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日録2014年1月 


31 januari 2014(金)※北風に乗って花粉の気配

◆午前5時前起床.気温は3.3度.今朝もぬるいなあ.冬晴れ観音台.午前7時過ぎに氷点下0.2度まで下がったものの,今は3.6度.ここ数日は冷え込みがまったくない.風もなし.花粉が飛び始めているそうだから,もう春ですな.

◆[蒐書日誌]海野弘(解説・監修)『世紀末の光と闇の魔術師 オーブリー・ビアズリー』(2013年12月21日刊行,PIE Books,東京,296 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-7562-4417-8 → 版元ページ).見る観る視る./山口昌男『本の神話学』(2014年1月16日刊行,岩波書店[岩波現代文庫・G305],東京,vi+284+10 pp., ISBN:978-4-00-600305-0 → 版元ページ).山口昌男の本は,たとえ文庫本といえども,並べればけっしてコンパクトではない.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 箱崎セミナーの「まとめ」スライドを挿入した.これで事前のプレゼン準備はほぼおしまい.

◆昨日の駒場お座敷の質問に答えて ——

  • #TodaiStat 昨日の補講で今季の講義はすべて終了です.形態測定学の話を時間内にぎゅぎゅっと詰め込んでどうもすみませんでした. posted at 05:33:22
  • #TodaiStat 【質問】「形態測定学のオススメの参考書はありますか?」/【回答】イチオシは M. L. Zelditch et al. 2012 Geometric Morphometrics for Biologists: A Primer, 2nd Edition です posted at 05:37:51
  • #TodaiStat 【回答】(承前)本書 ow.ly/t7KyC とオンライン公開されているワークブック ow.ly/t7KHB をしっかり勉強すれば幾何学的形態測定学はきっと身につくでしょう. posted at 05:40:06
  • #TodaiStat 【回答】(承前)形態測定学のブックリストは,2004年までについては「形態測定学に関する教科書および参考書リスト」 ow.ly/t7Ltn .それ以降については本録を検索 ow.ly/t7LB5 してください. posted at 05:45:59
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ダーシー・トムソンの唯一の翻訳書『生物のかたち』(1973年7月,東京大学出版会 ow.ly/t7Mk5 )は最近まで店頭に並んでいたと思いましたが,いまチェックしたら版元品切れ.アマゾン古書価格は「二万円」ですね. posted at 05:52:21
  • #TodaiStat 【回答】(承前)D'Arcy W. Thompson の原書『On Growth and Form』については,講義では Dover のペーパーバック版を紹介しました.調べてみたら Internet Archive から pdf 公開されています. posted at 05:57:30
  • #TodaiStat 【回答】(承前)On Growth and Form, 2nd ed. (1942) ow.ly/t7Nzh 1140ページあります.pdf のファイルサイズは75MB! posted at 06:02:01
  • #TodaiStat 【質問】「「前形状空間からケンドール形状空間」への同値類がわからなかった」/【回答】重心サイズでリスケールした前形状に関して,回転移動で一致する群を設定した上で,群間のプロクラステス距離を最小化したものがケンドール形状空間. posted at 06:06:28
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ナマの “かたち” が実在する空間からスタートして,重心への移動,重心サイズでの拡縮,回転移動を順次作用させた結果,サイズを除去したシェイプのみのケンドール形状空間が得られます. posted at 06:08:56
  • #TodaiStat 【回答】(承前)重心サイズによる拡縮した結果,シェイプは超球(リーマン多様体)の上に存在します.だから,シェイプは正確には非線形空間にあり,線形接空間に射影して線形代数や線形統計学を適用するという Fred Bookstein の考えが登場するわけ. posted at 06:12:33
  • #TodaiStat 【質問】「接空間への射影が感覚的に納得できない」/【回答】非線形のケンドール形状空間から線形の接空間に射影するのは,線形数学(線形代数や線形統計学)の豊富なツールを使いたいという実用的動機があるからですね. posted at 06:15:20
  • #TodaiStat 【回答】(承前)一方,ケンドール形状空間論を数学的に研究した David Kendall は,線形近似ではなく非線形世界での “正確” なシェイプの数学と統計学を極めようとしました.非線形統計学の山はとても険しい登攀です. posted at 06:17:29
  • #TodaiStat 【回答】(承前)Cf.: David G. Kendall et al. 1999. Shape and Shape Theory. ow.ly/t7Qht ※登攀を志す者の多くが滑落してしまう恐るべき本. posted at 06:20:17
  • #TodaiStat 【回答】(承前)David Kendall の本は致死率が高い.むしろ,マイナーでも伝統のある非線形球面統計学の延長線上に形状統計学を置くK. V. Mardia & P. E. Jupp 2000. Directional Statistics が良書. posted at 08:19:09
  • #TodaiStat 【回答】(承前)Mardia & Jupp 2000. Directional Statistics ow.ly/t84Vb posted at 08:20:15
  • #TodaiStat 【質問】「 “非アフィン変形” に関するどんな行列を固有値分解すれば “部分歪み” になるのか?」/【回答】標識点座標の変位にともなって生じる仮想変形がもたらす「屈曲エネルギー行列」を固有値分解しようという線形代数的な発想です. posted at 08:38:41
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ケンドール形状空間の線形接空間のうち線形(アフィン)部分空間はアフィン行列の固有ベクトル(歪みテンソルの主軸)が正規直交基底を形成します.一方,線形接空間の非線形(非アフィン)部分空間の正規直交基底は部分歪みによって構成されます. posted at 08:42:00
  • #TodaiStat 【質問】「薄板スプラインのソフトウェアがおもしろい」/【回答】ニューヨーク州立大学のサイト life.bio.sunysb.edu/morph/ からすべてフリーでダウンロードできます.お試しを. posted at 08:44:25
  • #TodaiStat 【質問】「標識点の取り方に基準はありますか?」/【回答】とてもいい質問です.標識点の設定は幾何学的形態測定学を実際に行なう基礎です.基本的には比較形態学なり進化発生学の知見にもとづいて「対応づけ可能な相同性」を前提として標識点を置きます. posted at 08:46:47
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ただし,いつでも座標を確定することにより標識点が確定できるとはかぎりません.たとえば,つるんとした茹で卵みたいな形状だと標識点そのものが見つからないこともありえます. posted at 08:49:39
  • #TodaiStat 【回答】(承前)そういう場合は,曲線のみを制約とする「sliding semilandmark」のような,ゆるい標識点の設定方法が使えるでしょう.場合によっては楕円フーリエ解析のような別の手法を用いることも可能です. posted at 08:51:02
  • #TodaiStat 【質問】「形態測定学を分類学に用いるのは可能なのでしょうか?」/【回答】個人的には形態測定学は表現型の「変異」を定量化する手法だと考えています.標識点が対応づけられるという前提条件があるために,あまり大きなスケールでの適用は難しいでしょう. posted at 08:54:19
  • #TodaiStat 形態測定学は,生物形態データに関していかに複雑で難解な数学的・統計学的解析をしたとしても,最後は「視覚化」されることにより,その生物学的意味が初めて理解できるという点で,ひとつの極致を呈示していると考えられます.ヒトは可視的な現象世界からは逃れられません. posted at 08:56:49
  • #TodaiStat 【感想】「エリオット・ソーバー『科学と証拠:統計学の哲学』 ow.ly/t887n を読んでいます.非常におもしろく本格的に読み込んでみようと思います」/【回答】( ´ ▽ ` )ノ posted at 08:59:27
  • #TodaiStat 一学期間,どうもありがとうございました.課題レポートの提出をお忘れなく. posted at 09:00:24

◆日差しがさんさんと降り注ぐ観音台は,北風が強すぎてホコリやら花粉やらで,徘徊にはいささか不向きな昼休み.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 箱崎PC実習用のソフトウェアとドキュメント,スクリプト類の用意完了.Windows / Macintosh 混ぜこぜが予期されるので,両方に対処.Linux は排除します(ぜんぜん知らんもんで).

◆夕焼けグラデーション.今日は今年初めて “鼻センサー” が「ふんがー」と言い始めたので,北風に乗ってついに花粉の季節が到来したのかもしれない.例年よりは花粉量は少ないらしいが.

◆北白川から新酒の〈風の森〉25BY 純米しぼり華・山田錦80%が着弾した.80%精米はこの蔵では初めてのはず.わくわく.例によって微炭酸はじけまくり.旨味があって,しかも輪郭がぼやけない.80%の低精米でこの風味は,他には〈王録〉でしか経験したことがない.アテは純和風.ブリの照り焼き,小松菜と油揚げの煮浸し,こんにゃく田楽,そして蟹のつみれ汁.ここは飲み屋かー.

◆[欹耳袋]大隅典子の仙台通信「リケジョと割烹着:小保方さん報道に関連して(その2)」(2014年1月30日)※割烹着はもともと実験着!(目ウロコ)./毎日新聞「理研:「特定研究法人」指定へ STAP細胞研究促進狙い」(2014年1月31日)※「同法人制度は、給料を年俸制にして海外から優れた研究者を集めるなど、革新的な研究を推進するのが目的」./小保方晴子 「報道関係者の皆様へのお願い」(2014年1月31日).

◆明日は旅支度をしないと.2月になればまた九州巡業が始まる.

◆本日の総歩数=3265歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.3kg(−0.4kg)/ 30.8%(−0.1%)


30 januari 2014(木)※駒場お座敷は雨中の終幕

◆午前5時前起床.気温1.5度.曇り空の早朝.昨日は明けの明星と三日月が東の空に並んでいたが,今朝は何も見えず.気温1.2度とぬるい冷え込み方.今日は雨になるのか.広がる雲の向こうに朝日が透けて見える観音台.午前8時の気温3.0度.今日は東奔西走の日.

◆[欹耳袋]それを “本” と呼んではならぬ —— 朝日新聞デジタル「電子書籍、消える蔵書 企業撤退で読めなくなる例も データ、所有権なし」(2014年1月30日)※素朴な疑念として「電子本」にはそもそも “蔵書” という概念とは相容れないのではないか.アレは本ではない.お金の続くかぎり,提供元が存続するかぎり,「いつでもどこでも閲覧できる」のは確かであっても,未来永劫にわたって(ふつう理解されている意味での)「蔵書」にはけっしてならないということ.ワタクシ的には,自分が関心をもつ分野については(ふつうの意味での)「蔵書」を地道につくり続けたい.予算が削減されたとか,提供元がつぶれたくらいではびくともしないような「蔵書」を.識者コメントとして「一度読むだけなら電子、思い出も含めて手元に残しておきたいなら紙」とあるけど,そういうことじゃなくって,「本であるかないか」という基本を押さえないと.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 東川口にて遠征┣┣" 撃ちがやっと終わった.持久消耗戦のようだった.これもまた学会業務のひとつ.東川口の駅への帰り道,冷たく湿った南風に乗ってときおり雨粒が降っていた.予報は当たった./4月13日(日)の生物地理学会大会シンポジウムの演者がやっと確定してよかったよかった.

◆[蒐書日誌]日本酒本ダブル —— 吉田元『近代日本の酒づくり:美酒探求の技術史』(2013年12月13日刊行,岩波書店,東京,xii+261+5 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-00-025934-7 → 版元ページ)と吉田元『日本の食と酒』(2014年1月10日刊行,講談社[講談社学術文庫・2216],東京,282 pp., 本体価格960円, ISBN:978-4-06-292216-6 → 版元ページ).しっかり勉強いたしましょう.

◆駒場は試験シーズン突入 —— 午後3時半,駒場.朝から持ち歩いた配布物がすでに肩に食い込んでいる.しっかり雨模様のキャンパスはもう講義シーズンが終わって,試験前の静かな緊張感が漂っている.本日は補講ということで,講師室もいつもの混雑ぶりとは正反対の空き具合.本日の補講は形態測定学についての話.生物の「かたち」を数学と統計学からみたらどうなるか.午後6時過ぎ,雨上がりの夕闇キャンパスを疲労がのろのろ足を引きずっている.

◆午後8時,つくば着.駒場は星空が見えるほど天気が回復していたが,つくばはそこかしこに水たまりが残っている.午後8時の気温は8.4度.今日は湿度が高く,行き帰りの密閉空間は蒸し暑かった.

◆[欹耳袋]Togetter-「本を書きたいというあなたへのメッセージ」 ※ええメッセージやなあ.

◆今日は “真っ白な灰” 化の度合いがかなり高い.

◆本日の総歩数=13268歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.7kg(0.0kg)/ 30.9%(−0.3%)


29 januari 2014(水)※かすかに光明は見えたか

◆午前5時前起床.気温は4.7度.ぬくすぎて話になりまへん.朝焼けグラデーションなう.午前6時.今朝はまったく冷え込みなくいまの気温は3.0度.針のように細い三日月の横に明けの明星が輝いている.一瞬だけの光景.すっきり冬晴れではなく,霞がかかったような朝の観音台は午前8時の気温が4.5度と暖かい.朝の居室 BGM は Keith Jarrett Torio〈The Cure〉から始まる.

◆[欹耳袋]ヒトもまた霊長類である —— 朝日新聞デジタル「「女は家で育児が合理的」 NHK経営委員コラムに波紋」(2014年1月28日)※今年年頭のMSN産経ニュース:長谷川三千子「【正論】年頭にあたり「あたり前」を以て人口減を制す」(2014年1月6日)の続編か.まったくもう./Togetter -「霊長類学者の考察する「性的役割分担論」」※上がった血圧はこれで下げましょう.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 昨日に引き続き,とあるオーガナイザー業務を遂行している./合間に課題レポート評価をちくちく進める.来週始めが締切りなのでうかうかしていると遅れてしまう.大学によって教務システムとスケジュールが大きくちがうので,個別に対処することが必須./夏のオキナワはフライト確保が大仕事.事前予約開始日を確認した.あ,今週末からだ.忘れずにゲットしないと./所内領域会議 10:30〜11:30.年度末の定例業務┣┣" が大発生.何とかしないと./講演スライドの末尾に「まとめスライド」を配役するというのは卓見である.

◆[欹耳袋]データえっせい「大学教員の職務時間の変化」(2013年4月16日)※「勤務時間」ではなく,もっと広義の「職務時間」で集計すれば,確かに “より黒っぽい” 職務環境になるだろう.

◆お昼休みも「採点の祭典」まっただ中なので,周辺徘徊できない.昼休みの届きモノ:「メールボックスは、ストレージ制限2.GBを超えました.現在、2.30ギガバイト管理者が設定した、ことはできません.電子メールを検証するには、以下のリンクをクリックしてください ...」– 誰がリンク踏むかいっ.農水省独法はフィッシングの「釣り場」とみなされているのかも.みなさん,要注意>なかのひとたち.

◆[蒐書日誌]植原亮『実在論と知識の自然化 新刊:自然種の一般理論とその応用』(2013年12月20日刊行,勁草書房,東京,vi+330+17 pp., 本体価格5,700円, ISBN:978-4-326-10227-3 → 版元ページ)着弾.をを,自然種とか種タクソンとか高次分類群とか “可燃物” が満載の本.すばらしい.うれしい.こういう「燃える本」はきちんと読むべきである.

◆[欹耳袋]TechCrunch Japan「本の要約サイト「flier」がサイエンス領域を強化、理系集団「リバネス」と提携で」(2014年1月28日)※「難解でとっつきにくいと思われがちな理工書を、文系出身者にもわかりやすく要約」/希望の英語教育へ(江利川研究室ブログ)「「授業は英語で」は時代遅れ」(2014年1月26日)/YOMIURI ONLINE(読売新聞)「欲しいのは超高校生級?…東大、推薦入試の概要」(2014年1月29日)※「棒読み」してかまわない.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ┣┣" がぎゅうぎゅう詰めになってしまったので,来月の┣┣" 撃ちリストを急遽リニューアル.どーしてこんな “犇犇犇” なことになってしまったのか./午後4時過ぎ,採点の祭典ひとつが終わったので,部分的に “真っ白な灰” と化している./もともと受講者数が少ない選択科目なら,確率的に「学生ゼロ」という事象が起こってもフシギではないが…….当のセンセイにしてみれば “人生のペーソス” をしみじみ実感する時間が静かに流れていたにちがいない.ワタクシ,明日が駒場での “最後の授業” なんですけど(震え声)./20年前に京都で開催された萬国地質学会議に参加したとき,参加者が registration desk でもらった和手ぬぐいに書かれていた格言は,ワタクシは〈身から出た錆〉,隣りにいた名古屋大学の堀寛さんは〈馬の耳に念仏〉だった.

◆[欹耳袋]なかのとおるのつぶやき「君は考えたことがあるのだろうか ーMD研究者の育成について―」(2014年1月29日)※いくら「きちんとした情報を得て、自分自身の頭でしっかりと考えてもらいたい」としても,いったん決めたらそれでもうキマリ.

◆┣┣" は全部「大和煮」か「カレー」にして喰いつくしてやるん.

◆本日の総歩数=2496歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.7kg(+0.4kg)/ 31.2%(+0.5%)


28 januari 2014(火)※春めく昼間も引きこもり

◆午前4時半起床.気温は氷点下2.3度.夜明け前の闇の中から「買わずにはすまされぬぞよ」という声が聞こえ,ポチっ:植原亮『実在論と知識の自然化 新刊:自然種の一般理論とその応用』(2013年12月刊行,勁草書房,東京,ISBN:978-4-326-10227-3 → 版元ページ).今日も朝からパーフェクトな冬晴れの観音台.今朝の最低気温は氷点下4.4度.午前8時の今もまだ氷点下1.2度という凍える寒さ.

◆[欹耳袋]紀伊國屋書店新宿本店の3階人文フロアにて〈じんぶんや第94講〉開催中.テーマは「進化と哲学」.選書者は信原幸弘・伊勢田哲治・戸田山和久・長谷川眞理子と揃い踏み.ブックレットをもらいに行かないと! Cf.: 勁草書房「信原幸弘・伊勢田哲治・戸田山和久・長谷川眞理子の4人が選ぶ「進化と哲学」」.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 生態学会広島大会・自由集会 W05〈道具としての「形態測定学」:生態学と周辺分野との交差点〉の講演要旨をオーガナイザーに送信した:三中信宏「涙なしの形態測定学:これから学ぶ人たちのために」.今大会の自由集会は「8並走」とのことで,集客競争がとてもキビシイらしい./琉球大学農学部の襲撃日は8月下旬に確定した.戦い抜くにはどの程度の重装備が必要だろうか.

◆春めく陽気の昼休み徘徊タイム.正午の気温は9.2度.微風はもう春の心地.歩き読むクライブ・フィンレイソン[上原直子訳]『そして最後にヒトが残った:ネアンデルタール人と私たちの50万年史』(2013年11月20日刊行,白楊社, 東京, 364 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-8269-0170-3 →版元ページ)は第8章まで読了.

◆午後の┣┣" 撃ち —— とある奨励賞の審査報告書を送信./自然史学会連合の “宿題” 提出だん.※今月末が締切りなので心当たりのある人はお気をつけあそばせ.とりあえず,ワタクシがひねり出して,あとは学会に振ろう.とりあえず「ひとつ」でもネタを出すのがたいへん.

◆[欹耳袋]Togetter -「「若手研究者の文献利用環境を巡る問題と図書館へのニーズ」つぶやきまとめ」(2014年1月25日) /歴史とデジタル「人文系若手研究者のキャリアパスを考える#Alt-Academyプロジェクトが新体制に – 新規エッセイシリーズ公開など」(2014年1月28日) http://ow.ly/t10Jm ※「人文学研究が存続し続けるためにはキャリアパスの問題は重要」/Togetter -「独立系研究者に関するカエル博士の連続ツイート」/東京大学・本部研究推進課「電子書籍「若手研究者に向けて研究生活とキャリアパス」をiTunesにて無償公開」(2014年1月28日)※「はじめての競争的資金獲得をめざして」というサブタイトル.

◆諸方面からの有形無形の “加圧” を振り切るように┣┣" 撃ちに努める日々が続く.

◆本日の総歩数=10131歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.3kg(−0.2kg)/ 30.7%(+0.1%)


27 januari 2014(月)※はてしない┣┣" たたき

◆午前5時過ぎ起床.気温は氷点下4.7度.またまた寒気が絶好調.朝焼けグラデーションなう.気温は氷点下5.1度まで下がっている.

◆[欹耳袋]しゅう速「歌詞がヤバすぎる歌曲「カトゥリ・カルミナ」」(2014年1月25日)※カール・オルフの〈勝利三部作〉のうち〈カルミナ・ブラーナ〉だけが有名だけど,〈カトゥリ・カルミナ〉は輪をかけて「世俗的(=卑猥)」な歌詞.何年も前に,とあるアマオケが〈カトゥリ・カルミナ〉をやることになって,エキストラに来ないかと誘われたことがあった.運悪く地方巡業があって日程が合わなかったので実現しなかったが,機会を逸してちょっと残念だった.

◆キリッと凍りつく観音台は朝から冬晴れの青空が遠くまで広がっている.今朝の最低気温は氷点下5.3度とほどほどの寒さだった.朝イチの BGM は当然カール・オルフ《勝利三部作》の〈カルミナ・ブラーナ〉から.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 箱崎での公開お座敷:三中信宏・特別セミナー「目で見る多様性の体系:分類と系統はどのように描かれてきたか?」2014年2月4日(火)17:30〜20:00@九州大学箱崎キャンパス・農学部21世紀プラザII・第二講義室.販促活動しようかな.配布ハンドアウト原稿(40 pp.)を送信完了./東大の今季最後の講義の3点セット用意完了./来年度の分子系統ワークショップの開催申請書をメール提出.

◆続いての BGM はいよいよ〈カトゥリ・カルミナ〉だ! スメターチェク/チェコ・フィル.

◆[蒐書日誌]酩酊女子制作委員会(編)『酩酊女子:日本酒酩酊ガールズ』(2014年2月10日刊行,ワニブックス,東京,本体価格1,600円,96 pp., ISBN:978-4-8470-9209-1 → 版元ページ酩酊女子制作委員会)着弾.狙いすましたように, これまた新刊の平尾茂『佐賀酒ものがたり』(2014年1月18日刊行,西日本新聞社,福岡,ISBN:978-4-8167-0878-7 → 版元ページ)はいかが?と密林から声が.

◆カール・オルフ《勝利三部作》の最後を飾るのは〈アンティゴネの勝利〉.延々と続くオスティナートの快感.

◆┣┣" 撃ち続行のためにはしっかりお昼ごはんを摂取しなければならぬ.雲ひとつない快晴のお昼休みは絶好の周辺徘徊日和.正午の気温は5.1度と暖かかった昨日の同時刻より7度も低いが,ゆるゆる吹いてくる南風は心地よかった.

◆[蒐書日誌]本日の歩き読み本:クライブ・フィンレイソン[上原直子訳]『そして最後にヒトが残った:ネアンデルタール人と私たちの50万年史』(2013年11月20日刊行,白楊社, 東京, 364 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-8269-0170-3 →版元ページ)を第4章まで150ページほど読了.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 駒場の講義アンケートの束を二号館に返送./来月の不在届書類一式を耳を揃えて提出./南の方のとある大学への人事書類をメール送信完了.わーど罫線書類だったが,こちらで書きやすいように書式設定を適当に変更して記入し,割とラクに作業は終わった.元号なんか知らないので,もちろん西暦で記入ね.

◆忘れないうちに前回の講義の質問に答えるん.

  • #TodaiStat 【質問】「分類の哲学的な考え方は今までで一番おもしろかったです」/【回答】こちらの世界へようこそ! ともに「輝ける道」を進みましょう. posted at 16:16:46
  • #TodaiStat 【質問】「チェインで生物を分類していたとは」/【回答】「存在の連鎖」の観念史についてはアーサー・O・ラヴジョイ[内藤健二訳]『存在の大いなる連鎖』(2013年5月,ちくま学芸文庫・ラ-10-1 ow.ly/sYqk6 )をどーぞ. posted at 16:18:36
  • #TodaiStat 【質問】「分類の話,ヨハネによる福音書の冒頭を思い出した」/【回答】「はじめに,ことばがいた」(1: 1),「すべてのことは彼を介して生じた」(1: 3-4),「私は甦りであり,命である」(11: 25). posted at 16:26:27
  • #TodaiStat 【質問】「系統学と分類学はちがうものだったんですね」/【回答】( ´ ▽ ` )ノ posted at 16:27:36
  • #TodaiStat 【質問】「写本系統の話はおもしろかった.分野横断的に用いられる同一のツールは他にも応用がききそう」/【回答】複数の分野で同一の問題を個別に(お互いのことを知らないまま)解こうとしてきたということです. posted at 16:30:21
  • #TodaiStat 【質問】「 “棒の手紙” に生じた突然変異が伝承されると “適応度” がどんどん下がるような気がする」/【回答】 “棒の手紙” の場合,文章としての意味が通るかどうかではなく,元と同一であるかどうかに対する制約がより強かったということでしょう. posted at 16:33:19
  • #TodaiStat 【質問】「 “棒の手紙” の棒がおとずれるイメージが湧かない……」/【回答】そーいうアナタには “棒の手紙” を主題とする長編小説:折原一『チェーンレター』(2001年3月,角川ホラー文庫・H100-1)をオススメします! posted at 16:35:57
  • #TodaiStat 【質問】「 “飛び出し小僧” に似たものを愛知で見たことがある気がします」/【回答】ぜひ〈飛び出し小僧の研究〉サイト ow.ly/sYrqu に通報しましょう! posted at 16:37:50
  • #TodaiStat 【質問】「 “オジギビト” など先祖が明確な方が系統樹はつくりやすいのでしょうか?」/【回答】系統推定に祖先の知識は不要です.子孫の情報のみから過去を復元するのが目的ですので. “オジギビト” はたまたま祖先が既知だったわけですね. posted at 16:40:24
  • #TodaiStat 【質問】「ロックバンドの系統樹を描くと楽しそう」/【回答】ロック音楽の系統樹ならすでにネット公開されていますよ:〈Map of Metal〉 ow.ly/sYrJ1 もうひとつ: ow.ly/sYrKJ posted at 16:43:24
  • #TodaiStat 【質問】「先生オススメの統計解析ソフト一覧などはありますか?」/【回答】統計ツールだとワタクシの場合は R イノチなので,ほかの S*S とか S*SS とかほとんど忘れてしまって…… posted at 16:45:57
  • #TodaiStat 【質問】「系統推定の際のスコアリングの妥当性は?」/【回答】形質のコード化ということなら,DNA や アミノ酸はもともと離散的状態なのでコード化はラクですね.形態形質のような高次構造はかなりタイヘンです. posted at 16:47:51
  • #TodaiStat 【質問】「進化モデルの選択と系統推定法の選択とがごっちゃになってしまって……」/【回答】進化モデルの選択はデータに対してどの説明モデルが妥当かどうかの判定.一方,系統推定法の選択はある進化モデルのもとでどのような最適性基準でもってベストの系統樹を推定するか. posted at 16:49:57
  • #TodaiStat 【質問】「ポケモンの系統分析が “ワザ” のデータを用いていたとは.客観性があってすごいです」/【回答】作成者にそう連絡しておきますねー. posted at 16:52:02
  • #TodaiStat 【質問】「知り合いのギターおたくがギターのデザイン系統樹をつくっています.ピカソギターがとってもヘン」/【回答】をを,情報感謝.ちょっと調べてみます. posted at 16:57:58
  • #TodaiStat 【質問】「西洋的な普遍原理は一神教,東洋的な個物崇拝は多神教の影響では?」/【回答】_φ(・・ posted at 16:59:23

—— いやあ,前回は実にいろいろなコメントが寄せられました.さすが分類と系統は誘引力が高いということで.

◆本日の総歩数=10836歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.5kg(−0.1kg)/ 30.6%(0.0%)


26 januari 2014(日)※昼間は暖かく,夜は急冷

◆午前5時半過ぎ起床.気温は4.6度とありえへん暖かさ.いつもなら厳寒期の底のはずが,ここ数日は春を思わせる暖かさが到来している.しかし,今夜から急冷するとの予報.

◆[自然を名づける]本日の打音:logical cypher scape「キャロル・キサク・ヨーン『自然を名づける』」(2014年1月25日)※実に詳細な紹介記事でした.

◆[蒐書日誌]アンドレ・ケルテス[渡辺滋人訳]『読む時間』(2013年11月20日刊行,創元社,東京,76 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-422-70060-1 → 版元ページ)読了というか観了.1920〜60年代の世界の街角・公園・屋上での「読む人たち」の写真集.かつてのクロス装幀を模した造本がいい手触り.アルベルト・マングェル[原田範行訳]『読書の歴史:あるいは読者の歴史』(1999年9月30日刊行,柏書房[叢書Laurus],東京,354+38 pp., ISBN:4-7601-1806-3 → 書評・目次)に載っている「読む人たち」の写真を思い起こさせる.

◆[欹耳袋]いま評判の「タチヨタカ(potoo)」のそこはかとないブキミさが,鳥山石燕『画図百鬼夜行』の「たかおんな(高女)」の気持ち悪さと共通している点を深く納得した正午のひととき.

◆午前中はよく晴れて,気温は14度に届きそうな暖かさだった.しかし,午後になってときおり雲が広がり,風が冷たくなってきた.今日のお昼の小野崎の〈Shingoster LIVING〉にて.

◆[欹耳袋]駒場で先日実施した「学生による講義アンケート」をぱらぱら見ていたら,「科学哲学が多すぎてつらかった……」というコメントがあって妙に気になっている.詳しくお話を伺いたいので,ちょっとそこまでご同行願えますか? 「ま」が入って,「科学哲学が多すぎてつまらかった……」というのならお口に合わなくてごめんなさいとも思うのだが,「ま」抜けだからねぇ.講義中にコワい科学哲学者たち(ポパーとかポパーとかポパーとか)を召喚したことはほとんどないと思うのだけど.ひょっとしてレポート課題で「Stanford Encyclopedia of Philosophy を参考にして書け」と言ったのがまずかったか.

◆雲間から差し込む夕日がまぶしすぎる.今日も穏やかな一日だった.夕焼けグラデーション.北風がますます強くなり,体感気温は急降下している.

◆[欹耳袋]J-Stage の “豹変” について —— 先日の分類学会連合総会でも話題になった.あのときは今後さらに情報収集しましょうということだったが,あれほど「電子化いかがっすか?」と言っていたのにねぇ.風のうわさでは,年間50報以上の論文を出していない新規ジャーナルは J-Stage の選考から落とされるとのこと.以前はそんなハードルは聞いたこともないので,まさに「掌を返す」とはこのことかと.要するにフトコロが厳しくなってきたから,前みたいに “大盤振る舞い” できなくなったということなんだろう.現時点ではまだ「うわさ話」の域を脱していないが,新規ジャーナルにとってはハードルが高くなるかもしれない.過去の雑誌バックナンバーすべての pdf 化は学会自らが退治する┣┣" なので,長い歴史をもつ学会ほどたいへん.

◆夜遅く,大┣┣" 軍団をまとめて仕留めたのでホッとする:leeswijzers stamboom「九州大学大学院農学研究院〈農業生物資源学特論第五〉集中講義について」(2014年1月26日).受講予定者への具体的な周知内容は:1) 使用ソフトウェアの事前インストール; 2) 講義ハンドアウト(pdf)のダウンロードの二点.事前にできるだけ自力で準備をしておいてもらえれば,時間と手間が節約できる.一週間後には福岡に実在しているのか.

◆明日からは連日じたばたする日が続く.

◆本日の総歩数=3549歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.6kg(0.0kg)/ 30.6%(−0.1%)


25 januari 2014(土)※新春京都ミッション顛末

◆午前5時半起床.気温は氷点下2.5度.昨夜の豚バラ肉と干し大根の煮物が残っているのだが,朝からこれを食べると本日の京都ミッションにさしつかえありまくり.

◆[欹耳袋]三中信宏「分類学と系統学について知るための参考文献リスト(24 January 2014版)」を〈資料倉庫〉で公開した.「アルファベット順」のほかに「カテゴリー別」リストを用意しました.来月の箱崎お座敷の配布資料として.かつてならば,生物体系学の学派別にリスト化しただろうが,現在ではそういう “分類” はもはや自然ではない.今回は「総合的教科書/統計系統学と計算系統学/系統推定ソフトウェア解説書/数理系統学/応用系統学/非生物系統学/科学哲学/形而上学車線科学史」.

◆日帰り京都ミッション —— 午前8時前,つくば駅.今朝の最低気温は氷点下3.3度だったが,日中は春の陽気になるとの予報.本日は京都ミッション.日帰り往復してくるん.TX 車中┣┣" 撃ち:『系統樹曼荼羅』第二刷に向けての正誤対照表だん.大小とりまぜて蟲の数が数十頭ののぼる.続いて,大分県からの統計コンサルタント業務一件にケリをつける.

◆旅路は続く.午前9時,東京駅.新大阪行き新幹線のぞみ号は空きまくっている.行楽シーズンじゃないからか.しかし,新横浜で車内はイッキに満員になった.斑雪の富士山がくっきり見えるいい日和.新幹線車中┣┣" 撃ち:岩波書店『科学』編集部に原稿メール送信.2000字のエッセイひとつ.正午前,京都着.穏やかな早春の陽気.気温は9.2度.これから奈良線に乗り換えて洛南ミッション前線基地に向かう.

◆[蒐書日誌]車中読書本 —— ヴェン図から見た論理学の可視化の歴史:Anthony W. F. Edwards『Cogwheels of the Mind: The Story of Venn Diagrams』(2004年刊行,The Johns Hopkins University Press, Baltimore, xvi+110 pp., ISBN:0-8018-7434-3 [hbk] → 目次版元ページ).英国の論理学者 John Venn の伝記とともに,彼が発明した「Venn diagram(ヴェン図)」の意義を論じた本.著者 A. W. F. Edwards はかの『Likelihood』(1992年刊行, The Johns Hopkins University Press, Baltimore, ISBN:0-8018-4445-2 → 目次)を書いた統計学者でもある.本書には,命題間の論理関係がどのように視覚化されてきたのかが当時の図版(モノクロとカラー)とともに説明されていてヴィジュアルにも魅力的な本.こういう論理学史の本もあるのかとちょっとビックリ.

昨年ワタクシが参加した白眉シンポジウムの討論で,集合間の包含関係を視覚化する図は「ヴェン図」ではなく「オイラー図」と呼ぶべきであると聞いて以来,小骨のように刺さっていた件が本書を読んで氷解した.これまでワタクシは分類群がつくる集合の包含パターンを「ヴェン図」とずっと呼んできたのだが,それは明らかにまちがいで,「オイラー図(Euler diagram)」と呼ぶのが正しい.部分集合間の包含や交わりを示す図は確かに「オイラー図」と呼ぶべきで,高校などの教科書に載っている「ヴェン図」という呼称は正確ではない.

John Venn は n=4 までの「ヴェン図」作成には成功したが,n≧5 については手がけなかった.A. W. F. Edwards は一般の n に対する「ヴェン図」描画法を本書で提示し,「ヴェン図」は「Edwards-Venn diagram」と呼ばれるようになった.Cf. Venn diagram [Wikipedia],n≧4 の「高階ヴェン図」は n≦3 のような「正円の組み合わせ」ではもはや描画できないということ.確かに「オイラー図」とはまったく異なる世界が展開されていることが本書で実感できる.

◆[欹耳袋]Gem Stapletona, Jean Flowera, Peter Rodgersb, and John Howse 2012. Automatically drawing Euler diagrams with circles. Journal of Visual Languages & Computing, 23(3): 163–193. Euler diagrams with circles [Java applet] ※オイラー図を自動作図するアプレット.

◆午後2時前,薄曇りときどき晴れの空模様.洛南ミッションは速攻で┣┣" を攻め落とし,首尾よくミッション・コンプリート.午後の最高気温は14.3度まで上がり,マフラーや手袋はまったく不要だった.北白川の燃料補給基地にてキケンなブツをゲット.宅急便での地方発送不可の危険ブツ.店の人には「くれぐれも周囲のお客さんに危害が及ばないように」と念押しされたので,厚手のタオルで一升瓶をぐるぐる巻きにして帰りののぞみ号の網棚に投げ込んだ.車中で破裂したらタイホされるかも.つくばに帰り着いたのは午後8時前.かくして今日の日帰りミッションは大団円.

◆明日は(気分だけ)ゆっくりさせてもらいます.

◆本日の総歩数=9693歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.6kg(+0.5kg)/ 30.7%(−0.3%)


24 januari 2014(金)※小春日和の暖かさが到来

◆午前5時前起床.気温氷点下0.4度.《さっき見た夢》仙人みたいなひげ面の爺さんが,河畔から長い竿を川底にツッコんでは底の藻を引き上げている.岩の上に干して爺さんはつぶやく:「こうやって日に当ててよく干すと【新種になる】んだ」– ここで目が覚めた.曇り空の夜明け前.気温は氷点下0.5度とぬるめ.午前8時の観音台.明け方は雲が多かったが,だんだん青空が広がってきた.今朝は気温が高めで,午前8時には氷点越えの0.7度まで上がってきた.それでも農林団地は降霜と結氷と残雪が点在している.今朝から HootSuite の挙動が不審だ.ホームフィードがヘン.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 玉川大学のレポートは昨夜で締切り.続いては成績評価と入力というステージに移行する.来月はじめがその締切りなのでうかうかしていると尻を叩かれる./過去数年間にわたって堆積していた机の脇に堆積していた不要郵便物を捨て始めたらキリがない.

◆[蒐書日誌]ここ二日間にたくさん新着本が続々と届いて舞い上がっている.しかし,その数が多すぎて目移りしまくっているのも事実 (´・_・`) .まずは共立の『R Commander によるデータ解析・第2版』を開いてみたり,ご恵贈いただいた『パラケルススと魔術的ルネサンス』をなでなでしてみたり,岩波新刊の『近代日本の酒づくり:美酒探求の技術史』に惹かれたり,大判の『世紀末の光と闇の魔術師 オーブリー・ビアズリー』を鑑賞したり.それでもまだ決まらない./統計数理研究所の〈統計科学のための電子図書システム〉はときどきチェックした方がいい.すでに絶版になった統計学(和書)がいくつも電子化公開されている.

◆春めく昼休みは気温が10度を越える早春の暖かさ.正午の気温8.6度.日和とてもよし.農林団地外を徘徊すること小一時間.日陰はまだ道路が凍りついていて,なごり雪が白黒の斑もようを描いていた.

◆[欹耳袋]【本郷危機】正門前〈カヤシマ・ベーカリー〉,農学部正門前〈朝日堂ベーカリー〉に続き,本三菊坂近くの〈明月堂〉がここのところ休業している.昔からのパン屋ががが.甘食ががが.ラーメン屋ばっかり増えてどーする!

◆今宵の夕餉は「豚バラ肉&スペアリブと干し大根の煮物(第二弾)」ということで,一昨日から三日がかりの仕込みの成果を食卓へ:

  1. 豚バラ肉600gに大きめにカットして黒胡椒と塩をすり込む.オーブンを230度に設定し,豚肉と20分ローストして焦げ目をつける.
  2. 鍋に豚骨スープ(先日,圧力鍋を動員してつくったスープの残り)1リットルを注ぎ,ローストした豚肉と干し大根を詰め込んで,日本酒(今回も〈日置桜〉純米鍛造にごり)200ccを注いで沸騰させる.その後,とろ火にする.
  3. 三河みりん100ccときび砂糖20グラムと土生姜を投入,さらに八角(スターアニス)ひとつ入れ,蜂蜜大さじ2杯と濃口醤油40ccを入れて3時間煮込む.火を止めて戸外で冷却.
  4. 翌日,白く固まった脂をスプーンで除去した上で,とろ火で一日煮込む.火を止めて戸外で冷却
  5. 三日目,茹で卵を投入し,引き続きとろ火で煮込み続ける.ときどき水を足して,食材が水面から出ないようにひたひたを持続すること.これで完成

そして今日のお水は,石川の加賀にある松浦酒造の〈獅子の里・糀(オリゼー)〉の純米吟醸おりがらみ.適度な炭酸ガスが濃厚な豚バラ肉料理にピッタリ! お店の人は気をつけないとバクハツしますと言っていたが,そんなことはまったくなかった.飲み干してみれば,一升瓶のラベル裏側に何やら書き付けてあるぞ.そーかそーか,カメレオンの図柄はそーいう意味があったのか,と納得したしだい.オリゼーと豚バラ肉とのデュエット.

◆[欹耳袋]まだ公開情報ではないけど,紀伊國屋書店・新宿本店の3階にて,明日1月25日(土)から一ヶ月間,〈進化と哲学〉と銘打つブックフェアが開催されます.

◆明日は今年初の京都ミッション.日帰り往復という強行日程なのだ.

◆本日の総歩数=6649歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.1kg(−0.8kg)/ 31.0%(+0.3%)


23 januari 2014(木)※神保町から駒場お座敷へ

◆午前5時前起床.気温は0.4度と高め.午前6時,朝焼けグラデーション.気温は氷点下0.3度.乾燥した青空が広がる観音台は午前8時の気温1.4度.日陰には残雪,水たまりは凍りつき,露地には霜柱が立つ.今日は午前中だけ農環研に実在し,午後は姿を消すことになっている.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 玉川大学のレポート締切日.五月雨のように着弾するレポート添付メールへの返信をピンポンのように打ち返す.

◆[蒐書日誌]リチャード・フラナガン[渡辺佐智江訳]『グールド魚類画帖:十二の魚をめぐる小説』(2005年7月10日刊行,白水社,東京,414 pp., ISBN:4-560-02723-4 → 版元ページ目次)については「『グールド魚類画帖』の体系学的書評」を10年ほど前に書いた.分類学(者)の妄執を描いた本.

◆駒場出撃の昼下り —— 正午過ぎ,つくば駅.玉川大学の講義が先週終了したので,今日は午後からの駒場出撃.正午の気温は8.0度.風が冷たいセンター広場.

◆車中┣┣" 撃ち —— とある南の方の某大学に提出する非常勤講師略歴書は「鉛筆以外の黒又は青の筆記具で記入」せよと指定されている.手書きですか!手書きですか!手書きですか!手書きですか!手書きですか!手書きですか!手書きですか!手書きですか! 南の方の某大学の事務文化に悶絶した “屍体” が TX 快速に運ばれていく.見なかったことにしよう(ぼそ).

◆神保町着.崇文荘書店のウォールとすずらん通りを一周りして,〈カラコルム〉にてモカ・マタリ充填./書き始めた原稿はなかなかいい感じで書き進められそう.出だしがスムーズだと,幸先よろし.最初でつまづくような文章は最後までダメが続く./午後3時前,さて,そろそろ駒場に出撃しよう.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「雇用延長で研究者に道 改正労働契約法、特例で5年→10年 不安定な身分、変わらず」(2014年1月23日)※「任期なしのポストの人たちの多くは、東大に居着いたまま、チャンスを求めて他の組織へ移ることは希」/goo ニュース(産経新聞)「アカウント盗まれ不審メール大量送信 農研機構と生物研 茨城」(2014年1月22日)※コレが要するに “鎖国” の理由ということでして.

◆午後4時前,駒場着.今学期もふつうなら今日でおしまいなのだが,ワタクシは来週も補講があったりするのだ.今日のお題は先週の続きの生物系統学.「分類学と系統学は別物だ」と刷り込み続けた気がする.最後に恒例の「学生による講義アンケート」を実施した.午後6時前,講義終了.帰りがけにキャンパス内 21KOMCEE での学際科学討論会〈外界を観る〉を外界からそっと遠目に観てからつくば直帰.山手線が遅延して帰還が遅くなってしまった.

◆夜になっても散発的に着弾するレポートへの受領メールを打ち返し続けた.

◆本日の総歩数=9869歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=93.9kg(−0.3kg)/ 30.7%(0.0%)


22 januari 2014(水)※本郷は降雪の痕跡がない

◆午前4時半起床.大清水公園はうっすら雪化粧している.気温は0.7度.染み入る寒さ.先日と同じく,真夜中に雪雲が通りすぎたようで,今はもう止んでいる.午前7時,青空が広がる.大清水公園は芝生を覆う雪が真っ白.見下ろす下界の路面が濡れている.いま氷点下1.0度なので,凍結しているところもあるにちがいない.

◆[欹耳袋]銀座で働くデータサイエンティストのブログ「そもそもビジネスの現場ではどういう「レベル」の統計学を使うべきなのか」(2014年1月21日)※「ベテランの暗黙知のような属人的スキルに頼らずともデータ分析の結果を再現」– 研究の現場での統計分析の “風景” を眺めていると,賞味期限が過ぎてしまったり未必の故意で強行突破している統計ツールの誤用・悪用は数知れず.しかし,たとえ自分が使わなくても,周囲で使われていれば,勉強しておかないとコミュニケーション不能になる.たとえ先鋭的ベイジアンであろうが,鉄の尤度主義者であろうが,周囲でちくちくと “ゆーい差検定” を長年し続けている人とも話をしなければならないのが(農水省独法的)研究の現場.

◆[蒐書日誌]Ernst Haeckel の『Generelle Morphologie der Organismen』(1866)などの主要著作群は Internet Archive に足の踏み場もなく転がっていた.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 羊土社『実験医学2014年2月号が昨日届いた.新連載〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉第1回:「データ解析の第一歩は計算ではない」(pp. 442-447).隔月連載予定.図版描き起こしを含め,送った元原稿はばっちりお化粧されてお座敷にあがった.基礎医学系のこういう雑誌はまた別の文化があるのだろう.連載第2回は4月号に掲載予定:三中信宏「データの位置とぱらつきを可視化しよう」.きのう編集部に原稿は送ったが,イントロをもうちょい書き足してほしいとのリクエストあり.

◆[欹耳袋]「手書き文字の美しさに人柄があらわれる」– おい,ちょっとオモテに出ろ./自戒を込めて言うならば,「美文字」でなくてもいいから,できるだけ「可読字」を書きましょう.かつて,とある本の翻訳草稿が箸にも棒にもかからなくて,渡されたまる一冊分の初校ゲラの “マルジナリア” として,手書きの訂正コメントを耳なし芳一の呪文のように隙間なく書きこんだことがあった.「みなかクン,ちょっと草稿を見てくれる?」と気軽に頼まれたのが運の尽きで,まる一冊を訳し直す悲運をかこつ一年だった. そして,次の二校ゲラが出てきたのは実に一年余り過ぎたころだった.ごめんなさいごめんなさい.ワタクシの場合は,「この訳文は誰かが翻訳し直さないと」と版元に言ったら,その言葉がブーメランのごとくワタクシに返ってきたのでした(……).その一件以降,他人の翻訳原稿は立ち入ってはならぬ結界として用心している.

◆冬晴れの本郷にて —— 午前10時,つくば駅.冬晴れと寒さが戻ってきた.午前10時の気温は3.6度.植え込みの淡雪はまだ残っている.今日は午後から本郷にて専攻教員会議.それまでに車中原稿書きがどこまで進められるか.TX車窓に広がる田園風景は一面の雪景色.昨夜は意外によく雪が降ったということか.お昼前の本郷通りは冷たい風が吹いていた.都内は雪の痕跡がまったくない.〈ルオー〉にてひさしぶりのセイロン風カレー.さて,短期決戦で原稿を書く.ランチタイムに羊土社へ連載原稿の改訂版送信.まずは原稿┣┣" 一頭を仕留めた.午後1時前,東大農学部.正午の都内の気温は7.4度.日差しが眩しい.午後1時過ぎに始まった専攻教員会議は午後4時前まで続いた.

◆今夜はおでん.お水は〈蒼空〉の美山錦おりがらみ.お風呂に入ってもう寝ましょ.

◆本日の総歩数=9125歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(+0.2kg)/ 30.7%(+0.3%)


21 januari 2014(火)※小春日和が夜には雪空に

◆午前5時前起床.気温は氷点下3.7度.毎朝の廚房仕事をすませて夜明けを迎える.今朝の最低気温は氷点下4.3度とあいかわらず冷え込みが厳しい.午前8時の観音台は氷点下0.2度と緩んできた.日中は昨日以上に暖かくなるとの予報.朝イチの BGM はクラウディオ・アバド/ベルリン・フィルのマーラー第6番.ドイチェ・グラモフォン,2004年録音.〈悲劇的〉というタイトルが付いていないのがよろしい.

◆[欹耳袋]「本川達雄・東工大最終講義」というイベントが年度末に企画されているらしい.また,「歌う生物学」バンドの登場かな?

◆午前の┣┣" 撃ち —— 寒中の「蟲」採り真っ最中.とりわけ引用文献リストは蟲の宝庫.採っても採ってもキリがない.お昼前,『系統樹曼荼羅』の第二刷修正箇所リストを関係者に送信.大小取り混ぜて30匹も蟲が採れてしまった…….

◆[欹耳袋]銀座で働くデータサイエンティストのブログ「「数式が苦手でも統計やりたいのでRで試す」は現実問題としてはアリだと思う」(2013年7月8日).Rをグラフィックな統計教材ツールとして用いるのは日々実践している.今の時代,パラメトリック統計学を “数式” をいじりながら理解するというのは,初学者には苦痛でしかない.せっかく R の便利な統計グラフィクスやヴィジュアルな統計ツールがあるんだから,それをどんどん利用しない手はない.

参照された元記事:Line 1: Error: Invalid Blog('by Esehara' )「むしろ数式が苦手だけど統計を勉強したいという人はRをやるといいかもしれない」(2013年7月5日).強面の数理統計学は過去のもの.史上最強の陰険さを誇るロナルド・フィッシャーやぬらりひょんのように得体のしれないジョン・テューキーら歴史的人物は,彼らの際立ったエピソードを横目に見ながら,死亡率を上げないように取捨選択する必要がある.統計ビギナーの学部生のイニシエーションならびに過去に数々の統計黒歴史を背負った研究者の更生にとって,ヴィジュアルな統計学を呈示するというのは,(再)学習の動機づけとしてはとてもいい戦略だと信じている.統計的データ解析のヴィジュアルなおもしろさに引きずり込んだ上で,静かに背後のドアを閉めきる.ワタクシはここ数年そういう統計高座を方々で務めている.

—— 現在の統計学は「笑顔」とともに向こうから近づいてくる.

◆昼下りの観音台は気温が10度を越える春めく陽気になった.北風も気にならず,日差しがさんさんと降り注ぐ徘徊タイムは極楽である.歩き読み:今柊二『とことん!とんかつ道』(2014年1月10日刊行,中央公論新社[中公新書ラクレ・482],東京,301 pp., ISBN:978-4-12-150482-1 → 版元ページ).お昼ご飯前に読んではいけない.それにしても,一冊書き上げるのにこの著者はいったいどれくらい “背徳” しているのだろうか,とワタクシでさえやや心配になる.

◆午後の┣┣" 撃ち —— さらなる蟲採りが続くのだった./眼前の┣┣" 撃ちに邁進していたら,別の大きな┣┣" がさっさと掛け流されてしまった……(すまん)./今日は┣┣" の出入りがあわただしすぎる.来る┣┣" 拒まず,去る┣┣" 追わず.もう夕方だ.

◆昨日から仕込んだ「豚肉と干し大根の煮物」は今宵の夕餉にやっと食卓デヴュー.やや甘めの味付けにしたので,和辛子をトッピングするとバラ肉の脂の甘みがいっそう引き立つ.脂の少ない部位だとパサパサになってしまう.やっぱり豚肉は脂身がうまいなあ.脇役の干し大根は時間をかけて煮汁を十分に吸い込んで,とろけるような舌触りになっていた.そして,陰の主役は一日かけて茶色く色変わりした茹で卵.醤油味の肉の煮物には茹で卵が欠かせない.アテがこの味なら,お供の “水” はそれなりの銘柄を用意するしかない.今夜は秋田の〈ゆきの美人〉の純米吟醸活性にごり酒を開栓した.辛口の “水” なので役回りとしては申し分ない.あっという間に空っぽに.いつものプチ背徳の夜が更けてゆく.

◆さて,また原稿を書き進めないといけないな.天気予報では夜中に雪が降るとのこと.

◆本日の総歩数=10427歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.0kg(−0.9kg)/ 30.4%(−0.3%)


20 januari 2014(月)※大寒でも穏やかな日和に

◆午前4時半起床.気温は氷点下4.5度.冷え込み厳しい週明け.午前6時,夜明け前の薄暗がり.気温は氷点下5.7度.週明け冬晴れの観音台はきりきり冷え込んで午前8時の気温は氷点下3.4度.大寒の朝にふさわしい寒気に包まれている.

◆週明けの┣┣" 撃ち —— グレン・グールドの〈平均律〉を聴きながら,カール・ポパー[森博訳]『客観的知識:進化論的アプローチ』(1974,木鐸社)を数年ぶりにひもといてみる.そうそう,これこれ. “バケツ” と “サーチライト” /羊土社『実験医学』誌の新連載〈統計の落とし穴と蜘蛛の糸〉の第二回原稿をやっと編集部に送信した.

◆[欹耳袋]バッタ博士,ついにナショジオも制覇したのか!:Webナショジオ〈「研究室」に行ってみた。〉– 前野ウルド浩太郎「第1回 バッタ博士とモーリタニアの砂漠でバッタにまみれる」(2014年1月20日)※インタヴュアー・川端裕人さんもわざわざモーリタニアまで突撃取材とは!

◆原稿書きで “灰” になったので,昼休みは周辺を徘徊してきた.正午の気温は4.5度と低いながら,北風もなく日差しも暖かい.そこはかとなく春めいて,大寒とは思えないほど穏やかな日和だった.お昼の歩き読み読了:飯塚玲児『 温泉失格:『旅行読売』元編集長が明かす 源泉かけ流しとこの国の温泉文化の真偽』(2013年3月31日刊行,徳間書店[徳間ポケット・013],東京,256 pp.,ISBN:978-4-19-863555-8 → 版元ページ).「源泉掛け流し」に「清潔さ」を要求するからめんどうなことになる.その一方で,「源泉掛け流し温泉に入るリスクは周知されるべきである」という著者の主張は確かにその通り.付録には関東近辺の「これは」という温泉がリストアップされていて重宝する.わざわざ南九州に行かなくても近場にあるんだー.

◆午後の┣┣" 撃ち —— バッハの〈無伴奏ヴァイオリン〉で削岩機の轟音に対向するのはムリですかそーですか…….

◆[蒐書日誌]ご恵贈感謝!待ってました:石田基広『とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト)2 ― 因子分析大作戦 ―』(2014年1月25日刊行,共立出版,東京,viii+204 pp., 本体価格1,300円,ISBN:978-4-320-11082-3 → 版元ページサポートサイト).ご恵贈感謝.前著:石田基広『とある弁当屋の統計技師(データサイエンティスト)― データ分析のはじめかた ―』(2013年9月25日刊行,共立出版,東京,x+211 pp., ISBN:978-4-320-11048-9 → 版元ページ)に続く第二冊目の「ラノベJK本」.前著よりもさらに若くなって JK ばかりじゃないか!(「JK」はけっして「助教」じゃないので,誰も誤解してはならぬ)なお,サポートサイトでは「美咲ちゃん」が R へ誘惑している.すばらしい!

◆夕刻が近づき,農環研内の削岩機残響が閾値を越えたのでそろそろ撤収しよう.今宵の廚房仕事は手順がやや多かった:

  • まずはスープ取り:
    1. スペアリブ400gと大きくカットした豚バラ肉400gに黒胡椒と塩をすり込む.
    2. オーブンを230度に設定し,豚肉と丸ごとにんにくを並べて20分ローストする.
    3. 圧力鍋に水1.5リットルとセロリ葉,ニンジン,太ネギとともにロースト肉を投入し,高圧設定で30分煮込む.蒸気を抜いてからフタをはずす.
  • 次は豚肉と干し大根の煮込み:
    1. 平鍋に肉類を移し,干し大根を隙間に詰め込んで,スープ1リットルと日本酒(今回も〈日置桜〉純米鍛造にごり)200ccを投入した上で沸騰させ,その後,中火に.
    2. 三河みりん100ccときび砂糖50グラムを投入.その後,土生姜スライスを数枚,粒黒胡椒を投入し,濃口醤油50ccを加えて弱火でことこと一時間ほど煮込む.焦げつかせないように要注意.
    3. 煮汁が少なくなってきたら火を止めて茹で卵を投入し汁にからませる.そのまま一晩味を含ませて完成.やや甘めに味付けしたので,活性にごり酒との相性がいいと思う.明日の夜,結果がわかる.
  • 最後は残ったスープの処理:
    • 残ったスープは寸胴鍋に移してさらに火にかけて濃縮し,別の料理に転用する(またカレーかな).

—— この入れ込みようはなかば現実逃避ともいえるな…….

◆本日の総歩数=10357歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.9kg(0.0kg)/ 30.7%(0.0%)


19 januari 2014(日)※真夜中に降り積もる初雪

◆午前5時半起床.外はうっすら雪化粧.竹園は今季初冠雪.気温は氷点下0.3度.外界を見おろすと,「うっすら」ではなく,けっこう「真っ白」に積もっているような.積雪2〜3センチくらいかな.雪が降ると寒さの “質” がちがう.タイムラインをさかのぼると,午前1時〜4時くらいに雪が降っていたみたい.今はやんでるけど.

夜明け前.晴れそうな空模様.気温は氷点下1.9度まで下がってきたので,降った雪は融けないだろう.路面凍結に要注意.午前7時,日の出.気温は氷点下2.4度.さっきもパトカーがサイレンを鳴らして走っていった.雪の早朝の事故かな.

冬晴れの青空から日が差す午前.下界を見渡すと,日なたの雪はもう消えつつあるが,影になった場所は真っ白のまま.午前10時の気温は3.9度と寒さはなお厳しい.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「センター試験トラブル続発 リスニング、93人やり直し」(2014年1月18日)※センター試験のささいなことなんかそもそも新聞ネタにしなければもっとシアワセな人生を送れる人はきっと多くなるでしょう./大学を考える「センター試験トラブル続発?について考える」(2014年1月18日)※「「この程度に抑えられて、運営側もがんばった」ということでいい」– 異議なし.

◆前々回のベイズ講義の質問へのお答えをば ——

  • #TodaiStat 【質問】「ベイズの定理ってたぶん初耳」/【回答】高校の確率統計ではやらなかったですか? 教養の基礎統計では「ベイズの定理」は出てくるようですが.ただし,ベイズの定理がわかったからと言ってベイズ推定が理解できたわけではありません.両者は別物. posted at 10:33:47
  • #TodaiStat 【質問】「ベイズ統計では,パラメーターの点推定ではなく,パラメーターの事後確率分布を求めるのが新鮮」/【回答】その目標設定が計算量の増大と複雑化の重圧を “MCMC解放” 前のベイズ統計学に背負わせていました. posted at 10:36:16
  • #TodaiStat 【質問】「事前情報っていったいどうやって決めるのでしょうか?」/【回答】事前無情報なら一様分布,頻度パラメーターならディリクレ分布というようなお作法的きまりごとはあります.しかし,そういう一般論ではすべて解決できません,問題ごとに考察する必要あり. posted at 10:40:04
  • #TodaiStat 【質問】「最尤法とベイズ法ではどれくらいちがいがあるのでしょうか?」/【回答】ベイズの定理の分子は「尤度×事前確率」ですので,事前分布の設定によっては大きなちがいが生じ得ます. posted at 10:42:30
  • #TodaiStat 【質問】「マグレイン『異端の統計学 ベイズ』は読んでみたいです.訳者の冨永星さんはお気に入りなので」/【回答】ベイズ統計学史に焦点を当てたこの本 ow.ly/sIMgg は読む価値があります. posted at 10:45:18
  • #TodaiStat 【質問】「ベイズ統計学に関する哲学的論争はおもしろそう」/【回答】伝統的な「頻度主義」統計学との確執の歴史は『異端の統計学 ベイズ』に詳述されています.確率概念の解釈のちがい,データから推論することの意味づけのちがいなど対立点はいくつかあります. posted at 10:48:10
  • #TodaiStat 【回答】(承前)しかし,頻度主義とベイズ主義の哲学的対立の根源には,偶然的な現象をとらえる「確率」の概念自体が「頻度」と「信念」の両面性を “ヤヌス神” のように持ち続けてきた点がイアン・ハッキングによって指摘されています. posted at 10:51:01
  • #TodaiStat 【回答】(承前)参照:イアン・ハッキング[広田すみれ・森元良太訳]『確率の出現』 ow.ly/sIMBN 統計学(史)の仄暗いゾーンを覗きこみたいときに本書をぜひどうぞ. posted at 10:53:03
  • #TodaiStat 【質問】「ベイズ主義をめぐる哲学的な問題の具体例について知りたい」/【回答】とてもいい心がけです.まずはサルツブルグ『統計学を拓いた異才たち』 ow.ly/sIMJJ とマグレイン『異端の統計学 ベイズ』の二冊は必読です. posted at 10:56:40
  • #TodaiStat 【回答】(承前)その後,イアン・ハッキング[広田すみれ・森元良太訳]『確率の出現』とエリオット・ソーバー[松王政浩訳]『科学と証拠:統計の哲学 入門』 ow.ly/sIMMD に進めば,アナタは必ずや高みに登ることができるでしょう. posted at 10:58:26
  • #TodaiStat 【質問】「マルコフ連鎖モンテカルロの考え方がとても興味深い」/【回答】講義中にお見せした Paul O. Lewis の MCRobot ow.ly/sIMPY をぜひ体験してください. posted at 11:01:25
  • #TodaiStat 【回答】(承前)もうひとつ〈Animating the Metropolis Algorithm〉 ow.ly/sIMSE もどーぞ.Bayesian MCMC による動きが視覚的に理解できます. posted at 11:03:10
  • #TodaiStat 【質問】「MCMCの「chainをまわす」とは連鎖的に探索を進めていくことで,「モンテカルロ」は進み方が確率的であるという意味でしょうか?」/【回答】前段階に依存して確率的に遷移する探索プロセスがマルコフ連鎖,無作為化による数値計算法がモンテカルロですね. posted at 14:01:14
  • #TodaiStat 【質問】「パラメーター探索空間に複数の “山” があるとき,MCMC はどのようにして局所最適的から脱出できるのでしょうか?」/【回答】確率的にあえて “不利” なステップ遷移をさせたり,探索に関して穏健な鎖と過激な鎖を並走させたりします. posted at 14:06:01

—— ベイズ統計学に関しての質問と回答は以上.ふー.

◆お昼前に歩いて松代まで,伸びすぎた髪を切ってからさらに歩き続ける.昼下り,しだいに雲が広がってきた冬景色の洞峰公園は,北風に乗ってときおり風花が舞う.午後1時の気温は5.4度.降り積もった雪はほぼすべて融けてしまったようだが,ところどころ凍結箇所あり.〈モルゲン〉で焼きたての食パンとチーズ・アモーレを買って帰宅.寒さが身にしみる.

◆本日の総歩数=10122歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.9kg(−0.7kg)/ 30.7%(+0.5%)


18 januari 2014(土)※土曜日はブリのあら炊き

◆午前7時半にのろのろ起床.外は曇り空で,気温は氷点下1.9度.うう…….そういえば,横浜中華街の〈一石屋酒店〉でせっかく買った〈いずみ橋〉活性にごり酒は,昨夜の野毛ナイトライフの途中でうっかり四合瓶を割ってしまって,ぶしゅぅ〜っと炭酸ガスもろともむなしく飛び散ってしまったのだった.野毛,おそるべし

◆[蒐書日誌]Palgrave Macmillan がスゴすぎる件 —— John S. Wilkins and Malte C. Ebach『The Nature of Classification: Relationships and Kinds in the Natural Sciences』(2014年刊行,Palgrave Macmillan[New Directions in the Philosophy of Science], Hampshire, x+197 pp., ISBN:978-0-230-34792-2 [hbk] → 版元ページ1版元ページ2).本書『分類の本性』は「自然分類」に関する関する新刊.ところがこれだけではすまず,同じ出版社からわらわらと “類友” 状態……./Matthew H. Slater『Are Species Real?: An Essay on the Metaphysics of Species』(2013年10月刊行,Palgrave Macmillan[New Directions in the Philosophy of Science], Hampshire, ISBN:978-0-230-39324-0 [hbk] → 版元ページ1版元ページ2)/Stephen Boulter『Metaphysics from a Biological Point of View』(2013年10月刊行,Palgrave Macmillan, Hampshire, ISBN:978-1-137-32281-4 [hbk] → 版元ページ1版元ページ2

◆昼下りの観音台.ひさしぶりに MAFFIN ネットワークに接続して,堆積していたメールを丸ごと保管フォルダーに叩き込み,処理完了.実に簡単なお仕事.昼下りの農環研は耐震工事の音と地響きが反響している.午後2時の気温は6.8度.風がないので意外に寒くない.

◆[自然を名づける]本日の打音:ブクログ「『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』のレビュー (iculibさん)」(2014年1月18日)

◆夕方は廚房にて「干し大根とブリのあら炊き」を仕込み.作業はひと通り終わって,いま “弱火持久戦” に突入したところ.「干し大根とブリのあら炊き」のレシピは以下のとおり:

  1. 大根は大ぶりに乱切りして,風通しのよい軒先で数日干す.
  2. ブリのあらは大きく切り分けて塩を振ってから熱湯をかけて “霜降り” にする.その後,冷水を流しながら血合いをていねいに除去する.臭みをなくすための重要ポイント.
  3. 鍋に日本酒200ccと水1リットルを入れて火にかけ,ブリを投入する.今回の調理用日本酒は〈日置桜〉の「純米鍛造にごり山田錦」を使った(もったいなかったか).
  4. 沸騰したら中火にして,浮いてくるアクをていねいにすくい取る.
  5. 干し大根をアラの隙間に詰め込んでいく.大根を干して乾燥させると,汁の染みこみがとてもよくなる.また,生大根だと下茹でが必要だがその作業もしなくてすむ.汁を吸って体積が増えるので要注意.
  6. 三河みりん100ccときび砂糖50グラムと土生姜の薄切り少量を鍋に投入して,しばらく中火で炊き続ける.
  7. 薄口醤油100ccを投入したのち,弱火で1時間ほど炊く.
  8. 針生姜あるいは柚子皮千切りをトッピングして食卓へ.

—— 〈蒼空〉「純米美山錦おりがらみ」とともに.

◆本日の総歩数=3149歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=95.6kg(+1.8kg)/ 30.2%(−0.8%)


17 januari 2014(金)※ヨコハマ馬車道にて高座

◆午前5時前起床.気温は氷点下2.2度.今日は横浜にて出張お座敷を務める.

◆[欹耳袋]生物多様性情報学の出張所「「名古屋議定書に関する意見交換会」に関するメモ」(2014年1月11日)/小林道正 2012「データ分析における「箱ひげ図」の誤解」 [pdf] ※「四分位数と箱ひげ図はすべての教科書にのせられているが,まともに扱うのはいかがなものか.できることなら扱わない方が生徒のためになるだろう」– えっ! テューキー先生が化けて出てくるとコワいぞー.

◆ヨコハマ中華街へ —— 午前9時前,つくば駅.晴れところどころ曇り.氷点下の冷え込みはまだ緩まない.本日はヨコハマにてお座敷ひとつと別件のお席亭との打合せ一件.その合間にチャイナタウンに出没する予定.午前10時半,横浜駅着.ええ天気やなあ.まずはみなとみらい線に乗り換えて元町・中華街駅へ.半年ぶりのチャイナタウン.朝陽門を振り返れば横浜港の青空が広がっていた.

しばし珈琲充ののち,お昼ごはんにうきうき出撃.今日のランチは関帝廟通りの〈清風楼〉にて「上やきめし」と「シュウマイ」というチャイナタウンの正統派.横浜中華街〈清風楼〉の「やきめし」には「並・上・特上」の三ランクあり.「並やきめし」は丼に盛られてくる.「上やきめし」は海老がたっぷり.「特上やきめし」は蟹がたっぷり.量はふつうの店の約1.5倍かな.そういえば,ランチタイムには「並やきめし」の “大盛り” があると店員さんが言っていたけど,他店の “3倍” くらいあるんだろーか.

帰りがけに関帝廟門前の〈一石屋酒店〉にて〈いずみ橋〉の活性にごり酒をゲット.雪だるまと蜻蛉の越冬卵.〈清風楼〉にてお土産シュウマイも買ったので,お座敷の前にすでに「アガリ」になったような気がしないでもない.

◆[欹耳袋]毎日新聞「文科省:教授会の役割、法で制限を検討 学長権限強化」(2014年1月17日)/毎日新聞「関東鉄道で深夜バス運行開始 茨城」(2014年1月17日)※利便性はともかく,運賃設定が…….

◆馬車道のお座敷 —— 中華街からてくてく北上して馬車道へ.よく晴れて北風が冷たい昼下りの港町.午後1時,馬車道駅前の〈ヨコハマ創造都市センター〉にて,3月21日(金)〜23日(日)にここで開催予定の横浜国立大学大学院都市イノベーション学府修了展に関する打合せをすませる.その後,至近の横浜第二合同庁舎へ移動.一階の喫茶室にて一休み.このあたり一帯の景色はレトロとモダンが入り交じっている.午後3時から,合同庁舎3階の横浜植物防疫所会議室にて本務である統計高座:三中信宏「統計的データ解析の基本に立ち返る:思考法・視覚化・モデル」.50名あまりに聴衆を前に,およそ2時間の統計三題噺をした.午後5時過ぎ,本日のお勤めはこれにておしまい.庁舎地下にある酒屋は日本酒と焼酎の品揃えがとてもよかった.

◆相生町から桜木町,さらに野毛ナイトタウンへ —— 午後6時,夕暮れにライトアップされた横浜ベイエリアの大観覧車を横目に,馬車道駅向こうの相生町へ.午後6時過ぎから,中華料理〈清香楼〉にて本日の懇親会を開いていただいた.まずは,豚のタンと耳,鶏手羽元の煮込み.本当だったら鶏のケヅメが出てくるはずだったそうな.いきなりディープな中華料理の先制攻撃だ.しかし,この前菜は序曲にすぎなかった.次々に運ばれてくる山盛り大皿の料理,紹興酒とビールのボトルが激しく交錯する円卓.午後8時半に一次会はお開き.川を渡って桜木町駅へ向かうも,「ちょっと野毛を見ていきませんか?」とのお誘いに乗って,駅向こうの野毛ナイトタウンを一周りする.実にアヤシく魅惑的なエリア.創作燻製料理〈一菜〉で,ユニークな燻製の数々をつまみに二次会に突入.時間はすでに午後9時を回っていた.タマネギ,たまご,にんにく,いぶりがっこ,明太子などいろいろなものの燻製盛り合わせが美味.飲み物は〈玉乃光〉の純米吟醸「凍結みぞれ酒」を.冷凍庫で凍らせてから注ぐとシャーベットみたいになるフシギな日本酒だった.

—— 初めての野毛はパラダイスだった.けっきょく,午後10時過ぎに桜木町駅から帰路.つくばに帰り着いたのは零時半の午前さま.

◆本日の総歩数=13326歩. 朝◯|昼◯|夜×. 計測値(前回比)=93.8kg(−0.4kg)/ 31.0%(−0.3%)


16 januari 2014(木)※町田通いも今期は大団円

◆午前5時前起床.気温は氷点下5.9度ときびしく冷え込んでいる.午前6時,朝焼けグラデーション.気温は氷点下6.7度.こりゃ,今季最低気温レコードの更新はまちがいないかな.きりきり冷え込む冬晴れ.気温は午前6時半に氷点下7.5度まで下がった.もちろん今季レコード更新.かつて帯広畜産大に行った高校の同級生は,「風呂から帰ってきたら髪の毛が凍りつき,朝起きたら寝息のかかったおふとんに霜が降り,里に出れば鼻毛やまつ毛が氷った」と証言していた.それに比べればつくばは温暖地だが,関東のなかではつくばは十分すぎるほど寒冷地だ.

◆[欹耳袋]Creative morphometrics: Using R and python for colorful research of biological shape ※幾何学的形態測定学/R/python.

◆定例都内出撃の朝 —— 午前7時半,つくば駅.空は真っ青でも,凍りつく寒さ.午前9時前,秋葉原着.快晴の青空が広がる都内.午前8時の気温は1.6度ときりきり寒い.新宿駅にて小田急・快速急行に乗り換え.Wi-Fi ルーターを 4G に替えたので快適至極.玉川大学でのお座敷も今日が今期最終回.レポートに関する追加解説など.MEGA を起動するときは必ず「管理者権限」でね.経堂〈はるばるてい〉にて香麺.その後,駒場へ移動する.

◆[蒐書日誌]重版また重版! —— キャロル・キサク・ヨーン[三中信宏・野中香方子訳]『自然を名づける:なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』(2013年9月3日第1刷刊行/2013年11月28日第2刷刊行,NTT出版,東京,vi+391 pp., 本体価格3,200円, ISBN:978-4-7571-6056-9 → コンパニオンサイト目次版元ページ)の第三刷重版が確定したとの連絡あり.

もうひとつ,三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)『系統樹曼荼羅:チェイン・ツリー・ネットワーク』(2012年11月16日刊行,NTT出版,東京,255 pp., 本体価格2,800円,ISBN:978-4-7571-4263-3 [hbk] → コンパニオンサイト版元ページ集音録)の第二刷も同時に確定とのこと.ご贔屓感謝.『系統樹曼荼羅』は修正箇所が複数あるので,急いでリストアップしないと.ということで,新規┣┣" 一頭がいきなり出現.

◆午後3時,駒場着.今日の講義は Bayesian MCMC の解説とデモ.その後はレポート課題の説明.続いて,生物体系学に関するいつものお話.駒場でのお座敷もあと2回を残すのみとなった.┣┣" 撃ち射程内に成績評価と教務登録という作業が姿をあらわす.

◆午後8時,つくば着.本日の12時間労働(含・移動時間)がやっと終わった.今宵の夕餉はスペアリブから変身したポークカレーの晴れ姿.スペアリブを食い尽くせばホネが大量に残る.残ったホネは香味野菜とともに煮立てて濃厚スープを取る.濃厚なスープがあればこれはもうカレーを仕込むしかない.ということで,今回も納得できる仕上がりのポークカレーとなった.そして,カレーソースの残りはいつも通り冷凍保存して,次回の出番を待つことになる.

◆[蒐書日誌]安原和也(編)『農学英単:BASIC 1800』(2014年1月刊行予定,三修社,東京,本体価格2,000円,ISBN:978-4-384-04580-2 → 版元ページ)※「農学部生必携」というオビが.まるで受験生向けみたい.骨単・肉単・脳単・臓単みたいなものかな?

◆本日の総歩数=12610歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(+0.1kg)/ 31.3%(+0.7%)


15 januari 2014(水)※寒々しい曇り空が広がる

◆午前4時前起床.気温は氷点下1.7度.深夜の廚房仕事の始まり.ポークカレーの仕込みは終了.一昨日から煮込み続けた豚骨スープに,昨夜さらなる豚肉や豚骨を追加.今朝,カレールーを炒めて香辛料類をイッキに投入.さらに,過去の冷凍カレーソースをぶちこんで仕上がり.あとは弱火が勝手に煮込んでくれる.午前6時の気温は氷点下1.3度.曇り空のせいか,冷え込みは弱いが,染みこむ寒さが身にしみる.冷え冷えとした灰色の雲が広がる観音台は午前8時の気温が氷点下0.9度.はたして今日は雪がちらつくのかどうか.南岸を通る低気圧の気まぐれで決まるようだが.朝イチの BGM はマーラー〈千人の交響曲〉から始まる.Veni, creator spiritus!

◆午前の┣┣" 撃ち —— そろそろ「原稿の神様」が降臨してくれないとたいへん困ったことになる……./あらら,メンテ中でメーリングリスト管理作業はできないみたい.

◆[欹耳袋]研究者はつらいよ~研究者の子育て&日々雑感「「もう勉強やめたら」と言われる日」(2014年1月14日)※「生きていれば研究できますから」「暖かく見守ってあげてほしい」– 実家から離れて研究生活を送っていれば,実家の親としては「あるある」な反応だろうと思う.心配をかけているということ./Togetter -「査読者になって気がついたこと」./Togetter -「あなたの地域はどっち?エスカレータの左右について」 .

◆[蒐書日誌]昆虫画の歴史 —— Janice Neri『The Insect and the Image: Visualizing Nature in Early Modern Europe, 1500-1700』(2011年刊行,University of Minnesota Press, Minneapolis, xxviii+233 pp., ISBN:978-0-8166-6764-2 [hbk] → 版元ページ).カラー図版だったらもっとよかったのになあ.

◆どんより曇り空のつくばは正午の気温が2.9度と冷蔵庫並みなので,本日の昼休み徘徊はお休み.午後になって,だんだん空が明るくなってきた.前線は去っていったということか.最高気温は4.0度どまり.寒すぎて外出する気にならない.おひとりさま用ホカペから一センチも離れたくない.

◆[欹耳袋]YouTube: JST Science Channel「21世紀のノアの方舟・生物多様性 SPECIES(種・しゅ)&SEEDS(種・たね) 」(2014年1月14日公開) —— 2009年に作成されたこの映像作品はすでにサイエンス・チャンネルでインターネット公開されている.以下の解説はその転載:

2009年 44分:2010年は国連の生物多様性年、2009年は「種の起源」出版150周年でした。この番組は、これらを踏まえ「生物多様性」の概要と、地球環境や人間との関わりを、北極­圏に築かれた国際ジーンバンク、国連機関や国内研究機関の取り組み、生物多様性のホッ­トスポット・オーストラリア大陸北部エリア等、世界各地への取材映像を基に描きます。

受賞作品
ドキュメンタリー

三中信宏さん(農学博士・東大&京大教授) (独)農業環境技術研究所・生態系計測研究領域・東大・京大 田辺光彰さん(彫刻家)  彫刻家 河瀬眞琴さん(農学博士)(独)農業生物資源研究所・ジーンバンク 加々美勉さん ?サカタのタネ 研究本部長・遺伝資源室長 松本静治さん 京都府農林水産技術センター・生物資源研究センター 応用研究部 ケアリー・ファウラー博士 国際農業作物・多様性トラスト(GCDT) 国際ジーンバンク「グローバル・シード・バルト」所長 エミール・フライソン博士 国際生物多様性機関(バイオダイバーシティ・イ……

—— 本作品の英語版は2011年にドイツで開催された国際映像祭〈ドキュメンタリー部門〉の金賞を受賞した.

◆雲間からのぞく青空がだんだん夕焼けに染まってきた.まだ午後6時なのに早くも氷点下0.6度.今夜は辛口ポークカレーをたっぷり注入して凍死しないように気をつけよう.

◆本日の総歩数=2180歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.1kg(−0.8kg)/ 30.6%(+0.7%)


14 januari 2014(火)※連休明けはツケを払う日

◆午前5時起床.気温は氷点下2.8度.乾燥した冬の朝は静電気が飛びまくり.夜明け前から午前7時くらいが冷え込みのピーク.連休明けの観音台は快晴の青空が広がっている.今朝の最低気温は氷点下5.7度.午前8時の気温は氷点下1.1度.ぴりぴり寒い.居室も冷えきっているので一人用ホカペのスイッチオン!

◆午前の┣┣" 撃ち —— ┣┣" 撃ちリストのアップデート.三週間後の箱崎襲撃がいよいよ射程に入ってきた:九州大学大学院農学研究院集中講義「農業生物資源学特論第五」担当:三中信宏,2014年2月3日(月)~5日(水)9:30〜17:00@箱崎キャンパス・農学部1号館3階307.※生物体系学と形態測定学&PC実習.集中講義のほかに箱崎にてセミナーを一席やらせていただきます.日時は2月4日(火),開催時間は「17:30〜19:00」で確定.噺のタイトルと高座の場所はこれから確定させます./うう,準備しないと……

◆[欹耳袋]Togetter -「WORDで論文書いちゃダメ? ~ DOC vs. TeX論争」.文書テキストの作成はエディターソフト,組版するときゃ InDesign なワタクシ.自発的に「わーど」や「えくせる」や「一太郎」を使う気はさらさらない.しかし,天(=事務)から降り注ぐその手の文書ファイルを迎撃するためのツールは近くに常備しておかないと困る.そういえば,新しい Windows 8 PC には Microsoft Office を入れず,その代わりにフリーの LibreOffice をインストール.ぜんぜん問題なく,とても快適.ATOK 2014 for Windows の広告ハガキがジャストシステムから届いたけど,手元の MacBook Air も VAIO Pro も Google 日本語入力がもう入っているから他のは必要なし.事務文書の悪名高いさまざまな「書式文化」については,文句言ったってどーせ治らないことは重々承知しているけど,それでも文句を言い続けることに意義がある.

◆午後の┣┣" 撃ち —— E-mobile の Pocket WiFi の更新.いままではずっと「D25HW」を使ってきたが,通信速度で「下り7.2Mbps/上り5.8Mbps」ではさすがに遅すぎる.ショップで更新した最新機種の「GL10P」に変えたら,おしながきでは「下り100Mbps/上り10Mbps」とのこと.実測値はもっと低いとしても,昨日まで使ってきた Wi-Fi ルーター に比べればケタ違いに速いことを実感できた.これで, “所内外ノマド生活” へとさらに一歩を踏み出した.

◆夕暮れ.ポークカレーの仕込み開始.豚さんのホネやニクが厨房に展開されている.先日のスペアリブ変身スープはすでに濃厚状態に.次なるタスクはカレールー製造開始だ.晩ご飯は簡単超速「大根おろしツナ缶スパゲティ」.大根が旬のこの季節ならではのスピード料理.パスタを茹でて,大根1/4本をおろし汁とともに山盛りにする.缶詰ツナをトッピングすればもうできあがり.濃口醤油をまわしかけてわしわし食べる.

◆ツケの払いが遅れまくっている.明日もじっと忍耐するしかない.

◆本日の総歩数=14029歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.9kg(+0.7kg)/ 29.9%(−0.9%)


13 januari 2014(月)※連休最終日は白昼の酒宴

◆午前5時半起床.気温はまだ氷点下2.3度までしか下がっていない.昨夜のスペアリブの “遺産” はとんこつスープとしての第二の豚生を深鍋の中で歩みつつある.今朝の最低気温は氷点下3.6度だったが,いまはすでに3.2度と氷点越え.一晩戸外に静置したバクハツ系日本酒を氷温室に格納.

◆連休中日の┣┣" 撃ち —— 新しい PC と遊ぶのは楽しいけどね,原稿はちゃんと書かないと./MAFFIN mail は全部 Gmail に転送しているんだけど,「中」からだと Gmail 御法度なので,常時「外」にいるのがけっきょくラクという倒錯した現状.先日は所内でも WiFi オンリーだったし.

◆[欹耳袋]発声練習「再々:ポスドクや博士課程の就職の話をする場合には「博士課程=大学院」と呼ばないで欲しい」(2014年1月12日)※「分野と修士で終わるか、博士まで行くかによって違うから」– 御意.

◆白昼の背徳三昧イン流山 —— 正午過ぎ,つくば駅.正午の気温は6.6度.三連休最終日は,流山にてとある打族の背徳新年会.真っ昼間の午後2時から飲み始めるのは罪深き快楽なり.たくさんの料理が食卓に並び,たった6名のメンツで,ワインと日本酒が小気味良く空っぽになっていく.この日ワタクシが持参したのは会津・喜多方の〈奈良萬〉25BY「純米生酒おりがらみ」.うすにごりで心地よい炭酸ガスののどごし.当然のごとく一升瓶が空っぽになった.そのまま飲み続けて夜に突入し,結局よろよろとつくばに帰り着いた.たいへんごちそうさまでした.

◆明日の連休明けのツケ払いがコワいぞぉ.

◆本日の総歩数=5420歩. 朝◯|昼×|夜×. 計測値(前回比)=94.2kg(−0.6kg)/ 30.8%(0.0%)


12 januari 2014(日)※連休中日はねじり鉢巻き

◆午前5時半起床.気温は氷点下4.1度.さぶいなあ.午前6時,時の鐘が鳴り響く.気温は氷点下4.7度.震え上がる月イチの〈つくいち〉の朝.

◆連休中日の┣┣" 撃ち —— VAIO Pro のリカバリーディスク作成.リカバリーには十数ギガ必要だというので,初めて 32GB の USB メモリーを手にした.フロッピーで実に三万枚! すぐ「フロッピー」換算するところが前時代的だが.

◆朝から冬晴れの青空が広がっている.中央公園の〈つくいち〉では〈sugaya coffee〉で「冬だいこんと豆のサンバル」を食べ,〈ナチュカフェ〉で自家製ソーセージを頬張り,これにてお昼ごはんはおしまい.お昼すぎのカピオ前は成人式に来た若者たちで華やいでいた.祝賀イベントが終わればまた賑やかになるにちがいない.

◆[欹耳袋]よく分からない数学「Lebesgue 積分がよくわからなくて困った話を思い出した」(2013年4月7日)※中塚利直『応用のための確率論入門』(2010年6月18日刊行,岩波書店,東京,x+191 pp.,本体価格2,800円,ISBN:978-4-00-005206-1 → 版元ページ)にはリーマン積分ではなくルベーグ積分に慣れよう(p. 67)と書かれていた.

測度論をきっちり勉強するのは,確率論と統計学には必須かも.しかし,どこまで突き詰めるかは別問題.かつて輪読した『Kendall's Advanced Theory of Statistics, Volume 1: Distribution Theory』の数学的序論(第1章)の積分論には別の指針が示されていた.このバイブルでは通常のコーシー積分を一般化したリーマン-スチュルチュス積分が多用されている.離散変量と連続変量の双方に同一の記法が使えるからだ.より一般的なルベーグ積分については,時系列解析のようなかぎられた場合以外は数理統計学には必要ないと書かれていた.

数理統計学の基礎の部分はもちろん「数学」であることは承知している.しかし,ユーザーがどこまでそれを(苦労して)学ぶ必要があるのかについては明快な答えがあるとは思えない.教えるときにはいつもそのことが気にかかる.もう一歩つっこんで解説した方がいい場合でも,それによって受講生側の “死亡率” が増えるかもという主観的確率が高まるときはあえて教えない.そういうトレードオフあるいは損得の計算をそのつどする必要あり.

この記事の最後のところに,「要は分からなくてもずっとやっていると自然と疑問が解消されることがあるので, 「この辺が何かよく分からない」というレベルでもいいから, 分からないことがあるということだけきちんと意識して先に進んでしまうことも大事」であるのに,「昨今の風潮を見ると数学でまで効率を求める雰囲気があるようだ」と書かれている.効率的にさくさくカリキュラムを “消化” することに意義があるわけではなく,むしろ声を大にして異議がある.

◆[蒐書日誌]David J. Balding, Martin Bishop, and Chris Cannings (eds.)『Handbook of Statistical Genetics, Third Edition (2 volume set)』(2007年刊行,John Wiley & Sons, Chichester, ISBN:978-0-470-05830-5 → ダウンロードサイト).1500ページもの総説書がまるごと pdf でダウンロードできるとは.

◆[欹耳袋]WC「学びの面白さの伝え方」(2014年1月11日)※「多くの人は、何が面白いのかもわからず必死に山を登り続けるようなことはしない」– 確かに.とくに必要性の実感がまだ湧かない人たちを相手に話をするときは気をつける.「授業でいうと、最初の数時間がすべて。学習者が少しは前向きに席に座っているあいだに、新しい世界の片鱗を早くチラ見せしてあげる、自分に関係のあることなんだと感じてもらう。それが理想」– この点はワタクシ自身もいつも気をつけている.「教育者として果たすべき役割が、世界の入り口に近い位置で演出に力を入れることなのか、それともプロの研究者仲間として切磋琢磨することなのか」– 評価されるのはいつも後者ばかりだしね.「前者に必要な姿勢と能力を持った人が全体的に少なくて、それが良質な教育コンテンツを世に十分に輩出できていないこと、そのことに十分な危機感を持っていない人が多い」– 教えるワザがパーソナライズされていてうまく共有されない問題.

—— 急いでむりやり促成栽培するんじゃなく,時間・手間・資源を費やしてじっくり学ぶこと.

◆ほのかに鮮やかな夕焼けグラデーション.今日は穏やかな一日だった.TeXLive 2013 をインストールしながら,スペアリブを焼き始める夕暮れの厨房.

◆本日の総歩数=5133歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.8kg(+0.3kg)/ 30.8%(+0.1%)


11 januari 2014(土)※真冬の上野の森うろうろ

◆午前5時半起床.気温は氷点下5.4度まで下がっている.今朝の最低気温は氷点下5.8度.すっきり冬晴れ,ばしばし静電気.もう少ししたら上野の森に出撃する.午前9時過ぎ,つくば駅.今日は午前が日本分類学会連合の総会,午後は公開シンポジウム〈生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト~とくに国内措置について~〉.上野の国立科学博物館講堂にて.午前9時の気温は氷点下0.3度.寒すぎる.午前10時半からの総会に滑り込んで,メーリングリスト TAXA の総会報告のお勤めをすました.

◆午後1時から日本分類学会連合第13回公開シンポジウム〈生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト~とくに国内措置について~〉,開始時間ギリギリに辿り着いたら,科博講堂がすでに満員で,追加の椅子が配置されていた.ひょっとして「ABS問題」はみんな気になっていたということか?

シンポジウムのツイッターはハッシュタグ「#ujssb2014」付きでたくさん流した:

  • [上野]午前の総会を終え,これから公開シンポジウム〈生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト ~とくに国内措置について~ow.ly/stDp4 .科博の講堂が満員やで! posted at 13:00:42
  • @leeswijzer (承前)ひょっとして「ABS問題」はみんな気になっていたということか? #ujssb2014 posted at 13:02:01
  • ラジャー! RT @mothprog: ハッシュタグ #ujssb2014 でいいですか? RT @leeswijzer: [上野]公開シンポジウム〈生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト〉 ow.ly/stDp4 . posted at 13:02:35

  • #ujssb2014 村上哲明センセの開会挨拶と趣旨説明.実は過去20年以上も前から「ABS問題」は持続していたという話.今回のシンポジウムの演者はよりぬき,これ以上の陣営はありえへんらしい. posted at 13:07:17
  • @leeswijzer #ujssb2014 のりピーが大御所になってる! posted at 13:08:21
  • #ujssb2014 生物多様性条約は生物保全だけではなく「経済条約」でもある.自国の生物資源に対する「主権的権利」を認めた.COP10で採択された名古屋議定書はこれ(ABS)に関する国際的規定. posted at 13:19:06
  • @leeswijzer #ujssb2014 「ABS」 とは「Access to genetic resources and Benefit-Sharing」の意味. posted at 13:19:58
  • RT @mothprog: やっぱり公開してしまおう。「名古屋議定書に関する意見交換会」に関するメモ - 生物多様性情報学の出張所 biodivinfo.hatenablog.com/entry/2014/01/… 前に参加したABS関係の会合のあと、勉強がてら書いたメモです。 #ujssb2014 posted at 13:20:28
  • @leeswijzer #ujssb2014 すなわち,「遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な分配」が「ABS」ということ. posted at 13:22:11
  • #ujssb2014 名古屋議定書では,「資源提供国はABSに関する国内法を整備する」「資源利用国は自国で外国のABS法の遵守を監視し,違反に対しては行政的・法的措置を講じる」ことを求めている. posted at 13:24:16
  • @leeswijzer #ujssb2014 とくに,後者が問題となる.海外での研究調査活動での違反は,現地の法律だけではなく,日本の国内法からも罰せられる可能性がある. posted at 13:27:53
  • @leeswijzer #ujssb2014 このABS問題に対する「国内措置」のあり方について,環境省での検討会では長らく議論されてきた. posted at 13:30:25
  • @leeswijzer #ujssb2014 この環境省の「名古屋議定書に係わる国内措置のあり方検討会」について.昨年12月27日に報告書案に対するパブリックコメントが求められている. posted at 13:32:06
  • @leeswijzer #ujssb2014 パブコメ締切りは1月24日. posted at 13:32:30
  • #ujssb2014 分類学者にとって「ABS問題」とは何か? posted at 13:32:53
  • @leeswijzer #ujssb2014 国内措置が厳しくなりすぎると,海外での調査研究に対する足かせとなる危険性がある.生物多様性の理解や保全に対してもマイナスとなるだろう. posted at 13:34:33
  • @leeswijzer #ujssb2014 国内措置はできるだけ「ゆるやかに」なるよう要望する. posted at 13:35:17
  • @leeswijzer #ujssb2014 分子・形態に関係なく生物やその標本はあまねく「ABS」の対象となり得る. posted at 13:36:33
  • @leeswijzer #ujssb2014 2002年の「自発的ボン・ガイドライン」(COP6)を順守すれば問題はまったくない. posted at 13:37:38
  • @leeswijzer #ujssb2014 「ボン・ガイドライン」の指針.事前情報に基づく同意(PIC)を現地に対して申請せよ. posted at 13:39:02
  • @leeswijzer #ujssb2014 提供国機関との「総合に合意する条件(MAT)」で利益配分の契約を結ぶべし. posted at 13:40:10
  • @leeswijzer #ujssb2014 PICは相手国との取り決め,MATは相手機関との契約. posted at 13:40:43
  • @leeswijzer #ujssb2014 正式な契約を結ぶことが肝要. posted at 13:41:35
  • @leeswijzer #ujssb2014 国立遺伝研にはMATのひな形が公開されている. idenshigen.jp posted at 13:42:48
  • #ujssb2014 国内措置については「基礎研究への配慮」と「緩やかな措置」を求めたい.パブコメが求められている今こそ大事な時期である. posted at 13:44:20

  • #ujssb2014 次は邑田仁さんの講演「海外拠点としての植物標本室と海外でのフィールド調査」. posted at 13:48:01
  • #ujssb2014 国立遺伝学研究所・ABS学術対策チーム idenshigen.jp を見よ! posted at 13:49:33
  • #ujssb2014 中国と中国科学院での調査手続きについて(体験事例). posted at 14:26:16
  • #ujssb2014 CITES の窓口が日本にはないという問題をめぐる質疑. posted at 14:35:53

  • #ujssb2014 次の講演は磯崎博司「名古屋議定書で変わること変わらないこと」.演者は環境省検討会の議長. posted at 14:38:29
  • @leeswijzer #ujssb2014 遺伝資源に限らず,他国に存在している「もの」を利用する場合は,PIC と MAT が必要である. posted at 14:45:26
  • @leeswijzer PIC(許認可)と MAT(契約)は,生物多様性条約とか名古屋議定書の「前」から必要な措置だった. posted at 14:48:04
  • @leeswijzer #ujssb2014 PIC(prior-informed consent) は基本レベルの当たり前の手続き. posted at 14:50:03
  • @leeswijzer #ujssb2014 PIC は自己決定権や先住民問題でも広く用いられている.生物多様性とか遺伝資源だけの問題ではない. posted at 14:51:17
  • @leeswijzer #ujssb2014 MAT は当事者間の合意によるさまざまな取り決め.歴史的な積み重ねが基本. posted at 14:55:55
  • @leeswijzer #ujssb2014 _・) 。oO (「衡平性」って初めて見ることば) posted at 14:58:29
  • @leeswijzer #ujssb2014 かつて人類学調査が調査地域を「研究対象」としてのみ扱ってきたことに対する批判が,遺伝資源や生物の海外調査についても適用されるようになってきたということ. posted at 15:02:52
  • @leeswijzer #ujssb2014 MAT は相互合意(mutual agreement)である誠実な契約であればよい. posted at 15:04:12

◆[欹耳袋]ツイッターは保全生物学にとって有益である —— Conservation Biology 誌に載った論説:E. C. M. Parsons et al. | How Twitter Literacy Can Benefit Conservation Scientists | DOI: 10.1111/cobi.12226は,保全生物学にとってツイッターによる情報共有は有益であると述べている.そこに引用されていたいくつかのレファレンス:Emily S. Darling et al. | The role of twitter in the life cycle of a scientific publication | 2 May 2013 /D. S. Shiffman 2012. Twitter as a tool for conservation education and outreach. J. Environ. Studies and Sciences/How the Scientific Community Reacts to Newly Submitted Preprints: Article Downloads, Twitter Mentions, and Citations. PLoS ONE 7(11): e47523. November 1, 2012 doi:10.1371/journal.pone.0047523.ここに挙げた記事のいくつかでは,学会大会会場からのツイートが参加していない多く人々との情報共有と双方向コミュニケーションに役だっている実例がいくつか取り上げられていた.有益なツールとして使えるかどうかはユーザーしだいということ.

◆分類学会連合公開シンポジウム会場からのツイート全体は Togetter「公開シンポジウム 生物多様性条約と名古屋議定書が分類学研究分野へ与えるインパクト  ~とくに国内措置について~ ツイート集」としてさっそくまとめていただいた.感謝感謝.

◆明日は本気出す.

◆本日の総歩数=11763歩. 朝◯|昼−|夜×. 計測値(前回比)=94.5kg(+0.3kg)/ 30.7%(−0.2%)


10 januari 2014(金)※三連休前のわるあがきを

◆午前4時半起床.気温0.7度.あんまり冷え込んでいない.午前6時,朝焼けグラデーション.気温は氷点下0.8度.すっきり冬晴れの観音台は昨日の水たまりが固く凍結していた.今朝の最低気温は2.9度,いまは氷点下0.1度.

◆午前の┣┣" 撃ち —— MAFFIN パスワード変更.当面,MAFFIN ネットワークにつなげることはないだろう.全部「外」におけば「中」に長居しなくってすむから.今朝はずっと所内で WiFi 接続.しごく快適.ストレスなし.全員がパスワード変更するまでは “鎖国” するぞと息巻いているので変更したけど,たんに “帰国” する意欲がなくなっただけで,結果としてワタクシ的な「ノマド度」を有意に上昇させることになった.めでたしめでたし./昨年9月の生物学史夏の学校・生物学基礎論研究会の講演要旨投稿票を事務局に送信.『生物学史研究』90号に掲載予定とのこと./来月の九大農学部集中講義のタイムテーブル案とセミナータイトル案を箱崎に向けて発射.

◆[欹耳袋]結城浩のはてな日記「Twitterで長めの文章をまとめて「連鎖ツイート」する方法(自分あてにリプライする)」(2014年1月10日).確かに「(承前)」だのみで個別ツイートするよりも,スレッドが生成される点でいい方法だと思う.

◆お昼休みの気温は5.4度どまり.冬晴れだったが,北風が強くて,外をふらふらするのはつらかった.午後は居室引きこもり.

◆[欹耳袋]WZ Editor はいまや version 8 にまで進化していたのか. /MEGA for Win は新バージョン version 6 へ. でも,レポート課題は MEGA の旧 version 5.2 for Win でやるように.Major update に飛びついたらヤケドすることが(よく)あるので.

◆午後の┣┣" 撃ち —— Windows 8 更新祭り(昼の部):SONY VAIO Pro 11 着便:さっそくセットアップを開始したが,Windows 8 の update が一時間経ってもぜんぜん終わりまへん.その後に VAIO update もあるんですけど…….一時間経ってやっと Windows 8 更新完了.続いて 続いて,VAIO update 絶賛進行中.Win PC のアップデートは忍耐力の検定ですかそーですか.

◆[欹耳袋]にしむら酒店の通販リストに載っていた「七本鎗・25BY・純米活性にごり酒」の案内文いわく:「未だ酵母が生きている活性にごり酒、かなりの炭酸圧がありキャップシールを剥がした瞬間に噴出し天井にまで届くこともあります」「お怪我や傷害がありましても自己責任となりますので、ご了承の上ご購入ください」– ぜひ買わないと!

◆今宵は〈蒼空〉「25BY純米美山錦おりがらみ(限定)」を開栓.ローストビーフを和風丼に仕立ててみる.ご飯なのか肴なのかよくわからない.

◆夜の┣┣" 撃ち —— Windows 8 更新祭り(夜の部):午後10時半,あのぉ,まだ「更新の祭典」が続いているんですけど…….Windows 8 コワすぎる.なんだかよくわからない巨大なアップデーターがぞろぞろと降臨してる.Windows PC の初期設定は時間を湯水のように浪費する.さらに続く「更新の祭典」…….

◆[欹耳袋]EzXNetwork「Windows版 AirMac ユーティリティの設定方法」(2013年12月13日)※ワタクシはこれで AirMac 接続に成功しました.

—— けっきょく深夜零時半までがんばったところで,未了のまま初期設定┣┣" は翌日持ち越し.リカバリーメディア作成をまだしていない.

◆本日の総歩数=4321歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(−0.1kg)/ 30.9%(+0.4%)


9 januari 2014(木)※年明け初の都内出撃の朝

◆午前5時前起床.雨は上がっているようだ.気温5.5度.午前6時,冷たい雨がまたしとしと降りだした.今年の journal subscription の支払い完了.必須ジャーナルはもちろん私費購入.

◆[自然を名づける]本日の打音:TRCブックポータル「衝突してはいけないのだろうか。」(2013年12月24日)※「訳者もかなり著者に近い意見なのかもしれない」– ピンポン!

◆年明け最初の都内出撃日 —— 午前7時半,つくば駅.今年初の都内出撃日はしとしと雨に濡れている.気温は5.4度.都内は雨上がりの曇り空.小田急の下りは生田駅での車両点検の影響でダイヤ遅延.午前10時過ぎ,玉川大学着.雨は上がっている.晴れ間が一瞬だけ見えたがいまは曇り空.午前10時の都内の気温は8.0度.講義室にて「週末の成人式に出るんだあ」「私は来年よ〜」という学生さんの会話を小耳に挟みながら,パソコンのセットアップ.今日のベイズ高座は MrBayes のゴキゲンが悪くてイマイチだった.来週の最終講義日に捲土重来を期す.午前1時の気温は10.9度.うすら寒い.雨はなし.玉川学園前から駒場へと転戦.

◆[欹耳袋]セキュリティ至上主義による研究環境の窒息 —— MAFFIN メールの所外からの閲覧ができなくなるとの通告メールあり.「MAFFIN 内だったら問題なし」という態度が問題ありまくり.affrc.go.jp アドレスを一括して別のアドレスに転送するか.あるいは廃止してしまうか.現実問題として,MAFFIN「外」で仕事をする上で,越えがたいハードルになるんじゃないかと懸念する.いきなり「壁」で隔てられて MAFFIN から疎外された心地.とりあえず MAFFIN 内の全メールを Gmail に転送する設定完了.自分の身は自分で守る.

◆池ノ上で下車.青空が広がり,日が差している.フランス焙煎をいただきつつ目覚め.

◆[欹耳袋]Kirk J. Fitzhugh 2006. The abduction of phylogenetic hypotheses. Zootaxa 1145: 1-110. [abstract: pdf] ※やっと入手.Zootaxa 誌は農水省独法研究所はもちろん国立大学のどこにも所蔵されていないと情報資料課から連絡あり.

◆[蒐書日誌]組んずほぐれつ —— 一昨日の昼休み,北風に吹かれつつシャロン・バーチュ・マグレイン[冨永星訳]『異端の統計学 ベイズ』(2013年10月29日刊行,草思社,東京,510 pp., 本体価格2,400円,ISBN:978-4-7942-2001-1 → 版元ページ)の残りの部分を読み進む.この本の “ベイズ寄り” の記述は “頻度主義バイアス” のかかった統計学史を中和するためか.『異端の統計学 ベイズ』とデュエルさせる相手は,デイヴィッド・サルツブルグ[竹内惠行・熊谷悦生訳]『統計学を拓いた異才たち:経験則から科学へ進展した一世紀』(2010年4月1日刊行,日本経済新聞出版社[日経ビジネス人文庫1143],東京,504 pp.,税込価格1,200円,ISBN:978-4-532-19539-7 → 版元ページ)がふさわしいだろう.両者の審判を務めるのはもちろんイアン・ハッキング[広田すみれ・森元良太訳]『確率の出現』(2013年12月28日刊行,慶應義塾大学出版会,東京,viii+394 pp., 本体価格3,800円,ISBN:978-4-7664-2103-3 → 版元ページ)だ.そして,そして,場外から “尤度主義” の御旗を掲げて乱入するのはエリオット・ソーバー[松王政浩訳]『科学と証拠:統計の哲学 入門』(2012年10月20日刊行,名古屋大学出版会,名古屋,x+244 pp., 本体価格4,600円,ISBN:978-4-8158-0712-2 → 情報版元ページ).

◆午後3時半,駒場着.気温10.0度,北風が冷たい.講師室にて一休み.本日はベイズ統計学です.午後8時過ぎにつくば帰還.12時間労働(含・移動時間)の一日が終わった.曇り空だが地面が濡れていたのは雨が降ったあとかな?

◆本日の総歩数=11705歩. 朝◯|昼−|夜△. 計測値(前回比)=94.3kg(+0.1kg)/ 30.5%(−0.4%)


8 januari 2014(水)※どこまで続くぬかるみぞ

◆午前5時前起床.気温は氷点下1.8度.今朝の最低気温は氷点下3.4度.薄雲が広がる観音台は風が弱いせいかぴりぴり乾燥した寒さは感じられない.今日は午後から雨が降るらしいが,とてもそうは思えない空模様.全館暖房はまだ効き始めなので,しんしんと冷える居室にて一人用ホカペおん.朝イチの BGM はショスタコーヴィチ〈レニングラード〉から.明るく派手な戦争交響曲.

◆[欹耳袋]The New Classic:坂本邦暢「ルターの時代の放浪医師 菊地原洋平『パラケルススと魔術的ルネサンス』を読む」(2013年1月8日)

◆午前の┣┣" 撃ち —— 来月はじめの箱崎襲撃のプランを練っている.来月はじめの案件なのでそろそろ事前準備をはじめないと./統計コンサルの続きひとつ./玉川大学レポート課題の計算問題のウラを取る作業.データが大きいので系統推定にやや時間がかかるが大丈夫だろう.系統樹の構築では待つのもまた仕事のうちだから./加圧に次ぐ加圧.

◆次なる BGM はショスタコーヴィチ交響曲8番.陰鬱に轟く戦争交響曲.交響曲7番〈レニングラード〉とは大違い.クラくて長い第1楽章を BGM に仕事をするクラい午前中.原稿加圧メールが着弾し,陰鬱パワーがじわじわ溜め込まれる.

◆[欹耳袋]朝日新聞デジタル「(ニュースQ3)独仏の影薄く、中国も陰り…… いえ、第二外国語の話」(2013年1月8日)※ワタクシの世代の少し上だと,ドイツ語やフランス語はもちろん,ロシア語ができる “理系” 人口も多かった./日本経済新聞「若手の発想を政策に活用 総合科技会議、助教ら常勤で採用」(2013年1月8日)※「全国の大学や研究機関の助教級をフェローとして最大10人任命する」.

◆午前中はまだ晴れ間が覗いていたが,その後,雲がだんだん広がってきた.お昼休みにかろうじて10.0度に達したものの,うすら寒い徘徊タイムだった.予報通り雨雲が関東平野の西に接近してきたようだ.

◆[欹耳袋]ドイツで開設されている家系図サイト〈verwandt.de〉では,苗字からドイツ国内での地域ごとの分布頻度を調べられる.たとえば「Hennig」で検索してみると,ドイツ国内でもかなり局在していることが一目瞭然だ.おもしろいサイト./欧州言語の距離ネットワーク:Etymologikon | Lexical Distance Among the Languages of Europe | Posted by Teresa Elms on 4 March 2008.表形的な距離は近縁度と比例するわけではないので,この図を論拠として何かしらものを言うのは慎重であるべきだろう.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 数カ月ぶりに「.jtd」ファイルが降臨したぞ! しかし,あわてずさわがず xfyClient で一網打尽にしてくれる.邪悪なる〈一太郎〉文書ファイル(.jtd)に遭遇してしまった Mac OS X ユーザーは〈xfyClient〉で xhtml 文書に変換した上で,紙に印刷するなり pdf 化すればさくっと “無毒化” できる.ということで,.jtd は除霊されておとなしく pdf になりましたとさ.Mac OS X で「.jtd」を一網打尽にする “秘術” は(いまは配布されていない)xfyClient の他に何かあるのだろうか? ※一太郎ビューワー on Wine という裏ワザは確かにある.

◆暴力的に陰鬱すぎるショスタコーヴィチの交響曲8番を浄化するために,次は交響曲15番で涅槃に昇天しよう.この15番は憂き世からおさらばする曲だ.最後のエンディングがシロフォンやウッドブロックなど打楽器群の「カタカタ……」で終わるのは,イメージ的には〈死の舞踏〉の「骸骨のホネ」が当たる音を連想させる.〈トゥーランドット〉や〈グレの歌〉と同じで “向こうの世界” の響き.

◆ヤバそうな空模様.今日は早めに帰った方がよさげ.冷たい雨が降る夕暮れ.午後6時の気温は6.7度.二週間ぶりのお湿りらしい.ひさしぶりの雨音が新鮮に聞こえる.

◆本日の総歩数=11217歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(0.0kg)/ 30.9%(0.0%)


7 januari 2014(火)※芯まで凍てつく夜明け前

◆午前5時前起床.気温は氷点下6.1度まで下がっている.今季最低レコードを更新するかな.ぬくぬくおふとんから抜け出るのは試練だが,七草粥のしたくをしましょ.朝焼けグラデーション.午前6時には氷点下6.9度まで下がってきた.もうちょいいくか.けっきょく,今朝の最低気温は氷点下7.1度と今季最低となった.凍てつく観音台は午前8時を過ぎても氷点下3.5度.寒中┣┣" 撃ちのスタート.

◆[蒐書日誌]ご恵贈感謝:杉山久仁彦『図説 虹の文化史』(2013年12月30日刊行,河出書房新社,東京,351 pp. + 折込図表,本体価格4,600円,ISBN:978-4-309-25293-3 → 版元ページ)※フルカラー版「虹の本」.虹にまつわる数々の歴史資料の図版満載.『系統樹曼荼羅』よりカラフル./これまたいただきもの:米澤敬『B: PLASTIC BEATLE – ビートルズの遊び方』(2013年12月28日刊行,牛若丸発行/WAVE出版販売,341 pp., 本体価格2,800円,ISBN:978-4-87290-665-3)※松田行正の手にかかると外形まで「B型」だ!

◆午前の┣┣" 撃ち —— 昨年の業績報告┣┣" はやっと追い詰めたので,関連部分をコピーしてもらって提出すればこれにて一件落着(であってほしい)./更新:「統計学へのお誘い本リスト(Version 7-January-2014)」※統計学の科学史・科学哲学あたりを差し替え.カテゴリー間移動項目もいくつかあり./来週金曜の横浜植物防疫所統計研修の配布資料原稿を送信.

◆[欹耳袋]間瀬茂「R バージョン3に寄せて」(2013年10月28日)に,「Rがささやかにネットに公開されてから丁度20年の節目」と書かれていた.ワタクシの過去の悪行録を掘り起こしたところ,1998年8月に「農林水産研究計算センター・SAS講習テキスト・実験計画法と分散分析, 8pp.」という記録があった.この頃までは農水省の統計研修ではSASを使っていたということ.しかし,その5年後の2003年10月につくばで開催された数理統計研修では「Rによる統計解析テキスト,pp.217-244」という記載がある.この期間に統計研修ではSASからRへの置換が完了した.「SASはもうやめましょう」と言ったのはワタクシだったような.大学での非常勤講義でも前世紀末はまだ SAS を使っていたが,悪行録をチェックすると2003年以降はすべて R での実習になっているので,ワタクシ的には「2003年」が「R元年」だ.もう10年が経ったのかあ.

◆正午の気温は6.6度ときのうよりも低いが,陽射しがある分,体感的には暖かい.お昼休みは用事をすませに走り回る.徘徊タイムはなし.

◆[欹耳袋]日経情報ストラテジー編集長・小林暢子「データサイエンティストがいなくなる?」(2013年1月7日)※もともと “データサイエンティスト” には「実体」がなかったということで,ハイ,おあとがよろしいようで.「データサイエンティスト必携とされる統計学の知識についても、「基本理論からきちんと理解するに越したことはないが、100%分かっていなくても仕事はできる」と話すのは…」– ちょっとオモテに出ろ.「データサイエンティスト不足が叫ばれるなか、統計や物理、バイオなどの研究者から民間企業に転じて、分析業務を担う人も増えている。博士課程を修了しても常勤研究者としての職を得られない「ポスドク問題」の解の1つ」– はい? —— ツッコミどころがいろいろあるよーで.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 年越しの査読┣┣" を追っかけ回しているが,あちこち逃げ回られていて収拾がつかない./一両日中に Windows 8 が乗った PC が納入されることになっているのだけど,今からコワくてしかたがない…….梱包を開けたとたん,暴れたり,吠えたり,噛んだりしないだろーか.

◆[欹耳袋]日本経済新聞「農水省、異分野と農業育成 工学・医学部に拠点」(2013年1月7日)|「転換期の農業、技術革新迫る 研究と現場の連携課題 」(2013年1月7日).農学の中だけだと inbreeding になるので,お外に出て outbreeding しましょうということだな.

◆灰色の雲が広がる夕暮れの空.午後5時の気温は6.1度だが,冷え冷えしている.とりあえず,帰るん〜.

◆[欹耳袋]しんぶん赤旗「国立大学に年俸制を強要:文科省 学問の自由と自治に介入」(2013年1月7日)※「「シニア教員から若手・外国人へのポスト振替等を進める」として、1500人分の常勤ポストを確保するためにベテラン教員の追い出し」– はいはい.

◆闇夜の┣┣" 撃ち —— 玉川大学のレポート課題をつくり終えた.今日の┣┣" 撃ちはこれをもっておしまいとしよう.

◆本日の総歩数=4236歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(−0.5kg)/ 30.9%(−0.2%)


6 januari 2014(月)※北風とともに加圧の日常

◆午前5時前起床.気温は氷点下3.0度まで低下している.朝焼けグラデーションが始まる頃には気温は氷点下3.8度.さらに下がる.午前6時,静かに響く時の鐘.今日は雲のない日の出になりそう.気温は氷点下4.6度.きりきり締めあげられる冷え込み.冬晴れ観音台の初出勤日.今朝の最低気温は氷点下4.9度.午前8時の今は氷点下1.3度.空気が乾ききっているせいか,氷も霜柱も見ない.新年朝イチの BGM はギター独奏のヴィラ=ロボス〈ショーロス・1番〉.

◆心機一転しても┣┣" 撃ちの日々は続く —— 朝から微小┣┣" ども掃討作戦が続く:横浜植物防疫所返送/玉川大シラバス登録/東京農大シラバス登録/東大・三点セット準備/1月1日付の「昇給しないよ辞令」を手渡されるクス変更)一式提出.今月の不在率は「6不在日/19労働日=32%」なので,勤務優良職員.

◆[欹耳袋]考古学と系統学 —— 北白川縄文文化研究所「系統の森へ・1[北白川C式]」(2013年12月28日)|「系統の森へ・2[北白川C式]」(2014年1月6日)/BUZZMATOME「型式学的研究法」.

◆今年初めての昼休み徘徊は北風に吹きさらされた1時間だった.正午の気温は7.2度だったが,体感的にはもっと寒かった.シャロン・バーチュ・マグレイン[冨永星訳]『異端の統計学 ベイズ』(2013年10月29日刊行,草思社,東京,510 pp., 本体価格2,400円,ISBN:978-4-7942-2001-1 → 版元ページ)の残りの章を読み進む.完全に “ベイズ寄り” の記述になっているのが興味深い.これまでの “頻度主義バイアス” のかかった統計学史の historiography を中和するにはこういう書き方が必要なのか.

◆[蒐書日誌]Michael T. Ghiselin『Metaphysics and the Origin of Species』(1997年刊行,State University of New York Press, New York, xii+377pp., ISBN:0-7914-3467-2 [hbk] /ISBN:0-7914-3468-0 [pbk] → 書評版元ページ)のハードカバー版が着便した.ペーパーパック版はもうボロボロで造本がアブナくなってきたので.最初は安さにつられてペーパーバックで買うのだが,たいていの場合,その後にハードカバー版を買うことになる.だったら最初から買えって.ちなみに本書には eBook 版はまだないみたいね.

◆午後も┣┣" 撃ちはエンドレスに続く.業績登録作業で午後いっぱい潰れてしまって,しかもまだ終わらないという状態.でも,逢魔が時にならないうちに帰る.夕暮れ時は罔両に鬼が憑いて魍魎になる.

◆[欹耳袋]Ritemail | Traditional Japanese Temari Embroided Balls By 92 Years Old Woman | 5 January 2014./NAVER まとめ「京都人が本気で選ぶ!絶対に間違いのない京都おみやげ5選。」(2014年1月5日)※そばぼうろよりは紫野和久傳の「西湖」を入れて./MSN産経ニュース:長谷川三千子「【正論】年頭にあたり「あたり前」を以て人口減を制す」(2014年1月6日)※そのオチですかっ!(笑)

◆明日も┣┣" 撃ちの日常が続くのだ.延々と.とぎれなく.

◆本日の総歩数=11907歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.7kg(+0.8kg)/ 31.1%(+0.3%)


5 januari 2014(日)※迫り来る┣┣" の遠吠え

◆午前6時起床.気温は氷点下5.2度まで冷え込んで,久々の厳寒の夜明け前.雲間から朝焼けグラデーション.青空に雲が点々と散らばっている.午前8時を過ぎてもまだ氷点下2.0度とは.午前9時を過ぎて気温はやっと1.8度.冷え込みが続く.雲が多くて日差しは差したり差さなかったり.正午の気温5.3度.昨日の同時刻は10度超だったのに,この冷え込み方は身にしみる.

◆[欹耳袋]毎日新聞「学術会議会長:論文数、水増しか HP「1000件以上」」(2014年1月5日)※ま,「白髪三千丈」みたいな極東的誇張表現のひとつということで(笑).ワタクシ的には取ってつけた弁解の方がはるかに見苦しい気がする./10年ほど前に書いた書評:三戸祐子『定刻発車:日本社会に刷り込まれた鉄道のリズム』(2001年2月3日刊行,交通新聞社,ISBN:4-330-68301-6 → 書評・目次)をたまたま読み返した.日本の鉄道のもつ極度に高い punctuality は “日本文化” そのもの.

◆晴れところどころ曇り空.午後の最高気温は6.8度どまり.どうりで寒いはず.明日から “平日” に復帰するために,午後はつくば市下原の〈旅人のコーヒー〉にて修行.禁欲的な抹茶のパンケーキをいただいて,社会復帰を堅く堅く決意したのだった.

◆[欹耳袋]Togetter -「オファーされた仕事を断るかどうかについて」を読んでいると,「どのような戦略で自分の仕事を積み上げていくか」「自分の仕事の全体像を自分でデザインする」「自分の興味・関心・体力は変化する」「世の中も変化する」という発言があった.振り返ってみると,われわれ研究者は自分の仕事を必ずしも自分でデザインできているとはとうてい言いがたい.降ってくる仕事や負わされた業務にいつまでもあえいでいるだけでは研究者の未来はない.

たとえば学会のいろいろな仕事を研究者はボランティア(=無償)で担うことが少なくない.しかし,現在でも学会に関わる業務は農水省独法からは正規の出張として認められていないんだから(みんな年休を取っているはず),いっそのこと「兼業」ということで「オモテの仕事」にしてしまえばいい.研究者が担っている学会業務は,兼業申請して本務から切り離し,別途ちゃんと学会側から「給料」を支払われるようにすれば,時間外の無給労働ではなくなるだろう.兼業申請すると本務地での給料が削減されるので(←農環研の場合),これはもう学会側からちゃんと労働分の給料を取るのがスジだろう.本務地のある常勤研究者であっても,いったん兼業の身分になれば「パートタイム・フリーランス」なんだから,相手に対して強く主張できるだろう.

—— 研究者もそろそろ自分の仕事を自分で “デザイン” してもいいだろう.

◆[蒐書日誌]オーストララシア地域の分子生物地理学 —— Michael Heads『Biogeography of Australasia: A Molecular Analysis 』(2014年1月刊行, Cambridge University Press, Cambridge, xii+493 pp., ISBN:978-1-107-04102-8 [hbk] → 目次版元ページ).一昨年に出た熱帯地域に関する:Michael Heads『Molecular Panbiogeography of the Tropics』(2012年1月刊行,University of California Press[Series: Species and Systematics Volume 4], Berkeley, x+566 pp., ISBN:978-0-520-27196-8 [hbk] → 版元ページ著者論文サイト)に続く第二弾の分子生物地理学本.今回の新刊はオーストララシア地域を対象とする.Léon Croizat も顔負けの驚異的な productivity の高さ!

◆年越しの原稿┣┣" 加圧がいきなり高まる.明日からがコワいな.今日のうちに年越し┣┣" の頭数をできるだけ減らそう.そのためには:明日,朝イチで今月分の不在届一式(出張伺・年休届・兼業願・フレックス変更)を提出しないと.|予算残額を確認しないと.|レポート課題をつくらないと.|Windows 8 の勉強をしないと —— 今年の仕事納めまで「あと355日」だ.ガンバロー.

◆本日の総歩数=837歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=93.9kg(−0.2kg)/ 30.8%(+0.2%)


4 januari 2014(土)※怠惰な日々はエンドレス

◆午前5時半起床.気温氷点下0.3度.雲の切れ目から朝焼けグラデーション.午前6時の気温は氷点下0.7度と冷え込みゆるゆる.朝の取手ピストン往復運搬作業ののち,観音台へ初登場.午前9時の気温は1.7度.寒々しい曇り空.居室にてしばしごそごそしてから帰る.

◆[欹耳袋]SlideShare - Yasuyuki Sugai「RとJavaScript Visualizationを俯瞰しよう」(2013年11月23日).Interactive な web がつくれる RStudio の〈Shiny〉を勉強してみるか.まずはパッケージ「shiny: Web Application Framework for R」をちょいとインストールして.データ可視化ライブラリー〈D3.js〉ってのもあるのか.

◆ぼちぼち┣┣" 撃ち —— 新年早々,外部複写依頼一件.Zootaxa って農水省では所蔵機関なしの雑誌なので./うわわ,新規原稿┣┣" が〜,あわわ.とりあえず「書く書く」メールを返したが,いますぐ逃避徘徊するしかない.

◆[欹耳袋]企画展〈星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会〉2014年1月25日(土)~3月30日(日)@世田谷文学館2階展示室※「本展はこれまでの活動を総括した商會初の棚卸し的展覧会である」.芦花公園まで出向いてみるか./雑役翻訳屋の生活と意見「誤訳の多い軍事用語」※進化学・生態学では “軍事用語” を転用して使うことがわりによくあるので./〈旦那が何を言っているかわからない件〉.

◆脱おせちミッション(その一) —— 「生卵カレーライス」から始まる脱おせちミッション.思い起こせば,昨年のクリスマスイヴの鶏さんの「ホネ遺産」を有効活用すべく,鶏がらスープをしっかり取り,まずは濃厚な鶏雑炊.さらに丸ごとキャベツカレーに転戦させて年越し.正月三が日のおせち攻撃にも耐え抜き,いま欠けることなき満月のごとく生卵カレーライスとして有終の美を飾ることになった(拍手また拍手).生卵とカレーをぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べるシアワセ.

◆[欹耳袋]MSN産経ニュース「【主張】止まらぬ少子化 家庭築く楽しさ語ろう 「衰退」の危機克服へ目標値を」(2013年1月3日) ow.ly/seNQh ※「日本民族は滅び、国家も消滅」「日本では結婚による出産が圧倒的多数」「男性の雇用や収入を安定させる」– おいっ,そーいう固定観念を変えるところから始まるんじゃないのか./朝日新聞デジタル「(異才面談:3)国立情報学研教授・新井紀子さん 人工知能が雇用奪う未来」(2014年1月3日)※「知的作業のうち何を機械にさせ、何を人間がしたほうが効率がよいかを探る」「人間に残される仕事を見つける」— 「ラッダイト」という言葉がにわかに現実味を帯びる.この記事を受けて,翌日の「天声人語」に「人と機械が置き換わる?」(2014年1月4日)が掲載された.

◆夕方の徘徊タイム.今日は筑波大学を抜けて〈Sugaya Coffee〉まで往復.ブラジルの豆をゲットして薄暗がりを帰還.本一冊読了.今日の最高気温は11.9度と,昨日よりも5度近く高かった.年明けしてから寒波はないも同然.

◆脱おせちミッション(その二) —— 今日の夕餉はすき焼き.それに合わせて,東村山・豊島屋酒造の〈屋守[おくのかみ]〉25BY純米おりがらみ生原酒を開栓.うっすら霞んでほのかに微炭酸.ヤモリの裏ラベルを読むと八反錦を使っているとのこと.

◆[欹耳袋]ハーモニカを吹く桐箪笥 —— 昨年暮れに京都の実家を整理していたとき,母親の遺した桐箪笥が “ハーモニカ付き” だった.数十年ぶりに引き出しを開閉したら,ちゃんと「和音」を奏でてくれた.調べてみたら,背景がいろいろあるらしい:桐たんす百報「桐たんすにハーモニカ??」.こんな動画があると教えてもらった:YouTube「音色箪笥のキラキラ星 」.

◆本日の総歩数=10061歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.1kg(+0.1kg)/ 30.6%(+0.1%)


3 januari 2014(金)※読む,書く,食う,寝る

◆午前5時半起床,気温氷点下2.2度.朝焼けグラデーションなう.東の空に薄く雲がかかっている.午前7時,気温は氷点下3.4度.今朝の厨房仕事はなし.

◆[欹耳袋]毎日新聞「文部科学省:世界の頭脳を丸ごと誘致 国立大学を強化」(2013年1月3日)※よくもまあマジシャンのように次から次へと…….こーいう実現可能性(実行可能性)が低い「案」をぽんぽん気軽に出してくるって,要するに責任逃れなんでしょ.「 “いい提案” をしてやったんだぞ」って.

◆新春┣┣" 降誕祭まっただ中ですか,そーですか. —— 昨年の昆虫学会札幌大会のおり,講演終了直後の “真っ白な灰” 状態のとき,次期広島大会元締めから「広島でもトークしませんか?」と打診.「はいよっ」と “灰” が安請け合いしたことをすっかり忘れていた.いましがた,元締めから「広島,よろしく」メールが来て gkbr.ということで,昆虫学会広島大会会期中の2014年9月15日(月)に開催される〈昆虫学会・秋の学校〉でトークさせていただきます./そーいえば,昨年の昆虫分類学若手懇談会での噺も『パンミクシア』に寄稿するようにと農大昆研MTくんから厚木での忘年会のときに念押しされたような気がするけど,きっと空耳だったにちがいない.気のせいだから,平和でココロ安らかな正月三が日を送ろう.

◆[自然を名づける]本日の打音:アマゾン・カスタマーレビュー「環世界センスは“種”の存在を否定できない[By リコリス]」(2013年11月23日)/アマゾン・カスタマーレビュー「気づかなかったこと[By ピカチュウ]」(2013年12月13日).

◆[蒐書日誌]こっちは文字通りの “アマゾン” 本 —— 高野潤『驚きのアマゾン:連鎖する生命の神秘』(2013年12月13日刊行,平凡社[平凡社新書・712],東京,232 pp., ISBN:978-4-582-85712-2 → 版元ページ)※早朝の読了.アマゾン流域 “モンテ” (=奥地)の気温と湿気と臭気と音響と暗闇と幻想がいっぺんに押し寄せてくる.現地の “セルバティコ” (=アマゾン熟達者)たちとともに暮らした著者の過去本に描かれた数々の光景が思い出される.良書.

◆曇り空が広がるお昼時.今朝の最低気温は氷点下3.8度.午前11時の気温は4.4度とめっちゃ寒い.珈琲充しながら,キャベツ繊維カレーに火入れをしよう.『月刊みすず』読書アンケートをみすず書房に送信.2000字ほど書いてしまったけど,まあいいか.

◆[蒐書日誌]西野嘉章(編)『インターメディアテク:東京大学学術標本コレクション』(2013年11月1日刊行,平凡社,東京,400 pp., ISBN:978-4-582-28446-1 → 版元ページ)※読了というか眺了.350枚もある図版のキャプションは英和ひとまとめになっていて,個別に付いていないところがとてもいい.

◆そういえば,ワタクシの統計高座用スライドにも,かつて「OHP」に “手書き” したのをそのままスキャンしたものが残っている. “達筆” はたとえ読めなくても(きっと)いいのだ.今度「ヴォイニッチ手稿」のような手書きスライドをつくってみるか(びょういん直行……)夕暮れの時の鐘が響いている.めずらしいこと.

◆[蒐書日誌]さらに中南米に絡む —— 生物地理学オンライン雑誌:Biogeografía: Bulletin of the Systematic and Evolutionary Biogeographical Association (SEBA), Volumes 1 – 6. ※しばらく動向がわからなかったが,SEBA のジャーナルが2007年の創刊号から最新号まで pdf で公開されている.中南米のスペイン語文献が載っていて情報収集に役立つ./

Juan J. Morrone『Sistemática: Fundamentos, métodos, aplicaciones』(2013年刊行,Facultad de Ciencias, Universidad Nacional Autónoma de México, México, 505 pp., ISBN:978-607-02-4039-3 → 版元ページ著者サイト)※生物体系学の新刊本.メキシコからの入手がとてもじゃまくさそう.概して中南米の本の入手は,オンライン書店ネットワークが張り巡らされた現在でも,地球の裏側の日本から入手するのは手間がかかるし,場合によっては困難なことも多い.現地に行ったときにその場で買うのがベストだったりする./Claudio J. B. de Carvalho e Eduardo A. B. Almeida (eds.)『Biogeografia da América do Sul: Padrões e Processos』(2011年刊行,Editora ROCA, São Paulo, 328 pp., ISBN:9788572418966 → 版元ページ)※この本もいまだにブラジルから入手できていない.今年こそはどこかから入手したい本.

◆今日も鮮やかな夕焼けグラデーション.今日の最高気温は7.4度どまり.終日曇り空で冷え冷えした一日だった.例年なら明日はもう仕事始めだが,今年は明後日までお休みが続く.儲けものと思ってたいせつに使いませう.

◆本日の総歩数=2144歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.0kg(0.0kg)/ 30.5%(−0.5%)


2 januari 2014(木)※新年二日目も怠惰は続く

◆午前5時半起床.気温氷点下0.2度.ワタクシがもっている C. P. Snow『二つの文化と科学革命』の訳本やら原書やら関連論文集はいったい本棚のどこに埋まっているのか皆目わからない.震災後,行方不明になってしまった.こんな状態で寝入って,初夢に C. P. Snow さんのアノご尊顔が出てきたりしたら即アウトやな……と心配するまでもなく,初夢のないまま夜が明けてしまった.昨日の暖かさといい,今朝の冷え込みのなさといい,寒気は緩みっぱなし.朝焼けグラデーション.午前6時,気温は氷点下1.4度.夜明け前の最低気温は氷点下2.0度だった.まだまだ緩いな.

年越しのキャベツカレーの火入れ.昨年末から仕込み始めて4日目になるが,お餅に追い立てられて食卓に登場する機会がまったくない.丸ごとキャベツはすでにあとかたもなく “植物繊維” に成り果てている.今日も朝から〈大七・妙花闌曲〉をいただいてほろ酔いスタート.正月三が日は仕事メールはもちろん個人メールもほとんどこないのがよろし.

◆[蒐書日誌]西野嘉章(編)『インターメディアテク:東京大学学術標本コレクション』(2013年11月1日刊行,平凡社,東京,400 pp., ISBN:978-4-582-28446-1 → 版元ページ)※東京大学が丸の内の東京中央郵便局跡地に2013年3月に開館したJPタワー学術文化総合ミュージアム〈インターメディアテク〉の展示図録./高野潤『驚きのアマゾン:連鎖する生命の神秘』(2013年12月13日刊行,平凡社[平凡社新書・712],東京,232 pp., ISBN:978-4-582-85712-2 → 版元ページ)※30年間に及ぶ南米紀行の総括.カラー写真が欲しかったな.

◆[欹耳袋]毎日新聞「ウナギバトル熱帯へ:稚魚激減 でも皆が待っているから」(2014年1月1日).絶滅したら元も子もなくなるという視点はアナタにはないのか./NAVER まとめ「最近の機内食がかなりレベルアップしていた」(2013年12月30日).閉じ込められた機内では「食事」はとても重要な要素.〈機内食・ドットコム〉のような比較サイトがあるとは知らなかった./NY Times | Cost of Being Mayor? $650 Million, if He’s Rich | 29 December 2013 ※ニューヨーク元市長は「現代のメディチ」か!

◆おせち料理は早々と過去のものとなり,時代はいまローストビーフへ.お昼すぎに400グラム×2本の塩胡椒もみこみと緊縛をすませ,和風下味でつけこむ.手のひらが行者ニンニクくさい.焼くのは夕方.

◆本日の最高気温は12.0度と元日よりも大幅に低かった.夕方の洞峰公園まわり徘徊を小一時間.洞峰池はすっかり冬景色.ジョギングしている人もまばらだった.正月三が日はさすがにどこの店も閉まっている.洞峰公園から二宮までを細く貫く “けもの道” をたどって帰還.午後5時の気温は6.4度.夕焼けグラデーションからすとんと日没へ.

下準備が終わったローストビーフを焼き始める.いつも通り,150度で40分.うまく焼き上がったようなので,戸外で急速冷却.ご飯が炊ければ年越しキャベツ “繊維” カレーをやっと食卓に登場させられる.昨年暮れから仕込み始めたので,キャベツはすべて “繊維” と化し,鶏がらスープのステージから残存し続けた丸ごとニンジンだけが形を残存させている.

◆飲んでは読み,食っては寝るという怠惰な正月休みは明日も続くのだ.

◆本日の総歩数=8500歩. 朝◯|昼◯|夜△. 計測値(前回比)=94.0kg(0.0kg)/ 31.0%(−0.1%)


1 januari 2014(水)※小春日和の元旦は美し酒

◆午前5時半起床.気温は氷点下2.0度.さっそくキャベツカレーの火入れ開始.今年もよろしくお願いいたします.午前6時半,朝焼けグラデーション.初日の出が拝めそうな空模様.昨年最後の日録を更新だん.お正月の初仕事であるメーリングリストへの新春月例アナウンス.午前7時前,初日の出を拝む.最低気温は氷点下3.1度だった.

◆さて,御神酒の用意をしないと.おせち料理とともに〈大七〉生酛純米大吟醸「妙花闌曲」雫原酒を開栓.「妙花闌曲」はその重層的な風味を味わうためにフルートグラスでいただくのがお作法.そのあおりで〈風の森〉秋津穂純米大吟醸しぼり華も空っぽになった.さらにパワーアップした背徳の行く末を予期させるものがありまくり.

◆EVOLVE への年頭あいさつ:

明けましておめでとうございます.

1994年9月1日に開設した EVOLVE は今年で20年目を迎えます.インターネット上のコミュニティーの選択肢がいくつもある現在では,メーリングリストという形式は “枯れ上がった” 古参システムです.

運営者がオモテに出て対処しなければならない緊急事態は近年はまったくなくなりました.その意味では「空気」になったといえるでしょう.

メーリングリストは開設直後の “離陸” 時がもっとも神経を使います.いったん水平飛行に入ればあとは何もしなくても大丈夫.国内外で長期にわたって稼働しているメーリングリスト(たとえば TaxaCom のような)をいくつか見ていると, “枯れ上がった” システムならではの安定した使われ方をしているようです.

EVOLVE でひとつ問題があるとしたら,過去の「投稿アーカイヴ」をどうするかという点です.現在は会員のみが「アーカイヴ」を閲覧できます(下記の案内をごらんください).しかし,将来的に EVOLVE が “着陸” することになったとき,過去の資産としてのアーカイヴをどのように保全するかという問題が浮上してくるでしょう.

さてさて,いったいどうすればいいのかな…….

本年もよろしくお願いいたします.

—— マジな話,そろそろ “着陸” のことを考えないといけない年齢になった.

◆午後の気温は14.9度まで上がり,厚手の冬服は不要な小春日和だった.夕方の初歩きはイーアス往復.元日にもかかわらず駐車場も館内も激混みだった.元日の夕餉は〈風の森〉「露葉風 純米吟醸 笊籬採り」開栓.四合瓶やら一升瓶が次々に転がっていく快感.

◆[蒐書日誌]元旦から酔っぱらい本三昧 —— 年明けに刊行される酩酊女子制作委員会『酩酊女子:日本酒酩酊ガールズ』(2014年1月刊行予定,ワニブックス → 酩酊女子制作委員会)を注文.石原たきび(編)『酔って記憶をなくします』(2010年10月1日刊行,新潮社[新潮文庫・い-105-1],東京,248 pp., ISBN:978-4-10-133691-6 → 版元ページ)と続編:石原たきび(編)『ますます酔って記憶をなくします』(2011年5月1日刊行,新潮社[新潮文庫・い-105-2],東京,251 pp., ISBN:978-4-10-133692-3 → 版元ページ)はすでに昨年大晦日に届いた.ちなみに,『酔って記憶をなくします』にはワタクシの知人の “武勇伝” が載っていると聞いている.この2冊はたてつづけに読了.世の中,上には上があることを痛感したしだい.ワタクシ,まだまだ修行が足りまへんな.

◆[欹耳袋]パン袋クリップ(Occlupanid)製造元 —— 文化系統学では「Occlupanid」と命名されている「食パン袋クリップ」の製品名は「バッグ・クロージャー(bag closure)」と呼ぶらしい.国内で製造しているのは埼玉にある「クイック・ロック・ジャパン」一社のみとのこと.親会社である〈Kwik Lok〉のサイトには製品カタログを含めていろいろな情報が載っている.

◆ここ10年ほど,年賀状はいっさい書かないことにしているので,世間的な正月ならではの┣┣" は皆無.その代わり,年越し┣┣" どものお世話を考えないと.

◆本日の総歩数=12131歩. 朝△|昼−|夜△. 計測値(前回比)=94.0kg(+0.2kg)/ 31.1%(+0.1%)


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