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日録2014年10月 


31 oktober 2014(金)※一週間ぶりの農環研実在

◆午前4時過ぎ起床.米とぎと食洗機が終わっても外は漆黒の闇.気温は12.6度と高い.曇り空から雨がぽつぽつ降りだした.午前6時の気温は12.5度.一週間ぶりの観音台は曇りところどころ晴れ.国道408号沿いのフウノキ街路樹はずいぶん色づいてきた.午前8時の気温は14.1度.風がひんやり.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 年末調整関係書類が届いていた.年の瀬が近づいてきましたなあ./無慈悲なる┣┣" 撃ちの嵐:希望調書提出と面談日程調整./数理統計研修の講義時間変更のすり合わせ./温泉宿泊証明書→宮崎農試返送./別府湯けむり統計研修事務連絡→大分農試./追加レポート出題→オキナワ./玉川大の休講届と補講日設定./東大の休講届./農環研の英文年報(Annual Report 2014)の原稿を提出.

◆曇りながらも穏やかなお昼休み.南風が吹いて,気温は20度近くまで上がってきた.農林団地も羽成公園も秋色が深まっていた.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 今年の数理統計研修は基礎編・応用編それぞれで初日に懇親会が予定されている./箱崎からのお座敷へのお誘い,確かにお引き受けいたしました.

◆[蒐書日誌]J. David Archibald『Aristotle's Ladder, Darwin's Tree: The Evolution of Visual Metaphors for Biological Order』(2014年8月刊行,Columbia University Press, New York, xiv+242 p., ISBN:978-0-231-16412-2 [hbk] → 版元ページ)※8月に出たばかりの系統樹図像学の新刊.即注文.探書アンテナがそちら方面に向けられているせいか,ここのところこういう本ばっかりヒットしてくる.

◆[蒐書日誌]青木正児『華国風味』(1984年5月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青165-1],東京,238 pp., ISBN:4-00-331651-7 → 目次版元ページ)読了.餠・団子・饂飩など日本の食生活に深く入り込んでいる食べ物や食文化の中国でのルーツをたどる本.たとえば,「饂飩の歴史」では,餠の系譜から派生した饂飩の来歴を披露した上で,著者はこう述べる:「すべて物事は発達するに従って種々の分化を生じ,それらが次々に分離独立して繁栄していくが,餅においてもまたこの現象を観たのである」(p. 79).著者は,中国側の錯綜した系譜を溢れまくりの教養と典拠をひもとくことで,食べ物と食文化の系統発生に光を当てようとする.

「用匙喫飯考」では,中国における匙と箸のルーツをたどり,「末茶源流」では,本家の中国で廃れてしまった茶の淹れ方が日本ではいまも残存していると論じる.第二次世界大戦の戦火の中で「空樽を抱いて陶然の旧夢を尋ぬる者」を自認する著者は,架空の居酒屋をこの上もなくリアルに描いた「陶然亭」を書き残す.実に十ページにも及ぶこの “陶然亭” の酒食メニューは隅から隅まで隙がない.戦中戦後にかけて,巷では食うや食わずの生活が続いていた時期に,実生活の窮乏とは裏腹に,

中国の豊かな食文化とその歴史をいつも考え続けた著者はケタ違いの食いしんぼかはたまた呑んべか.かの坂口謹一郎が一目置いたのも当然のことだろう.『華国風味』というさりげないタイトルからは想像できないほど,呑み喰いの深奥を覗きこむような内容.本書を読了したからには,次は同じ著者による:青木正児『酒の肴・抱樽酒話』(1989年6月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青165-2],東京,238 pp., ISBN:4-00-331652-5 → 版元ページ)をひもとくしかない.

◆今夜は神楽坂で会議があるはずだったのだが,イマイチ体調がよろしくないのでドタキャンさせてもらった.熱があるような,咳も出るような,お腹もしくしく痛いような.帰宅してそのままバタンキュー.

◆本日の総歩数=2980歩. 朝◯|昼◯|夜−. 計測値(前回比)=93.7kg(−0.7kg)/ 29.9%(−0.3%)


30 oktober 2014(木)※冷え込む朝から都内出撃

◆午前5時起床.お米をとぐ水が冷たくなってきた.外気温は4.9度まで下がっている.鮮やかな朝焼け.最低気温は4.7度.さすが南国とは別世界の冷え込み.

◆[欹耳袋]NHK NewsWeb「東京農大教授 覚醒剤所持の疑いで逮捕」(2014年10月29日)※毎年,非常勤出講している学科で,しかも教員懇談会でよく知ってる人なんですけど……./大学職員の書き散らかしBLOG「財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(前編) 」(2014年10月28日)|「財政制度分科会の資料に思う 〜国立大学はどうなってしまうのか〜(後編)」(2014年10月30日).

◆定例都内出撃日 —— 午前7時半,つくば駅.昨日の今ごろは温泉に沈んでいたが,今日は一転して定例都内出撃の朝.午前9時,新宿駅.都内はからっと秋晴れ.午前8時の気温は12.9度.小田急に乗り換え.午前10時,玉川大学.秋の日差しが降り注ぐ大学キャンパス.正門前にできつつある “神殿” が陽光を浴びてそびえ立っている.午前9時の都内の気温は13.7度.北風が涼しい.今日の講義は最節約法の時間.そういえば,最近のワタクシの高座ではレーザーポインターをまったく使わなくなってしまった.Mac OS X だと「ズーム機能」をオン,Windows だとフリーの〈ZoomIt〉さえあればいい.あとはカーソルをぐりぐり動かすだけで用が足りる.

◆車中の┣┣" 撃ち —— 新たなるお座敷ひとつお引き受け:日本動物遺伝育種学会・在来家畜研究会 公開合同シンポジウム〈在来生物の研究に対する系統,進化,生物多様性[仮題]〉【日時】2015年3月27日(金)13:00〜【場所】宇都宮大学峰キャンパス(宇都宮市).※のりピーも登場するらしい./生物統計学の成績評価方法に関する二号館への連絡./職場の希望調書面談日セッティング.

◆講義後,渋谷へ移動.これから,とある企画の打ち合わせ.とりあえず一休み.数理統計研修やら分子系統ワークショップやら大分統計研修やらの事前準備┣┣" が津波のように押し寄せてきた.渋谷は┣┣" 水没だ.来年の定期┣┣" が全11頭積み上がった.シンクロしてお疲れも積み上がりつつある.

◆その後,駒場へ移動.三時のおやつにゴディバのチョコをひとつ.うまいからさらにもうひとつ.講師室に「在学生の履修に関する留意点」(2014年10月)という冊子が置かれている.来年度は現カリキュラムとターム制移行後の新カリキュラムが「並行して実施」されるので,「相当に複雑な状況が生まれます」と明言されている.ターム制とセメスター制がミックスされるらしい.今日の噺は先週の実験計画法の続き.完全無作為化法について解説します.数字を握りしめて地べたを這いずりまわるデータ解析者を見下ろしつつ,天上から降臨するパラメトリック統計の女神.

◆よろよろとつくばに帰り着いたのは午後8時過ぎだった.

◆本日の総歩数=11618歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=94.4kg(+0.8kg)/ 30.2%(−0.7%)


29 oktober 2014(水)※妙見温泉からつくば帰還

◆午前5時過ぎ起床.気温9.3度とつくば並みに冷え込んでいる.外はもちろん真っ暗.天降川の瀬の音が響くのみ.さっそく朝風呂.山のいで湯もようやく明るくなってきた.朝風呂から出てきたら寒かった.気温は8.9度とさらに低下.午前7時,すっかり明るくなっているのに旅館の中は静まりかえっている.せわしなさとは無縁のひととき.

朝の温泉街をひとまわり散歩.天降川にかかる妙見大橋から上流を望む.左手に〈薩摩隼人妙見ホテル〉,右手に〈田島本館〉,さらに右手の支流沿いには宿泊している〈妙見田中会館〉,その向かい側に日本秘湯の宿の〈おりはし旅館〉がある.ワタクシには縁のない高級旅館〈妙見石原荘〉は正面のもっと上流にある(らしい).

旅館に戻ってから,またお風呂.そして朝ごはん.優雅なもんですなあ.

◆午前9時半に旅館をチェックアウト.JR国分駅にて待合室で特急きりしまをじっと待ち続ける耐久力が問われている.10:33,やっと来た.一時間後,都城着.対向ホームにかの超豪華特急〈ななつ星〉が停車している.正午過ぎ,つい先日,空港名が「宮崎ブーゲンビリア空港」と改名されてしまって宮崎空港に到着.搭乗まで時間があるので,飫肥天と冷や汁とチキン南蛮をおみやげに買って,必修科目指定されているマンゴーソフトクリーム(レギュラー)を賞味する.宮崎悦楽ナイトと霧島温泉三昧の記憶とともに南九州を離れなければならない.

◆妙見温泉までは┣┣" は追っかけてこなかったが,宮崎空港に接近するにつれて一頭また一頭と飛び込んでくる.来年度の横浜国大〈統計道場〉は2015年9月7日(月)〜9日(水)に開講する予定で日程調整しています.保安検査場を突破して,とりあえず搭乗ゲートまで移動してみた.

◆逃亡先の宮崎ブーゲンビリア空港から先週の講義の質問回答:

  • #TodaiStat 【質問】「それぞれの分布どうしに関連性があるという話は基礎統計学ではやらなかった」/【質問】だから,満を持して Leemis センセの「確率分布曼荼羅」を拝むのです.はい. posted at 13:51:02
  • #TodaiStat 【質問】「中心極限定理は理解したと思っていたけど,理解した気になっていただけなのではと思ってしまった」/【回答】だから,満を持して R の TeachingDemos パッケージが威力を発揮するんです.はい. posted at 13:52:50
  • #TodaiStat 【質問】「Rについての具体的演習はあるのでしょうか?」/【回答】すまん,この講義ではR演習はないんですよ.どこかで勉強する機会を持ったほうがいいとは思うのですが.ワタクシの租界Rには YouTube 公開した動画はあります. posted at 13:54:59
  • #TodaiStat 【質問】「中心極限定理のデモで四つの確率分布を使っていましたがほかの確率分布は」/【回答】中心極限定理は任意の確率分布について成立しますので,どれを選んでもOKです. posted at 13:56:30
  • #TodaiStat 【質問】「中心極限定理では何でも正規分布になってしまいますが,正規分布以外の確率分布は不要になるのでは?」/【回答】中心極限定理はあくまでも標本平均という統計量の分布の極限的性質の定理.元の母集団分布については “みんなちがって,みんないい” です. posted at 13:59:15
  • #TodaiStat 【質問】「等分散性や正規性を見るときにQQプロットや箱ひげ図だけでは不十分なのか気になった」/【回答】それらのヴィジュアルな手法だけでは不足でしょうね.正規性ならシャピロ-ウィルク検定,等分散性ならバートレット検定のような方法が用いられます. posted at 14:01:32
  • #TodaiStat 【質問】「実験計画法で無作為化するといっても実際にはどうやって割り付けるんですか?」/【回答】たまたま割り付けが “きれいにそろってしまう” ような場合は,無作為化のやりなおしでしょうねぇ. posted at 14:04:49
  • #TodaiStat 【質問】「局所管理がわからない」/【回答】局所管理は次回の乱塊法の際に説明します. posted at 14:05:40
  • #TodaiStat 【質問】「反復数はどうやって決めるのか?」/【回答】基本的には反復数は大きい方がいいに決まっているのですが,現実の実験ではそうも言ってられないです. posted at 14:07:31
  • #TodaiStat 【質問】「もっと数学的でもいいです」/【回答】おいっ,聞いたか>受講生のみなさん! posted at 14:08:31
  • #TodaiStat さて,そろそろ搭乗タイムだ.では,明日また駒場で! posted at 14:09:03

◆午後2時半に宮崎空港を離陸し,定刻に羽田空港着.タイミングよく,16:15発のつくば行き高速バスに乗れた.午後6時,夕暮れのつくばセンター到着.つくばに帰ってきたら,睡魔が次々に降臨してですね…….

◆本日の総歩数=5428歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


28 oktober 2014(火)※佐土原から霧島の山間へ

◆午前5時半起床.気温14.3度.ちょっとだけ「うう……」な夜明け前.今日の宮崎県内は北風が強い一日になるとの予報.体感気温は昨日よりもかなり低いだろう.今朝もまた冷や汁とともに始まる宮崎の一日.冷や汁なら二日酔いでもだいじょうぶ.

◆[欹耳袋]Manuel Lima | The Evocative Charm of Treemaps | 23 October 2014.

◆佐土原統計高座(応用編二日目) —— 午前9時前,ホテルをチェックアウト.今日は宮崎大学附属牧場の横を通って農試へ.JR宮崎駅の海側にあったという白水舎牧場といい,日向の国は牛さんの天下.午前9時過ぎ,佐土原着.GLMな午前が終わり,お昼はいつもの白米食味試験.たっぷりごはんを食べるのだ.外は秋晴れ.気温は19度台で20度ラインにも達しない.涼しい北風が心地良し.宮崎農試でお昼時にほかほか炊きあがる大量の白ご飯.百戦錬磨の一升釜の砲列.「日本人なら米の飯を喰え,喰うんだ!」と叫んでいた農学部時代の知り合いをふと思い出した.午後,多変量解析の講義と実習.残るは質疑タイムのみ.午後4時前,全研修日程を終了.

◆夕暮れの南九州を薩摩へと走り抜ける —— 真っ白な灰と成り果てて,JR佐土原駅で風に吹かれるワタクシ.宮崎駅までは特急〈にちりん〉.その後,特急〈きりしま15号〉に乗り換える.夕日がまぶしい鉄路旅.今日の最高気温は21度どまり.山間はもう少し気温が下がるだろうか.日豊本線の特急旅は国分駅にて終了.

国分駅のまわりはすでに夕闇のなかだった.タクシーで妙見温泉へ.今宵の宿は〈妙見田中会館〉.天降川を見下ろす部屋でくつろいで,さっそく温泉へ直行.薄にごりの炭酸水素塩泉(重炭酸土類泉).橋向こうの〈薩摩隼人妙見ホテル〉と同じ泉質なのか.源泉かけ流しだが,温度調節のためほんの少し加水されている(ぬるめだったので加水の必要はないと思うが).細長い湯舟はそれほど大きくない.飲泉可能で,なめてみると土気と金気が混じって,のどごしは悪くない.湯船のへりに赤茶色の析出物がびっしり張り付いている.見た目以上に濃厚な湯.

山間の冷気は平地とはぜんぜんちがう心地よさ.見上げる山の上には三日月がとんがっている.お座敷での晩ごはんのあと,温泉に浸かってごろごろしていたら,そのままだらしなく寝てしまったようだ.

◆明日は温泉三昧ののち,つくばに帰るだけの簡単なお仕事.

◆本日の総歩数=6467歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


27 oktober 2014(月)※夏日の佐土原にてお座敷

◆午前5時前起床.気温18.3度.湿度97%ってなんやねん.昨夜遅く,〈系統樹の森〉大阪展の英文パンフレット原稿を送信したら,夜中のうちにパンフレットの両面ができあがっていた.時差作業の連続.午前6時前,やっと空が明るくなってきた.雲が多めの晴天か.午前6時の気温は18.3度とかなり高い.冷や汁とともに健やかにスタートする宮崎の朝.

◆[欹耳袋]訃報ふたつ —— 大分合同新聞「赤瀬川原平さん死去 少年期大分に 前衛芸術家で芥川賞」(2014年10月27日)※他新聞よりはるかに詳細.昨夜いったん訃報の速報が出て,すぐ撤回されたときは「誤報」かと思ったのだが……./毎日新聞「赤瀬川原平さん死去:並外れた面白がり方」(2014年10月27日)/朝日新聞デジタル「ノンフィクション作家の枝川公一さん死去」(2014年10月26日)※『バーのある人生』…….

—— 夜明け前から訃報ばかり流すのも何なんですけど,英訳もある赤瀬川原平『超芸術トマソン』のインパクトはただごとではなかった.路上観察学もそうだが,役に立つ立たないとは何の関係もなく,新しい視点を提示することのおもしろさを知った.

◆佐土原統計高座(応用編初日) —— 午前9時過ぎ,佐土原の宮崎農試に到着.研修会場にてパソコンの設定.パーフェクトな秋晴れには半袖がぴったり.統計研修(応用編)がもうすぐ始まる.午前は乱塊法の説明から.しばし休憩.外気温は24.3度と順調に夏日ラインに接近している.お昼休み.ハッピーランチタイムは白いご飯を食べまくる(恒例食味試験).雲ひとつない秋空.気温はすでに26.1度まで上がっている.午後は線形統計モデルとモデル選択について.午後3時半,応用編初日の高座が終わった.

◆[欹耳袋]Togetter -「国立大学の人文社会系解体」./大隅典子の仙台通信「「留学すると日本に戻れない」のか? 」(2014年10月26日)/弁護士ドットコムニュース「「妊娠も仕事も取るのは欲張り」と人事部長に言われた――マタハラ被害者が語る実態」(2014年10月25日)

◆午後4時半,ホテル帰還.今日の日中の最高気温は正午過ぎの26.7度.午後5時前の今も23.6度もある.南国の日差しが照りつけ,暑すぎて話にならん.

夕暮れ出撃.まずは和歌山〈雑賀〉雄町・純米吟醸ひやおろしから始まる.新鮮この上ない地頭鶏の鶏刺しとともに.さすが雄町パワー.次は,秋田〈新政〉純米,真っ赤な「クリムゾンラベル」が鮮やか.直径20センチもあろうかという,いままで見たこともない巨大な宮崎産シイタケのバター焼き.まるでステーキを食べている気分.初めての奈良〈鬼熊〉辛口純吟無ろ過生原酒は実に実に強烈な味わい.秋田〈一白水成〉純米吟醸・愛山は,これまた巨大な地場ピーマンの鶏味噌炭火焼きとともに.

さらに場所を変えて,今度は〈まんさくの花〉純米吟醸生原酒.佐賀の〈東一〉のうすにごり生酒,最後は,和歌山〈黒牛〉純米吟醸・碧山.ふー.

◆明日の統計研修が終われば宮崎での全日程をこなしたことになる.

◆本日の総歩数=9678歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


26 oktober 2014(日)※再び日向巡業へ旅立つ朝

◆午前6時前のろのろ起床.曇り.気温12.6度.旅支度.曇り空の朝.午前8時の気温は14.5度と肌寒い.しかし,ここで油断して長袖ばっかりスーツケースに詰め込むと,南九州で手痛い目に遭うことは先週の教訓.昨日の宮崎は夏日ラインを越えていた.あえて夏の半袖をもっていく.

◆再び日向の国へ —— 先週の前半戦に続き,明日の月曜から佐土原の宮崎農試で後半戦の統計研修がある.霧島連峰の地下がゴソゴソしているようだが,そんなこととは無関係に前日からの宮崎入りとあいなった.午前9時半,つくば駅.こっちだと長袖でちょうどいいのだが.午前11時,羽田空港第二ターミナル着.都内は曇りところどころ晴れ間.午前11時の気温は19.8度.宮崎はすでに23.6度に達している.半袖で正解.チェックインして,やっと一息つけるお昼前.正午過ぎ,昨日の日録をやっと更新.今回の宮崎行きは同伴┣┣" どもをぞろぞろ引き連れて行く.いくつか細かいのをぷちぷち退治する.午後1時前,保安検査場を突破してゲート58へ.窓越しに曇り空が広がっている.

◆定刻離陸,定刻着陸で午後3時すぎに宮崎空港に着いた.曇りときどき雨という空模様だったが,そのうち晴れ間が広がり,南国特有の蒸し暑さ.宮崎空港は開港60周年とのことで,空港内は子どもたちがいっぱいのイベント真っ最中.先週の宮崎到着儀礼は100%マンゴージュースだったので,今週は100%グレープジュースを.鉄路で宮崎へと思ったが,待ちぼうけ時間とても長し.だんだん青空が広がってきて,日差しが暑すぎる.晴れて気温はさらに上がり,午後4時前の気温は24.5度と夏日ライン寸前.やっときた各停に乗って移動.JR宮崎駅前のJR九州ホテル宮崎にチェックイン.繁華街からはやや離れているが,居住性よし.トイレ・洗面所とお風呂が分離していて,ちゃんとした湯舟と洗い場がある点でポイント高し.スーツケースを開いて一休み.

◆夕闇が宮崎の街を包み込むころ,中心街へ出撃.宮崎山形屋デパート裏の結界に鎮座する伝統の〈おぐら本店〉へまっしぐら.ここに来たら,看板メニューの「チキン南蛮」を注文するしかない(周りを見回してもみんなチキン南蛮を注文している).このボリューム,そしてこのタルタルソースの重量感.レトロなぶっといケチャップ炒めスパゲティといい,飾り気のない刻みキャベツの山といい,局所最適化された「伝統の味」は不滅だ.ばくばく食べてもちろん完食.しかし,最初にチキン南蛮を完食したダメージは大きかった.陥落の巷の西橘通りから口裂け女が出そうな西銀座通りを巡回したものの,お腹がいっぱいで何処かのお店でお酒をという気分にはとうていなれなかった.蒸し暑い宮崎の繁華街をあとに,すごすごとホテルに帰還.この雪辱戦はなんとしようか.

—— 結果的にヘルシーな夜はヘルシーなまま坦々と過ぎていく.明日の準備でもしようか,それともお連れした┣┣" さま御一行のお相手をするか.

◆本日の総歩数=10355歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=93.6kg(−0.3kg)/ 30.9%(+0.2%)


25 oktober 2014(土)※秋晴れの北条の街角にて

◆午前6時起床.朝日がまぶしい.気温7.4度と冷え込んでいる.ここ数日,新学術領域関連の文書作成依頼がぶんぶん飛び交っていてハエ取り紙をぶら下げたい気分.しかし,時間的にタイトなのもまた事実.

◆[欹耳袋]NAVER まとめ「「L型大学って何!?」文部科学省が大学を職業訓練校化しようとしていたことが発覚し、ネット大炎上」※「上山下郷運動」の提唱ですか(@_@)./Togetter -「L型大学:文科省によると日本の法学部では民法を教えていないことになっている」※ある意味,延髄反射的 “逆鱗” に触れてしまったわけね.ワタクシのまわりでは「役に立つ」ことは研究上とても重要な要件なので,数学だろうが科学哲学だろうが文化系統学だろうが,農業研究にとって「役に立つ」ことを “公言” する必要がある.何十年もそうしてきたので,「役に立つかどうか」という詰問はとくに激昂するような案件ではない.

それにしても,この文書(→ pdf)によれば,既存の大学教員(のかなりの部分)を「下放」したいということですね.前向きに何かをつくろうというよりは,後ろ向きに叩いてやろうという個人的意向が見え見え.かつてだったら各会社が入社後に教育訓練していた部分を,これからは大学に丸ごとアウトソースしようとしているのであれば,いったん更地にしてから新規に立ち上げるのがきっと効率的だろう.既存の大学をいじり倒そうとしているところに怨念だか遺恨が感じられる.

◆秋晴れ行楽日の昼下がり,気温は20度台はじめのちょうどいい陽気.今日から〈筑波山麓秋祭り〉がスタートしたので,北条まで足を伸ばした.秋の「つくば道」はハイキングや散策でたくさんの人出だった.旧矢中邸を一周りしてランチ.ここの洋館は凝りに凝った造り.矢中邸の向かい側にある宮清大蔵でのコンサートに足を運ぶ.お客さんたくさん.庭で一休み.大きな蔵の中がコンサート会場だった.秋の日の一日を過ごすにはぴったりの場所.

◆HootSuite が挙動不審なので,本家ツイッターに戻ったらもっとヘン.いちばんマシな夜フクロウに鳴いてもらっている.HootSuite は UI が新しくなって,字が大きくなって何となく間延びしている.見た目が “幼稚” になったみたいで…….

◆[欹耳袋]翻訳決定! —— Manuel Lima『The Book of Trees: Visualizing Branches of Knowledge.』(2014年4月刊行,Princeton Architectural Press, New York, 208 pp., ISBN:9781616892180 → 目次版元ページ著者サイト).本書の日本語訳を来春ビー・エヌ・エヌ新社から出版します.著者 Manuel Lima さんからメールあり.翻訳に関する質問はいつでもOKとの返事.たいへんありがたい.山のようにカラー図版が含まれる本なので,本文よりもキャプションの方がタイヘンかもしれない予感ありまくり.

Manuel Lima さんの前著:マニュエル・リマ[久保田晃弘監修/奥いずみ訳]『ビジュアル・コンプレキシティ:情報パターンのマッピング』(2012年3月1日刊行,ビー・エヌ・エヌ新社,東京,272 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-86100-783-5 → 版元ページ)の訳本はソフトカバーだったが,今回の『The Book of Trees』は原書と同じくハードカバー版で出すとのこと.

—— リマさんのブログにも登場:Manuel Lima | VC blog | The Book of Trees in Japanesee | 22 October 2014. ※翻訳者稼業スイッチオン!

◆鮮やかな夕焼けから,すとんとつるべ落としの宵闇へ.明日はまた宮崎に飛ぶ.週明けからは日向巡業高座(後半戦)だ.霧島連峰が静かでいてくれることを期待したい.

◆本日の総歩数=6193歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.9kg(+0.1kg)/ 30.7%(+0.1%)


24 oktober 2014(金)※一週間ぶりの観音台実在

◆午前5時前起床.気温9.4度.さむ.国道408号沿いのフウノキ街路樹がいちだんと鮮やかに色づいていた.一週間ぶりの観音台は昨日とは打って変わって,すっきり秋晴れの青空が広がっている.早朝の最低気温は8.7度,午前8時の気温は13.4度.朝イチの BGM はマーラー3番.サロネン/ロスフィル.

◆[蒐書日誌]着弾なう!:羊土社『実験医学』2014年11月号発売.三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉第7回「正規分布という王様が誕生する」pp. 2990-2994.

◆午前の┣┣" 撃ち —— いくら読書の秋とはいえ,12冊もの着便本が机に積み上がっている状況は可及的速やかに解消される必要がある.

◆[蒐書日誌]青木正児本が4冊まとめて着便:青木正児『華国風味』(1984年5月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青165-1],東京,238 pp., ISBN:4-00-331651-7 → 版元ページ)※中国の伝統的食文化について.附録エッセイ「陶然亭」が隠し球./袁枚[青木正児訳注]『随園食単』(1980年1月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青262-1],東京,299 pp., ISBN:4-00-332621-0 → 版元ページ)※中国版『美味礼賛』本とのこと.本文よりも訳注の方が長かったりする./青木正児『中華名物考』(1988年2月10日刊行,平凡社[東洋文庫・479],東京,314 pp., 本体価格2,600円,ISBN:978-4-582-80479-9 → 版元ページ)※中国博物誌みたいな本./淡済主人訳[青木正児校注]『通俗古今奇観[附 月下清談]』(1932年2月5日刊行,岩波書店[岩波文庫・赤36-1],東京,238 pp., ISBN:4-00-320361-5 → 版元ページ)※勢いで買ってはみたものの,小説だし当分は tsundoku になるんだろう.

◆青木正児の中国飲酒本がまとめて届いていたので,次の BGM は李白しかない.だからマーラー〈大地の歌〉.インバル/フランクフルト放送交響楽団.

◆暖かな日差しの昼休みは20度寸前まで気温が上がった.ロングコースの徘徊.歩き読み本:佐藤健太郎『ふしぎな国道』(2014年10月20日刊行,講談社[講談社現代新書2282],東京,254 pp., ISBN:978-4-06-288282-8 → 版元ページ)※国道標識に “おにぎり” という愛称を付ける熱烈な「国道マニア」が日本にはたくさんいることを本書で初めて知った.国道マニアにとっては,車が通れないような廃道あるいは民家の軒先や階段さえ国道に指定されている場所(「酷道」)が快感をもたらすらしい.著者は言う:「酷道は毎年少しずつ姿を消しつつある.もちろんこれは道路の正常な進化であり,利便性という意味からすれば喜ばしいことに違いないが,好事家としてはやや淋しいことでもある」(p. 82).このすなおなマニア感覚がこのましい.あえて言うなら,宮脇俊三の廃線探訪+赤瀬川原平のトマソン+丸田祥三の廃墟美学の三点セットを併せ持つ強烈な本.しろうとがみだりに近寄ったりしてはならない〈酷道結界〉が妖しい.国道マニアは健康的に病んでいるなあ.随所にカラー写真が散りばめられている.茨城県内の事例多し.みんな読め.

◆[蒐書日誌]着便本リストの続き —— 近藤信行『小島烏水:山の風流使者伝(下)』(2014年10月10日刊行,平凡社[平凡社ライブラリー・819],東京,385 pp., 本体価格1,700円,ISBN:978-4-582-76819-0 → 目次版元ページ).今から2年前に上巻:近藤信行『小島烏水:山の風流使者伝(上)』(2012年10月10日刊行,平凡社[平凡社ライブラリー・774],東京,338 pp., 本体価格1,500円,ISBN:978-4-582-76774-2 → 目次版元ページ)が出て以来,じっと待ち続けていたのだが,このたびやっと下巻が出て完結した.元本は1978年創文社刊.

◆[蒐書日誌]さらに続き —— 吉川浩満『理不尽な進化:遺伝子と運のあいだ』(2014年10月31日刊行,朝日出版社,東京,422+xxiv pp, ISBN:978-4-255-00803-5 → 版元ページ)※ご恵贈本.同名のウェブ連載はときどき見ていたが,450ページもの厚さの単行本になるとは予想外だった./石原元『今西錦司:そのアルピニズムと生態学』(2014年10月14日刊行,五曜書房,東京, xiv+247 pp., ISBN:978-4-434-19826-7)※これもご恵贈いただきました.どうもありがとうございます.

◆[蒐書日誌]まだまだ続き —— C・アウエハント[小松和彦・中沢新一・飯島吉晴・古家信平訳]『鯰絵:民俗的想像力の世界』(2013年6月14日刊行,岩波書店[岩波文庫・34-227-1],東京,606+38 pp., ISBN:978-4-00-342271-7 7 → 版元ページ)※うっかり買い忘れていた本.文庫本とはいえ650ページもある重量級./原武史『思索の源泉としての鉄道』(2014年10月20日刊行,講談社[現代新書2285], 東京, 270 pp., ISBN:978-4-06-288285-9 → 版元ページ).

—— 着便本リストはやっと終わり.いくら読書の秋とはいえキリがない.

◆[欹耳袋]農環研・農業環境インベントリーセンターが出している雑誌『インベントリー』No. 12 がオンライン公開された(→ pdf: 22.6MB).ワタクシの記事:三中信宏「世界を覆い尽くす系統樹の森:グラフィクスとインフォマティクス」(pp. 5-10).

◆今日は思ったほど┣┣" 撃ちが進まなかった.たまにはそういう日もあるさということで.

◆本日の総歩数=10880歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.8kg(+0.3kg)/ 30.6%(−0.4%)


23 oktober 2014(木)※霜降の朝,雨の都内出撃

◆午前5時前起床.気温11.8度.雨.今日は終日降ったり止んだりするらしい.

◆[欹耳袋]時事ドットコム「3割を改革経費に=国立大交付金配分ルール見直し-財務省」(2014年10月22日)※「改革の具体案は、国立大学を3グループに分類し、複数の指標に基づき評価」— どうやって誰が “分類” する?/NEWSポストセブン「若者のキーボード離れ加速 レポート・卒論でフリック入力も」(2014年10月21日).

◆雨の定例都内出撃日 —— 午前7時半,つくば駅.雨は小やみ.雲間から青空が見えてきた.朝日を浴びるつくば市役所.しかし,秋葉原に着いたらまた雨が降っていたが,新宿では止んでいて空が明るい.めまぐるしいというか,雨雲がまだらに散らばっているのだろう.午前8時の都内の気温は13.3度.小田急の急行に乗り換え.新百合ヶ丘にて各停に乗り換え.日向国とは大違いの肌寒さ.午前10時前,玉川大学着.冷たい雨がしとしと降り続くキャンパスは心なしか人口密度が低い.そのうち空が明るくなってきた.しかし,小雨はまだ降り続いている.今日の講義は距離法について話した.

◆[欹耳袋]たとえ内容的に「けなしまくって」いても,読者にその本をつい読みたくさせてしまう書評記事はたいしたものだ.けなしかたにも “品格” がにじみ出る.世の中には見習うべきけなし方とどうしようもないけなし方があるということ.

◆往路車中┣┣" 撃ち —— 科研と新学術領域の参画理由書再改訂を観音台に送信.なぜ農水独法の研究員が “人文社会系” の研究プロジェクトに参加するのかその理由を述べよ,というリクエストがあったから.大平原のように広いココロと大海のように深いフトコロで,まぁ大目に見てくださいな

◆玉川学園からの帰路.曇り空からときどき小雨が降るが,傘はもう必要ない.午後1時の気温は14.8度.寒々した昼下がり.小田急小田原線は相模原駅にて人身事故があり,上下線とも全列車いったん運行停止.登戸にて待ちぼうけ.午後1時半,小田急・区間折り返し運転開始.午後2時過ぎ,渋谷駅上の渋谷エクセルホテル東急にて〈系統樹の森〉大阪展の打ち合わせ.配布小冊子とか英文パンフレットとか,まだ撃つべき┣┣" どもがいた.その後,駒場へ.雨上がりの駒場キャンパスはひんやり.新学術領域の申請書類案がピンポンのようにつくばとの間で飛び交っている.再々改訂案を観音台に送信.今日の講義では,正規分布がいかに “神” であるかについて話をします.ついでに,先週の質問にあった分散推定値の不偏性の証明も.

◆[欹耳袋]農学系・生物学系・経済学系を目指そうとする高校生は,ワルいこと言わないから,ちゃんと授業で数IIIまでとって微分積分学を勉強して,さらに独学でベクトル・行列を勉強してから大学に入ってくるように. “地雷” を踏んだらサヨウナラだからね.

◆[蒐書日誌]きのう北郷温泉に浸かりながら読んだ本:鈴木一夫『江戸の温泉三昧』(2014年9月25日刊行,中央公論新社[中公文庫・す-22-3],東京,290 pp., ISBN:978-4-12-206011-1 → 目次版元ページ)※実にタイムリーな良書.江戸時代の身分制とは関係なく温泉三昧.湯宿のルーツ,湯治文化の成立,江戸時代の温泉番付などなど,現代の温泉ブームをも髣髴とさせる記述がいたるところに.「温泉への旅人たち」の章では,菅江真澄・小林一茶・鈴木牧之という当時の著名な “旅人”たちがいかに温泉を愛したかが描かれていてとても楽しい.

◆講義後,夕闇の駒場はまだ雨がぽつぽつと.午前7時過ぎからの13時間 “ブラック” 労働ののち,よろよろとつくば帰還.都内の今日の最高気温は15.5度,つくばの今の気温は12.7度.宮崎との寒暖のちがいはあまりに大きすぎる.

◆明日は一週間ぶりの観音台実在日.┣┣" さま御一行が待ち構えている.

◆本日の総歩数=13267歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=93.5kg(+0.4kg)/ 31.0%(+0.9%)


22 oktober 2014(水)※雨降る北郷温泉から帰還

◆午前5時起床.油津の気温は22.6度.夏の明け方みたいな高さ.昨夜の雨は上がったようだが,これからもっと強力な雨雲が宮崎南部にやってくるようだ.旅館〈丸新荘〉は山間にあるので,この時刻になってもまだ真っ暗.彼は誰時の薄暗がりの中で猫が喧嘩している.カエルが鳴いているのは雨が近づいてきたからか.午前6時,朝風呂へ.雷鳴とともに雨が降りだした.一晩中掛け流されていたせいで,一番風呂はかなり熱かった.湯上がりにはビン牛乳しかないでしょ.午前8時,雨あがり,青空が広がってきた.ではまた温泉へ.せっかく遠隔地でゆるゆるしているのに,科研費やら新学術領域の申請書┣┣" たちが観音台から湯船に飛び込んできた.無粋な奴ら.

◆[蒐書日誌]飯野亮一『居酒屋の誕生:江戸の呑みだおれ文化 』(2014年8月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-1], 東京,318 pp., ISBN:978-4-480-09637-1 → 目次版元ページ).江戸時代のごく短い期間に増えた「居酒屋」のルーツと分化を豊富な挿絵とともにたどる.本書で初めて知ったことが多い.日本酒造りの本はほかにもあるが,本書によると,当時流通していた日本酒(主として「下り酒」)は早朝から店開きしていた居酒屋で,もっぱら燗酒として提供されていたという.「燗」とは「熱からず冷たからず」の「間」という語源.また「こなから(二合半)」とは一升の半分の半分の意味.供されていた肴としては豆腐の田楽や芋の煮っころがしをはじめ,鍋料理もこのころ誕生したらしい.さらに魚だけでなく,獣肉も “薬食い” されていた.肉を包むのに番傘の破れ紙が適していたので傘が品不足になってしまい,代わりに竹の皮でくるむようになったとか.その他,縄のれんの起源とか,江戸の庶民がいかに飲んだくれていたかとか,イッキ飲みの出自とか,雑学的知識の宝庫.もう読むしかない.そして,もう呑むしかない.

◆南九州からの雨中帰還 —— 一晩お世話になった〈丸新荘〉.チェックアウト時刻の午前10時まで,のろのろとお風呂に入っては「とどになる」という正しい温泉ライフを送った.次回来るときは伊勢海老フルコースを食べないと.チェックアウト後,タクシーで日南線・北郷駅へ.佐土原以上に濃厚なローカル駅.無人駅ならではの静謐な空気が流れる.となりの老人が「北郷は生まれてから65年,なーんにも変わってない.これからも変わらない」とつぶやいている.じっとりした蒸し暑さのなか,がらんとした駅舎でじっと電車を待ち続ける.しかし,ちゃんと 4G Emobile でつながる.

先に油津行きの下り電車が二両で到着した.このローカル線ぶりは “鉄” 分の多い人だったらきっと喜ぶにちがいない.単線のかなたからゴトゴトやっときて,またゆっくりゴトゴト去っていく.このあとにやってきた志布志発の一両編成の南宮崎行き上り電車に乗り込んで出発.南九州のローカル線はインプレッションが強すぎた.北郷駅を発車してすぐの長いトンネルをくぐり抜けたらドコモの圏外になってしまった.一両編成のせいか,車体が盛大に上下に揺さぶられる.田吉駅にて乗り換え,午前11時半に宮崎空港着.曇り空.じとじとした蒸し暑さはまだ続いている.とりあえずチェックインして身軽になって,日向夏100%ジュースとともに一休み.羽田空港が強風により離発着渋滞中との空港内アナウンスあり.羽田行きもフライト20分遅延とのこと.

けっきょく,午後3時過ぎに降りしきる雨の中を羽田空港に着陸した.宮崎の離陸時は25度超の夏日だったが,午後3時の都内は14.6度と10度以上も低い.つくばセンター行きのバス待ち.午後6時過ぎ,つくば帰還.冷たい雨が降りしきるセンター広場を濡れ濡れて進軍.

◆明日は定例都内出撃日だが,真冬のような寒さになるとのおそろしげな予報.日向は夏,常陸は冬.

◆本日の総歩数=8717歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


21 oktober 2014(火)※高座を終え大隅半島南下

◆午前4時半起床.気温17.6度.この暖かさは何なんだ.今日の日中は28度くらいまで気温が上がるそうなのでもちろん半袖以外に選択肢はない.そして,今日もまた一椀の冷や汁とともに宮崎の一日は始まる.

◆[欹耳袋]第30回国際生物学賞記念シンポジウム〈生物の分類学と進化学の新展開〉【期日】2014年12月2日(火)〜3日(水)【場所】日本学士院/国立科学博物館.※事前申込み制.速攻でオンライン申込み完了./Systematics Association Biennial 2015: Systematics - the science that underpins biology 26-28 August 2015 Oxford.

◆[蒐書日誌]長谷川政美『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史』(2014年10月23日刊行予定,ベレ出版,東京,本体価格2,400円,ISBN:978-4-86064-410-9 → 版元ページ)※今週中には書店に並ぶかな.参照:日本橋べったら日記「1冊目のWeb科学バーの本:長谷川政美著 『系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史』(ベレ出版) 」(2014年10月18日).「系統樹マンダラ」の図版は見てみたい.

◆佐土原統計高座(基礎編二日目) —— 午前9時過ぎ,佐土原着.今日も元気に統計研修.半袖で正解の陽気だが,夜は雨になるとの予報.午前は Leemis センセイの〈確率分布曼荼羅〉をネタにして,正規分布帝国の話につなげる.そして R Commander を用いて中心極限定理のデモンストレーションへ.外は夏日,日差しは南国.昼休み.夏のような強い日差しが降り注ぐ宮崎農試.気温は正午直前に26.2度に達した.

お昼ごはんはもちろん “飯山” である.農試の担当者から連絡があり,地元の医学部から聴講希望ありとのこと.R 三点セットがあればまったく問題ないですので,どーぞ.

午後,実験計画法と多重比較の講義と実習がやっと一区切り.Windows 8.1 とディスプレイとの相性が悪かったせいか,実習中の VAIO が頻繁にハングアップしてたいへん困った.MacBook Air が横に並んでいたので大事には至らなかったが.外はだんだん曇ってきた.午後4時前,佐土原興行の前半戦はつつがなく終了.来週また後半の応用編のお座敷が用意されている.

◆大隅半島を南下する旅路 —— 半分ほど “灰” になりつつ JR日豊本線・佐土原駅へ.駅に漂う濃厚な「ローカル感」はただごとではない.16:22発の各駅停車に乗りこむ.車内はエアコンががんがんかかっている.さすが南国.というか,午後の最高気温が27.9度なんだから空調してもらわないと困る.宮崎神宮駅.たった二両編成なのに,「うしろの車輌は開扉しないので前の車両へ移動せよ」と車内アナウンス.この駅は車輌一台分の長さしかないのか!と思ったら,実はそんなことはなかった.なんで開けないんだろう(謎).その理由はワンマン運転で,しかも無人駅が多いため,運転手が車内で運賃精算をするというローカル線特有の事情があるようだ.今までずっと特急しか乗らなかったので,見えていなかったのだろう.

◆南宮崎駅にて日南線に乗り換える.日南線の油津行き各停は「キハ40-8064」.いまでもこの型番が走っているのか.やはりこの線でもすべての駅で最前方からしか乗り降りできない.日南線は〈海幸山幸〉という変わった特急列車が走っていた.

◆夕闇迫る北郷駅にて下車.タクシーで山間の温泉地・北郷温泉に到着.旅館〈丸新荘〉が今宵の宿だ.旅館内は賑やかだったが,日帰り入湯する客が多いようで,宿泊客は意外に少ないのかもしれない.まずは温泉へ.含芒硝食塩泉の源泉かけ流し.うっすら濁ったお湯は飲泉すると塩味がする.金気や土気はまったくしないので飲むのに抵抗はない.湯船の周囲は赤茶色に染まっていた.内湯から露天風呂へは窓枠をまたいで移動するというワイルドな造りになっている.夕餉はお刺身から始まって,酢の物や小鉢類にいたるまで,さすが海の幸が豊富.鮪の胃袋の和え物なんてのもあった.お刺身醤油がとっても甘くて南国風味.甘鯛丸ごと一匹の唐揚げには芋焼酎〈飫肥杉〉のお湯割りを.ふと気がつけば山間の湯宿にしとしと雨が降ってきた.

◆明日はつくばに帰るだけの簡単なお仕事.予報では雨になるかもしれない.

◆本日の総歩数=5237歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


20 oktober 2014(月)※佐土原統計お座敷は夏日

◆午前5時半起床.気温14.7度.外は真っ暗.午前6時半,「冷や汁」とともに宮崎の朝は始まる.わしわしいただきました.

◆早朝の┣┣" 撃ち —— 科研費と新学術領域の研究参画理由書を観音台に送信.ぎりぎり間に合った./R 本体の説明よりも Windows PC とその OS まわりでの「不幸せ」の方が深刻だったりすることがよくある.今日の佐土原統計研修でも,管理者権限がどーたらという「よくある不幸」がまた見られるだろう./「ファイル拡張子」の表示方法:Windows 7.※MSサイト掲載の説明|Windows 8 & 8.1.※MSサイトには関連説明が見当たらない.

◆佐土原統計高座(基礎編初日) —— 午前8時半,そろそろ佐土原の農業試験場に出撃だ.午前9時,宮崎県総合農業試験場着.薄曇り.受講予定者は約30名.そろそろ参集し始めている.パソコン2台のセットアップ.E-mobile が 4G でちゃんとつながる! つくばよりもはるかに電波条件がよろしい.午前9時半,統計研修(基礎編)がスタート.いつもどおり概論から始まり,休憩後に R 三点セット(R本体,Rコマンダー,Rスタジオ)のインストール.全員が Windows 7 だったので,大量不幸が発生しないように,Rは,デフォルトの Program Files ではなく,各自のドキュメント・フォルダーに入れるように指示.さらに拡張子を表示させる変更をしてもらったところでお昼になった.

◆夏日ライン越えのお昼休み.半袖を着て来るべきだったと激しく後悔.宮崎農試のお昼ごはんは「白米食味試験」と決まっている.五種類の白米をひたすら食べて,外観や粘りを含めて食味試験をする.一升釜が五つも並ぶようすは壮観.

◆[欹耳袋]先日,某所で「サンブルサイズは反復数じゃないよ」「擬似反復には要注意」と一声あげたら,そのあとで何人もの教員や大学院生に囲まれたことがあった.「そんなん,あったり前田のクラッカー」とか昭和ギャグを飛ばす雰囲気ではとてもないほど,眼差しがマジだった.常識ちゃうのん?

◆午後1時から講義再開.Rスタジオのインストールののち,データ視覚化の実習.箱ひげ図の説明.統計モデルの概念,そしてパラメトリック統計学へ.確率分布と母集団パラメーターの導出.分散概念の説明など.推定量の不偏性の実習.午後4時前,初日のお座敷が終了.今日の最高気温は25.6度と,半袖でなければ生きていけない気温.しかも,研修会場は分厚いカーテンで “密閉” されていたので気温以上に蒸し暑かった.午後は個別の不幸がいくつか発生した(いつものこと).

◆宮坂牛にぐいぐい幅寄せされる夜 —— 午後5時前,ホテル帰還.あたりが薄暗くなってきた午後6時,中央通りを下って,飲食店がたくさん入っているウェストビルへ.今宵は何としても宮崎牛を食べるのだ.

目指すは洋食屋〈グリル爛漫〉.西銀座通り近くに看板が仄暗く浮かび上がっている.開店直後のまだ早い時間帯だったせいか,ワタクシが最初の客だったようだ.年老いたマスターと屈強のウェイターがふたり.年季の入った狭い店内を取り仕切る男三人組.

昨年の師走に初めてこの店に来たときも宮崎牛が目当てだったのだが,残念なことに入荷がなかったとのことで,しかたなくチキン南蛮をたべて帰った(→日録2013年12月9日).今回はその雪辱戦だ.幸い,宮崎牛のA4級ヒレ肉が入荷していたので,迷わずそのステーキを注文.レアで焼いてもらった.ほどなく運ばれてきた宮崎牛ステーキ.実に神々しい.ジューシーで甘味と旨味が乗った赤身肉はうますぎる.ごはんはコシヒカリの新米.お昼にあれほど白米を食べたのに,やっぱりおいしい.とてもシアワセになれたので,寄り道することなくホテル直帰.めずらしくアルコールなしの健康的な夜だった.

◆明日は佐土原巡業二日目.もちろん半袖で高座に上がるつもり.

◆本日の総歩数=8455歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


19 oktober 2014(日)※一年ぶりに地頭鶏と対面

◆午前5時半起床.朝風呂の背徳.今朝も放射冷却でいまの気温7.6度.朝日がまぶしい.旅支度よし,巡業準備……よし(とする).

◆[欹耳袋]お金の問題たち —— The Guardian | Harvard University says it can't afford journal publishers' prices | 24 April 2012 http://ow.ly/CYBoC ※paywall なる言葉を知る.どこの国でも事情は同じ./東京新聞「大学中退 粗悪な学びの“安全網”」(2014年10月16日)/Togetter -「今回のクラウドファンディングの社会的側面について(雑感)」.

◆日向の国へ飛ぶ —— 午前9時過ぎ,秋晴れのつくば駅.スーツケースが重い.明日の月曜から宮崎県総合農業試験場にて統計研修のお座敷(基礎編)があるので,前日の今日から宮崎入り.午前10時半,浜松町にて乗り換え.午前10時の都内の気温は18.7度.窓から差し込む日差しが暖かなモノレールは羽田空港第2ビルを目指す.日曜昼下がりの羽田空港はがらがらだった.日曜の昼下がりの空港は殺気立っていないのがとてもよろしい.搭乗ゲートもゆるゆる変更される(遠いやんか).チェックインと手荷物預けをすませ,端っこの〈フォートナム・メイソン〉でアールグレイのアイスティーとともに一休み.

羽田を定時13:15に離陸したANAは,宮崎に定時着陸.往路フライトの途中,噴煙を上げる御嶽山を見下ろしながらつつがなく日向入り.雲がやや多めの青空.午後3時の宮崎の気温は24.0度.宮崎空港での儀式は「宮崎産100%マンゴージュース」を飲むこと.これでやっと南国にやってきた気になる.宮崎空港からJRで宮崎駅へ移動.駅前からして南国ですな.気温も夏日ラインすれすれまで上がっていた.さすがに冬の冷え込みが到来している北関東とはちがう.

◆駅前からスーツケースを転がして中心街へ.ホテルにチェックインしてやっと一息つけた.夕暮れ間近の宮崎市中心部の西銀座通りへ再出撃.

ひさしぶりの宮崎なんだから鶏さんにあいさつしないことには始まらない.ということで,〈ぐんけい隠蔵〉へ.アヤシゲな店が多いこのあたりでは場違いなほどりっぱな門構え.とにもかくにも宮崎地頭鶏の炭火焼きをいただかないことには話にならない.ささやかに200グラムの小皿.柚子胡椒が実にピッタリ.続いて〈ぐんけい〉名物のチキン南蛮.ここのはササミを揚げているので,他の店よりも胃袋の負担が軽い.Hideji Beer とともに.

〈ぐんけい〉を出たら,もうすでに日はとっぷりと暮れ,西銀座通りのアヤシさは倍増していた.しかし,まだ夜は長いのだ.ライトトラップに惹き寄せられるワタクシ.どこの街にもアヤシイ結界はあるのだ.〈鍋島〉純米吟醸とともに刀根鶏の刺し身盛り合わせ.さらに,ぼんじりの塩麹唐揚げ.〈神亀〉の燗酒とともに.今宵は鶏づくしのヘルシーな夜だった.

◆さて,明日からはまる二日間の統計道場だ.

◆本日の総歩数=9802歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=93.1kg(−0.5kg)/ 30.1%(−0.5%)


18 oktober 2014(土)※冷え込む土曜に格闘する

◆午前5時前起床.気温はなんと5.9度! いきなり今季最低記録を大幅更新.この冷え込みは初冬並み.午前5時,気温はさらに下がって5.1度.朝焼けから夜明けへ.学会関係の重要メールが Gmail の「ソーシャル」に放り込まれていて,一週間ぶりに発掘された.Gmail はときどきコワいこともあるけど,MAFFIN ネットワークからおさらばしてはや数ヶ月,職場でも出先でもネット環境は常時「外」で仕事をしている.

◆週末のじたばた —— 自宅のインターネットがダウンしてしまったようで,NTT に連絡しないといけないと加圧されている秋晴れの朝.昨日,停電作業があったせいか.再起動してもダメなんです.ぜんぜんダメなんです.今のところは,WiMAX が大活躍してくれているので何とかなってるけど,NTT フレッツ光が暗黒のままだとどうしようもない.フレッツ光サポートセンターに連絡したものの,いっこうに埒が明かないまま,闇が続く.PPP 接続ができていないことだけははっきりしたので,プロバイダー周りのトラブルか. 何だかドロ沼に入り込んでどうしようもない.およそ8年前のフレッツ光契約書を引っ張りだしてはログイン名とパスワードを確認する作業.ルーターの取説にいたっては積年のホコリにまみれている.解決までにはまだまだ時間がかかりそう.午後になってもじたばたは続く.NTT のサービスセンターはなかなかつながらないし,まったくもう.やっとサービスセンターにつながり,ルーターの再設定ドロ沼を転がりまくって,あげくのはてに「そのルーター,逝ってますね」の一言で,ワタクシも逝きました.その直後,折り返しサービスセンターから電話あり,ルーターの追加チェックをしたところ,ルーターの機械そのものは無傷とのこと.「プロバイダーさんに連絡してね〜」とのことで半分以上 “灰” と化しつつある.プロバイダーに電話連絡して,ようやく解決への道が見えてきた.何とかなりそうな気配だが,まだ油断はできない前.けっきょく,朝からほぼ6時間あまり格闘した自宅ネット環境の復元作業は夕暮れとともに,やっと全面解決した.長い苦闘の道のりだった.せっかくの失敗事例なので,今後のために要点をまとめておくことにしよう.さて,暗くなってからがやっとお仕事の時間だ.

◆[蒐書日誌]美麗家系図原色図譜 —— Myriam Provence, Emmanuel de Boos and Jérôme Pecnard『Les plus beaux arbres généalogiques』(2006年10月刊行,Les Arènes, Paris, 160 pp., ISBN:2-35204-018-3 [hbk] → 目次版元ページ).Montmorillon の Librairie « Les Propylées » 書店から着便.37×29cmという大型本.もちろんむかしむかしの家系図カラー図版集.こういう家系図カラー本がフランスではよく出版されているようだが,家系図大好きという潜在読者層が確保されているのだろうか.なお,本書には添付付録として「Petit guide à l’usage des généalogistes」という家系図探索ガイドブック(16 pp.)が付けられている.

◆闇夜の┣┣" 撃ち —— ルーターの症状が重篤だったので,明日からの旅支度がぜんぜん進んでいない(ぼー然).午後7時すぎ,観音台.これからが決戦のとき./東大の連携講座に関する重めの意見書を関係者にメール送信./来年3月の応動昆大会は山形大学か.〈鯉川〉〈白露垂珠〉〈羽前白梅〉……./日向巡業〈統計移動相談室〉の事前質問票を開こうとしたら「.jtd」だったので,とってもブルーな気分(orz).〈xfyClient〉のおかげで,Mac OS X でも「一太郎」文書ファイルは読めるんだけどね.いくつかの統計質問はすぐに対応できそうだが,錯綜した質問もある.これはよく考えないと答えられない./科研費の書類とか,新学術領域の書類とか.月曜の夜明け前までに出せとのお達しあり.新学術領域の参画理由書は書けた.科研費の参画理由書は書けん…….情報が足りまへん.とりあえず,質問メールを出したので,返事待ち./睡魔が来たりて舟を漕ぐ.研究所はすでに無人になりつつあるので,人外がいてもまあしかたがないわなぁ.研究所には代々の研究者の執念やら怨念やらエクトプラズムが長年にわたって淀んでいるので,魑魅魍魎の巣窟まちがいなし./科研費関連情報が着弾したので,取り憑いていた睡魔を振り払う./科研費の参画理由書も何とか仕上げた./本日も最後のお仕事ひとつを残すのみ.

◆はい,では先週の講義についての質問に回答します ——

  • #TodaiStat 【質問】「Rのデモンストレーションを見て,分散を求める際にサンプルサイズnではなく自由度 n−1 で割る理由が明瞭にわかった」/【回答】復習には RPubs ow.ly/CXXAX をぜひごらんください. posted at 23:46:27
  • #TodaiStat 【質問】「なぜ平方和を自由度で割ると真値に近くなるのか?」(同趣旨の質問多数)/【回答】この「不偏性」の証明については来週の講義で補足説明します.先に知りたい人は → cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/Zar/Zar… posted at 23:50:33
  • #TodaiStat 【質問】「箱ひげ図のひげの描き方が新課程の高校教科書とはちがっています」/【回答】箱ひげ図の「箱」とはちがい,「ひげ」の描き方には何通りかのヴァリエーションがあります. posted at 23:52:43
  • #TodaiStat 【質問】「基礎よりも基礎でちょっと残念……」/【回答】すでに勉強されてきた統計学は「introductory」かもしれません.ワタクシの講義は「basic」です. posted at 23:54:15
  • #TodaiStat 【質問】「数式を使わないのではなかったか」/【回答】アレは「式」ではなく「絵」だと思ってください. posted at 23:55:18
  • #TodaiStat 【質問】「「_・) 。oO (ggrks)」とのことでしたので “租界” と “結界” の意味のつながりがわかるよう勉強します」/【回答】あわわ,失礼なことを口走ってすみませんでしたー. posted at 23:57:49
  • #TodaiStat 【質問】「┣┣" って何ですか?」/【回答】┣┣" は「ToDo」です.それくらい「ggrks」と口走りそうになりましたが,┣┣" には Google ステルス属性があり,検索してもまったくヒットしません.最強です. posted at 00:00:06
  • #TodaiStat 【質問】「ロビン・ウィリアムスに似てるって言われませんか?」/【回答】「太った夢枕獏」と言われたことはあります. posted at 00:01:16
  • #TodaiStat はい,以上です.シアワセな日曜を. posted at 00:01:46

◆日が変わったので,そろそ真夜中の観音台を撤収しましょうか.

◆本日の総歩数=1079歩. 朝◯|昼△|夜−. 計測値(前回比)=93.6kg(+0.1kg)/ 30.6%(−0.7%)


17 oktober 2014(金)※今日はおとなしく観音台

◆午前5時前起床.気温10.5度.日に日に寒くなる明け方.今朝の最低気温は9.7度まで下がった.国道408号沿いのフウノキ並木から落ちる葉がくるくる回る.午前8時の気温は14.8度.今日は終日おとなしく観音台に実在する.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 新着┣┣" がお越しになったら,とりあえず関係者に公言して「退路を断つ」というのが自発的加圧方法としてよろしいかと.関係者約一名に公言してしまったので,もう後には引けない.もちろん,公言したからといって必ずしもさくさく事が運ぶわけではない./羊土社『実験医学』2014年12月号掲載予定の連載:三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸第8回「ピアソンが築いたパラメトリック統計学の礎石」ゲラ返信だん.第9回までの原稿はわたしたので,そろそろ第10回以降を巻変えないと./ゲラ校正┣┣" を一頭放流したと思ったら,いれちがいに犬山から新規┣┣" 一頭がご到着.お声がかかるうちが花なのよ.ということで,お引き受けいたします./佐土原へ来週の予定を連絡.台風はもう来ないだろう.

◆じりじりと照りつける日差しの暑さと吹きつける北風の涼しさがちっとも混じり合わない昼休み.気温22度台.ロングコースの徘徊歩き読み:飯野亮一『居酒屋の誕生:江戸の呑みだおれ文化 』(2014年8月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-1], 東京,318 pp., ISBN:978-4-480-09637-1 → 目次版元ページ).

◆時ならぬ豊漁が続いているという北海道産の天然ブリ.つくばにもその恩恵は波及してきたようで,西武のお魚コーナーに巨大なブリかまが売られていた.かまの方は岩塩&オリーブオイルでローストして食い尽くしたのだが,ブリかまのオマケとしてりっぱな切り身が一枚付いていた.三河みりんと純米酒だけで一晩下味を付け,網焼き.そのまま今日の弁当ランチとなった.日の丸弁当ならぬブリ弁当.どこかの駅弁にありそうなシンプルさ.脂が乗っていてとても美味だった.

◆[欹耳袋]商業雑誌に書いたときは「原稿料」,単行本を書いたときは「印税」と単純に考えていたが,必ずしもそうではないことをきのう知った.単行本でも買い取りの「原稿料」として支払われる場合がある.業者丸投げの発注原稿だったら,本であっても「原稿料」というのはありだろうと思うが.原稿料と印税では増刷されたときにちがいが表面化する.いずれにしても原稿執筆という “労働” の対価をもらうことは心理的なモチベーションだけでなく,経済的な意味で当然のこと.ここ数日,話題になっている Togetter -「柳美里氏「雑誌『創』が何年も原稿料未払いだ」への反響」のような,無償ボランティアみたいな行為はありえへん.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ここのところ┣┣" の豊漁に沸き立つ観音台.タイミング悪く翻訳┣┣" がもう一頭接近してきたのだが,さすがに「二┣┣" を追う者は一┣┣" をも得ず」なので,沖にお戻りいただいた.あわわ,またしても小ぶりの翻訳┣┣" 一頭が漂着.これは撃つしかない案件だ./本郷の二号館から通勤経路と出講日に関する確認メール着弾.ピンポンを弾き返すように返信./月末の学会理事会への出席返信./次年度の研究室公費購入洋雑誌の契約継続を連絡.ついにたった一誌にまで削減してしまった.

◆夜になって,気温がきりきり下がり始めた.連続台風が通り過ぎ,寒気が日本に容赦なく流れこんできたようだ.明日は静かに旅支度をする予定.今月は月末まで宮崎巡業が続く.

◆本日の総歩数=11276歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=93.5kg(−0.3kg)/ 31.3%(+0.6%)


16 oktober 2014(木)※定例都内出撃は東奔西走

◆午前5時前起床.気温11.5度.冷え込みが厳しくなってきた.

◆[欹耳袋]ResearchMap:生物学史研究会〈進化の総合説再考〉.【期日】2014年11月30日(日)15:00~17:30【場所】東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室※クローンを派遣するか./雑誌〈モルフォロギア〉はバックナンバーが公開されている.でも,コワいから近寄らない.

◆定例都内出撃日(オプション付き) —— 午前7時半,つくば駅.曇り空.空気が湿っている.午前9時前,新宿駅.都内は晴れ間が広がっていた.小田急の快速急行に乗った.朝日にきらめく多摩川の水面.新百合ヶ丘駅.さすがに快速急行は速い.各停に乗り換え.午前9時半過ぎ,玉川大学.今日は時間があったので,正門に建設中の “大神殿” を見てきた.これはすごいなあ.古代ローマかどこかみたいな.これまであった噴水池はそのままみたい.午前9時の都内の気温は15.8度,秋晴れ.本日の講義は配列アラインメントの論理と方法についての講義.アラインメントってつくづく「bête noire」だよねぇ.

◆[欹耳袋]情報管理Web・STI Updates「科学者に査読に対する功績を与えるべき(記事紹介)」(2014年10月14日)※「Publionsは、査読履歴を記録することにより……査読を測定可能な研究成果に変えようとしている」.Nature | The scientists who get credit for peer review | 14 October 2014.Cf: Publons

◆講義が終わって,午後1時前に玉川学園前から乗って次は恵比寿へ.BNN新社にて某件の打ち合わせ.大きい┣┣" 一頭が覆いかぶさってきた.そののち駒場へ移動.駒場の講師室にて数年ぶりに科哲の廣野センセとばったり出くわすなど.本日の講義は,最初に統計学おすすめ本ガイドの解説.本論は,データ視覚化ツールとしての「箱ひげ図」の話,観察データと統計モデルとの関係.さらにパラメトリック統計学の確率変数と確率分布,位置パラメーターと分散パラメーター,分散尺度の定義と不偏推定量までイッキに話をした.このペースはただごとではない.

◆[欹耳袋]Togetter -「3年後の新入社員はメールを使えない場合がある」 ※講義レポートをスマホやタブレットで作成する学生はめずらしくなくなってきたのは確かに実感する.異文化が広まっている.

◆午後8時過ぎ,つくば帰還.途方もない疲労が足を引きずってセンター広場を歩いてきた.

◆本日の総歩数=13077歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=93.8kg(−0.2kg)/ 30.7%(−0.1%)


15 oktober 2014(水)※朝焼けとともに冷え込み

◆午前4時過ぎ起床.気温13.3度.冷え込み.朝焼けグラデーションから夜明けへ.晴れ間の見える曇り空からときどき雨粒が降りかかるという微妙な空模様.今朝の最低気温は10.8度まで下がり秋の深まりをひしひしと感じる.国道408号のフウノキ並木の紅葉は着実に広がっている.

◆[欹耳袋]公開なう!:羊土社・実験医学online – 三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉連載第6回「確率変数と確率分布をもって山門をくぐる」※『実験医学』2014年10月号に掲載された記事(pp. 2642-2645)のオンライン版.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 日本学術振興会「課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業〈領域開拓プログラム〉平成26年度採択研究テーマ」※ワタクシたちの採択課題「歴史科学諸分野の連携・総合による文化進化学の構築」も載っている.この研究参画にあたっての所内の議論のなかで,「三中氏が当研究所で担当している研究課題との関係がよく理解できない」とのコメントがあったらしい.ま,あまり気にしなくってもいいです.まだ序の口だから.思い起こせば,農水省の国研に入って以来いまにいたるまで四半世紀にわたって「オマエのやっていることはいったい何なのか? 農業にとって何の役に立つのか?」というナイーヴな質問をされ続けてきた身からすれば,「よく理解できない」という批判はそよ風のように優しい.

◆[蒐書日誌]真島一郎・川村伸秀(編)『山口昌男:人類学的思考の沃野』(2014年10月刊行,東京外国語大学出版会,東京,本体価格3,400円, ISBN:978-4-904575-42-0 → 版元ページ).「東京外国語大学出版会」というのがあったのか……(知らんかった).

◆雨雨なお昼休みは,みだりにうろうろ徘徊せず,ひっそりと居室にひきこもる.正午の気温は16.2度,昨日の正午より10度近く低い.梅雨時のような本降りの雨.しとしと雨の昼下がりはバッハ〈無伴奏チェロ組曲〉.寺神戸亮のヴィオロンチェロ・ダ・スパッラで.

◆[蒐書日誌]リチャード・フラナガン[渡辺佐智江訳]『グールド魚類画帖:十二の魚をめぐる小説』(2005年7月10日刊行,白水社,東京,414 pp., ISBN:4-560-02723-4 → 版元ページ目次書評)は確かに良書だった.すでに版元品切れなのは残念.著者は本年度ブッカー賞を受賞:The Narrow Road to the Deep North - 2014 Man Booker Prize Winner | 14 October 2014.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 鹿児島大学(群元キャンパス)って一度も行ったことがないんだけど,市内のいったいどこに宿を確保すればいいんだか…….早く予約しないと難民になるぞと脅されている.霧島あたりの♨はよく知っていても市内って初めてだし.日豊本線・隼人駅から南はワタクシ的には terra incognita./フランスから大きな荷物が届いたが開封は明後日までおあずけ.

◆午後からの冷たい雨は夜になってもいっこうに止む気配がない.午後5時の気温は13.2度.明朝は今日以上に冷え込むにちがいない.

◆本日の総歩数=4333歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=94.0kg(−0.6kg)/ 30.8%(+0.5%)


14 oktober 2014(火)※台風は夜中に駆け抜ける

◆午前4時半過ぎ起床.台風はいま北関東を通過している.関東はまだ暴風圏のまっただ中.雨は止んでいるが,南風がごうごう鳴っている.雨がまた降り始めた.気温は23.2度もある.午前5時半,曇り空の夜明け前.南風なお強い.雨はもう止んでいる.午前6時,晴れ間がだんだん広がってきた.雲間から差しこむ朝日がまぶしい.台風一過の真っ青な秋晴れになった観音台は風向きが北寄りに変わっていた.午前8時の気温は23.0度.日中は夏日ラインを越える暑さになるとの予報.連休明けの BGM はブロムシュテット/サンフランシスコ響の〈ニールセン交響曲全集〉の通し聴きスタート.

◆[欹耳袋]言語多様性について三題 —— BBC News | Nobel Prize: How English beat German as language of science | 11 October 2014 ※なぜ英語が「科学の標準言語」となったのか? この記事に関連する近刊予告:Michael D. Gordin『Scientific Babel: How Science Was Done Before and After Global English』(2015年4月刊行予定,The University of Chicago Press, Chicago, ISBN:9780226000299 [hbk] → 版元ページ)/Slate | Tagalog in California, Cherokee in Arkansas: What Language Does Your State Speak? | 13 May 2014.合衆国内の第二,第三言語についての記事./ Michael C. Gavin and John Richard Stepp | Rapoport's Rule Revisited: Geographical Distributions of Human Languages | PLOS ONE | DOI: 10.1371/journal.pone.0107623 | 12 Sept 2014.緯度と多様性に関する「ラパポートの法則」が言語にも成り立つという論文.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 北西風が吹き込む居室はいろんな書類が舞っている(気にしない)./「アレをやんなきゃなあ」の “アレ” はあらゆる┣┣" が勝手に入り込める自由変項./午前10時には,外気温はすでに夏日ラインを越えて26.1度.強い陽光がさんさんと降り注いでいる./交響曲3番〈Sinfonia Espansiva〉を経て,いま4番〈Det Uudslukkelige〉へ./南大沢に成績評定結果を送信.台風の吹き返しの風とともに┣┣" どもが吹き飛ばされていく./最後は5番だ.秩序が壊れるほど叩きまくるんだ>スネアドラム./来年のイヤープランナー(紙)を早く買わないとー./連休明け台風一過┣┣" 撃ちリスト更新./ニールセン5番が終わり,これにて午前の部も終了.

◆[蒐書日誌]ヒダとシワ —— 杉浦康平『時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み:杉浦康平ダイアグラム・コレクション』 (2014年10月15日刊行,鹿島出版会,東京,101 pp., ISBN:978-4-306-04606-1 → 版元ページ).

◆夏日の昼休みは日差しこそ暑いが北風が吹き抜けて体感的には涼しい.連休明けの徘徊はロングコースで一時間.歩き読み本:飯野亮一『居酒屋の誕生:江戸の呑みだおれ文化 』(2014年8月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-1], 東京,318 pp., ISBN:978-4-480-09637-1 → 目次版元ページ)※とてもいい本!

◆[欹耳袋]読売新聞「若手女性社員のキャリア「前倒し」…キリングループ」(2014年10月14日)※きわめて “和式” のアファーマティブ・アクション.

◆午後イチの BGM はアルノンクール&Concentus Musicus Wien のモーツァルト〈レクイエム〉.昇天するしかない./来年度の東大農学部便覧の原稿作成依頼案件.例の「4ターム制」移行を踏まえて,既存の科目の開講時期をどのタームに設定するかという問題が浮上.これまで集中講義でずっとやってきたので,無難な選択肢としては夏休み(6〜8月)に設定すればOKかな.うわー,6〜8月が夏休みかー./続いて,ブラームス〈ドイツ・レクイエム〉.カルロ・マリア・ジュリーニ&ウィーン・フィル.〈ドイツ・レクイエム〉のフーガ.永遠なる「D音」がずっと流れ続けている./今日の最高気温は季節外れの27.0度だった.

◆[欹耳袋]ワタクシの「原書購読」の記憶といえば,学部4年生のときに数理統計学の英語本を「輪読」したのが初めてか.修士に入る直前に,Kendall & Stuart 三巻本の「聖書購読」セミナーに混じったことがあるが,あれはきつかった.ぜんぜん進まなかったから.しかし,それを上回る強烈な「原書購読」の記憶は,当時の文学部西洋古典学研究室に本を借りに行ったときのこと.ちょうどその時間だったらしく,センセイがドイツ語でひそひそ言う声がみっしり詰まった本棚と静かにすわる学生たちのいる空間に吸い込まれていった.あれこそ「原書購読」のアンタッチャブルな結界だったにちがいない.近寄るべからず.そのとき借りだした本は今でもコピーが手元にある:Sebastiano Timpanaro『Die Entstehung der Lachmannschen Methode, Zweite Auflage』(1971年刊行,Helmut Buske Verlag, Hamburg).

◆今週は凪のような日々だが,来週からは怒涛の日向巡業が二週連続で予定されている.そのしたくをそろそろしないといけない.

◆本日の総歩数=11635歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=94.6kg(−0.3kg)/ 30.3%(−0.8%)


13 oktober 2014(月)※連休最終日は台風の接近

◆午前4時半起床.気温12.8度.台風19号は順調に串刺しコースをたどっている.薄雲の向こう側に朝日が見える.午前7時の気温は14.3度とひんやり.かすかに北風.串刺し台風の予兆はまったくない.曇ってはいるが雨はまだ降りだしていない@竹園.北風が冷たいので窓を閉めきる.

◆[蒐書日誌]有朋堂吾妻店にてゲット —— 青木正児『酒の肴・抱樽酒話』(1989年6月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青165-2],東京,238 pp., ISBN:4-00-331652-5 → 版元ページ)※2014年7月に一括重版されていた.この本をうっかり買い損ねたらヤケ酒四合瓶が必要なところだった.以前読んだ漢詩集:青木正児『中華飲酒詩選』(2008年4月10日刊行,平凡社[東洋文庫・773],東京,376 pp., ISBN:978-4-582-80773-8)は読んでいるだけで酔っ払いそうな本だった.まだの呑んべは書店に走れ.岩波文庫の再版はごく少部数なので,見つけたときに買わないと二度と手にできないぞ./西川治『世界ぶらり安うま紀行:もっとも安い食べ物が、もっともうまい』(2014年10月10日刊行,筑摩書房[ちくま文庫・に-14-1],東京,270 pp., ISBN:978-4-480-43219-3 → 版元ページ)※世界各地の街角での食べ物の写真が満載.すばらしい.さくっと読了.カラー写真はそんなにたくさんなかったが,モノクロ写真でも十分に食欲は喚起される.「もっとも安い食べ物が,もっともうまい」(p. 266).なるほどー.

◆お昼前から小雨がしとしと降ったり止んだりしている.雨が降らないうちにうろうろしようと思ったが敵もさる者.お昼は冷ご飯を発酵バターでちょいと炒めて,前夜のハヤシライスを使いまわし.午後は傘をさしてうろうろしよう.

◆[欹耳袋]ここ数ヶ月,水面下での作業が延々と続いていた〈系統樹の森:芸術工学とインフォグラフィックス〉大阪展をやっとアナウンスできるようになった:

系統樹の森:芸術工学とインフォグラフィックス

【会期】2014年11月25日(火)~12月7日(日)
【場所】谷岡学園梅田サテライトオフィス CURIO-CITY,グランフロント大阪タワーA(南館)16階
【入場料】無料
【主催】神戸芸術工科大学+株式会社竹尾
【後援】学校法人谷岡学園
【企画】神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科+杉山久仁彦
【図像解説+監修】三中信宏
【展示構成+Art Direction】杉山久仁彦
【公開講座】「生命の樹から系統樹へ」三中信宏+杉山久仁彦,2014年11月29日(土)18:00〜20:00 ※参加申込方法は近日アナウンス予定.

—— 今回の展示は,昨年秋に神保町・竹尾見本帖で開催した〈系統樹の森:系統樹を介して樹と人間と知識の諸相を鑑賞する〉2013年10月9日(水)〜11月22日(金) に続く第二弾という位置づけになる.

◆午後になって雨はそれなりの本降りに.ベランダの洗濯物を取り込み完了.乾燥機が大活躍.夜になって風雨はますます強くなってきた.吹きつける北風が肌寒いので,今宵の夕餉は〈竹鶴〉生酛純米をお燗して,だし巻きと焼き肉という飲み屋メニュー.午後9時過ぎ,吹く風のうねりとうなりはすでに台風.

◆[欹耳袋]カラパイア「大昔の人も授業中は落書きしてた。中世の落書きが伝えてくれる学生の暇つぶし」(2014年10月12日)※ウィリアム.オヴ・オッカムの肖像画も “落書き” みたいなもんじゃなかったったけ?

◆進路予想によると台風19号は真夜中に北関東を駆け抜けるらしい.夜が明けるころには台風一過の青空が広がるのだろうか.

◆本日の総歩数=2759歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=94.9kg(+0.3kg)/ 31.1%(+0.7%)


12 oktober 2014(日)※意外に爽快な秋晴れ休日

◆午前4時半起床.気温14.7度.曇っていたが,しだいに青空が広がってきたぞ.朝日がさんさん.台風19号はほんとうに来るのか.

◆[欹耳袋]ヴァイオリン族の系統発生と形態進化 —— Daniel H. Chitwood | Imitation, Genetic Lineages, and Time Influenced the Morphological Evolution of the Violin | October 08, 2014, DOI: 10.1371/journal.pone.0109229.よくぞ古楽器をここまで測り倒したなぁとビックリ.形状分析と時代的変化を追跡した点で文化系統学的にはおもしろいかも.形態測定学的にはオーソドックス.あとは復元された祖先楽器の音色に関する考察があればさらにおもしろくなるかも.

◆昨日の清真学園SSH講演会で見聞きしたこと(備忘メモ)— かつて「棒の手紙」を実際に受け取ったことがあるという先生がいた.そのまま放置したが, “棒” に襲われることはなかったそうな./トーク後の質疑で中学3年生からコメントあり:「ボクの父親は真空管の蒐集が趣味で,ネットオークションで買ったりしています」.ワタクシもむかしむかし真空管コレクションをもっていたなあ./生物オリンピックに出たという高3生は「MEGAで分子系統樹描いてます」とのこと.「それはスゴいねぇ」と言ったら,「ボクは大学の先生に教わって見よう見まねですが,友だちはデータベースから配列を落としてきて,MEGA 使いまくりです」と.そういう高校生はすでに大学にときどき通って勉強や研究をしているみたい.菅平でダニの採集をしまくったOBもいるそうで.なんだかおそるべき子どもたち./MEGA 使ってるていう高3生はゴキブリが大好きで,ワモンゴキブリに快感を覚えるらしい.「ゴキブリ学会がないのはどうしてですか?」と訊かれて困った.発生遺伝から系統分類までゴキブリのすべてを知りたいそうだ.いろんな高校生がいてたいへん喜ばしい.

◆[欹耳袋]Jakub Marian | Average number of languages spoken by the EU population ※平均とメディアンはずれるものだがオランダやデンマークはそのメディアンが三ヶ国語.

◆忘れないうちに先週の初回講義の質問回答 ——

  • #TodaiStat 【質問】「研究者は統計学をしっかり学んで自ら実践しているのか.はたまた統計を担当する人がいるのか.適切に統計を扱うことができているのだろうか」/【回答】 “意識が高い” 系でないかぎりきっとノーでしょう. posted at 11:50:34
  • #TodaiStat 【質問】「 “歪んだガラス” のくだりがおもしろかったです」/【回答】カルロ・ギンズブルグをぜひ読んでください. posted at 11:51:55
  • #TodaiStat 【質問】「R はフリーソフトであるという点以外に他のものより優れている点は何でしょうか?」/【回答】開発グループがしかりサポートしてくれているので頼りになること,パッケージ群の選択肢がいろいろ用意されていること,布教者がたくさんいること,ですね. posted at 11:54:43
  • #TodaiStat 【質問】「統計学は “真理” を探すのではなく “最良” を求めるという考えが新鮮でした」/【回答】講義の中でアブダクションに関して説明しましたが,統計学は真実を告げる「神託」ではなく終わりのない「探索」のための道具とみなすべきでしょう. posted at 11:58:30
  • #TodaiStat 【質問】「モデル推定は帰納ではなくアブダクションですか?」/【回答】そのとおりです.ワタクシは帰納とアブダクションとは,同じ非演繹的推論ではあっても,別の様式だと考えています. posted at 12:00:06
  • #TodaiStat 【質問】「アブダクションは “ヘンペルのカラス” のパラドックスには陥りませんか?」/【回答】帰納のパラドックスのひとつである “ヘンペルのカラス” は,命題の真偽を決定しようとする帰納にはあてはまっても,最良を求めるアブダクションには適用できないでしょう. posted at 12:03:09
  • #TodaiStat 【質問】「統計やると廃人化するのですか? “統計人生スゴロク” が身に沁みていたので」/【回答】「すべての統計学者は廃人である」という命題を “ヘンペルのカラス” につつかれないように検証する必要があります.廃人ではない統計学者はたくさんいる(はず). posted at 12:06:43
  • #TodaiStat 【質問】「租界Rと結界Tの “租界” と “結界” の意味がわかりません」/【回答】_・) 。oO (ggrks) posted at 12:08:30
  • #TodaiStat 【質問】「ツイッターの魅力って何ですか?」/【回答】メモ用紙がいらなくなります. posted at 12:10:00
  • #TodaiStat 【質問】「授業を受ければ大統計大曼陀羅の意味がわかるようになりますか?」/【回答】そうなるように努力いたします. posted at 12:14:50
  • #TodaiStat 【質問】「3Dマンダラがめっちゃかっこよかったです」「3Dマンダラはウェブで手に入りますか?」/【回答】徳永幸彦画伯の承諾を得て,先ほど租界Rで公開しました: ow.ly/CCvkQ [png] posted at 12:17:01
  • #TodaiStat 【感想】「実験医学連載〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉を先輩に勧められて読んでいます.本物に会えてびっくりです」/【回答】どーもどーも,連休明けには第6回記事が公開されるでしょう: ow.ly/CCvzW posted at 12:19:26
  • #TodaiStat 【連絡】初回のガイダンスで話したように,今期は「紙」のハンドアウトはいっさい配りませんので,租界R ow.ly/CCvKz から適宜ダウンロードして,印刷するなりタブレットに入れるなりしてください. posted at 12:22:31

◆お昼前,まただんだん曇ってきた.竹園の〈本橋ワイン食堂〉にてサンデーブランチを.午後になってまた晴れ間が広がってきた.風はやや冷たいものの気温は20度近くまで上がってきた.観音台へ.他のみんなが来ないときにかぎって居室に実在している.InDesign のノンブル挿入方法をいつも忘れてしまうのでメモ:Shift+Option+Command+N (for Mac OS X).午後4時,長らく連れ歩いていた巨大┣┣" 一頭をようやく放流.長かったぁ.まことにまことに申し訳ありませんでした(もうひとつの万博記念公園に向かってコメツキムシと化す).

◆今日の日中の最高気温は午後3時前の19.5度.するする下がって午後10時過ぎには12度台に.今夜はもふもふ毛布とお友だち.

◆本日の総歩数=6907歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.7kg(+0.6kg)/ 30.4%(+0.3%)


11 oktober 2014(土)※霞ヶ浦の向こう側へ出前

◆午前5時半起床.曇り空.気温16.3度.台風19号はゆるゆると北上している.昨日,個体群生態学会が終わってから,はたして福岡まで飛行機で帰れるのだろうかと昨日かすや師がつぶやいていたが,羽田は離陸できても福岡に着陸できるかどうか.

◆霞ヶ浦の向こう側へ —— 午前8時半,つくばを出発.圏央道に入ってひたすら南下する.終点の神崎インターで下の道に降り,利根川沿いを延々と走る.途中,国道51号の標識が出ていたが,ナビは香取神宮を越えて東関道に誘導しやがった.利根川と霞ヶ浦を越えて,潮来から鹿島に入る.とにかく初めてのエリアなので,道も風景もすべてが新鮮.水郷・潮来では船頭の操る舟に観光客が乗っているのが見えた.

午前10時過ぎ,目的地の清真学園高等学校に到着.今日はここでSSH科学講演会のお座敷を務めるのがお仕事.まずは校長先生とご挨拶,しばしお話しを.その後,講堂で MacBook Air の接続チェック.問題なし.ふたたび控室に戻り,生徒さんの入場をじっと待つ.今日は500人ものオーディエンスがあるとのこと.

午前11前に講堂に案内され,トーク開始.今日の噺は:三中信宏「ヒトはだれでも分類している:多様性を理解するためのものの見方」.慣れた演目だが,高校生向け(一部中学生)に紙芝居を差し替えた箇所がある.正午過ぎにつつがなく1時間のトークを終え,その後は質疑.最後に花束までいただいてしまった.どーもどーも.

控室にもどってお弁当をいただいたのち,午後は10名あまりの生徒さんとの懇談を1時間ほど.午後2時過ぎに学校をあとにした.

◆帰りは,国道51号をひたすら南下し,利根川を渡る手前で国道125号に入った.釣り船が浮かぶ利根川を横目に,ひたすら走ってまた圏央道の稲敷あたりから上の道へ.途中,阿見のアウトレットに立ち寄ってから,午後5時前につくば帰還.往復150kmの長旅だったが,天気はとてもよかった.香取神宮と鹿島神宮も初めて見られたし.

◆今日は半分ほど “灰” になっている気がするので,しっかり晩ご飯を食べよう.今宵は〈庭のうぐいす〉特別純米ひやおろしを開栓.

◆[蒐書日誌]岩波新書二冊 —— 小林隆・澤村美幸『ものの言いかた西東』(2014年8月20日刊行,岩波書店[岩波新書・新赤版1496],東京,vi+230 pp., ISBN:978-4-00-431496-7 → 版元ページ)/川人博『過労自殺 第二版』(2014年7月18日刊行,岩波書店[岩波新書・新赤版1498],東京,viii+268+8 pp., ISBN:978-4-00-431494-3 → 版元ページ

◆[欹耳袋]読売新聞(YOMIURI ONLINE)「蔵王温泉の「樹氷」ピンチ」(2014年10月11日)※トウヒツヅリヒメハマキの悪行.

◆明日からの連休後半は何もないのだが,迫り来る台風19号のせいでいったいどんな空模様になることやら.

◆本日の総歩数=4340歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.1kg(+0.4kg)/ 30.1%(0.0%)


10 oktober 2014(金)※統計悩みの天王台相談室

◆午前5時前起床.気温13.9度.さむさむ.

◆[欹耳袋]河北新報オンラインニュース「サンショウウオ、新種発見」(2014年10月9日)※最節約的に「タダミサンショウウオ」でええのんちゃう?

◆午前の┣┣" 撃ち —— 午前10時過ぎ,観音台実在.朝から晴れ上がっている秋空は心地よし.午前10時の気温は22.1度.夏日ラインはきっと越えるだろうし,今日は半袖でおっけー.午後のお座敷もそのままの服装で.しかし,本日午後の天王台・統計座敷をさしおいて,明日の出張高座の準備に余念がない.明日のお座敷の紙芝居はこんなもんでいいかな.聴衆が高校生だったら,「棒の手紙」や「チキンラーメン系統樹」はよくても,アタナシウス・キルヒャーのオカルト系統樹を見せてはいけないだろうなという程度の “良識” はまだ残っている.正午前,観音台をサクッと撤収.

◆[欹耳袋]先日ふらりと居室にやってきた研究者との立ち話.彼いわく,そろそろ単著で本を書きたいのだがいったいどう動いていいのかと.まずはどこかの出版社のいずれかの編集者にアピールして,自著の企画をもちこむのが先決だろうと答えたのだが,実はそれとは別の問題がありそうで.周りを見回しても「本を書いている人」がぜんぜんいないというシンプルな事実に戸惑う.前に読んだ:川上桃子「本か論文か?台湾社会学者の学術コミュニケーション選択:3人の専門家へのインタビュー」で問われている二択問題への回答はワタクシの周囲ではとうの昔に決着がついている.その記事には「ロールモデルとなるような魅力的な書物との出会いがあるかどうかではないでしょうか」と書かれているが,もうひとつの重要な点は「ロールモデル」となる書き手が身近にいるかどうかということだろう.一冊の本を書き上げるというのは,気力と体力が必要な肉体労働なので,どういう時間配分と心構えで進んでいくかは,書き手の「ロールモデル」があるかないかではずいぶんとちがいが生じるだろう.

◆天王台・統計悩みの相談室 —— 午後1時半,そろそろ出撃しないといけない時刻だ.竹園からてくてく歩いて天王台へ.午後2時半,ワタクシはすでに会場である筑波大学大学会館マルチメディアルームに到着.泣く子も黙るかすや師も続いて登場.今日は午後3時から第30回個体群生態学会大会|秋の学校〈行列のできる統計相談所〉.すでに事前準備しまくられた感のある質問の数々はとても高度.zero-inflated なデータのモデリングとか,状態空間モデル+ベイジアンとか,ときどき英語が混じったり.飛び入り質問できる感じではなかった.悩める質問者がはたして解脱できたかどうか.

◆今日の統計相談所のかすや師とあした大活躍するやまむらさんとともに,Q't の〈青山がらり〉にて会食.明日は霞ヶ浦の向こう側まで出前巡業なので,早めに帰還.

◆本日の総歩数=8605歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=93.7kg(−1.4kg)/ 30.1%(+0.1%)


9 oktober 2014(木)※半年ぶりに駒場でお座敷

◆午前4時半起床.気温16.7度.今日からは毎週木曜にお座敷が二つある.

◆夜明けの┣┣" 撃ち —— 東京農大昆研OB会は今年も収穫祭に合わせて11月1日(土)18:00〜@厚木キャンパスにて開催との連絡あり.忘れないうちに参加の返事をする./今月下旬の宮崎県総合農業試験場での統計研修に関わる事前準備の事務連絡.基本は昨年と同じです./西日本出版社から『獺祭』という新刊が出たそうな.

◆定例都内出撃 —— 午前7時半,つくば駅.曇りところどころ晴れ.意外に寒くない.午前9時,新宿駅なう.都内も曇りときどき晴れ.気温は20度くらい.午前10時,玉川大学着.曇り空のところどころに点々と青空がのぞく.二週間ぶりなので,それなりの講義事前準備をする.今日の分子進化系統学の講義は,系統樹の情報内容について,MEGA 6 を用いながら説明.系統樹の描画スタイルはそのコンテンツとは何の関係もないということ.MEGA 6 for Win が突然グレてしまったので,あとで性根を叩き直さないと使いものにならない.

◆昼下がりはよく晴れて長袖だと蒸し暑い.気温は24.0度まで上がっている.午後2時,池ノ上着.しばし珈琲タイム.後出しのJSPT採択案件について所内雲上会議を通過したとの連絡あり.たいへんお世話になりました(コメツキムシ状態).「のーかんけんのアジェンダといったいどのような関係が(もごもご)」という意見がついた(そりゃそうだろう)とのことだが,ま,よろしく.現在進行形のもう一件の科研費案件もきっと同じようなコメントがつくだろうなぁ.さらに別の「新学術領域へ」という新たな声も聞こえてきたし.外野の声はスルーしまくるしかないだろう.

◆半年ぶりの駒場キャンパス —— 午後3時過ぎ,池ノ上から井の頭線沿いにてくてく歩いて駒場へ.なんと9ヶ月ぶりの駒場キャンパスだ.日吉でお世話になった高桑さんとばったり出くわすなう.今学期はイタリア語の講義を担当されるとか.本日の「生物統計学」初回は全体ガイダンスと統計学概論.午後4時半から講義開始.予定通り初回お座敷を終えた.みなさんお疲れさまでした.今年の駒場生はツイ廃が多そうで楽しい半年間になるかな.一昨年の「生物統計学」は兇悪ツイ廃が多くって,講義中に絨毯ふぁぼ爆されて夜フクロウがわめきちらしたことがあった.今年の受講生のみなさんは良識と節度のあるツイ廃でとてもよろしい(クギ刺してるんやで).それにしても30人ほどイッキにフォロワーさんが増えたんやけど,みなさん「生物統計学」の受講生なん?

気をよくして駒場東大前から帰ろうとしたら,直前に池ノ上との駅間での人身事故が発生してしまった.立ち往生している列車が見える.もちろん井の頭線は上下線とも不通.復旧までには1時間以上かかるらしい.どうしようもないので,駅を出て振り出しに戻る.駒場ウラからてくてく歩いて夕闇の松濤へ.閑静な高級住宅街の向こうに,渋谷の雑踏が見えてきた.けっきょく予定よりも1時間近く遅延してつくば帰還.17,000も歩いて足が棒になった.

◆[欹耳袋]スキマ時間に農環研が公費購入する雑誌の選定アンケートの返信.これほど主要ジャーナルまで切り詰められたら,ほとんど “図書室” としての価値はなくなるような気がするが.年々,図書購入費は削減されるのにジャーナル購読代金はうなぎのぼりだから,事情はよくわかるんだけど.すでに何年も前から,仕事に必要な雑誌と書籍はすべて「私費購入」しているので,研究所の「公費購入」についてあれこれ言ってもしかたがない.もちろん,ワタクシの目から見た判断であって,研究所の大多数にとってシアワセになれるのなら,それもまたよし.ワタクシの知ったことではない. 近隣の研究機関が連携して効率的な雑誌購入をするという生き残り策は農林団地でもやっているが,しょせん焼け石に水,こうすれば当面大丈夫という方策がぜんぜんない.論文ひとつずつ「物品購入」するというのが現実味を帯びてくるほどに.

◆明日は天王台にて「統計学・悩みの相談室」の相談員という大役が待っている.

◆本日の総歩数=17677歩. 朝◯|昼◯|夜◯. 計測値(前回比)=95.1kg(0.0kg)/ 30.0%(−0.4%)


8 oktober 2014(水)※昼は青空,夜は皆既月食

◆午前4時半起床.気温13.0度と冷え込む夜明け前.台風19号は900 hPa という猛烈な台風に成長している.午前6時前,3項目の追加図版キャプションを送信.まだまだぁ.穏やかな秋晴れの観音台は北風が涼しい.放射冷却のせいで早朝の最低気温は12.6度まで下がったが,いまは18度台まで上がってきた.のうかんけんはまだ「半袖」のひとが多い.ワタクシも含めて.

◆[欹耳袋]農業環境技術研究所の農業環境インベントリーセンターが出している出版物『インベントリー』の最新刊(no. 12|2014年10月発行)にちょろっと寄稿しました:三中信宏「世界を覆い尽くす系統樹の森:グラフィクスとインフォマティクス」(pp. 5-10).この出版物はそのうち農環研の〈雑誌インベントリー〉サイトから全文pdfでダウンロードできるようになるでしょう.

◆午前の┣┣" 撃ち —— さらにもう1図版のキャプション送信.何でまた13世紀フランシスコ会の親玉の「Arbre de la vie du Christ」を行きがかり上とはいえ読まないといけないのか,と./さらに2時間ほどかかって,残り9項目の図版キャプションをすべて送信完了.これにて午前のお仕事は山場を越えた.全23項目,文字数にして計5000字ほど.

◆[欹耳袋]毎日新聞「ノーベル賞:中村氏「日本に自由ない」、研究環境の改善を」(2014年10月8日)※「研究が持続した動機を問われた中村教授は「怒り以外に何もない」と」— そりゃそうだろう./毎日新聞「ノーベル賞:日亜化学「受賞理由が青色LED、誇らしい」」(2014年10月7日)※「受賞理由が、中村氏を含む多くの日亜化学社員と企業努力によって実現した青色LEDであることは、誇らしいことです」— 火にアブラ./日経ビジネスオンライン「ノーベル賞学者は10年前、「敗軍の将」として何を語っていたか」(2014年10月7日)※「こんな国では、もう仕事なんてできませんよ」「誰も発明する気なんて起こさない」「日本の技術者全員の敗北」.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 次なる┣┣" は先月の残務.そろそろピリオドを打たないと長引くばかり./「よっしゃ」ボタンをつい押してしもたら,エライことになったんやけど…….「なにしてるん?」て言われても,「ほっちっち」て返すしかないやん.それに「ええやん!」はまぁええとして,「つっこむ」も関西弁やししゃあないとして,「わけわけ」ってなんやねん.責任者出てこいっ.で,これ,元の「よそよそしい関東弁」に戻すのん,どこいじったらええのん? あ,そーか,「言語設定」いじったらええわけやな.

◆観音台からの帰路,東の空低く,薄赤い大きな満月が見えていた.そういえば,今日は皆既月食が見られるんだった.18:14,お,左下から欠け始めた.午後7時半,上の縁を残してほぼ全部隠れている.暗赤色の満月の輪郭がアヤシイ感じ.5300 words の見直しはもうちょい時間かかりそう.図版はこれで大丈夫かな.

◆明日は,2週間ぶりの定例都内出撃.玉川学園とともに,駒場でのお座敷も始まる.

◆本日の総歩数=2754歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.1kg(−0.2kg)/ 30.4%(+0.4%)


7 oktober 2014(火)※台風一過の秋晴れが戻る

◆午前5時前起床.気温16.6度.ひんやり夜明け前.台風一過の今朝はやや雲が多いものの,まずまずの秋晴れ.午前8時の気温は17.7度.昨日の湿気の多い空気とは一転して,観音台は朝からすがすがしい.昨日の暴風雨で稲荷川側道が侵食されている.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「火山研究者、全国にわずか40人 就職先少なく学生減る」(2014年10月6日)※「就職先が大学などの研究機関に限られる」「研究費が縮小し、博士号の取得者(ポスドク)を抱える余裕がない大学も多い」— あるある.「研究者の育成方法を改善する方針を打ち出した」「文科省は近く専門家会議を開き、具体策の検討を進める」— 今後は “理系” “文系” を問わずいたるところで同じような事態が起こるにちがいない.根絶やしにしては困って促成栽培する,の繰り返し.In vain.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 昨日の半日年休の届けを提出./今は来月の分子系統ワークショップの人選の真っ最中.最終的には57名の応募者があったので,定員30名に対する競争率は約2倍.例年よりは少し低かった.1時間ほどかかって,分子系統ワークショップの受講者選考終了.定員30名+補欠3名ということで,交流センター事務局に報告します.

◆曇りときどき晴れ間がのぞく昼休み.昨日の台風が水分を大量に運んできたらしく,そこかしこに雲塊が浮かんでいる.正午の気温は20.9度.徘徊するにはちょうどいい空模様だったので,今日はロングコース.

◆[蒐書日誌]系統樹から迷宮へ —— Umberto Eco[Translated by Anthony Oldcorn]『From the Tree to the Labyrinth: Historical Studies on the Sign and Interpretation』(2014年2月刊行,Harvard University Press, Cambridge, vi+633 pp., ISBN:978-0-674-04918-5 [hbk] → 目次版元ページ).今年はじめに英訳されていたことをうっかり見逃していた.2007年に出たイタリア語原書:Umberto Eco『Dall'albero al labirinto: Studi storici sul segno e l'interpretazione』(2007年刊行,Bompiani, Milano, 636 pp., ISBN:978-88-452-5902-9 [pbk] → 版元ページ)と同じく,この英訳本も640ページという分量なので(しかも小説じゃなくて記号論史の本だし),きっと日本語には訳されないだろうなあ.ライムンドゥス・ルルスの arbor scientiae に始まる知識の “樹的” 体系化を皮切りに,ポルピュリオスやらアベラールやらが次々に登場する大著.到達点の “迷宮” までの果てしなき物語.工◯舎とか◎土社とか△秋社とか勁◇書房とかから誰かが翻訳してぇ.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 今週木曜から始まる駒場での「生物統計学」初回ハンドアウトの準備終了./切羽詰まっている展示図版キャプションを書く作業.とりあえず5項目(1,000字ほど)を送ったところで観音台を撤収.夕日がまぶしい.

◆夜,さらに3項目の図版キャプションを送信.まだまだ先は長いぞ.

◆本日の総歩数=10601歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.3kg(+0.5kg)/ 30.0%(+0.2%)


6 oktober 2014(月)※台風の目が頭上通過する

◆午前5時前起床.雨.気温17.9度,北東風.叩きつける雨音,風圧が不穏,そして雷鳴.ベランダの鉢植え類を退避.風雨がしだいに強まってきた.来るぞ来るぞ.午前の半日年休を観音台に連絡.風雨がしだいに強まってきた.地上では傘のホネが折れるほど.竜巻注意報が発令されたと雨の土浦学園線をアナウンスする車あり.あと三時間じっとガマンすれば風雨の山場は通り過ぎるだろうけど,上陸してからも勢力がぜんぜん衰えないタフさ.

◆[欹耳袋]Togetter -「【台風】東大教務課、休講情報を出さず 学生混乱」.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今から20年あまり前に主宰していた〈形態測定学フォーラム〉への入会希望が届いた.さすがに影も形もないのでお断りするしかなかったが,活動記録を残しておくとこういうときに新しいつながりができる./小さめ(と思われる)新規┣┣" おひとりさまをお迎えすることにした./きわめて大きい(に違いない)┣┣" おひとりさまは遠くから観察することにした.

◆[欹耳袋]ワタクシのいる生物体系学の分野では,「データで勝負」あるいは「数理で戦う」的な研究では日本人のアウトプットはめざましいが,概念体系とか哲学論争に関わる貢献はほとんどなかったに等しいかもしれない.ずいぶん前からその原因はなんだろうかと考えていた.文化的な背景とともに言語的な背景もきっとあるのだろう.

◆風雨が強かった午前中は自宅引きこもり,お昼前におそるおそる家を出て,洞峰公園の〈Coffee Factory〉にて珈琲豆の調達.その後,小野川小学校あたりで一瞬だけ,風が止み,陽光が差したのは「台風の目」がつくば上空を通り過ぎたせいだろうか.昼下がりの観音台は吹き返しの風雨が吹き荒れている.

◆午後1時過ぎ,ふと,居室の窓の外を見やれば,もう台風一過の青空が広がっている.気温は19.1度.湿った南風で蒸し暑かった午前よりも下がってきた.居室の窓を全開放.気温19度台.乾いた涼風が吹き込んでくる.朝の荒れ模様の天気からは想像もできない空の表情.午後はじたばたと小┣┣" どもを征伐する.

◆[欹耳袋]短信「国立大学がいま大変なことになっている(承前)」(2014年10月3日).5ヶ月前の記事「国立大学がいま大変なことになっている」(2014年5月15日)の続報./Togetter -「国立大学の文系縮小云々」 ※今年8月に議論された国立大学法人評価委員会の提出資料「「国立大学法人の組織及び業務全般の見直しに関する視点」について(案)」(→ pdf)に挙げられている「教員養成系、人文社会科学系は、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換」という提案が論議を呼んでいる.それを受けての記事と反響.

ワタクシの周囲を見回すかぎり, “理系” の研究者で多言語(英語のほかに日本語 etc.)でアウトプットしているかどうかは,分野差と個人差がとても大きい.もっぱら原著論文で攻め進んでいる人もいれば,そうでない人もいる. “理系” の場合,「英語+査読付き+原著論文」の三点セットが研究者の業績評価の中核なので,それ以外のすべてのアウトプットはほとんど評価されていない.その “競技場” の外に目を向ける余裕があるかどうかは個人しだい.たとえば,日本の “理系” 学会では英文誌と和文誌をきっちり分けて,それぞれに別々の役割をもたせているのがふつう.ただし,業績にカウントされるのは英文誌の原著論文のみ(それ意外は単なるつけたし).

学問分野ごとの「文化」のちがいは明白.研究アウトプット評価にかぎっても,東大農学部の場合,専攻教員会議で回覧される人事書類の業績リストを見ると,農業経済分野だけは,業績リストの筆頭は「著書」であって「原著論文」ではない.単著か共著かという点を見ても分野間のちがいは顕著である.ビッグ・ラボが競うバイオサイエンス分野では多くの著者名が連名でずらりと並ぶ共著論文があたりまえでも,ワタクシのホームグラウンドである生物体系学や生物学哲学の世界では単著がデフォルトだ.おそらく “文系”vs. “理系” という見かけの「群間差」よりも, “文系”あるいは“理系” それぞれの中での「群内差」の方が大きいのではないだろうか.

ワタクシ的には,たとえ “理系” の研究者にとっても,日本語で単著の本を書いたり,まとまった翻訳書を出したりするのは,研究上のアウトプットとして重要であるとつねづね考えているが,大学や独法のいまの研究環境および評価基準のもとでは明らかに「外れ値」となってしまっている.

◆[蒐書日誌]ブツ着便!:松田隆美・徳永聡子(編著)『世界を読み解く一冊の本』(2014年10月10日刊行,慶應義塾大学出版会[平成25年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京, 1 color plate + vi + 239 + 44 + 2 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-7664-2181-1 → 目次版元ページ).ワタクシの寄稿:三中信宏「生物・言語・写本:系統推定論の歴史とその普遍性について」(pp. 219-239).まとまった分量を書いたつもりでいたけど,伊藤博明さんなんかワタクシの三倍の60ページも書いていて全面敗退じゃん(orz).

市販版とは別の非売版も同タイトルで出版された:松田隆美・徳永聡子(編著)『世界を読み解く一冊の本』(2014年10月10日刊行,慶應義塾大学文学部[平成24年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京,1 color plate + vi + 239 + 44 + 2 pp., 非売品).こちらは「なかのひと」の間で出回るのだろう.本書『世界を読み解く一冊の本』の市販版は印刷部数がきっと少ない(はずな)ので,見かけたらぜひぜひ “ジャケ買い” してくださいっ.いずれにしても,ひとつアウトプットを出せたことはよかったよかった.

◆台風一過の鮮やかな夕焼けである.しかし,数日後には次の台風19号が日本を狙っている.

◆本日の総歩数=2825歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.8kg(−0.5kg)/ 29.8%(−0.3%)


5 oktober 2014(日)※雨雨降る降るつくいち日

◆午前4時半起床.強い北東風が吹き抜ける音で目が覚めた.気温19.3度.ファンフォンは元気いっぱいのまま接近し続けている.今日は月イチの〈つくいち〉日.今のところは雨は降っていないが,高解像度降水ナウキャストを見るとエライことになっていて,降りだすのはもはや時間の問題.と言っているうちに早くも雨が降りだした午前6時前.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「奈良・十津川村 なぜ「東京弁」(謎解きクルーズ):険しい峡谷 関西弁阻む」(2014年10月4日)※「落ち武者が十津川村にたどり着き、関東の言葉を広めた」とのこと.「方言周圏論」とも関わりがあるらしい.伝説や学説はともかく,十津川村は「言語島」との指摘はとても興味深い.

◆午前9時過ぎ,冷たい雨が降り続く中,中央公園の〈つくいち〉へ〈季節屋〉さんが出店していたので,機会を逃さず目的のジャム数瓶をゲットし,いただきものの〈王祿〉四合瓶2本とともにほくほく帰還.気温は15.9度とただごとではない肌寒さ.

◆[欹耳袋]StatsBeginner: 初学者の統計学習ノート「文系がゼロから統計を勉強するときに最初の1年で読むべき本」(2014年9月27日)※意外にも正統派(&硬派)な統計学本がリストされている.やや試練の統計学本リストかも./反響:Togetter -「ワタクシが考える #文系がゼロから統計を勉強するときに最初に読むべき本」 /はてブでも:「文系がゼロから統計を勉強するときに最初の1年で読むべき本 - StatsBeginner: 初学者の統計学習ノート」.

はてブのコメントのなかに「統計本で文系が最初に読むべき本ならソーバー『科学と証拠』」と書かれていて,震えが止まらない件.初学者をだまくらかして,東尋坊とか青木ヶ原樹海に誘い込む陰謀なんだろうか.蕎麦センセイは酸いも甘いも噛み分けた世代がひもときましょう.ソーバー『科学と証拠:統計の哲学入門』とかハッキング『確率の出現』は,確率論や統計学の入門本でもハウツー本でもけっしてない.統計学ワールドの事情に通じた読者がひとり静かに読めばいい.

◆台風18号は明日10月6日(月)正午にちょうどつくばの真上を通過するんですかそうですか.気温はひたすら単調減少し続けて正午過ぎに13.9度まで下がり,午後は15〜16度台と晩秋か初冬なみ.雨はもちろん本降り.石毛〈春子屋〉のこし餡だんごをぽくぽく食べて寒さをしのぐ昼下がりのささやかなシアワセ.

◆[欹耳袋]Micropia — 世界初の微生物だけのミュージアム.het onzichtbare leven !/NHK NewsWeb「村上春樹さん 独有力紙の文学賞に選出」(2014年10月4日)※「ドイツの有力紙、ウェルトは〜」— 「ヴェルト」紙ね.あぁ,なんて些細なことにこだわるワタクシ.

◆夜になっても本降りの雨は降り続いている.ワタクシは明朝つつがなく観音台に到達できるのだろうか? 農林団地の独法はケチなので(?),震災だろうが台風だろうが,後出しで「特別休暇がなんちゃら」とか通達がある.事前にサクッと「暴風雨だから今日はみんな出勤に及ばず」とでも言ってくれれば株もおおいに上がるだろうに.震災や台風が来るたびに,「ムリして職場に行ったっていいことなんか何一つない」と感じます.地面が揺れたら身の安全,台風が来たら引きこもり,でオッケー.雨が降ろうが槍が降ろうが行かねばならぬ人たちはお気をつけて行けばよろしかろう.

◆台風18号は関東地方直撃コースを進んでいるようで,明日の午前中に最接近とのこと.

◆本日の総歩数=3201歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.3kg(+0.7kg)/ 30.1%(−0.2%)


4 oktober 2014(土)※土浦の花火はつくばから

◆午前6時半起床.曇り.気温20.1度.東風.週明けにいらっしゃるファンフォン(台風18号)の次はヴォンフォン(台風19号)か.紛らわしすぎる.

◆[欹耳袋]くぼ師が県北に巡業に来られていたとは:「生態学のデータ解析 - 茨城大学集中講義2014」※農林団地デビューを画策しようか.

◆週末の┣┣" 撃ち —— 第30回個体群生態学会大会の講演要旨(最終版: pdf)が公開された.うわわ,一週間後だ./第188回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉は昨日が応募締め切りだったが,今年はいったいどれくらい応募者がいたのか.週明けに事務局から報告があるだろう./来月の数理統計研修に向けての準備.受講生には持参PCに R / RStudio / Rcmdr の三点セットを事前にインストールしてくるよう連絡する.LaplacesDemon は別途 USB 配布しますので,必要に応じて利用可能です.

◆[蒐書日誌]フランス家系図千年史 —— Marc-Edouard Gautier『Mille ans d'histoire de l'arbre généalogique en France』(2008年10月刊行,Editions Ouest-France, Edilarge, Rennes, 119 pp. + 1 folded color plate, ISBN:978-2-7373-4620-0 [hbk] → 目次版元ページ).アルザス地方コルマールの古書店〈Librairie Lire et Chiner〉から着便.ワタクシ的にはとても興味深いな図版集で,家系図に関わる歴史研究がさかんなフランスならではの研究書だと思うけど,当然のことながら日本国内の公的機関には所在されていないようだ.

なお,本書巻末の折込図版「フランス王家家系図(Généalogie et descente des Roys de France)1583」の原寸復刻.全長およそ6メートルもあって,折込みをびろ〜んと展開すると↓迫力満点.まさに一反木綿.

◆[欹耳袋]毎日新聞「御嶽山噴火:批判、予約キャンセル…長野県木曽町の苦悩」(2014年10月4日)※「噴火するかもしれない火山と分かっていて、どうして観光地として売り出したのか」— 難癖を付ける前に火山国ニッポンから出て行こうね.

◆[蒐書日誌]ピーター・クレイン[矢野真千子訳]『イチョウ 奇跡の2億年史:生き残った最古の樹木の物語』(2014年9月刊行,河出書房新社,東京,ISBN:978-4-309-25302-2 → 版元ページ)※めもめも./中村淳彦『日本の風俗嬢』(2014年8月20日刊行,新潮社[新潮新書・581],東京,252 pp., ISBN:978-4-10-610581-4 → 版元ページ)/中野円佳『「育休世代」のジレンマ:女性活用はなぜ失敗するのか?』(2014年9月20日刊行,光文社[光文社新書・713], 東京, 349 pp., ISBN:978-4-334-03816-8 → 版元ページ).

◆夜,土浦花火大会が台風来襲直前の開催された.今年の土浦花火はことのほか夜空に映えている.とはいえ,悪評高き土浦市内&周辺地域の大混雑と大渋滞に巻き込まれないためには,遠くつくばから静かに眺めるにかぎる.花火と轟音との「時差」もまた愉しみのひとつ(やせがまん).午後9時,土浦方面がやっと静かになった.夜風が冷たい.

◆本日の総歩数=2946歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.6kg(0.0kg)/ 30.3%(+0.3%)


3 oktober 2014(金)※台風18号接近前の秋晴れ

◆午前5時起床.夜明け前.気温19.6度.みごとな朝焼けに染まる東の空.秋晴れの観音台は朝から青空が広がっている.夜中のうちにあめが降ったようで,通勤路のそこかしこに水たまりが残っていた.午後からはまた雨になるとの予報.午前8時の気温は22.3度.昨日と一昨日のお小言の後始末をしないといけない(気重).

◆[欹耳袋]カレントアウェアネス・ポータル「Nature Communications誌がOA論文のみの雑誌に移行」(2014年9月30日)※「Nature CommunicationsのAPCは日本円で661,500円」— マジか! OA誌に一本論文掲載するだけで,個人の経常研究費が丸ごとボッタクられるとは.しかし,NatComm に一報だけ載せて,あとはいっさい研究しません(できません)というリスキーな戦略はありえるかも./カレントアウェアネス・ポータル「CA1829 - 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤 翔」(2014年9月20日)※「新たな問題:査読は本当に行われているのか」という指摘.

◆午前の┣┣" 撃ち —— JSPS 予算関連文書が中空を飛び交っている.あわわの事後処理はまだ続く.

◆[欹耳袋]側系統ふたたび —— Elvira Hörandl and Tod F. Stuessy 2010. Paraphyletic groups as natural units of biological classification. Taxon, 59(6): 1641-1653. [abstract] | [pdf: open access] ※側系統群(paraphyletic group)を再評価しようという進化分類学派の主張.本論文の中核概念は「patrocladogram」という系統樹.分岐順序と類似度を同時に表現できると主張する.ホンマか? Cf: patrocladogram [Wikipedia].まあ,もちろん,かつての分岐分類学派と進化分類学派との論争が再燃していると冷たく見放すこともできるんだろうけど,逆に言えば,側系統性(paraphyly)が体系学者にとってそれほど “魅惑的” な概念であり続けているということの証左.

このような長年続いている論争を「不毛な論議」と一蹴するのはおそらくラクなことだろう.しかし,それは単に「ワタシはそういう論議には関心がありませんよ」という個人的な意思表明の巧妙な言い換えにすぎないのであって,ほんとうに「不毛な議論」なのかとは無関係かもしれない.さらに言うなら,「不毛な議論」だと突き放すとき,多くの場合,「ワタシにはそういう論議に首を突っ込むだけの素養はありませんよ」という身も蓋もない舞台ウラが垣間見えてしまって,はい,そうですか,ごきげんようと言うしかないこともある.それはそれでシアワセな人生が送れるのだろう.

多くの論客たちが参戦してきた “五十年戦争”や “百年戦争” のような論争が「不毛な議論」であると言い捨てるのは,とても勇気ある発言であると思う.ワタクシにはそういう勇気はない.

◆スッキリ秋晴れの空にうろこ雲が高く浮かぶ昼休み.正午の気温は29.3度と真夏日ラインすれすれ.観音台周辺をうろうろ徘徊したら暑いのなんのって.のうかんけん「夏の正装」でもぜんぜん問題なさそう.

◆午後の┣┣" 撃ち —— じたばた後始末書類を放流してやっと一息ついた.お昼すぎに真夏日ラインを越えてしまった今日は西日が殺人光線と化している.居室は28.5度.なんかもうそろそろ撤収ラッパが鳴り響きそう.今夜は燗酒の気分ではない.午後4時半,西日攻撃を受けている居室は室温が30度を越えたので,今日は即時撤収すること自分会議で決議した.

◆[欹耳袋] “ベルリンの壁” が崩壊したあとに —— 「兼担」として隔年で集中講義をしている生圏システムの教員連絡網にワタクシが入っていないことを今日初めて知った.同じ農学部でも別の生物・環境工学専攻に属しているので,「兼担」扱いになったという経緯がある.とりあえず連絡網に入れてねメールを弥生に送信.ところが,その後,その「兼担」ははたして大丈夫なのかとの農環研 “なかのひと(エライひと)” からのメールが飛び込んできて,今度は弥生の “なかのひと” にじたばたメールを送信するハメになった.

ワタクシはどこの組織でも “なかのひと” だったり “そとのひと”だったりするのでこういうときに自分の立ち位置がわからなくなる.むかしは大学でも国研でも人事的な “ベルリンの壁” が高くそびえ立ち,あえて越えようとすれば相当なリスクを覚悟しなければならなかったが,どっちもゆるゆるの独法に軟化してからは,だれがどこでどんな身分で何をやっているのかがファジィ集合のように不分明になっている.今回の案件の「ねじれ」の元は,連携講座教員なのに客員教授ではなく full professor であって(だから「兼担」という扱いになる),東大の学内的には “なかのひと” なのに,農環研との兼任という “そとのひと” でもあるという帰属のあいまいさがついてまわるせいだろう.

ま,いずれにしても,ワタクシの案件についてははっきりさせておかないと,またまた所内的な “お小言” を喰らうことになる.要は「兼担」が人事として “紙” で発令されているかどうかという点.まるっと弥生に投げまーす.生圏システム,よろしく〜.

◆夜になっても気温は20度を下回らない.ひさしぶりの蒸し暑い夜.はるか南海上の台風18号はかぎりなく巨大化している.週明け月曜がアブナイ.

◆本日の総歩数=7456歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.6kg(+0.1kg)/ 30.0%(−0.2%)


2 oktober 2014(木)※神もホトケもない神無月

◆午前5時起床.気温16.7度.今朝も曇り空の観音台は気温19.5度.湿度が高いせいか快適ではない.窓を全開放して空気の入れ替え.非常勤出向先の大学が秋の体育祭の全体練習とのことで,今日は全学休講.だから,ゆるゆる観音台に実在している.

◆[欹耳袋]The New York Times | The Odds, Continually Updated | 29 September 2014 ※ベイズ主義 vs. 頻度主義の解説記事.推論の枠組みが両者では異なる.

◆午前の┣┣" 撃ち —— じたばたと事務仕事.マジじたばたしている./三階の研究統括主幹からお小言をいただく.さて,これから研究参画理由書とか遅延理由書とか “後出し” の後始末処理がまだ続く./一ヶ月後に迫ってきた分子系統ワークショップの使用ソフトウェアについて問い合わせメール発射.応募締め切りは明日「10月3日(金)」なので忘れないでねー./┣┣" の出入りが激しくなってきたので,今月の┣┣" 撃ちカレンダー更新.

◆[欹耳袋]NHKスペシャル「老人漂流社会 "老後破産" の現実」(2014年9月28日) |Togetter -「20140928 #NHK スペシャル「老人漂流社会"老後破産"の現実」」.

◆曇り空が広がる観音台は湿っぽい南風が吹き込んでいる.正午の気温は21.5度と高くはないが,不快指数は十分に高い.ひさしぶりの昼休み徘徊.大きな栗が熟し,金木犀の香りが漂っている.

◆[蒐書日誌]山下祐介『限界集落の真実:過疎の村は消えるか?』(2012年1月10日刊行,筑摩書房[ちくま新書・941],東京,285 pp., 本体価格880円, ISBN:978-4-480-06648-0 → 版元ページ)の詳細目次を公開.版元は詳細目次情報を手抜きせずに載せましょう(売りたいんだったらね).

本書は,喧伝される “限界集落” の幻影と実際に現場に足を運んで初めてわかる実像のちがいを詳細に論じている.高齢化により消滅すると予測された “限界集落” がいずれも消滅していない事実を踏まえて,著者は言う:「人々の「ここに生きる」意志と努力は,多くの人間がかんがえているより,はるかに強く深い.集落はそう簡単に消滅するものではないようである」(p. 100).

著者は,地域コミュニティー(著者の言う「むら」)の存続にとっては,高齢化よりもむしろ少子化がより深刻な問題要因であると指摘する:

「限界集落論では一般に高齢化の観点から考えてきた.しかし,後で詳しく述べるように,問題の中心は,この高齢化の裏側にある少子化の方である.とくに「戸数が少ない,子供の少ない集落」が「危ない」のである.限界集落とは,現実の生活に問題があるというよりも,継承すべき人口についての将来展望が見えない集落と考えなければならない.地域を引き継ぐべき次世代確保の難しい地域が,消滅の可能性のある地域なのである」(p. 38)

つまり,たとえ高齢化してもそれだけで “集落消滅” するわけではないという.集落内外の構成員がどのような年齢構成をしていて,時空間的にどのように変動していくかがその集落の運命を左右する.集落再生プログラムを立案する場合も,そのようなケースバイケースの要因を勘案すべきであると著者は主張する.さらに,それぞれの集落が背負ってきた “歴史” を個別に分析する必要があるという指摘も重要だ.

“限界集落” の問題は,単なる人口問題ではなく,集落外の構成員も巻き込んだ社会的な動態問題であることが本書の論議を通じてしだいに見えてくる.

—— 参考:ライブドアニュース「現役大学准教授が明かす『過疎の村・限界集落問題』の本当の課題とは?」(2012年2月8日)※著者・山下祐介氏へのインタヴュー記事.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 「翻訳しませんか?」┣┣" が二頭まとめて出現し,アタマを抱える.いずれも訳されるべき本なので,よけいに悩ましいところ.翻訳┣┣" のうち一頭は監修&解説記事を書かせてもらうということで決着(あの本にはこのプロの翻訳者がつけば問題なし).もう一頭の翻訳┣┣" はガチで対決するしかなさそうな因縁ありまくり.ということで,二頭目の案件も収束しそう(刊行時期だけ詰める必要がある).二冊とも翻訳されるべき本が出版社を見つけられたということで,よかったよかった.実際の翻訳作業は「あわわ」なことにならないよう要注意.なお,監修予定の翻訳┣┣" 一頭については,広島・西条での YMN センセからの提案を結果的に前向きに果たしたことになった.

◆巨大かつ強大な台風18号ファンフォンくんは週明け10月6日に関東地方に最接近するとの予報.すでに低気圧やら前線を刺激しているようで,夕方から夜にかけて雨が降ったり止んだりしている.今日の夕餉はローストビーフ.筑波西武リブロに現代思想2014年10月号・特集〈大学崩壊〉が平積みされていたのに,牛肉を買ったもんだから,お金がなくなってしもた.しもたー.昨日の「日本酒の日」の “後夜祭” ということで,今日も〈竹鶴〉19BY・生酛純米・雄町の燗酒を.

◆向こう一週間はうろうろしないので,積み上がっている┣┣" 山を切り崩したい.そうしたい.

◆本日の総歩数=9712歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.5kg(+0.1kg)/ 30.2%(−0.2%)


1 oktober 2014(水)※祝福の日本酒の日を寿ぐ

◆午前5時前起床.米とぎ.気温20.7度.北東風.今日は「日本酒の日」である.メーリングリストへの定例月例アナウンスを夜明けとともに送信.曇り空からときどき小雨が降る観音台は午前8時の気温が20.9度.ほどよい湿り気.国道408号沿いのフウノキの紅葉がところどころ始まっていた.十日ぶりに出勤簿にハンコ.遠く南の海上からファンフォンくんが日本を狙っている.10月5〜6日あたりに関東地方に接近しそう.神無月最初の居室 BGM はガーシュインの歌曲集.

◆[欹耳袋]師走の神保町にてお座敷:三省堂サイエンスカフェ — 三中信宏「系統樹というアート:目で見る多様性,デザイン,インフォグラフィクス」【日時】2014年12月13日(土)15:00〜16:10【場所】三省堂書店神保町本店・2階〈UCCカフェコンフォート〉※募集は11月開始./別件の大阪お座敷:三中信宏・杉山久仁彦〈系統樹の森:芸術工学とインフォグラフィックス〉展トークショー【日時】2014年11月29日(土)18:00〜20:00【場所】神戸芸術工科大学・谷岡学園梅田サテライトオフィス CURIO-CITY(グランフロント大阪A・16階).大阪での〈系統樹の森:芸術工学とインフォグラフィックス〉展については近日中に詳細をアナウンスしたいところ.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 神無月のスタートは,先月の残務┣┣" どもに加えて,やや気の重い所内┣┣" 一頭をのろのろ追いかける.午後は統計コンサルタント業務一件./とりあえず,四階の領域長室にてお小言をいただき,次いで二階の企画戦略室に出向いて企画戦略室長からもお小言をいただく.さらに三階に出向いて研究統括主幹のお小言をいただく予定が,幸い不在だったので,この案件は午後に持ち越し.らっきー./東大理学部からシラバスの冊子が届いた.今月から駒場にて「生物統計学」の講義がスタートです./明日は体育祭全体練習のため玉川大学はすべて休講になるとのこと.TAさんにメール連絡.

◆曇り空の昼休みは,徘徊することもなく,ガーシュインとともに引きこもり.ガーシュインのハリウッド映画音楽は「古き好きアメリカ」感が満ちあふれていてとても心地よい.熊本・千代の園酒造の〈泰斗〉特別純米酒と〈菊池川〉純米吟醸の2本,実にタイミングよく,ただいま観音台に届きました! 〈泰斗〉には「発売元:くまもと酒文化の会」と.ありがたやありがたや.おめでたい「日本酒の日」にはどこからともなく一升瓶がやってきて積み上がっていく.

◆[欹耳袋]マイナビニュース「東京都・白山にある東洋大学の凄すぎる学食に行ってみた!」(2014年9月29日)※都内の他の私立大学もかなりの高レベル.私学,げにおそるべし./ハフィントン・ポスト「都内の有名大学の「学食カレー指数」比較すると...コスパ最強は」(2014年9月30日)※東大が輝く第一位!なんだけど,すなおに喜んでいいのかどーか……(フクザツな心情).

◆[蒐書日誌]ご恵贈感謝:平坂寛『外来魚のレシピ:捕って、さばいて、食ってみた』(2014年9月10日刊行,地人書館,東京,viii + 201 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-8052-0879-3 → 目次版元ページ).「アリゲーターガーの丸焼き」とか「カミツキガメの雑炊」とか「カワヒバリガイのパエリア」とか「アフリカマイマイのエスカルゴ」とか.昆虫食本に比べれば心理的抵抗感ははるかに低い.

◆[欹耳袋]べいづいろいろ —— Publishable Stuff | Three Ways to Run Bayesian Models in R | 25 June 2013. JAGS / Stan / LaplacesDemon. 確かに「LaplacesDemon」って初耳.Cf: Bayesian-Inference.「helps you run Bayesian models using only R」というのは講義用にはとても魅力的.Bugs に刺されたり,Stan で滑落死するのは実習ツールとしてはためらいがあった.LaplacesDemon パッケージ,試用してみるか.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午後2時から1時間あまりの統計コンサルタント業務.遠くからたいへんお疲れさまでした./とりあえず〈LaplacesDemon〉をインストールしてみた./科研費申請書類のあれやこれや.

◆[欹耳袋]農研機構主催・農環研&森林総研共催〈数理統計短期集合研修[基礎編・応用編]〉アナウンス.【日程】基礎編:2014年11月10日(月)~11月14日(金)|応用編:11月17日(月)~11月21日(金)【場所】農林水産研究情報センター内プレゼンテーション室(つくば市).今年の数理統計研修は講師陣をさらにパワーアップ! 詳しくはカリキュラムを見よ:基礎編 [pdf]|応用編 [pdf].なお,本研修の応募対象者は「都道府県及び農林水産省所管研究独立行政法人の農業関係研究技術者」のみなのでごめんなさい.

◆今日は年に一度の「日本酒の日」なんだから,日本酒を呑みましょう.昨夜は本郷の専攻交流会で「プレ日本酒の日」が炸裂したが,今日10月1日がホンモノの「日本酒の日」だ.今年の日本酒の日の夕餉は〈竹鶴〉19BY・生酛純米・雄町を開栓する.もちろん燗酒.19BYともなると,とてもいい色になる.肴(魚)は京都〈一の傳〉のキングサーモンの味噌漬け.でも,「日本酒の日」なんだからもっともっと呑まないと.先日開栓した〈不老泉〉純米吟醸・長期もろみ木槽天秤しぼり・生の燗酒.燗酒とともに秋が深まっていく.

◆[欹耳袋]毎日新聞「今週の本棚・本と人:『米朝落語全集 増補改訂版(全8巻)』 編集協力・桂米二さん」(2014年9月28日)※桂米二師匠とワタクシとは今はなき京都府立城南高校の同窓生かつ同学年.思い起こせば,かつての京都の府立高校は,小学区制でしかも普通科・商業科・家政科が渾然一体となっていて,現在の高校から見ればアナザー・ワールドみたいなコミュニティーだったかもしれない.

◆明日は,持ち越しのお小言をいただくことから仕事が始まる.まったくもう.

◆本日の総歩数=5943歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.4kg(−0.3kg)/ 30.4%(+0.2%)


--- het eind van dagboek ---