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◆午前5時起床.気温20.7度.曇り.雨上がりの朝は今日も曇り空.午前8時の気温は21.6度.今週は実にめずらしいことに観音台に毎日実在する.
◆[欹耳袋]Reuters | Huge protest in Tokyo rails against PM Abe's security bills | 30 August 2015.それに引き換え,マレーシアの首相退陣10万人デモは報道するのに,同日の国会前12万人デモは報道しないNHKのフシギ.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 気分はもう9月.来月の不在申請一式を提出.9月の観音台不在率は「10不在日/19労働日=53%」と半分を越える予定./第196回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉の宣伝を各MLに配信.応募締切は2015年9月25日(金)なのでご注意を.なお初日の懇親会は筑波事務所食堂ではなく(←ココ重要),交流センター会議室で行ないます.乞うご期待.
◆今日のお昼休みは農環研分会定期大会 12:05〜 なので,忘れずに参集しよう>所内のみなさん.今年の定期大会はしっかりしたお弁当が出てシアワセだった!(そこですかっ)
◆午後の┣┣" 撃ち —— 怒濤の来週に備えてちくちくお仕事など./第9回連載記事の色校チェック.
◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「火山研究者、5年で倍増計画 概算要求で文科省 継続的な人材育成に課題」(2015年8月31日)※気象庁「内部研修で業務に就かせる」vs. 予知連「職員を大学院に通わせるぐらいしないと人材養成は難しい」— 気象庁は “内部研修” でやりくりできる程度の「火山噴火予知」でお茶を濁すのか.マジで朝から夕方まで「内部研修漬け」になって,他のことはいっさいやらなくていい(しかも給料はもらえる)という驚異的なシステムなら,それはそれでうらやましいが.
◆八月最後の今宵はひさしぶりに生活クラブのサーロインステーキを焼いたので,“お水” は Camillo Donati のスパークリング赤ワイン Rosso della Bandita 2013を開栓.お肉にピッタリのしゅわしゅわ感.この銘柄は西平塚〈da Dada〉に常備されている.ワタクシが買ったのは1,700円くらいだった.
◆本日の総歩数=4182歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.8kg(+1.0kg)/ 30.0%(+0.4%)
◆午前8時過ぎのろのろ起床.何もない日曜の朝は怠惰である.都内の空は曇っている.しかし,西から押し寄せてくる雨雲のせいで下界は傘を広げる人々が.
◆[欹耳袋] “天動説” なワタクシは,どうせ変わりようがない上の世代は死ぬまで放置し,下の世代はしっかり洗脳するというのが,研究者として正しい生き方だと思っている.
◆やっと昨日の日録をアップして午前11時チェックアウト.小雨に濡れる有楽町から銀座あたりを徘徊して帰路.マリオン前では今日行われる国会議事堂前の安保法案反対10万人デモへの参加呼びかけ.Cf: BBC News | Japan military legislation changes draw protests | 30 August 2015.BBCが速報で流しているのに,NHKは何一つ報道しない.しかし,われわれは日本のTVに頼る必要はもうない.
◆[欹耳袋] “進振り” 今昔 —— NAVER まとめ「東大の魔境学科、インド哲学科とは?【通称イン哲】」.UTaisaku-Web の「進学振分け(進振り)とは」を見ると「進振り人気」の栄枯盛衰はいちじるしい.しかし,長き黒歴史をもつ「進振り」もついにその終末を迎えることになる:日本経済新聞「東大「進振り」志望理由も考慮 3年の学部決め制度改革」(2015年6月20日).どう変わるのか,その内容はまだぜんぜん決まっていないが,「進学振り分け」が「進学選択」と名称が変わっても黒歴史は続くにちがいない.
◆新秋刀魚には〈王祿〉の26BY純米吟醸「渓」無濾過本生を.過ぎゆく夏,近づく秋.
◆本日の総歩数=7645歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未測定/未測定
◆午前5時過ぎ起床.雨上がり.気温19.5度.雨は降っていないが曇り空で日も差さず,午前8時の気温は19.8度と20度ラインにも達しない涼しさ.今夜の赤堤お座敷の紙芝居がやっと “編集” 完了.人生いろいろ “編集” しないとね.
◆[蒐書日誌]鈴木哲也・高瀬桃子『学術書を書く』(2015年9月下旬刊行予定,京都大学学術出版会,京都, ISBN:9784876988846 → 版元ページ)※「“Publish and Perish”──ただ書いても評価されない時代に,読まれるものをどう書くか」— あとで買い物かごに入れよう.
◆赤堤のお座敷へ向かう —— 正午前,つくば駅.気温20.8度.霧雨に濡れるセンター広場.日比谷の中継基地にまずチェックイン.世田谷の最前線へはここから出撃する.都内は霧雨が降り続いている.傘をさすほどではないが,だんだん雫が滴り落ちる気持ち悪さ.午後2時の気温は20.4度だが,湿度98%なので不快指数は高い.うっかり長袖なんか着てきたらおおいに後悔するところだった.午後4時過ぎ,赤堤への出撃タイム.小田急をうっかり乗り過ごし,梅ヶ丘のひとつさきの豪徳寺まて運ばれてしまったが,結果的にはここで降りるのが目的地には最短コースだった.世田谷は曇り.雨は降っていない.住宅街の細道をうねうねたどっていく.午後5時過ぎ,赤堤のISIS編集工学研究所にたどり着く.
◆本日の〈ISISフェスタ~15周年の本楼夜学~〉:三中信宏「鎖と樹と網を編集する夜学」2015年8月29日(土)19:30〜22:00 は,参加者は直前になって急に増え,けっきょく38名に達したとのこと.
◆ISISスタッフとの打合せが終われば,あと一時間ほどはフリーダム.世田谷の夜風は涼しい.本の砦をあちこち徘徊する.まずは二階控室の本棚を探検.マルキ・ド・サド『ソドム百二十日』『閨房哲学』の直下に山口美知代『英語の改良を夢見たイギリス人たち』,ふりかえればミヒャエル・エンデ『モモ』,スピノザ,ビンラディンなど西洋ものがずらり.さらに階段を登って御大のいない三階の書棚も拝見.ダンテ『神曲』のイタリア語古書がずらり.ちょいと覗いた “天守閣” はコックピットみたいだった.山内志朗さんのスコトゥス本『存在の一義性を求めて』を初めて手にした.[岩波書店,早く重版してぇ〜]
◆午後7時過ぎ,階下の本楼ではそろそろお客さんが集まり始めたようだ.本楼の中央に鎮座する巨大なテーブルに,ところ狭しと家系図を展開し,壁にはいつもの Forlong 宗教系統図.Haeckel の原本もあり.午後7時半の定刻にスタート.ワタクシが一時間ほど話したあとに参加者が4人一組になってグループワーク.アンカンファレンス形式で,発表テーマを決めてもらう.休憩をはさんで発表タイム.その後,質疑があって終わったのが午後10時半.さらに内輪の懇親会があって午後11時過ぎに赤堤をあとにした.夜遅くまで参加していただいたみなさんと,ISISスタッフ諸氏に感謝しつつ.
◆豪徳寺から代々木上原へ.我孫子行き最終の千代田線に乗り換えて,日比谷駅に着いたときにはもちろん日が変わっていた.栄誉ある午前様で中継基地のホテルに転がり込んだ.やすらぎの眠りを保証してくれるホテルなので,あとはもう安眠あるのみ.明日は余裕でつくばに帰るだけ.
◆本日の総歩数=8575歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.8kg(0.0kg)/ 29.6%(−0.1%)
◆午前4時半起床.気温21.0度の夜明け前.お米を研ぐ水が日に日に冷たくなっていく.曇りときどき小雨の観音台はひんやりした朝の静けさ.午前8時の気温は21.5度.北寄りの風.今日はきっと全館空調は稼働しないだろうから,居室の窓を全開.こんな涼しい日に全館空調はオンしなくっていいってば.
◆[欹耳袋]本日から受講生の募集開始! —— 第196回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉【期間】2015年10月28日(水)〜30日(金)【場所】農林水産省農林水産技術会議事務局 筑波事務所・電農館※参加費無料.
◆午前の┣┣" 撃ち —— いろいろ古い本を引っ張りだして明日の展示ブツを決める.明日のお座敷芸に必要なもの一式を黒猫さんに乗っけて赤堤宛てに発射した.重量は計13kgもあった.お昼前になるというのに灰色の曇り空.気温はまだ22.3度どまり.
◆[蒐書日誌]高野潤『アマゾン 森の貌』(2015年5月20日刊行,新潮社,東京,175 pp., ISBN:978-4-10-301572-7 → 版元ページ)※新書とほぼ同サイズのカラー写真集.アマゾンの動植物が動き回る.アマゾンでは,ダニに噛まれたヒトの傷口にガが卵を産みつけ,孵化した幼虫が皮膚の下へ食い入るというオソロシイ体験が書かれていた.いったいどの蛾がそういうワルさをするのか.
◆[欹耳袋]『テクストの擁護者たち』をめぐる人たち —— ワタクシがみちのくで温泉三昧だった日,下北沢では〈人文学の意味 : 『テクストの擁護者たち』 出版記念会〉は2015年8月23日(日)に下北沢で開催された.当日のようす:Togetter -「『テクストの擁護者たち』出版記念イヴェント「テクストと学問の歴史、そして人文学の意味」」.感想:ホッキョクウサギ日誌「アンソニー・グラフトン『テクストの擁護者たち』(勁草書房、2015年)刊行記念イベントに行ってきました。」(2015年8月27日).
本書『テクストの擁護者たち』はすでに読み始めているのだが,本文批判(textual criticism)がたどってきた歴史が描かれていて興味深い.引用されているセバスティアーノ・ティンパナーロは写本系統推定法の重要な文献.独訳本 Sebastiano Timpanaro『Die Entstehung der Lachmannschen Methode, Zweite Auflage』(1971年刊行,Helmut Buske Verlag, Hamburg)は大学院生のころ,東大文学部の西洋古典学研究室に借りに行った.そして,いま古書価が吊り上がっているという L. D. レイノルズ&N. G. ウィルソン『古典の継承者たち:ギリシャ・ラテン語テクストの伝承にみる文化史』(1996年, 国文社,東京)は,ワタクシが『生物系統学』を書いたとき写本系統学の参考書だった.予想しないところにヨコのつながりがあるようで,とても刺激的.
◆[蒐書日誌]最新刊『現代思想』2015年9月〈絶滅〉特集号(2015年9月1日発行,青土社,東京,ISBN:978-4-7917-1304-2 → 特集目次|版元ページ)が職場に届かなかったので,涼しい夕風に吹かれて筑波西武のリブロで買ってきたら,自宅の郵便受けに青土社から同じ号が届いていた.2冊とも読めば理解度も2倍深まるかな.ワタクシが書いたのは:三中信宏「絶滅は進化の影絵である:系統発生を可視化する論理について」(pp. 176-185)の短い記事.他の鼎談や翻訳はどれも20〜30ページあって,いつもながらテキスト量が尋常ではない.それにしても,『現代思想』誌のフォントの小ささが年々つらくなってきた.文献リストとかワタクシが読めるリミットに近づいているかも.
◆[欹耳袋]明日の〈ISISフェスタ~15周年の本楼夜学~〉での高座:三中信宏「鎖と樹と網を編集する夜学」2015年8月29日(土)19:30〜22:00@ISIS編集学校@世田谷区赤堤.今日ISISに確認したところでは,現在のところ参加者は「32名」とのこと.まだ,お席がありますっ.よろしく〜.
◆夜,いつの間にか雨が降りだしていた.そして本降りに.明日は世田谷にて夜のお座敷そしてお泊り.
◆本日の総歩数=4871歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.8kg(+0.5kg)/ 29.7%(−0.3%)
◆午前4時前起床.まずは米とぎ.昨夜は雨が降ったり止んだりだったが,雨雲はすでに通り抜けたようだ.気温19.9度.
◆今日は年に一度の “人間犬” へ大変身する日.わんわん.朝からの半日コースを終了した後,検診センターの食堂で「検診御膳」なる昼食が供される.栄養的には確かにヘルシーなのかもしれないが,こんなもんじゃ間食にもならないので,場所を移してからもっとたくさん食べた(あったりまえ).
◆[欹耳袋]マガジン航[kɔː]「私設雑誌アーカイブ「大宅文庫」の危機【前編】」(2015年8月27日)※「大宅文庫から足が遠のいたのは、この入館料とコピー代の問題が大きかった」./朝日新聞デジタル「小説「火花」、閲覧1人3時間まで 名古屋の市立図書館」(2015年8月27日)※いい子だから,本は自分で 買 っ て 読みましょうね.わかった?
◆午前中はずっと “犬” だったが,午後になってやっと “人” に逆変身できた.蒸し暑い曇り空の観音台なう.気温は夏日ラインあたりをうろうろしている.やや元気のないツクツクボウシの合唱が響く農林団地.週末のお座敷の支度に余念がない.
◆[蒐書日誌] “取説” 2冊が届きました —— Elliott Sober 『Ockham's Razors: A User's Manual』(2015年7月刊行,Cambridge University Press, Cambridge, x+314 pp., ISBN:978-1-107-06849-0 [hbk] → 目次|版元ページ)※「オッカムの剃刀」の取扱説明書.ケガしないように熟読しようね./Alexei J. Drummond and Remco R. Bouckaert 『Bayesian Evolutionary Analysis with BEAST』(2015年8月刊行,Cambridge University Press, Cambridge, xii+249 pp., ISBN:978-1-107-01965-2 [hbk] → 目次|版元ページ)※こちらは BEAST 2の取扱説明書ね.
◆[欹耳袋]Science Insider | In brief, papers with shorter titles get more citations, study suggests | 25 August 2015.論文タイトルとDOIは「1ツイート」以内におさめよう.
◆[系統樹思考]本日の反響:機械語と統計解析と認識論の狭間「【読書】系統樹思考の世界 三中信宏著」(2014年9月19日)※一年近く前の書評記事が今になってヒットした.
◆今日は “人” と “犬” を行き来したのでたいへん疲れました.心安らかに寝るん〜♫•*¨*•.¸¸♪
◆本日の総歩数=8191歩. 朝−|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 92.3kg(−0.5kg)/ 30.0%(+0.2%)
◆午前5時前起床.気温19.1度.北東風強し.夜中に雨雲が次々と通り過ぎたようだ.そして,今また本降りの雨になった.三日ぶりの観音台は梅雨時のようなざあざあ降りの雨に濡れている.午前8時の気温は19.5度.まだまだ降り続きそうな雨雲の動き.気温が低いので,居室の窓を全開放したとたん,湿気が外から押し寄せてきた.
◆[欹耳袋]第196回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉2015年10月28日(水)~10月30日(金)@筑波事務所の受講生募集は近日中に始まります.筑波事務所サイトをごらんあれ./農研機構ウェブサイトに秋の「数理統計短期集合研修(基礎編・応用編)」のアナウンスが公開された.対象者は「都道府県及び農林水産省所管国立研究開発法人の農業関係研究技術者」です.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 一週間ぶりの平日労働に復帰./不在中の堆積┣┣" どもの一掃処分.正午前に微小┣┣" 個体群は絶滅した./そろそろ来月の┣┣" 撃ち準備を始めないといけない.
◆お昼前,気温が20度ラインをやっと越え,セミの合唱が響き始めた.蒸し暑くなってきた昼下がり.蝉の合唱が耳障り.かといって,今日は全館空調が止まっているので,窓を閉めるわけにもいかず.
◆[蒐書日誌]マット・リドレー[田村浩二訳]『フランシス・クリック:遺伝暗号を発見した男』(2015年8月20日刊行,勁草書房,東京,vi+236+viii pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-326-75055-9 → 版元ページ)※ご恵贈感謝しまくりです./中野恵利『ちいさな酒蔵 33の物語:美しのしずくを醸す 時・人・地』(2015年9月10日刊行,人文書院,京都,2 color plates + 165 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-409-54082-4 → 版元ページ)※やっと着弾.
◆雨夜の産総研にて —— 午後5時半,産総研へ.冷たい小雨がしとしと.本部情報棟のとある会議室にてこれからワルいことをする.トイレの “有意差” は紛れもない事実である.トイレに関して私立大学と国立大学の格差が,産総研と農環研にもあてはまる.産総研はとてもお金持ちである(断言).きびしいセキュリティをくぐり抜け,4階会議室へ.すでに大量のお菓子がずらりと並んでいるが,全部食べたら明日の「人間犬の日」に差し障りがありまくる.午後6時半から始まるようだが,すでに食いまくっている.
今宵の悪事はニコニコ学会β〈ラヂオ横の会〉.スカイプ経由でドイツのICE車内とつながっている.今日のパーソナリティーは江渡浩一郎さんと有賀克彦さんと高野義彦さんとワタクシ.そして,フランクフルトからくとのさんがスカイプ参加.本日のようすはラヂオつくばとニコニコ動画で公開されることになっている.
最初に江渡さんから簡単な説明.やっとつくば〈ラヂオ横の会〉スタート.録音と録画が始まる.フランクフルトとのお話.国際宗教学会議@エアフルト大学は5年に一度の開催とのこと.江渡さん談:「アンカンファレンス」とはオライリーがシリコンバレーで始めた形式.
来月,つくば駅前にオープンする〈BiVi〉にもサイエンススペースができるそうだが,どうすればうまく運用できるか.要するに,つくばの科学コミュニケーションは全体としてどうなのかという問題提起.各研究所ごとには頑張っているが,ヨコの関係が薄いのは否定できない. “野生の研究者” が生き延びる道.午後8時半,〈横の会〉の録音録画はこれにておしまい.
—— 産総研のなかではいろんなワルいことができそうな感じ(いいないいな).
◆午後9時前に帰宅.急いで冷や汁を食べ,明日の「人間犬の日」に備える.
◆本日の総歩数=4994歩. 朝◯|昼−|夜◯. 計測値(前回比)= 92.8kg(+0.3kg)/ 29.8%(+1.1%)
◆午前5時前起床.峩々温泉の夜明け前に入る「天空の湯」は格別である.ここ峩々温泉はとても居心地のよい湯宿なので,多くの温泉ファンは押し寄せてほしい.ネット上には悪い評判もあるけどすべて無視してかまわない.
◆[欹耳袋]某出版社のシリーズが三年後に終わりになると聞き,しばし感慨に耽る.今の時代の理系研究者は,大学でも研究機関でも,「大きな本を書く時間」がまったくないのはまぎれもない事実である.ワタクシがそのシリーズ担当者から聞いた話では,ごく薄い本であっても,10年や20年の長丁場にわたってつつき続けないと原稿を集められないそうだ.ましてやもっと分厚い本の原稿督促の努力たるや想像を絶する.もちろん,つつかれる理系研究者の側にも背に腹は代えられない事情がある.振り返ってみると,ある本を手にすることが,その研究分野に進むきっかけになった経験は誰にもあるだろう.その意味では,サラミのような薄切りの原著論文をいくら積み重ねても,一冊のまとまった本にはかなわないにちがいない.ひとりの研究者として,まとまった内容の本を出版することは,続く研究者世代へ受け渡す「恩返し」にほかならない.そのための時間と労力すら割くことができないと言い訳するのは「恩知らず」かもしれない.まずいなぁ.ここで発したことばはすべてワタクシ自身に返ってくるので,がんばってもっとたくさん書こう.
◆午前9時過ぎに峩々温泉をチェックアウト.霧雨が止まないので下界に降りることになった.エコーラインから遠刈田温泉街を抜けて村田インターから東北道下りへ.仙台南ジャンクションから仙台南部道路に入り,さらに仙台東部道路から三陸自動車道を通って松島海岸インターで降りる.峠を越えれば松島の海が広がっていた.中心部に近づくと平日なのに道路渋滞と観光客の多さは眼を見張るばかり.さすが「日本三景」と呼ばれるだけのことはある人気スポットだ.松島湾内の小一時間の “島流し” ののち,港が見える〈さんとり茶屋〉にて「松島あなご丼」をば.ふわふわとまろやかなあなごが美味だった.
◆帰路.相馬から浪江を越えて常磐道をひたすら300km南下する.午後6時,つくば帰還.この三日間の走行総距離は総計1,500kmに達した.1日平均500kmの長距離運転.それにしてもいったいどうしたことか,この涼しさは.標高1,400mの藤七温泉は最低気温が11度,標高の800mの峩々温泉は16度だった.下界に降りてきても東北は20度そこそこの涼しさで,アロハに短パン,サンダルのワタクシは超場違いだった.夜は湿った涼風が吹き抜ける.もうすぐ20度ラインを割りそう.そういえば,旅先でもつくばでも蝉の声がぜんぜん聞こえなかった.あのあえぐような夏はどこに行った?
◆明日からはいちおう平日労働に復帰する心づもりだ.
◆本日の総歩数=4728歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測
◆藤七温泉の夜明け,まだ仄暗いなかをひとり露天風呂へ.濃霧のなか,湯舟の中にいるのは人かはたまた人外か.ぼこぼこと湧き上がる天然ジャグジーを独り占め.
◆[欹耳袋] D. J. Nicholson and R. Gawne 2014. Rethinking Woodger’s Legacy in the Philosophy of Biology. Journal of the History of Biology, 47: 243-292.50ページもある論文だったが温泉読了.Ernst Mayr とか David Hull とか Michael Ruse とか1970年代に生物学哲学の立ち上げを目論んだ構築者たちは,1970年代初頭,生物学哲学を新たに立ち上げるに当たり,先行世代のひとりである Woodger を叩きまくったことはよく知られている.しかし,そういうバッシングはすべて論拠がなかったことを示し,いまあえて Woodger 復権を唱えた論文.現代生物学史が Mayr とか Hull の前にさかのぼれないのはよくないので,一度は “剥がした” 方がいいかもしれない.つくばから持参してきた J. H. Woodger 1937. The Axiomatic Method in Biology は藤七温泉の硫黄の匂いが染み付いてしまったようだ.温泉に浸かれば理解できる(かもしれない)Woodger さん.
◆晴れ上がれば遠くまで見わたせるはずのアスピーテラインだが,この空模様ではどうしようもない.山がダメなら海しかない.ということで,午前9時過ぎに硫黄臭をまといつつ藤七温泉をあとにして,一路,三陸海岸へ.東北道・西根インターを降りて,新小本街道をたどり北上山地を横断するルート.岩手県は巨大だ.葛巻を経て岩泉まで,いくつもの峠を越えてやっと龍泉洞へ.地底湖にぶくぶく沈んだ後,三陸海岸をひたすら南下.午後1時過ぎにやっと宮古に到達した.山田線宮古駅の一両編成(一日たった4便)の列車を横目に駅前ロータリーの〈蛇の目寿司〉にて「北三陸丼」を.いくら食べ進んでもごはんに到達しないんですけど.
◆三陸・宮古をあとにして再び北上山地を這い上る.早池峰山を回りこむ国道304号はすれ違いさえ難渋する細い山道だった.三陸海岸沿いの国道45号もそうだったが,震災復興の大工事がいたるところで行われていて,大型トラックの交通量が異様に多い.遠野の街なかもその例外ではなく,とてもカッパが出てくる雰囲気ではなかった.釜石道の宮守インターから高速道に入り,花巻で東北道へ.ひたすら南下し続け,宮城県南の村田インターで降りる.蔵王エコーラインはまたもや霧雨.視界が効かない夜の山道をうねうね登って,やっと今宵の宿である〈峩々温泉〉に到着した.谷底の峩々温泉の対岸は文字通り峨峨たる岩壁が屹立している.名に偽りはなかった.
◆谷の斜面に沿って建てられた峩々温泉本館は外観は昔ながらの和風だが,数年前に内装が大きくリニューアルされ,モダンな館内だった.前日の藤七温泉はところどころ建物が歪んでいたのと対照的.どちらも〈日本秘湯を守る会〉会員だが,建物の “ハードウェア” はさまざまである.
◆峩々温泉にはいくつか湯舟があるが,貸し切りの「天空の湯」は,湯舟に浸かりながら眼下に川の流れを見下ろし,対岸の岩壁を見上げる絶好のロケーション.しかし,峩々温泉でもっとも価値がありそうなのは内湯の「熱湯[あつゆ]」.高温の源泉がそのまま1.5m四方しかない小さな湯舟に注ぎ込んでいる.湯音が熱すぎて中に入れないので,トド寝して「かけ湯100杯」という風習があるらしい.しかし,明礬温泉〈鶴寿泉〉や草津温泉共同浴場の熱湯に比べれば十分に許容範囲.よくかき混ぜれば浸かれる.土色の析出物が湯舟の縁にびっしり付いている.名湯.ほかの内湯はワタクシ的にはややぬるすぎた.その他に,部屋にも一人用のパーソナルな源泉浴槽があった.夕食では,宮城の七つの蔵元が共同で造ったという〈Date Seven〉純米吟醸を初めて呑んだ.
◆外は雨が降り続いている.今回のみちのく旅はどこに行っても曇りや雨だった.明日の最終日はどうなるのか.今日も500kmを走り抜けた.熱い温泉にぶくぶく沈んでいれば寝付きはパーフェクト.
◆本日の総歩数=7607歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測
◆みちのくへの長距離爆走 —— 曇り空のつくばを発ち,常磐道から東北道へ,計550kmを7時間で完走.途中,曇ったり降ったりのはっきりしない天気が続き,気温は20度そこそこの涼しさ.濃霧に包まれた八幡平アスピーテラインを登りきり,藤七温泉〈彩雲荘〉にチェックインしたのは午後4時過ぎのことだった.標高1400mを侮るべからず.アロハ・短パン・サンダルという出で立ちのワタクシは登山客たちのなかでひときわ異彩を放ちまくっていた.藤七温泉といえばきわめてワイルド(=ほぼ野湯)な硫黄泉が足元からぼこぼこ湧出することで有名だ.今回初めてそのワイルドさを堪能できたのはハッピー.露天風呂への道はドキドキが敷き詰められていた.
◆内風呂は男女別になっている.入り口に据えられている巨大な金精様.ありがたやありがたや.内湯はごくふつうに真っ白な源泉がどばどばと注ぎ込まれている.いったん内湯から混浴露天風呂を見渡すと,荒れ果てた火口原のいたるところにぼこぼこと硫黄泉が湧き出している “あの世” 的な光景が広がる.男女問わずタオルをまきつけて裸足でうろうろしている.もはや羞恥心もヘチマもない.冷たい霧雨が降り続き,源泉に浸からないことには寒くてどうしようもない.
◆いくつかある露天風呂の中でもこの「藤七の湯」は別格.風呂の一角からさかんに足元湧出.みだりに泉源や泥に手足を突っ込むとヤケドしてしまう.近寄って写真を撮ったら,「危険 立入禁止」の看板が.アブナイ温泉をたどる旅にふさわしい危なさである.宿泊者専用の露天風呂は晴れていれば日の出が拝めるロケーションなのだが,あいにくの空模様だった.湯船の向こうは一般道で,大胆なことをすると丸見えである.藤七温泉の辞書に羞恥心という言葉はない.混浴温泉世界のパラダイス.
◆夕ごはんはバイキング.野菜中心のメニューの品数多し.〈秘湯ビール〉を飲みながら.八幡平の地理的な位置のせいか,岩手と秋田の両方から食材が届くらしい.じゅんさいなワタクシは秋田直送のじゅんさいをしっかりいただいて,じゅんさい度パワーアップだ.きりたんぽ鍋もあった.素朴な料理ばかりだが,十分に楽しめた.
◆高温硫黄泉のパワーに圧倒されて,あっという間に夢の中へ.
◆本日の総歩数=3739歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 92.5kg(−0.2kg)/ 28.7%(−0.2%)
◆午前5時過ぎ起床.気温24.6度.昇る朝日がまぶしくて.都内出撃の前に4日ぶりの観音台実在.晴れたり曇ったりときおり小雨がぱらつく不安定な空模様が続く.つくばセンター一帯は露天設営ですでにざわめいているが,榎戸の南側は週末の静寂と弱まってしまった蝉時雨.気温27.6度だが,湿度が高すぎる.
◆朝の┣┣" 撃ち —— 来月の網走行きフライトの「最終確認書面」なるものが届いたので,プリントアウト.これでオホーツクで彷徨うリスクは格段に低くなった./最後の図版使用許可をロンドンに送り,鏡山に礼状メール送信.本件はこれでやっとすべて完了./来年度以降の農水国研組織変革案が机の上でトグロを巻いていたので,とりあえず脇に押しのけて,あわれ下敷きになっていた着便本を次々に開封する.
◆[蒐書日誌]アンソニー・グラフトン[ヒロ・ヒライ監訳・解題/福西亮輔訳]『テクストの擁護者たち:近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』(2015年8月25日刊行,勁草書房[bibliotheca hermetica叢書],東京, viii+470+xli pp., 本体価格7,500円, ISBN:978-4-326-14828-8)※をををを.ご恵贈感謝しまくり.いきなり書影を撮ってしまった./David Sepkoski『Rereading the Fossil Record: The Growth of Paleobiology as an Evolutionary Discipline』(2013年8月刊行,The University of Chicago Press, Chicago, vi+432 pp., ISBN:978-0-226-74855-9 [hbk] / ISBN:978-0-226-74858-0 [eBook] → 版元ページ)./Asya Pereltsvaig and Martin W. Lewis『The Indo-European Controversy: Facts and Fallacies in Historical Linguistics』(2015年4月刊行,Cambridge University Press, Cambridge, xii+324 pp., ISBN:978-1-107-05453-0 [hbk] → 版元ページ).いま目次をぱらぱら見た感じだと,本書の Part II: The Failings of the Bayesian Phylogenetic Research Program(pp. 53-156)はベイズ言語系統推定に対する全面的な反論をしているね.
◆観音台を撤収し,つくば駅へ.土浦学園線沿線の「場所取り合戦」はすでに決着がついたらしく,シートの最密充填パッキングが完了していた.屋台もすでに店開きしていて,客足がこれからどんどん増えていくにちがいない.今夜のTXでのつくば帰還は混雑しないだろうが,センター広場の身動きができるかどうか.昼下がりの都内は蒸し風呂だった.進化学会大会も終盤戦.今日は高校生ポスター発表・総会・授賞式・懇親会と立て続けに公式イベントが続く.
◆下りのTX車内は三郷花火大会の客で混んでいた.武蔵野線は花火混雑によるダイヤ遅延とのことだった.午後9時過ぎ,つくば帰還.〈まつりつくば2015〉初日のパレードが終わった直後の時間帯だったので,センター広場で帰りの浴衣軍団の混雑に巻き込まれた.都内は終日蒸し風呂みたいだったが,つくばは気温26度台まで下がりややしのぎやすいかも.ま.とにかく寝よう.
◆本日の総歩数=12660歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.7kg(−0.1kg)/ 28.9%(−0.2%)
◆午前6時過ぎにのろのろ起床.外は曇り空.やや「うう……」.のろのろ活動開始.ISIS編集学校〈ISISフェスタ~15周年の本楼夜学~〉のポスターが届いた.ワタクシの出番は今月末の8月29日(土)なんだけど,まだお席に十分余裕があるらしく(汗),宣伝しまくりしないと.
◆[欹耳袋]三連記事 —— 朝日新聞デジタル「「人文知は、趣味として生き残ればいい」東浩紀さん」(2015年8月20日)※「やりたい人がやればいい。そして好きな人が応援すればいい。みなで寄進して寺が運営されていく、みたいなイメージです」— それじゃあダメです.たとえ “出家” したところで将来の見通しがない.もうちょい「攻め」の姿勢がほしかったな./朝日新聞デジタル「「わかりたい、を育てたい」独立研究者・森田真生さん」(2015年8月20日)※「誰かがお金を出してくれなくても、わかりたくてしょうがないんだという自分から生まれてくるエネルギーを摘まない」./朝日新聞デジタル「「L型大学をバカにしてる発想だ」竹内洋・京大名誉教授」(2015年8月)※「最近の大学の教師は余裕をなくして論文しか読まなくなった。昔の先生は論文を今ほど書かないぶん時間があったから、割と本を読んでいた」.
◆昨日以上に蒸し暑い都内.春日で地上に上がったらサウナ風呂のごとし.
◆あいまの┣┣" 撃ち —— ウプサラから図版使用許可がおりた.ロンドンに転送しないと.
◆[欹耳袋]恐竜つながり —— shorebird 進化心理学中心の書評など「恐竜学入門」(2015年8月20日).
◆夕方になって,灰色の雲が垂れ込め,ときおり生暖かい雨が降りかかる.さくっとつくば帰還.明日からの〈まつりつくば2015〉の準備はすでに終っているようで,土浦学園線沿いには提灯がぶら下がっていた.しかし,進化学会大会はそれとはおかまいなしにクライマックスに突入する.
◆本日の総歩数=6928歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 92.8kg(+0.3kg)/ 29.1%(−2.3%)
◆午前4時過ぎにいったんは目覚めたものの,夜明け前の涼風が心地よく二度寝を決め込む.気温23.9度.蝉どもの発声練習が始まっている.関東直撃かと思われたアッサニーちゃんはぐぐっと東に逸れてくれるようだが,台湾近海でぐぐっと弾き返されたコーニーちゃんが日本列島を串刺しにしそうな感じ.曇り空からしだいに雨へ.つくばはまだ傘はいらないようだが,都内はすでに本降りらしい.そろそろ出撃時刻である.日中の気温は真夏日になった昨日よりも5度以上低いらしいが,油断してはいけない.単に蒸し暑くなるだけだろう.
◆[欹耳袋]脇がめっちゃ甘いよ —— 保守速報「【衝撃画像】佐野擁護してた博報堂出身の森本千絵もパクリエイターだと発覚wwww Ernst HaeckelとTim Walkerの作品をパクっていたwwwww」(2015年8月13日)— 一世紀も前の Ernst Haeckel『Kunstformen der Natur』の画像はとっくにパブリック・ドメインに転がっている.当然のことながらそれらの使用はご自由にどうぞ.
◆進化学会大会への出撃 —— 午前7時過ぎ,つくば.小雨が降っている.気温24.1度.すでに十分蒸し暑い.では,後楽園へ.午前9時前,春日で地上に出たら本降りの雨.蒸し暑くてどうしようもない上り坂.雨がそぼ降る中央大学キャンパス.午前9時の定刻に評議員会スタート.評議員会は予定では3時間かかるはずが,午前11時前に早々と終わる.空き教室にて紙芝居をまだつくり続ける身の不徳.
—— ということで,つつがなくワークショップは終わり,関係者のみなさんとともに神保町へ移動.麦の “お水” とか米の “お水” とか.日が変わる寸前につくば帰還.初日からへろへろ.
◆本日の総歩数=11631歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 92.5kg(−0.2kg)/ 31.4%(+1.6%)
◆午前5時過ぎ起床.気温23.0度.北からの風.昇る朝日がまぶしくて.
◆[系統樹思考]本日の反響:自治体職員の読書ノート「【1914冊目】三中信宏『系統樹思考の世界』」(2015年8月18日).
◆[欹耳袋]トロントでいま開催されている 6th International Barcode of Life Conference.バーコード・ビールがとても羨ましい.
◆午前10時過ぎ,つくば駅.残暑はまだまだきびしい.センター広場界隈は今週末の〈まつりつくば2015〉会場設営真っ最中.しかし,明日から中央大学後楽園キャンパスにて始まる進化学会東京大会とダブル・ブッキングしている.前日の今日は午後に役員会があるので,早めに都内出撃.まずは本郷の東大農学部キャンパスの隠れ部屋へ.
◆[蒐書日誌]デイヴィッド・J・ハンド[松井信彦訳]『「偶然」の統計学』(2015年8月25日刊行,早川書房,東京,318 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-15-209560-2 → 版元ページ)※ご恵贈ありがとうございます.
◆正午前の弥生キャンパスは蒸し暑い曇り空.都内の気温は午前のうちに31.4度まで上がっている.やや声量の落ちた蝉時雨のなか,ハチ公と上野英三郎は木陰でじゃれあっている.せっかく本郷に来たのだから,東大農学部前の玄米定食屋〈大きなかぶ〉に行こうと固く決心していたのに,お店は8月いっぱいお休みとのつれない貼り紙が.ランチ難民になってしまった…….しかたなく,弥生キャンパスにひきこもって,明日の短縮トーク用紙芝居をつくろうとじたばたする.しかし,はたしてたった5分間で “総括” できるのだろうかという不安が積乱雲のように湧き上がる.なかなか進まないので,とりあえず〈ルオー〉に場所を移して,と.
◆午後4時前,中央大学後楽園キャンパス着.大会実行委員会がまだ続いているので,室外にすわりこんでごそごそする.午後4時半,大会実行委員会が終わり,やっと役員会へなだれこむ.午後6時半まであれやこれや.今日はさっくり直帰.午後8時につくば着.明日からはハードな日々が始まる.
◆本日の総歩数=10199歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.7kg(−0.5kg)/ 29.8%(+0.3%)
◆午前5時起床.夜明けが遅くなってきた.気温25.0度.夏の日差しが戻ってきた観音台はいたるところに水たまりが残り,稲荷川沿いの側道は “崩落” がいちだんと進んでしまったようだ.午前8時の気温は28.9度.昨日よりも残暑が厳しいようだが,空の秋色はさらに深まっている.朝イチの BGM は高橋悠治のエリック・サティ.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 生物学基礎論研究会第9回研究会のアナウンスがやっと公開された.2015年9月11日(金)〜12日(土)@東京農業大学オホーツクキャンパス(網走).とてもとても遠いが,せっかくの高座なので噺家としてたどり着かねばならぬ.また,いちおう東京農大のセンセイのひとりだし,オホーツクの校舎を見ておくいい機会かも.
◆昼休み,西大通で「富士山ナンバー」の軽自動車を初めて見た.新設ナンバーなんだろうか.もっとも世界遺産だからいいんであって,これが「筑波山ナンバー」ではイマイチにちがいない.
◆午後の┣┣" 撃ち —— 明後日から始まる進化学会東京大会の要旨集をダウンロードし,大会期間中の行動計画を検討する.明日の役員会はその前哨戦だ./最新版 R 3.2.2 for Mac OS X にアップデート.
◆[欹耳袋]鉄壁の三田の『哲學』から —— 森元良太 2015. 集団的思考:集団現象と捉える思考の枠組み. 哲學, (134): 33-54.abstract | pdf./田中泉吏 2015. 生物学的個体化 : 有機体と種のケース. 哲學, (134): 55- 77.abstract | pdf.
◆夕暮れ.すだく虫の音.もう秋ですなあ.
◆本日の総歩数=5474歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.2kg(−0.5kg)/ 29.5%(−0.6%)
◆午前5時過ぎ起床.雨.気温23.9度.大雨の週明けの予感.蒸し暑い雨が降り続く観音台.夏休みから平日に切り替わった通勤路はそれなりに混んでいた.午前8時の気温は24.4度.予報では今日はまる一日雨が降り続くらしい.週明け朝イチの BGM はシェーンベルク〈グレの歌〉.ミヒャエル・ギーレン/南西ドイツ放送交響楽団.2時間がかり.ワルデマールの歌を聴いていると,人生にコワいものはたったひとつしかないことがよくわかる.そのひとつを除けばフリーダム.
◆雨の日も┣┣" 撃ち —— ┣┣" 撃ちリスト更新.向こう一ヶ月間の予定を確認したら,湯けむり旅あり,都内夜学あり,チャイナタウン滞在あり,網走北辺紀行あり,と目まぐるしく国内を駆けまわることになっている./分子系統ワークショップのアナウンス文を最終チェック.受講者募集は近日中に始まるぞ.
◆[蒐書日誌]「リテラシー史」研究を鳥瞰する本 —— 和田敦彦『読書の歴史を問う:書物と読者の近代 』(2014年7月20日刊行,笠間書院,東京,286 pp., 本体価格1,900円, ISBN:978-4-305-70736-9 → 目次|版元ページ).一年も前に刊行されてすぐ買ったまま放置していたが,このお盆休みにやっと読了.本書は著者が提唱する「リテラシー史」の続刊である.詳細な註とともにさまざまな事例を挙げているが,各論よりはむしろ鳥瞰を重視した構成であると感じた.
著者のいう「リテラシー史」を理解するには既刊2冊:和田敦彦『書物の日米関係:リテラシー史に向けて』(2007年2月28日刊行,新曜社,東京,406 pp., 本体価格4,700円, ISBN:978-4-7885-1036-4 → 書評|目次|版元ページ)と和田敦彦『越境する書物:変容する読書環境のなかで』(2011年8月5日刊行,新曜社,東京,362 pp.,本体価格4,300円, ISBN:978-4-7885-1250-4 → 書評|目次|版元ページ|著者ブログ)の2冊を事前に “予習” しておくのがいいだろう.
本書の「おわりに」で,著者は本書の目的をこう要約する:
「書物が読者にたどりつく,読まれていくプロセスに関心を向け,その歴史をとらえていくこと,そのための手立てや,そうした問いによって開けてくる可能性を示していくこと,それが本書の役割である」(p. 245).
「書物がどのようにして読者にたどりつくのか?」という著者の視点は時代と場所を問わずいつでもどこでも生じ得る.既刊2冊で著者は過去をさかのぼりいくつもの個別事例を探った.本書の第8章「電子メディアと読者」ではいままさに起こりつつある状況に目を向ける.論文や書籍が次々に電子化され,そのデータベースが広く用いられている現代にあって,著者は「これまで遠く離れ,しかも希少であった過去の書物に対して,読者が近づきやすい環境は生まれている」(p. 184)とその利点をまず認める.
しかし,その一方で,デジタル化された文献データベースはたとえ情報量が膨大であったとしても,皮肉なことに「電子化されている書物をうまく使うには,実は電子化されていない書物についての知識が重要なのだ」(p. 187)と著者は言う.
「教育や研究に携わる側からすれば,今日の電子情報や各種データベースは確かに「便利」だが,そう思うのは,便利でなかった時期の調べ方が自身の心身に刻み込まれているからなのである」(p. 188)
この指摘に,ワタクシは思わず「あるある」とうなずいた.著者は,初学者にとっては,年長の教員が語る “昔話” が意外に役に立つと言う:「こうした話は得てして昔の苦労話や懐旧談のように思われがちだが,実際には情報を集め,選別する際の効果的な手順や戦略が豊富に含まれてもいる」(p. 188).ここで重要なポイントが提示される:
「具体的な広さと物理的な限界をもった場所,いわば「函」の中で学んでいくことが,自身で研究できるようになるまでの大事な段階として機能する」(p. 199)
その「函」とは図書館の「書庫」あるいは「棚」である(p. 198).初学者が学ぶ過程では,デジタル・アーカイブのかぎりなく「広大な空間」を検索ワードだけを手がかりにあてもなく彷徨うのは得策ではなく,むしろ物理的制約があって,端がちゃんと見える「狭い空間」の方が教育的だろうという立場を著者は支持している.ワタクシもそう思う.
アルベルト・マングェルとは別の軸の上で「読者の歴史」をたどってきた和田敦彦だが,ところどころで両者の道が交差していることに気づく.本書のカバージャケットには写真家・丸田祥三の印象的な “鉄道と少女” の一枚が大きく配されている.とてもリアルなのに実際にはありえないこの風景は Alberto Manguel『The Library at Night』(2008年3月17日刊行,Yale University Press,New Haven,viii+376 pp.,ISBN:978-0-300-13914-3 [hbk] → 書評|目次|版元ページ)の原書カバージャケットにある夜の森のなかでの “読書” の仮想光景を即座に連想する.時空のかなたに続く「読者の歴史」は,この上もなくリアルなのに,想像力を働かさなければ見えてこない — そんなメッセージをワタクシは受け取った.
◆夕暮れてもじめじめした空気が淀み,ときおり雨がぱらつく.気温は25.3度でも不快指数はマックス.明日も不安定な空模様が続くとのこと.それよりも台風の進路がとても不安.
◆本日の総歩数=4435歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.7kg(+0.2kg)/ 30.1%(+0.8%)
◆午前5時過ぎ起床.気温24.8度.窓全開にして北東風が吹き抜ける.しかし,朝日がぎらぎら照り始めるととたんに暑くなる.残暑はしつこい.夜明け前だけ心地よくても,日中は要注意.
◆[欹耳袋]いつの間にか束ねられていた:Togetter -「ニコニコ学会βサマーキャンプ2015」.
◆[蒐書日誌]実際にはヒマじゃないけど,心理的にはヒマだったので Cambridge University Press のサイトをぶらぶらしていたら,おもしろそうな新刊が何冊も釣れたのでメモクリップ.いずれすべて買うことになるだろう.
◆美酒の吉瀬にて —— 曇りときどき小雨が降る昼下がり.気温は夏日ラインちょい超えだが,けっこう蒸し暑い.午後も晴れたり曇ったりの空模様.世間的には「お盆休み」なので,ワタクシもお休み期間にふさわしい寝読みの昼下がり.夕方6時の薄暗がり,吉瀬の〈Sucre-en-Rose〉へ.今夜は「シュクル・アン・ローズ第22回ワイン会」ということで,前回同様,〈土浦鈴木屋〉のワインガイドとともにフレンチコースをたどった.スタートはブルゴーニュ〈Cremant de Bourgogne Brut Rose NV Clermont-Tonnerre〉のロゼ・スパークリングから.岩牡蠣のアミューズ・ブーシュとともに.続けて,同じくブルゴーニュ〈Pouilly-Fuisse 2013 Frederic Trouillet〉の白ワインは伊勢海老の前菜とともに.次はボルドー〈Chateau du Domaine de l'Eglise 1994〉の赤.パルマハム,イチジクのロティ,きのことトリュフのプレート.ここからがメイン.魚料理はスズキのポアレ.それに合わせてボルドー〈Domaine de Chevalier Blanc 1988〉を.30年近く寝かせた白ワインはうますぎて言葉なし.最後の肉料理は仔牛のロティに夏トリュフを詰めてロースト.ジロール茸の付け合わせ.赤ワインは〈Charmes-Chambertin 1991 Pierre Bouree Fils〉.はい,もちろん昇天しました.
◆明日からはシームレスに平日復帰.天国から地上へ.
◆本日の総歩数=1147歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 93.5kg(+0.3kg)/ 29.3%(+0.2%)
◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温23.2度.
◆[欹耳袋]Togetter -「東工大の「出張用務等確認書」に対する大学関係者の皆様の反応」./Togetter -「『テクストの擁護者たち』発売カウント・ダウン!」./maoring blog「ニコニコ学会βサマーキャンプ2015に参加して」(2015年8月15日).
◆お盆の┣┣" 撃ち(午前の部) —— 先日,大学非常勤講義の「後継者」探しについてつぶやいたら,みごとに後継者候補が見つかって,「たまにはツイートも役に立つんだ」と感心したしだい.大学の非常勤講師には金銭的実利はぜんぜんないけど,ひょっとして “付加価値” はあるかもしれないので,周知する価値は確かにある./そんなわけで,お盆のまっただ中に,人事仲介業務メールを発射しては迎撃するてんやわんや.大学はいずこも年中無休の真っ黒け./第9回連載ゲラを返送.お盆とはいえ平日と何の変わりもない.
◆西平塚の〈da Dada〉にて遅めのランチを.竹鶴ちゃんは真っ昼間から看板娘.しかし,ここで燗酒になだれ込むわけにはいかず,しっかりイタリアンをいただきました.まずは水茄子とゴルゴンゾーラの前菜から.ジューシーな水茄子にコクのあるチーズのトッピング.シンプルにして美味.次はサラミソーセージと生ハムのプレート.長期熟成インカのめざめの熱々.青唐辛子と実参照のパスタ.辛さレベルは中庸の「3」にしたが「1」〜「5」まで可変.最後は,バジルと玉ねぎのフリッタータ.オーブンでじっくり焼き上げられたオムレツ.すばらしい.これだけイケナイものを食って,なお健康的なリモナータに踏みとどまったという意志の強さは賞賛に値する(ひたすら自画自賛してみる).
◆[欹耳袋]R package: paleotree — Resolve Polytomies Using Parsimony-Based Reconstruction of a Discrete Character.
◆お盆の┣┣" 撃ち(午後の部) —— 図版著作権に関するあれこれ進捗状況をロンドンにメール報告.とりあえず,この件は山場を越えたかな./人材仲介業務はこれにてほぼおしまい(ということにしよう)./毎年のことながら,お盆のお墓参りを華麗にスルーしているので,こんな自分勝手なことをやっていられるんだけど.真夏の京都に黒服を来てお出かけするほどワタクシは命知らずではない.
◆そろそろ8月後半戦の心の準備と実際の準備をしないといけない.まずは来週の進化学会大会,そして大学院入試業務,さらに〈ISISフェスタ~15周年の本楼夜学~〉と月末まで継ぎ目なくイベントが続く.
◆本日の総歩数=2879歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 93.2kg(−0.2kg)/ 29.1%(−0.3%)
◆午前5時起床.曇り.気温23.8度.涼しい北東風がとても心地良し.ひさしぶりに窓を全開にして風を呼びこむ.観音台の午前8時の気温は23.6度.朝のうちは曇り空だったが,しだいに雨模様に.湿度が高いのでぜんぜん涼しくない.
◆[欹耳袋]一昨日,飲み会の前,ひさしぶりに神保町から神田錦町にかけて歩いたが,竹尾見本帖本店の近くにあった軍装店がこぎれいなレストランに変わっていて,「あのオーラ放ちまくりの軍装店がついになくなってしまったか」とガックリしたのだが,〈神保町軍装店〉のサイトを見て近くに移転したらしい.ホッ.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 論文発掘作業.うう,見つからん…….
◆[欹耳袋]ワタクシたちしもじもの研究員には,事務室に乗り込んで “ちゃぶ台返し” をするような「蛮勇」は[ふつう]ないですねぇ.→元記事./たしかに,ツイートしたからといって現状が変わるわけではなく,ワタクシもそんなだいそれたことを期待しているはずもなく.せいぜい「問題点と問題意識を共有」してくれる人々が増えればそれでいいか.共有されなければそれはしかたなし.→元記事.
◆雲が多めの昼下がり.気温は夏日ラインやや上の26度そこそこ.さすがに,農林団地は人が少ない.
◆午後の┣┣" 撃ち —— 探しものの論文コピーはぜんぜん見つからないのに,とりあえず関係のない(しかも現実逃避誘引的)論文ばかり発掘現場から “出土” する皮肉な午後./スウェーデンのウプサラにある王立グスタフ・アドルフ民俗学アカデミー(Kungliga Gustav Adolfs Akademien för svensk folkkultur)という機関宛てに図版使用の許可申請メール送信./続いてシカゴ大学出版局にも図版使用許可申請.
◆雷鳴と電光 —— 不安定な空模様の午後だったが,夕暮れて雷鳴とともに雨が降りだした.ひさしぶりの元気な夕立.今宵の夕餉は岩国の〈雁木〉純米無濾過生原酒うすにごりを開栓.先月末に訪れた湯田温泉街の原田酒舗でしか入手できない.しっかりしたボディとともに,酸味と旨味が存分に味わえる.アテはいつもの鶏手羽元の煮込みだが,今日はバルサミコ酢と黍砂糖のキャラメリゼでちょいと一手間.レシピはこんな感じ:
かしわの煮物には冷えた日本酒の相性がとてもよろし.
◆本日の総歩数=6111歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.4kg(+0.4kg)/ 29.4%(+0.5%)
◆午前6時のろのろ起床.気温24.9度.夜半に雨が降ったらしく,道路が濡れている.じっとりした蒸し暑い曇り空の観音台.午前8時の気温は26.9度.今日は雨雲が入れ代わり立ち代わりやってくるとの予報.お盆休み真っ只中の通勤路は快適至極(屈折した快感).農環研の人口も半減か.
◆[欹耳袋]不景気.com「茨城・つくばのカレー店経営「香辛飯屋」が破産決定受け倒産」(2015年8月12日)※あらま!〈香辛飯屋〉が.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 進化学会大会での自然史学会連合に関する総会報告資料を送信.総会報告スライドが PoorPoint に統一されていてカナシイ.PoorPoint は日常的にまったく使っていないので,画像周囲にテキストを回り込ませる機能がもともと欠落していることが判明しても,落胆することなく黙ってその場を立ち去ればいいだけのこと.紙芝居スライドづくりは InDesign 一択がシアワセへの道.
◆[欹耳袋]大岡山が変 —— 元ツイートを見ると,出張報告への要求がタイヘンなことになっている.しかし,農水国研でもかなりの確率で生じ得る事態なので笑ってはいられない.要するに「コンプライアンスはちゃんとやってますよ〜」という対外的ポーズが必要なだけでしょ.それを全員に強制するから「誰もシアワセにさせない」システムができあがってしまう.
かつて「官民接待」が社会問題になったとき,学会の懇親会出席に際しては,事前に(←ココ重要)「官」と「民」の出席予定者を提出させた前歴がある農環研.そんなもん事前にわかるわけがないから,てきとーに数字を記入して出していた(それでも通った).
また,以前,ブラジルの国際会議に参加したとき,帰国後,「参加登録費用からバンケットとランチの料金を差し引け」と事務から言われて,「やりたきゃお前がやれ」と突っ返したことがあったが,もちろん,それですむはずがない.念のため,事務担当者に「どのような手順で,国際会議のバンケットとランチの価格を確認すればいいのか」と問い合わせたところ,以下の手続きを踏めと言われた:
それを受けてワタクシ側の対応はこんな感じ:
実にさんざんな顛末だった.思い起こせば,前室長は国際会議に参加するときはすべて「私費」で渡航していた.あるとき「どうして公費で海外出張しないんですか?」と訊いたところ,「せっかく海外に行くのにぜんぜん “自由” じゃないでしょ」と一言.確かに,年を追ってますます “不自由” になってきた.
日頃から事務のみなさんにはお世話になっているので,うらみはさらさらない.その一方で,予測不能な火山弾のように降ってくる “事務的災厄” をいかにかわすかは,限られた時間しかないワタクシたちにとっては死活問題であることもまた事実である.「時間はタダではない」と何度言えばわかるのだろうか.
◆午後の┣┣" 撃ち —— 図版の転載許可関連作業をちくちく進めている.19世紀はじめの図版はまあいいとして.ヤバそうなのは残りひとつか.
◆[蒐書日誌]品切れが続いていたが,やっと着便 —— 豊田秀樹編著『基礎からのベイズ統計学:ハミルトニアンモンテカルロ法による実践的入門』(2015年6月25日刊行,朝倉書店,東京,xiv+228 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-254-12212-1 → 版元ページ)/盛口満『テントウムシの島めぐり:ゲッチョ先生の楽園昆虫記』(2015年8月10日刊行,知人書館,東京, 16 color plates + 215 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-8052-0890-8 → 版元ページ).
◆[欹耳袋]AFPBB News「カウベルは騒音、牧場主に取り外し命じる スイス裁判所」(2015年8月13日)※「近隣の牧場で放牧されている牛のカウベルが一晩中響いてうるさいと苦情」— グスタフ・マーラーやリヒアルト・シュトラウスは大困惑.カウベルが「騒音源」だったら,マーラー6番とかアルプス交響曲とか困ってしまうではないか.というか,カウベル以外の打楽器どもの方がよっぽど深刻な騒o(うわ,やめt…)
◆本日の最高気温はいちおう31.5度の真夏日にはなったが,立秋前のカゲキな暑さではない.蒸し暑い夕暮れ.雲間からときどき雨が降ってくる.
◆本日の総歩数=2486歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.0kg(+0.4kg)/ 28.9%(−0.3%)
◆午前5時起床.晴れ.気温24.3度.起き抜けの米とぎ.お盆の観光・帰省ラッシュで高速道が混雑してくれるおかげで,いつもの出勤路が快適この上なし.かなり屈折した快感である.観音台の空はふたたび水蒸気たっぷりの夏の表情に戻っている.湧き上がる雲間から青空.午前8時の気温は27.9度.
◆[欹耳袋]Methods in Ecology and Evolution | Virtual Issue: Advances in Phylogenetic Methods | June 2015.
◆真夏日の┣┣" 撃ち —— ゆったりとした朝を迎えたいところだが,今日中にゲラ校正を完了して神保町に返さなければ,『現代思想』編集部からカミナリが落ちることになっている./昨日送り出した100MBの tif ファイルはそのまま使用できるらしい.善哉./昨日の不要PC一掃で旧 Mac Pro 撤去した空き地に統計本を積み上げる.Karl Pearson論文集,Student論文集,Ronald A. Fisher伝,Theodore M. Porter三点セット,Stigler統計学史書2冊,Francis Galton伝,最後の重石はEDA./お昼前,青土社にゲラ返信.ほっ.しかし,午後になって,pdfの注釈が読めないとか,zip が開けないとか,いろいろなトラブルが頻出.
◆[欹耳袋]Ruimtes in Beeld | Worlds most beautiful bookshop.※オランダのマーストリヒトにある〈Bookstore Dominicans〉という書店は築700年のドミニコ会教会をそのまま書店として転用しているとのこと.
◆神保町出撃の夜 —— 気温は32.9度の高みへ.夏が舞い戻ってきた午後.夕方から神保町に出撃し,知り合いと飲み会.早く着いたので,神保町第一期再開発エリアの南側,神田錦町の第二期再開発エリア「神保町テラスガーデン」にこの5月開店したばかりの日本酒バー〈青二才〉神保町店に初入店.本飲み会前の「零次会」なので軽く準備運動として.〈青二才〉は軽快なBGMと若いスタッフ,お客さんも若い女性がほとんど,内装もどこぞのカフェバーと見間違うばかり.しかし,日本酒の品揃えはしっかりしていて,常時20種類が日替わりで提供されているようだ.まずは栃木〈仙禽〉の「かぶとむし」から.この虹色「かぶとむし」は夏だけのバージョン.続いて,御所の〈篠峯〉雄町純米吟醸・夏凛.まいうすぎて,ああシアワセ. そして,香川〈悦凱陣〉の純米吟醸「興」うすにごり生.いずれもたった五勺ずつというヘルシーさ.ワタクシ的にはどこかへ行く前の「スターター」として重宝できそうなお店と位置付けた.その後は本宴会の場所である〈龍盛楼〉へ.紹興酒のボトルがごろごろ転がる夜は更けゆく.
◆日が変わる直前につくば帰還.当然の「うう……」でして.明日もまた平日労働日なんですけど.
◆本日の総歩数=11083歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.6kg(−0.2kg)/ 29.2%(−0.3%)
◆午前5時過ぎ起床.まぶしい朝日はまだ夏のままでも,広がる空はすでに秋の表情.気温24.2度.やっと “冷却” できたようで一安心.薄曇りの観音台は今朝も蒸し暑い.気温27.9度.お盆ウィークの道路は出勤時間帯でもすいすい.
◆午前の┣┣" 撃ち —— この二日間は “過熱” していたが,平熱にもどった今日は堆積┣┣” 層の切り崩し作業が待っている./不要PC廃棄作業でてんやわんや.死ぬほど重いPC-9801LVラップトップとか,樹脂劣化しまくりの Mac G3 や G4 とか,無用の長物のシネマ・ディスプレイとか,骨董品のようなブツが奥の方からホコリとともに出るわ出るわ.
◆[蒐書日誌]佐藤恵子『ヘッケルと進化の夢:一元論、エコロジー、系統樹』(2015年9月17日刊行予定,工作舎,東京, 本体価格3,200円, ISBN:978-4-87502-466-8)※エルンスト・ヘッケルの評伝とのこと.もちろんオンライン予約した.Cf: 工作舎近刊リスト/有賀克彦『材料革命ナノアーキテクトニクス』(2014年6月27日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・227],東京,vi+109 pp., ISBN:978-4-00-029627-4 → 版元ページ)※ニコニコ学会βサマーキャンプで著者からいただきました.
◆午後の┣┣" 撃ち —— 鏡山に written permission の書式ファイルを送信./Arbor scientiae をスキャンしようとしたら何度もハングアップするという「ルルスの呪い」./パソコン廃棄作業は延々と続く.検収センターにて物品票との照会.もちこんだもののリジェクトを喰らってすごすご持ち帰るものいくつかあり.それでも打率8割は確保して,居室の “PCゴミ” の大部分が撤去された./過去の物品購入リストを再度チェックせよとの御下命あり.けっきょく┣┣" は減ったんだか増えたんだか……./廃棄PCをあちこち動かしたり,極重プリンターを運んだりしたので足腰がもうあきまへん.
◆[欹耳袋]メレオロジーつながり —— Stanford Encyclopedia of Philosophy から Mereology | Medieval Mereology.正しい意味の形而上学をいままた少しずつ./神戸新聞NEXT「ホヤにも「鼻」の起源細胞 「脊椎動物だけ」定説覆す 甲南大教授らが発見」(2015年8月11日)※元論文:Philip Barron Abitua et al. 2015. The pre-vertebrate origins of neurogenic placodes. Nature published online 10 August 2015 doi:10.1038/nature14657 abstract.
◆秋めく空高くうろこ雲が広がる夕方.日中は最高気温32.0度の真夏日でも,朝晩は秋がすぐそばまで近づいてくる.今日はPC運搬の力仕事でじたばたしたので,夕餉は牛肉細切れの野菜炒めという下町食堂のようなメニューをがつがつ喰ってしまった.冷蔵庫の奥に隠れていたヤッホーブルーイング〈インドの青鬼〉がシャーベット化していてカナシかった.最後は〈秋鹿〉純米「ひや」のグラスに氷をひとつ.お盆ウィークくらいほんとうはゆるゆると暮らしたいもの.
◆本日の総歩数=9720歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.8kg(−0.8kg)/ 29.5%(−2.0%)
◆午前5時過ぎのろのろ起床.晴れ.気温24.3度.体温37.5度前後.曇りところどころ青空がのぞく観音台は蒸し暑い空気がよどんでいる.気温は27.6度,室温は31.5度.今日は午後から半日年休を取る予定.お盆ウィークなので,研究所内はさらに静謐に.外の蝉時雨が窓越しに降り注ぐ.全館空調が稼働して室温がやっと30度を下回るようになった.
◆[欹耳袋]NHK 特集まるごと「「妊婦は温泉避けて」科学的根拠なし」(2014年4月3日)
◆[蒐書日誌]日本酒本2冊 —— 吉田元『酒』(2015年8月,法政大学出版局[ものと人間の文化史 172],東京,3 color plates + vi +251 pp., ISBN:978-4-588-21721-0 C0320 → 版元ページ)※すぐ買わないと!/中野恵利『ちいさな酒蔵 33の物語 ー 美しのしずくを醸す 時・人・地』(2015年8月15日刊行,人文書院,京都,ISBN:9784409540824 → 版元ページ)※これも!
◆エアコンの冷風吹き出し口にアタマを乗せて “空冷” するも経過はよくない.午後は半日年休を取ってさらに冷やしに行く.西空が夕焼けに染まるころ,もみほぐされてやっと回復してきたようだ.しかし油断は禁物.服薬と静養あるのみ.
◆本日の総歩数=3657歩. 朝◯|昼−|夜◯. 計測値(前回比)= 93.6kg(+0.5kg)/ 31.5%(+0.8%)
◆午前6時前のろのろ起床.曇り.気温23.8度.観音台ピストン往復.夜中は38度の熱が出たが,今は37度台の微熱が続く.
◆[欹耳袋]Y!ニュース「東工大地球生命研究所が米財団から約6億7000万円の研究資金を獲得!(山田久美)」(2015年8月8日)※以前(一部で)話題になっていたテンプルトン財団の件.
◆真夏の探書 —— いま筑波西武で〈真夏の古本まつり〉が開催中.期間は2015年8月8日(土)〜12日(水).せっかくの機会なので散歩がてら西武6階の会場をひとまわり探書してきた.とある書店の平台でタイトルも見えないほど真っ黒な薄い本が呼んでいるので手にとって見たら,昨年亡くなった中村禎里さんの蔵書印と署名が入った「狸」の本だった.どうやら “狸” に憑かれたらしく,その後はいささかアヤシイ限定本や私家本ばかり目に留まるようになった.けっきょくレジにお連れしたのは次の4冊だった:
こんな感じで,この日の探書の成果は徹底的にアヤシイ系だった.
◆憑かれたせいか,微熱がぜんぜんおさまらない.
◆本日の総歩数=5294歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.1kg(−0.7kg)/ 30.7%(+0.9%)
◆午前5時前起床.曇り.気温24.6度.今日は立秋.夏日ラインにすら届かない24.5度なう.昨日までのような「朝からサウナ」ではない.さすが立秋.
◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「夫の死後、部屋の隙間から3億円 妻に「遺産隠し」指摘」(2015年8月7日)※こりゃあ,何も言わずに亡くなった書店主八木福次郎が悪いわなぁ.それよりも匿名にしないといけない?
◆立秋の┣┣" 撃ち —— ロンドンから再度の図版著作権確認の依頼ががが.Copyright に厳格な国(というか出版社)./本日のいきなりお座敷〈ニコニコ学会βサマーキャンプ2015〉@筑波研修センターのキックオフ・ブリーフィングに向けて紙芝居をドロナワ.
◆ニコニコ学会βサマーキャンプ —— 午前11時,天久保へ出撃.天久保の筑波研修センターに来たのはいったい何年ぶりのことか.
ということで,参加者40名あまりのサマーキャンプが始まった.参加者の最低年齢は中学二年生(14歳)! 平均年齢はかなり低い.というか,ワタクシがひたすら年齢を押し上げているよーな.スクリーンや椅子が自由配置状態.かなりフリーダムな感じ.最初は旗振りの江渡浩一郎さんのオープニング・トーク.ニコニコ学会βのスタイルについて説明.
キックオフ・ブリーフィングののち,参加者たちは各自関心をもったテーマについてポストイットに書きつけて,ホワイトボードに貼りまくる.その後,ファシリテーターがカテゴライズした上で,続く “アンカンファレンス” へ.「分類・系統」の近くには「恋愛事情あれこれ」「エ?」「愛友酒造」など,愛が満ちあふれている.
◆今日の最高気温は正午過ぎの30.6度どまり.夕暮れの今はなんと25.5度と昨日より5度も低い.さすが立秋の神通力はたいしたもの.持ちこんだ行商本はほとんど売り切れてほくほく.夜はニコニコ学会の懇親会にちょいと顔出して,すぐに撤収.夜になって気温はさらに下がり続け,いま24.2度.北東風が(すっかりその存在を忘れていた)「涼しい」という言葉を思い出させる.
◆本日の総歩数=6206歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 93.9kg(+0.2kg)/ 28.8%(+0.4%)
◆午前5時前起床.気温23.0度.オレンジ色の朝日が昇ってきた.ぬるま湯の水道水で米とぎ.明日の立秋を前にして,朝の観音台ではすでにツクツクボウシが前面に出て主役の座を奪っている.気温はすでに29度を超え,今日も猛暑日の予報.
◆[欹耳袋]いきなりイベント:〈ニコニコ学会βサマーキャンプ2015〉2015年8月8日(土)@筑波研修センターの「キックオフ・ブリーフィング」(14:00〜15:00)に登場することになりました.15分の高座を務めます.ニコ生でも放映予定とのこと:「ニコニコ学会βサマーキャンプ2015(1日目)」&「ニコニコ学会βサマーキャンプ2015(2日目)」.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 明日の行商本のパッキング/第9回連載原稿メール送信..
◆[欹耳袋]小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」:「「ちょっといい話」としてのイジメ」(2015年8月7日)※「いじめ被害者(またはその経験者)と、いじめ加害者(および傍観者)では、同じ言葉を通して思い浮かべる景色がかなり違っている」— いじめる側にとってはいわば「食べ物(dinner)」の一つにすぎなくっても,いじめられる側にとってはひとつまちがえば「いのち(life)」に関わることだから,そりゃあ「景色の見え方」がぜんぜんちがうよねぇ.
◆午後の┣┣" 撃ち —— 猛暑日ライン間近の午後,小さめの原稿┣┣" どもはすべていなくなり,残る巨大┣┣" 一頭が夏の日差しを浴びて屹立している./やや気の重いメールを発射.続けて,もうひとつ気の重いメール送信.こういう通告メールは気が重いが,来年度におぶさってくる┣┣" は格段に軽くなるだろう./気の重いメールほど迷わずにすぐ送信すること.
◆[欹耳袋]Lilacの妊娠・出産・育児ノート「保育費用が収入を超えても女性が仕事を続けるべき5つの理由」(2015年8月7日)※「生涯年収は、保育費用を差し引いても、仕事を続けたほうが圧倒的に高い」「子供が手元にいるのはたった20年。仕事(や趣味)を続ければ、自分の一生の財産になる」「仕事と家庭を両立する楽しさや大切さを教えられる親になれる」「世間をよく知る、社会性の高い親になれる」「小さい時から色んな人に育てられる方が、子供の社会性が身につく」.
◆おとついはどぶろくの “噴出大惨事” でエラいことだったが,今宵はバクハツもなく実にシアワセな夕餉だった.御所・千代酒造〈風の森〉26BY・雄町純米しぼり華「山乃かみ酵母」を開栓.いつものシュワシュワ微炭酸にほんのり酸味と旨味が絡みあう.奈良のお酒の総本山・大神神社で見つかった酵母を使っているとのこと.大神神社・宮司のおことば付き.奈良の奥深くにおわす八百万の神々,げにおそるべし.アテは生活クラプの鶏肉をふんだんに使ったいつもの “親が多めの親子丼” と鶏皮の揚げ焼き(岩塩風味),そして冷やしトマトとざる豆腐.
◆土浦から石岡あたりに兇悪雷雲があるせいで遠雷ごろごろ鳴っている.夏の夜である.
◆本日の総歩数=5426歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.7kg(+0.1kg)/ 28.4%(−1.7%)
◆午前5時半にのろのろ起床.気温25.5度.熱帯夜が明けてカンカン照りのぎらぎら太陽.灼熱つくばの一日が始まるが,ワタクシは今日は臨時都内出撃でコマバに出没する.午前8時過ぎ,つくば駅.気温はすでに30.0度に達している.今日も暑い一日になりそう.
◆車中の┣┣" 撃ち —— ケンブリッジ大学出版局から出る book chapter の件でロンドンからメールあり.すでに印刷所に入校したとのことで,図版の permission について確認事項いくつか.間髪入れず鏡山宛てに使用許可申請.
◆午前10時前,渋谷駅.気温は33.2度か.猛暑日は不可避.井の頭線へ.ひさしぶりの駒場東大前.11号館1101教室へ直行.駒場キャンパスはツクツクボウシの蝉時雨だ.午前10時の都内の気温は34.3度.猛暑日寸前.
◆本日の黒ミサ:生態学会関東地区会公開シンポジウム〈非ガウス性/非線形性/非対称性からの因果推論手法:その使いどころ・原理・実装を学ぶ〉10:20〜17:50@東京大学駒場キャンパス11号館 1101教室.Cf: Take a Risk:林岳彦の研究メモ「8/6因果フェスのプレビュー:「系列Aと系列Bの関係は?」という問いに対する4つの素敵な解法について」(2015年7月31日).
◆参加者のみなさんはランチを求めて散っていったが,ワタクシはこの35.1度の猛暑日の中を歩きまわるのはごめんこうむりたいので,あらかじめ表参道駅構内の〈OMO〉でドイツパンのサンドイッチを買っておいたのだった.会場でお会いしたくぼ師の話ではサッポロは真夏日とのこと.道東の果てまで逃れないとダメっぽい.ランチでちらばっていた聴衆がふたたび集まってきた12時半,午後の部がスタート.
◆駒場の┣┣" 撃ち —— ロンドンへ返信メール./昨日送ったアブストラクトをさらに揉み込んで再送信./その後もロンドンやら鏡山やらメールのスキマ連射.図版使用許可には written permission が必要だとケンブリッジ大学出版局がゴネているらしい./図版元ファイルが必要だというので InDesign ファイル4MBを添付して大陸間弾道メール発射.
◆午前8時前に帰還.ぽつりぽつりと生暖かい雨粒が落ちてきたが,降りそうな気配はない.
◆本日の総歩数=5727歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.6kg(−0.5kg) / 30.1%(+1.1%)
◆午前5時過ぎ起床.カンカン照りにぎらぎら朝日.気温は24.5度.朝の観音台はツクツクボウシの声量が日に日に大きくなっている.朝から晴れまくり,気温は真夏日寸前の29.9度.室温は一足お先に30.0度.朝イチの BGM はマーラー交響曲4番.
◆けだるく┣┣" 撃ち —— 常盤台から集中講義の受講者名簿が届いた.今年は25名.ま,こんなもんでしょう./報告と同時に依頼もしてしまうという一石二鳥狙い./涼しくなれる場所を予約した./アブストラクトひとつ送信.
◆[蒐書日誌]恐竜の分岐学の良書 —— David E. Fastovsky,David B. Weishampel/John Sibbick(イラスト)[真鍋真監訳/藤原慎一・松本涼子訳]『恐竜学入門:かたち・生態・絶滅』(2015年1月30日刊行,東京化学同人,東京,xviii+396 pp., 本体価格6,800円, ISBN:978-4-8079-0856-1 → 目次|版元ページ)※読み始めてから時間はかかったが,恐竜の分岐学の良書だった.全編にわたって散りばめられた分岐図が議論のよりどころになっていて,恐竜の単系統群ごとの共有派生形質リストが完備されているので,系統発生を明瞭にたどることができる.最近は分子系統学の本や論文ばかり手に取る機会が多いが,形態系統学は古生物学では本道中の本道.随所に配置されている秀逸な恐竜イラストに惹かれる読者は少なくないだろう.ウィットに富む文章も散りばめられていて,大判二段組のテキスト分量にもかかわらず,読み疲れない.堅牢な装幀のハードカバーなので恐竜に踏まれても心配ない.
本書は恐竜学の「教科書」なので,章ごとに参考文献と章末問題が付けられている.今の日本の大学で「恐竜学」という科目があるのかどうか知らないが,恐竜という生物群にかぎらず,形態形質にもとづく系統解析の方法と実践について学べる一般的な本として読むことができる.
章立て構成は次のようになっている.最初の「第 I 部 過去をたぐり寄せる」は総論.恐竜が生きた中生代の古環境の説明から始まって,化石発掘の実際,生物の系統関係の推定と検証,そして恐竜類にいたる系統発生の道筋を呈示する.総論に続いて各論に移る.「第 II 部 鳥盤類:鎧をまとい,角で武装し,アヒルのようなくちばしをもった恐竜たち」は,単系統群である恐竜類(Dinosauria)を構成する姉妹群のひとつ「鳥盤類(Ornithischia)」について.そして「第 III 部 竜盤類:凶暴,強力,強大な恐竜たち」はもうひとつの姉妹群である「竜盤類(Saurischia)」について解説する.いずれの章もきわめて多くの分岐図を示しながら,単系統群ごとに共有派生形質のリストが付けられている.最後の「第 IV 部 恐竜の内温性,地域固有性,起原と絶滅」は恐竜という生物の生理・生態・バイオメカニクスに関する知見を論じ,キラ星のようなスター研究者たちによる恐竜研究史をはさんで,三畳紀から白亜紀までのおよそ1億7千万年におよぶ恐竜の歴史をその誕生から絶滅まで鳥瞰する.全篇を通じて John Sibbick の手になるみごとな恐竜イラストが躍動し,これを見るだけでも本書を手にする価値があるというものだ.
イギリスの古生物学者 Richard Owen は1842年に化石記録に基づいて絶滅爬虫類の一群を「恐竜(Dinosauria)」と命名した.恐竜類はおびただしい数の絶滅生物のなかでもつねに脚光を浴び,博物館ではメインホールに鎮座し,映画になれば世界的な人気を博するキャラクターにもなった.恐竜は脊椎動物であるために骨が化石として残りやすかったこともさることながら,恐竜の発掘にその人生をかけてきた数々の伝説的研究者たちがいたことが,恐竜研究の “物語性” をいやが上にも高めたにちがいない.プロの古生物学者からアマチュア化石発掘者にいたるまで分厚い恐竜研究者層が形成された結果,進化・系統・生態・機能・分布を含め,ここまで詳細に調べてもらえる恐竜さんたちはシアワセな分類群だと感じずにはいられない.
ところどころ「基盤的」という翻訳表現があったが,元のことばはきっと「basal」だろうから,「根元に近い」と訳した方がよかったかもしれない.また,「phylogenetic systematics」を「系統体系学」ではなく「系統分類学」と訳してしまうと,「phylogenetic taxonomy」が訳せなくなる.Box 15・1 では「系統発生的分類」と訳出に苦労している.また,読み直して気づいたのだが,本書で参照されている文献(たとえば分岐学の教科書群)のいくつかはすでに日本語訳が刊行されている.言及があれば読者にとって有益だっただろう.もうひとつ.以前,「恐竜研究では分岐学はデフォです」と聞いたことがある.形態形質からの分岐分析の事前知識があれば,本書はすんなり読み進めるが,その事前知識があった方がいいかもしれない.最尤法とかベイズ法とは無縁の世界なので.
翻訳文化は日本の華である.本書の日本語訳はとても読みやすい文章で,ストレスを感じることはほとんどなかった.この良書を日本語で読めるのは訳者の努力と出版社の決断のおかげと言うしかない.
◆昨日にもましてカンカン照りの昼休み.所内の気温計は35.5度を示している.猛暑の昼下がりのけだるさをさらに増幅させるマーラー交響曲10番.今日の日没はゴールドリングだった.
◆本日のバクハツ事故について —— いただきものの奈良・御所の千代酒造〈篠峯〉どぶろくを夕餉に開栓.密閉栓だったので十分に注意していたのだが,あえなくバクハツしてしまい,1/5ほどが噴出して食卓がべたべたになる大惨事に.ずっと氷温室に安置しておいたのだが,これくらい濃厚なのは密閉栓だとダメだったということ.奈良のどぶろくはまさに「飲むごはん」=「食べる日本酒」である.バクハツする日本酒に愛の手を.
◆明日はコマバを目指して臨時都内出撃.都内はまたしても猛暑日の予報が出ている.
◆本日の総歩数=?歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 94.1kg(−0.3kg)/ 29.0%(+0.5%)
◆午前4時半起床.蝉が鳴く夜明け前.気温25.2度.ぬるま湯で米を研ぐ.朝の観音台はすでに30.5度の真夏日ライン超えから一日が始まる.稲荷川沿いの側道には野兎が横たわり,農林団地の林からはツクツクボウシの鳴き声が聞こえる.ヒリヤード・アンサンブルのオケゲム〈レクイエム〉が全館空調前の BGM だ.
◆午前の┣┣" 撃ち —— 前日からのドロナワはまだ伸びている.
◆昼休み.カンカン照りの外を徘徊する気持ちが失せてはや半月.気温は正午前に33.1度になった.大┣┣" を一頭お見送りしたので,ややすり減っている.景気づけにバルトーク〈中国の不思議な役人〉をかけてみる.やっと昨日の日録アップ.
◆午後の┣┣" 撃ち —— UT-mate に成績入力./NODAI Portal から成績入力./数理統計研修のTA配置に関するメール連絡.BGM は Steve Reich の名曲〈Sextet〉.この曲を聴くと┣┣" 撃ちが捗る気がする./ワタクシはもう今期の「採点の祭典」は閉幕してしまったのだが,世の中的にはまだ「採点の祭典」真っ最中なのか.
◆[蒐書日誌]いただきもの新書3冊 —— 小和田哲男(監修)『図説「合戦図屏風」で読み解く! 戦国合戦の謎』(2015年8月15日刊行,青春出版社[青春新書・PI-461],東京,1 color plate + 156 pp., 本体価格1,230円, ISBN:978-4-413-04461-5 → 版元ページ)/川村裕子(監修)『図説 王朝生活が見えてくる! 枕草子』(2015年7月15日刊行,青春出版社[青春新書・PI-459],東京,4 color plates + 189 pp., 本体価格1,120円, ISBN:978-4-413-04459-2 → 版元ページ)/鎌田東二(監修)『図説 地図とあらすじでわかる! 山の神々と修験道』(2015年5月15日刊行,青春出版社[青春新書・PI-453],東京,4 color plates + 188 pp., 本体価格1,120円, ISBN:978-4-413-04453-0 → 版元ページ).
◆午後の最高気温は35.3度.本日は猛暑日になってしまった.木陰でヒグラシが鳴く頃に撤収.夜はみりんの効いた甘めのきつね丼. “お水” は〈秋鹿〉特別純米酒「ひや」に氷を浮かべて.時計代わりの万歩計がまたなくなってしまったので,速攻でオンライン発注.
◆本日の総歩数=?歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 94.4kg(−0.4kg)/ 28.5%(0.0%)
◆午前3時過ぎ起床.気温22.4度.ひさしぶりに熱帯夜から解放されている.曇り空の夜明け前.早くもミンミンゼミの発声練習が始まった.週明けの観音台は気温28.6度の夏晴れの空が広がる.しかし,週末の熱気が淀む居室はいま32.0度.暑すぎるので,コダーイの〈ガランタ舞曲〉を朝イチの BGM に選定.のうかんけんがそこはかとなく静かなのはみんな夏休みを取っているせいか?(裏山)
◆[欹耳袋]産経新聞「茨城・つくば市住民投票、反対多数 総合運動公園整備、市長は白紙撤回検討」(2015年8月2日)※「開票の結果、賛成1万5101票、反対6万3482票(開票率100%)で、反対が賛成を大幅に上回った」.
◆午前の┣┣" 撃ち —— なぁ,そろそろ原稿書いた方がええのんちゃう?
◆午後の┣┣" 撃ち —— 某打合せ.結果的には「ノー」となったが,いろいろ有意義な周辺情報をいただいて,とても勉強になった.そうですか,最近はそーいう「本造り」のやり方が広まっているわけですね.
◆[欹耳袋]学術会議怒る —— 朝日新聞デジタル「人文系学部廃止要請に批判相次ぐ 日本学術会議が討論会」(2015年8月1日)/日本学術会議公開シンポジウム参加者の記事:大学職員の書き散らかしBLOG「日本学術会議公開シンポジウム「人文・社会科学と大学のゆくえ」に参加してきました。」(2015年8月1日).
◆連日こうも暑いとヤル気が蒸発しそう.今宵は夏野菜の煮浸しアゲイン.食材は赤パプリカ・完熟トマト・茄子・オクラ・ズッキーニ.今回は素揚げしなかったので,ヘルシーな油抜き.こんな健康な食事をしていてはいけないな.
◆夜の┣┣" 撃ち —— 必死のパッチというやつでして.binge writing してるがな……(orz)
◆本日の総歩数=5558歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 94.8kg(+0.3kg)/ 28.5%(+0.9%)
◆午前6時起床.曇り.気温26.5度.米をとぐ水道水がぬるま湯になっていた.気温はするする上昇し,お昼前には気温33.0度.臨時自分会議で本日の〈つくいち〉襲撃は否決された.
◆[欹耳袋]データ分析とインテリジェンス「データサイエンティストを雇う前に考えるべきこと」※「データサイエンティスト=スーパーマンはもうやめよう」「仕事はあるのか」「使いこなせるのか」「その人にいくら払うのか」「魔法の杖は存在しない」— 農水国研は “データサイエンティスト” さんたちを大量採用してみたらいかがでしょうか? しかし,その前に,「データサイエンス」とか「データサイエンティスト」は “禁句” にしないとね.
◆[蒐書日誌]北條一浩『わたしのブックストア:あたらしい「小さな本屋」のかたち[新編集版]』(2015年8月6日刊行,アスペクト[アスペクト文庫],東京,159 pp., ISBN:978-4-7572-2431-5 → 版元ページ|togetter )※岡山駅の書店でゲット.
◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「遠距離介護、頼る身内がいない 片道500キロ行き来」(2015年8月2日)※研究者の場合,国内外の「遠距離」になる可能性がきわめて高いので,日頃から考えておかないと.
◆「おい,どうして原稿を書かないんだ?」という天の声が聞こえ,現実から逃れるように総合運動公園の可否をめぐる住民投票会場に向かう.気温35.5度の猛暑日となった昼下がり,窓越しに広がる青々と稲が育つ田んぼの向こうには筑波山.焼け付きそうな日差しを避けてランチタイムは金田の手打ちそば〈いちい〉へ.連日の猛暑に対抗するには,この上もなくひんやりした「冷やしねぎそば」が最強無敵である.トッピングされている蕎麦の実(ホール)のお団子を崩しながらいただくシアワセ.その後,三日ぶりの観音台に潜入したら,居室が32度台というありえへん気温だったので,速攻で用事をすませて瞬時撤収.今日の午後の最高気温は35.6度で確定かな.
◆[欹耳袋] “長いもの” のニュースもうひとつ —— クーリエ・ジャポン「名店「アイバンラーメン」のちょっといい話」(2015年8月2日).昨年,経堂駅前の2号店〈アイバンラーメンPLUS〉が閉店してしまったのだが(→記事),ニューヨークに凱旋出店して人気店になっているとは知らなかった.
◆夜になって兇悪雷雲が西から接近してきた.遠雷ごろごろ.茨城県に竜巻注意報が発令されたが,雨は降りそうでなかなか降らない.
◆本日の総歩数=2892歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 94.5kg(+1.2kg)/ 27.6%(−1.4%)
◆湯田温泉の朝は午前6時前に起床.やや うう…….朝イチの露天風呂は快適.気温24.9度だが,湿度は90%もあって蒸し暑い.メーリングリスト宛てに月始めの月例アナウンス送信.昨夜泊まった〈ユウベルホテル松政〉は温泉街の中でも大きな部類に入る.湯の街を照らす朝日が強烈すぎる.朝ごはんを食べてまた一休み.
◆今回はあわただしい日程だったので湯田温泉徘徊もままならなかった.もっとも,ちょうど時期を同じくして山口の海辺で開催されている〈第23回世界スカウトジャンボリー〉に皇太子が来場して,湯田温泉に泊まるそうなので,うろうろ徘徊していたら警察にしょっぴかれるところだった.
◆午前9時チェックアウト.事前に履修が義務づけられていた〈原田酒舗〉は運良くホテルのすぐ向かい側にあったので,午前9時の開店と同時に突入し,長州地元の “お水” である〈雁木〉純米無濾過生原酒うすにごりと〈カネナカ〉生酛純米の一升瓶をゲット,即つくばへクール便発送.
◆すでに真夏日ラインを超える炎天下,クマゼミの大音声を四方八方から浴びながら,JR山口線・湯田温泉駅へてくてく徒歩移動.駅前には足湯を見下ろす巨大な白狐が鎮座していた.JR山口線は単線.ディーゼルカーが現役で走っている.外国人観光客とても多し.10:05発の特急おき1号に乗り込む.気温は32.2度の猛暑.たったひと駅で新山口駅着.〈世界スカウトジャンボリー〉参加者らしいカタールからの一団やメキシコ人グループとともに,山陽新幹線に乗り換える.
◆[蒐書日誌]車内読了2冊 —— 校條剛『作家という病』(2015年7月20日刊行,講談社[講談社現代新書・2323],東京,320 pp., ISBN:978-4-06-288323-8 → 版元ページ)/梯久美子『〔カラー版〕廃線紀行:もうひとつの鉄道旅』(2015年7月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2331],東京,xii+206 pp., ISBN:978-4-12-102331-5 → 版元ページ).
◆新幹線が通過する地域がことごとく猛暑日ラインを超えている.名古屋駅は気温37.2度.東京は35.3度.つくばは35.2度.うん,ちょっとずつ下がっているぞ(それがどーした?).午後3時過ぎ,東京駅着.混雑する駅内は真っ黒なリクルートスーツ姿の学生さんと,江戸川花火大会に向かうと思しきカップルが華麗に交差していた.しかし,猛暑日ラインを超えた都内に長居は無用.秋葉原でさくっと乗り換え.しかし,ゴールのつくばは36.1度ですか.
◆午後4時半,つくばにやっと帰還.あっつー.運動公園賛成派の集会が下界で絶叫している.夜になってもいっこうに気温が下がらない.
◆本日の総歩数=5415歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測