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日録2014年9月 


30 september 2014(火)※また本郷で修論中間発表

◆午前5時前起床.気温17.1度.外はまだ真っ暗.日の出がずいぶん遅くなった.

◆[欹耳袋]福島民報「福島の野地温泉ホテルに新源泉」(2014年9月30日)※「東日本大震災で源泉に地下水が流れ込むなどの影響が出ていた福島市土湯温泉町の野地温泉ホテルは新しい源泉を開湯した」— また行かないと!

◆午前10時,さて,そろそろ本郷に出撃しよう.つくばは気温23.2度だが,都内はすでに夏日ライン越えの26.0度.しかも湿度が高めなので,昨日みたいなすがすがしさは期待できなさそう.自分会議で夏の服装に異議なく決定.TXの車窓を通してさんさんと降り注ぐ陽光.正午過ぎ,本郷着.よく晴れわたった都内の正午の気温は28.2度.夏の暑さが戻ってきた.空気もやや湿っていて,蒸し暑さ感は十分.とりあえず農学部三号館の隠れ部屋にて一休み.時間的余裕のない案件がいきなり飛び込んできてじたばたしている.だいたいこういう事態は出先で遭遇することが多い.午後1時,修論中間発表会の時間だ.

◆午後4時半,専攻の修論中間発表会は予定通り終わった.本日のお勤めはこれにて終了.今日の修論中間発表会で気になったのは「擬似反復(pseudoreplicates)」が頻発したこと.あるひとつの実験水準区から抽出されたサンプルを「反復」とみなし,その平均値をもって「処理平均」とみなし,しかも「エラーバー」を付けるのはまちがい.それは「擬似反復」にすぎない.ある実験水準区を複数回実施して初めて真の反復となり処理平均とエラーバーが計算できる.あるひとつの実験水準区からは「反復数1」の代表値(その実験水準区内のサンプル平均値)しか出ない.要注意点.発表会直後に複数の “なかのひと” からこの件で質問を受けたが,擬似反復の誤謬はかなり広まっているようだ.実験計画法における反復は単にサンプルを複数とりましたという意味ではない.

◆専攻交流会の夜 —— 真夏日ラインすれすれの29.1度まで上がった午後の都内も日が暮れれば秋の風情.薄暗い農学部キャンパスは昔の記憶をよみがえらせる.きょうのお勤めはもう終わってしまったので,あとは呑むしかない.ワタクシの所属している専攻は「専攻交流会」という名の「うち呑み」が大好きで,今日も午後6時から修論中間発表会の教室で夜遅くまで “交流” する.午後6時,そろそろ交流会に出撃だー.徹底的に交流するぞ.魚沼の〈たかちよ〉うすにごり活性生を調達して,専攻交流会になだれ込む.研究室ごとに「お供え物」のリストが公開されるというおそるべき交流会.今宵も参加人数をはるかに上回るアルコール類が林立した.

◆[欹耳袋]東京大学「総合的な教育改革」>「4ターム制の導入」(pdf)※教職員側もまだフォローしきれていないんですけど……(来年度からですよね[gkbr]).ワタクシの場合,仕事場が農学部と理学部の両方にまたがるので,学部間で対応がずれたらどーするか.また,ターム内の「週複数回講義」というのは非常勤講師にも適用されるのかどうか, “なか” にいてもよくわからない.「105分×13回」の講義をあるターム内で完結させるためには「週二回開講」が必須.一日にまとめてやるとなると「210分/日」.三時間半の長丁場をまる二ヶ月続ける計算になる.どこかでつまずいたらリカバーはたいへん(聴く方も噺す方も).交流会のときに前専攻長に訊いたら,「ふたコマまとめてはありえないので,週二回出講じゃないかなあ」とのこと.ひぇ〜.

「東京大学における学部教育の総合的改革の推進」(pdf)※やっぱりやるんだー……(往生際が悪いワタクシ).ま,とりあえず来年度から「4ターム制」が始まることは確か(キッパリ).入試事務期間・休講振替設定・成績評価期間とか諸々めんどくさい問題群は何も論議されていないので,とにかく走りだしてから考え始めるのか.

◆┣┣" どもが積み重なっている.明日からの神無月は神も仏もない月になる気配ありまくり.

◆本日の総歩数=9642歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=94.7kg(−0.7kg)/ 30.2%(−0.4%)


29 september 2014(月)※秋晴れ本郷でガイダンス

◆午前5時前起床.気温19.5度.北風強し.秋晴れ観音台.気温は21.8度.強い日差しと強い北風.出勤簿にハンコを押さなくてもいい平日は自由度がほんのちょっと高い.

◆[欹耳袋]日経サイエンス2014年11月号着便.ワタクシの書評:三中信宏「ローカルな知の生産現場からグローバル科学へ」(p. 108).書評本はデイヴィッド・リヴィングストン[梶雅範・山田俊弘訳]『科学の地理学:場所が問題になるとき』(2014年6月16日刊行,法政大学出版局,東京,xii+298 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-588-37120-2 → 目次版元ページ).本書『科学の地理学:場所が問題になるとき』では,「ローカル」な場で生み出される科学的知識は,そのままではけっして「グローバル」にはなれないと強調されている.「グローバル」を単なる飾り文句にしないためには並みではない努力が必要ということ.日経サイエンス書評の元になったもっと長い書評:三中信宏「グローバル科学の背後にゲニウス・ロキ(地霊)が忍び寄る」(2014年8月14日).

◆午前の┣┣" 撃ち —— 神無月の┣┣" 撃ちカレンダー更新.来月後半は日向で地頭鶏を食い尽くしてから,薩摩で温泉三昧だ./来月の不在申請一式を提出.10月のつくば実在率は「11実在日/22労働日=50%」とまずまずの勤務態度良好ぶり./羊土社ゲラの最終チェック./計量生物学会のジャーナル最新号の J-Stage リンク確認が終わった./そろそろ観音台を撤収だ.

◆[蒐書日誌]土屋守『新版 シングルモルトを愉しむ』(2014年9月20日刊行,光文社[光文社智慧の森文庫・tつ6-1],東京,268 pp. + 8 plates + 24 plates, ISBN:978-4-334-78658-8 → 目次版元ページ).読了.ウィスキー造りの長い歴史と技術伝承,醸造所の栄枯盛衰が物語として語られていて,充実した内容の文庫本.今日から始まる朝ドラの参考書に最適.

鈴木一夫『江戸の温泉三昧』(2014年9月25日刊行,中央公論新社[中公文庫・す-22-3],東京,290 pp., ISBN:978-4-12-206011-1 → 目次版元ページ)※元本:鈴木一夫『江戸の温泉三昧:温泉に癒される人々,温泉に生きる人々 』(2010年10月刊行,岩田書院,東京,ISBN:978-4-87294-653-6 → 版元ページ)を大幅に加筆改訂した文庫本.車中読書したかぎりでは,かなりアタリな本.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午後,都内の気温はすでに28.0度まで上がっている.残暑厳しい弥生キャンパス到着.午後3時から進学内定者ガイダンスに出席.しかし,内定者ガイダンスはあっけなく終わってしまい,no-背徳なシラフ歓迎パーティまで時間つぶし.今年は定員を上回る内定者がいて,ちょっとビックリ.午後4時から内定者歓迎アイスブレイカー.しかし,アルコール抜きの歓迎会に出席するだけの,突き上げるような動機がぜんぜん湧き上がらないんですけど…….まちがいなくヤル気が出るブツはあるんだけど,今日は舞台に上げないよ~にとのお達しあり.欲求が不満している.

◆午後6時前という中途半端な時間帯につくば帰還.日中は真夏日ラインに接近しても日が暮れれば涼風が吹き抜ける.

◆[欹耳袋]東京都市大学「【訃報】本学学長 北澤宏一 逝去のお知らせ」(2014年9月29日)※うわ,知らんかったー.十年くらい前,JST 異分野融合領域探索の事務局を担当したとき,合宿セミナーに来られたことがあった.合掌.北澤宏一さんといい,中嶋嶺雄さんといい,意外なほど早く亡くなってしまったな.

◆明日も本郷出撃だ.午後は修論の中間発表会.その後,専攻交流会(アルコール付き).

◆本日の総歩数=10040歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.4kg(+0.9kg)/ 30.6%(+0.4%)


28 september 2014(日)※いきなり上州ミッション

◆午前5時前起床.昨夜はドロのように寝てしまったので夜明け前の朝風呂.気温は14.7度.

◆いきなり上州ミッション —— 南大沢巡業の翌朝は北関東爆走.午前8時,友部サービスエリアにて,上州ミッションに向けて「郷のけんちんせいろ」で活力充填.午前9時半,伊勢崎の波志江パーキングエリアにて一休み.上毛三山が春霞のようにぼやけて見えたのは,昨日の御嶽山噴火の影響なのか? 

◆午前10時,高崎着.その後,遠くに屹立する榛名山麓の最前線基地に向かう.日中は秋晴れのからっとした暑さのもと,ミッション関連の肉体労働に勤しんで,昼過ぎには虫の息となってしまった.

今日くらいしっかり労働したら,多少のことは大目に見てもらえるにちがいない.山を降りれば遅めのランチタイム.高崎に来たら必修科目に指定されている市内中心部あら町の〈栄寿亭〉に滑り込みセーフ.時節柄,ちょっぴり値上げされていたが,それでも「A丼=430円」「B丼=480円」「C丼=690円」は驚異的なコストパフォーマンス.店内は若者たちで満席.しばらく待って観察していたら,ほとんどみんな「A丼」をわしわし喰っていて,気持ちのよい食べっぷりだった.ワタクシはもちろん重労働のご褒美として最上等の「C丼」をオーダー.揚げたての巨大なヒレカツが3枚も重なっているソースカツ丼.休みなく一定速度でわしわしと食べきるのが基本スタイル.今日はさらにサイドメニューとして「ポテトサラダ」も注文.ずっしりと鎮座する素朴なポテトサラダの周囲には野菜が壁を作り,パインとミカンがトッピングされている.ああ,なつかしい味.

◆[欹耳袋]神戸新聞NEXT「理研再生研が広報室廃止 今月末STAPで不適切発表」(2014年9月28日)※「あのような問題のある広報を繰り返さないようにしたい」— 方向が逆ではないか.

◆夕暮れ,午後6時過ぎにつくば帰還.日帰り上州ミッションは高密度労働だった.寒空の珍走団を追っかけるパトカー数台@竹園.明日からは本郷通いの日々.

◆本日の総歩数=7126歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


27 september 2014(土)※南大沢巡業を終えて帰還

◆午前6時のろのろ起床.朝からパーフェクトな秋晴れ.気温は16.9度.北風が強い.今日はめでたく集中講義最終日.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「太陽の塔内部、生命の樹復活 常時公開へ200体再現案」(2014年5月23日)

◆南大沢巡業(後半戦二日目) —— 午前10時前,南大沢着.今日も絶好の高座日和.集中講義のレポート課題は受講生への周知依頼がすんだので,あとはお座敷に集中するのみ.午前10時半,そろそろ最終日のスタート.しかし,いきなり削岩機の轟音と振動が8号館の伽藍に轟きわたる.土曜日ということで,構内の排水管工事を心置きなく進めたいらしい.肉声で削岩機に対抗するのはムリ.午後もアレなら声が枯れるにちがいない.午前中は轟音の隙間を縫ってGLMの話を進める.

◆国際交流会館内の〈ルヴェソンヴェール南大沢〉にて可知センセとランチ.近在のマダムたちで意外に混んでいる.数年前にレストランが変わってからのことらしい.曇りときどき晴れの空模様.

◆[蒐書日誌]立川情報誌2冊 —— 『立川 Walker』(2014年4月8日発行, 角川マガジンズ[ウォーカームック・421], 東京,雑誌61805-26 | ISBN:978-4-04-731323-1 → 版元ページ)/『立川・福生本』(2014年2月10日発行,枻出版社[エイムック・2759],東京,雑誌62394-89 | ISBN:978-4-7779-3067-8 → 版元ページ

◆午後,お昼休みが終わり,元気いっぱいの削岩機の轟音とともに金木犀の香りが漂う首都大学.さすがにこれでは講義も何もあったもんじゃない.伽藍のような巨大な空間に反響しまくっている.急遽,教室変更.ベイジアンMCMCの昼下がり.その後,リサンプリング統計学.午後4時半で,南大沢巡業の全日程を終えた.南大沢は雲の多い夕方だった.アウトレットモールでときおりぱらぱらと小雨が降りかかったが,大きな崩れはなし.

◆可知センセに来年の予約を取られてしまったので,また一年後にこの伽藍に来ることになる.

◆午後7時過ぎ,つくば帰還.北風が吹き抜ける涼しい夜.極度の疲労がスーツケースを引きずってセンター広場を足取り重く通り過ぎる.

◆本日の総歩数=10646歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


26 september 2014(金)※秋晴れの南大沢に絹雲が

◆午前5時前起床.晴れところどころ雲が浮かぶ夜明け前.気温17.9度.旅支度に余念がない早朝.朝焼け.

◆[欹耳袋]窓の杜「オープンソース化された定番手書き風フォント「瀬戸フォント」v6.20が公開」(2014年9月25日)|ダウンロード先→〈setofont〉.

◆南大沢巡業(後半戦初日) —— 午前7時過ぎ,つくば駅.雲が消え,青空が広がってきた.都内は雲ひとつない秋晴れになっている.午前8時時点の気温は23.8度.午前9時半,南大沢着.真っ青な青空に刷毛で一掃きしたように巻雲が流れていた.講義室へ直行.今日と明日はホワイトボードに紙芝居を映写.可知センセの話では,大型スクリーンが長年の酷使により,落下してしまったらしい.スクリーンはそのうち接着剤で貼り付けて修理するとのこと.接着剤ですかっ! 東京都の沽券にかけて,ぜひ強力な接着剤で修理していただきたい>マスゾエ知事さん.午前の講義は,先週に引き続き,二要因乱塊法の説明.スライドとRStudio, Rcmdr の混成部隊が活躍.

◆[欹耳袋]日経DUAL連載〈イクメンと呼ばれて 〉「揺れる心 妻の発病、出世は割り切ったつもりだったが…」(2014年9月25日)※他人といっさい比較しないという徹底的な利己主義が必要ということ.周囲に対しては「とくに理解してくれなくっていいから,とにかくワタクシの邪魔をしないでね」って感じかな.さらに言うなら,「自分は周囲から置いてきぼりをされている」のではなく,逆に「自分は周囲を置いてきぼりにしている」と考えたほうが妥当.ついてこない方が考えを見直すべき.

◆よく晴れた昼休み.午後1時の気温は27.1度.湿度43%とからっとした暑さ.午後1時半から午後の高座が始まる.午後はモデル選択論を中心に世界が回る.休憩後に R での演習.RStudio に乗っけた Rcmdr がどんどん重くなって,「子泣き爺」と化しつつある.なんだこりゃ.R スクリプトの実行文に日本語を入れると,バックスラッシュ「\」でエラーを起こす Win PC が一台だけあった.ほかにはそういう不幸はなかったので,なにか個別の原因があるのだろうか.

◆午後4時半,初日の講義を終え,多摩センターへ.とりあえずチェックインしてからナイトライフが始まる.多摩モノレールで立川の居酒屋〈青海〉へ.まずは〈一白水成〉純米吟醸ひやおろし山田錦から.続いて〈村祐〉茶ラベルへ.骨付き鶏肉の黒酢煮込みと〈神亀〉の燗酒.安定のラインナップ.新秋刀魚の塩焼きが運ばれてきた.最後は土佐〈しらぎく〉特別純米でおしまい.短時間集中のおかげで午後8時にはもう完成したので,ふたたびモノレールで多摩センターへご帰還とあいなった.あまりにヘルシーなナイトライフ.

◆[欹耳袋]東京新聞「自治会脱退トラブル 宇都宮でにらみ合い 市は静観」(2014年9月16日)※「任意団体なので、抜けるか抜けないかは民と民の問題」— PTA加入問題とまったく同一の状況ね./はつかいち市民図書館「図書館お役立ちページ(青少年向け)」※「日本十進分類法(NDC)」の「番号が持つ特徴をとらえて、擬人化(キャラクター化)をしました」— 実にすばらしい.

◆明日は今年度の南大沢巡業の最終日.

◆本日の総歩数=12008歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=kg(kg)/ %(%)


25 september 2014(木)※雨降る多摩川を越える朝

◆午前5時半起床.気温20.6度.曇りのち雨.台風16号が劣化した温帯低気圧が悪さをするらしい.さらに,台風17号が発生するというめまぐるしさ.昨夜遅く,昨年からの年越し巨大┣┣" がほぼ征伐できたので,半分ほど燃え尽きている.「いまこんなに苦労するくらいだったら,なぜもっと早く」という一言を昨年のワタクシにこんこんと説教してやりたい.しかし,目前の一頭がいなくなり,その背後からもう一頭の巨大┣┣" が.

◆[欹耳袋]統計曼荼羅(3D版)が天王台から着弾した.すばらしい.さすが! 個体群生態学会大会の宣伝に使うとのこと.

◆定例都内末端出撃日 —— 午前7時半つくば駅.曇り.湿度が高いので密閉空間は蒸し暑い.先が思いやられる.午前9時,新宿駅.都内の気温は22.8度.雨は降ったり止んだり.駅構内は蒸し暑い.小田急の快速急行に乗り換えて玉川学園へ.午前10時前,玉川学園前着.雨がしとしと降り続いている.講師控室にて微小┣┣" どもをなぎ倒している.雨は降ったり止んだり.ときどき風が強まるのは台風くずれだったせいか.午前11時から講義.今日はソフトウェアのインストール作業.今年は「不幸な人々」があまり発生しなかった.湿った風が蒸し暑い講義室.午後1時前,雨雲は去り,青空が広がってきたのはありがたいが,この不快な蒸し暑さはいったい何なんだ.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「九大に国内最大級の講堂、異例の「半円形」に3千人収容」(2014年9月25日)※マーラーでも何でも演奏できそう.しかし,この椎木講堂は伊都キャンパスかー.

◆経堂から神保町へ移動.時間があったのでひさしぶりに〈共栄堂〉にてタンカレーを注文.何か用事がある前のゲン担ぎみたいなもの.午後3時から三省堂書店にて師走のサイエンスカフェの打ち合わせをする.午後の最高気温が28.5度まで上がった都内の蒸し暑さは許容範囲を越えていた.その後,つくば直帰.しばらく忘れていた「蒸し暑さ」をいきなりぶつけられてかなり消耗したので,ハートランドビールをぶら下げてご帰還とあいなった.つくばは曇り空.南風から西風に変わったがまだ生暖かい.疲労回復にほんのり甘いバジルシードドリンクをうぐうぐ飲み干す.

◆本日の総歩数=10178歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.5kg(+0.2kg)/ 30.2%(−0.2%)


24 september 2014(水)※台風の予兆の秋雨が降る

◆午前3時半起床.気温17.8度.真っ暗闇.天気はしだいに下り坂で,午後は雨になるとの予報とは裏腹に,観音台は朝から秋晴れの空が広がり,高い雲がさざなみを立てている.午前8時の気温は20.9度.北からの微風.朝イチの BGM はセロニアス・モンク.今月いっぱいはもう出勤簿にハンコを押す必要がないという自由労働者ライフ.来る者拒まず,去る者追わず.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 某プロジェクト申請が採択されたとの通知あり.とても喜ばしい.と同時に,さっそくキックオフミーティングで尻を蹴飛ばされるわけですかそうですか./〈系統樹の森〉大阪展の準備も水面下で進んでいるが,こちらは図録解説の執筆という┣┣" を引き連れている.その前にいま取っ組み合い中の一頭を一両日中に仕留めないと千里から引導を渡されそう(大汗)./玉川大学〈分子系統進化学〉の講義ページと実習用ソフトウェアの準備完了.豊穣なる秋学期スタートの気配が濃厚./秋学期の東大理学部「生物統計学」ページとハンドアウト公開.今年から “紙” のハンドアウトはいっさい配布しませんので,事前にpdfファイルをダウンロードして,各自プリントアウトするなりタブレットで見るなり,どうぞご自由に./そうそう,玉川大学「分子系統進化学」の講義についても “紙” ハンドアウトは廃止しました.講義資料は pdf で配布します./再来月の数理統計研修テキスト原稿は事務局にもう送ってしまった.今日は E-mobile よりも WiMAX の方がさくさくつながる観音台.瞬間的に WiMAX 2+ にも!/数理統計研修の派遣に関する所内決済の添付資料提出./熊本県農業研究センターへの打診メール.今年もまたくまモンと対面できるのだろうか.

◆曇り空の昼休み.正午の気温は25.1度.湿り気のある空気のせいで,農林団地周辺を徘徊するとやや蒸し暑い.どんぐりをひとつひとつ踏み潰して歩く.歩き読み本:大大坊勝次『大坊珈琲店』(2014年7月26日刊行,誠文堂新光社,東京,256 pp., ISBN:978-4-416-71434-8 → 版元ページ特設サイト)を読了.本書後半は常連たちによる寄稿エッセイ集.長年続いた喫茶店はなじみ客にとっては一種独特な「場」となるんだろう.火の国から “お水” を届けてもらえるらしい.ありがたやありがたや.午後,雨が降りだした.

◆[蒐書日誌]土屋守『新版 シングルモルトを愉しむ』(2014年9月20日刊行,光文社[光文社智慧の森文庫・tつ6-1],東京,268 pp. + 8 plates + 24 plates, ISBN:978-4-334-78658-8 → 版元ページ)※まだ始まってもいないNHK朝ドラ宣伝効果,おそるべし.前半の舞台である竹原市の〈竹鶴〉から品薄になるのだろうか? つくばに住んでいるかぎり,日本酒の〈竹鶴〉がなくなる心配はないんだけどね.ほら,あのお店が全銘柄をストックしてくれているので.しかし,この分だとニッカのシングルモルトもなくなるかも……※余市では蒸留器に注連縄を巻きつけているのか.放送開始前から戦々恐々.

そういえば,数年前に買ったDVD本:山岡秀雄(文)・渡辺裕之(写真)『シングルモルトのある風景:アイラ、それはウィスキーの島』(2010年7月21日刊行,小学館,東京,48 pp. with DVD-ROM,ISBN:978-4-09-480308-2 → 版元ページ)は,アイラ・ウィスキーの故郷をきれいに描いていたことを思い出した.竹鶴政孝はアイラ島ではなく,スペイサイドに滞在したはずなので,同じスコットランドでも土地柄はちがっていただろうが.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午後5時までに 286 words + 250 words + 169 words done. とりあえず,これにて原稿は全部書き終えて計5200 words あまりとなった.あとは図版の追加とレジェンドか.外は本降りだ.

◆日が変わる直前,完成(手前)原稿が仕上がったので,千里にメール送信.今日はもう寝るん〜♫•*¨*•.¸¸♪ .

◆本日の総歩数=6314歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.3kg(−0.1kg)/ 30.4%(−0.2%)


23 september 2014(火)※秋分の日は名ばかり休日

◆午前5時前起床.気温13.5度とまたまた冷え込む夜明け前は紅の朝焼けグラデーション.秋分の朝,明け方の最低気温は12.8度と冷え込んだが,朝日とともに暖かくなってきた.今日は観音台に立てこもる予定.

◆[蒐書日誌]バーバラ・J・キング[秋山勝訳]『死を悼む動物たち』(2014年8月25日刊行,草思社,東京,302 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7942-2076-9 → 目次版元ページ)※書評公開:三中信宏「擬人主義と現実世界のはざまで」(2014年9月23日).

◆[欹耳袋]日本経済新聞「「学部生の半数を海外留学させる」 東大総長の危機感」(2014年9月22日)※「2015年度から授業期間を2カ月単位の4学期制に変更」— 教員会議でもいつも議論されてるけど,非常勤講義のことまで手が回らない.一週間にふたコマとかありえへんやろ./日本経済新聞「エース社員が突然辞める 「隠れ介護」が会社を襲う」(2014年9月23日)※遠距離介護の場合は時間・体力・資金が必要.介護休暇など職場ごとの制度はあるだろうけど,運用に問題があるかもしれないので要確認.

◆お昼前,薄曇りの観音台へ.誰もいないときにかぎって研究室にずっといるワタクシはひねくれ者.近くには誰もいないのでやりたい放題.

◆[蒐書日誌]松山巖『須賀敦子の方へ』(2014年8月30日刊行,新潮社,東京,286 pp., ISBN:978-4-10-370002-9 → 目次版元ページ)※以前出た河出文庫の『須賀敦子全集』(全8巻)は買ったまままだろくに読んでいない.

◆[欹耳袋]エンディングいろいろ —— アメリカポスドクの歩き方「あれれ。。。潮時かな」(2014年9月8日)※「ネタも切れてきたし、潮時でしょう」「アメリカで研究を続けることはとても厳しいということ」— こういうエンディングになったのか./(iwi)の日記「Microsoft Research Silicon Valley 最後の日を見て」(2014年9月22日)※「研究は役に立つべきか,役に立たなくても良いか」— これもエンディングの話か.

◆およそ6時間書いて午後5時に撤収.Totally 398+221+112 words done.

◆本日の総歩数=2300歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.4kg(−0.6kg)/ 30.6%(+0.3%)


22 september 2014(月)※飛び石連休谷間の出勤日

◆午前4時半起床.気温15.3度.いつの間にか蝉の声も虫の音も聞こえなくなって,夜明け前の静けさ.秋空の観音台はツクツクボウシの合唱も弱々しく,すっかり秋になっていた.午前8時の気温は19.7度.ひさしぶりにまっとうな「定時勤務時間帯」に農環研に実在している.

◆[蒐書日誌]着弾!:羊土社『実験医学』2014年10月号発売.三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉第6回「確率変数と確率分布をもって山門をくぐる」pp. 2642-2645.今回の記事は Stephen Stigler の統計学史本と Theodore Porter 『数値と客観性』を絡ませておいて,ian Hacking『確率の出現』でぶった切るという趣向.毎回,けっこう遊んでます.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 毎年恒例の〈数理統計短期集合研修(基礎編・応用編)〉の応募開始です.農水省独法ならびに都道府県の農業試験研究機関在籍のみなさんはお見逃しないように.今年は,Rプログラミングと一般化線形モデルの講師を新たに加え,さらにぐんとパワーアップしました.

◆[蒐書日誌]梶光一・土屋俊幸(編)『野生動物管理システム』(2014年9月5日刊行,東京大学出版会,東京,vi+250 pp., 本体価格4,800円,ISBN:978-4-13-060227-3 → 目次版元ページ)※ご恵贈感謝./『地球規模生物多様性情報概況(原訳版)』(2014年発行,JBIF地球規模生物多様性情報機構日本ノード,東京,41 pp.)※日本昆虫学会広島大会でのいただきもの.昨年 GBIF ウェブサイトで公開された『Global Biodiversity Informatics Outlook』の日本語訳.昆虫学会広島大会でいただいた冊子.

◆[欹耳袋]まさに耳袋な話題 —— 古書 星と蝙蝠「古書星と蝙蝠店主九十二日目続々百万遍の怪奇編」(2014年5月2日)※本棚から『ぼっけえ、きょうてえ』が飛び出せば,そりゃあぼっけえきょうてえでしょう./怪談狩り2冊 —— 中山市朗『怪談狩り』(2014年5月9日刊行,メディアファクトリー,東京,270 pp., ISBN:978-4-04-066730-0 → 版元ページ)※かの『新耳袋』の再来の気配が./中山市朗『怪談狩り:赤い顔』(2014年7月18日刊行,メディアファクトリー,東京,286 pp., ISBN:978-4-04-066932-8 → 版元ページ)※シリーズ化されるのかな?

◆ほぼ十日ぶりの昼休み徘徊.正午直前に25.0度の夏日ラインに達した.農林団地周辺の集落では柿が色づき始めていた.歩き読み本:大坊勝次『大坊珈琲店』(2014年7月26日刊行,誠文堂新光社,東京,256 pp., ISBN:978-4-416-71434-8 → 版元ページ特設サイト)※『大坊珈琲店』はいまどき少数派になってしまった臙脂色のクロス装丁本.文字組みも正統派のゆったりさ.歩き読むにはもったいなすぎるかも.

◆午後の┣┣" 撃ち —— _φ(..) . ... ... . . ... ..

◆[欹耳袋]断虫亭日乗「昆虫学会より戻る」(2014年9月17日)※「speciesに対して「種類」という言葉を使っていた学生やポスドクが半分以上いたと思う。あくまで「種」」— それ,劣化してるわぁ.要再教育.

◆[蒐書日誌]吉田一郎『世界飛び地大全』(2014年8月25日刊行,角川学芸出版[角川ソフィア文庫・N209-1/角川文庫・18737],東京,430 pp., ISBN:978-4-04-409469-0 → 版元ページ)※著者は〈世界飛び地領土研究会〉代表.本書では日本以外の「飛び地」の事例が取り上げられているが,もちろん日本国内でもフシギな「飛び地」はたくさんあるようだ.参照:産経west「【関西の議論】家を買ったら「住所」違った…「飛び地」の宝庫・関西、日本最大から空港の中まで、動かしがたい“存在感” 」(2014年9月18日).

◆明日も休日返上で大勝負は続くのだ.

◆本日の総歩数=8719歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.0kg(+0.1kg)/ 30.3%(0.0%)


21 september 2014(日)※年貢を納めよとの天の声

◆午前5時過ぎ起床.気温は11.3度まで下がっていた.さらに記録更新.朝焼けから日の出へ.すっきり快晴.ここ一週間は,広島での昆虫学会,玉川大学初回講義,南大沢巡業と,フーテン寅さん並みの旅先ライフを送ってきた.今日はひさしぶりにつくば実在.まださりげなくニンニク臭いのはおととい夜の「ニンニク餃子」の “後遺症” か.

◆[系統樹思考]本日の反響:在野一番「【読書】系統樹思考の世界 三中信宏著 」(2014年9月19日).

◆[欹耳袋]東京新聞「生物多様性の認知度低下 「聞いたことない」半数超」(2014年9月20日)※「生物多様性」という言葉そのものを知らないということね.はー.

◆[蒐書日誌]OKINAWA100シリーズ新着2冊 —— 『沖縄そば:懐かしい味 新たな味 心ゆくまでそば三昧』(2014年2月26日刊行,100シリーズ出版プロジェクト,南風原,112 pp. → 版元ページ)※今月はじめの沖縄巡業で立ち寄った五軒の沖縄そば屋のうち実に三軒がこの本に載っていた.高ヒット率!/『ラーメン100:進化を遂げた自慢の一杯!沖縄ラーメンバイブル』(2013年12月4日刊行,100シリーズ出版プロジェクト,南風原,112 pp. → 版元ページ)※沖縄ラーメンは未体験ゾーン.

◆早朝は11度台まで冷え込んでも,よく晴れた昼間は気温がぐんぐん上がり,強い日差しにくらくらする.お昼前に洞峰公園北の〈モルゲン〉にて食パンを買うのは日常生活ならではの一風景.午後は乾いた東風が吹き抜け,シエスタには格好の昼下がり.読書の秋は積ん読からの脱却をしたいところだが,年貢を納める季節でもある.蕎麦屋の出前はもはや通用しない.

◆[欹耳袋]47NEWS「「裁量労働」でも4割が定時出勤 遅刻理由に賃金カットも」(2014年9月21日)※個人ごとの職掌がきっちり限定されていないから,とにかく「みんなが同時にその場にいる」ことが要求されるんだろう.農環研の場合,裁量労働制ではないのだが,たとえ研究員がフレックスタイムであっても,事務部門は定時労働しているので,事務的な作業はその時間帯にやるしかない.コアタイムもへちまもない.たとえば,全館空調も定時稼働なので, “時間外” に働く環境は必ずしもフレックスタイム制や裁量労働制に合わせてくれるわけではない.そもそも農環研の中でフレックスタイムを利用しているのはごく少数派だし.研究員のなかにも,フレックスや裁量労働は「いつでも顔合わせできないから望ましくない」と考える人は実際にいるわけ.たとえ制度があっても,それが実行を伴うかどうかは別問題.周囲からの有形無形の “風圧” に耐えられるかどうかがポイント.

◆[蒐書日誌]大坊勝次『大坊珈琲店』(2014年7月26日刊行,誠文堂新光社,東京,256 pp., ISBN:978-4-416-71434-8 → 版元ページ)※閉店した珈琲店の “自伝本” を買うのはひさしぶりかもしれない.かつて,銀座〈カフェ・ド・ランブル〉の “伝記本” である『銀座カフェ・ド・ランブル物語:珈琲の文化史』を読んだ覚えがある.

◆日中は夏日ラインすれすれの24;7度まで上がったが,紅に染まる日没後は急に肌寒さが忍び寄ってきた.今宵の夕餉は,滋賀のとても個性的な蔵元・上原酒造の〈不老泉〉「純米吟醸・長期もろみ木槽天秤しぼり・生(限定品)」を開栓した.真夏の暑い盛りはきりっとした冷酒がうまいが,秋はこういう色の着いたのがいい.まずは冷やでテイスティング.アテはかんぱちカマのロースト.湯通ししたカマに岩塩を振って,オリーヴオイルでマリネ.ローズマリーを散らしてから230度のオーブンで25分ローストすれば,とても美味な肴になる.冷やでテイスティングしたあとは燗酒へ移行.金目鯛の煮付けをアテに.湯通しした金目鯛を酒・味醂・濃口醤油各大さじ4,昆布だし3カップ,砂糖大さじ4で煮込む.煮こむとは言っても強火でがんがん水分を飛ばすので,20〜30分もあればオッケー.ホネをほじくる快楽.〈不老泉〉の燗酒は深みのある酸味と揺るがないボディが特徴.

◆飛び石連休すき間の明日は平日出勤だ.大魔神┣┣" との対決が待っている.

◆本日の総歩数=2406歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.9kg(−0.2kg)/ 30.3%(+0.2%)


20 september 2014(土)※南大沢の二日目は曇り空

◆午前5時前起床.気温16.5度.外は真っ暗.始発電車はまだ走らない.夜明け.外は曇り空だが雨の気配はまだない.

◆早朝┣┣" 撃ち —— 書評原稿を時事通信社編集部に送信./生物学基礎論研究会のゲラ読み完了.

◆南大沢巡業(前半戦二日目) —— 午前9時過ぎ,そろそろ南大沢への出撃時刻だ.午前9時半,南大沢着.曇り空の駅前アウトレットモールを越えて,首都大キャンパスへ.午前9時の八王子の気温は18.2度.北寄りの風.講義室に直行.使用パソコン2台の事前準備の真っ最中.外はぽつぽつ雨が降りだしているらしい.正午,お昼休み.午前の講義でやったこと:統計参考書ガイドとR関連サイト.分散概念導出とRStudio実習.確率分布と確率密度関数,正規分布とRcmdrプラグインによる正規分布密度関数のアニメーション.

◆お昼休みも教室引きこもりで午後のしたく.雨は降ってないけど,いつぽつぽつ降ってきてもおかしくない空模様.時間があったので,羊土社『実験医学』2014年11月号掲載予定の連載:三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉第7回「正規分布という王様が誕生する」のゲラ返信.

◆午後1時半,講義再開.確率分布曼荼羅から実験計画法へシームレスにつながっていく昼下がり.雨は降りそうで降らない.講義室である生物系実験室内では Wi-Fi の電波がよく届かないが,入り口近くに E-mobile ルーターを置けば何とか耐えられる.午後は正規分布の “神性” について RStudio で実習してもらったあと,実験計画法の完全無作為化法と乱塊法についての講義と実習をした.まあ前半戦としては予定通りの進捗だった.午後4時半,首都大巡業前半戦が終わった.後半戦は来週末だ.よれよれになって駅に向かう.真っ赤な夕焼けに映える多摩丘陵を背にして直帰コース.

◆[欹耳袋]R関連備忘メモふたつ —— 日本語を含む R のスクリプトを読み込んだときに「文字化け」が生じた場合の対処法.RStudio 「File」メニューの「Reopen with Encoding ...」を使えば文字化けは解消される.さらに,「Set as default encoding for source files」ボタンを押せば,他のスクリプト・ファイル読み込み時にも指定文字コードで読み込んでくれるようだ.これまでは,Mac は utf-8 で,Win は Shift-JIS で別々の日本語コードのスクリプトをつくっていたのだが,その手間が省けるのはありがたい.RStudio えらい./RStudio 上で Rcmdr を起動しているとき,終了時にいきなり RStudio 側を切ると異常終了となる.まずはじめに Rcmdr を終了してから,その後で RStudio を終了すると問題なし.

◆午後7時過ぎ,つくば帰還.気温は17.0度.例年の9月は残暑にあえぐ日もあるというのに,今年はいきなり秋が深まり,心の準備ができないうちに寒くなってしまった.そろそろ燗酒主体にしないとなあと思いつつ,夕餉は〈王祿〉「丈径」のきりっと冷えた微炭酸を賞味.豚汁にコーレーグースを垂らしすぎて火を吹いた.

◆[欹耳袋]お願いだから無理筋の「音程つきシンバル」を要求しないでほしい>ブルックナーさん(交響曲8番).〈トゥーランドット〉ばりに「チューンド・シンバル」を新開発するしかないかもしれない.しかも,よく見たらトライアングルにも音程ががが.無理無理〜.

◆この分だと,明朝もかなり冷え込むにちがいない.そろそろ毛布の出番か.

◆本日の総歩数=8311歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


19 september 2014(金)※八王子巡業前半戦の開幕

◆午前5時前起床.晴れ.真紅の朝焼けなう.気温は……なんと12.2度.もちろん今季最低を更新.冬布団が必要な冷え込みの夜明け前.フォンウォンくんは台湾南海上で巨大な “何者か” に弾き返されて日本に向かっているようだ.

◆早朝の緊急┣┣" 撃ち —— 明け方,東大 UT-mate への成績入力締切が今日だったことに気づいてしまい,ログイン名を確認するためだけに速攻で観音台直行.一週間ぶりの農環研に10分だけ実在し,即撤収.やっと成績入力を完了し,関係者にメール連絡.

◆南大沢巡業(前半戦初日) —— 午前7時過ぎ,つくば駅.すっきり秋の青空のもと南大沢へ出撃.都内は秋晴れ.午前8時の気温は18.7度.京王線はダイヤ遅延でやや乱れている.つくばの今朝の最低気温は午前5時過ぎの10.6度だった.早朝の観音台突撃は半袖で寒すぎたので,長袖に変えて南大沢に向かっているが,夏日ライン越えが予報されている日中は半袖の方がベターかも.小┣┣" どもをひねりつぶす車中の密やかな愉しみ.午前10時前,南大沢着.日差しが暑すぎる.ひさしぶりの首都大では応用生態工学会の年次大会が開催されている.ワタクシはさっそく生物実験室に向かったのだがロックアウト……(orz).可知センセが駆け込んできて,やっと解錠.

◆午前10時半,講義開始.受講生は全部で13名.午前はいつもの統計学概論.先週,R プログラミングの集中講義があったので,パソコン実習の手間はかなり減らせそう.お昼休みもワタクシは講義室にはりついて,午後の実習の準備しまくり.MacBook Air はいいとして,Windows 8.1 のディスプレイ解像度設定に手間取っている.両サイドのディスプレイに映らないというトラブル発生.Windows は今すぐ滅びてほしい.午後1時過ぎ,トラブルはいっこうに解決しないまま.

◆午後1時半から講義再開.パソコン実習はソフトウェアのインストールから始まる.R と RStudio はすでにインストール済みだったので,あとは Rcmdr 関連のパッケージを上乗せすればいいだけ.しかも受講生が使用するノートパソコンは実験室共用のものなので,Windows 7 で OS もそろっている.そんなわけでインストールの段階で “不幸” になる受講生はほとんどいなかったのは幸い.その後,テストデータの読み込みと Rcmdr でのグラフ描画,箱ひげ図の説明と実習,続いて統計モデルの基本と RStudio での実習.午後4時半過ぎに初日が終わった.

◆午後5時過ぎ,多摩センター着.とりあえずホテルにチェックインして,バソコン2台の重さから解放される.さて,これで身軽になったので,餃子天国でエネルギー充填完了.明日明後日はワタクシに接近しない方が身のためです.あ,明日も終日お座敷があるんだった……

◆[欹耳袋]備忘メモ —— 日本語を含む R のスクリプトを読み込んだときに「文字化け」が生じた場合の対処法.RStudio 「File」メニューの「Reopen with Encoding ...」を使えば文字化けは解消される.さらに,「Set as default encoding for source files」ボタンを押せば,他のスクリプト・ファイル読み込み時にも指定文字コードで読み込んでくれるようだ.これまでは,Mac は utf-8 で,Win は Shift-JIS で別々の日本語コードのスクリプトをつくっていたのだが,その手間が省けるのはありがたい.RStudio えらい.

◆明日のお座敷のために今夜は寝まくるのだ.

◆本日の総歩数=13471歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=95.1kg(+0.3kg)/ 30.1%(+0.8%)


18 september 2014(木)※秋晴れの玉川大学に参上

◆午前5時前起床.雨は上がって曇り空.気温は16.6度と今季最低.

◆早朝の┣┣" 撃ち一頭 —— 研修講師のお一人から「つくばではどこに泊まるのがいいか?」との問い合わせあり.直近の筑波事務所宿泊施設に “幽閉” されるくらいなら,つくば駅近くのホテルに泊まって農林団地中央まで「つくバス」で出勤するのもよしとお答えした.

◆半年ぶりの玉川大学 —— 午前7時半,つくば駅.曇り空からまだぽつりぽつりと雨粒が.今日から玉川学園の秋学期がスタート.例年通り「分子系統進化学」の講義の初回がある.午前9時,新宿駅にて小田急に乗り換え.都内も曇り空.気温は21.1度.まだ湿度がやや高め.玉川学園前に到着するまでには秋晴れになっていてほしい.新百合ヶ丘にて各停に乗り換え.車中で講義ガイダンス紙芝居をじたばたつくっている最中.だんだん青空が広がってきた.

午前10時前,半年ぶりに玉川学園前駅着.昨年から始まっていた正面ゲートの噴水池周囲の大工事はまったく終結する気配がなく,巨大な新校舎がどんどん聳え立ちそうな.午前10時の気温は22.3度.雲間から青空がのぞく.附属幼稚園を左に,大学食堂〈KEYAKI〉を右に見て,8号館へ直行.玉川らしい雰囲気.(あとで学生に聞いたところでは,今年度いっぱいかけて図書館の新築もやるらしい.私学の経済力おそるべし.)

午前11時から講義開始.初回の今日は講義全体のガイダンスとパソコン実習についての説明.後半は生物体系学の概論噺.受講生は大学指定の Windows マシンを持参してきたが,そのWindows 7 軍団の中にあって,ただひとり Mac OS X で乗り込んできた学生さんあり.初回講義はさくっと終了.本論は来週から.今年の玉川大学の受講生は,例年の半分くらいだったので,ひとりひとりの顔が見えてとてもいい感じ.来週からPC実習が始まる.計算環境的には “ばらつき” は小さいだろうが,実際にインストール作業に入ってみないと「不幸のかたち」はわからない.

今後,「紙」での講義資料配布はやめようと思っている.とくに,学部生相手の講義の場合,人数が多いのでコピー代と運搬労力はバカにならない.すべてワタクシのサイトからダウンロードしてもらうというのが八方丸くおさまってよろしい.

◆午後の都内は25.9度まで気温が上がって,けっこうな暑さだった.一升瓶をぶら下げてつくば直帰.今日は予報ほどすがすがしく爽快で心地よい空模様ではなかった.喫緊のお仕事は明日からの南大沢巡業(前半戦)のしたく.まずはジョルダンで時刻表の確認.玉川大学に行くのも首都大学東京に行くのも時間的にはまったくちがいがない.どっちもつくばから 遠 す ぎ る(←ココ重要).

◆[欹耳袋]「人生50歳を過ぎるととてもラクになる」というのは男女問わず真理だと思う.

◆本日の総歩数=10050歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=94.8kg(−0.6kg)/ 29.3%(−0.6%)


17 september 2014(水)※曇る本郷は会議が長引く

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温18.4度.夜中に雨音が聞こえたが今は止んでいる.今日は東京出張なので,朝はゆるゆる.今日だけではなく来週月曜までは観音台に近寄らない予定.外は,晴れたり曇ったりしている.午前8時の気温は20.9度.日中は昨日よりも5度ほど気温が低くなるとのこと.吹きわたる北東風がかなり涼しいので,そろそろ「のうかんけん夏の正装」から脱却しないといけない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 明日から玉川大学の秋学期スタート.いきなり「分子系統進化学」の初回講義がある.TAさんにメール連絡.初回は全体ガイダンスと体系学概論のみなので,配布物はなし.

◆午前11時,TXつくば駅.本郷出撃.曇りときどき晴れ.午前11時の気温は23.2度.夏日ラインに近づいているが,ひところのような「うぎゃー」感はない.とてもいい季節になった.正午過ぎ,根津着.正午の都内の気温は25.0度の夏日ちょうど.曇ってやや蒸し暑い.根津神社はお祭り間近なので,高揚感が高まっている.S坂をぶらぶら上がって農学部3号館へ.午後1時から専攻教員会議.午後4時,専攻教員会議と専攻会議やっと終わった.夏休みをはさんでいたせいか,配布資料は実に「357ページ」もあった.審議事項も盛り上がる軟骨ソーキのようにてんこ盛り.外に出たら灰色の曇り空.降り出さないうちにつくば直帰が賢明な選択肢.

◆[欹耳袋]SankeiBiz「「朝型勤務」本格普及へ指針改定検討 残業削減「早く帰りやすい雰囲気」に 」(2014年9月17日).せっかく残業をなくしても早朝出勤させるようでは単に労働時間帯をズラしただけ.労働量を削減しないと./読売新聞「学士の名称急増700種類、見直し求める報告書」(2014年9月17日).日本学術会議からの報告書.

◆日中は夏日ラインの暑さでも,日が暮れれば夜風が肌寒い季節になった.今宵は地元茨城の〈大観〉純米吟醸ひたち錦(火入れ)の燗酒であたたまろう.冷え込む夜はちろりが活躍する場が増える.

◆広島に持参した名刺入れが見当たらない.最後に出したのは西条駅前の〈満天〉での懇親会だったから,〈亀齢〉の四合瓶やら〈竹鶴〉の徳利が宙を飛んでいるのに混じって,どこかに消え失せたのかもしれない.

◆夜遅く,雨がしとしと降り始めた.予報通り.

◆本日の総歩数=8648歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=95.4kg(+1.3kg)/ 29.9%(−0.6%)


16 september 2014(火)※学会最終日は酒都めぐり

◆午前5時半にいったん目覚めたものの二度寝.空はやや雲が多い.気温21.5度.今日は学会最終日で夜まで小集会があるのだが,ワタクシは午後には帰路につく.

◆[欹耳袋]昆虫分類学若手懇談会特設サイト.※いまのところは,昨夜のシンポジウムでも取り上げられた「ABS問題」関連アンケートが置かれているだけだが,今後コンテンツはだんだん増えていくでしょう.

◆学会期間中,酒都・西条は秋晴れに恵まれ,連休最終日だったこともあり,酒蔵めぐりをしている観光客とたびたびすれちがった.大会最終日の午後は,酒都西条酒蔵ツアーという学会公式行事(←ココ重要)に参加した.紫外線たっぷりの陽光が降り注ぐ秋晴れの昼下がり,西条駅を出発して,ボランティアの案内役に先導されつつ「巡検」のスタート.西条の蔵元が揃い踏みする街角.

◆まずは白牡丹酒造から.方々の蔵元は自前の井戸を確保しているようだった.蔵元それぞれの仕込み水を味わう.いい水がないと酒造りはできないというシンプルな事実の確認.続いて訪れた蔵元は〈亀齢〉は赤瓦が秋空に映える.ここの仕込み水は万年亀井戸から.さらに続いて〈福美人酒造〉へ.西条の蔵元のなかでも格別の風格あり.この蔵元にはかつて「西条酒造学校」があったとのこと.赤レンガ煙突は90年前に建てられたそうな.〈福美人〉は宮中晩餐会で供せられる日本酒で,歴代首相の「国酒」という揮毫が掲げられていた.袋しぼりの原酒を試飲.〈福美人〉の蔵内にある湧き水には近在の人たちが水をもらいに来ていた.最後は〈賀茂鶴酒造〉.〈賀茂鶴〉の仕込み水は「福神井戸」から.日本酒づくりは水がイノチ.一時間半に及ぶ酒蔵探訪ツアーを終え,西条駅から広島に向かった.さらば酒都西条.

◆[欹耳袋]西条駅前での立ち話:生物系学会の発表で,統計分析とか系統解析の「方法論」に関して,フロアからぐちゃぐちゃ質問するのはもうそろそろやめた方がいいんじゃないかという話.すんなりとは同意できない意見だが,想定される演者からの返答の “不毛さ” を考えればしかたがない点もある.そういうツールを使っているユーザーの大半が “馬” だったり “鹿” だったりするわけだから,学会会場でいちいち槍玉に上げたってしかたない.もっと有効なやり方と戦略が(知っている人たち側)あってしかるべきではないかと解釈すればいいのかな.

研究者コミュニティごとに温度差があって,そういう方法論上の論議が好きな学会もあれば,現象そのものに関心がある学会もある.ただ,過去の経験から,しかるべき場で「痛い目」に遭わないといつまでもまちがい続ける率が低くないと思われるので,白い目で見られるのは覚悟の上で “うるさがた” を演じ続けるというのもあながちアナクロニズムではないと考えている.

統計学のたどった道を系統学が再びたどっていることは確かだと思う.手法やソフトウェアの開発者とそれを使うユーザーとの “距離” が広がっていくということ.ツールが枯れ上がって誰もが日常的に気軽に使えるようになるほど,その “空気感” はその背景にある哲学や原理への関心を希薄にしていく.それなりに使えればいいじゃないかという功利主義の擡頭.

◆広島を去る前に,必修科目である「広島風お好み焼き」を忘れてはならぬ.JR広島駅ビルにある〈麗ちゃん〉へ直行.開店直後から大混雑と大行列.学会大会の終了を祝して,「スペシャル(そば入り)」を注文.エビとイカがトッピングされている.しかし,ボリュームがあるなあ.

◆関東地方の地震で,新幹線への影響が心配されたが,広島駅に着いたらダイヤにまったく乱れはなかった.のぞみ40号に乗ってやっと一息ついた.さらばヒロシマ.隣の席のおねえさんがおいしそうにお弁当を食べてるなあとヨコ見したら,赤福を一箱まるごと平らげていて,その旺盛なる “甘味慾” にエアー拍手.

—— 午後9時過ぎ,つくば着.長旅からの帰還.東風が涼しい夜.

◆本日の総歩数=10019歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


15 september 2014(月)※お座敷トークと大懇親会

◆午前6時過ぎ,のろのろ起床.前夜の報いの「うう……」.外は健全この上ない秋晴れ.気温19.6度.ホテルのロビーで、アメリカから一日遅延でやっと到着した辻さんとばったり出くわす。滑り込みセーフでした。

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「高齢者宅、増える片付け依頼 ごみ散乱「孤独死寸前」」(2014年9月10日)※実家が遠くにある場合ほど要注意ということ.チリも積もれば山になるどころの騒ぎではなくなるので./自然史学会連合総会は2014年12月6日(土)13:00〜15:00@東京大学総合研究博物館ミューズホール._φ(・・

◆午前10時,本日午後のお座敷紙芝居を10枚差し替え.昨日の五箇センセは30分で150枚ものスライドを淀みなく消化したと聞き,直前の修正とあいなった.差し替えなので紙芝居の枚数は52枚と微増.20分程度の噺なので分量的には適当だろう.そんなことより,早く学会会場に行かないと.しかし,さらなる紙芝居差し替え2枚.スライド修正作業に終わりはないのだ.

◆けっきょく午前11時過ぎまでホテルでねばった.ランチはまたしてもレストラン〈くろんぼ〉.今日は「Sランチ」を賞味.ミンチカツと巨大なチキンカツをおおいつくすポークソテー2枚.これくらいエネルギーチャージしておかないとお座敷はつとまらない(苦しいおなかと苦しい弁明).駅前からバスに乗る.昼下がりの広島大学キャンパスは今日もいい天気.ただ,昨日よりも雲が多く,やや蒸し暑い気がする.正午の気温は27.1度と昨日の同時刻よりも低いが,不快指数はちょい高め.早々とシンポジウム会場に陣取って,お座敷直前のじたばた作業.西条あたりもそうだが,Wi-Fi の電波事情があまりよくない.E-mobile は3Gで通じるが,WiMAXは絶悪.

◆[欹耳袋]The Guardian | Making plant taxonomy freely accessible | video | 13 September 2014./BBC News | Pope Francis warns on 'piecemeal World War III' | 13 September 2014.

◆午後1時過ぎ,シンポジウム会場に聴衆が三々五々集まってきた.ここ「L会場」は大講義室.300名くらいのウツワかな.空調が静かにまわっている.スタートは午後2時.スライドをひと通り流したら,またまたミス発見.じたばたと修正.また1枚,さらに1枚と番町皿屋敷のようにまったくもうキリがない.

午後2時の定刻に〈昆虫学会・秋の学校〉スタート.ワタクシは最初の出番なので,前座としての御役目を果たさないといけない.会場はほぼいっぱい.後ろには立ち見もいる.三中信宏「分類学と系統学のはざまで生物多様性を理解する」.分量的・時間的に及第点(自己評価).これにて仕事はおしまい.続く,MYTKセンセ,死にまねするゾウムシ,消え失せるカーソル.若手をあおりまくる深津さん.後半の東城さんのトーク.系統地理学はどこかで複数の研究を組み合わせた「メタ解析」的なプロジェクトが必要になるというヴィジョンはその通りだと思う.かつての分断生物地理学が目指していたこと.

午後5時過ぎ,〈秋の学校〉が終わり,ばたばたと小集会会場へ移動.昆虫分類学若手懇談会のシンポジウムへ.午後5時半から総会.昆虫分類学若手懇談会の出版物である『ニュース』と『パンミクシア』についてはバックナンバーをpdf公開する方針が総会決定された.若手懇のサイトができれば,そこにpdfひとそろいを置いておくのがもっともシンプル.たいしたファイルサイズではないので.

続いてシンポジウム〈分類学実践のために知っておきたい最近の話題〉スタート.最初は山迫淳介「雌雄交尾器膜質部の観察方法,及びその分類形質としての重要性」はゲニタリア観察の「匠の技」.続いて,吉富博之「ZooBankの使い方」は,ZooBank の登録方法と使い道の話.母体組織が潰れるかもしれないという不安.最後のトークは荒谷さんによる名古屋議定書の話.「ABS問題」が分類学研究に及ぼす影響について.そのひとつに,ABS問題はアマチュア研究者やアカデミア外の研究者の活動に支障があるかもと指摘.

◆午後8時前,若手懇シンポジウムは終わった.シンポジウム終了後,西条駅行きの適当な路線バスがなかったので,タクシー分乗で駅まで戻り,駅近くの〈満天〉にて懇親会.西条のすべての蔵元の銘柄がそろっている.〈賀茂泉〉の純米吟醸生酒とか〈亀齢〉の萬事酒盃中とか.ちょっと離れているけど〈竹鶴〉の純米と酸味一体も燗酒でいただいた.午後11時過ぎにお開き.さらに二次会へと出陣したみなさんを見送って,ワタクシはホテル帰還.呑み過ぎ呑み過ぎ.うう…….

◆明日は学会最終日.午後,酒蔵ツアーという魅力的な企画が予定されている.

◆本日の総歩数=6429歩. 朝◯|昼△|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


14 september 2014(日)※昆虫学会大会初日は余裕

◆午前4時半起床.気温19.4度.今日から昆虫学会大会が広島大学で開幕.午前6時半,ホテルにて朝食.昨日以上に超高確率で学会の知り合いと遭遇した.同席した大会会長の話では,西条にはあまりホテルがないのが理由らしい.うしろにいた事務局(会計)さんとはいったい何年ぶりの対面だろう? ノースカロライナでトラップされた演者は一日遅れで駆けつけるとのこと.学会大会の運営をしているスタッフは,ろくに講演も聴けないほど忙しい.ワタクシは昆虫学会非会員だが,お呼ばれした身としては,舞台ウラでの数々の努力に感謝しつつ,オモテ舞台を盛り上げるのがお仕事.

◆旅先での┣┣" 撃ち —— 「旅先に来てまで」「旅先だからこそ」「旅先でなければ」の三つの思いが渾然一体.午前中はホテルに引きこもり原稿を書く.267 words done.

◆[蒐書日誌]松田隆美・徳永聡子(編)『世界を読み解く一冊の本』(2014年10月10日刊行予定,慶應義塾大学出版会[平成25年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京, ISBN:978-4-7664-2181-1 → 版元ページ).本論集は「平成25年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉」のシリーズ本の一冊で,昨年度,三田キャンパスで慶應義塾大学文学部の学部生に講義した内容に基づくもの.

ワタクシの寄稿:三中信宏「生物・言語・写本:系統推定論の歴史とその普遍性について」(再校ゲラだと pp. 218-237)では,Karl Lachmann - Paul Maas による写本の分岐分析法の解説とともに,あまり光が当たらない Walter Wilson Greg の公理論的方法に基づく比較文献学について生物体系学との関連を論じた.他の執筆者陣は,全員が中世文学や文学史の専門家なので,ワタクシだけひとり浮きまくっている.

本書は,市販バージョンと同時に,慶應義塾大学文学部から同タイトルの非売品バージョンも出版される.こちらは寄附講座の「報告書」という位置づけ.以前,編者の一人である松田隆美さんから聞いた話では,このシリーズ〈文献学の世界〉は一般販売は重視していないとのこと.昨年出た:松田隆美(編)『書物の来歴、読者の役割』(2013年9月30日刊行,慶應義塾大学出版会[平成24年度極東証券寄付講座〈文献学の世界〉],東京,1 color plate+vi+193+69+2 pp.,本体価格3,000円, ISBN:978-4-7664-2091-3 → 版元ページ)は,市販分はたった400部しか刷らなかったらしく,即座に売り切れたらしい(重版なし).今回の新刊もおそらくそれに準じる部数だろう.

◆大学に行く前にホテル近くでランチ.今日のランチはJR西条駅前の洋食レストラン〈くろんぼ〉にて,「ビーフカツランチ」.この超弩級ボリュームはナゴヤの〈矢場とん〉のわらじトンカツに匹敵する.しかもこのビーフカツは美味.これで税込み1000円は安すぎる.この〈レストランくろんぼ〉は長く続いた洋食屋らしいが,最近経営者が変わったらしく,昼間だけ〈くろんぼ〉として,夜は焼肉屋〈ほんまもん〉として営業しているらしい.昼と夜で別の店というややこしさはあっても,昼の〈くろんぼ〉は開店前から行列ができるほどの人気があることは変わりない.広島大学近辺にはいいお店がほとんどないらしいが,駅前はそうではなさそうだ.

◆ランチ後,西条駅前から路線バスで大学に向かう.秋の日差しが照りつける昼下がりの駅前ロータリーで,五箇公一さんを視認する.半年ぶりか.駅前からのメインストリートがきれいに整備されていてウラシマ状態.ムカシはもっともっと田舎だったはず.ほどなく広島大学着.昔の記憶とぜんぜん一致しないほど,キャンパス内が様変わりしている.外はからりと暑く,気温は28.0度まで上がっているが,蒸し暑い不快感はまったくない.とりあえず大会参加受付をすませてから,公開講演会があるサタケ・メモリアルホールへ.知り合いとの接近遭遇数件.

◆午後1時半から,公開シンポジウム〈これからの科学者を育てるために〉のはじまり.しょっぱなは五箇公一さんの波瀾万丈な研究者ライフについて.聞き流していいということなので,BGM のように五箇節を聞いているところ.「他人に見せられる背中をもて」というメッセージだった.五箇センセ,今までとまったく変わりのない滑舌のよさ.善哉善哉.次のトークは長沼毅さんの「「枚挙の生物学」のリバイバル」.茗溪学園・加藤朱莉さんのトークへ.生物研のかげやまさんがバックアップしているとは知らなんだ.最後のトークは井上真紀さんの「生態学的女性研究者論」.女性のライフステージ(結婚・妊娠・出産)がキャリア形成と矛盾するという問題点の指摘.

◆午後5時から学会懇親会.広島大学での懇親会は中国地方五県の日本酒の一升瓶が30本ほどずらりと林立する壮絶な会だった.たった2時間という短期集中決戦で総ナメにするのは体力勝負だった.

昆虫学会の懇親会に参加するのは何年ぶりのことだろう.昔まだ会員だったころは毎年のように来ていたので,当時は知り合いもたくさんいた.ひさしぶりに懇親会に出て,流れ去った歳月を強く実感する.知り合いのみなさんと挨拶をしたり近況報告など.午後7時過ぎの懇親会後,バスで西条駅まで戻る.さらなる怒涛の二次会を終え,午後11時,やっとホテルに生還した.

◆ワタクシのお座敷は明日の午後.紙芝居の最終チェックをしないと.

◆本日の総歩数=8130歩. 朝◯|昼△|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


13 september 2014(土)※酒都と流川と重富注ぎと

◆午前5時半のろのろ起床.曇り.気温17.3度.午前9時,つくば駅.旅立ちの朝は雲間から朝日が差していた.気温は高め.三連休初日の東京駅は混みまくっている.都内は晴れときどき曇り.やや蒸し暑い.

◆[欹耳袋]先月取材された早稲田塾のコラム〈Good Professor〉が公開された: 〈三中 信宏 教授〉 .「早稲田塾が選んだ大学教授を紹介!「一生モノ」の恩師と出会おう」と銘打たれると か な り 居心地がワルい.どう見てもワタクシは「ハズレもの」というしかない.風体からして.わけもなく「ごめんなさいごめんなさい」とコメツキバッタのように謝るしかない.すみませんすみません.

◆鉄路の4時間移動 —— 青空と雲がまだらの東海地方.静岡駅通過.ネットにつなぐたびに┣┣" が飛び出すサプライズ.名古屋駅通過.いつもならそろそろソワソワする時間だが,今日は目的地がもっと遠いのでくつろぎまくっている.京都駅通過.新幹線ランチは〈ユーハイム神戸元町本店〉の「神戸牛のミートパイ」と「煮りんごとろりのアップルパイ」.こういうのが東京駅で買えてしまう便利さと味気なさの二律背反.新神戸駅を過ぎ長いトンネルを越えたら,瀬戸内は晴れ間が広がっていた.

◆[蒐書日誌]アルマン・マリー・ルロワ[上野直人監修/築地誠子訳]『ヒトの変異:人体の遺伝的多様性について【新装版】』(2014年9月10日刊行,みすず書房,東京,iv+320+lvi pp.,本体価格3,800円,ISBN:978-4-622-07885-2 → 版元ページ).八年前に出た:アルマン・マリー・ルロワ[上野直人監修/築地誠子訳]『ヒトの変異:人体の遺伝的多様性について』(2006年6月9日刊行,みすず書房,東京,iv+320+lvi pp.,本体価格3,200円,ISBN:4-622-07219-X → 目次版元ページ)の復刊.ヒトの突然変異体に関する興味深い本.

◆酒都西条は秋晴れ —— 午後2時半,広島駅着.今度は山陽本線に乗り換えて半時間ほど逆走する.山陽本線沿線はのどかな車窓風景が広がる.午後3時半,西条駅にやっとたどり着いた.西条駅前での知人遭遇確率がありえへんほど高い.昆虫学会会員が大挙して飛来してきたにちがいない.ホテルのチェックインまで時間があるので,「酒都」西条駅前の酒蔵を一周り.すっきり秋晴れのすがすがしさ.

ホテルにチェックインして身軽になったのをいいことに,広島市街へ出撃.まずは〈ビールスタンド重富〉へ.あいかわらずの長蛇の列.3月の生態学会で広島に来たときはこの行列にひるんで撤退してしまったのだが,今回はあえて行列に飛び込む.待つこと1時間あまり.やっと狭い店内に通された.まずは駆けつけの「壱度注ぎ」.風呂あがりの一杯というコンセプト.次に「重富注ぎ」.細かいクリーミーな泡がすばらしい.午後5時から7時までという短い営業時間だが,暗くなってきた店の外では待ち客の列がさらに伸びているようだ.おまけに,一杯500円均一で,二杯までというきびしい制約がある.あまり長居してはいけない.

ビールの次はもちろん燗酒でしょ.まずは〈竹鶴〉純米にごり酒から.ヒロシマに来たら〈竹鶴〉をまたいで通るわけにはいかない.自家製しめさば.次は〈十旭日〉生酛改良雄町純米原酒にはハモンセラーノといちじくのサラダ.そして,スベアリブのコンフィとともに〈玉川〉山廃純米原酒.なんと20BY.うますぎて西条に帰りたくない.

◆[蒐書日誌]旅のお供に —— 古川緑波『ロッパ食談 完全版』(2014年9月20日刊行,河出書房新社[河出文庫・ふ9-1],東京,276 pp., ISBN:978-4-309-41315-0 → 版元ページ).東京駅構内の書店〈HINT INDEX BOOK〉にてゲット.旅のお供はやっぱり食べ物本.底本は『あまカラ』『ロッパ食談』そして『ロッパ悲食記』からのオリジナル編集とのこと.

◆昆虫学会大会は明日からスタート.鏡山まで毎日バス出勤の日々が始まる.

◆本日の総歩数=11481歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=94.1kg(−0.9kg)/ 30.5%(+0.5%)


12 september 2014(金)※稲刈りが始まったつくば

◆午前5時前起床.気温17.9度.灰色の曇り空.午前6時の時の鐘.青空が広がってきた.なごり雲の向こうから朝日が昇ってきた.気温17.7度.西風が冷たい.観音台.昨日の兇悪雷雲は消え去って,秋晴れの青空が広がってきた.午前8時の気温は19.6度.空気が乾いて爽快.次に出勤簿にハンコを押すのは十日後の9月22日だ.それまでは旅から旅への巡業が続く.

◆[欹耳袋]「正解はけっして一つではない」という主張と「何をやっても文句を言われる筋合いはない」という主張との “ゆーい差” がワタクシには検出できない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 数理統計研修の実習アシスタントの件で農研機構の事務局に連絡.農環研のなかで四名に引き受けてもらえそう.ありがたやありがたや./大阪での展示企画の構成案が送られてきた.パネル図版の素材はすでにそろっているので,解説ブックレットの執筆とトークショーの心づもりをしていればいいのかな.とりあえずは./短い書評文にも校閲がちゃんと入り,タイトル一つ決めるにもきちんと時間をかける./高座スライド編集は限りなく時間を連れ去る./正午前,所内ヒアリング.

◆[欹耳袋]第30回個体群生態学会大会(つくば)のふたつの基調シンポジウム〈統計と個体群生態学〉と〈Scaling from Life History Traits to the Population Dynamics〉演者イラストが秀逸./Spotlight「「ずっと見ていられる」と世界中で大人気!日本の高級万年筆の試し書き動画に惹き込まれる」(2014年9月9日)※アルファベットと数字の「書き順」が “日本人的ではない” ことがすぐわかる.

◆秋の乾いた日差しがさんさんと降り注ぐ昼休みは快適徘徊タイム.正午の気温は夏日ライン越えの25.5度.南風.観音台では桜の葉が散り,稲刈りが方々で始まっている.歩き読み本:バーバラ・J・キング[秋山勝訳]『 死を悼む動物たち』(2014年8月25日刊行,草思社,東京,302 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7942-2076-9 → 目次版元ページ)の鳥とイルカの章.

◆[欹耳袋]世界最古と言われる蝶採集図: Romance of Alexander (1338-1344) .オクスフォードのボードレアン図書館所蔵の写本に載っている蝶の最終図.棒?をもって蝶を追いかけている人.その右側には並ぶ複数の人は蝶を手づかみにしようと待ち構えている.左側には生け捕りした蝶を入れる壺?を手にした人.本書『Romance of Alexander』とは『アレキサンダー大王物語』.西洋中世に広く伝承されたという伝説集だったらしい. → 参考つぶやき(2014年9月10日).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 昆虫学会〈秋の学校〉のスライドの仕上げに時間がかかってしまった…….最終的に紙芝居は50枚で打ち止め.もうこれ以上はいじらへんでー.

◆[蒐書日誌]ティム・スペクター[野中香方子訳]『双子の遺伝子:「エピジェネティクス」が2人の運命を分ける』(2014年9月11日刊行,ダイヤモンド社,東京,xvi+390 pp., ISBN:978-4-478-02293-1 → 版元ページ).ご恵贈感謝./ブルース・チャトウィン[栩木伸明訳]『黒ヶ丘の上で』(2014年9月1日刊行,みすず書房,東京,本体価格3,700円,ISBN:978-4-622-07863-0 → 版元ページ).ブルース・チャトウィン[芹沢高志・芹沢真理子訳]『パタゴニア』(1990年7月刊行,めるくまーる,東京, ISBN:4839700540)は以前読んだことがあるけど,彼の長編小説はまだ未経験ゾーン.

◆昼間は暑くても夜になれば秋の涼しさが身に沁みる.今宵の夕餉は〈南部美人〉純米吟醸ひやおろしと “親が多めの” 親子丼という「食欲の秋」メニュー.午後10時の時点ですでに18〜19度台なので,明朝はぐっと冷え込むかも.ひんやり夜風に吹き寄せられて,┣┣" が一頭また一頭と静かに漂着している.さて,明日からの旅支度は何とかなりそうかな(陸路国内旅だし).

◆本日の総歩数=8747歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.0kg(−0.1kg)/30.0%(−0.5%)


11 september 2014(木)※雷雨が降っては止んだり

◆午前5時前起床.気温20.1度.ひんやり〜というより,風が冷たすぎる.灰色の雲が広がる観音台.午前8時の気温は20.4度.湿っぽい北風が涼しい.関東南部はまた雨が降っているようだが,茨城県にはまだ雨雲は襲来していないようだ.朝イチの BGM はアーノンクール指揮のガーシュイン〈ポーギーとベス〉全曲ライヴ盤.昨日からガーシュイン漬け.

◆[欹耳袋]筑波都市整備株式会社「つくばの街路樹」.通りごとに街路樹がちがうことは知っていたが,実に細かく樹種が選定されていることを初めて知った.街路樹リスト(pdf: 14.5MB)が詳細極まりなし.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 霜月につくばで開催される数理統計短期集合研修のカリキュラム変更の事務連絡.今年はPC実習がもっと増えるので,実習アシスタントを “常備” する必要があると中央農研本部の事務局に進言した.講義中心からハンズオン重視へと移行しつつある.受講生には R+RStudio+Rcmdr の事前インストールをしてからつくばに来るようにしてもらわないと.インストール段階で “成仏” する受講生が毎年いるから.R 側の問題というよりは,Windows 側の問題(管理者権限とか)であることがほとんど.

◆お昼前,空が黒くなってきたぞ.観音台はまだ降りだしていないようだが,茨城県南部(つくばの南側)が真っ赤だ.そうこうするうちに,雷鳴が鳴り響き,雨が降り始めた.ちょうどお昼休みがクライマックスになりそうな予想.徘徊している場合ではない.本降りの昼休み.ざあざあ降るのはひさしぶり.

雨が降り続いているので,昼休みは静かにひきこもり.アーノンクールが指揮した〈ポーギーとベス〉は全3時間の演奏がやっと終わった.こちらは冒頭のシロフォン独奏を含めて,聴いたことのある曲が散らばっていた.昨日のベツレヘム盤とはぜんぜんちがっていた.午後1時,雨の峠はもう越えたような気配.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ヒロシマでのお座敷の準備./南大沢での巡業のしたく./数理統計研修の事務連絡ピンポン.

◆[欹耳袋]富山在住の知り合いのセンセイから,「みなかくんがどんなワルいことをしてきたのか知りたいので全記録を送りなさい」とのメールあり.はいはい,ワタクシは大学の学部卒業以来の全アウトプットを記録に残していて,テキストファイルにして220KBの分量がある.自分の研究活動は自分ですべて記録しておかないと,節目節目でとても困ったことになる(自分だけではなく周囲の人たちも).

ワタクシの場合は,今から20年あまり前の1993年5月10日にふと思い立って,「全出力リスト」をつくり始め,現在にいたるまで続いている.こういう自己活動記録をつくるときに,やってはいけないことは「記録項目を選択すること」に尽きる.記録するしないをいったん選び始めると,必ず漏れ落ちが出てくるからだ.原則は「すべて記載すること」.どんな細かいことでも些細な項目でも記録しつくす.

ワタクシの「全出力リスト」の冒頭には,モットーとして「何を研究活動の「生産物」とみなすかについては意見が分かれるところですが、ここでは川那部浩哉氏の意見と実践にしたがい、裾野を広くひたすら網羅することをモットーとしてリスト作りをしました」と掲げた.川那部浩哉は,京大生態研究センター所長だった1992年5月に,「はじめに」(京都大学生態学研究センターニュースNo.7[京都大学生態学研究センター業績目録第1巻], pp.1-2)のなかで,自らのアウトプットは無差別にリストアップすると宣言した.そして,実際,[スタッフ業績目録]川那部浩也. 京都大学生態学研究センターニュース No.7[京都大学生態学研究センター業績目録第1巻], pp.24-49 のなかで,無差別にあらゆるアウトプットを公開した.

甲山隆司 (1993) は,「あとがき」(京都大学生態学研究センターニュースNo.14[京都大学生態学研究センター業績目録第2巻], p.32)で,この川那部浩也の「方針」は無節操であると厳しく指弾したが,川那部のこだわりはけっして変わらなかった.

研究業績リストは提出先によって基準や様式が異なるのがふつうだ.だから,とりあえず無差別に全部記録しておけば,あとはその「真部分集合」をそのつど切り出せばいいというのがワタクシの基本方針.「選ぶ」のは基準さえあればラクだけど,「選ばない」ためには確固たる決意が必要だろう.

◆夜,激しい雷雨がふたたび襲来.日本全国,ヘンな空模様が続いている.午後11時過ぎ,昆虫学会広島大会のお座敷〈秋の学校〉紙芝居のしたくがやっと終わった:三中信宏「分類学と系統学のはざまで生物多様性を理解する」.スライドは計45枚.質疑こみで30分とのことなので,分量的には妥当だろう.これで心置きなくヒロシマの夜に沈みこむことができる.

◆本日の総歩数=4608歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.1kg(0.0kg)/30.5%(+0.6%)


10 september 2014(水)※秋晴れは長くは続かない

◆午前5時前起床.晴れところどころ曇り.気温17.5度.朝焼け.曇り空の観音台.午前8時の気温は21.1度.やや湿度が高いかも.朝イチの BGM は,昨日の残響の中から,モーリス・ラヴェル〈ダフニスとクロエ〉全曲.エリアフ・インパル/フランス国立管弦楽団・合唱団.

◆[欹耳袋]公開:羊土社・実験医学online – 三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉連載第5回「パラメトリック統計学への登り道〔2〕:自由度とは何か」※『実験医学』2014年9月号に掲載された記事のオンライン版.紙版と電子版のタイムラグで混乱する./羊土社『実験医学』2014年10月号発売.三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉第6回「確率変数と確率分布をもって山門をくぐる」※ブツはまだつくばに届いていない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 大阪でのウラ仕事の件.とりあえずはウラでごそごそして,そのうちオモテに出せる時期を見計らってということ./秋の某企画の人探しですかそうですか.胴元のお愉しみということで.ワルい人選をたくらむ.最初の白羽の矢は箱崎へ,二本目の白羽の矢は小野川へ,それぞれ放たれていった./上州ミッション関連の別件メール発射.

◆曇って蒸し暑い昼休みの徘徊タイムだん.正午の気温は23.8度.歩き読み本:バーバラ・J・キング[秋山勝訳]『 死を悼む動物たち』(2014年8月25日刊行,草思社,東京,302 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7942-2076-9 → 目次版元ページ)の象・猿・チンパンジーの章.

◆[欹耳袋]つれづれうお「和名と学名 -分類思考と系統思考-」(2014年9月7日)※考えるきっかけとなったのならオキナワまで出向いた甲斐があったというもの.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 小野川はオッケーのようで喜ばしい./所内原稿に図版とキャプションを付加して返信./Microsoft Siliverlight に関する所内緊急調査依頼あり./人集めの件はうまく進みそうな気配.同時に,この機会を利用して,問題箇所を切り捨てることにした.こういう案件はひとりでどんどん進めてしまうのがベスト.他人に相談する必要はまったくない./箱崎もだいじょうぶのようだ.とりあえず,事務局に人選についての進捗状況をメールして,一両日中に確定できそうと連絡.

◆[欹耳袋]Togetter -「2014年夏、アメリカの博物館へ行く。@takibata さんの突撃レポート.およそ一ヶ月にもおよぶ全米ミュージアム転戦実録として読ませていただこう./[欹耳袋]理化学研究所 発生・再生科学綜合研究センター「笹井芳樹博士を偲んで」./朝日新聞デジタル「日本の高学歴女性、3割就労せず OECD内最低レベル」(2014年9月10日)※「OECD平均(80%)を下回った」「能力の高い女性が就労するためには、3歳未満の保育を拡大することが必要」

◆午後の BGM はジョージ・ガーシュイン〈ポーギーとベス[完全版]〉.1957年録音.ベツレヘムから出たLP三枚組のデジタル・リマスタリング盤.デューク・エリントン楽団,ラス・ガルシア楽団をはじめ,完全なジャズ・オーケストラ.ひさしぶりにハイノート Tp を堪能した.交響的絵画〈ポーギーとベス〉組曲はずいぶん前に聞いたことがあるが,それとはぜんぜん別世界の2時間だった.名曲「サマータイム」の文脈が初めて見える.ポーギーがニューヨークに旅立ってしまったので,ワタクシもそろそろ観音台を撤収しよう.雨がいまにも降り出しそうな空模様.雨が降り出す前に.Oh Lawd, I'm on my way.

◆昼間はツクツクボウシの蝉時雨でも,涼風が吹きぬける夜になれば秋の虫の合唱が響く.涼しいこの季節の夕餉は新秋刀魚と〈南部美人〉純米吟醸ひやおろしでキマリ

◆本日の総歩数=8001歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.1kg(+0.3kg)/ 29.9%(−0.6%)


9 september 2014(火)※スーパームーンが輝く夜

◆午前4時過ぎ起床.雨.気温19.8度.米とぐ水の冷たさに季節の移り変わりを知る.時の鐘が鳴り響く午前6時.雨はまだ降り続いている.気温19.7度の涼しい朝.雨上がりの雲ひとつない青空が広がる観音台は北寄りの涼しい秋風が吹いている.日差しは戻ってきたが,つい先月までの焼けつく感じはない.午前8時の気温は21.9度.昨日よりは暑くなるとの予報.

◆[欹耳袋]2014年度統計関連学会連合大会【期間】2014年9月13日(土) ~16日(火)【会場】東京大学本郷キャンパス.例年は参加しているのだが,今年は昆虫学会大会と正面衝突してしまった./日本昆虫学会第74回大会(広島大会)【期間】2014年9月13日(土) ~16日(火)【会場】広島大学教育学部(東広島キャンパス.そろそろお座敷での噺の準備をしないとね.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 居室最古の旧 Mac Pro がそろそろ寿命らしく,挙動がとってもヘン.とりあえず,老体 Mac Pro の中身をバックアップHDDに吸い上げておこう./羊土社・実験医学online – 三中信宏〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉連載第1回「第1回 データ解析の第一歩は計算ではない」に関して,テューキーの幹葉表示法についての質問が寄せられたので,回答600文字を編集部に返信.

◆[蒐書日誌]着便:新美哲彦『源氏物語の受容と生成』(2008年9月20日刊行,武蔵野書院,東京,vi+416 pp.,本体価格12,000円,ISBN:978-4-8386-0227-8 → 目次版元ページ)※もっと早く入手すべき文献だった.写本系統推定には SpritsTree と Spectronet が用いられている.

古書店経由で購入した本が「著者献呈本」である確率は小さくない.自筆サイン本ならば著者の知人に贈られたものであることがわかる.その一方で,「謹呈カード」がはさまれたものはもう少し “縁” が薄い知り合いへの儀礼的な献呈本なのだろうと推察される.古書流通ルートの乗りやすいのは,自筆サイン献呈本ではなく,儀礼的謹呈本の方だろう.

ワタクシが入手した古書もそれだった.高価な研究書をあえて献呈する著者は,謹呈カードと近況報告を挟み込んで相手に贈った.しかし,それら全部を挟み込んだまま古書店に売られていた.贈った相手が不義理をしたのか,それとも何かの理由で蔵書整理をしたのか.理由はわからないが,せめて謹呈カードと近況報告文は抜いた上で古書店に処分した方がよろしかろうと感じたしだい.たまに謹呈先の氏名が書かれたケースさえある.ページを開いたこともなかったのか.

もちろん,ワタクシ個人的には,目の前の古書に残されたさまざまな「断片情報」からその “トークン本” の来歴を推測するのは悦楽の時であることはまちがいない.Cf: 古沢和宏『痕跡本のすすめ』(2012年2月17日刊行,太田出版,東京,160 pp., 本体価格1,300円,ISBN:978-4-7783-1297-8 → 版元ページ古書五つ葉文庫)をかつて読んで書いた書評:三中信宏「「痕跡本」の愉しみと戒め」(2012年2月19日).

◆午後の┣┣" 撃ち —— 昨年,竹尾見本帖本店で開催された〈系統樹の森〉展 の URL が変わっていた.今年の初冬に大阪で開催される続編〈系統樹の森〉展はいま裏仕事として頑張っているところ./所内印刷物用の和文原稿5500字を書き上げ,即座にメール送信.

◆ちと書き疲れたので,アルカンジェロ・コレッリのソナタ集を BGM に.フランス・ブリュッヘン,アンナー・ビルスマ,グスタフ・レオンハルトという黄金トリオ.三時のおやつはもちろんオキナワ最強土産の「パインカステラ」.けっして「△んすこう」とか「ち▼すこう」とか「ちん×こう」だけではないと確信した.オキナワのフトコロは深い.

◆午後の┣┣" 撃ち(続) —— さて,もう一仕事.さっきメールで送った原稿の件.「ファイルが開けない」とのこと.シンプルな「.txt」ファイルを添付したはずなのに…….「わーどにコピペして〜」との依頼.こんなに天気のいい昼下がりに何の因果でわーどを起動しないといけないのかとひとしきり毒吐く./ドイツとアメリカに図版使用許可申請メール送信./霜月の数理統計研修.時間割がほぼ確定したみたい./見渡すかぎりでは,これにて巨大┣┣" 一頭を残して他はすべて征伐したことになる.視野の外に塩漬け┣┣" が数頭いるけど見ないふり.

◆一休み.モーリス・ラヴェルの曲ってどの音符にも「ラヴェル」印が刻まれている気がする.午後5時前,〈亡き王女のためのパヴァーヌ〉をもって今日も撤収時刻となりにけり.うん,佳き日であった.東の空に巨大なスーパームーンが浮かんでいる.今宵はお月見できそう.夜遅く,アメリカから50MBあまりのtiff画像ファイルが送られてきた.依頼してすぐのすばやいレスポンス.ワタクシも見習わないと.

◆本日の総歩数=4093歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.8kg(+0.3kg)/ 30.5%(+0.1%)


8 september 2014(月)※月は見えずとも月見団子

◆午前5時前起床.晴れ.気温16.4度.窓を開けていると寒すぎる.週明けの観音台は曇り空.気温19.7度,北風.めっきり秋めいてしまって,蝉の鳴き声は遠退き,代わってエンマコオロギやら秋の虫の出番がやってきた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— ┣┣" 箱を見回して撃つ段取りをしている.まずは来月の鹿島でのお座敷の準備からスタート./東大での特論の成績集計を依頼.その後,UT-mate と瞬間的にお友達になる予定./環境アセス関連の質問メールに返信./今年度の数理統計研修に関する事務局への連絡メール./JAMSTEC から依頼された研究員公募情報のMLアナウンス./今月下旬の南大沢お座敷の準備と連絡./計量生物学会評議員投票./東京農大次年度出講希望票返送 —— 簡単な┣┣" どもは無抵抗なのでどんどん仕留められる.

◆[欹耳袋]〈木村資生博士生誕90周年記念シンポジウム〉【期日】2014年11月13日(木)~11月14日(金)【場所】国立遺伝学研究所講堂.参加費無料.

◆昼休み徘徊.正午の気温22.3度.夏は去り,秋本番.うろうろするには最適のシーズンになってきた.歩き読み本:バーバラ・J・キング[秋山勝訳]『 死を悼む動物たち』(2014年8月25日刊行,草思社,東京,302 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7942-2076-9 → 目次版元ページ)の犬・馬・山羊・兎の章.

◆[欹耳袋]ボタニカル・ラテンの閉ざされた未来 —— Digital Journal | Goodbye Latin, hello English for science papers | 6 September 2014. 国際植物学会議(IBC)で学名記載にはラテン語ではなく英語を用いる決議がなされたとのこと.Cf: The Scientist | Deciding to Ditch Latin: A report details how the International Botanical Congress agreed in favor of electronic-only publication and naming new species using English | 3 September 2014.元論文: Christina Flann, Nicholas Turland, Anna M. Monro | Report on botanical nomenclature—Melbourne 2011. XVIII International Botanical Congress, Melbourne: Nomenclature Section, 18–22 July 2011 | PhytoKeys 41: 1-289 (29 Aug 2014) doi: 10.3897/phytokeys.41.8398.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 細かい┣┣" どもが消え去り,残った巨大┣┣" たちがよけいに大きく見えてくる昼下がり./某大学の教務から「オマエの書いた次年度シラバスは 要 revision です」との通知あり.リジェクトされなかっただけマシか.いつから大学の講義シラバスは査読論文みたいになったのだろうか.と文句を言っていてもしかたないので,シラバスの revision をさくさくすませ,教務システムにちくちく入力完了.今度はなにとぞ “アクセプト” されますよーに.ついでに,「交通費は支給しないけど〜に関する教員懇談会があるのでぜひご参加を」という通知二件.誰が行くか.局所的に大学が “黒化” していることは実感としてよくわかる./先日の琉球大学集中講義の残務処理.帰路半券・労働契約条件書・成績採点簿の返送先がすべて別々なので,三通の返信封筒を用意しないといけない.受講生のレポートを読み,採点.その上で三つの封筒を耳を揃えてオキナワの同一住所宛に返送完了./年末年始に本の街でのお座敷へお呼ばれ一件.二つ返事でお引き受け./そろそろ来年のイヤープランナーが必要になってきた.

◆┣┣" 征伐の一日が終わった.夜,南海上の “いきなり台風フンシェン” の影響で,十五夜のお月さんは隠れてしまったが,お団子はちゃんと待っていた.仲秋の名月はぜんぜん見えなくても,月見団子だけはしっかり見える.これでいいのだ.

◆本日の総歩数=10231歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.5kg(0.0kg)/ 30.4%(+1.0%)


7 september 2014(日)※秋めく演奏会本番を迎え

◆午前6時起床.小雨.気温20.3度.今日は松戸で松戸シティフィルハーモニー管弦楽団第36回定期演奏会の本番.朝からステリハ,午後は本番,そして夜は懇親会と休みなし.

◆[欹耳袋]神戸新聞NEXT「ダーウィンの「初版本」を展示 「食虫植物」を描写 姫路」(2014年9月6日)展示されているのは姫路市立手柄山温室植物園.この初版本はどこが所有しているものだろうか?

◆[蒐書日誌]内田詮三・荒井一利・西田清徳『日本の水族館』(2014年8月8日刊行,東京大学出版会[ナチュラルヒストリーシリーズ],東京,vi+226 pp., 本体価格3,600円,ISBN:978-4-13-060195-5 → 版元ページ)※ご恵贈ありがとうございました./Jordi Moya-Laraño, Jennifer Rowntree, and Guy Woodward『Advances in Ecological Research, Volume 50: Eco-Evolutionary Dynamics』(2014年刊行,Academic Press / Elsevier, London, xxii+369 pp., ISBN:978-0-12-801374-8 [hbk] → 版元ページ)※研究室で公費購入し続けている数少ないシリーズ本.今回はエコ-エボの特集.

◆雨の中を松戸の森へ —— 午前9時前,つくば駅,小雨がしとしと降っている.午前10時前,松戸の〈森のホール21〉に森のホール21に到着.雨は本降り.武蔵野線の新八柱駅からてくてく歩いているうちに濡れまくる.

ステリハ開始.このオケにはエキストラ出演を何度もしているので,慣れたホール,指揮者もそう.まずは舞台設営から.ステリハが終わって一休み.湿気が多く,館内は蒸し暑い.外の方がはるかに涼しかった.お昼すぎには雨も上がり,青空が広がってきた.

午後1時半開場,午後2時開演.最初の曲バルトーク〈ハンガリーの風景〉組曲はいかにもマジャールな感じ.ワタクシの出番〈スペイン狂詩曲〉はとても速かった(メインのチャイコフスキー交響曲5番も含めて全体的にとても速かった).午後4時に演奏会終了.恒例の反省会.集客数は800余りということで盛況だったようだ.

午後6時から新松戸駅前の〈だんまや水産〉にて懇親会.この場所も毎回決まっている.午後10時前,つくば帰還.気温18.3度.涼風と朧月夜.

◆明日からは平常労働日の一週間.今月ではこの週だけどこにも行かずつくばに実在する.

◆本日の総歩数=12252歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


6 september 2014(土)※松戸のホールでステリハ

◆午前5時過ぎ起床.曇り.気温24.8度.湿った東風が吹き抜ける早朝.

◆[欹耳袋]統計学三題 —— 第30回個体群生態学会大会|秋の学校〈行列のできる?統計相談所〉【日時】2014年10月10日(金)15:00〜18:00【場所】筑波大学※かすや師は明智小五郎か金田一耕助みたいなのに,ワタクシはただの佐藤蛾次郎……./統計学的プラグマティズム(頻度主義とベイズ主義の連立?) —— Robert E. Kass | Statistical Inference: The Big Picture | Statistical Science | Volume 26, Number 1 (2011), pp. 1-9 [pdf].統計曼荼羅を書き換えよ,と.この論文をターゲットとするコメントとともに著者のリジョインダーがこの号に掲載されている.いずれもオープンアクセス./2014年度ベイズ統計「ベイズ統計(2014年度春学期)」※講義シラバスと資料など._φ(・・

◆土曜の┣┣" 撃ち —— 曇って蒸し暑い午前,日経サイエンス書評のゲラ読み.とくに大きな問題はなかったのでメール返信.デイヴィッド・リヴィングストン[梶雅範・山田俊弘訳]『科学の地理学:場所が問題になるとき』(2014年6月16日刊行,法政大学出版局,東京,xii+298 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-588-37120-2 → 目次版元ページ).10月号に掲載予定.

◆[蒐書日誌]舟田詠子『パンの文化史』(2013年12月10日刊行,講談社[講談社学術文庫・2211],東京,344 pp., ISBN:978-4-06-292211-1 → 目次版元ページ).広範な文献資料と実地調査を踏まえた食文化史.パンの製造工程(第1〜2章),パン焼きの歴史に続き(第3章),実際にパンを焼く作業について詳しくレポートされている(とくに第4〜5章).最後の2章では西洋社会の中で「パン」がもつ特別な意味が論じられている.著者が指摘するように,東アジアの日本に「パン」という食べ物が到達したとき,その文化史的ルーツはそれとともに上陸しなかった.

◆日中は晴れて残暑の日差しが厳しかったが,夕方になってやっとしのぎやすくなってきた.夕暮れに松戸へ.午後6時半から松戸シティフィルハーモニー管弦楽団・第36回定期演奏会のGP.午後8時前にホールを出る.小雨がしとしと降りだした.演目は:バルトーク〈ハンガリーの風景〉/リムスキー=コルサコフ〈スペイン奇想曲〉/チャイコフスキー交響曲5番.ワタクシの御役目は〈スペイン奇想曲〉で “三角形” を叩くこと.

練習後に判明したことだが,このトライアングルはフィラデルフィア管弦楽団の打楽器奏者 Alan Abel 製作とのこと.この特徴のある形に惹かれて十数年前に買ったものの,つくった人の名前をすっかり忘れていた.いろんな音が出せる楽器.

買った当時は一万円そこそこの値段だったと記憶しているが,いま JPC のカタログをチェックしたら二万円超の価格が付いていた.知らない人にとってはこんな “鉄棒” がどーしてそんなに高いのかと思われてもしかたがない.世の中には四万円くらいする “三角形” もある.

—— 明日は本番.朝からステリハがあって,会場は午後1時半,開演は午後2時.雨が降らなければいいんだけど.

◆本日の総歩数=8244歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=94.5kg(−0.7kg) /29.4%(+0.2%)


5 september 2014(金)※九月初めての観音台出勤

◆午前5時起床.気温22.7度.涼しい! 今月に入って初めて観音台に実在.朝から夏の日差しと青空.気温は26.4度.オキナワよりはマシでも,十分すぎるほど蒸し暑い.ツクツクボウシの蝉時雨に混じって,ミンミンゼミが絶唱している.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 本だか┣┣" だかわからないものたちが机の上に積み上がっている.もちろん,灼熱のオキナワからお連れした残務┣┣" 御一行様はわが物顔./とある案件について,所内の全研究員のヒアリングをやるらしい.ワタクシは今月はほとんど実在しないのでムリっぽい.てーげーにやっといてください.あるいは,てーげーにしやがれ./オキナワ滞在中の日録をやっと完結した.それにしても連日よくもまあ律儀に沖縄そばを食べ続けたものだ.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「ニホンオオカミ、固有種にあらず 大陸から渡ってきたか 岐阜大がDNA解析」(2014年9月4日)※「ニホンオオカミは、ハイイロオオカミと同じ種であることがわかった」— 【種】を論じてもしかたないわなぁ.それにしても,この新聞記事.「だからどうした?」「それでどうする?」というメッセージ性が何にもない.保全生物学的なケンカを売るというのなら,また【種】をめぐる泥仕合が観戦できるんだろうけど.

本記事が扱っている「オオカミの【種】とは何か」については,数年前,カール・ジンマーの解説記事を翻訳したことがある:カール・ジンマー[三中信宏訳]「種とは何か」, 日経サイエンス,2008年9月号,pp.60-69.訳者あとがきで,「「種」は生物多様性に関わる根幹となる概念であると考えられてきた.しかし,本記事で解説されているように,現在にいたるまで「種とは何か」をめぐる論争は終結するきざしがない」と書いた.現在でもワタクシの見解を変更する理由はない.

【種】の〔社会認知的〕価値は「固有種>種>亜種」みたいなランキングがあるんだろう.固有種だったら「死守」しなければならないけど,亜種だったら「てーげーでいいかぁ」みたいな(「他所にもいるんだし」という理由をつけて).そういう世間的な偏見ランキングを逆手に取った “政治的種概念” をかつて論じたことがあった.

◆今月初の昼休み徘徊.青空がだんだん雲に覆われてきた.正午の気温29.9度.農環研の温度計では真夏日ラインを越えている.ほどほどの蒸し暑さ.歩き読み本:バーバラ・J・キング[秋山勝訳]『 死を悼む動物たち』(2014年8月25日刊行,草思社,東京,302 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-7942-2076-9 → 目次版元ページ).これは書評依頼本.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ワタクシが校長センセの第188回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉2014年11月5日(水)〜7日(金)@つくば市は,受講者絶讃募集中ですのでヨロシク./統計コンサルタント業務一件.やや込み入っていたので1時間ほどかかった./お願いだから「数量化三塁」という変換はやめてくれ>Google日本語入力./某案件のヒアリング日時が通達された.

◆[蒐書日誌]OKINAWA100シリーズ —— 『女子も食べたい男子めし100』(2014年8月27日刊行,100シリーズ出版プロジェクト,南風原,112 pp. → 版元ページ)/『おいしい那覇酒場100』(2012年12月5日刊行,100シリーズ出版プロジェクト,南風原,112 pp. → 版元ページ).いずれも那覇空港の書店で入手.このシリーズには他にも気になる情報本がある.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「伊藤隆敏教授がコロンビア大に 国際金融、米で研究 」(2014年9月4日)※「日本の大学教員は授業の負担が重く、研究時間が確保しにくいとの見方がある」— きっとそうだろう.授業のほかにもいろいろあるだろうし.

◆オキナワにいた間は,いろんな┣┣" が積み上がっても,諸々の情報が淀んでも,てーげーに放り出していたが,つくばに帰ってくるとそうもいかず.

◆本日の総歩数=11761歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=95.2kg(+0.9kg)/ 29.2%(−0.8%)


4 september 2014(木)※那覇空港にもてびちあり

◆酒池肉林の夜が明けて,午前6時前にいったん起床するもまだ使いものにならない.ホテル前の国際通りは朝から紺碧の空と真夏の日差し.

午前9時,昨日までなら,もう丘の上の琉球大学に到着している時刻だが,今日は朝からパーフェクト・フリーダムなので,時間を気にする必要はまったくない.那覇は雲ひとつない快晴.気温29.6度,湿度76%と蒸し蒸し度満点.オキナワに来てから「蒸し暑い」と愚痴を言わなくなった.

◆今日はシンプルな移動日.ゆるゆると朝ごはんを食べて,ゆるゆると荷物をまとめ,ゆるゆると宅急便の箱に詰め込んで,ゆるゆるとホテルをチェックアウト.しだいに “てーげー” になっていく.真夏の日差しを浴び,まとわりつく湿気のなか,ゆいレールで那覇空港へ.時間的にはベストのランチタイム.チェックインしてから,空港一階の端っこにあるその名も〈空港食堂〉に行ったら,観光客やら空港職員やら入り乱れて長蛇の列が伸びていた.ここが那覇空港の “穴場” という評判もうなずける.

◆今回のオキナワ旅の最後を飾る沖縄そばは〈空港食堂〉の「てびちそば」.巨大なてびち二個と昆布,そして野菜がトッピング.これで650円とは安すぎる.行列ができるのも納得.それにしても,オキナワに来てから五日間,連日お昼は沖縄そばを食べ続けたのはわれながらたいしたものと自画自賛してみる.

その後,保安検査場がANAとJALで排他的分離していることを知らずに,2階を端から端までうろうろするハメに.そのあげく,やっと所定のゲートにたどり着いたら,羽田行きは飛行機の到着が遅れて出発遅延という顛末(orz).けっきょく15分遅れで午後1時すぎに搭乗.自衛隊の訓練か何かで離陸はさらに遅れ,羽田空港に着いたのは午後4時前だった.

◆モノレール,山手線,TXと乗り継いで午後6時過ぎにつくば帰還.オキナワの足元にも及ばないものの,何だか湿っぽく蒸し暑いような関東平野の夜.

◆明日はちょこっと観音台に実在する日.今月になって初めての出勤.

◆本日の総歩数=8377歩. 朝◯|昼△|夜△. 計測値(前回比)=未計測/未計測


3 september 2014(水)※最終夜は首里で打ち上げ

◆午前5時過ぎ起床.気温27.8度.今日はお座敷の最終日.今日も朝から入道雲が湧き上がる.午前7時の気温は27.7度,湿度82%と蒸し暑さは満点.そろそろ琉大出撃タイム.今日は集中講義の最終日.その後,夕方から名無し進化セミナー.さらに,首里での大迎撃パーティと続く.

◆琉球大学集中講義3日目 —— 午前8時前,路線バス98に乗車.路傍にはハイビスカスの花が咲いている.琉球大学着.今朝も真夏の太陽がぎらぎらと.午前9時前には30.7度と軽やかに真夏日ライン突破.まずは講義室にて下準備.MacBook Air とVAIO を並べる臨戦態勢.朝イチは形質状態復元の解説と実習.PAUP* alpha test 版と Mesquite の伝統コラボの復活.その後,ベイズ統計学のイントロの説明.死亡率が高かったか…….正午前,午前の講義終了.青空のところどころに黒雲が.

◆今回,初めてオキナワに来て気づいた点は地形的に起伏が大きくて,平地があまりないということ.実際,沖縄県人は自転車というものにほとんど乗らないらしい.確かに,この起伏と炎天では自転車は効果的な移動手段ではない.

◆お昼休み.バケツをひっくり返したようなスコールの中を浦添の沖縄そば専門店〈てんぷす〉へ.「宮古そば(手もみ麺)」を注文.青ネギ以外なんにも具が見えないが,実はそばの下に分厚い三枚肉が埋もれているというサプライズ.魚だしのつゆがうまい.

◆雨上がりの午後,琉大にもどって最後の講義.ベイジアンMCMCと MrBayes での実習.午後4時にレポートを提出してもらって全講義終了.午後5時からは名無し進化セミナーでさらに一席ぶつ:三中信宏「生物多様性と情報グラフィクス:知識の可視化からみた分類学と系統学」.午後6時半,外に出たら,夕陽に照らされる琉大キャンパスが輝いていた.

◆集中講義がひと通り終わったので,気づいた点と反省点をいくつか:1) 受講生各自がいろいろなOSのノートパソコンを持参する今回のような形式の場合,どんなトラブルがあるかは事前にまったく予期できない; 2) 使用するソフトウェアとOSバージョンとの互換性の有無,教師が経験していないOSやPCでの不審な現象,受講生自身のPC操作熟達度にはめくるめく多様性がある; 3) 教師ひとりでは対応しきれないので,受講生の “集合的英知” を利用しない手はない.4) もちろん,想定できるトラブルに備えて何通りかの対策を考えておくことは当然.

◆夜は,首里の〈石嶺食堂〉にて懇親会.石嶺食堂では面識ありまくりの琉球大学副学長が同席.焼きてびちとかひらやーちーとかもずくのてんぷらとかソーメンチャンプルーとか.そして “お水” は〈宮之鶴〉とか〈北谷長老〉とか〈請福〉とか,名前とは正反対の破壊力があると言われた〈白百合〉とか.日が変わる直前にホテルに帰り着く.当然の結末として「うう……」ということにあいなったしだい.

◆本日の総歩数=6069歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


2 september 2014(火)※オキナワの深みに沈んで

◆午前5時過ぎ起床.気温26.5度.重要案件メールひとつ送信.ドイツから返信メール受け取る.バカンスで長期不在だったとのこと.午前8時前,今朝も国際通りから琉球大学に出撃.路線バスは,70分かかる97番ではなく,バイパスを通る98番の方がはるかに早く着くことを知った.今日は40分で琉大北口着.

◆琉球大学集中講義2日目 —— 気温はすでに29.6度.つくばではすっかりなりをひそめた真夏の日差しの洗礼をたっぷり浴びる.北口を入り,必殺光線にあぶられつつ左手の工学部ではなく右手の農学部に入った.早めに講義室に入り,パソコン2台の設定をする.E-mobile 4G がちゃんと届く琉球大学に栄光あれ.観音台よりも “電波都会” だ.午前中は Mesquite と PAUP* alpha test 版を用いて,形態形質のコード化と形態データにもとづく最節約法の説明.Mesquite の画面はノートパソコンだとフォントが小さすぎて操作がかなり厳しい.

◆正午前,気温はすでに真夏日ライン越えの31.2度.外はカンカン照り.今日のランチは,名人に連れられてまたしても中城の海岸まで駆け下り,沖縄そば専門店〈ちゅるげーそば〉へ.昔ながらの古民家を店に転用したらしく,つくりはそうとう古びている.入り口がわからずうろうろ.上がり框からそのまま畳の間へ通される.外はもちろん,中の天井や柱には歴史が染み付いている.

注文した「軟骨ソーキ大盛りそば」は軟骨ソーキが大盛り,ついでに麺も大盛り,そしてこってりスープというオプション設定をした.この破壊力はただごとではなかった.昨日の〈麺屋にらい〉はカツオだしスープだったが,今日のお店は強烈とんこつ味.店の人には「ぜひおろし生にんにくをたっぷり入れて」と強く勧められたが,午後のお座敷を考えて,一歩踏み出すのを強い理性が押しとどめてくれた.

地元のヨモギ(フーチバー)の葉っぱをつまみながら,とんこつそばをすする.どんどんディープな世界にずぶずぶと沈んでいく.この破壊力はただごとではない.

◆パワフルなランチから帰還なう.東の海には入道雲がもくもく,ときどき雷鳴,そしてぱらぱら通り雨.トロピカル沖縄! 午後の講義は分子系統学.統計学のモデル選択論から始まって,分子進化モデルの選択へ.その後,MEGA と PAUP* による最尤法の実習.続いて,リサンプリング統計法の解説とブーツストラップ実習をした.午後5時前に本日のお座敷を務め上げ,高速バスにて那覇帰還.昨日のようなスコールはなかったものの,午後7時になっても気温は真夏日ラインを下回らない.

◆夜,「那覇にある “東大” に行かずしてオキナワを去ってはならぬ」という天の声が聞こえた,

◆本日の総歩数=11789歩. 朝◯|昼△|夜−. 計測値(前回比)=未計測/未計測


1 september 2014(月)※琉球大学にてお座敷初日

◆午前2時過ぎ起床.気温27.5度.トロピカル! メーリングリストへの月例アナウンス送信する夜明け前.EVOLVE メーリングリストは今日で開設20周年を迎えることができた.よくぞ今日まで長続きしたものだと思う.早朝の 564 words .午前6時,外が明るくなってきた.午前6時の気温26.7度.南風.湿度87%.87%!

◆[欹耳袋]EVOLVE の20年 —— EVOLVE メーリングリストの開設をアナウンスしたのは,今からちょうど20年前の1994年9月1日のことだった.投稿アーカイヴを検索してみると,ワタクシが発信した「[EVOLVE:1] EVOLVE mailing list [Announcement]」というメールは「Thu, 1 Sep 94 12:03:51 JST」というタイムスタンプで投稿されている.当時はメーリングリストそのものがまだ新しいコミュニケーション手段であり,とくに学術系メーリングリストは日本ではほとんどなかった時代だった.思い立ったワタクシ自身,手探り状態だったのだが,幸い農林水産研究計算センターの全面的な協力があって,はじめて開設にまでこぎつけた経緯がある.

初期の頃の投稿をいま読みなおしてみると昔日の感が深い.その後リタイヤされた会員もいれば,亡くなってしまった会員もいる.「指導教員から入会を勧められました」という若手もいれば,「親から聞きました」というケースさえある.開設10年目の2004年には,EVOLVE を運営してきたことに対して日本進化学会教育啓蒙賞をいただいた.その後,開設15年目の2008年に EVOLVE に関してまとめた文章を公開している:「学術系メーリングリストのライフステージ:〈EVOLVE〉15年の軌跡から」.〈第1回ARGカフェ〉でのライトニングトークのハンドアウト.2008年7月12日(土)@秋葉原 THE SPACE OF AKIBA3021.さらに二年後の2010年にも別の一文を書いている:「学術系インターネット:ML・ブログ・ツイッターの私的体験から」.生物科学,61(3): 129.(2010.5)

「学術系メーリングリストのライフステージ」では次のように書いた:

「進化生物学というつながりの中で,ひとつのメーリングリストを十数年にわたって維持していくうちに,いつの間にか世代の隔たりを越え,未知の人びととつながっていくようになった.〈EVOLVE〉は1本の樹のように成長している.若木の頃のようなめざましい成長量(投稿数)はもう期待できないかもしれないが,15年にわたって蓄積された現存量(過去ログ)は知的財産といえるだろう.」

そして,さらに5年が過ぎ,EVOLVE は開設20年を迎えることになった.会員数はもうすぐ2,500名に達する.このメーリングリストがすでになかば “空気” のように透明になっていることは誰の目にも明らかだ.新たに入会してくる学部生や大学院生,そして若手のポスドクたちにとっては,当たり前のように「そこにあるもの」のひとつにすぎないかもしれない.

しかし,始まりがあれば終わりもまた必ずやってくる.ワタクシが管理者で居続けるかぎり,EVOLVE は次の「30周年」を迎えることはできないだろう.そろそろ「次」を考え始めてもいい時期になってきた.

◆琉球大学集中講義初日 —— 午前7時に朝食.午前8時前にホテルを出て県庁北口バス停から出撃.しかし,道路がたいへん混んでいる.午前9時過ぎ,1時間以上も路線バスに揺られてやっと琉大北口終点にたどり着く.巨大なシーサーに守護された農学部の建物.午前9時半からさっそく講義開始.お昼ごはんは琉大の名人に連れられて,中城の〈麺屋にらい〉へ.雷鳴が時おり轟く昼休み.山の上の琉大から海岸までイッキに駆け下りた.名人の鶴の一声により,注文は「軟骨ソーキそば・平麺・大盛り」.ソーキは蕎麦の上に乗せないのがデフォルトだと初めて知った.カツオだしのうまさ.歯ごたえのある平麺.そして,この軟骨ソーキのまろやかさ.すばらしい.

午後もしっかりお勤めして,午後5時前に本日の講義終了.午後はひたすらインストール作業に没頭した.不幸のカタチはさまざまだった.R 関連のツールはすべてユーザー・フォルダー(「ドキュメント」など)にぶち込めば不幸にならなくてすむ.琉球大学から高速バスで那覇バスターミナルへ.しかし,ホテルへのほんのわずかな距離の間にスコールで濡れネズミに.水を滴らせつつホテルに駆け込んで,ひたすら乾燥しまくる.

◆[欹耳袋]Togetter -「その学問は役に立たない → 要らない?

◆午後8時,雨は上がり,湿った風が吹いている.ホテル近くの〈よね屋〉へ.沖縄そばで名の知られたお店らしい.やっとありついたオリオンのドラフト生.そしてこの店の名物「てびち」が巨大すぎる.続いて,〈久米仙〉古酒のロックとチェイサー,そして豆腐よう.あまりに沖縄過ぎる夜.

◆[欹耳袋]Mesquite: A modular system for evolutionary analysis ※ 「Current release version: 3.0」— をを! さっそくダウンロードしてみたのだが,Mac OS X 版は問題なく起動するけど,Win 8.1 版はダメね.起動しない.旧 Mesquite はOKなので,Java の問題ではなさそう.旧バージョンを使うしかない.

◆明日も朝から夕方まで集中講義が続くのだ.とにかく体力勝負というしかない.

◆本日の総歩数=8481歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=未計測/未計測


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