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日録2015年6月 


30 juni 2015(火)※今年も半分が過ぎて

◆午前4時半起床.晴れ.朝焼けから日の出へ.気温は15.9度.窓を開けるとひんやりした空気が流れこむ.まずは米とぎから始まる一日.明け方は肌寒かったが,朝日とともに気温も順調に上昇し,午前8時には21.4度となっている.昨日よりも爽やかではないのは湿度が高いせいか.観音台の朝イチの BGM はバッハ〈無伴奏チェロ組曲〉.寺神戸亮のヴィオロンチェロ・ダ・スパッラの独奏.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 秋の数理統計研修(基礎編・応用編)のカリキュラムが確定した.コーディネーターとしてのワタクシのお仕事はこれでおしまい.あとは中央農研の事務局にお任せ./さて,もう1件のコーディネーター業務が待ち構えている.白羽の矢をつくらないといけない./来月の年休と振替休日の指定.

◆蒸し暑い曇り空の昼休みはロングコース徘徊.気温は夏日ラインちょうど.歩き読み本:ダグラス・J・エムレン(文)/デイヴィッド・J・タス(イラスト)[山田美明訳]『動物たちの武器:闘いは進化する』(2015年6月23日刊行,エクスナレッジ,東京,16 color plates + 326 pp., 本体価格1,750円, ISBN:978-4-7678-2028-6 → 版元ページ)の第1部読了.

◆[欹耳袋]本への「書き込み」について(続) —— 筑波大学附属図書館「本に書き込みすることに関する資料集」(2014年1月20日)※しばらく見ないうちにさらに追補されていた.

ワタクシの場合,本への「書き込み」とか「付箋貼り」は昔からしている.たとえば,上の写真の本は修士1年のときに読了した分岐学の教科書:Niles Eldredge and Joel Cracraft 『Phylogenetic Patterns and the Evolutionary Process: Method and Theory in Comparative Biology』(1980年刊行, Columbia University Press, New York, x+349pp., ISBN:0-231-03802-X [hbk])の最終ページだ.生まれて初めて通読した英語の専門書だった.傍線を引き,メモ書きし,読了日を記すというこの書き込みスタイルは今でもまったく変わっていない.

また,右の写真は付箋紙の貼り込みの一例だ.この三巻本はエルンスト・ヘッケルが愛人と交わした書簡集:Norbert Elsner (Hrsg.)『Das ungelöste Welträtsel: Frida von Uslar-Gleichen und Ernst Haeckel [3 Bände]』(2000年刊行,Wallstein Verlag, Göttingen, 1341 pp., ISBN:3-89244-377-7 [set] → 紹介).本の “小口” にはテキストへの付箋を,そして “天” には図版への付箋を貼っている.

本への書き込みについては前に記事を書いたことがある:leeswijzer「本への「書き込み」について」(2013年12月6日).この記事の中で,ワタクシは次のように書いた:

図書館本に勝手に “書き込み” をするのは論外の行為であり,図書資料を「保存」する立場からはもっともなのだが,それは私蔵本には適用されない.書き込みしたければ自分で本を買えということ.書き込み本は極度にパーソナライズされた物件なので,他者が手に取ることを前提としていない.

ところが,前掲記事を書いた筑波大学図書館のライブラリアン氏はそうは考えていないようだ:

読書法について書かれた文献の大多数では、同居家族との関係という観点がすっぽり抜け落ちています。 本は、衣類と同様に、特定個人の独占的な所有物とみなされ、家庭内でも共有しない場合が多いようです。 家庭内では、皿や汁椀は誰のものとも特定しない同じ型のものを共用するのに対し、箸や茶碗は、誰のものかが銘々に固定的に決まっている傾向があります。 私物図書を、属人性の高い、自分ひとりだけの占有物とみなしている文献が圧倒的に多いようです。同居家族を、自身と同じく本を読む人間であるとはおよそ考えていないように見受けられます。

「同居家族との関係という観点がすっぽり抜け落ちています」という指摘はむしろ異様であって,どこからそんな発想が浮かぶのかが理解できない.自分の「指」や「耳」は同居家族とは “共有” が不可能である.それくらい,家庭内であっても図書の “共有” はありえない.ワタクシ的には,読書はきわめてパーソナルな行為なので,たとえ同居家族がいようがいまいが,図書を “共有” するという発想はどこからも出てこない.同じ本が必要ならば各人がそれぞれ買って,自分用にパーソナライズすればいいだけのことだろう.

こと「本」の扱いに関しては,ライブラリアンと一般読者との間に越えられない “溝” があるようだ.そんなに図書を保存したけりゃ,ガラスケースに入れて鍵をかけておけばいいんじゃない? ライブラリアンにいくら文句を言われても,読者の立場から言わせてもらえば,本は書き込みや付箋によってしっかり “身体化” しないと読んだことにならない.もちろん,そういうパーソナライズは図書館から借りた本ではなく,自分で買った本に対して行わないといけない.その最低ラインさえ守られているならば,自分がもっている私物本のパーソナライズに対してあれこれ外野が口出しするのは,まさに「It’s not your business」ということね.他にやることがたくさんあるでしょう.

—— この記事は本録に別途アップしました:「本への「書き込み」について(続)」.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 来月末は瀬戸内エリアを岡山から山口まで遠征するというプランが急速浮上.広島が内分点!

◆[系統樹大全]アマゾン書評:しめい「古今東西のインフォグラフィックスを丹念に分類してくれています」(2015年6月28日).

◆涼風が吹き抜ける今宵は万人をシアワセにする〈風の森〉26BY「ALPHA-Type 1」を開栓した.キヌヒカリ65%精米.アルコール度数14度と低めながら,いかにも〈風の森〉らしいスパークリング感とのどごし.日本市場ではなく,海外市場を狙っているのかな.かの〈獺祭〉のように.サボらずにちゃんと昆布だしを取った正統派だし巻き,さつま揚げ,そしてニシンの粕漬けをアテに.

◆水無月も今日でおしまいだ.明日の天気は下り坂.梅雨空に戻るとの予報.雨雲がすぐそこまで迫ってきた.

◆本日の総歩数=11525歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.7kg(+0.3kg) / 30.2%(+1.1%)


29 juni 2015(月)※七月が駆け足で逃走

◆午前4時半起床.曇り.気温16.9度の肌寒い夜明け.守谷駅での停電によりTXが上下線とも運転見合わせとは稀有のこと.曇りところどころ晴れ間ののぞく観音台.未明の最低気温は16.6度まで下がって,ひんやり心地よかった.午前8時の今も18.2度.予報では乾燥した一日になるらしい.週明けの居室では差し戻された書類がにやにやしていた.

◆居室の書棚の奥から出土した “速記本” たち3冊 —— 竹島茂『速記曼荼羅鉛筆供養:大河内翠山と同時代の速記者たち(上)』(2004年7月1日刊行,STEP, つくば, 本体価格2,500円, 1 plate + 303 pp., ISBN: 4-915834-53-0)&竹島茂『速記曼荼羅鉛筆供養:大河内翠山と同時代の速記者たち(下)』(2004年8月1日刊行,STEP, つくば, 本体価格3,200円, 1 plate + 399 pp., ISBN: 4-915834-54-9)※全2巻で700ページもある日本速記史./武部良明『日本速記方式發達史』(1942年11月25日刊行,日本書房,東京, 360 pp[復刻:STEP,つくば])※第二次世界大戦中に出版された速記史本.速記諸流派の比較分析をしている.本書は(株)STEP@つくば市西新井から復刻された.

◆[欹耳袋]銀座〈伊東屋〉 が新装開店されたので,そろそろ文房具の買い出しにでかけないと.といっても,ワタクシの場合,一ツ橋ノートの罫線なしB5ノート「Lucky — White Superior Note」の買い占めが唯一の目的.

◆夏空の観音台周辺をロングコース徘徊.ネジバナが咲く農林団地は蝉時雨.歩き読み本:古沢和宏『痕跡本の世界:古本に残された不思議な何か』(2015年6月10日刊行,筑摩書房[ちくま文庫・ふ-49-1],東京,271 pp., ISBN:978-4-480-43280-3 → 版元ページ)読了.妄想全開が楽しめる本.前著:古沢和宏『痕跡本のすすめ』(2012年2月17日刊行,太田出版,東京,160 pp., 本体価格1,300円,ISBN:978-4-7783-1297-8 → 書評版元ページ古書五つ葉文庫)には,切ったりえぐったりした “変死体” 的な痕跡本のカラー写真があって憑かれそうになったが,本書はそういうコワい心配はしなくていい.

◆[蒐書日誌]速記で思い出したムカシの本:兼子次生『速記と情報社会:古代ローマから21世紀へ』(1999年5月25日刊行,中央公論新社[中公新書1476],東京,x+240 pp., 本体価格720円, ISBN:4-12-101476-6)の書評:三中信宏「日本語速記法の系譜とこれからを見据える」.もう何冊か日本速記史本があるのだが,ブツは研究室の “森” の奥に埋没しているので,あした発掘しないとわからない.

そういえば,「速記」をオモテに出した小説は,知る限りこの一冊しかなかったなぁ:秦建日子『SOKKI!:人生には役に立たない特技』(2006年4月6日刊行,講談社,東京, 296 pp., ISBN:4-06-213412-8 → 書評版元ページ | ISBN:978-4-06-276364-6 [講談社文庫] → 版元ページ).こんなくだりがあった(pp. 33-34):

「本多くんはさ――そんなに役に立つことが好き?」
「えっ?」
「そんなに、『役に立つこと』、好き?」
くっきり、はっきり。
そして、悪戯っ子ぽい笑顔を浮かべて、更にこう言った。
「そういうのって、『豚に喰われろ』――って感じかな」

◆今日はひさしぶりにハンバーグを焼いた.刻んだ新玉ねぎはあまり火を通さないようにして一枚100グラムのハンバーグに整形.厚手の鉄のフライパンでていねいにアロゼしながら焼きあげる.昨日のラタトゥイユのパスタを添えて食卓へ.今夜の “お水” はめずらしく南アフリカのスパークリングワイン Pongrácz Rosé を開栓.

◆本日の総歩数=12931歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.4kg(0.0kg) / 29.1%(+0.2%)


28 juni 2015(日)※夏日から急速冷却へ

◆午前5時前起床.晴れ.朝日がぎらぎら.気温20.4度.夜中に通り雨があったらしく,地面が濡れている.

◆[自然を名づける]本日の打音:spiketide「美酒のように美書」(2015年6月27日).

◆土曜の┣┣" 撃ち —— 統計学の一般ユーザーにとっては「統計学は最小の学問」であればいいとワタクシは考えます.だって,一般ユーザーがやるべき仕事は “包丁研ぎ” ではなく “厨房仕事” でしょ. “包丁研ぎ” は統計学の専門職人にまかせればいい./Evolution2015 の会長演説が始まっているらしい.ブラジルでの学会大会の情報がリアルタイムで伝わってくるのはやはり新鮮.日本の学会大会もこういうふうになってほしいんだけど,現実はかぎられた数のツイッタラーが発信しているだけだし./岡山からの形態測定学コンサルタント業務一件.

◆夏空が広がるお昼前,気温は27.9度まで上がってきた.正午前には29.1度と,このまま真夏日ライン突破かと思いきや,午後になって天候急変.

◆[蒐書日誌]Einar H. Fredriksson (ed.)『A Century of Science Publishing: A Collection of Essays』(2001年刊行,IOS Press, Amsterdam, viii+312 pp., ISBN:978-1-58603-148-0 [print] | ISBN:978-1-60750-101-5 [online] → 版元ページ [open access eBook]).昨夜はそのスジの関係者との会食だったので,学術出版についていろいろと情報を得た.ワタクシはもともと Elsevier 社のハードカバー本のしっかりした造本が好みだったが,長年 Elsevier と North-Holland との関係がごっちゃになっていた.この科学出版史の論文集に所収されている:Einar H. Fredriksson 2001. The Dutch Publishing Scene: Elsevier and North-Holland(pp. 61-76)を見ると,1880年創業の Elsevier 社が1970年に買収したのが North-Holland 社で,現在,North-Holland は Elsevier の「imprint」のひとつになっているとのこと.これで長年の疑問が解決した.

◆[欹耳袋]withnews「消えゆく「HB」鉛筆 学校の主流は「2B」に トップ交代の理由」(2015年6月28日)※ワタクシ的には芯の硬い鉛筆は最初から敬遠していたので「B」とか「2B」を多用していた.しかし,鉛筆は小学校で卒業し,中学校に入学してからは,0.9mm 2B芯の回転シャープペンシルのみ.当時の速記ユーザーはこれ一択だった.以後,鉛筆とは未練なくオサラバして,大学に入るまでシャープペンシルのみの筆記生活.現在では「速記」ということばがそろそろ死語になりつつあるが,シャープペンシルでもボールペンでも,太字のものは「速記用」としてかつて売られていた.いま使っているシャープペンシルは Faber Castell の1.4mm 2B芯の回転シャープペンシル「e-motion」.木の太軸なのでグリップが心地よい.本やメモなどの書き込み用に最適.概して日本製のシャープペンシルは0.5mm芯がほとんどで,ワタクシ的にはぜんぜん使いものにならない(「H」系の硬くて細い芯は拷問).例外的に,プラチナの 0.9mm〈速記用 PRESS MAN〉はスプリングが効いてとてもいい書き心地なのだが,できればもっと太軸で,しかもノック式ではなく回転式の芯繰り出しならばなおよかった.

◆正午前までは真夏日寸前の暑さで,青空が眩しかったのに,午後になって涼しい東風とともに気温はするすると急降下.たった数時間で10度以上も下がり,午後4時の気温は19.7度,午後6時過ぎには気温18.5度.吹き抜ける東風が冷たすぎる.夕方,厨房にて今季初ラタトゥイユの仕込み.玉ねぎ・茄子・ズッキーニ・完熟トマトなど新鮮な夏野菜さえあれば,あとはオリーヴオイルと岩塩のみでお手軽かつ大量につくれる.そのままいただいてもよし,一晩置いてパスタソースにしたり,さらに煮込んで夏野菜カレーに変身させたりとラタトゥイユは使いまわし自由なのが高い評価の理由.夜になって気温はさらに下がり続け17度台にまで.窓を開けると夜風が寒すぎるので,ぴたぴた閉めきって密閉状態でちょうどよい.

◆さて,今月はあとわずか2日しか残っていない.今年ももう半分が無慈悲にも過ぎようとしている.

◆本日の総歩数=0歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.4kg(+0.4kg) / 28.9%(+0.7%)


27 juni 2015(土)※雨しとしと降り続く

◆午前6時のろのろ起床.報いのうう…….外は雨.いまの気温は21.2度.湿っぽい風が吹き込んだせいで,本たちがしわしわになっている.空はだんだん明るくなってきたが,まだ小雨がしとしと降り続いている.午前10時の気温は22.9度.

◆[自然を名づける]本日の打音:日々の破片「『自然を名づける』を読んだ」(2015年6月26日)※どうもどうもありがとうございます.

◆[蒐書日誌]HONZ:更科功「『ネアンデルタール人は私たちと交配した』「ズル」をしないで大逆転した男の一代記」(2015年6月27日).スヴァンテ・ペーボ[野中香方子訳]『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(2015年6月30日刊行,文藝春秋,東京,366 pp., 本体価格1,750円, ISBN: 978-4-16-390204-3 → 版元ページ)の解説者による書評.

◆[欹耳袋]日経DUAL・中野円佳さん、私達だってモヤモヤしています! —— 「妻がキレた「つまらない仕事いつまでやらせるの」:イクメン世代の本音座談会(上)稼ぎ、家事分担、夫の昇進…夫婦の認識のズレを解剖」(2015年6月22日)|「「夫婦共に緩い正社員」が最も理想的?:イクメン世代の本音座談会(中)「育児のほうが大変、仕事に逃げたい」心理も」(2015年6月24日)|「本当は「夕飯を家で食べる父」になりたい:イクメン世代の本音座談会(下)家事代行サービスの利用は「妻のため」」(2015年6月26日).

◆今日は終日ぱっとしない空模様で,空気も湿っぽかった.春学期は毎週金曜の定例都内出撃が大事なので,翌日は休養をしっかり取ることにしている.とりわけ,昨夜の “乱行” が祟り,どこにも外出せず,おとなしく引きこもる一日だった.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「エセ関西弁、なぜバレるの?(謎解きクルーズ):抑揚や会話のオチ・ノリ、練習しいや」(2015年6月27日)※確かに関西弁の “四声” はものすごむつかしいしなあ.関西弁のイントネーションをしっかり勉強したい人はこの本を:山下好孝『関西弁講義』(2004年2月10日刊行,講談社[選書メチエ292],東京,ISBN: 4-06-258292-9 → 版元ページ).この本は十年後に講談社学術文庫に入った.演習したいなら:山下好孝『うちかて20分でマスターできるわぁ基礎関西語』(2005年3月1日刊行,日本放送出版協会,NHK日本語なるほど塾2005年3月号)を.

◆本日の総歩数=0歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.0kg(−0.3kg) / 28.2%(−0.9%)


26 juni 2015(金)※経堂〜梅ヶ丘〜湯島

◆午前4時半起床.気温19.0度.北東風冷涼.進化学会東京大会の演題登録は「7月3日(金)」まで延長された.早期割引参加登録を忘れないようにしよう.

◆[欹耳袋]毎日新聞「自民党:安保法案で報道批判続出…改憲派の勉強会」(2015年6月25日)※自民党中堅→「言動が国民からどのような目で見られるか理解していない」/公明党幹部→「気に入らない報道を圧力でつぶそうとするのは情けない」. “右” の軸がどんどんズレていって,いまやほとんど全員が “左” 扱いになってしまった.極右政治体制の出現./琉球新報「百田氏発言をめぐる琉球新報・沖縄タイムス共同抗議声明」(2015年6月26日).

◆定例都内出撃の朝 —— 午前7時半,つくば駅.すでに蒸し暑い.今日は都内を転々とすることになっている.雨が降るとの予報なので,傘はちゃんと携帯してきた.新宿駅にて小田急乗り換え.都内の気温は23.1度.曇りところどころ晴れているみたい.午前10時前,曇り空の農大キャンパス.気温はすでに夏日ライン寸前.かなり蒸し暑い.避暑地であるコンピューター演習室にこもる.

  • #NodaiStat 本日の「実験データー解析概論」は乱塊法についての解説とPC実習です.後半は二要因実験について説明します. posted at 10:07:03
  • #NodaiStat 本日の「実験データー解析概論」は乱塊法と多重比較まで説明しました. posted at 12:05:21

◆お昼休み,雨がぽつりぽつりと降ってきた.

  • #NodaiStat 今日の「生物統計学」は変量間の共変動と相関について解説します.後半は多変量データについての話を. posted at 12:50:21
  • #NodaiStat 講義室なう. posted at 12:57:34
  • #NodaiStat 本日の「生物統計学」は変量間の共変動・共分散・相関係数についての解説とともに,多変量データの「闇」について触れました.来週は多次元データの[不]可視化です. posted at 14:48:32

◆定例高座がはけて,農大通りを経堂に向かう.今日の農大講義では多変量確率分布の話をしようとしていたのだが,今年の新入生から「ベクトル・行列」フリーの世代になったことを教壇で思い出し,かなり苦しいことになった.ことばとして線形代数を知らないと,いちいち成分ごとの演算をしないといけないし,そのうち睡魔が降臨するし.ときおり雨粒が落ちてくる曇り空.不快指数が高すぎるので,経堂駅前の珈琲館に緊急避難.やっと一休み.いつもならこのままつくば直帰なのだが,今日はこれからが長い.雨が本降りにならないことを祈るのみ.

◆午後3時過ぎ,残念なことに雨足が強くなってきた.人生初の梅ヶ丘駅下車.傘が必要な降り方.片側一車線しかない細い駅前本通りをうねうねたどる.ときどき地図をチェックしていたが,うっかり通り過ぎて世田谷線の踏切まで行ってしまいUターン.午後4時前にやっと赤堤の〈ISIS編集学校〉にたどりついた.玄関ロビーはいきなりすでに高天上の上まで書棚が配置されている書庫.ここは「井戸の底」を模したという設計で,その名も〈井寸房〉と名付けられている.さらに,奥のメインホール〈本楼〉は四方の壁が書棚になっている.ホール中央には巨大なテーブルがあり,ここが高座に早変わりするとのこと.おそるべき本の館である.応対してくれたスタッフに聞いたところでは,上の階にも同じくらい大量の本が詰まっていて,全部で6万冊ほどもあるらしい.夜中になればきっとボルヘスの亡霊が紙を食べているにちがいない.今日ここに来た目的は,8月29日(土)に予定されている〈ISISフェスタ~15周年の本楼夜学~〉での高座についての打ち合わせ.松岡正剛御大はとなりの大テーブルで別件のミーティング真っ最中だった.一時間ほどミーティングと写真撮影,そして事前宣伝用PR動画撮り.終って外に出たら雨はさらに強くなっていた.

◆[欹耳袋]講談社〈クッキングパパ30周年特設サイト〉※連載が始まった最初のころは毎週ちゃんと読んでいたもんなぁ.それにしても30年ですかー./林岳彦「相関と因果について考える:統計的因果推論、その(不)可能性の中心」(2012年6月25日)[slideshare] ※確かに Judea Pearl はなぎら健壱によく似ている(そこですかっ!)

◆午後5時に梅ヶ丘駅に戻り,今度は湯島に移動だ.午後6時半,湯島駅にて集合したのち,まずは手作り料理の店にて日本酒にぶくぶく溺れ,さらに二軒目の蔵造りのバーにてシングルモルトにずぶずぶ沈み,つくばに帰り着いたのは午後11時半だった.雨はまだ降り続いていた.今日は朝から夜まで実に充実しまくった都内出撃日だった.

◆本日の総歩数=15699歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 93.3kg(0.0kg) / 29.1%(−0.4%)


25 juni 2015(木)※夕日に映える本の山

◆午前5時前起床.晴れ.気温20.2度.東風が涼しい.薄曇りの観音台は午前8時の気温が22.4度.湿度が高くてやや蒸し暑い.

◆[欹耳袋]立ち上がる国立大学 —— 琉球新報「国旗・国歌要請、琉大「議論棚上げ」 学長が批判「国粋主義的」」(2015年6月25日)※「国が大学にグローバル人材の育成を求める一方で、国旗掲揚や国歌斉唱を求めるのは国粋主義的だ」./毎日新聞「滋賀大:「データサイエンス学部」設置へ ビッグデータ解析、新産業創出を期待 17年度開設目指す」(2015年6月23日)※「海外にはビッグデータ専門の学部が多数あるのに、日本には統計学の学部さえない」— 確かに.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 居室カレンダーは早々とめくられて7月になった.今年ももう半分が過ぎてしまうぞ./来月の不在申請一式提出.8不在日/22労働日=36%不在率 — きわめて優良すぎる勤務態度./某急浮上案件についての提案・参画理由書(案)を所内放流./Göteborg 宛てに投票メール.

◆[欹耳袋]ITmedia ニュース「日本の博士論文を横断検索できる「CiNii Dissertations」NIIが試験公開」(2015年6月24日)※「正式公開は10月の予定」|をを,これか:〈CiNii Dissertations〉.ワタクシの学位論文もちゃんとエントリーしているぞ.しかし,デジタル化はされていない.|国立国会図書館「学位論文(博士)のデジタル化実施に係る著作権処理について」には「平成3(1991)年度から平成12(2000)年度までに送付を受けた学位論文のデジタル化」とあるので,ワタクシのブツ(1985年)は範囲外か.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 某NPO法人の監査作業を終え,関連書類一式の返送準備./某連載原稿1242字.図版とともに編集部にメール送信./┣┣" 撃ちリストに真っ赤な “征伐ライン” が次々と引かれていくのは快感ではあるが,今日はそろそろ限界かもしれないな.

◆[蒐書日誌]夕日を浴びて本の山がさらに隆起 —— スヴァンテ・ペーボ[野中香方子訳]『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(2015年6月30日刊行,文藝春秋,東京,366 pp., 本体価格1,750円, ISBN: 978-4-16-390204-3 → 版元ページ)※ご恵贈どうもありがとうございます/ダグラス・J・エムレン(文)/デイヴィッド・J・タス(イラスト)[山田美明訳]『動物たちの武器:闘いは進化する』(2015年6月23日刊行,エクスナレッジ,東京,16 color plates + 326 pp., 本体価格1,750円, ISBN:978-4-7678-2028-6 → 版元ページ)※これは書評本として/ランドール・マンロー[吉田三知世訳]『ホワット・イフ?──野球のボールを光速で投げたらどうなるか』(2015年6月25日刊行,早川書房,東京,383 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-15-209545-9 → 版元ページ)※これまたいただきもの感謝感謝.ヘタウマなイラスト満載でおもしろそう./アドリアン・フルティガー[小泉均監訳/越朋彦訳]『図説 サインとシンボル』(2015年6月24日刊行,研究社出版,東京,104+373 pp., 本体価格5,500円, ISBN:978-4-327-37739-7 → 版元ページ)※あのフルティガーだもん,買うしかないっしょ./伊藤悠『シュトヘル・第10巻』(2014年10月5日刊行,小学館,東京,ISBN:978-4-09-186499-4 → 版元ページ)ならびに最新刊『シュトヘル・第11巻』(2015年6月17日刊行,小学館,東京,ISBN:978-4-09-186105-3 → 版元ページ)※西夏文字の勉強.

◆今日はさくっと撤収.今日の最高気温も夏日ライン超えの27.4度だったが,日暮れとともに涼しくなってきた.熱帯夜ということばは幸いまだ使う必要がない.

◆本日の総歩数=3562歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.3kg(−0.5kg) / 29.5%(+0.9%)


24 juni 2015(水)※夏の日差しと蝉時雨

◆午前4時半過ぎ起床.昨夜遅くまで暴れていた百鬼夜行は朝日とともに消え去る.気温16.9度.朝からすっきり青空が広がる観音台は前夜暴れた雷雨のなごりがそこかしこに水たまりを残している.午前8時の気温は20.9度.

◆[欹耳袋]NHK NewsWeb「世界自然遺産の小笠原 固有生物が絶滅の危機」(2015年6月24日)※クマネズミが相手だと,仕掛け罠なんかじゃぜんぜんダメだろうなあ.殺鼠剤で皆殺ししかないかも.つ ウィリアム・ソウルゼンバーグ[野中香方子訳]『ねずみに支配された島』(2014年6月15日刊行,文藝春秋社,東京,カラー口絵 iv + 302 pp., 本体価格1,800円,ISBN:978-4-16-390081-0 → 目次版元ページ)※ワタクシの書評:三中信宏「自ら蒔いた種を自ら刈り取る宿命」(2014年6月21日).それにしても千葉聡さんは髪が白くなったなあ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 秋の数理統計研修の事務局が動き始めたと思ったら,同時に筑波事務所研究交流課も動き始めた.そろそろ毎年恒例の「白羽の矢」を方々に発射する季節になった. “テポドン” が接近してきたら地対空迎撃しないようによろしくよろしく./10:30〜11:00所議報告&領域会議.となりの研究所から “ヤバい毒劇物” が転がり出てきた事案のおかげで,農水国研すべてに「緊急毒劇物捜査ミッション」が降ってきた.役員同行ですべての居室&別棟の棚・引出し・段ボール箱・冷蔵庫までしらみつぶしにするらしい.霞ヶ関からの “御下命” なので,ムダな反論や抵抗は無用.要請書にはどういうわけか劇毒物のみならず「不審な物」という一語が付け加わっている.ワタクシの居室冷蔵庫にはバクハツ系日本酒が氷温安置されているが,アレも「不審な物」になるのだろうか./ひさしぶりに「マンション経営しませんかぁ?」というセールス電話が研究室にかかってきたので,あわてず騒がずいつもの「開線放置」する.このままあと半時間ほったらかしにするだけ.うっとおしい勧誘電話を撃退するベストの方法./農大補講日を教務に申請メール送信.

◆[欹耳袋]iPhylo | Visualising Geophylogenies in Web Maps Using GeoJSON | 24 June 2015.

◆カンカン照りの昼休み.気温は28.1度まで上がり,蝉しぐれの浴びながらロングコース徘徊.田んぼの稲は青々と伸びている.炎天下の歩き読み本:倉谷滋『形態学:形づくりにみる動物進化のシナリオ』(2015年4月30日刊行,丸善出版[サイエンス・パレットSP-024],東京, viii+212 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-621-08930-9 → 目次版元ページ).よけい暑くなったかもしれぬ.午後の最高気温は28.3度.寒気が東海上に抜けたとのことで,昨日までのような兇悪な積乱雲が暴れまわるようなことはなかった.

◆[欹耳袋]shorebird 進化心理学中心の書評など「書評「形態学」」(2015年6月24日)※グッドタイミング.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 湯田温泉の宿を速攻ゲット.長州密議である./こちらから白羽の矢を放つ前に,別件の白羽の矢が飛んできた.うわぁ,網走かぁ…….長州密議でワルいはかりごとをして,網走に送られるというのは運命か.いずれにしても二つ返事でOKした.網走は大学の学部時代に鉄路一人旅して以来まったく行っていない.あの道北〜道東コースは:羽幌線→宗谷本線→天北線→興浜北線→バス→興浜南線→名寄本線→渚滑線(寄り道)→湧網線だった.留萌から網走へのこのコースに現存する鉄道は宗谷本線を除けばまったくない./農大から補講講義室が確保できたとの返信メールあり.

  • #NodaiStat 「実験データー解析概論」補講は「7月7日(火)3限・342教室」で確定しました. posted at 16:00:24
  • #NodaiStat 「生物統計学」補講は「7月13日(月)3限・243教室」で確定しました. posted at 16:01:06

◆午後3時前に「職場巡視」.事務のみなさんがぞろぞろやってきて,研究室のチェック.まぁ,うちなんかキケンな薬品だの機材はまったくないんだけど,ヒマラヤのようにそびえ立つ「本の山」があるもんねぇ…….とくに大きな問題点はなかったようだ.

◆[欹耳袋]京都2題 —— 朝日新聞デジタル「京都)アスタルテ書房の思い出、亡き店主の長男語る」(2015年6月23日)/日本経済新聞「京都の交差点名に法則は?(謎解きクルーズ)」(2015年6月20日)※元は「東西を先に呼ぶ習慣」,その後「有力な町が面する通りが先にくるように」,結果として「東西優先、南北優先が入り交じるようになった」.

◆夏向きの “お水” が旨い季節になりました.久留米〈庭のうぐいす〉特別純米「なつがこい」.まさに酸味の立つ清涼飲料水.アルコール度数が低い(15度)ので,キンキンに冷やしてうぐうぐと.オンザロックもまた良し.

◆明日は,わるだくみコーディネーターとしてのお仕事をまずこなさないといけない.

◆本日の総歩数=11196歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.8kg(+0.5kg) / 28.4%(−0.5%)


23 juni 2015(火)※さなぶりと百鬼夜行

◆午前4時半起床.曇り.気温18.8度.榎戸の黒猫さんに荷物を運び込んでから出勤.曇りときどき晴れの観音台は湿り気のある南風が吹いている.気温22.1度.予報では午後は天候が豹変するらしい.要注意.朝イチの BGM はヴェルディの歌劇〈アイーダ〉全曲.アルノンクール/ウィーン・フィル.

◆[欹耳袋]フーリエ級数による曲線近似の視覚化:n=1〜4n=11.※くるくる回る “epicycle” がかわいい.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 松田隆美・徳永聡子(編著)『世界を読み解く一冊の本』(2014年10月10日刊行,慶應義塾大学出版会[平成25年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京, 1 color plate + vi + 239 + 44 + 2 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-7664-2181-1 → 目次版元ページ)第2刷増刷のための “蟲採り” を終え,三田に返信メール送信.

◆正午前に気温25度を越えた観音台は夏の日差しがさんさんと降り注ぎ,セミの合唱が響きわたる.今日の昼休みは圃場の作業棟にて,農環研としては今年が最後となる〈さなぶり〉があり,焼きそばやらおにぎりなど炭水化物の大量摂取に励んだ.真っ昼間の別棟に職員がぎゅうぎゅう詰まると気温がさらに上昇し,いやが上にも食欲亢進.アルコール抜きだから,ひたすら食べるしかないっしょ.ソース焼きそばを食べたあとで,一人あたりおにぎり2個がデューティ.お茶しかないもんで,つい大食してしまい,夕方まで蛇のようにゆっくり時間をかけて消化しないとダメかも.

◆[蒐書日誌]田中康弘『山怪:山人が語る不思議な話』(2015年6月16日刊行,山と渓谷社,東京,254 pp., 本体価格1,200円, ISBN:978-4-635-32004-7 → 目次版元ページ)※昨夜読了.蒐集範囲のメインが狐狸・人魂・隠れ里・神かくしなので,やはり『現代民話考』に近い内容だった.あったること.|北海道新聞「「山怪 山人が語る不思議な話」を書いた 田中康弘(たなか・やすひろ)さん」(2015年6月21日).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 『みなか先生』の “蟲採り” だん.暑くなってきたせいか,方々にいるわいるわ(汗).あとでまとめて編集部に連絡しないと./ひさしぶりに WebOPAC から外部複写依頼をした./申請中の案件が採択されたとの連絡あり.〈竹林〉に〈歓びの泉〉湧く.

◆[みなか先生]Vanity of vanities「平易な言葉の重さ」(2015年6月21日) とてもありがたい評です.統計学者は「真」とか「偽」をお手玉のように転がすけど,要するに「アブダクション」をやってるんでしょうと言いたい./暑い図書館「統計王国」(2015年6月16日).

◆[欹耳袋]大学まわりの百鬼夜行 —— 科学政策ニュースクリップ「「文系学部廃止」とは何か、科学技術イノベーション総合戦略2015」(2015年6月22日)/日本経済新聞「国立大 文科省通知の波紋(上)人文知、民主主義支える(佐和隆光・滋賀大学長) 」(2015年6月22日)※「「ビッグデータ時代の人材養成」を目指すデータサイエンス学部の創設(2017年度予定)」—!/SankeiBiz「茨大を悩ませる“南北問題” 生き残り競争、国立大学も例外にあらず」(2015年6月21日)※「茨城県南部と北部の格差問題」「入試合格者が南、つまり併願先の首都圏の大学に流れてしまうのだ」./Impact Factor Search:マジで IF だけで評価されたらたまったもんじゃない学問分野って方々にあると思う.

◆空もまた百鬼夜行 —— 昼下がり,石岡・土浦から阿見にかけて兇悪積乱雲が暴れているような.午後4時過ぎ,いきなり雲行きがアヤシクなってきたと思ったら,雷鳴とともに雨が降りだした.大降りにならないうちに撤収した方が身のためかもしれない.降っては止むスコールをかいくぐって帰宅だん.つくばの上空は真っ赤っ赤.NHKニュースによると,つくば市森の里で時間雨量80mm超.牛久や龍ケ崎では道路冠水箇所があるらしい.午後5時過ぎのスコールは南からの兇悪雷雲によるものだったが,その後,今度は北から新手の積乱雲が雷とともに南下してきた.なんとも騒がしい宵の口だ.夜になっても雨は降り続く.梅雨ではなく盛夏の夕立が連日続いているようなもの.季節の先取りがやや早過ぎるような.

◆本日の総歩数=4091歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)= 93.3kg(0.0kg) / 28.9%(−0.9%)


22 juni 2015(月)※全館空調開始の夏至

◆午前5時前起床.やや雲が多い夜明け.朝日が昇る.いまの気温は17.2度とひんやり.北東からの微風.夏至の朝の観音台は雲が広がっている.気温は19.9度.湿気あり.今日から全館空調の “試験運転” がやっと始まる.

◆[欹耳袋]ポール・J・シルヴィア[高橋さきの訳]『できる研究者の論文生産術:どうすれば「たくさん」書けるのか』(2015年4月7日刊行,講談社サイエンティフィク,東京, xii+178 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-06-153153-6 → 版元ページ|原書書評:書評篇実践篇投稿篇共著篇)のアマゾン書評「内容が最高なのに、最近の講談社の印刷は最低!」(2015年6月21日)※図版は原書よりも大幅にマシになっているはず.

◆午前9時半,全館空調 “試験運転” スタート.

◆[蒐書日誌]みごとなる double-“book”ing 同時に2冊も —— 倉谷滋『形態学:形づくりにみる動物進化のシナリオ』(2015年4月30日刊行,丸善出版[サイエンス・パレットSP-024],東京, viii+212 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-621-08930-9 → 目次版元ページ)※有朋堂書店@吾妻にてやっと入手.都内でぜんぜん遭遇しなかったのに,有朋堂,エラい! と喜んだのもつかのま,観音台に来てみたら,アマゾンから同じ本が届いていた(orz).どこかで買わねばという強迫観念が “二重買い” を誘発したにちがいない.

もう1件の “二重買い” は:市川伸一『考えることの科学:推論の認知心理学への招待』(1997年2月25日刊行,中央公論新社[中公新書・1345], 東京, viii+186 pp., ISBN:978-4-12-101345-3 → 目次版元ページ)※ひょっとしたら二度買いかもしれないと思いつつ買ってしまったら,案の定 “二重買い” だった.しかも,旧著はしっかり付箋まで貼って読み込んだのに,それを忘れてしまったとはウカツの極みでお天道さまに顔向けできない.

◆[欹耳袋]「”田舎”で生き延びる方法」再訪 —— 粕谷英一さんの「”田舎”で生き延びる方法」(1999年11月25日:バ-ジョン1.04)を最後に読んだのは前世紀末のことだったから,それからもう15年もの年月が流れたことになる.しかし,ワタクシが最初にこの「サバイバル・ガイド」を読んだのは,さらにその5年前にさかのぼる1994年(バージョン1.03)だった.当時,新潟大学教育学部に在籍していた粕谷さんは,ローカルな(すなわち “田舎” )で研究者が生き延びるためのポイントをこの文書にまとめた.

この「”田舎”で生き延びる方法」は当時の若手研究者の間に染みこむように広がり,その影響は想像以上に大きかった.ワタクシと同世代の研究者たちは一度はそれを目にしたにちがいない.かく言うワタクシも,1994年9月に EVOLVE メーリングリストを開設するにあたって,この文書に強く後押しされたことを,開設直後のアナウンス(EVOLVE:38 5 September 1994 — EVOLVE 会員のみアーカイブへのアクセス可能)で次のように記した:

送信者 minaka@niaes.affrc.go.jp
送信日付 Mon, 5 Sep 94 16:34:17 JST
件名 [EVOLVE:38] Purpose and Scope of EVOLVE Mailing List

EVOLVE networker 諸氏:

9月1日のEVOLVE開設以来,私自身がメイリングリスト(ML)の管理技術を学ぶ傍ら,連日届くメイルでの加入申込の処理に追われています。5日午後4時の時点で会員数は60名に近づいています。

5日目に入って少し時間的余裕ができたので,EVOLVE成立の背景とこのMLの目的および範囲について私の考えをお話しします。

 [1] EVOLVE:その成立前夜

私は,この8月19日に進化生物学史文献リストを,そして8月23日に系統生物学の書評原稿を「私が知っている範囲」の e-mail users に送りました。その中(23 Aug)で,

 > 先日から約20名の方にこのようなメールを勝手にお送りしていますが,
 > 送り先は私が知っている範囲に限られています。数ヵ月前に東大の足立
 > 直樹氏が「生態学者e-mailリスト」を配付されていましたが,そろそろ
 > 日本でもインターネット上での進化生物学の「対話」の場を整備する必
 > 要があると思われます。粕谷英一氏の言うように「田舎で生き延びる」
 > 方法の一つは「精神的補給」を絶やさないことです。Mailing listでの意
 > 見交換や(「紙爆弾」ならぬ)「電子爆弾」のやり取りはそのための有
 > 効な手段だと考えます。

と書いたところ,何人かの方から肯定的な返事が返ってきました。しかし,その頃(わずか2週間前!)の私はMLに関して完全な無知でした。また,返ってきた返事の多くも,「進化生物学のMLがあればいいけれど,実際にMLをどうやって作るのかは知らない」という内容でした。

ところが,8月31日になって事態が急速に進展しました。ML開設に関する質問を農林水産技術会議筑波事務所電子計算課の江口尚さんに話したところ,農林水産研究計算センターがいま進めようとしているML支援体制の試行として開設してはどうか,そしてe-mailアドレスの名簿をすぐ出してほしいという返事が即座に返ってきました。あとは,すべて江口さんまかせで,翌朝研究所に来てみたら,テストも終わり何時でもOKだからEVOLVE開設のアナウンスを流して下さいという返事が届いており,9月1日正午のEVOLVE開局が実現したわけです。

……[略]……

 [2] 動機と背景

進化生物学の諸領域は互いに情報交換しなければ研究を進めることが難しくなっています。EVOLVEの大きな存在理由もまたここにあります。進化生物学のさまざまな領域の研究者が問題点や意見を出し合って討論することが,EVOLVEの目指すところです。

さて,進化生物学研究者間の情報交換や討論の場としては,私の知るかぎり,

  1. Networks in Evolutionary Biology (ISSN 0911-6893) NEB: 河田雅圭さん主宰[1986-1988:現在休刊中]。 [EVOLVE:12]のコメント参照。
  2. Shinka (ISSN 0919-4290) 進化学研究会: 斎藤成也さん主宰[1989-現在]。詳しくは[EVOLVE:31]を参照。

の二つの雑誌がすでにあります。編集方針の異なるこの二つの雑誌の成功は,分野間の交流と情報交換を研究者自身が希望していることの現われでしょう。もちろんEVOLVEは電子ネットワークですから,これらの雑誌とは異なる形態の議論も可能になるかもしれません。

粕谷英一(新潟大)さんがこの3月に配布された「”田舎”で生き延びる方法」という文書をご覧になった方も多いと思いますが,その中で,電子メイルは「万難を排して」でもつなげる必要があると書かれています。とかく孤立しがちな研究環境の中で研究者が「やる気」を逓減させない有力な手段の一つは,他の研究者などから刺激を受けて「精神的励起状態」に身を置くことです。この点で,e-mailのメイリングリストは効果的だろうと考えます。個人的なことながら,この粕谷文書がEVOLVE開設の深層動機となったことは明白です。

……[以下略]……

1994年9月5日 三中信宏

以上,長々と引用した.要するに,ローカルに孤立した研究環境に置かれた研究者が「研究する気をなくさない」ためには,近縁な研究者たちとの日常的なつながりが必要だろう.メーリングリストはそのための(20年前の当時としては)唯一の手段であるとワタクシは考えた.

20年前のことなど「昔話」にすぎないが,あらためて「”田舎”で生き延びる方法」を読み直してみると,その年月の流れに茫然とする一方で,そこに書かれていることはおそらく今でも有効であることがわかる.ワタクシ自身が研究活動的には “田舎” というしかない職場に居続けてすでに四半世紀になる.そのなかで研究者としての生きていくための大技小技についてはすでに書き留めた.今日ひさしぶりに「”田舎”で生き延びる方法」を読み直してみて,ワタクシが心がけてきたことは結果的にこの粕谷文書に書かれていることに集約されていることをあらためて認識した.

大学院を出てローカルな “田舎” に職を得る若手研究者は現在も多い.任期のあるなしに関係なく,赴任した場所でしっかり生き延びないことにはその先のキャリアは期待できない.ときに迷いつつも日々歩き続ける研究者によって粕谷さんの「”田舎”で生き延びる方法」はこれからも読まれ続けていくだろう.

—— 以上のコンテンツは別記事「「”田舎”で生き延びる方法」再訪」でも公開しました.

◆本日の総歩数=2920歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.3kg(0.0kg) / 29.8%(−0.1%)


21 juni 2015(日)※曇り空から梅雨空へ

◆午前5時半起床.曇り空の竹園エリア.気温19.0度.雨はまだ降り出しそうにない.午前8時の気温は20.9度.東風.最新版の R version 3.2.1 (2015-06-18) ダウンロード&インストール.

◆[欹耳袋] 細野豪志オフィシャルサイト「文系学部廃止令に物申す」(2015年6月19日)※「希望の光は理学部出身の山極寿一総長が敢然と反旗を翻したことだ。今こそ、国立大学関係者は学部を超えて戦うべきである」— 「文系」を自称する研究者たちはコンパクトにまとまっているから “一網打尽” のターゲットにされるんだから,もっと戦略的に分散して潜伏すればいいんじゃないかと思う.たとえば「農環研生物学哲学領域」とか(笑),その気になればどこにでも “草” として潜り込めると思うんだけど.こういう状況では,とりすましたような潔さは不徳で,じたばたする方がむしろ美徳でしょう.

いわゆる「理系」研究者もうかうかしてはいられない.役に立つかどうかで「文系」研究者が殲滅されたとしたら,その同じ “刃” は次は自分に向けられるかもしれないから.「文系」と「理系」の研究者は,戦略的に分散し,生産的に “混じり合った” 方がいいとつねづね思っている.研究者が,生まれ育ったホームグラウンドから離れて “分散展開” するとき,他分野と交じり合いつつもキャリアをつくれるようなら問題なし.うまく “化ける” ことができるか,つぶれてしまうかの差異は大きくなるだろうが.

リアルな研究組織としての研究者コミュニティーのまとまりではなく,ある意味 “ゲリラ” 的な個別研究者の生き残りとキャリア形成は積極的に外に求めていくしかない.体系だった知識は自分でそれぞれ集めてつくっていくということだ. “草” になった研究者はそれぞれ研究アウトプットを “種[たね]” を残す.次代の研究者はそれをひとつまたひとつと集めていく.画一的な知識体系ではなく,変異をともなった知識体系が継承されていくだろう.

知識体系の何らかのまとまりはある個人または私塾という教育継承システムがあれば可能かな.いま以上に大学や研究機関への “外的圧力” が強まれば現場を立ち去る研究者はきっと増えるだろう.そのとき,何らかの代替システムが出現すると思う.もちろん,考えようによっては制度的な “祖先返り” だから試行錯誤は避けられないだろう.オンラインとかSNSを駆使することになるのかな.あるいは,日本と海外をまたにかけて研究活動をするという手も最近では現実味を帯びているでしょう.今年の進化学会大会(中央大学後楽園キャンパス)でもそういうワークショップ(WS-09)が企画されている.

そもそも,消え去るのは「文系」,生き残るのは「理系」という対置は “人為分類” の極致.「理系」とか「文系」って何の根拠もない区別であることは,一世紀半前に William Whewell が “学問分類” を論じた時点でとうの昔に決着がついているはず.この期に及んで,またしても「理系」vs「文系」の分野間対立(対置)を論じるのは時間のムダだし,やるべきことはほかにあるでしょう.

◆雲が厚くなってきた昼下がり.まずは浄水をゲットし,〈庭のうぐいす〉なつがこい一升瓶をぶら下げ,さらに天然鰤のカマと本を買い込んで帰還.午後1時の気温は23.5度.不快指数が上昇中.雨の降り出しまではあと1時間ほどかな.午後2時過ぎ,雨が降りだし,いきなり雷鳴とともにスコールになった.

◆[蒐書日誌]田中康弘『山怪:山人が語る不思議な話』(2015年6月16日刊行,山と渓谷社,東京,254 pp., 本体価格1,200円, ISBN:978-4-635-32004-7 → 目次版元ページ)※『遠野物語』とか『新耳袋』ではなく,むしろ『現代民話考』に近い内容ではないか.

◆[欹耳袋]旅と鉄の盲腸〈駅のエスカレーター・「左空け」の境界線〉 —— エスカレーターの「右空け」と「左空け」についての考現学的リサーチ.ご存知の通り東京は「右空け」,大阪は「左空け」.では京都は?というとみごとに「混じっている」らしい.京都でのエスカレーターの「右空け」と「左空け」をコントロールしている自己組織化ルールはきわめてシンブルなようで,要は「直前の人が右・左のどっちに立っているかによって後続の右・左が規定される」ということ.ワタクシ自身が聞いたところでは,直前の人が「左空け」であれば「地元の人なんやな」と後ろに続き,もしも「右空け」であれば「おのぼりさんやししゃあないなあ」と後ろに続く.実はコワいコワい京都ルール.しかし,観光都市ならではのフレキシブルな自己組織化ルールでもある.京都の「境界的複雑さ」については,この記事の「まとめ編その2.京都市内の不思議」にわざわざ特記されていた.

◆午後6時,雨はやっと上がったようだ.そろそろ厨房に入らないと.

◆本日の総歩数=7022歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=93.3kg(+0.5kg) / 29.9%(0.0%)


20 juni 2015(土)※青空が広がる土曜日

◆午前5時過ぎ起床.ひさしぶりのすっきり青空.朝日がまぶしい.気温16.0度.涼しい.昨日までの梅雨空むしむしとは一転して,朝から青空が広がり,乾いた涼風が吹く.怠惰なトド(not ┣┣" )と化するには最適な空模様.

◆[蒐書日誌]ワタクシも一章を寄稿した:松田隆美・徳永聡子(編著)『世界を読み解く一冊の本』(2014年10月10日刊行,慶應義塾大学出版会[平成25年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京, 1 color plate + vi + 239 + 44 + 2 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-7664-2181-1 → 目次版元ページ)が増刷されるとのうれしい連絡メールあり.あー,急いで “蟲採り” しないと(月末締切).

◆[欹耳袋]NHK特報首都圏「ビジネスホテルが取れない~都心の宿泊困難 解決策は~」(2015年6月19日放映).解決策は「ない」ということで決着.首都圏に限ったことではないので,「宿」はとにかく早く確保するしかない.

◆つくばセンターからつくバス乗車.木曜の飲み会で車を筑波事務所に放置してきたので,その回収に向かう.夏の青空が広がる.筑波事務所→農環研→〈モルゲン〉と回って,正午前に帰還.〈モルゲン〉の列に並ぶお客さんのパンの “爆買い” っぷりにあきれるばかり.午後の最高気温は26.6度と夏日ラインを超えながらも,空気が乾いているので快適な寝読みシエスタタイムを満喫できた.

◆[蒐書日誌]正木香子『本を読む人のための書体入門』(2013年12月25日刊行,星海社[星海社新書・40],東京,206 pp., ISBN:978-4-06-138541-2 → 版元ページ)※読了.著者ブログ〈文字の食卓〉の書籍化とのこと.とてもおもしろい. “絶対文字感” ってなんだろう. 「朝日・毎日・読売の三大紙は新聞の切れ端の書体から瞬時に見分けられるのが「真性」活字中毒者の症状だ」(p. 71)※府川充男のリーインカーネーションかと思った. 速攻で読了.文字愛,文字愛.ひさしぶりに『聚珍録』をひもといてみますか./深海菊絵『ポリアモリー:複数の愛を生きる』(2015年6月15日刊行,平凡社[平凡社新書・777],東京,238 pp., ISBN:978-4-582-85777-1 → 版元ページ)※読了.アメリカ現代社会の「運動」としてのポリアモリーを知るには参考になるだろう.ワタクシ的にはナチュラリストによる “自然観察レポート” のような第三者的な乾いた読後感を覚えた.

◆[欹耳袋]三月記(仮題)「訃報 「アスタルテ書房」店主・佐々木氏ご逝去」(2015年6月17日)※「アスタルテ書房については、ご子息には引き継がれる意思がまったくないそうなので、このまま閉店となるのでしょう」— 残念残念.

◆ひさしぶりに何もない土曜日だった.

◆本日の総歩数=2252歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.8kg(0.0kg) / 29.9%(−0.4%)


19 juni 2015(金)※しとしと都内出撃日

◆午前5時起床.気温18.5度.北東風強し.ときどき雲間から朝日が差し込む空模様だが,今日の定例都内出撃に傘は手放せない.

◆[系統樹大全]アセンス書店日記「『 THE BOOK OF TREES 系統樹大全」(2015年6月17日).

◆定例都内出撃日 —— 午前7時半過ぎ,つくば駅.定例都内出撃の朝は雨がざーっと降っては止む空模様.気温は20度前後を推移するとの予報.午前9時過ぎ,新宿から小田急に乗り換え.都内は雨.中央線は転落事故で遅れあり.小田急も集中混雑でダイヤ遅延.雨の日はなかなかスムーズに先に進まない.午前9時の都内の気温は19.2度.しっとりひんやり.午前10時,農大キャンパス.小雨が降ったり止んだり,案の定この上なく蒸し暑くなってきた.コンピューター演習室に引きこもり.

  • #NodaiStat 本日の「実験データー解析概論」講義は,実験計画法の分散分析,とくにF値をめぐる統計的検定の解説をします.その後,乱塊法へ. posted at 10:14:14
  • #NodaiStat 今日の講義は分散分析と多重比較の途中まで解説しました.補講日の候補についてはあらためてお知らせします. posted at 12:24:01

◆正午の気温20.3度.小雨がぽつぽつ降ったり止んだり,いきなりスコール.涼しいような蒸し暑いような.

◆補講日を確定する必要があり,今日は学生に日程アンケートを実施.集計した上で,候補日を教務に提出しないといけない.

◆小雨の中,傘をさして農大通りを経堂へ.風は涼しく,しかも蒸し暑い.午後4時,TX快速.誰かが後ろから追いかけてきている予感が(気のせいか).TXはあらゆるものを運んでくる.今から10年前,TXが開通したばかりの頃:「TX は筑波山を目指す有閑観光客だけではなく,遅筆執筆者の天敵たる兇悪編集者をも運んでくるのだ」(三中信宏 2006『系統樹思考の世界』あとがき)と書いたことがあった.

◆午後5時過ぎ,つくば帰還.雨足強し.夕餉は速攻で肉じゃがを仕込もうと圧力鍋を動員したのが失策で,じゃがいもやにんじんは短時間で煮えた代わりに,細切れ牛肉がものの見事に “分解” されてしまった.しかたなく匙付きで食卓に出すことに.けっきょく白ご飯にトッピングしてつゆだくの「牛丼もどき」と化したのだった.そして,必須の “お水” として秋田の〈山本〉26BY純米吟醸「潤黒(Pure Black Yamamoto)」火入れを開栓.キリッと酸味が立つ夏向きの味わい,そしてのどごし.一升瓶にもかかわらず,プルタブが栓をおおっている斬新さ.攻める「山本」である.

◆夕食が終った午後9時過ぎ,緊急召喚でつくばセンターのフレンチ〈ブラッセリー・ドゥ・プラ〉へスクランブル.予期せぬ新規原稿┣┣" が一頭上積みされた夜だった.

◆本日の総歩数=14649歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=92.8kg(0.0kg) / 30.3%(+1.0%)


18 juni 2015(木)※梅雨空の観音台にて

◆午前4時前起床.気温19.7度.北東からの涼しい風が吹く夜明け前の静寂.雨が降りだした.曇りときどき晴れ間の見える観音台は朝から蒸し蒸ししている.午前8時の気温は21.2度.今日は終日じたばた動き回る予定.

◆[欹耳袋]大学まわりのじたばた —— 毎日新聞「大規模私大:定員超過分は助成減額…文科省方針」(2015年6月18日)※「現在は定員超過しても定員分の助成金を交付しているが、今後は超過した場合は定員分からカットする方針」「今後もいたちごっこが続く可能性がある」/京都新聞「人文社会系学部「京大には重要」 山極総長、文科省通達に反論」(2015年6月17日)※「「京大にとって人文社会系は重要だ」と述べ、廃止や規模縮小には否定的な考えを示した」— 予想通り.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 午前10時から東大農学部の学部3年生に農環研を所内案内する業務.連携大学院のお仕事の一環として.まずは定番コースのインベントリーセンター.梅雨空から時おり雨がぱらつく.その後,実験圃場へ.ライシメーターの説明と,地下ヒミツ基地を一回り.雨は降ったり止んだり.肌寒いような,蒸し蒸しするような.

◆[蒐書日誌]日比嘉高『いま、大学で何が起こっているのか』(2015年5月刊行,ひつじ書房,東京, ISBN:978-4-89476-769-0 → 版元ページ)※ブログ〈日比嘉高研究室〉を踏まえた書籍化とのこと.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 所内倫理研修 13:30〜14:35.後ほど e-Learning 研修も課されるとのこと.ひー.

◆午後5時前,筑波事務所食堂の懇親会会場へ出撃.午前中,農環研を見学した学生さんたちは,午後は同じ農林団地の農工研と食総研を見学し,今夜は筑波事務所宿泊施設に泊まることになっている.夕方,筑波事務所食堂にて迎撃の宴が予定されている.バクダンはすでに用意完了.一発目は和歌山は海南市の〈紀土〉純米吟醸「夏ノ疾風」.夏向きに酸度の高いアルコール低めなので,オンザロックでもOKか.二発目のバクダンは三重県鈴鹿市の〈作[ざく]〉「Prototype H」無濾過槽場直汲み純米原酒.瓶火入れしているのに,ちゃんと微発泡する.やや甘め.最後のバクダンは地元茨城は笠間の〈郷乃譽〉純米大吟醸無濾過生.昨年からこの蔵元は純米大吟醸しか造らなくなったそうだ.KKK[花薫光]とかYSR[山桜桃]という超ハイプライスな銘柄はそっちに押しのけて,ごくふつうの純米大吟醸をセレクトした.

—— 午後5時半開始,7時半終了という短期決戦にしては,ほぼすべての食べ物と三升がなくなってしまった.すばらしい.つくバスで帰還.

◆本日の総歩数=8262歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=92.8kg(−1.1kg) / 29.3%(−0.4%)


17 juni 2015(水)※本郷にて会議と勧誘

◆午前4時起床.まずは米とぎ.靄がかかって遠くが見えない夜明け前.気温19.8度.北東風が肌寒い.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「安保関連法案の撤回を求める長谷部氏と小林氏の発言詳報」(2015年6月16日)※Ronald A. Fisher が憲法を論じたらきっとこんな感じになるんだろうなぁ.大魔神.

◆本郷出撃 —— 午前10時半,つくば駅.これから本郷に向かう.気温は23.6度と,まだたいしたことはないが,湿度が高くてムシムシする.正午前,弥生キャンパス着.曇り空の本郷はじめっと蒸し暑い.都内はすでに24.8度で,夏日ライン目前.農学部3号館の隠れ部屋でひっそりごそごそ.

◆本郷での┣┣" 撃ち —— 毎年やってる某NPOの監査に関する事務連絡./明日の学生見学旅行に関わるお願いメール送信.直前にもいろいろ対応./羊土社の営業担当と販促大作戦に関する打ち合わせメール./連日の不穏な天気.今日もタイヘンな空模様になってきた.

◆[欹耳袋]追い込まれる道筋 —— 文部科学省「「第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方について(審議まとめ)」の公表について」(2015年6月15日)/朝日新聞デジタル「国立大交付金、見直し決定」(2015年6月16日)※「重点的に取り組む教育や研究の内容を三つに分け、大学に一つ選ばせる」「取り組み内容に応じて上乗せして配布する。今後は大きく増減する可能性がある」— 農水旧国研が独法に改組されるとき,組織いじりのゴタゴタが時限直前まで続いた.本省や技会からの方針に従って,一歩進めると後ろのハシゴがはずされ後戻りできない.もう一歩進むとまた後ろのハシゴがなくなって先に行くしかない—「コレが常套手段です」と当時の科長談./NHK NewsWeb「国立大学協会 総会で国の方針に懸念相次ぐ」(2015年6月16日)/しんぶん赤旗「文科相 国立大に「日の丸」「君が代」“要請”:学長ら「国家の命令」批判」(2015年6月17日)./ZAKZAK「新国立競技場問題の着地点は? “失態”の文科省が大半を実質負担へ」(2015年6月16日)※「たとえば、国立大の文系学部縮小という政策の流れなので、国立大運営交付金を削減して、新国立競技場改築の穴埋め財源に」— あわわ.

◆お昼すぎ,雨がぽつぽつ降り始めた.午後1時過ぎ,専攻教員会議スタート.早く終わるはずがなかなか長引いて.ここ2回ほど教員会議を休んでいる間に,次年度の講義ターム制のようすが様変わりしていたらしく,あれほど鳴り物入りで登場したはずのサマープログラム(SP)を採用する学部はなんと農学部だけになってしまったとのこと. “少数派” の悲哀が延々と論議された.学長が変わればあっさりこうなるのか.午後3時半にやっと専攻教員会議が終わり,弥生講堂の使用申し込み変更手続きをすませ,またUターンして6号館へ.午後4時から大学院ガイダンス.終ったのは午後5時半.雨上がり.

◆[欹耳袋]ITmedia PC USER「国内ユーザー向けの“One more thing”:アップルは日本語デジタル化に再び革命をもたらすか?—林信行のOS X「El Capitan」世界先行レビュー(前編)」(2015年6月16日)

◆今日の都内は方々でめちゃくちゃ降ったらしく,常磐線が豪雨で水没し,運転見合わせになったとのこと.その後遺症で,夕方になっても千代田線は遅延と激混み.単に帰るだけで疲れまくった.午後7時過ぎ,つくば帰還.気温20.6度.夜風が涼しい.

◆本日の総歩数=8983歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 93.9kg(−0.6kg) / 29.7%(+1.8%)


16 juni 2015(火)※蒸し暑い曇り空の日

◆午前5時前起床.曇り空.気温21.0度.一晩中,涼しい北東からの夜風が吹いていた.曇り空の観音台.気温は21.9度.湿度が高くて蒸し暑い.

◆[蒐書日誌]古沢和宏『痕跡本の世界:古本に残された不思議な何か』(2015年6月10日刊行,筑摩書房[ちくま文庫・ふ-49-1],東京,271 pp., ISBN:978-4-480-43280-3 → 版元ページ)※京橋の京阪モールの紀伊國屋書店でゲット.歩き読み本となる予定.前著:古沢和宏『痕跡本のすすめ』(2012年2月17日刊行,太田出版,東京,160 pp., 本体価格1,300円,ISBN:978-4-7783-1297-8 → 書評版元ページ古書五つ葉文庫)に続く「痕跡本」本.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今月の給料明細が届く.ここのところ「お外」での仕事が多いので,やや目減りしている.でも,半額近く減額された月に比べれば,まぁ「勤務態度」は良好なのだろうな./午前9時半,浅間山が小噴火したとのニュース.

  • #NodaiStat 先週の「実験データー解析概論」の質問から. posted at 10:32:48
  • #NodaiStat 【質問】「確率分布の密度関数f(x)についてもっと詳しく知りたい」/【回答】連続変量の場合,確率密度関数の縦軸の値は変量xのもつ確率密度(非負)を表していて,変数の全域で積分すると∫f(x)=1となります. posted at 10:37:07
  • #NodaiStat 【回答】続)たとえば,実験計画法の基礎である正規分布はf(x)がある特定の関数で表されるということです. posted at 10:38:16
  • #NodaiStat 【質問】「群間分散と群内分散って?」/【回答】実験計画法で登場する「処理平均」は,完全無作為化法の場合,群間(水準間)に関する処理平均平方と群内(水準内)に関する誤差平均平方のふたつがあります.その比である「F値」が次回の講義の出発点です. posted at 10:43:44
  • #NodaiStat 【感想】「中心極限定理って実はわかりやすい定理だと思った」/【回答】R実習では TeachingDemos パッケージを用いて,中心極限定理の “可視化” をしました.参考:ワタクシの記事「目で見る中心極限定理」 ow.ly/OmIlt posted at 10:46:31
  • #NodaiStat 【質問】「中心極限定理を勉強する簡単な参考書はありませんか?」/【回答】中心極限定理は数理統計学の定理なのでけっして簡単ではないのですが,竹村彰通『統計[第2版]』(2007年,共立出版)のRを伴う説明(pp. 106-114)は比較的わかりやすいかも. posted at 10:51:59
  • #NodaiStat 先週の講義については以上. posted at 10:59:15

—— 質問は果てしなく……

  • #NodaiStat 続いて,「生物統計学」の質問への回答. posted at 10:59:41
  • #NodaiStat 【質問】「処理効果はデータから数字として計算できますが,交互作用効果は数字になりますか?」/【回答】なります.処理平方和から各要因の主効果をすべて引き算したあとに残る平方和部分が交互作用の平方和ということになります. posted at 11:41:33
  • #NodaiStat 【質問】「交互作用が生じる原因はわからないとのことでしたが,それを解明することも統計学者の喜びでは?」/【回答】要因間の交互作用があるかないかを解明することが分散分析の目標ですので,もし交互作用の原因を調べるには別の実験を組む必要があるだろうと考えます. posted at 11:44:00
  • #NodaiStat 【感想】「交互作用がある要因水準の組み合わせであらわれるのがおもしろい」/【回答】交互作用を可視化するには,デモしたように,たとえば平均値のグラフを描くのが近道です.R には「interaction.plot()」という交互作用グラフ化の関数もあります. posted at 11:48:51
  • #NodaiStat 【質問】「多重比較に関するスライドをアップしていただけませんか?」/【回答】かつての手書きの OHP シートをスキャンしたものをなので気が引けるのですが,今しがた〈租界R〉にアップしましたので(*new*). posted at 11:56:48
  • #NodaiStat 【要望】「レポート課題の出題について教えて下さい.大学に入って初めてのレポートなので緊張しています」/【回答】では,次回の講義のときに説明いたしましょう. posted at 11:58:31
  • #NodaiStat 「生物統計学」については以上です. posted at 11:58:54

◆曇天の昼休みは夏日ラインにも達しない気温24度台.湿っぽい空気が淀み,不快指数高し.ロングコース徘徊の歩き読み本:鈴木芳行『日本酒の近現代史:酒造地の誕生』(2015年5月1日刊行,吉川弘文館[歴史文化ライブラリー・401],東京, 6+232 pp., ISBN:978-4-642-05801-8 → 目次版元ページ)読了.江戸時代以降の近現代日本で日本酒の生産状況がどのように変遷したかを,蔵元数・石数だけでなく,著者が専門とする税制史の観点からたどっている.細かい数字が頻出するが,具体的な裏付けがある記述は信頼できる.かつて27,000場もあった蔵元が今では2,000場弱.本書は,内容的には以前読んだ:吉田元『近代日本の酒づくり:美酒探求の技術史』(2013年12月13日刊行,岩波書店,東京,xii+261+5 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-00-025934-7 → 感想版元ページ)とかなり重なる.しかし,後者は酒造りの工程に主眼を置いている点で違う.

◆[欹耳袋]ブックカバーという日本独特の文化について(続) —— 用語が混乱しないように自分用メモ:「カバージャケット(ダストジャケット)」=もともと本に付いているカバー/「ブックカバー」=書店で巻いてくれるカバーあるいは自作の本カバー,自作カバーではない書店カバーを「書皮」と呼ぶ(書皮友好協会の定義)./文庫や新書などのソフトカバー本を持ち歩いているうちに端が折れ曲がってしまうのが悩ましいときは,カバージャケット&オビを外してから布カバーでくるむ.カバージャケット&オビがかばんの中でびりびりになるのは心が痛むので./実際に自分の本を書くときにはカバージャケットやオビのコンテンツやデザインにも気を使うのでそれなりに愛着がある.以前,図書室に自分の本を寄贈したとき,ライブラリアンが目の前でカバージャケット&オビを剥がしてくしゃくしゃに丸めて捨てたときは “黒い殺意” が湧いた./参考:Togetter -「@FeZn氏、本のカバー(ジャケット)と帯について語る」※とても熱く語られているんだなあ.

◆昨日に続いて,今日も関東地方は午後になって大きな積乱雲が湧き上がっているらしい.つくばは曇ったり晴れたりの空模様だったが,夕方になって北西の方角から兇悪雷雲が南下してきた.しかし,つくばに災厄をもたらすはなかった.

◆[欹耳袋]生態学会関東地区会公開シンポジウム〈非ガウス性/非線形性/非対称性からの因果推論手法〉【日時】2015年8月6日(木)10:20〜17:50【場所】東京大学駒場キャンパス11号館 1101教室 — 演者がゴージャスすぎる!

◆明日は都内出撃日.本郷にて専攻教員会議と大学院ガイダンスがある.

◆本日の総歩数=11403歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 94.5kg(−0.3kg) / 27.9%(−1.3%)


15 juni 2015(月)※観音台での日常復帰

◆午前5時前起床.朝日がまぶしい.気温17.9度.一晩中乾いた涼しい風が吹き抜けていた.朝から夏の空が広がる観音台は午前8時前に早くも24.6度と夏日ライン寸前.今日はもちろん真夏日になるにちがいない.朝イチの BGM はカール・ニールセンの歌劇〈仮面舞踏会〉全曲盤.

◆[欹耳袋]世界言語のインフォグラフィクス:Alberto Lucas López | Mother tongues.こういうインフォグラフィクスは訴求力がある.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月の弥生キャンパスでの集中講義日程&湯田温泉お仕事日程の調整だん.〈貴〉ですか〈雁木〉ですか〈獺祭〉ですか〈東洋美人〉ですか〈五橋〉ですか〈カネナカ〉ですか./ひさしぶりに UT-mate にログインした.受講者名簿のダウンロード.弥生キャンパスに4月の〈保全生態学特論〉集中講義のレポート評定報告をメール送信./向こう一ヶ月の┣┣" 撃ちカレンダー更新./今週の東大農学部学生の見学旅行に関する当日の段取り確認.参加学生が5名減ったが,ま,対京大戦だったら見学パスしてもしゃあないわなぁ.飛田給で頑張ってください.

◆[欹耳袋]日比嘉高研究室「国立大文系学部の学生定員は、「半分ぐらいなら残してもいい」とか言われたという噂」(2015年6月15日)「「地域特化型」は文系だけでなく理系においても求められる」「卒業生を地元に就職」「数値目標」— gkbr/日比嘉高研究室「国立大の「理系シフト」と高校現場、そして親たち」(2015年6月14日)「わざわざ文系学部を選ぶ子は、「物好きな子」という扱い」「当然賢い子はそういう道を早くから選ばなくなる」— 茨城の高校のクラス編成はすでに理系シフトしているらしい.

◆正午前に30.0度ちょうどになった真夏日の観音台はカンカン照りでどうしようもない.今日は昼休み徘徊は中止ということにして,窓全開&扇風機全開でさらに暑くなるにちがいない午後を乗り切る準備をする.

◆[蒐書日誌]ご恵贈感謝!:レイチェル・クーパー[伊勢田哲治・村井俊哉監訳/植野仙経・中尾央・川島啓嗣・菅原裕輝訳]『精神医学の科学哲学』(2015年6月20日刊行,名古屋大学出版会,名古屋,vi+279+31 pp., 本体価格4,600円,ISBN:978-4-8158-0807-5 → 目次版元ページ)※精神疾患の「分類」の問題とか「自然種」の話題とか認知心理的な「プロトタイプ理論」とか,ワタクシ的には十分すぎるほどヒット.それにしても,また名古屋大学出版会ですかっ.またですかっ.

◆夕方の┣┣" 撃ち —— 今日の最高気温は30.7度だった.西日の照り返しから逃れるためさくっと撤収.いかにも兇悪そうな積乱雲が埼玉〜群馬から接近してきているようだったが,実害は何もなかった./明後日の専攻教員会議資料pdfダウンロード.今月はたった132ページしかない.紙のように薄っぺらだ./農大の学生さんからの質問に返信.

◆[欹耳袋]ブックカバーという日本独特の文化について —— 朝日新聞デジタル「(レッツeco活)ブックカバー、無駄やめて 「必要か」聞く書店・自作で愛着」(2015年6月15日)※「汚れを防いだり、読んでいる本を見られないようにしたりするため、定着しているブックカバー」は日本だけ./ハグルマ封筒株式会社:コラム「紙と生活」—「その歴史90年、ブックカバーという日本文化」※「書店がブックカバーを提供する理由」は「会計が済んでいることが一目で分かる」と「広告宣伝」.他方,「自分の本にブックカバーをかける人の目的」は「一つは本が汚れるのを防ぐため」,「もう一つは本の表紙を他人の目から隠すため」.読んでいる本を他人に見られることを “恥” と感じる日本人.「本の表紙を見られたくない気持ち自体が、日本に特有のもの」./書皮友好協会なる団体まであるとは!/ワタクシもかつてはわざわざ紙の「ブックカバー」で本をくるむ習慣が確かにあった.しかし,いまはハードカバー本でもソフトカバー本でもカバージャケット&オビを剥いで, “抜き身” で持ち歩き,読了したらまたくるんでから書棚に保管することにしている.もちろん,自著を持ち歩くときはカバージャケットもオビもフル装備でこれみよがしに見せびらかすのは単に販促イノチのあらわれですが.

◆夜風が涼しく寝心地とてもよろしい.熱帯夜は邪悪すぎる.

◆本日の総歩数=3277歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 94.8kg(+1.3kg) / 29.2%(+1.1%)


14 juni 2015(日)※蓬莱の豚まん抱えて

◆午前7時過ぎのろのろ起床.うう…….ホテルの窓から見える空は雲間から日が差している.気温23.2度.再起動してやっとふつうに戻ってきた.

◆[欹耳袋]Togetter -「東大では非常勤は教職員に含まれない?」※教員の待遇は,大学ごとにさらに多様化しつつ,同時に劣化し始めていることは,複数の大学を実際にまたにかければよくわかる.

◆午前11時,一昨日の日録を更新したところで,そろそろチェックアウトだ.〈551蓬莱〉の豚まんやらしゅうまいの匂いが車内に充満しても,誰も文句を言わないのは大阪人の最高の徳である.新幹線の中も蓬莱の豚まんの匂いがどこまでもついてくる.どこの誰が持ち込んだんや — それはワタクシ.

◆[欹耳袋]昨日の京都フォーラム講演会での備忘メモ —— ワタクシは,西村三郎『文明の中の博物学:西欧と日本』などを踏まえて,東洋の博物学には「個物偏愛/総論沈黙」という東アジア全域に共通する文化的特徴があり,西洋の自然史・自然誌とのちがいを際立たせているという話を最後にした.東アジア文化圏では,自然の体系や構造についての一般論は,天から降ってくる「超越的原理」であって,データや知見に基づいてアップデート可能な形式で提示されてはいない.三浦梅園の陰陽思想,南方熊楠の南方曼荼羅,そして早田文蔵の動的分類高次ネットワークが実例.とくに,早田文蔵は仏教思想(天台宗華厳経)に基づく超越的原理を科学論文の中で公表したという点で,特異な例とみなされるべきだろう.

ワタクシの高座が終ったあと,参加者のひとりから反論があった.いわく:「宗教的な認識はその人の内側で時間をかけて醸成されるものであり,外側から見えるわけではない」「日本人の個物偏愛/総論沈黙という文化的特質はむしろ,西洋の科学の代案として伸ばしていくべき」「東洋と西洋を比較した西村三郎の科学観はまちがっている」と.

ワタクシの返答 —— 「悟りは科学ではありません」.

◆大阪からの帰り道,時間があったので,京阪・中書島駅で途中下車.ここはワタクシ的には半世紀前の記憶が残っているエリア.もう付き合いのない親戚の家がいまもある.月桂冠を始めとして伏見の蔵元は,どこも運河をつかって日本酒を運んでいた.寺田屋旅館近くの蓬莱橋から酒蔵エリアを一回り.運河の向こうには月桂冠大倉記念館が建っている.中書島は遊郭があった土地で,ワタクシがうろうろしていた昭和30年代は,旧遊郭の妖しくけばけばしい建物が細い路地の両側にずらっと並んでいた.もちろん今ではかつての面影はまったく残っていない.屋形船が運河を通っている.運河をはさんで月桂冠の蔵と対面している長建寺.門前の両側に供えられているのはもちろん月桂冠の樽酒.今回の旅の終わりにふさわしい光景である.

◆二週連続で関西との往復移動をしてしまった.東京駅グランスタのはせがわ酒店にペンギンさんがいたので連れ帰ってきた.片手に蓬莱の豚まんとシュウマイ,もう片手にペンギンさんでもうタイヘン.午後5時過ぎ,つくば帰還.蒸し暑い曇り空.しかし,真夏日となった昨日に比べて,今日は関西と関東ともに,夏日ラインあたりをうろうろする最高気温だった.旅装を解いて,しばし一休み.今宵の夕餉は,連れ帰ってきた〈玉川〉純米吟醸無濾過生原酒「Ice Breaker」のオンザロックとともに,蓬莱の豚まんなどをずらっと並べる.ニッポンの夏,ペンギンの夏.

◆明日からはまた観音台での日常に復帰する.

◆本日の総歩数=6426歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


13 juni 2015(土)※大阪お座敷の昼と夜

◆午前5時半起床.気温21.3度.ちょっとうう…….昨日の大阪は真夏日ライン寸前だったようで.今日はどうなることやら.

◆[欹耳袋]F. James Rohlf 2015. The tps series of software. Hystrix, 26(1) abstract | pdf [open access] ※幾何学的形態測定学ソフトウェア tps 類の歴史と将来.

◆京都フォーラムでのお座敷 —— 午前8時過ぎ,さぁ,仕事や仕事や.お座敷に向かわねば.肥後橋のホテルをチェックアウトし,四つ橋線で西梅田へ.駅前再開発で建てられた巨大かつ高層の「大阪駅前ビル」群の地下街を延々と歩く.毛細血管のように細かく別れた幅の狭い地下道の両側にはあらゆる店舗が入っている.朝早い時間帯なのでどの店もシャッターが締まっているが,大阪ビギナーにとってここは最高難度の迷路にちがいない.

西梅田から大阪駅前第1ビル,第2ビルと突っ切って,目指すは第3ビルの24階にある樹福書院に到着.午前も午後もここがお座敷となる.中に入ると,コンパートメントなしの広いフロアに,伊勢神宮と出雲大社の巨大な写真が配置され,中央には金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅が掲げられている.フロアの中央にはすでにテーブルが並べられていた.今日の参加者は8名とごく少人数ながら,午前から午後まで延々と6時間も続く長丁場.

今回の講演の依頼先である〈京都フォーラム〉は,創立25年を越える歴史があり,学者・宗教者・企業経営者からなる団体とのこと.東京大学出版会から出ている叢書〈公共哲学〉もこの京都フォーラムが母体となって企画されているとのこと.

午前9時半から「京都フォーラム・第70回復幸実学協働学習会」の開始.最初に,〈京都フォーラム〉の歴史をたどるDVDを見たあと,ワタクシの高座へ:三中信宏「系統樹曼荼羅:複雑な世界を読み取る視座」.いつもの分類と系統の話.質疑を終えて正午前にランチタイム.外は早くも30.9度の真夏日.地下に降りて参加者とともに第3ビル地下二階の〈京とあん〉にて和食のお弁当のランチ(幸いうどん責めではなかった).お昼時の地下街はどこも混んでいる.真っ昼間から店開きしている角打ちの酒屋とかたいへん魅力的だったが,ここはグッとがまんするしかない.

午後1時から高座を再開.分類と系統の思考法としてのちがい,オブジェクト多様性の視覚化の重要性,そして個物記載と普遍原理をめぐる東アジアの文化的特徴について噺をしたところでちょうど時間となった.質疑と総合討論をこなし,午後4時にお開きとなった.今日の大阪の最高気温は31.9度だったようだが,朝から高層ビルの上層階にこもっていたので,幸いにして実感することがなかった.

◆そして夜になった —— 夏至が近いこの季節は夕方になってもなかなか暗くならない.午後7時過ぎ,打ち上げの場所に向かう.街ナカにしては起伏のある裏道をたどる.まずは蒸した塩豆をアテに,島根〈開春〉の活性にごり酒で乾杯.今日は朝からまる6時間のお座敷だったのでかなり疲れが溜まっている.呑んで発散するしかない.伏見〈蒼空〉純米吟醸山田錦,香川〈悦凱陣〉26BYオオセト純米無濾過生,愛知〈長珍〉26BY純米吟醸備前雄町無濾過生,東出雲〈王祿〉や御所〈篠峯〉雄山錦,さらに滋賀〈不老泉〉山廃純米吟醸木槽天秤しぼりや広島〈小笹屋竹鶴〉生酛純米原酒と快調に飲み進んで,気がつけばもう午後11時になろうとしていた.大阪のディープな夜にずぶずぶとはまりこんだあげく,連日連夜の「うう……」とあいなったしだい.

◆明日はつくばに帰るだけの簡単なお仕事が予定されているだけ.フリーダム!

◆本日の総歩数=11991歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


12 juni 2015(金)※経堂発大阪経由天満

◆午前4時過ぎ起床.雨.気温19.7度.

◆[欹耳袋]常陽新聞「移転リストにつくば研究機関「出すべきでなかった」と知事」(2015年6月12日)※「内閣府が作成した参考資料「東京圏周辺の研究機関・研修所等」の中に、つくば市に立地する研究機関が地方移転の対象施設として記載されている」「参考資料は今年3月、政府関係機関の地方移転について、8月末を期限に都道府県から受け入れ提案を募集する中で示された。つくば市内に立地する気象研究所などの国の機関と、産業技術総合研究所、農業・食品産業技術総合研究機構などの独立行政法人計28施設が記載されている」— 寝耳に水やな.

◆定例都内出撃の朝 —— 午前7時半,つくば駅.雨.気温20.1度で,かなり蒸し暑い.午前9時前,新宿駅.都内も雨が降り続いている.気温19.9度.混雑のため小田急やや遅延ちう.午前10時,農大キャンパス.曇りときどき小雨が降るが,傘をさすほどではない.それにしても蒸し暑い.はやばやとコンピューター演習室5に立てこもり,今日の講義準備.

  • #NodaiStat 本日の「実験データー解析概論」は,正規分布のもつパワーについて説明します.その後,実験計画法のイントロへ. posted at 10:09:33
  • #NodaiStat 本日の講義は,正規分布の諸性質(正規性・関連分布・中心極限定理)から始まり,実験計画法のイントロと完全無作為化法のF値の計算まで進みました. posted at 12:16:28

◆午前の高座が終って,休む間もほとんどなく午後の高座がある.正午の気温22.5度.小雨が降り続く農大キャンパス.

◆[蒐書日誌]ベイズ系統学論文集 —— Ming-Hui Chen, Lynn Kuo, Paul O. Lewis (eds.)『Bayesian Phylogenetics: Methods, Algorithms, and Applications』(2014年5月27日刊行,Chapman & Hall / CRC Press[Series: Chapman & Hall/CRC Mathematical and Computational Biology], Boca Raton, xxx+365 pp., ISBN:978-1-4665-0079-2 [hbk] → 目次版元ページ)./Stephen J. Lycett and Parth R. Chauhan (eds.)『New Perspectives on Old Stones: Analytical Approaches to Paleolithic Technologies』(2010年刊行,Springer-Verlag, New York, viii+345 pp., ISBN:978-1-4419-6860-9 [hbk] → 目次版元ページ

◆[欹耳袋]JREC-IN Portal:東京農業大学生命科学部「教授および准教授または助教の公募(バイオインフォマティクス分野)」— 先日の教員懇談会でも生物情報学や分子系統学のポストがこれからは必要ですよと力説してきた.

  • #NodaiStat 今日の「生物統計学」は多重比較と多要因実験について話をします.その後,時間があれば線形統計モデルに関する解説を. posted at 12:22:19
  • #NodaiStat 今日の「生物統計学」は,多重比較と要因実験,そして線形統計モデル概論まで話しました.来週はモデル選択論を中心に講義します. posted at 15:43:11

◆[欹耳袋]R の TeachingDemos パッケージは思っていたよりもたくさんの教育用デモンストレーション機能が含まれている.Rcmdr プラグインの RcmdrPlugin.TeachingDemos がインストールできない場合は R 本体のプロンプトから:

> library(TeachingDemos)
> vis.normal()

と操作すれば正規分布の描画ができる.

◆ふたたび西へまた西へ —— 午後3時前,ときおり小雨が降る経堂でロッカーからスーツケースを回収し,そのまま東京駅へ向かう.新幹線沿線は不安定な空模様で,曇ったり晴れたり,岐阜羽島あたりでは瞬間的にスコールにも遭遇した.午後6時半,新大阪着,地下鉄四つ橋線で肥後橋へ.まずはホテルにチェックイン.今日はもう仕事がないので,〈風の森〉仕込み水を飲みに出かけよう.

◆大阪駅から環状線外回りで一駅乗れば,そこはもう天満駅.大阪は実はビギナーなので,どこに行ってもロストになる.とりわけ,天満駅前のぐちゃぐちゃした町並みは方向感覚を失わせる.それでも駅前の “異界” をかきわけて目的地に到達.のれんのみのオープンなお店(蒸し暑い夜なのに).店の名前? そんなもんありまへんがな.強いて言えば〈前田酒店の店〉と呼ぶしかない.ここは〈風の森〉しか出さないとんでもない店.この日は利き酒会を二階でやっていたようで,ほぼ満席の繁盛ぶりだった.席につくといきなりグラスに秋津穂が注がれる.チェイサーはもちろん〈風の森〉の仕込み水.とんでもない硬水ですなぁ.日本酒が呑めへん人はこの店に来たらあきまへんで.特筆すべきはとんでもない値段の安さ.〈風の森〉もアテも.ディープやわぁ.

—— 当然の結末としての「うう……」.

◆本日の総歩数=16299歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 93.5kg(−0.5kg) / 28.1%(+0.8%)


11 juni 2015(木)※蝉の初鳴き夏の到来

◆午前4時半起床.日の出.気温15.9度.ひんやりした朝.早朝は晴れていたが,いまは薄雲が広がる観音台.午前8時の気温22.0度.すでに蒸し蒸しして不快指数がじわじわ上がっている.BGM はひさしぶりにブルックナー交響曲5番.クルト・アイヒホルン/リンツ・ブルックナー管弦楽団.ブルックナーの交響曲って聴いてて楽しいのかなぁ.演奏する分には[打族だったら]ときどき体育会系の筋力トレーニングだったり,シンバル一発のために寝ないで待ち続ける強靭な持久力が養成されるかもしれないが.

◆[欹耳袋]Daily Life「2015年度前期授業」(2015年6月3日)※「「実験結果が棄却域に入らなかったらどういう判断をしますか」と質問してみたのだが、「棄却域を広げる」「棄却域に入るまで実験を繰り返す」という答えばかり」— 「棄却域に入るまで実験を繰り返す」という “根性論” はワタクシのお座敷でもときどき耳にするけど,「棄却域を広げる」というのは政府見解に適合するように憲法解釈を自由に変更しようという立場に近いので,その場で成敗したくなります.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 週末の大阪お座敷に向けて紙芝居を鋭意編集./ブルックナー5番がまだ終わらない…….フィナーレの大伽藍はこれから開陳される./ブルックナー5番フィナーレ(27' 39")がやっと終わった.ティンパニー,おつかれさん./ブルックナーを BGM に流すと紙芝居づくりがとても捗るような気がする.続いて第9番(終楽章付き).演奏は同じくクルト・アイヒホルン&リンツ・ブルックナー管弦楽団./ブルックナー9番はボリュームを上げて聴かないとノリが悪い.何と言っても冒頭の〈ブルックナー開始〉が重要だし./今週末の〈京都フォーラム〉という名の大阪お座敷.前半の紙芝居116枚と後半66枚の編集作業が終わった./そろそろ第1楽章(26' 18")エンディングの〈ブルックナー・リズム〉が燃え上がる部分に突入.

◆日差しがまぶしい昼休みの観音台は気温28.2度まで上がった.空を見上げれば夏の積雲,そして農林団地の林からは蝉の初鳴き.炎天下の歩き読み本:歩き読み本:鈴木芳行『日本酒の近現代史:酒造地の誕生』(2015年5月1日刊行,吉川弘文館[歴史文化ライブラリー・401],東京, 6+232 pp., ISBN:978-4-642-05801-8 → 目次版元ページ)を2/3まで読み進む.火落ちによる腐造問題を醸造試験所が解決するまで33年かかった.

◆夏の昼下がりはブルックナー第9番の続きの第3楽章から.ええい,ついでにブルックナーの8番もいったれ〜.暑苦しい昼下がりには,暑苦しいブルックナーを.ガマン大会か.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午前中にあったキャリアデザイン個人面談をふまえて提出用シートを修正し,即メールで提出.ワタクシたちくらいの年代の研究者になれば,ひとりひとりが「出すぎた杭」になっているので,よくもわるくも “アンタッチャブル”.研究上のアウトプットを出し続けているかぎりは.半年前に書いた「「生き延びるすべ」について」の内容は,農水国研のような,あまりよくわからない理由でときどき大きな組織改変がある研究機関ではいつでも心しておくべきこと.午前中の面談でもそういう話をした.

かつてワタクシが農環研に入ってすぐのころ,同じ科によくわからない研究室があって,そこではよくわからない研究をしていた.あとで聞いた話では,西ヶ原からつくばに移転したとき,専門分野とは関係のなく配属された関係でああなってしまったとのことだった.これも一昔前,農林水産業の「高度情報化」が流行したときは,方々の支所に「情報処理研」なる研究室がいくつもできたが,下火になったとたん「糞尿処理研」に看板が変わってしまった例もある.近いところでは,民主党政権時代のプチ文革= “仕分け” 騒動のときも,いくつかの農水独法では確たる理由もなくばっさり切られた研究分野があった.

ワタクシたちの世代の農水国研研究者は,組織改編のたびにそういう「確たる理由のない研究分野の切り捨て」をいくども経験し,Stephen Jay Gould のいう〈悲運多数死(decimation)〉という言葉を実感として受け取っている.特定の研究分野が「切り捨てられる」のに誰もが納得する合理的な理由はきっとないだろう.ただ,現実として組織図から特定の研究分野・研究室が消滅あるいは変遷していく.そういう移ろいゆく研究機関の中でどうやって自分の研究を進めていくのか.その時々の運もある.ときには面従腹背も必要.しかし,研究者としてのアイデンティティを保つ最後のよりどころは頑強な利己主義だろう.「出すぎた杭」として生き延びるために.

◆明日は定例都内出撃ののち,またしても西に移動する.

◆本日の総歩数=13550歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 94.0kg(−0.2kg) / 27.3%(−0.4%)


10 juni 2015(水)※五日ぶり観音台復帰

◆午前5時前起床.ひさしぶりの霧筑波.一寸先も見えまへん.気温18.6度.五日ぶりの観音台は早朝の霧がやっと晴れてきた.午前8時の気温は18.9度.湿度は高いが朝のうちはまだガマンできる.

◆[みなか先生]Interdisciplinary「p値」(2015年6月6日)でのまちがいのご指摘は確かにそのとおりなので,増刷の際は訂正いたします.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 不在中に堆積した微細┣┣" どもの征伐.復命書だのメール返信だの./10:30から所議報告&領域会議を半時間あまり.

  • #NodaiStat 先日,農大世田谷図書館に寄贈した拙著『統計学の王国を歩いてみよう』はすでに登録完了済で貸し出し可能ですが,早くも「貸出中」みたいです. ow.ly/O6JX1 posted at 13:35:05

◆炎天下の昼休み.気温は27.2度まで上がった.ひさしぶりにロングコース徘徊.歩き読み本:鈴木芳行『日本酒の近現代史:酒造地の誕生』(2015年5月1日刊行,吉川弘文館[歴史文化ライブラリー・401],東京, 6+232 pp., ISBN:978-4-642-05801-8 → 目次版元ページ)を1/4ほど読み進む.統計データを踏まえた酒造りの歴史.現存する蔵元の8割以上が100年を越える歴史をもっているという(p. 18).

◆[欹耳袋]論文公開 —— 先日,東京農大トップページで “フライング” プレスリリースされたダイコンゲノム論文が6月9日付で無事オンライン公開された:Yuki Mitsui, Michihiko Shimomura, Kenji Komatsu, Nobukazu Namiki, Mari Shibata-Hatta, Misaki Imai, Yuichi Katayose, Yoshiyuki Mukai, Hiroyuki Kanamori, Kanako Kurita, Tsutomu Kagami, Akihito Wakatsuki, Hajime Ohyanagi, Hiroshi Ikawa, Nobuhiro Minaka, Kunihiro Nakagawa, Yu Shiwa and Takuji Sasaki 2015. The radish genome and comprehensive gene expression profile of tuberous root formation and development. Scientific Reports, 5: 10835; doi: 10.1038/srep10835.html | pdf [open access].

◆奈良のお座敷を終えても余韻は残る.今宵は連れ帰ってきた〈篠峯〉純米大吟醸雄町「参年熟成」.火入れして三年間低温熟成させたもの.いつもの微炭酸ピチピチとは一味ちがうまろやかなオトナの味わい.あまり冷やし過ぎない方がいい.

◆[欹耳袋]No Second Life「全ユーザー要確認!Facebookメッセージのとんでもない落とし穴!!」(2011年11月7日)※確かに,確かに「メッセージ>その他」に一年余り放置されていたのが数通あり,あわてて対応./NHK 関西 NEWS WEB「追突事故で塩酸漏出」(2015年6月10日)※外環でタンクローリーがひっくり返ったわけね.至近距離の京阪が運休するのもしかたなかったかも.

◆明日はまた,旅支度である.旅から旅への研究生活.

◆本日の総歩数=11391歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 94.2kg(+2.1kg) / 27.7%(−2.6%)


9 juni 2015(火)※お神酒の奈良漬け化

◆午前6時前のろのろ起床.最上級の「うう……」で迎えた二日目の朝.昨夜の大量のお神酒を浴びてみごと奈良漬けになったようだ.外はしとしと雨が降り続いている.気温17.5度.奈良に来たら,ホテルの朝ごはんは「茶粥」をいただくのがデフォルト.つくばは梅雨入りしてすぐまた地震があったらしい.

◆[欹耳袋] C. P. Klingenberg 2015. Analyzing Fluctuating Asymmetry with Geometric Morphometrics: Concepts, Methods, and Applications. Symmetry, 7(2): 843-934; doi:10.3390/sym7020843. abstract | pdf [open access] ※pdf ファイルサイズが85MBもある!

◆午前9時過ぎ,奈良県農業総合センター着.本降りの雨が降り続いている.午前中は実験計画法講義と実習.雨上がりの午後は乱塊法.乱れ飛ぶブロック.続いて,多重比較と質疑を終え,午後4時前に研修巡業(前半戦)は予定通り終了.次回は年明けの後半戦.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「教員養成系など学部廃止を要請 文科相、国立大に」(2015年6月8日)※「教員養成系と人文社会科学系については、18歳人口の減少などを理由に、組織の廃止、社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう要請」/朝日新聞デジタル「その学部、本当に必要? 全国立大に見直し通知、文科省」(2015年6月8日)※「文科省の担当者は「文系を減らして理系を増やすという意味ではない」」—どの口がそれを言う.

◆統計研修後,大和八木駅まで送ってもらう.雨上がりの蒸し暑い湿気がこもる駅構内.もちろん柿の葉寿司をゲットした.柿の葉寿司用の「柿の葉」を育種している研究員が奈良県農業総合センターにいた.おそるべし.柿の葉寿司を食べるときは「葉」をよく観察せよ.4:24発の京都行きの特急伊勢志摩ライナーに乗車.車中にて完食.

◆[欹耳袋]東京新聞「年金情報流出 防衛情報も標的か 同種ウイルス ほか300カ所にも」(2015年6月5日)「「exe」ファイルが添付されていたらクリックしないよう呼び掛けている」—そもそも拡張子がちゃんと表示されてるのかなぁ…….

◆午後10時前,〈風の森〉の国からつくばに帰り着いた.雨はすでに止んでいた.

◆本日の総歩数=10137歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 未計測/未計測


8 juni 2015(月)※雨降る神武天皇陵へ

◆午前5時半起床.曇り空の古都.昨日は京都駅前で午後1時から始まった同窓会が延々と続いたので,当然の報いとして盛大に「うう……」.それでも7:40発の近鉄特急橿原神宮行きに転がり込む.曇り空.やや蒸し暑い.水無月はまとめて食うべし.中書島を流れる疎水を越えて宇治川をわたり向島へ.中書島は半世紀前のホームグラウンドだったエリア.午前8時半過ぎ,大和八木駅下車.うう……からやっと回復.水無月パワーは絶大である.

◆大和八木駅前から送迎車で奈良県農業総合センターへ直行する.所長さんへの挨拶もそこそこに,まずは高座のセッティングから.試験場の敷地のとなりは神武天皇陵の鬱蒼とした神域が広がっている.神罰におびえつつ研修お仕事のスタート.午前9時半講義開始.受講生は35名.所属研究員のほぼ全員とのこと.いつもどおり統計学概論から始まって,Rインストール作業へ.ときどき不幸せが発生したが,なんとかデータ可視化まで終った.

◆お昼休み.構内をひとまわり.農試裏門にかかる年季の入ったみのり橋.そこかしこに八百万の神様やら物の怪がいそうでびくびくする.実験圃場の向こうには大和三山やら古墳やらが十重二十重に連なっている.おそるべきゲニウス・ロキである.

◆午後1時から講義再開.統計モデルの解説と RStudio の起動と設定変更.その後,分散,自由度,確率分布と順調に進む昼下がり.いつの間にか雨が降りだしていた.午後4時過ぎ,本日の講義終了.橿原神宮前のホテルまで送り届けてもらった.雨中チェックイン.そして再出撃の夕方.

◆日本酒発祥の地にて —— 午後6時,雨降る大和八木駅ロータリーに立つ.駅前には〈風の森〉ののれんがはためく.そういう土地柄の街.農試のみなさんのお計らいで,大和八木駅前〈ごちそう屋まる〉にて懇親会.一次会は所長さんとか部長さんとかVIPな方々まで同席し,緊張しつつ〈春鹿〉とか〈梅の宿〉とか〈三諸杉〉とか飲み続ける.生暖かい雨が降り続く午後9時過ぎ,一次会はさくっとお開き.

◆さらに畝傍へと転戦し,酒処〈なんじゃもんじゃ〉へ.初めての店だったが大当たり!カウンター席に陣取って,まずは御所・千代酒造の〈櫛羅〉から.純米吟醸中取り生酒.続いて,同じく御所・油長酒造〈風の森〉純米大吟醸キヌヒカリ無濾過無加水.ここまで来て〈風の森〉をまたいで通ると天罰がくだる.〈辨天娘〉にごりの燗酒,栃木の〈仙禽〉亀ノ尾2014.うますぎる.まだまだ続く〈なんじゃもんじゃ〉の雨夜.箸休めは〈王祿〉.そして〈東北泉〉雄町純米.カウンター内で飲み始めた唎酒師のマスター.最後のおまけは大分・三和酒類の〈和香牡丹〉吟醸秘宝.宇佐神宮に捧げられるお神酒.

—— この夜は徹底的にお神酒に囲まれた.

◆本日の総歩数=11339歩. 朝◯|昼△|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


7 juni 2015(日)※水無月の京都へ旅行

◆午前4時半起床.日の出.気温12.3度のひんやりした早朝.東風が冷たい.

◆[欹耳袋]Togetter -「通訳は楽な仕事?言語を用いる仕事に対するリスペクトの欠如について」※「おかしな訳文があったら直して」と頼まれ,けっきょくまる1冊訳し直したことがあるワタクシ的には翻訳も通訳も社会的に認知されていない.

◆西へ西へ —— 午前7時過ぎ,つくば駅.朝日がさんさん.気温は17度ちょい超え.では,西へ西へ移動する.午前9時前,東京駅から東海道新幹線へ.都内の気温は21.4度まで上がっている.日曜の朝なので駅構内はそんなに混んでいない.東海地方は薄雲が広がる空模様.午前11時過ぎ,京都着.梅雨の晴れ間の蒸し暑さ〈仙太郎〉の水無月を一揃いゲットしたので,京都に来た目的の一つは達成した.

◆午後1時から京都駅前の新・都ホテルにて中学校の同窓会.長年顔を見ていない同窓生たちはなかなか “同定” できない.中学の卒業アルバムが回覧され,45年前の記憶をひとつひとつ掘り起こしていく.それにしても,みなさん,歳とったなあ.ということで,二次会,三次会と延々と飲み続け,へろへろに.そのまま新・都ホテルにお泊り.うう…….

◆本日の総歩数=11400歩. 朝◯|昼△|夜×. 計測値(前回比)= 92.1kg(0.0kg) / 30.3%(+0.9%)


6 juni 2015(土)※雨上がりの旅じたく

◆午前4時半起床.雨はまだ降り続いている.気温13.5度.北風が冷たい.曇りときどき日差しあり.13度台の涼しさだった夜明け前を引きずっているらしく,午前十時なのに18度そこそこ.吹き抜ける北風が肌寒い.今日は旅支度いろいろ.青空に大きな綿菓子のような雲塊が点々と浮かんでいる.北風が吹く観音台は前夜からの雨に洗われた新緑がみずみずしい.気温は20度にも達しないお昼前.

◆[欹耳袋]ここ数年,ワタクシの辞書には「徹夜」とか「夜なべ」という言葉はない.しかし,日録書庫を検索してみたら,十年ほど前は頻繁に深夜労働していたようだ.たとえば,2006年10月19日の日録を見ると:

思い起こしてみると,大学院までは「徹夜」というのはいっさいしたことがなかった.D論の切羽詰まったときでも何時間かは仮眠する余裕があった.ところが,農環研に就職して,年数が経つとともにしだいに「徹夜率」がじわじわとアップしてきた.学生よりも社会人の方がはるかに忙しいというのがシンプルな現実だ.仕事が増えたからといって,「1日=24時間」が「1日=30時間」に増えてくれたりするわけではない.だから,仕事増分の処理には睡眠時間を削るしかない(仕事をしないで放置するという選択肢もないわけではない).まわりの知人を見ても,追い込まれての(あるいは抱え込んでの)長時間労働はすでに常態なのだろうと思う.頑張らないで頑張ろう.

—— 何だか過労死案件での当人の「証言」みたいだが,深夜労働の binge working を許容する意識が昔はあったにちがいないし,それをやり抜く体力があったのだろう.今はもうムリね.午後11時前には寝て,午前4時過ぎに自然起床するリズムが定着した.ワタクシのような「朝型」もいれば,昼夜逆転の「夜型」もいるはず.最適労働時間帯は人それぞれなので,ワタクシ自身は他人に口出ししないし,逆に他人からの口出しもさせない.ただし,睡眠時間は各自しっかり確保するように.夜なべ仕事のダメージは加齢とともに数日間にわたって尾を引くことになるので.

  • #NodaiStat 昨日の「実験データー解析概論」の質問から. posted at 11:55:38
  • #NodaiStat 【質問】「今日は習得度がすごく悪くて.変量と確率変数って同義ですか?」/【回答】変量(variate)=確率変数(random variable)なので完全一致. posted at 11:57:56
  • #NodaiStat 【感想】「英語版の確率分布曼荼羅にちょっと感動」/【回答】ときどきレーミス先生のサイト ow.ly/NWIY8 を眺めると心が洗われます.ハイ. posted at 11:59:41
  • #NodaiStat 【質問】「Rcmdr プラグインの TeachingDemos がインストールできないんです」/【回答】来週までに調べておきます.もし Rcmdr でダメでも,地べたの R のパッケージとして使うやり方はあります. posted at 12:01:44

  • #NodaiStat 続いて,昨日の「生物統計学」の質問へ. posted at 12:09:38
  • #NodaiStat 【感想】「正規分布の女神さまはビックリしました」/【回答】正規分布は「神様」なので粗相があってはなりませぬ. posted at 12:14:18
  • #NodaiStat 【質問】「実験計画の線形モデルがいまいち理解できなくって」/【回答】線形モデルを「数式」として見ているかぎりなかなか実感が湧かないでしょう.データのばらつきの原因を腑分けする「方針」をモデルとして明言していると解釈してください. posted at 12:17:02
  • #NodaiStat 【質問】「乱塊法の誤差自由度ってどうやって求めるのでしょうか?」/【回答】処理自由度=処理水準数−1,処理自由度=ブロック数−1なので,誤差自由度=全自由度−処理自由度−ブロック数で計算できます. posted at 12:19:18
  • #NodaiStat 【質問】「平方和を計算するときに積和部分がゼロになるというのがわかりません」/【回答】Σ[i]Σ[j](処理平均[i]−総平均)(データ[ij]−処理平均[i])=Σ[i](処理平均[i]−総平均)Σ[j](データ[ij]−処理平均[i])=ゼロ. posted at 12:27:03
  • #NodaiStat 【質問】「最後の多重比較がよくわかりません」/【回答】来週くわしく解説します〜 posted at 12:28:04
  • #NodaiStat 【質問】「カレー食べたいです」/【回答】経堂駅近辺だったら〈ガラムマサラ〉 www.kyodo-garammasala.com がオススメ.〈世田谷クミン〉 setagayacumin.com はまだ行ったことないです. posted at 12:31:15
  • #NodaiStat 以上. posted at 12:32:05

◆午後1時前,巡業準備が終ったので,そろそろ撤収だ.帰りしな,農林団地から国道408号に出る交差点で,爆走してくる消防車2台とすれちがった.羽成公園方面へ向かっていったが,火事? 晴れているのに,時おり東風に乗って青空から小雨がぱらつく.気温は19.8度と秋のような清々しさの昼下がり.よそ行きなので髪をちょっとだけ切ってみる.

◆[欹耳袋]読売新聞「大学を「職業教育学校」に…19年度実施方針」(2015年6月4日)※原資はそこですかいっ./日経BizCOLLEGE—和田秀樹「「低学歴社会」日本の由々しき事態」(2015年6月4日).

◆東風が肌寒い夜は,ひさしぶりに肉じゃがを仕込む.厚手鍋に油を引いて牛肉600グラムをしっかり炒め,砂糖大さじ2で関西のすき焼き風に.いったん皿に取り出し,残った油で新じゃが(皮付きカット)と新たまねぎ(くし切り)をしっかりいためる.肉を戻して,日本酒100cc, みりん50cc,濃口醤油50ccを投入し,いったん煮立てて,その後は中火.にんじん(乱切り)とこんにゃく(カット)と煮抜き数個を投入すればあとは時間が調理してくれる.だいたい2時間ほど煮込めば完成.今宵のお水は秋田酒造〈刈穂〉特別純米活性純米酒「六舟」.辛口のしゅわしゅわ感を心ゆくまで堪能できる.

◆明日は朝早く京都に旅立つ.すでに梅雨入りしている近畿地方だが,あしたは降らないとの予報.

◆本日の総歩数=4473歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=92.1kg(−0.5kg) / 29.4%(−0.8%)


5 juni 2015(金)※雨雲に追われる都内

◆午前5時前起床.雲間から朝日.気温12.3度と涼しい朝.

◆[欹耳袋]東京農業大学プレスリリース「ダイコンが太る過程で働く遺伝子の全貌を解明-分子育種の基盤となるゲノムと遺伝子データベースを構築-」(2015年6月5日)※ワタクシは分子系統樹推定を分担しました.6月9日にオンライン版で発表される論文:Yuki Mitsui, Michihiko Shimomura, Kenji Komatsu, Nobukazu Namiki, Mari Shibata-Hatta, Misaki Imai, Yuichi Katayose, Yoshiyuki Mukai, Hiroyuki Kanamori, Kanako Kurita, Tsutomu Kagami, Akihito Wakatsuki, Hajime Ohyanagi, Hiroshi Ikawa, Nobuhiro Minaka, Kunihiro Nakagawa, Yu Shiwa and Takuji Sasaki 2015. The radish genome and comprehensive gene expression profile of tuberous root formation and development. Scientific Reports, 5: 10835; doi: 10.1038/srep10835 (2015). 東京農大といえばとにかく「ダイコン」である.|読売新聞にも記事が載っている(2015年6月5日)/遺伝子育種ですごく太くなったダイコンを両手に〈青山ほとり〉を力いっぱい踊れば最高のダイエット効果があるにちがいない.

◆定例都内出撃 —— 午前7時半,つくば駅.定例都内出撃の朝.今のところは晴れて陽光がまぶしい.気温は16.8度.午前9時,新宿駅.曇り空の都内.気温は22.5度まで上がってきた.午前10時,農大キャンパス.やや蒸し暑い薄曇り.コンピューター演習室に早々とひきこもり,本日のPC実習準備.

  • #NodaiStat 本日の「実験データー解析概論」は確率分布とくに正規分布について解説と実習を行ないます.今日は地震避難訓練が な い ので,みなさん,ちゃんと出席するよーに. posted at 10:18:35
  • #NodaiStat 今日は正規分布を中心に確率分布曼荼羅まで話をしました. posted at 12:06:50

◆[欹耳袋]dot.ドット「東大の地下に巨大麹室 「研究者は味噌汁と日本酒飲んで麹菌と一体になれ!」と教授 〈AERA〉」(2013年4月26日)※「麹菌研究をやるときには、麹菌の気持ちがわからないといけない。麹菌と一体になるんだ」!

  • #NodaiStat 本日の「生物統計学」は乱塊法の説明です. posted at 12:53:14
  • #NodaiStat 本日は乱塊法の解説とともに,分散分析から多重比較へのつながりについて話しました.来週は多重比較のロジックについて説明し,その先の線形統計モデル一般論へと. posted at 15:00:35

◆[欹耳袋]この写真は2013年3月に惜しくも閉店してしまった高崎市鶴見町の喫茶店〈芭蕉〉の定番メニュー「カレーパン」.学校給食食パン一斤分をオーブンでこんがり焼き,底数センチを残して中をくりぬいた上,チキンカレーソースを上からなみなみと.くりぬいたパンはカットしてソースに浸されている.ボリュームはあるがぺろりと完食.いただき方のお作法は,ますはじめに中のカットパンを食べ尽くして,「壁」だけにする.次いで,「壁」を上からむしり取り,カレーソースに浸しながら食べ進む,最後に,カレーソースが染みた「底」だけになったら,付属の野菜サラダをはさみ,折りたたんで食べつくす.以上が,亡くなった〈芭蕉〉のマスターから聞いた「カレーパンの正しい食べ方」です.でも,カレーパンを食べたいとつぶやいても,経堂じゃどうしようもない.

◆[欹耳袋]東京農大図書館から献本御礼メールあり.近日中に貸し出し可能になるでしょうから,今日の講義が「???」だった受講生は『みなか先生』に訊いてください.

◆カレーパンは華麗に〈うさぎや〉のどら焼きへと昇華し,つくば直帰コース.しかし,天気図を見ると,魔王や原稿や締切ではなく,大きな雨雲がTXを急速追尾しているようだ.流山おおたかの森駅で雨が降りだした.追いつかれてしまったかと思ったが,守谷駅に着くころには,迫り来る雨雲を振りきったようだ.午後5時,つくば帰還なう.せっかくTXがぶっちぎってくれたのに,筑波西武の酒売り場をうろうろしていたら,追っかけてきた雨雲につかまってしまった.しだいに本降りになって,そのまま夜に突入.

◆明日は旅支度をしないといけない日.

◆本日の総歩数=13005歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)= 92.6kg(+0.6kg) / 30.2%(−0.2%)


4 juni 2015(木)※朝から初夏の陽気に

◆午前4時半起床.朝日がまぶしい.気温18.3度.湿気がなく清々しい西風.雨上がりの夏空が広がる観音台は北西風が吹き抜ける.窓全開だと紙吹雪が舞いそうな勢いなので,半開き.午前8時の気温は21.1度と昨日の同時刻とほぼ同じだが,空気が乾いているので爽快この上なし.蒸し暑さとは無縁の一日になりそう.朝イチの BGM はニールセンのバイオリン協奏曲.

◆[欹耳袋]統計学のお座敷の経験が増えてくると,つねに最新の技法を教えるだけではダメなことがよくある.賞味期限が切れた統計手法はたくさんあるが,そういうのをぜんぜん知らなくてもいいかというとそんなことはけっしてない.自分ではもう使わないだろうけど,たとえば共同研究者とか前任者が古い統計手法を使っているとしたら,それらに関する実用的には不要な知識が必要になってくるだろう.新しくてもっといい手法があるよと説得するためにも賞味期限切れの手法についての知識は必須.過去の人たちが現在のことを知ることはないが,現在の人たちは過去のことを知る必要がある.みごとな非対称性.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 第7回連載の色校チェック.来月は一回お休み.この機関誌に系統樹の月刊エッセイを書き始めて半年になる.「できるだけヴィジュアルな系統樹を」との編集部の意向があり,その線で毎回セレクションしている.一般には出回らない雑誌だが,毎号12,000部も発行されているとは驚きである.本や雑誌がグローバルには売れないのは事実だろうけど,ローカルにはピンポイントで大きな需要があるのかもしれない./ “雅山流” はもう書いたから,次は “裏雅山流” を書けばいいわけね./お座敷はお座敷を呼ぶ.お呼ばれされた.

◆強い西風にあおられた昼休み.気温は27.3度まで上がり,からっと乾いた青空には刷毛で掃いたような薄雲が伸びていた.ロングコース徘徊だん.歩き読み:高野潤『〔カラー版〕新大陸が生んだ食物:トウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシ』(2015年4月25日刊行,中央公論新社[中公新書2316],東京,vi+182 pp., ISBN:978-4-12-102316-2 → 版元ページ)読了.書には,南米産の色鮮やかな野菜のカラー図版がたくさん載っていて,野菜原種の変異がみごとに可視化されている.良書.

◆[蒐書日誌]着弾:Sigrid Weigel『Grammatologie der Bilder』(2015年3月7日刊行,Suhrkamp Verlag[Suhrkamp Taschenbuch Wissenschaft: stw1889], Frankfurt am Main, 487 pp., ISBN:978-3-518-29489-5 [pbk] → 目次版元ページ)※新書サイズながら500ページもある図像学の新刊.

10年ほど前に出た同じ著者の本:Sigrid Weigel『Genea-Logik : Generation, Tradition und Evolution zwischen Kultur- und Naturwissenschaften』(2006年刊行,Wilhelm Fink Verlag, München, 288 pp.,ISBN:978-3-7705-4173-7 [pbk] → 目次版元ページ)で展開された「系譜」をめぐる論議はとても参考になった.

この〈stw叢書〉はワタクシの手元にはほとんどなく,前に古本屋の平台でゲットした:Jakob von Uexküll『Theoretische Biologie』(1928年刊行/1973年復刻,Suhrkamp Verlag[Suhrkamp Taschenbuch Wissenschaft: 20], Frankfurt am Main, xxiv+378 pp.)ただ1冊があるのみだった.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 一週間先のしたくを先取り.水無月に入って何だかあわただしい./農環研恒例行事の〈さなぶり〉は3週間後.真っ昼間から大量の炭水化物を摂取する儀式./最高気温28.1度の午後,西風がごうごうと吹きつける.

◆昨日行ったばかりだが,明日は定例都内出撃日.

◆本日の総歩数=13049歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 92.0kg(−0.9kg) / 30.4%(+1.2%)


3 juni 2015(水)※梅雨の予兆の経堂へ

◆午前5時前起床.曇り.気温21.2度.南風.生暖かい雨が降り続く観音台.気温は21.1度,不快指数満点.梅雨入り間近のこういう季節は裸足にビルケンシュトック.朝イチの BGM はバーンスタイン〈ウェスト・サイド・ストーリー〉全曲.午前9時には土砂降りになってきた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ここ4年間あまりずっと休眠していた大きな┣┣" を揺さぶるという無謀な行為を開始.絶対零度から覚醒させない方がよかったか……./農水国研(旧・独法)ではこれから半年くらいのあいだにさまざまな憶測や妄言や風のうわさが飛び交うことになる.右往左往するのは下々の研究者.

◆[蒐書日誌]山田奨治『東京ブギウギと鈴木大拙』(2015年4月22日刊行, 人文書院, 京都, 249 pp., 本体価格2,300円, ISBN:978-4-409-41081-3 → 目次版元ページ)※できの悪い息子とその父親の物語.個人的には第5章がとてもおもしろかった.鈴木大拙の禅の思想は国境を越え,1950年代アメリカを特徴づける「ビート世代」に大きな影響を及ぼしたという.ビート世代の先駆となった超絶主義者ヘンリー・ディヴィッド・ソローが禅など東洋思想のシンパだったことは初耳.ジョン・ケージの作品〈4' 33"〉が禅宗を踏まえて作曲され,ケージ自身,滞米中の鈴木大拙の講義を彼が受けたことがあるというのも意外な事実.ビート世代の旗頭だったジャック・ケルアックの代表作『路上』のインフォグラフィックスはマニュエル・リマの『THE BOOK OF TREES』にも登場していた.

本書『東京ブギウギと鈴木大拙』の主人公はあくまでもオモテに出せない “不肖の息子” 鈴木勝(アラン)なのだろうが,ワタクシ的には,けっして隅に置けない父・大拙の “行状” の方がはるかに興味深かった.その “年齢差” はいったいなんやねん!いう感じで(笑).鈴木大拙か,エルンスト・ヘッケルか.なかなかええ勝負やなあ.『東京ブギウギと鈴木大拙』にひとつ注文をつけるとしたら,それは「索引」を付けてほしかったという点です.

◆雨はまだ降り続いているが,遠くの圃場から揚雲雀がかしましくツイートしている.

◆[蒐書日誌]倉谷滋『形態学 —— 形づくりにみる動物進化のシナリオ:形が進化するとはどういうことか?』(2015年4月刊行,丸善出版[サイエンス・パレットSP-024],東京, ISBN:978-4-621-08930-9 → 版元ページ)※「倉谷滋+形態学」とは鬼に金棒・猫に鰹節・天下無敵なので買います〜.それにしても,どーしてこの本がワタクシの探書アンテナに引っかからなかったのだろうか.

◆お昼前,雨上がり,空が明るくなってきた.今日の午後は半日年休なで,そろそろ撤収しよう.

◆午後2時過ぎ,つくば駅.雨上がりの蒸し暑さがひどすぎる.筑波西武リブロには倉谷形態学本が置かれていなかったことを謹んでご報告いたします.では,臨時都内出撃へ.午後3時過ぎ,経堂着.経堂コルティの三省堂書店にも倉谷滋『形態学』はなかったことを謹んでご報告させていただきます.丸の内オアゾにしか並んでないとか…….午後4時,雨上がりの蒸し暑い農大キャンパス着.まずはアカデミアセンターの農大図書館へ.ここに所蔵されていないワタクシの本をすべて寄贈した.近日中に貸し出し可能になると思います.雨に洗われた馬事公苑は新緑がいちだんとみずみずしい.しばし珈琲充.もう雨は降らなさそうね.よしよし.午後6時からグリーンアカデミーホールにてバイオサイエンス学科の懇談会.今年はじめてこの学科のお座敷に上がることになったので,まずはお席亭をはじめとして皆々様にごあいさつを.

◆つくば帰還は午後10時過ぎ.遠方で飲むのは大仕事.夜遅くなっても蒸し暑かったので,除湿して寝るん〜♫•*¨*•.¸¸♪ .

◆本日の総歩数=13645歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)= 92.9kg(0.0kg) / 29.2%(−0.6%)


2 juni 2015(火)※小┣┣" 追う観音台

◆午前5時前,日の出とともに起床.気温17.0度.朝から夏の日差しが照りつける観音台は,午前8時の時点ですでに気温23.9度.南風が蒸し暑さを運んでいる.

◆[欹耳袋]Quartz | Young Japanese have terrible computer skills. No, really | 26 May 2015. 確かに,学部学生の世代のICTリテラシーは目立って落ちつつあると感じる./日経サイエンス2015年7月号記事「隠れたパターンを探し出すデータ可聴化」※「データ可視化」があるのなら「データ可聴化」もきっとありだな.可聴化=sonification / auralization.

◆午前の┣┣" 撃ち —— やはり初版には “蟲” がいる……(汗)./熊本直送の統計コンサルタント業務┣┣" 一頭をお迎えする.そのお相手をしていたら,あっという間に正午を過ぎてしまったので,本日の昼休み徘徊はやむなく中止.

◆午後になって雲が広がってきた.扇風機全開,窓も全開なのに,蒸し暑い空気が室内に淀んでいる.最高気温は29.0度だった.

◆午後の┣┣" 撃ち —— Cladistics 誌の “紙” の最新号が届いた.1985年の創刊以来の読者なら知っているように,このジャーナルの真の愉しみは繰り返し勃発する “誌上場外乱闘” にある. “そとのひと” にはけっして理解されないが, “なかのひと” はみんなそれを愉しんでいる.

  • #NodaiStat 忘れないうちに,先週の「実験データー解析概論」の質問へのお答えから. posted at 15:10:57
  • #NodaiStat ……と思って,いつもより少ない出席カードを集計していたら,避難訓練から “避難” した受講生が多かったせいか,答えるべき質問がぜんぜんないんですけど. posted at 15:12:22

というわけで,続いて「生物統計学」の質問へ.

  • #NodaiStat 先週は分散分析のF検定あたりのリクツの話をしたので,質問もそこんところに集中しているような. posted at 15:13:56
  • #NodaiStat 【質問】「F値と帰無仮説のあたりが雲をつかむようで……」(同様の質問複数)/【回答】F値はデータのばらつきに関して水準間/水準内の分散比(平均平方比)と定義されます.処理効果が「ない」と主張する帰無仮説のもとでは,FはF分布にしたがい,1近くの期待値です. posted at 15:17:14
  • #NodaiStat 【回答】続)しかし,水準間の差異が大きくなるほど,F値は1よりも増大していくので,F分布の上側1%あるいは5%の面積を「棄却域」と設定し,帰無仮説を棄却する意思決定の「見極め値」を設定するわけですね. posted at 15:19:28
  • #NodaiStat 【回答】続)なお,棄却する限界値(有意水準)の1%あるいは5%の値そのものには何の意味もありません.100回同様の状況が再現されたとき,帰無仮説のもとでは1回(or5回)以下しか得られないような大きなF値がデータから計算されたら帰無仮説は捨てようということ. posted at 15:22:08
  • #NodaiStat 【回答】続)要するに,データから計算されたF値が大きければ偶然変動に対して処理変動が相対的に大きくなるわけですが,どれくらいF値が大きければいいのかの見極めを帰無仮説のもとでのF分布が与えているということです. posted at 15:24:23
  • #NodaiStat 【回答】続)大きなF値を「処理効果はぜんぜんない」と主張する帰無仮説でむりやり説明するのは苦しいので,F値が棄却域に入ったら「処理効果はあるよ」とささやく対立仮説に鞍替えしてラクになろう. posted at 15:26:06
  • #NodaiStat 【質問】「殺虫剤が平均よりも効く場合と効かない場合ではF値にちがいがあるのでは?」/【回答】F値の元になっているのは偏差の「平方」ですから,全体の平均値を上回っても下回っても「平均からずれる」大きさだけをすくい上げます. posted at 15:29:41
  • #NodaiStat 【質問】「帰無仮説にもとづくF検定は “背理法” みたいなものでしょうか?」/【回答】論理学の背理法は白黒がきっちり決まりますが,帰無仮説 vs 対立仮説はもっと緩いですね.どっちの説明の方がより妥当かどうかをF値を見ながら判定するという感じ. posted at 15:32:16
  • #NodaiStat 【感想】「出版された本は農大図書館に寄贈よろしく」/【回答】明日の午後,世田谷キャンパスに出没しますので,そのおりに農大図書館に寄贈しましょう. posted at 15:34:05
  • #NodaiStat 【質問】「日本語がまだ力不足なので,できれば英語の統計学の本があれば紹介してください」※留学生からのコメント/【回答】英語の統計学書は選ぶのに困るほどたくさんあります.農大・世田谷の図書館に入っているSokal & Rohlf『Biometry』はいいかも. posted at 15:44:18
  • #NodaiStat 以上で質問への回答はおしまい. posted at 15:44:48

◆龍ケ崎コロッケで有名な〈高橋肉店〉 のコロッケやらメンチカツをかじりながら,〈不老泉〉山廃仕込純米吟醸滋賀渡船無濾過生原酒が空っぽになってしまったという背徳マックスの夜.気温が上がってきたせいか,夜になると珍走団が土浦学園線から東大通にかけて爆走する.

◆本日の総歩数=2831歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 92.9kg(−0.1kg) / 29.8%(−0.4%)


1 juni 2015(月)※蒸し暑い水無月初日

◆午前5時前起床.昇る朝日がまぶしい.気温18.4度.東風がすーすーと.水無月初日の朝,雲が多めの青空のもと,観音台はそこはかとなく湿っぽい.気温は19.5度.今日は蒸し暑くなるとの予報.イヤな季節が近づいてきた.BGM はベツレヘム(1957)のジョージ・ガーシュイン〈ポーギーとベス[完全版]〉を流し続けている.通常のオーケストラ版とはぜんぜんちがうジャズ・ビッグバンドの響宴.モノラルでも圧倒される.

◆[欹耳袋]日本進化学会第17回大会(中央大学後楽園キャンパス)の参加登録開始.

◆午前の┣┣" 撃ち —— メーリングリストへの月例アナウンス送信./ふと思い立ってメールと gmail を関連付けたとたん10,000通もの堆積メールがわらわら転送されてきた.いやいや,それどころではなく,計「28,177通」のまちがいだった……(冷汗).ほぼ13ヶ月分のメールだからしかたがない.

◆[蒐書日誌]昨日公開した:筒井淳也『仕事と家族:日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか』(2015年5月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2322],東京,x+209 pp., ISBN:978-4-12-102322-3 → 目次版元ページ)の書評記事についてコミュニケーション力のくだりを加筆./関連記事:SYNODOS—筒井淳也 / 計量社会学「「共働き社会化」の光と影――家族と格差のやっかいな関係」(2015年6月1日).

◆[みなか先生]某市左京区の異次元空間に浮かぶ「りすりす星」宛てに,拙著を謹んでお贈りしたところ,なんと「宇宙怪人しまりす」氏からじきじきに礼状が届いた.そして,ちょうど三年前に「りすりす星」に旅立っていったセンセイは続編(三冊目)の構想を彼の地で練っているとかいないとか.どうやら「りすりす星」ではハガキはまだ「50円」で送れるらしい(差額支払いだん)./本書の後半では,農業実験での実験計画法について解説している.「統計モデリング」の本はワンサカあっても,「実験計画法」の新しい本っていまではぜんぜん出てない.たまに農業試験場で「前任者がやっていた〈直交表分析〉について知りたいんですけど」とか質問された日には,草葉の陰の奥野忠一大明神を即座に叩き起こして “口寄せ” する以外にはどうしようもないもんなあ……./ワタクシが最初に bee swarm plot に「蜂群図」という訳語を当てたのは2013年3月に書いた:農環研ウェブ高座 〈農業環境のための統計学〉第8回 「記述統計学と推測統計学:世界観のちがい」」(2015年4月1日公開)だった.その訳語を本書 p.79 で使ったのだが,先例があることを知った:小林雄一郎「Rによる統計グラフ入門」(2013年5月).

◆水無月初日のお昼休みは気温25.0度の夏日ラインちょうど.やや蒸し暑い炎天下をロングコース徘徊.歩き読み本:高野潤『〔カラー版〕新大陸が生んだ食物:トウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシ』(2015年4月25日刊行,中央公論新社[中公新書2316],東京,vi+182 pp., ISBN:978-4-12-102316-2 → 版元ページ).

◆[欹耳袋]今から10年前,ワタクシの『系統樹思考の世界』(2006)の文献リストでは「彼[ヘイドン・ホワイト]の主著『メタヒストリー』がいったいいつ翻訳出版されるのか(そもそも果たして翻訳されるのか)が気がかりだ」と書いた.現在の第6刷(2015年)では,この箇所は「彼[ヘイドン・ホワイト]の主著『メタヒストリー』がいつ翻訳出版されるのかが気がかりだったが,作品社からいずれ刊行されることになったようだ」(p. 282)と書き換えられている.将来の増刷(あるんか?)で「彼[ヘイドン・ホワイト]の主著『メタヒストリー』はその翻訳出版が長年待たれていたが,このほど満を持して作品社から出されることになったのはめでたいかぎりだ」と修正できる日はやってくるのでしょうか?

◆[欹耳袋]琉球新報「琉大図書館、耐震工事で1年間閉館 1カ月前告知に学生困惑」(2015年5月31日).

◆今日の最高気温は25.4度と夏日ラインをちょっと越えたくらいだったが,不快指数が高いのは梅雨が着実に近づいていることの前兆なのだろう.

◆本日の総歩数=10445歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)= 93.0kg(+0.7kg) / 30.2%(+0.5%)


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