年のことながら三段組のぎゅうぎゅう詰めなので踏破に時間がかかる.

◆午後4時半,つくば駅から都内出撃.春日の中央大学後楽園キャンパスに着いたのは午後6時前だった.都内も北風が冷たい.中央大学での計量生物学会理事会 18:00〜19:00 ののち,禁欲的にもつくば直帰.往復車中で『月刊みすず2019年1-2月合併号』読書アンケート特集を読了.つくばセンターは冷たい北西風が吹いている.

◆雑誌『生物科学』が今年度をもって休刊となることが確定した.その記念イベントが3月31日(日)に中央大学で開催されるので,ワタクシにも話題提供するようにとの声がかかった.もちろん二つ返事で引き受けた.詳細は未定.

◆明日はゆるゆる週末の予定.ゆるゆると.気温もゆるゆるになるとの予報.

◇本日の総歩数=7,436歩. 朝−|昼◯|夜−. 計測値(前回比)= 85.05kg(+0.35kg) / 28.7%(+0.4%)


--- het eind van dagboek ---