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日録2016年7月 


31 juli 2016(日)※月末追い込み原稿書き

◆午前6時起床.外はすでにカンカン照り.気温22.4度.カレンダーをめくって気分は早くも8月に.

◆[欹耳袋]NHK NewsWeb「国家公務員の出張経費精算手続き 効率化で見直しへ」(2016年7月31日)※「経費の削減や厳格さを追求するあまり、手続きが煩雑となって職員の負担や人件費の増大につながっている」— あるある.

  • [つくば]第12章953字だん. posted at 11:14:04
  • [つくば]第12章702字だん. posted at 11:41:54

◆昼下がり,いきなりスコール.青空と雨雲がまだらに散らばっていてとてもヘンな空模様.

  • [つくば]第12章565字だん. posted at 12:29:53
  • [つくば]第12章633字だん. posted at 12:54:08
  • [つくば]第12章1,046字だん. posted at 14:52:43
  • [つくば]第12章593字だん. posted at 15:12:22
  • [つくば]第12章841字だん. posted at 15:57:56

◆雨が降ったり晴れたり曇ったりと,落ち着きのなかった月末の空は夕方になってもざわめいている.午後の最高気温は30.4度とたいしたことはなかったが,蒸し蒸し感がタダゴトではなかった.

  • [つくば]第12章1,682字だん. posted at 17:19:41
  • [つくば]第12章431字だん. posted at 17:40:53

◆ざわざわした空模様の月末の夜,奈良・油長酒造〈鷹長〉27BY純米露葉風70%山乃かみ酵母生酒を抜栓.ほのかに炭酸ガス感.特徴のある酸味としっかりしたボディはいつもの〈風の森〉とは別軸の味わい.なんたって酒の神様の大神神社ゆかりの酵母だし.ただし,抜栓して時間をおいた方がいいかも.明日以降の味の変化が楽しみ. 今宵のアテは厚切りのポークソテーとベイクドポテト.岩塩と黒胡椒のみの調味.しっかりしたお肉は日本酒にとても合う.最後はポークソテーの脂身を濃口醤油で味付けして熱々の白飯にトッピング.究極の背徳ごはんなので誰にもオススメできない.

  • [つくば]第12章1,670字だん.以上で第12章は終了.計10,084字. posted at 23:20:08

◆明日は夏休み公開日の振替休日なのだが,原稿の加圧はとどまるところなし.

◇本日の総歩数=1727歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.3kg(+0.2kg)/ 28.5%(+1.3%)


30 juli 2016(土)※のうかん犬夏休み公開

◆午前4時にいったん起床.米とぎをしてから二度寝してから再起床.夜明け前の朝焼けグラデーションはほんの一瞬のこと.最低気温は20.4度まで下がったが,日中は真夏の暑さになるのだろう.

◆今日は農林団地の夏休み公開なのでいつも通りの出勤だ.農林団地は朝から絶好調の夏空が広がっている.独法再編後の身の振り方がヒソカに取り沙汰されていのうかん犬.今日の夏休み公開では華々しく復活したのうかん犬が所内のいたるところに出没する.気温はすでに夏日ラインを軽やかに超えて27.1度.すでに案内板が方々に建てられ,来客用の駐車スペースも確保されている.

◆スキマ時間の┣┣" 撃ち ——

  • [つくば]第12章1,093字だん. posted at 09:00:39

◆午前9時,会場に行って準備に入らないと.午前9時半に開場.子どもたちがどっと駆け込んでくる.午前中は中腰でアイロンを当て続けるというお仕事をこなし,午前11時にやっと早めの昼休み.外はすでに30.6度の真夏日ラインを超えているが,中仕事なのでまだマシ.外仕事の関係者はタイヘン.正午からは午後の立ち仕事.今度はラミネート封入役が割り当てられている.午後4時半,夏休み公開終了.1000人を超える来場者があり,ワタクシたちのイベントにも600名もの客が集まったとのこと.その分,かなり磨り減った.今日の最高気温は31.4度.夕方になっても熱気が残る.午後5時前,ぎらぎら夕日を浴びながら観音台を撤収.週末勤務を終え,晩ご飯前のむしやしないは上野〈みはし〉の豆かん.

◇本日の総歩数=4502歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.1kg(0.0kg)/ 27.2%(0.0%)


29 juli 2016(金)※真夏の日差しくらくら

◆午前5時起床.晴れ.気温21.9度.梅雨明け翌日の朝日がぎらぎらと.梅雨明けした観音台は夏空が広がっている.午前8時の気温26.7度.朝の BGM はサロネン/ロス・フィルのマーラー交響曲3番.牧神が目覚め,夏がやって来る.

◆[蒐書日誌]友永雅己・三浦麻子・針生悦子(編)『心理学の再現可能性:我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』(2016年7月刊行,心理学評論刊行会[心理学評論・第59巻1号],京都, ISSN:0386-1058 → 目次版元ページ公開サイト)※この特集〈心理学の再現可能性〉は,昨今大きな問題となっている研究成果の再現可能性,統計学的データ解析,関連する研究不正を中心とする充実した内容になっている.心理学にかぎらず,さまざまな研究分野にもあてはまることがとても多い.本特集のすべての論文はオープンアクセスで一般公開されている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— Write more !

  • [つくば]第11章1,116字だん. posted at 11:25:47
  • [つくば]第11章512字だん. posted at 11:40:50
  • [つくば]第11章349字だん.以上で第11章終了.計13,339字. posted at 11:57:08

◆[蒐書日誌]東大出版会からご恵贈本2冊 —— 伊沢紘生(文)・松岡史朗(写真)『自然がほほえむとき』(2016年7月15日刊行,東京大学出版会,東京, VIII+218 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-13-063347-5 → 目次版元ページ)/落合啓二『ニホンカモシカ:行動と生態』(2016年7月15日刊行,東京大学出版会[ナチュラルヒストリーシリーズ],東京, vi+276 pp., 本体価格5,300円, ISBN:978-4-13-060197-9 → 版元ページ).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 来月の出張伺などなど不在申請いろいろすませる.

◆夜,いただきものの奈良直送 “お水” たち3本がクール宅急便で届いた.油長酒造の〈風の森〉純米山田錦・笊籬採り,同じく〈鷹長〉純米山乃かみ酵母仕込,そして美吉野醸造の炸裂バクハツ系〈花巴〉山廃純米大吟醸「Splash」. 呑んでも呑んでもぜんぜん減らない源泉かけ流し状態.これでいいのだ.

◆[蒐書日誌]温泉本も源泉かけ流し —— ドサッと届いた:『温泉批評』(2013年10月17日発行,双葉社[双葉社スーパームック],東京,ISBN:978-4-575-45403-1 → 版元ページ)※総力特集〈混浴温泉は絶滅するのか?〉./『温泉批評・2014年春夏号』(2014年4月15日発行,双葉社[双葉社スーパームック],東京,ISBN:978-4-575-45436-9 → 版元ページ)※総力特集〈夢千代はどこへ行った?〉/『温泉批評・2015年春夏号』(2015年4月15日発行,双葉社[双葉社スーパームック],東京,ISBN:978-4-575-45522-9 → 版元ページ)※総力特集〈ぬる湯の悦楽 冷泉の魅惑〉/『温泉批評・2016年春夏号』(2016年4月15日発行,双葉社[双葉社スーパームック],東京,ISBN:978-4-575-45605-9 → 版元ページ)※総力特集〈山温泉! 海温泉!〉/温泉達人会(編著)『温泉達人会・Volume 08 - 2014』(2014年12月20日発行,温泉達人会事務局/栞文庫,東京,128pp., 本体価格700円,ISBN:978-4-9906360-3-6 → 温泉達人会ホームページ)/温泉達人会(編著)『温泉達人会・Volume 09 - 2015』(2015年12月20日発行,温泉達人会事務局/栞文庫,東京,128pp., 本体価格700円,ISBN:978-4-9906360-5-0 → 温泉達人会ホームページ).

◆明日は農林団地の夏休み公開のため朝から通常出勤.今年は炎天下の流しそうめんではなく,室内でのイベント担当なのでラクになった.

◇本日の総歩数=4907歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.1kg(+0.4kg)/ 27.2%(−2.1%)


28 juli 2016(木)※梅雨明け本郷のお座敷

◆午前6時前起床.晴れ.気温22.9度.

◆本郷出撃の朝 —— 午前8時半,つくば駅.蒸し暑い曇り空.気温はすでに26.4度と夏日ラインを超えている.今日は本郷にて丸一日の集中講義の日.午前10時前,弥生キャンパス着.都内はさらに蒸し暑い曇り空,気温はすでに28.7度.蝉時雨が降り注ぐ東大農学部構内は早くもけだるい雰囲気が充満している.

◆本日の集中講義「エコロジカル・セイフティー学特論 I 」は10:25分から開講.午前の高座:モデルとデータとの関係・線形統計モデルの例(実験計画法)・パラメーター推定問題とモデル選択問題・AICの導出とRStudioデモンストレーション.

◆お昼休み.都内の気温は真夏日ライン超えの30.5度.蒸し暑いのなんのって.東大農学部7号館の中にもポケモンがいると受講生は話していた.レアではないらしいが.それよりも,ワタクシの高座の真っ最中に梅雨明けしていたとは:NHK NewsWeb「関東甲信梅雨明け 熱中症注意」(2016年7月28日).

◆午後1時から午後の高座:一般化線形モデル・混合効果モデル・ベイズ統計学・多変量解析の話をしまくって午後5時過ぎに集中講義を終えた.

◆根津の長い夜 —— 午後の最高気温は31.1度.夕方になっても蒸し暑さが淀む根津の谷に降りる.まずは福島〈廣戸川〉特別純米生.とてもフルーティ.続いて,会津〈天明〉純米大吟醸無濾過生原酒袋吊り斗瓶取り直詰生酒.白茄子の揚げびたしが美味.滋賀〈不老泉〉山廃純米吟醸うすにごり木槽天秤しぼりを熱燗で.アテは大にんにくのフリットのチーズトッピング.〈不老泉〉は燗酒にかぎると店主は言う.〈日置桜〉日ノ出オリジナル「ディプレシ」きもと純米無濾過生.これもお燗で.穴子の白焼きうまし.〈麓井〉きもと純米のお燗.さらに栃木〈仙禽〉ナチュール・ドゥーと〈新政〉純米生原酒・立春搾り.それにしても,根津・言問通り沿いのここ数年の “日本酒度” の高さは驚くべきものがある.あの狭いエリアにいったい何軒の日本酒専門店が集結しているのか.

—— かろうじて午前様にならずにつくば帰還.当然の「うう……」.

◇本日の総歩数=9295歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.7kg(0.0kg)/ 29.3%(+5.4%)


27 juli 2016(水)※蒸し暑い南風が吹いて

◆午前6時前起床.昨夜の雨は通りすぎて曇り空.気温22.6度の蒸し暑い朝.曇りときどき小雨が降る観音台は湿っぽい南風がゆるゆる吹いている.午前8時の気温は23.1度.さて今日は全館空調は入るのかどうか.朝イチの BGM はシェーンベルク〈グレの歌〉.ブーレーズ/BBCの40年前の録音.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 書いてます書いてます.

  • [つくば]第11章286字だん. posted at 11:05:16
  • [つくば]第11章339字だん. posted at 11:18:45
  • [つくば]第11章221字だん. posted at 12:03:14

◆午後の┣┣" 撃ち —— 明日の本郷集中高座のハンドアウト作成完了.紙で配るとなるとコピーも一仕事だ.

◆夜の┣┣" 撃ち —— _φ(..) . ... . . ... . . . . .. ....

  • [つくば]第11章1,881字だん. posted at 23:29:53

◆寝入りばな ゆらゆら揺れる 地面かな.

◇本日の総歩数=2937歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(+0.1kg)/ 23.9%(−6.0%)


26 juli 2016(火)※雨降る阿見にてお座敷

◆午前5時起床.雲間から朝日.気温21.5度.曇り空の観音台.湿っぽい空気が淀んでいる.午前8時の気温は22.9度と高め.今日は全館空調は稼働されるかなという期待はみごとに裏切られた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 所内的な「引導を渡す役」を果たしてきた.渡されるよりはいいんだけど.

  • [つくば]第11章806字だん. posted at 10:07:07
  • [つくば]第11章459字だん. posted at 11:07:54
  • [つくば]第11章616字だん. posted at 11:37:11

◆昼休み,引導役の本番のお務めを果たし,とりあえずの肩が軽くなった.来期の分会役員,よろしくお願いいたします./ぜんぜん気づかなかったが,すでに雨雲が観音台にかかっているみたい.いまは降っていないようだが.これから本降りか.午後になっても夏日ライン未満ながら,湿度が高くて蒸し蒸しする.今日は夕方から阿見でのお座敷が用意されている.まだ出撃する必要はないが,その最終準備.

◆雨降る阿見のお座敷へ —— 午後4時前,茨城大学農学部着.縁がないわけではけっしてないのだが,来る機会がほとんどない阿見キャンパスは雨に濡れていた.こぶし会館にて本日のトーク準備.今日の高座:茨城大学農学部FDセミナー・三中信宏「大学教員のための「藝人」の心得〜学生を寝かさない高座の奥義〜」@茨城大学阿見キャンパス・こぶし会館2F,16:20〜17:30.

内容的には先月の白山お座敷と同じなのだが,二度目なのでスライドは同じでもトークには自然な “変異” が生まれる.今回も学内クローズドな教員向けのFD関連イベントということで大々的に宣伝はしなかったが,フェイスブックでコッソリ流したら外(農林団地とか大阪とか)からも参加者が集まって全部で20名くらいになった.いまどこでも大流行のアクティヴ・ラーニングとは対極的なパーソナルな「話芸」について一時間ほど話をした.もちろん,元禄時代の歌舞伎役者の教訓(『役者論語』)に戻れという復古主義をアジったわけではなく,どんなに便利なICTツールが教壇で使えるようになっても,話をする講師がそこにいて,それを聴きに来ている聴衆が目の前に座っているという構図は今も昔も同じでしょうということ.その一方で,本気で教室での少人数アクティヴ・ラーニングとかバックチャネルとかをやるつもりなら,TAを何人も付ける教務サポートシステムがないと無理でしょう.教員がひとりでできることには自ずと限界があるわけで.となると,まずは「一人芸」のスキルを磨かないと話にならない.

◆午後6時から懇親会.「温泉生態学」についての熱い会話がとても印象に残った.終わったのは午後10時だった.小雨の中を代行でつくばまで.今日はたいへんお世話になりました.当然の結末の「うう……」.

◇本日の総歩数=8306歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.6kg(+0.1kg)/ 29.9%(+0.4%)


25 juli 2016(月)※巡業ウィークの幕開き

◆午前5時前起床.雲間から朝日が指す夜明け.気温は18.6度ととても涼しく快適な朝.夏らしくない.曇り空の観音台はやや湿度が高い.午前8時の気温は22.8度.まだ本格的な夏からは遠い.今日はさすがに全館空調オン,かと思ったら,すぐにオフになった……(orz).

◆午前の┣┣" 撃ち —— ひたすら書き続けることに意義があるのだ.

  • [つくば]第11章463字だん. posted at 10:07:46
  • [つくば]第11章734字だん. posted at 10:35:18
  • [つくば]第11章610字だん. posted at 11:12:53
  • [つくば]第11章1,049字だん. posted at 11:54:33

◆本日の午後は別件の用事があるので,そろそろ撤収の準備をしないと.気温はすでに夏日ラインを超えているのだが,全館空調は稼働の気配がなく,居住性がずるずると下がってきた.耐え忍びつつここに居続ける義理はどこにもない.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午後3時前,インタヴュー準備を終え.過去のオケ活動資料を小脇に抱え,インタヴュアー氏をゲットしにつくばセンターへ GO! 午後4時過ぎ,過去四半世紀のワタクシの演奏活動を語る一時間あまりのインタヴューをすませた.

◇本日の総歩数=4166歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.5kg(−0.3kg)/ 29.5%(−0.6%)


24 juli 2016(日)※見上げれば秋空に筋雲

◆午前5時過ぎ起床.雲一つない青空を朝日が昇る.日差しは強いが気温は16.6度と季節はずれの低さ.今朝の最低気温は夜明け前の16.3度.いまやっと20度ラインを超えたが,見上げれば秋のような毛羽立った筋雲が流れ,これまた季節はずれの空の表情. オホーツク高気圧が強すぎてこんな天気が続いているとのこと.気圧配置が安定しているようなので,関東地方の梅雨明けはひょっとしたら来月にずれこむかも.

◆[欹耳袋]「ポケモンは反イスラムである」 —— The Guardian | Saudi Arabia revives ban on 'un-Islamic' Pokémon in response to app | 20 July 2016 —「the concept of its characters appeared to be based on Charles Darwin’s theory of evolution, which is rejected by Islam.」そして,Reuters | Top Saudi clerical body renews fatwa against Pokemon | 20 July 2016 —「"It is shocking that the word 'evolution' has been much on the tongues of children," the fatwa read.」※ガーディアンもロイターも取り上げる「反ポケモン・ジハード」.早く誰か彼の地に出向いて「ポケモンは “evolve” してはいません.ただの “metamorphose” です」と言ってやれよ.ついでに,イスラム圏でもちゃんと『種の起源』が読まれてきたこともね:Marwa Elshakry『Reading Darwin in Arabic, 1860-1950』(2014年1月刊行,The University of Chicago Press, Chicago, viii+439 pp., ISBN:978-0-226-00130-2 [hbk] / ISBN:978-0-226-00144-9 [eBook] → 目次版元ページ).

◆日曜の┣┣" 撃ち —— ひさしぶりに Parallels Desktop の Windows 10 まわりをお掃除して秋から始まるお座敷のためのホコリ払い.R 関連のアップデートをまず完了.Win 10 の方はオニのようにたくさんの更新プログラムがうごめいている.邪鬼退散./あわわ,今度は Parallels Desktop 自体のアップデートががが./Windows 10 のアップグレードが遅々として進捗していないんだけど.背後の “パラレル・ワールド” で勝手にやってくれているからいいものの./開始から約2時間ほどかかって Windows 10 更新作業がやっとすべて完了したようだ.

◆[蒐書日誌]杉浦貴美子『地図趣味。』(2016年8月10日刊行,洋泉社,東京, 143 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8003-0961-7 → 目次版元ページ)※読了.地図インフォグラフィクスへの好奇心と偏愛的オブセッションが随所で炸裂するとてもいい本.第1章「偏愛地図コレクション」では,古今東西の歴史的な地図がいろいろ見られるのも楽しいが,第2章「地図をつくる」では実際に歩いてみたり,マップ情報を〈カシミール3D〉で編集・可視化したりと著者の地図フェチぶりは相当な重症とみた.さらに第3章「食べられる地形、身につける地図」の「地層ムース」とか「等高線ケーキ」とかもう着眼着想の勝利というしかない.著者には,ぜひわが農環研センターの〈土壌モノリス展示館〉に来ていただいて,日本各地・世界各地の土壌断面図をどんどん “ムース化” してほしい.等高線ケーキはワタクシ的にはクレープではなく生八ツ橋を重ねてほしかったな(そこかっ).最終章「地図をたずねる〈つくば編〉」では国土地理院と産総研地質標本館が取り上げられているが,つくばにはもっとたくさんの “地図人間” が徘徊していると感じる.ワタクシのご近所にたむろするマップマンたち,おおいに喜べ.そして,著者の地図に対するこだわり方はヘンすぎてとてもいい.

◆日中の最高気温は27.2度と昨日よりはやや高かったが,まだまだ夏らしくない.今日もまたひぐらしが鳴く夕暮れだった.気温がするする低ってきた.

◇本日の総歩数=1535歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.8kg(0.0kg)/ 30.1%(+0.4%)


23 juli 2016(土)※北東風に吹かれる畦道

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温19.1度.涼しく快適な朝.

◆午前8時過ぎ,週末徘徊スタート without Pokémon GO.薄曇りの松代まで徒歩往復.田んぼの稲はもう出穂と開花が始まっていた.断髪して,小野崎〈cox〉へ.畦道歩き読み本:杉浦貴美子『地図趣味。』(2016年8月10日刊行,洋泉社,東京, 143 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8003-0961-7 → 目次版元ページ)※マップ情報を〈カシミール3D〉で編集・可視化するとか著者の地図フェチぶりは相当な重症とみた.いい本.午前11時前に小野崎から帰宅.

◆午後になってやっと晴れ間が広がってきた.いまの最高気温は24.9度と夏日ラインにも達していないが,日差しだけはそれなりに夏らしい.デイズタウンの夏祭りが始まり,下界が賑やかになってきた.Cromwell Road の編者からは「Lagavulin のダブルショットで新刊出版をお祝いする」とメールがきたので,こっちもそれに対抗しないといけない.ラガヴーリンに勝てる “お水” はいったい何かという難問が浮上.対抗馬はやっぱり KKK でしょうか.

◆[蒐書日誌]Michael Ohl『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)※第3章「Wörter, Eigennamen, Individuen」(pp. 85-112)読了.一世紀前のカリスマ古生物学者 Henry F. Osborn と彼の手足となって東アジア地域の探査を行なった Roy C. Andrews のエピソードから本章は始まる.ハリウッド映画〈インディー・ジョーンズ〉のモデル(のひとり)とされている Andrews が外モンゴルで発見した化石の一つが恐竜 Oviraptor philoceratops だった.その学名を直訳すれば「Ceratops が好きな卵泥棒」となる.たくさんの卵の化石とともに発掘された Oviraptor は他の恐竜(Ceratops)の卵を盗みに入ったところで悪運が尽きて化石になったと当時は考えられていた.

しかし,実際には Oviraptor は卵を盗んでいたのではなく自分の卵の世話をしていたことがのちに解明された.Oviraptor をめぐるこのエピソードは Andrews の伝記:Charles Gallenkamp『Dragon Hunter: Roy Chapman Andrews and the Central Asiatic Expeditions』(2001年刊行,Viking, New York, xxiv+344 pp., ISBN:0-670-89093-6 [hbk])にも詳しく書かれている.本章では生物に与えられた名前はどれほど実体と実態を正確に反映しているのだろうかと問いかける.命名規約上は生物学的にまちがっていてもいったん名付けられればそれを変更修正することはできない.とすると,生物の名前は実質的な内容とは関係のない,固有名詞としての単なる「ラベル」と考えるべきなんだろうか.

ここで,著者は個々の固有名詞(Eigennamen)とそれらを含む集合名詞(Appellativa)のちがいについて考察する(pp. 92-93).「バラク・オバマ」や「チャールズ・ダーウィン」という名前が固有名詞であるのは,それらが “個物” に付けられた名前だからだ(p. 94).“個物” でなければ集合名詞と言うしかないだろう.ここでの判断基準は名づけられた対象が「個体化(Individualisierung)」できるのかに集約される.

ここからは予想される通り,議論は種カテゴリーと種タクソンの存在論に関わる形而上学へと移っていく.Ernst Mayr の生物学的種概念に代表される種カテゴリーをめぐる論争(p. 97),そして Michael T. Ghiselin の「種個物説」が提起する種は “個物” か “クラス” かという論争を振り返る(p. 101).

種をめぐるこの論点に関連して,著者は「自然種(natural kinds)」の概念を取り上げる(p. 104).ドイツ語だと自然種という原語には「自然な等化集合(natürliche Äquivalenzklasse)」という集合論の一概念みたいに “解毒” された訳語が当てられてしまうが,どうやら著者は種は個物でもクラスでもない自然種とみなしてはどうかと言いたいようだ(p. 105).

本章の締めくくりは生物体系学とくに系統体系学への言及である.種の形而上学とは別に高次分類群の形而上学も議論の対象であると著者は言う.分岐学が擁護する厳密な単系統群(Monophylum)もまた見方によっては個物であり,他方ではクラス(自然種)でもありえる.

—— 読み進むのがだいぶきつくなってきましたなあ…….

◆ひぐらしのなく頃に,ワタクシの厨房ではかち割られた稚鰤のアタマがうまそうに炊き上がった.レシピ:稚鰤のアラは塩を振って熱湯で霜降りにしたあと,冷水で血合いを除去.半月切りした大根は下茹で.平鍋に,日本酒200cc,みりん大さじ5,濃口醤油大さじ5,砂糖大さじ2,生姜と粒山椒を適宜,水200ccを加えて煮立たせる.アラと大根を投入し蓋をして中火で半時間.その後,蓋をとって水分を飛ばす(焦げつき注意).ついでに江戸崎かぼちゃの煮物のレシピ:かつおだし100cc,みりん大さじ1,薄口醤油大さじ1/2を鍋で煮立たせ,カットしたかぼちゃを皮を下にして並べる.しっかり蓋をして,弱火で(←ココ重要)蒸煮のように炊きあげる.

◆夜になって,気温がするすると下がり続け,あっさり18度台.このところ「熱帯夜」が死語になっている.

◇本日の総歩数=10617歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.8kg(+0.2kg)/ 29.7%(−0.5%)


22 juli 2016(金)※大暑らしからぬ涼しさ

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温20.3度.吹きつける北東風が冷たい.夜中のうちに雨が降ったのか水たまりが残っている.曇り空の観音台.午前8時の気温は20.8度と大暑間近とは思えない気温.もちろん今日も全館空調オフなので居室の窓を全開にして蝉時雨を浴びる.音響空間がやっと復旧したので,試聴のため鈴木秀美のバッハ〈無伴奏チェロ組曲〉を流している.

◆[蒐書日誌]森元良太・田中泉吏『生物学の哲学入門』(2016年8月刊行予定,勁草書房,東京, 本体価格2,400円, ISBN:978-4-326-10254-9 → 版元ページ)※やっと出るんですねえ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今日も書く書く.

  • [つくば]第11章1,159字だん. posted at 11:06:33
  • [つくば]第11章406字だん. posted at 11:27:21
  • [つくば]第11章602字だん. posted at 11:46:49

◆薄曇りの昼休み.気温は23度台と夏日ラインにすら達しない.雨の心配はなさそうだったので,ひさしぶりにロングコース徘徊だん.いたるところで蝉の抜け殻を見かけるようになった.

◆[欹耳袋]IFと査読システム —— 科学技術情報プラットフォーム・STI Updates「アメリカ微生物学会、今後IFを掲載しないと発表」(2016年7月13日)※DORA [pdf] に則るということか./Catarina Ferreira et al. 2016. The evolution of peer review as a basis for scientific publication: directional selection towards a robust discipline? Biological Reviews 91(3): 597–610, August 2016 DOI: 10.1111/brv.12185 abstract

◆午後の┣┣" 撃ち —— 来週の阿見キャンパスでのお座敷準備.当日配布するハンドアウトの原稿をメール送信.

◆[欹耳袋]Brett R. Riddle 2016. Comparative phylogeography clarifies the complexity and problems of continental distribution that drove A. R. Wallace to favor islands. Published online before print July 18, 2016, doi: 10.1073/pnas.1601072113. PNAS July 18, 2016 abstract

◆ワタクシには縁のないとあるアプリに自発的に感染してしまったみなさんがつくばセンター界隈をスマホにぎりしめて酔歩している.歩行者・自転車・自動車にお気をつけを.今日の日中の最高気温が昼下がりの23.4度,そして夜には20度を切る涼しさに.北東風は冷たいし,窓を開けっ放しだと寒いしで,いまいったい何月ですかって.

◇本日の総歩数=12772歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.6kg(+0.3kg)/ 30.2%(−0.1%)


21 juli 2016(木)※朝から水っぽい梅雨空

◆午前5時半起床.曇り.気温21.3度.涼しい北東風が吹き抜ける朝.小雨がしとしと降り続く観音台.午前8時の気温は21.1度.この分だと今日は全館空調はオフかなあと案じていたら幸い定時オン.今朝も “無音” の居室はそこはかとなく落ち着かない.何とかしないと.

◆[欹耳袋]隗より始めよ・三浦淳のブログ「新潟大学の話題/ ブラック化する新潟大学(その17)・・・激減する研究費と羊のごとき教員たち」(2016年7月19日)※「人文学部では教員一人あたりの研究費は3万円」「理学部の教員も」.

◆午前の┣┣" 撃ち —— しとしと雨が降り続く午後は気温が21度台だったので,全館空調オフに./「農業環境変動研究センター所長」の名前くらいもっとわかりやすいところに掲げておくように.農研機構幹部人事までたぐらないと氏名が出てこないようではぜんぜんアカンやろ.農研機構農業環境変動研究センターのトップページ直下にある「組織図」ってこんな感じで,もうどうしようもない感が漂っている(orz).(所長の名前を覚えていない方がワルいという反論はいっさい受け付けません)

◆[蒐書日誌]Olivier Rieppel『Phylogenetic Systematics: Haeckel to Hennig』(2016年6月刊行,CRC Press [Series: Species and Systematics], Boca Raton, xxii+381 pp., ISBN:978-1-4987-5488-0 [hbk] → 目次版元ページ).先日届いた新刊本.すでにマルジナリアに書き込みつつ読み始めている.エルンスト・ヘッケルからヴィリ・ヘニックにいたるドイツ系統体系学の系譜をたどる.ゲーテやシェリングに代表されるロマン主義自然哲学(romantische Naturphilosophie)は,19世紀の比較形態学(観念論形態学 idealistische Morphologie)を経て,20世紀に入ってもなお有機体論や全体論として生き続けた.このドイツ観念論の強固な伝統の中で,ヘッケルやヘニックらこの国の生物学者たちもまたその影響から免れることはできなかった.

本書はロゴス(論理)とゲシュタルト(観念)の対立を軸にして,ドイツの系統体系学が19世紀のヘッケルから20世紀のヘニックへと続く系譜の中で,観念論形態学とどのように戦ってきたかが描かれる.しかし,けっしてわかりやすい対立図式ではなく,微妙に立ち位置がずれたり入り混じったりする.ヘッケルにしても万物を機械論・一元論のもとに解明しようとしつつ,その一方ではゲーテ的な世界観も色濃く漂う.ヘニックもまた論理実証主義を踏まえた系統的体系の公理化(数理化)に傾倒しつつも,同時代のドイツのさまざまな哲学的思潮の影響を受けてきたと著者は言う.もちろん,ナチス時代の “völkisch” な時代精神の影も無視できない.

本書の著者はシカゴのフィールド・ミュージアムに所属する著名な古生物学者.もともとスイス出身で,英語とドイツ語の両方での執筆活動を続け,専門分野である爬虫類学だけでなく,生物学史・生物学哲学の論文も多数ある.筋金入りの pattern cladist なので,ワタクシ的には内容的にピンポイントで「アタリ」の本.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 所議報告&領域会議 13:30〜14:50.こっちはこっちで別の意味でどうしようもない感が濃厚すぎる(orzorzorz)./備忘_φ(・・ —— レッテル【日本語】=letter【蘭語】=label【英語】=Etikett【独語】.独語はつい別の類似語と “誤読” してしまいそうで.

◆本日の原稿進捗 ——

  • [つくば]第11章376字だん. posted at 10:44:41
  • [つくば]第11章996字だん. posted at 13:19:10
  • ◆[欹耳袋] Yahoo!ニュース「哲学書などの専門出版社、(株)新思索社が破産開始決定[東京商工リサーチ]」(2016年7月21日)※E. O. Wilson の『社会生物学』など自然科学本もたくさん出していたのに.蒼樹書房といい,どうぶつ社といい,自然科学系の出版社がなくなるのはさみしいもんで.どんどん本を買って「買い支える」という意識を高めないと.

    ◆夕方になっても雨は止まず.霧雨のような細かい雨粒が降り注ぐ.気温こそ季節はずれの低さだったが,湿度がどうしようもなく高いので空調はやはり必要.

    ◇本日の総歩数=3502歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.3kg(+0.1kg)/ 30.3%(0.0%)


    20 juli 2016(水)※反証不能な曖昧空模様

    ◆午前5時起床.曇り.気温23.2度.曇りところどころ晴れときどき小雨という反証不可能な空模様の観音台.午前7時の気温は23.3度.通勤途中,車がゆらゆら揺れたのは地震だったわけね.アンプが成仏したのでとても静かな居室.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 書くしかないワタクシ.

    • [つくば]第10章661字だん. posted at 10:46:29
    • [つくば]第10章504字だん. posted at 11:13:45
    • [つくば]第10章514字だん. posted at 11:54:59

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 自己カンヅメだな,こりゃ.

    • [つくば]第10章1,493字だん.第2節は計5,177字でおしまい. posted at 14:53:27
    • [つくば]第10章595字だん. posted at 15:26:10
    • [つくば]第10章504字だん.第3節は1,234字で打ち止め.以上,第10章計11,705字. posted at 16:10:24

    ◆とてもシンプルな一日が終わった.夜遅く,雨がぱらぱら.

    ◇本日の総歩数=2863歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.2kg(+0.3kg)/ 30.3%(−0.8%)


    19 juli 2016(火)※連休明けの恵贈本たち

    ◆午前5時起床.晴れ.三連休明けの日の出.気温22.4度.三連休明けの観音台は夏空が広がっている.外気温はまだ26度を越えた程度だが,ずっと封印されていた居室は29.5度.ここがガマンのしどころかも.

    ◆[蒐書日誌]連休明けを待ち構えていたように方々からご恵贈本が —— カピル・ラジ[水谷智・水井万里子・大澤広晃訳]『近代科学のリロケーション:南アジアとヨーロッパにおける知の循環と構築』(2016年7月30日刊行,名古屋大学出版会,名古屋, vi+229+79 pp., 本体価格5,400円, ISBN:978-4-8158-0841-9 → 目次版元ページ)※また名大出版会か.世界的な「科学の地理学」を考える上でこういう本はとても参考になる./杉浦貴美子『地図趣味。』(2016年8月10日刊行,洋泉社,東京, 143 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-8003-0961-7 → 目次版元ページ)※地図インフォグラフィクスの世界.「地図をたずねる〈つくば編〉」という章もある.そのへんのマップマン,おおいに喜べ. /ピーター・B・メダワー[鎮目恭夫訳/結城浩解説]『若き科学者へ【新版】』(2016年7月20日刊行,みすず書房,東京, 188 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-622-08530-0 → 目次版元ページ)※三十数年ぶりの復刊.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 連休明けの┣┣" 箱がおおいに賑わっている(……)./ワルダクミの上乗せ./堆積未読メールを切り崩しつつ,「メールの Subject に『お知らせ』とか『質問です』とか『失礼いたします』とか,まったく無情報なタイトルを付けてくる不届き者どもを一網打尽にしたい」という “黒い心” をもつワタクシ.電子メールは開封せずにタイトルで「すべてを物語る」のがベスト.しかし,メールを開いて本文を読むのは次善.タイトルも無情報なら,わざわざ開いた本文も無情報で,「詳細は添付ファイルをごらんください」とか極悪わーどを貼り付けるなんて論外.jtd 添付とかその場で無礼討ち./文句を垂れつつも┣┣" は着実に減っている./とりあえず,微小┣┣" 集団を絶滅危惧に追い込んだぞ./と油断したら,地中から未処理不発弾┣┣" のおっきいのが “出土” してあわてているなう(全員退避〜).あわてて「白羽の矢」を全国に放ちまくり.届いたら即「OK,引き受けるよ」と二つ返事をよろしくよろしくよろしく./向こう一ヶ月の出張伺とか夏季休暇届を出し,やっとお昼休み.

    ◆長年にわたってワタクシの研究室の過酷な音響環境で頑張ってくれた DENON のプリメインアンプ(PMA-390III)がついに天寿をまっとうしてしまったようだ.20年近くもよくぞ働いてくれた.そんなわけで,いきなり音のない静謐な居室になってしまった(どうしよう).

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— _・) 。oO (せっかく遊んであげようとしたときにかぎって “メンテ逃亡” しやがるなろ様配下の会計システム)/今月末7月30日(土)の農研機構〈夏休み公開〉担当イベントの事前説明受講.ペーパークロマトグラフィーなんて数十年ぶりのことか./白羽の矢を放って油断していたら,山陽方面から別の白羽の矢が飛んできた.

    ◆今日は┣┣" 撃ちも捗ったし,たくさんご恵贈本をいただいたので,昨日仕込んだ生活クラブ牛モモ肉のローストビーフを切ることにした.連日の暑さを乗り切るにはしっかりお肉と “お水” を摂取しないと. ローストビーフは焼き加減がイノチ.今回の500グラム塊は理想的な「円筒型」ではなく「平板型」だったので,生焼けのリスクを背負いつつ,150度20分という短時間のローストにした.結果オーライで,いい感じのレアに焼き上がり,赤身肉の旨味を存分に味わうことができた.今宵の “お水” は,レアなローストビーフに合わせて,〈秋鹿〉27BY山田錦・純米吟醸・超辛口・槽搾直汲 無濾過生原酒を抜栓.こういうお肉には軽めの夏酒は向いていないのでアルコール度数17度のボディのある日本酒を合わせる.

    ◆[蒐書日誌]おおたとしまさ『ルポ塾歴社会:日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体 』(2016年1月30日刊行,幻冬舎[幻冬舎新書・406],東京, 203 pp., ISBN:978-4-344-98407-3 → 目次版元ページ)の書評記事:アメーバニュース「高学歴エリートを生むのは「塾」?「サピックス」と「鉄緑会」の凄さの理由」(2016年7月16日).“王道” からはずれて,高校入学後のたった3年間で大学入試に向けて “binge studying” する生徒はタイヘン.そのしわ寄せはさまざまなかたちでのしかかる.

    ◆ここのところ原稿進捗がはかばかしくない.

    ◇本日の総歩数=4512歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 90.9kg(−0.5kg)/ 31.1%(+1.2%)


    18 juli 2016(月)※蒸し風呂の連休最後日

    ◆午前5時起床.気温24.2度.曇り空.熱帯温室にいるような蒸し暑い朝.その後も晴れときどき曇り.遅めの朝食には厚めのフレンチ・トーストをふっくらと焼きあげる.コーヒーはブラジルのフレンチ・ローストを.フレンチ・トーストはけっして「軽食」ではない.ワタクシが焼くときはバゲットを3センチ厚に輪切りスライスにして,スライス2枚あたり溶き卵1個と低温殺菌牛乳150ccを時間をかけて “吸水” させる.厚手の鉄のフライパンにバターをたっぷりひいて,弱火で焦げつかせないようにじっくりと.午前10時すぎには早くも真夏日ラインを超えきびしい蒸し暑さに.もちろん外歩きはなし.

    ◆炎天下の下界ではミンミンゼミの合唱が反響している.この暑い中,ワルダクミの計画書が届いたなう.ワルモノはいついかなるときもワルイことをたくらむのが仕事である.

    ◆[蒐書日誌]宮田昇『小尾俊人の戦後:みすず書房出発の頃』(2016年4月25日刊行,みすず書房,東京, 8 plates+vi+402+xxii pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-622-07945-3 → 目次版元ページ)※読了.みすず書房の創業者である小尾俊人の伝記.著者・宮田昇はタトル商会を経て日本ユニ・エージェンシーを立ち上げた翻訳業界の専門家.戦後日本の翻訳出版と著作権に関わる本を多数書いている.本書の前半部分である第1章〜第3章(pp. 1-183)は伝記に当てられているが,残る後半部分の「付録」(pp. 185-393)の方が分量的には多い.

    第1章で,著者は小尾俊人の出身地である長野県を何度も訪問し,小尾の第二次世界大戦後の活動を支えた “信州人脈” を明らかにする.続く第2章では,大戦中は厳しく統制されていた出版業は敗戦後いっきに復興した経緯が述べられる.戦時中は203社まで絞りこまれた出版社数は,敗戦直後の1945年末には566社,翌1946年には2459社,そして翌々年の1947年には3446社と,爆発的な増え方だったという(p. 94).小尾俊人が1946年に立ち上げた「美篶【みすず】書房」もまたそういう戦後の出版社のひとつだった.大戦直後の出版活況に押されつつも,ごく短命な “アプレゲール” 出版社が大多数だったなかで,みすず書房は危機的な試練を乗り越えて現在にいたったと書かれている.

    小尾俊人が育てた著者・翻訳者らのサークルの力はただものではなかったようだ.1948年から始まった〈柊会〉には,島崎敏樹・丸山眞男・佐々木斐男・日高六郎・飯島衛らみすず書房と縁の深い執筆者たちが集まったという.小尾俊人が事務方を務めた柊会はもともと「Speisegemeinschaft(食事を共にする雑談会)」(p. 136)だったと言っている.みすず書房の存続を支えた〈ロマン・ロラン全集〉など同社の中核的な出版事業はそのような人脈があればこそ可能だったようだ.

    付録に所収されている大部の「日記「1951年」」(pp. 186-362)はかろうじて残された小尾俊人の一年分の日記である.公私の記述が入り交じった日々の記録だ.もうひとつの付録である「月刊「みすず」編集後記」(pp. 363-393)は1959年4月の『月刊みすず』創刊号から1962年1月まで小尾俊人が書いた編集後記の再録だ.全編を通してディテールにわたる情報が詰まった本であることは確かで,巻末にまとめられた詳細な「小尾俊人年譜」(pp. i-xxii)がチャート代わりの索引として役立つ.

    私的な人間関係が戦中戦後の出版業と翻訳業と深く関わっている点については,以前読んだ:長谷川郁夫『美酒と革嚢:第一書房・長谷川巳之吉』(2006年8月30日刊行,河出書房新社,東京,vi+441+xvii pp., 本体価格5,800円, ISBN:4-309-01773-8 → 書評目次版元ページ)を思い出させる.小尾俊人とは仲がよかった岩波書店は,長谷川巳之吉が創業した第一書房とは犬猿の仲だったようだ.

    —— 三連休用の本としてとても充実した1冊だった.

    ◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「3万年前の航海:朝日新聞デジタル」(2016年7月18日)※本日午後3時前,与那国島から西表島までの草船航海を終えたとのこと.しかし,NHK NewsWeb「草舟の航海 自力での到着ならず 人類渡航の謎深まる」(2016年7月18日)によると,「草の舟は潮に流され、全体の半分以上の区間で航海を見合わせ、伴走船に引かれることに」— そうだったのか.

    ◆連休明けの明日からは平常営業で,原稿書きまくりの日々が続く.

    ◇本日の総歩数=382歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.4kg(−0.4kg)/ 29.9%(+0.1%)


    17 juli 2016(日)※蒸し暑さのガマン大会

    ◆午前6時起床.曇り.気温23.4度.蒸し暑さは朝から昼へさらに亢進.昼下がり,三連休中日にもかかわらず〈モルゲン〉には立錐の余地もないほどの行列が伸びている.かろうじて食パン2斤ゲット.そして〈コーヒーファクトリー〉にて珈琲豆の調達.水出しアイスコーヒーをいただきながら一休み.その後,観音台にたどり着いたとたん,ズシンという地鳴りとともに揺れ揺れ.さすがに連休のまっただ中に研究所に実在するヘンな人は少ない.もちろう全館空調オフなので,最低限の用事をごそごそすませてから撤収するつもり.

    ◆[欹耳袋]Nature | News | Beat it, impact factor! Publishing elite turns against controversial metric. 8 July 2016. Cf: A simple proposal for the publication of journal citation distributions. ※Impact Factor のもとになっている論文引用数頻度分布の可視化.

    ◆午後4時前のいま,最高気温は気温28.4度と真夏日ラインには達しないが,この蒸し暑さは尋常ではない.ここ数日,わりに過ごしやすい日々が続いていたので,今日の外歩きはきついきつい.

    ◇本日の総歩数=4075歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.8kg(−0.2kg)/ 29.8%(+0.3%)


    16 juli 2016(土)※諸般進捗につきポトフ

    ◆午前5時起床.雲間から朝日が昇る.気温18.5度.涼しく爽やかな朝.朝のうちは夏の日差しだったが,午後になって雲が広がった.今日の最高気温は昼下がりの26.3度.涼しかった昨日よりは高いが,ぜんぜん夏らしくない.

    ◆[蒐書日誌]自然神学・環境・経済「出版不況と専門書の行方」(2016年7月16日)※創文社が解散してしまうと,竹村彰通 1991『現代数理統計学』とか稲垣良典 1990『抽象と直観:中世後期認識理論の研究』とか入手できなくなるな.

    いろいろ進捗があった今日は牛すね肉のポトフを仕込んでみた.レシピはこんな感じ:

    1. 牛すね肉1kg塊を50gサイズに切り分ける.
    2. 圧力鍋に,1 の牛すね肉と根菜類(玉ねぎ3・にんじん3※すべて丸ごと),香味野菜類(にんにく1片・太ネギの青葉),そして黒胡椒10粒と粒カルダモン1粒を投入,水2リットルを入れて沸騰させる.
    3. 浮いてくるアクをすくってから,蓋をして30分加圧する.
    4. 火を止めて自然減圧させてから,別の深鍋に移し,皮付き新ジャガ(丸ごと)とカブ(4分割くし切り)と岩塩小さじ2を投入して弱火でことこと煮ること2時間.ひたすらじっと待つ.
    5. 最後にフランクフルトを投入して温める.※加熱しすぎて皮を破裂させるような粗忽者はその場で成敗される.
    6. ブロッコリーとプチトマトは小さいざるに入れて鍋の中に浸してさっと加温.
    7. 深皿に具材をきれいに盛りつけて,スープもたっぷりと.具だけ食べてうまいスープを残すような不埒者は逆さ磔に処せられる.塩胡椒とマスタードで各自調味をどーぞ.

    ポトフは「洋風おでん」.おでんといえば燗酒を用意しないと燗主様のタタリがある.今宵の “お湯” は大倉本家の〈大倉〉15BY「秘蔵酒」山廃純米吟醸・山田錦・秘蔵瓶囲い熟成酒(瓶燗火入れ)を謹んでお供えした.

    ◇本日の総歩数=4497歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.0kg(+0.7kg)/ 29.3%(+0.5%)


    15 juli 2016(金)※燃えるジンギスカン宴

    ◆午前5時前起床.雨上がりの曇り空.下界はまだ濡れている.気温20.8度.やや涼しくなったか.曇り空から小雨がぽつぽつ落ちる観音台は昨日ほどではないが湿気が充満している.午前8時の気温は22.4度.予報では今日は夏日ラインにも達しないとのこと.朝イチの BGM はグスタフ・レオンハルトの〈フーガの技法〉.半世紀ほど前の録音.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 日本進化学会東京大会の早期割引参加申込は今日まで.いまオンライン登録しているんだけど,「会員番号」っていったい何.学会創設以来ずっと訊かれたことなかったけど.そういう番号があることすら知らなかった.ということで,会員番号は無記入のまま進化学会参加申込をする.細かいことにこだわってはいけません(おいっ).

    • [つくば]第10章1873字だん. posted at 11:08:43

    ◆昼休み,雨が降ったり止んだりしていて徘徊日和ではない.

    ◆[欹耳袋]HONZ:岸由二『外来種は本当に悪者か?新しい野生 THE NEW WILD』(2016年7月14日)※数カ所メモクリップ:

    • 「中世的ともいうべきそんな生態理解のもとで自然保護を論ずれば、守るべき価値のある種は、〈在来種〉であり、〈外来種〉はなんであれ忌避されるべき存在、回復されるべき自然は、本来その場に歴史的進化史的に共存すべき在来種の作り上げる生物群集=原生自然=手つかずの自然、「外来種」は除去・拒否すべきという実践指針がうまれてしまうのは、理の当然であったというほかない。」
    • 「全ての種は、なんらかの特定の生物共同体の一員としてはじめて適応的な存在なのではなく、それぞれの種に固有の歴史や都合、いわば主体性において適応的な存在なのであり、何らかの程度に常に「在来」そして「外来」生物なのだということになる。」
    • 「いま筆者の自然保護の現場に、直接、間接に登場する日本国保全生態学者たち、あるいはそれに同伴する自然保護活動家たちの主張は、なお同じ中世世界にとどまりつづけているように思われて、ならないのである。」
    • 「人類活動における温暖化、生息地破壊・改変の現実の中で、私たちの未来が目指すべき自然は、中世全体主義的な生態学理解が空想する復古中世的な自然ではなく、だれが在来で外来か、 という神学的な論議をすることも時には不可能になってゆくような、人新世(Anthropocene)的激動の〈新しい野生=在来・外来混在の野生〉と格闘しながら、安全、生物多様性、そして生態系サービス充実の管理可能な生態系をめざしてゆくほかないのではないか。」

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— ちょいと監査作業一件を仕上げてレターパック封入.今日中に返送いたします.

    ◆[欹耳袋]江渡浩一郎×くとの×東浩紀「学問とニコニコの交差点——『ニコニコ学会βのつくりかた』刊行記念イベント」※【日時】2016年7月16日(土)19:00〜21:00

    ◆日中は雨が断続的に降り続いたが,22度台という快適すぎる涼しさだった(と思う).午後4時前後にいきなり日が差してきたが,また雲にさえぎられてきた.今日は早めに撤収.夕暮れ時.涼しい夜風に吹かれて再出撃.今宵は所内の領域懇親会.東新井のジンギスカン〈綿羊〉にて盛大なる肉と麦酒の祭典.七輪の炭火が真っ赤に燃え上がる夜.気温21度の涼しい北東風が心地よく吹き抜けていた(熱帯夜だったら死んでいたにちがいない).午後10時前,寄り道することなく帰還.大量に羊を食いまくったので,しばらくお肉は控えないといけないかもしれない.それにしても今日は涼しかった.

    ◇本日の総歩数=7953歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 91.3kg(+0.1kg)/ 28.8%(−1.0%)


    14 juli 2016(木)※兇悪雷雨襲来で水浸し

    ◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温23.8度.靄がかかっているのは水蒸気たっぷりだからだろう.蒸し暑い朝.蒸し暑い曇り空の観音台.ときおり水分たっぷりの空気を絞ったような雨粒がぼたぼた落ちてくる.午前8時前には夏日ライン超えの25.2度.居室の窓をうっかり開けたりしたら本棚にずらりと並んだ “除湿剤” たちが即座に給水してしまう.密閉のまま全館空調稼働開始時刻を待つ.

    ◆[欹耳袋]「p値問題」の余波 —— Ronald L. Wassersteina & Nicole A. Lazara 2016. The ASA's Statement on p-Values: Context, Process, and Purpose. The American Statistician, 70(2): 129-133 doi: 10.1080/00031305.2016.1154108. html | pdf [open access] ※紙雑誌で確認:「Nothing in the ASA statement is new. Statisticians and others have been sounding the alarm about these matters for decades, to little avail」— そこはかとない無力感が漂っているな.みんな,統計学の勉強をしっかりしようね.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— どこまで続く泥濘ぞ:

    • [つくば]第10章264字だん. posted at 10:57:55
    • [つくば]第10章644字だん. posted at 11:44:33
    • [つくば]第10章385字だん. posted at 12:28:26
    • [つくば]第10章519字だん. posted at 12:57:12

    ◆今日も蒸し暑さマックスなので,昼休み徘徊は中止.午後になって,晴れ間が広がり,最高気温は31.8度まで上がった.

    ◆[欹耳袋]現代ビジネス:島地勝彦×マーク・ピーターセン【第2回】「日本人の「英語力低下」がよくいわれますが、それは国語力が下がっている結果だと思います」(2016年7月13日)※「日本語だって相手のいいたいことがよくわからないのに、英語となると、もうまったく意志の疎通をはかれなくなるんじゃないですか」— そりゃそーだ.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 書き続ける昼下がり.

    • [つくば]第10章389字だん. posted at 13:18:07
    • [つくば]第10章369字だん. posted at 13:42:52
    • [つくば]第10章881字だん. posted at 14:29:06
    • [つくば]第10章668字だん.以上,第1節は計4371字でおしまい. posted at 15:44:26

    ◆[蒐書日誌]Michael Ohl『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)の第2章「Wie die Arten zu ihren Namen kommen」(pp.47-84)の中で,著者は新種命名をする分類学者の心の中を覗き込む:

    「Der Akt der Benennung ist für den Taxonomen weit mehr als nur seine verschriftlichte Naturerkenntnis und der Vollzug formaler nomenklatorischer Erfordernisse. Mit der Benennung einer Art fügt er dem Katalog des Lebens nicht nur einen weiteren Eintrag hinzu, sondern auch seinen eigenen Namen, der für alle Ewigkeit untrennbar mit der eigenen Wortschöpfung verbunden bleibt. In der Kombination aus der Vergabe eines Artnamens als Kulminationspunkt einer komplexen Hypothese über die Natur und der Addition des eigenen Namens beansprucht der Taxonom öffentlich und für jeden sichtbar des Urheberrecht an der Neuentdeckung. Die neue Art wird »seine Art«. 」(S. 75)

    「分類学者にとっての命名行為は彼の文字化された自然認識を命名規約の形式に則って実行するよりももっと深い意味がある.種を命名することにより,分類学者は生命の目録に新たな項目を追加するだけでなく,未来永劫にわたって固有の新語形成と不可分の固有名をも追加することになる.自然についての複雑な仮説の最終到達点としての種の名前に対して固有名を付けることにより,分類学者は自分にその新発見の先取権があることを誰もがわかるように公表する.そのとき新種は「彼の種(seine Art)」となるのだ.」(p. 75)

    ◆夕刻,西の方から兇悪雷雲が接近してきた.筑波山方面,空が真っ黒.そのうち,遠雷とともに雨粒がぼたぼた落ち始めた.大雨洪水警報や竜巻注意報の発令をアナウンスする広報車が回り始めたころには,本降りの夕立になり,ひさしぶりにそこら中が水浸しになった.

    ◇本日の総歩数=2750歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.2kg(−0.3kg)/ 29.8%(+0.3%)


    13 juli 2016(水)※雨降る本郷の蒸し暑さ

    ◆午前5時半起床.雨,気温23.1度.小雨が降り続く観音台は朝から蒸し暑い.午前7時の気温は23.8度とたいしたことはないのだが,不快指数だけは十分すぎるほど高い.今日は朝の一時だけ農環研に実在し,その後はケムリのようにかき消える予定.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 某大手予備校から連絡あり.ワタクシの本から入試直前講習会テキストの出題をしたとのこと.いつものように出題引用文と設問のコピーが同封されている.そして,いつものようにワタクシには解答できなかったり.丸田祥三『棄景』の記憶残像について60字で具体的に説明せよってムリだって.

    ◆[欹耳袋]〈生態学会若手の会〉の閉鎖と継承 —— 〈生態学会若手の会〉が9月末に閉鎖することを知った:「生態学若手の会【運営終了】のお知らせ」※「現在のスタッフが運営に費やせる時間が非常に限られてきたことや、新しい運営スタッフ確保の問題から、今後の活動の継続は困難と判断し、生態学若手の会の運営を終了することといたしました」.その後継組織として〈生態学 若手の集い〉 が立ち上がるとのこと:「前団体である「生態学若手の会」の閉会に伴い,このような価値あるコミュニティを残せないかと,2015年度以降,検討を重ねてきました」— こういう組織は息をするように負担を感じずに長続きさせるのがコツです.

    ◆雨に濡れて本郷出撃 —— 午前10時過ぎ,つくば駅.蒸し暑い曇り空.気温は26度を超えて不快指数は単調増加.これから本郷出撃.お昼前,千駄木.都内の気温はすでに27.4度,湿度は80%超.極度の蒸し暑さにもう帰りたい.それでも千駄木の〈パリットフワット〉でよもぎパンなどをゲットして弥生キャンパスへ.午後の専攻教員会議に備えるため,よもぎパンもぐもぐ.初めてだったが,よもぎを丸ごとかじっているような.生暖かい比雨が降りだした.専攻教員会議へ.今月の配布資料は514ページもある! 終了したのは午後4時前.雨はまだ降り続いているが,傘を広げるまでもなさそう.今日はつくば直帰.

    ◆[蒐書日誌]Michael Ohl『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)の第2章「Wie die Arten zu ihren Namen kommen」(pp.47-84)読了.二名法,命名先取権,タイプ標本のこと.Fritz Clemens Werner『Die Benennung der Organismen und Organe nach Grösse, Form, Farbe und anderen Merkmalen』(1970年刊行, Niemeyer, Halle)なる本はありとあらゆる色彩・形状・数量のラテン語・ギリシャ語表現の辞典らしい.さらに,同著者による『Wortelemente lateinisch-griechischer Fachausdrücke in den biologischen Wissenschaften』(1956年, Geest & Portig, Leipzig)という語根辞典は1956年の初版以来,現在まで増刷を重ねているそうな.しかし,学名は命名規約の法的問題だけにはとどまらない.たとえば,今世紀に入って流行している「新種命名権販売ビジネス」は BIOPAT のようなインターネット産業として存続している.そのような命名システムを利用して,個人名や組織名はてはカジノ名まで “合法的” な学名として登録されている.なぜわれわれは生きものの「名前」にこだわりをもつのだろうか.

    ◆午後5時過ぎ,蒸し暑いつくばセンター地上へ.小雨しとしと.気温は26.1度.今日は終日じめじめしていた.

    ◇本日の総歩数=10679歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.5kg(−0.1kg)/ 29.3%(−1.4%)


    12 juli 2016(火)※真夏の日差しで焙煎中

    ◆午前5時半起床.曇り.気温23.4度.北東の風.雲が朝日をさえぎる朝の観音台はやや蒸し暑い.午前7時の気温は23.5度.湿っぽい北東風がゆるゆる吹いている.朝イチの BGM は Ziman / Tonhalle のマーラー3番.午前9時までの長丁場.

    ◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「3万年前の草舟完成、13日にも出航 日本人の起源追う」(2016年7月11日).与那国島から西表島までの90kmをこんな草船を漕いで渡ろうというのか.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 書いてます書いてます:

    • [つくば]第9章1403字だん. posted at 09:34:43
    • [つくば]第9章635字だん. posted at 10:13:48
    • [つくば]第9章930字だん.第9章は以上計12,178字でおしまい. posted at 10:30:19

    ◆カンカン照りのお昼休みは蝉時雨のまっただなか.それでも真夏日ではなく,研究所の温度計は28度台を指していた.ショートコース徘徊.先週末に降った雨はどうなってしまったのか,畑地はどこもカラカラに乾ききっている.炎天下歩き読み本:旦部幸博『コーヒーの科学:「おいしさ」はどこで生まれるのか』(2016年2月20日刊行,講談社[ブルーバックス・B-1956],東京, 317 pp., ISBN:978-4-06-257956-8 → 版元ページ)※コーヒーノキの分子系統とAPG-III分類から始まる本.夏の日差しに焙煎されながら,コーヒー豆の焙煎について学ぶもまたよし.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 書いてます書いてます:

    • [つくば]第10章207字だん. posted at 15:28:44

    ◆日頃の行いがとてもよいので,上方から “お水” が2本も届きました.左は〈秋鹿〉27BY純米吟醸・超辛口・槽搾直汲 無濾過生原酒,右は同じく〈秋鹿〉27BY純米吟醸・大辛口・無濾過生原酒.感謝感謝.

    ◆[蒐書日誌]Michael Ohl『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)の第2章「Wie die Arten zu ihren Namen kommen」(pp.47-84)読中.19世紀なかばにフランス人宣教師 Armand David が命名した中国のジャイアントパンダの学名 Ursus melanoleucus のその後の変遷をたどりつつ,生物分類学の二名法の歴史を振り返る.ラテン語・ドイツ語・フランス語が入り混じってもうタイヘン.この本は「生物の命名」についての実例と歴史挿話がふんだんに盛り込まれているおもしろい本なので,日本のどこかの出版社(みす◯書房とかみ◯ず書房とか◯すず書房とか)が翻訳権を取って,ドイツ語ができて生物学史に通じて生物分類学に詳しい翻訳者を見つけて日本語訳を出してほしいな.よろしく.

    ◆明日は本郷出撃だが雨が降るとの予報.やっぱり日頃の行いがワルいからか.

    ◇本日の総歩数=7263歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.6kg(0.0kg)/ 21.7%(+0.8%)


    11 juli 2016(月)※真夏日週明けの煮浸し

    ◆午前5時過ぎ起床.晴れ.気温21.1度.ぎらぎら夏空の観音台は朝から蝉の大合唱.気温は午前8時前にもう27.1度になっている.週明け早々,じりじりと炙られる気がする.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 六甲台へ事務書類返送./ウェブ公開用ユニット紹介文と画像の送り出し./出張伺の修正.かなりめんどくさいかも.

    ◆真夏日のお昼休みは徘徊なしの引きこもり.週明け早々,発注本が何冊も届いて積み上がるシアワセをかみしめている.

    ◆[蒐書日誌]週明け着便本たち —— Richard Dawkins and Yan Wong『The Ancestor's Tale: A Pilgrimage to the Dawn of Life』(2016年4月刊行, Weidenfeld & Nicolson, London, xxii+771 pp. with 32 color plates, ISBN: 978-1-474-60056-9 [hbk] → 版元ページ)※2004年に出た第1版の「増補改訂版」と記されている.第1版も500ページもある厚い本だったが,今回の増補改訂版は800ページという巨大な本に成長した.本書では「系統樹をさかのぼってルーツを探る」というテーマを中核に据えている.第1版の系統樹は伝統的な描画スタイルだったが,今回の新版では系統樹データベースとして Open Tree of Life を用い,系統樹ヴィジュアライザーには OneZoom を使っている.複雑な系統関係を可視化する上ではとても効果的だ./フランコ・モレッティ[秋草俊一郎・今井亮一・落合一樹・高橋知之訳]『遠読:〈世界文学システム〉への挑戦』(2016年6月10日刊行,みすず書房,東京, 339+xi pp., 本体価格4,600円, ISBN:978-4-622-07972-9 → 版元ページ)※現物がさっそく着便したのだが,文芸批評の本にダーウィン,異所的種分化,系統樹が.すばらしい./Peter D. Olson, Joseph Hughes, and James A. Cotton (eds.)『Next Generation Systematics』(2016年6月刊行, Cambridge University Press[Systematics Association Special Volume Series: 85], Cambridge, x+347 pp. with 8 color plates, ISBN:978-1-107-02858-6 [hbk] → 目次版元ページ)※次世代シーケンス技術は生物体系学をどのように変貌させているのか.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 書いてます書いてます:

    • [つくば]第9章737字だん. posted at 15:44:30

    ◆今日も最高気温32.1度の真夏日になった.夜になっても夏日ラインを大きく上回る蒸し暑さが続いている.今宵は涼気を運ぶ「夏野菜の揚げびたし(冷製)」を食卓に用意した. ほぼ一年ぶりにつくる夏野菜の冷製煮浸しのレシピはこんな感じ:

    1. ナス3個を縦割り4分割して水にさらす.
    2. 甘長3本を斜に3分割し,種を取る.
    3. ナスと甘長は素揚げにして油を切る.
    4. 完熟フルーツトマトはヘタを取って湯むきする.
    5. パブリカはトースターで黒焦げになるまでしっかり焼いて,熱いうちに皮をむく.
    6. 煮干し&昆布出汁400ccを用意し,みりん120ccと薄口醤油60ccを投入して煮立てる.
    7. ナスとトマトを煮てその後で甘長とパブリカを投入して火を止める.
    8. 冷蔵庫で煮汁ごとしっかり冷やす.

    やや手間はかかるが,暑い今の季節にはぴったりの夏野菜を存分に味わう一品.今宵の “お水” を大発表なう.栃木・仙禽酒造の新ブランド〈霧降〉純米吟醸・槽場詰め無濾過原酒(山田錦).ワイン並みのアルコール度数なので,野菜メニューにはちょうどいい感じ.この蔵元はテロワールを重視するので,地元の酒米しか使わない.

    ◇本日の総歩数=5722歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.6kg(−0.1kg)/ 29.9%(+0.1%)


    10 juli 2016(日)※本読み真夏日サンデー

    ◆午前5時半起床.ひさしぶりの晴れ.気温19.1度.朝からカンカン照りで気温は急上昇している.予報通り今日は暑くなりそう.

    ◆[蒐書日誌]フランコ・モレッティ[秋草俊一郎・今井亮一・落合一樹・高橋知之訳]『遠読:〈世界文学システム〉への挑戦』(2016年6月10日刊行,みすず書房,東京, 本体価格4,600円, ISBN:978-4-622-07972-9 → 目次版元ページ)※モレッティって文学史と文学地理研究に「系統樹思考」を持ちこんだ人ね.たとえば:Franco Moretti『Graphs, Maps, Trees: Abstract Models for a Literary History』(2005年5月刊行,Verso, London,viii+119 pp.,ISBN:1-84467-026-0 [hbk] / ISBN:978-1-84467-185-4 [pbk] → 目次版元ページ)とか.フランコ・モレッティの多くの著書はほとんど日本語に翻訳されていないようなので,この新刊は即注文した.しかも,グッドタイミングな書評記事が今朝の朝刊に:朝日新聞デジタル「円城塔 —(書評)『遠読 〈世界文学システム〉への挑戦』 フランコ・モレッティ〈著〉」(2016年7月10日).参考:高橋文樹.com | 読書日記「遠読とは読むに値しない本達への眼差し」(2016年7月5日)※文学様式の時空的変遷は「文化進化論」の一つのテーマであるとモレッティは考えているみたいね.

    ◆真夏日の昼下がり.ちょっと外に出ただけですぐさま帰還.参議院選挙の事前投票をすませておいたは正解だった.

    • [つくば]第9章454字だん. posted at 15:10:59
    • [つくば]第9章512字だん. posted at 15:45:41
    • [つくば]第9章732字だん. posted at 16:08:54
    • [つくば]第9章730字だん. posted at 16:29:15
    • [つくば]第9章909字だん. posted at 17:02:02

    ◆[蒐書日誌]Michael Ohl『Die Kunst der Benennung』(2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:978-3-95757-089-5 [hbk] → 目次版元ページ)の第1章「Hitler und die Fledermaus」(pp.11-46)読了.第二次世界大戦中,第三帝国アドルフ・ヒトラー総統の命を受けた側近マルティン・ボルマンがドイツ哺乳類学会に介入して,コウモリ(Fledermaus)とトガリネズミ(Spitzmaus)の名前をそれぞれ「Fleder」と「Spitzer」に変更させたというエピソードを紹介.普遍的なラテン語の「学名」だけではなく,世界各地の国々で別々に付けられているローカルな「生物名」がどのような文化的・言語学的背景のもとに生まれそして変遷してきたか,それらをどのように把握するかという(本書全体に関わる)問題提起をする.

    ◆今日の最高気温は31.9度だった.夏雲が青空に点々と浮かぶ夏らしい一日が夕焼けに染まりながら暮れた.夕餉にはこれまた夏らしいパスタの温ラタトゥイユ添えを.常陸野ネストビールのホワイトエールとともに.夏づくし.

    ◇本日の総歩数=約1000歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(−0.3kg)/ 29.8%(+0.4%)


    9 juli 2016(土)※梅雨の終わりの水浸し

    ◆午前6時起床.雨.気温23.6度.蒸し蒸しする朝.朝からの雨はクレッシェンドとデクレッシェンドを繰り返しながら夕方まで降り続いた.まだ続く “ラマダン明け” の市内徘徊ですっかり濡れてしまった(傘くらいさせよ>ワタクシ).日中の気温は22度台を推移.湿度が高くてべとべとする一日だった.

    ◆[欹耳袋]数学者って本質的にヘンでいいなあ —— WIRED.jp「「異世界からきた」論文を巡って: 望月新一による「ABC予想」の証明と、数学界の戦い」※「京都大学の著名な数学者・望月新一教授」が「20年近くの歳月をかけ単独で研究」した「宇宙際タイヒミューラー理論(IUT理論)」に関する「500ページを超える論文は全く新しい形式で書かれて」いた — いいなあ.この記事の中に登場するRIMSの山下剛センセイがすでに十分すぎるほど “異世界” 的なんですけど.「なんで松岡正剛がこんなところにいるんだ?」と見間違えたほど.吉田山でキノコとか採ってたりするのかな.極めつけは,「日本国外での講演依頼をすべて拒絶」したという望月新一教授の正体不明さ.今月下旬の国際会議:〈Inter-universal Teichmüller Theory Summit 2016, RIMS workshop, July 18-27 2016〉は,祇園祭の暑い京都で10日間もやるそうだ! 数学者おそるべし.

    ついでの備忘メモ —— 日英の数学者のプレゼンテーションの対比:

    「最後の講演が失敗に終わった背景の一部には「文化の違い」もあった、とキムは考えている。説明を担当した山下と星は、2人とも日本人だ。「日本では、数学者がプレゼンテーションを行う場合、用語の定義を絶えず続ける傾向がある。文化的違いが現れたのです」とキムは言う。「忍耐力と集中力が必要とされる、内容が濃く詰まったスライドが、日本では受け入れられるのです。一方、アメリカの場合は弁証的で双方向なスタイルが好まれます」」

    元記事を見ると,「弁証的(dialectic)」とは「討論的」ってことね.確かにその通り.

    ◆いつまでも “ラマダン明け” の口実が通用しなくなってきたので,今宵の夕餉は天然もののわらさ(4尾でたった200円!)のかまロースト.霜降りにして岩塩とオリーヴ油でマリネ.230度設定のオーブンで20分焼けば,表面はカリッと,中はジューシー.

    ◆[蒐書日誌]小尾俊人『昨日と明日の間:編集者のノートから』(2009年10月10日刊行,幻戯書房,東京,2+291 pp.,本体価格3,600円,ISBN:978-4-901998-48-2)※みすず書房創業者・小尾俊人のエッセイ集.五年ほどずっと “積読” だったが,小尾俊人伝の新刊:宮田昇『小尾俊人の戦後:みすず書房出発の頃』(2016年4月25日刊行,みすず書房,東京, 8 plates+vi+402+xxii pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-622-07945-3 → 版元ページ)が出たのを機会に,遅ればせながら読了.みすず書房と関わりが深かった作家,思想家,出版人やジャーナリストとの交流と小伝を含む.登場するのは同時代人としては丸山真男・萩原延壽・片山敏彦・瀧口修造・生松敬三ら.第二次世界大戦敗戦とともに時代の空気がどのように変わっていったかがつづられている.さらに,みすず書房が全集を手がけたロマン・ロラン,そしてゲーテやチェ・ゲバラも出てくる.

    同じ小尾俊人による『本は生まれる。そして,それから』(2003年2月5日刊行,幻戯書房,東京,381 pp.,本体価格3,800円,ISBN:978-4-901998-00-5)は新刊で出た直後に読了した.残るは小尾俊人『出版と社会』(2007年9月20日刊行,幻戯書房,東京,2+8 color plates +654 pp. +1 color plate,本体価格9,500円,ISBN:978-4-901998-28-4)なんだけど,これ650ページもある大きな “電話帳” なので,筋トレしないことには寝読みもできない.

    ◆明日は天気が回復して夏らしい暑さになるらしい.

    ◇本日の総歩数=2956歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.0kg(+0.8kg)/ 29.4%(−1.5%)


    8 juli 2016(金)※ラマダン明け噴出事故

    ◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温20.5度.北東の風.今朝も涼しい.今日は早めに出勤.曇り空の観音台は気温21.9度と涼しい.農林団地に響きわたる蝉の合唱もおとなしめ.午前8時から神妙に “御縄” につかないといけないので, “白装束” にてじっと待つ.定刻に “お白洲” へ.血を抜かれたり,ゼリーを塗られたりという “お裁き” を受け,やっと解放かと思ったら,バリウムのたうち拷問から逃亡したことが発覚し,即座に “お白洲” に引き戻された.いまはやっとはれて自由の身に.「水は必ず2リットル飲んでください」と念押しされた.水ではなく “お水” だったら2リットルくらい大丈夫かも.“ラマダン明け” がコワい〜.

    ◆[欹耳袋]日本経済新聞「手続き簡素化、相続人の負担軽減 戸籍集め なお課題」(2016年7月5日)※「相続で最も面倒な戸籍集めの作業は残る」— 確かにその通り.ワタクシの経験でも被相続人の “過去” の洗い出しは大ごとだった.古い戸籍の場合,役所の窓口ではすぐに対処できず,アーカイヴされている “分所” に行ってくれと言われたり,被相続人が他府県にいたことが判明したらそのつど郵送での発行依頼をしなければならなかったりと,とにかく時間とお金と手間をかけないと相続手続きに入ることさえできない.

    ◆昼休み.外気温は28度を越えて夏日へ一直線.ワタクシ的プチ “ラマダン明け” 第一幕は〈おはん〉の「ランチ丼」から始まる.

    ◆[欹耳袋]学術英語アカデミー「「研究 再現性 の危機」 - nature、1500人を調査」(2016年7月5日)/Y!ニュース「参院選科学技術政策アンケート 各党の回答を比較する(榎木英介)」(2016年7月7日)

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— ひさしぶりに所議報告&領域会議 13:30〜14:30.「災害時に電話で安否確認するぞシステム(なろ様)」への下々からの反論が湧いたが,それがぜんぜん上に届かないぞ的現状./ウェブ公開用のユニット紹介コンテンツ案を提出.

    ◆“ラマダン明け” の夕餉は,大倉本家〈金鼓〉の「濁酒」を抜栓.前にも大噴出事故(被害甚大)を経験している.数ある活性にごり酒の中でも “自爆” の危険度がもっとも高いひとつだろう.天井まで噴き上がることはなくても受け皿は必須.これほど気をつけ,氷温室で十分に安置したにもかかわらずその結果は —— 写真のようにプチ噴出事故とあいなった.炭酸ガス圧が相当高かったようだったが,日本酒抜栓時のリスク管理が徹底しているので被害は最小限に食い止められた. “飲むご飯” はいつもながら美味.“ラマダン明け” にふさわしい儀式である.〈金鼓〉濁酒の “自爆力” を見たい向きは,蔵元である大倉本家の YouTube 動画をどーぞ:「平成25年度 大倉本家 蔵元見学会でのどぶろく開栓ショー2月16日」.

    ◆[欹耳袋]Mummified precocial bird wings in mid-Cretaceous Burmese amber. Nature Communications 7:12089. DOI: 10.1038/ncomms12089. pdf. ※9900万年前の白亜紀の琥珀に幼鳥の羽毛と軟部組織が保存されていたという論文.羽毛の細部が見える見える.

    ◆明日は雨模様の一日になるとの予報.

    ◇本日の総歩数=5841歩. 朝−|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 91.2kg(−0.3kg)/ 30.9%(+1.0%)


    7 juli 2016(木)※暑く涼しい今年の七夕

    ◆午前4時半過ぎ起床.日の出なう.気温20.7度.今日は七夕.穏やかな小暑の朝.青空が広がる観音台は朝から夏本番.午前8時前には26.7度とすでにフライング気味.関東地方には猛暑予報が出ているので,外まわり徘徊は今から止める気満々.今日の朝イチ BGM もガーシュイン一色.

    ◆[欹耳袋]shorebird 進化心理学中心の書評など「The Ancestor’s Tale (The Second Edition)」(2016年7月4日)※本書はまだ手にしていないので即注文しないと.初版のときみたいにモノクロ図版の “パチもん” をつかまされたらイヤなので,念のため Amazon.co.uk から送ってもらうことにしよう.「プレゼン方式としてはフラクタル型の系統樹が新たに提示されている」— この改訂版では tree viewer として OneZoom が使われているのかな.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 農環研分会の選出委員┣┣" のお世話.次期分会役員候補者リストのチェック.こういうお仕事もそろそろ終わりだな./今日も書きます書いてます:

    • [つくば]第9章301字だん. posted at 10:25:56
    • [つくば]第9章832字だん. posted at 11:13:25
    • [つくば]第9章421字だん. posted at 11:23:21
    • [つくば]第9章1,097字だん. posted at 11:52:22

    ◆[欹耳袋]村井貴「ウェブデザインの体系的分類に関する研究:分類学の視点でウェブデザイン史の系統樹を試みる」日本デザイン学会第63回研究発表大会セッションID: D8-04 (2016年6月30日公開)J-stage ※系統樹系統樹〜

    ◆[蒐書日誌]宮田昇『小尾俊人の戦後:みすず書房出発の頃』(2016年4月25日刊行,みすず書房,東京, 8 plates+vi+402+xxii pp., 本体価格3,600円, ISBN:978-4-622-07945-3 → 目次版元ページ)※みすず書房創業者の伝記部分は200ページにも満たず,残り200ページあまりは小尾俊人日記. 幻戯書房から出ている小尾俊人の回想録3冊『本は生まれる。そして,それから』,『出版と社会』,そして『昨日と明日の間:編集者のノートから』はすべて手元にあるのだが,『本は生まれる。』のほかはまだ読破できていない./常盤新平『翻訳出版編集後記』(2016年6月17日刊行,幻戯書房,東京, 318 pp., 本体価格3,400円, ISBN:978-4-86488-098-5)※早川書房編集者時代の回想録とのこと.幻戯書房サイトからは本書の情報があまり得られない.ブツが手元にあるからいいんだけど.

    ◆午前11時前にもう32.1度.軽やかに真夏日ライン超えてる.真夏日なので本日の昼休み徘徊は中止したのだが,都内はさらにもう5度上積みされた猛暑日のようで,どう言葉をかけていいかわからない.引きこもりの昼休みは本を読むしかない.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 真夏日七夕の┣┣" 撃ちカレンダー更新.今月から来月にかけては大口の不在なし./吹田お座敷の要旨修正./そして書く:

    • [つくば]第9章411字だん. posted at 14:55:36
    • [つくば]第9章810字だん. posted at 15:19:43
    • [つくば]第9章505字だん. posted at 15:52:04
    • [つくば]第9章534字だん. posted at 16:11:36

    ◆今日の最高気温はお昼前の32.2度だったが,午後になって涼しい北東風とともに雲が広がり,気温はするすると下がって,冷房いらずの夕方.午後5時には22.9度と10度も急降下した.狙い目だから撤収.午後6時,気温はさらに下がって22.1度.強い北東風が吹きつけて体感気温さらに低し.栃木の方で雷雲が湧き上がっているようだが,茨城県は大丈夫だった.

    ◆明日の健康診断は “人間犬” には変身しない.

    ◇本日の総歩数=5162歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.5kg(−0.1kg)/ 29.9%(+0.1%)


    6 juli 2016(水)※涼しめの梅雨の中休み

    ◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温19.3度.今朝も涼しい.曇り空の観音台は涼しかった昨日のうちに十分な休養をとった蝉たちが合唱を開始している.午前7時の気温は気温20.5度.今日は大幅に気温が上がって真夏日ラインに迫るとの予報.快適な朝の BGM はモーリス・ラヴェル〈ダフニスとクロエ〉全曲盤.東大オケに “入楽” した一年生の冬の定期演奏会ではラヴェルの〈ラ・ヴァルス〉のスネアドラムの担当だった.あの揺れるような頽廃的なワルツのリズムがなかなかできなくて,指揮の早川正昭さんからは「二拍目を早く」「三拍目もっと遅く」「よろめき気味に」などと指示を受けたことを思い出す.フランスものが難しいのか,それともラヴェルが特殊なのか.まあ,両方あるのだろうけど.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 今日も書くしかない:

    • [つくば]第8章2,514字だん.この章だけで18,000字を越えるかも. posted at 09:57:38
    • [つくば]第8章1,393字だん. posted at 10:58:17
    • [つくば]第8章2,322字だん.第8章計21,523字で打ち止め. posted at 11:47:16

    ◆湿っぽい南風が吹きこむ曇り空の昼休み.ロングコース徘徊.気温は24.0度と昨日の同時刻よりも5度ほど高いが,それでも予報されていたような夏日の復活ではなかった.雑木林の縁ではゴマダラカミキリが飛び,水田ではカモが稲のすき間を泳いでいた.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 地道に書いている:

    • [つくば]第8章の末尾追加214字だん. posted at 15:15:34

    ◆[蒐書日誌]イレズミ本読了 —— 山本芳美『イレズミと日本人』(2016年6月15日刊行,平凡社[平凡社新書・816],東京, 221 pp., ISBN:978-4-582-85816-7 → 目次版元ページ)読了. “イレズミ” が日本の現代社会でなぜこれほどまで忌避されるのかという疑問に対して,著者は “イレズミ” を実際に目にした経験がない層が増えてきたからではないかと推論する.実物を目撃していないから,偏見的イメージだけがかぎりなく膨れ上がった結果だろうと著者はみている.もちろん,ある世代以上の日本人にとって,かつての日本映画を席捲した「ヤクザもの」がもたらした “イレズミ” = “アウトロー” という反社会的印象の刷り込みがとても強かったという要因もあると著者は指摘する.日本社会全体にわたって “イレズミ” に関する「社会的記憶」の喪失とそれがもたらす「観念的」なイメージの増幅を著者は強調する(p. 168).見たこともないものをイメージだけで拒否する対応は,“イレズミ” だけにかぎったことではなく,もっと一般的にいえることかもしれない.

    本書は,タイトルこそけっしてキャッチーではないが,コンテンツがぎゅっと詰まっていて,読みでがある.かの HRAF データベースまで動員して世界中のイレズミ文化を調べるとはたいしたもの.ワタクシは映画ファンではないのでが,著者の映画(ヤクザ映画とイレズミ映画)へののめり込み方はタダゴトではない気がする.

    本書には,百年前の沖縄や南西諸島にあった「針突(ハジチ)」というイレズミ習俗の記述がある.そういえば,遺伝学者リヒアルト・ゴルトシュミットの紀行写真集:Richard Goldschmidt『Neu-Japan: Reisebilder aus Formosa den Ryukyuinseln ・ Bonininseln ・ Korea und dem südmandschurischen Pachtgebiet』(1927年刊行,Verlag von Julius Springer, Berlin, VIII+303 S mit 215 Abbildungen und 6 Karten → 目次)にも1920年代琉球の針突について写真と文章があることを思い出した.また,この『Neu-Japan』の台湾の章には,先住民タイヤル族女性のイレズミについても写真入りでくわしく書かれている.ゴルトシュミット先生,よく書き留めてくれた.

    ◇本日の総歩数=9676歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.6kg(−0.3kg)/ 29.8%(−0.2%)


    5 juli 2016(火)※真夏日から一時的離脱

    ◆午前5時半起床.曇り.気温19.9度.涼しい東風が吹き込み,蒸し暑さとは無縁の早朝.曇り空の観音台.昨日までのうだるような蒸し暑さから一転して,北東からの涼しい風が心地よい.午前8時の気温は20.6度.猛暑日はもちろん真夏日ひょっとして夏日ということばも今日は無縁でいられるかも.気分のいい朝の BGM はガーシュインの歌劇〈ポーギーとベス〉全曲版.

    ◆そういえば,先月末に出版された論文集は日本円にして15,000円超のけっこう高い値段で売られることになるのだが,著者への「印税」のハナシとかいっさいしていない.いったいどうなるんだろう.日本国内だったら,印税10%がふつうだけど,海外の学術専門書の場合,そういう「お金」のことがどうなっているのか皆目わけがわからない.内容的に見てもベストセラーになるとはとても思えないから,何かしら “見返り” があるとははなっから期待はしていないんだけど.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 朝から書きまくる:

    • [つくば]第8章506字だん. posted at 10:24:29
    • [つくば]第8章565字だん. posted at 11:12:57
    • [つくば]第8章460字だん. posted at 11:33:20
    • [つくば]第8章557字だん. posted at 11:53:24

    ◆曇り空の昼休みはロングコース徘徊.正午の気温は19.6度と20度にも届かない.湿った東風に乗ってときどき小雨が降りかかる.昨夜の雷雨で十分に潤った畑地には野ウサギの足跡が点々と続いていた.歩き読み本:山本芳美『イレズミと日本人』(2016年6月15日刊行,平凡社[平凡社新書・816],東京, 221 pp., ISBN:978-4-582-85816-7 → 目次版元ページ)※これはかなりおもしろい本.歴史のオモテとウラを行き来する.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 休まず書きまくる:

    • [つくば]第8章352字だん. posted at 14:33:45
    • [つくば]第8章309字だん. posted at 15:17:45
    • [つくば]第8章320字だん. posted at 15:35:37

    ◆夕暮れ時,涼しい東風が吹き抜ける.今日の午後の最高気温は20.7度.蒸し暑さを忘れさせてくれる一日だった.夜更け,ひさしぶりにt分布の “統計学写経” をしたらココロが落ち着いた.あわただしい日々のなか,たまには確率密度関数とか積率母関数とか書き写してみるのも精神的にはいいことかもしれない.研究室にも自宅にも Kendall & Stuart の “クルアーン” が常備してある.気温19.1度.東風がかなり涼しい.寝るときは窓を閉めないと風邪ひきそう.

    ◆[欹耳袋]NHK NewsWeb「京都 先斗町の飲食店で火事 1人けが 1人搬送」(2016年7月5日)※歌舞練場じゃなくって飲食店から出火したわけね.

    ◆午後11時,気温19.1度.東風がかなり涼しい.寝るときは窓を閉めないと風邪ひきそう.

    ◇本日の総歩数=10332歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.9kg(+0.2kg)/ 30.0%(−0.6%)


    4 juli 2016(月)※夏の夕方の雷鳴と驟雨

    ◆午前5時過ぎ起床.雲間から朝日が差し込む.気温24.2度の蒸し暑い朝.観音台は早朝の雲が消えて夏の青空と蝉の合唱.午前7時の時点で25.8度と早くも夏日ラインを超えている.週末の猛暑の間,ずっと締め切られていた居室は室温30度.来てすぐ撤収するわけにもいかず,ダメもとで窓を全開にして,全館空調稼働をじっと待つ.午前8時半の定刻に空調稼働.これで撤収せずにすむ.投票当日よりも期日前投票の方が場所的にはるかにラクなことを知った.今日中にすませてしまおう.

    ◆[蒐書日誌]前世紀の終わり頃に,東大出版会〈ナチュラル・ヒストリー・シリーズ〉を全巻一括公費購入したことがあり,編集部の中で話題になったと後にある編集者から聞いた.あの叢書がまとめ買いされたことはなかったらしい.ワタクシ的には,平凡社〈東洋文庫〉の全巻一括購入という夢想にときどき耽ることがあるが,けっして現実化してはいけないだろうな.

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 所内ネットワークが死んでいるようだが,ワタクシの人生にはほとんど影響しないので,そのまま放置する./今月末7月30日(土)に開催される農研機構〈夏休み公開〉の出勤可否と振替休日の届け出だん./水無月の季節が過ぎてしまったので,再校ゲラを微修正の上,編集部にメール送信:三中信宏「統計学の現場は一枚岩ではない」心理学評論,59(1).2016年8月刊行予定./いつの間にか所内ネットワークが生き返っていた./メーリングリストのちょっとしたお仕事.BGM は年に数度しか流さないブルックナーの7番,そしていま8番の最終楽章へ.あの “電信柱の行列” みたいな出だしがいいねぇ.

    ◆お昼前なのに気温はもう30.3度.昼休みの BGM であるブルックナー9番が第3楽章に入ってまったく終わる兆しがない.しかも,復元された第4楽章付きなので,さらにもう半時間あまり付き合うしかない.ブルックナーは「盆暮れ正月」だけでいいような.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— ELECOM のケーブル・キーボード(Win/Mac兼用)TK-FCP082 を先週から使用し始め,iMac の純正ワイヤレス・キーボードのぶちぶち切断イライラから解放されてシアワセを満喫中.ただし「ろ」入力が Shift キーを押さないとダメなのね.カナ入力派の悲哀./秋の吹田お座敷の連絡:関西哲学会大会ワークショップ〈「種」とは何か:生物学の哲学の現場から論じる〉,2016年10月23日(日)15:00〜17:00@大阪大学(吹田キャンパス)./今月末の阿見町お座敷の連絡:茨城大学農学部FDセミナー:三中信宏「大学教員のための「藝人」の心得〜学生を寝かさない高座の奥義〜」,2016年7月26日(火), 16:00〜17:30@茨城大学阿見キャンパス.

    • [つくば]第8章408字だん. posted at 14:13:32
    • [つくば]第8章883字だん. posted at 14:53:03
    • [つくば]第8章354字だん. posted at 15:35:04

    ◆午後,ヤバそうな雷雲が関東平野の真ん中あたりを東に移動してきた.夕方,不穏な黒雲が広がり,遠くから遠来の轟き.生暖かい雨粒がぼたぼた降り始めた.午後5時の気温は28.3度.蒸し暑くも夏らしいスコール.BiViにて不在者投票.午後6時を過ぎて,雷雲は南に去り,西の空は夕日がまぶしい.東の空を見やれば大きな二連の虹のアーチがかかっていた.夏だねえ.

    ◆蒸し暑い夜は宮崎名物の「冷や汁」など.水無月や鱧は手に入らなくても,幸いなことに新宿サザンテラスに宮崎物産のアンテナショップがあるので,冷や汁の素はいつでも手に入る.今宵は胡瓜と大葉と木綿豆腐だけのデフォルト冷や汁.ご飯は十穀米で.

    ◆[欹耳袋]今夜のNHK〈鶴瓶の家族に乾杯〉は「真田丸SP 山本耕史 岐阜県大垣市ぶっつけ本番旅」だった.大垣の「水まんじゅう」はかつて IAMAS に集中講義に行っていたころは,駅前の店頭で水の中からすくったのを食べた経験がある.IAMAS がおかしくなってからはその機会もなくなってしまった.「水まん氷」は未体験.

    ◇本日の総歩数=4954歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(+0.3kg)/ 30.6%(+1.2%)


    3 juli 2016(日)※二年越しの仕事にケリ

    ◆午前5時半起床.晴れ.南風.いまの最低気温23.0度と熱帯夜ラインがすぐそこに見えている.

    ◆[蒐書日誌]論文集『系統体系学の未来:ヴィリ・ヘニックの遺産』の出版 —— David M. Williams, Michael Schmitt, and Quentin D. Wheeler (eds.)『The Future of Phylogenetic Systematics: The Legacy of Willi Hennig』(2016年6月刊行, Cambridge University Press[The Systematics Association Special Volume Series: 86], Cambridge, xvi+491pp., US$155.00 / £99.99, ISBN:978-1-107-11764-8 [hbk] → 目次|版元ページ [UK | USA]|情報)※昨日,Google Scholar からアラートが届き,本論文集が先月末の6月30日にやっと出版されたことを知った.計500ページ超の分厚い論文集だが,Google Books でサンプルページが読める.ワタクシが書いた第17章:Nobuhiro Minaka「Chain, tree, and network: the development of phylogenetic systematics in the context of genealogical visualization and information graphics」(pp. 410-430)へのリンクも Google Scholar から張られている.論文集の “紙” の現物はまだ手にしていないが,二年あまりかかった仕事がやっと完結して正直ホッとしている.

    ◆青空に薄雲がかかるお昼前.蒸し暑さがただごとではない.外気温はお昼前に30.8度,午後になってさらにぐんぐん上昇し,午後1時には32.3度まで上がり,用事があっても外には出たくない(ので出ない).午後2時には33.3度,午後3時半には今日の最高気温34.6度に達した.外を徘徊しなかったのはほんとうに正解だった.ということで,万歩計は正確に「0歩」を指している(机上放置).

    ◆[欹耳袋]同じ英文論文でも,学術誌への論文投稿に比べて,書籍としての論文集に寄稿する機会の方が少ないのはきっとワタクシだけでないだろう.備忘メモとして原稿依頼から出版までの履歴を時間軸に沿って箇条書きする:

    1. 【2014年2月上旬】:編者のひとりから Willi Hennig 生誕百年記念論文集に寄稿しないかとの打診メールあり.その前年2013年11月にロンドンの the Linnean Society で開催された Hennig 生誕百周年記念シンポジウム〈Willi Hennig (1913 - 1976): His Life, Legacy and the Future of Phylogenetic Systematics〉(→ プログラム [pdf])を踏まえた論文集を Cambridge University Press から刊行予定とのこと.たいへんありがたい申し出なので二つ返事で引き受けた.しかし,原稿の締切が2014年3月末であって,依頼からたった1ヶ月あまりしかないことをうっかり “見ないふり” してしまった.
    2. 【2014年2月下旬】:寄稿原稿のタイトルとアブストラクトを提出.書くべき内容についてとくに編者からの事前注文はなかった.というか,もう20年前来の知己なので,ワタクシが何を研究しているかを知った上での原稿依頼だったにちがいない.こういうときにこそ研究者コミュニティでの “人脈” が効いてくるように思う.
    3. 【2014年10月上旬】:原稿脱稿.3月下旬の締切を華麗にスルーしてしまい,編者からの「そろそろかな?」とかイギリス流?の婉曲的な “加圧メール” 連打に押されるように,締切半年後にやっと脱稿.たいへんもうしわけなかった(ほんとうの締切はいつだったんだろう).ワタクシの場合,論文や著書は単著で書くことがほとんどなので,自分が書かなければ進捗なくそのまま立ち往生してしまう.もちろん,日本語に比べれば,英語でまとまった内容を書くときハードルが何段か高くなるのはしかたがないだろう.ただ,日本語の原稿をあらかじめ用意してから英語に “翻訳” するというのはワタクシの流儀ではない.
    4. 【2014年11月下旬】:図版完成.作図は Adobe InDesign でおこない,出力した eps ファイルを編集部に送った.画像はスキャナーで取り込む.適当に電子化された文献では図版の解像度が足りないことがよくあるので,できれば原本からのスキャンがベスト.元の “紙” の文献をもっている者が最後には勝つ.
    5. 【2015年2月上旬】:編者からのコメントと匿名レフリーからの査読コメントが返ってきた.Cambridge University Press ともなると,書籍論文でも学術誌論文なみに査読されることを知った.幸いなことに minor revision でアクセプトされた.図版については編集サイドの高精度スキャンの要求レベルが高いのなんの.何度も再スキャンすることになった.
    6. 【2015年5月上旬】:改訂原稿の提出.
    7. 【2015年8月中旬】:Cambridge University Press 校閲部からの返信あり.すべての図版について転載許諾を漏れなく取得せよとの指令.原稿についても重箱の隅までチェックされた.各国の出版社や学協会に転載依頼許可申請を出しまくる.たいていの場合,出版社ごとに permission form が用意されていることが多いので意外にラクだった.
    8. 【2016年4月上旬】:校正ゲラが届いた.Cambridge University Press の英文校正様式(校正記号も含めて)にまごつく.
    9. 【2016年4月下旬】:校正ゲラのチェックを完了し,すべての作業が終わった.
    10. 【2016年6月下旬】:論文集『The Future of Phylogenetic Systematics: The Legacy of Willi Hennig』出版.Willi Hennig の生誕百年(2013年)からはちょいと離れてしまったが,没後40年(2016年)には間に合ったようだ.

    —— 以上をまとめて:leeswijzer|note「英文の論文集に寄稿する」(2016年7月3日)で公開した.

    ◆段雷が鳴り響く午後6時.しかし,気温はまだ31.6度の真夏日のまま.熱帯夜になるんだろうか.昨日の夕方,新鮮なばちまぐろのアラが200円で叩き売られていたので即ゲット.重さにして700グラムはありそう.まぐろのアラ炊きのレシピはこんな感じ:

    1. まぐろのアラは適当なサイズに角切りにして,たっぷり塩を振って放置する.
    2. 大根1/2本を半月切りにカットして,面取りもしないまま,米のとぎ汁でしっかり下茹でする.
    3. 中華鍋にたっぷりのお湯を沸かし,生姜をひとかけ放りこんで,1 のまぐろアラを下茹で(「霜降り」)にする.下茹でがすんだらボウルにあげて,冷水を流しながら,ホネとか腱とか除去する.
    4. 平鍋に,日本酒200cc,みりん大さじ5,濃口醤油大さじ5,きび砂糖大さじ2,生姜ひとかけ,粒山椒いくつか,そして水200ccを煮立たせ,2 の大根と 3 のまぐろアラを投入する.
    5. 煮立ったら火を弱め,蓋をして半時間ほど炊く.最後は蓋を取って水分を飛ばしながら煮詰め気味に.ただし,誰も焦げつかせてはならぬ.
    6. アラ炊きは炊きあがったら鍋のまま冷まして安置し,味を十分に染み込ませるのがいつものやり方だ.しかし,今の季節はむしろ粗熱が取れたら,すぐに氷温室で急速冷蔵した方が安心だろう.

    —— 炊く前の下準備に時間と手間がかかるが,そこさえ手抜きせずにこなせば,上質の “飲み屋メニュー” のできあがり.お酒のアテにも,ご飯のおかずにも,また弁当用の常備菜にもなる.

    ◆午後11時,こんな夜遅くなっても,外気温は26度を超えている.熱帯夜ですかそうですか.

    ◇本日の総歩数=0歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.4kg(−0.3kg)/ 29.4%(−0.3%)


    2 juli 2016(土)※空気を絞れば水が滴る

    ◆午前5時前起床.曇り.空気を絞れば水が滴るような朝.気温22.6度とすでに蒸し暑さの予兆が.講演要旨は無事にブエノスアイレスに届いたとの連絡あり.しかし,大会事務局ページには「Abstracts submission now extended until July 15th!」と.もっと早く言ってくれよと文句をいう筋合いはどこにもないんだけど.でも,延長を見越してノンビリして,マジ締切だった日には目も当てられないし.

    ◆[蒐書日誌]新刊新書2冊 —— 筒井淳也『結婚と家族のこれから:共働き社会の限界』(2016年6月20日刊行,光文社[光文社新書・824],東京,260 pp., ISBN:978-4-334-03927-1 → 目次版元ページ).前著:筒井淳也『仕事と家族:日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか』(2015年5月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2322],東京,x+209 pp., ISBN:978-4-12-102322-3 → 書評目次版元ページ)は「仕事」がテーマだったが,今回の新刊は「家族」がテーマ.人間の家族のあり方についての社会学的な分析がなされている.現代社会の「家族」が抱える「問題」を浮かび上がらせようというスタイルが好ましい.性急に「解答」を求める読者には向いていないかもしれない.ヒト集団の配偶行動・繁殖様式と系譜存続に関わることなので,進化と文化の両面から人間進化生物学のテーマとして取り組めばよりおもしろいだろうと感じた./山本芳美『イレズミと日本人』(2016年6月15日刊行,平凡社[平凡社新書・816],東京, 221 pp., ISBN:978-4-582-85816-7 → 目次版元ページ).

    ◆曇り空の蒸し暑さ.気温はすでに24.3度まで上がり,フローリングの床が湿気でべたべたする.極度にむしむしした昼下がり.気温は29.0度に達し,外をうろうろ徘徊するのは難行苦行でしかない.今日のお昼はつくばセンター〈桃花林〉の胡麻冷やし担々麺でひんやりと.水無月はなくとも担々麺くらいあるぞ(キリっ).

    ◆[蒐書日誌]£が値下がりし,英国本の実売価格が大幅に安くなっているので発注 —— Olivier Rieppel『Phylogenetic Systematics: Haeckel to Hennig』(2016年6月刊行,CRC Press [Series: Species and Systematics], ISBN:9781498754880 [hbk] → 版元ページ)/Peter D. Olson, Joseph Hughes, and James A. Cotton (eds.)『Next Generation Systematics』(2016年6月刊行, Cambridge University Press[Systematics Association Special Volume Series], Cambridge, ISBN:978-1-107-02858-6 [hbk] → 版元ページ

    ◆最高気温30.3度のつくばは,日暮れても蒸し暑さがじっとり淀んでいる.今宵はふと思い立って「カレーパン」をつくってみた.〈モルゲン〉の焼きたて食パンを丸ごと一斤トーストして,中をくり抜き,今日開店したばかりの〈アンマーカリヤ〉筑波西武店のチキンカレーを充填すれば完成だ.初めての試作品だが,食パン一斤分の容積なので,カレーソースはかなりたくさん入りそう.辛口のさらさらなカレーソースが合うだろう.「バケツ一杯」ならぬ「食パン一斤」というところがキャッチー.

    ◆よく食べてよく寝るのが健康のヒケツ(のはず).

    ◇本日の総歩数=6261歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(0.0kg)/ 29.7%(0.0%)


    1 juli 2016(金)※年の半分が過ぎにけり

    ◆午前4時過ぎ起床.曇り.気温20.9度.今日は早起き.やや薄曇りの観音台なう.午前8時の気温は早くも24.2度に達し,天気予報通り,真夏日になるのはまちがいないだろう.農林団地の蝉の合唱がいちだんとかしましい.昨日までの三日間は全館空調が止められていたが,さすがに今日は朝から稼働するとの事務連絡なう.

    ◆[欹耳袋]学術英語アカデミー:粥川準二「「科学論文すべてをオープンアクセスに」EUが合意」(2016年6月28日)/塚啓二郎 2014. いかにして英文雑誌に論文を掲載するか. 農業経済研究, 86(2): 179-183 jstage | pdf [open access]

    ◆午前の┣┣" 撃ち —— 今日は月始めの連鎖的┣┣" 撃ちがスケジュールされている./月例アナウンスをメーリングリストに送信.ついでに,メーリングリストの不配アドレスのお掃除.今までは清掃作業をサボリ気味でしたが,新年度以降は配送に失敗したメールアドレスはどんどん削除しています./ブエノスアイレスに講演要旨をメール送信./今月の┣┣" 撃ちカレンダーの更新./今年も半分が過ぎてしまったのでー,年間スケジュールのイヤープランナーを裏側に折り返す.ワタクシは「紙」の年間イヤープランナーを常用していて,この “蛇腹” さえ手元にあれば┣┣" 撃ち予定を失念することはまずない.毎年7月になるとウラ側に反転させている.季節の恒例行事.

    ◆午前中の連鎖┣┣" 撃ちは首尾よく完遂したものの,蒸し暑いお昼前には気温は28.5度まで上がった.このアカン不快指数の高さを口実には,こりゃ昼休み徘徊どころではないとあっさり断念し,居室に引きこもる昼下がり.

    ◆午後の┣┣" 撃ち —— 鉄の Bluetooth なら死んでも接続しますって覚悟見せろよな.しかし,その覚悟が見られなかったので,本日の自分会議に緊急動議を上程し満場一致で更迭を可決した.アップルの純正ワイヤレス・キーボードを安いケーブル・キーボードに取り替えてやっと心の安静がもたらされた./「再校も 忘れたころに やってくる」/午後になってからの最高気温は29.3度と真夏日すれすれ.全館空調のおかげで西日の真横攻撃にも絶命せずにすんでいるが,そろそろ撤収の支度をした方がよさそう.

    ◆今宵は250グラムのオージー・ビーフをシンプルに岩塩と黒胡椒で調味してビシっと焼いた.赤身の肉をしっかり食べると力が湧いてくる.お供はガーリック・オリーヴ油で和えたパスタ,焼きポテト,野菜サラダ,そして白ワイン漬け果物.“お水” は久しぶりのよなよなエール.

    ◆[欹耳袋]ふたつの “氷山” の水面下 —— Togetter -「料理をしない人にわかってほしい料理の工程の大変さを氷山で表現してみた「わかりみしかない」」※この “氷山” のたとえを使うなら,日本の家庭料理の “氷山” の水面下は(諸外国に比べて)かなり大きいということか./五藤隆介「ゴミ出ししといてって言われてゴミ袋を捨ててきたら「ゴミ出しできてない」って怒られた」(2016年6月30日)※こちらはゴミ出し行為の “氷山” ね.どんな日常の些事にも大小取り混ぜて水面下に隠れた “氷山” があることは家庭生活を送っていればわかることだと思う.送っていなければいつまでもわからないし,そのスキルも身につかない.

    ◆この週末も原稿書きの日々は続く(と宣言する).

    ◇本日の総歩数=5637歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 91.7kg(−0.76kg)/ 29.7%(+0.1%)


    --- het eind van dagboek ---