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日録2012年8月 


31 augustus 2012(金)※三宮微熱圏潜伏の日々の終わり

◆午前5時半起床.今朝をもって最後の「うう……(三宮編)」にしよう.夜の三宮には日本酒ラヴァーズたちのための〈酒の細道〉があるようだ.しかし,神戸の日々も今日でおしまい.明日からはこの上もなく清らかな(食)生活へ移行しないとたいへんなことになる.

◆[欹耳袋]本日募集開始 —— 第166回農林交流センターワークショップ〈分子系統学の理論と実習〉2012年10月31日(水)〜11月2日(金)@つくば → 受講生募集ページ.諸方面に宣伝しまくり.

第166回農林交流センターワークショップ:分子系統学の理論と実習

日時:2012年10月31日(水)~11月2日(金) 場所:農林水産省 農林水産技術会議事務局        情報通信共同利用館(電農館)        3階 セミナー室 (つくば市観音台2-1-9)   主催:筑波農林研究交流センター    農業環境技術研究所 対象:産学官研究者 定員:30名|参加費無料(交通・宿泊費は自己負担) 〆切:2012年9月27日(木) 要項:http://sto.affrc.go.jp/event/workshop/166ws カリキュラム 2012年10月31日(水)   9:35-10:30[講義]「生物体系学概論」 三中信宏(農業環境技術研究所)  10:30-12:00[講義]「分子進化学と分子系統学」 斎藤成也(国立遺伝学研究所)  13:00-15:00[講義・実習]「ゲノム情報の探索と配列のアラインメント」 伊藤剛(農業生物資源研究所)  15:00-17:00[講義・実習]「MEGA 5 を用いた分子系統解析」 田村浩一郎(首都大学東京) 2012年11月1日(木)   9:00-10:30[講義・実習]「分岐年代のベイズ推定」 井上潤(東京大学大気海洋研究所)  10:30-12:00[講義]「系統学が解き明かす魚類進化の謎」 宮正樹(千葉県立中央博物館)  13:00-15:00[講義・実習]「系統ネットワークの理論と応用」 北野誉(茨城大学)  15:00-17:00[講義・実習]「系統推定結果の表現と認識」 岩崎渉(東京大学) 2012年11月2日(金)   9:00-10:30[講義・実習]「分子系統樹に基づく共進化の分析」 川北篤(京都大学)  10:30-12:00[実習]「分子系統樹推定に適した配列データセットの作成」 田辺晶史(京都大学)  13:00-14:00[実習]「分子進化の統計モデリングとモデル選択」 田辺晶史(京都大学)  14:00-15:00[実習]「最尤系統樹推定と系統樹の信頼性評価」 田辺晶史(京都大学)  15:00-16:00[実習]「系統樹・系統仮説の可視化と系統仮説間の統計的比較」 田辺晶史(京都大学)  16:00-17:00[質疑]「質疑討論」 三中信宏(農業環境技術研究所)・田辺晶史(京都大学)

◆[欹耳袋]「世界の国名の発音」 [YouTube]確かに「国名」の発音って意外に難しいもんなあ.「アルゼンチン」なんかもうたいへん.スペイン語風に「アルヘンティーナ」と言うとよく通じた(個人経験).

◆神戸の宴のあと —— 夕日に燃え立つ京都の家並みをあとに,五日ぶりのつくばへの帰路.関西はどこに行っても極度に蒸し暑かった.秋はまだ西に到達していないということか.名古屋を過ぎて,夕暮れの山々の稜線をまんまるのブルームーンが照らしている.新幹線の車窓越しにお月見.午後9時半につくば帰還.ブルームーンが空高く輝き,三宮に比べればはるかに爽やかな夜風が吹き,センター広場の周囲ではすだく秋の虫の合唱がそこかしこに.五日ぶりに「秋」を実感した.

—— これにて神戸・背徳の日々は終わりを告げ,明日からは悔い改める日々が始まる(喰い改めるではない).

◆本日の総歩数=5366歩. 朝○|昼△|夜−. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


30 augustus 2012(木)※今日もまたポーアイにわたる朝

◆午前6時起床.今朝の最低気温は26.4度.どうしても熱帯夜ラインを下回らない.雲が多い朝の神戸.さて,今日も学会は続くのだ.延々と.熱帯夜と真夏日のエンドレスな連鎖.海風がときおり吹くのが救いといえば救い.しかし,凪の時間帯はこの上なく暑苦しい.

◆[系統樹思考]本日の反響: 川俣雅弘「経済学史研究への科学的アプローチ」[pdf] .「社会科学の歴史はむしろ生物の進化と同じ ように,理論の系統樹によって表現されるものと考えられる」.

◆ポートライナー通勤の朝 —— 神戸港を眼下に見おろしながら国際会議場に向かう.ポーアイの人口都市の真上からギラギラと照りつける残暑の日差しから隠れることもできずもうどうしようもない.学会に逃げ込んでも┣┣" は追いかけてくる.昼休み,飲食禁止の大ホールにて,攻め寄せる┣┣" を撃ちまくる.分会次期職場委員は確定した.出席できない明日の分会定期大会資料は配布をまるなげした.午後は,Biomarker statistics のシンポ会場に陣取って,神戸港を越えて上陸してくる数々の┣┣" どもを沖に追いやる.豊後と日向の統計研修旅の段取り.まずは日向統計巡業の日程候補を宮崎県に送信.

◆[欹耳袋]大栗博司のブログ「役に立たない研究の効能」(2012年8月30日).「「興味の赴くままに研究しているのだ」と突き放すのではなく、質問の意図を真摯に受け止めて、基礎科学の普遍的価値について丁寧に説明するようにしています」.基礎科学の意義をまじめに説明し続けることは正攻法.ワタクシの場合,就職して以来ずっと「その研究は何の役に立つのか?」を問われ続ける環境にあったので,どんなに抽象的・理論的・哲学的な研究テーマを設定しても,「こういう場面で役に立つ可能性がある」と相手に説明できる心の準備がある.これは側方からの援護射撃みたいなもの.

◆背徳の三宮ナイト(四日目) —— よくまあ連日連夜飲むなあという内外の声をよそに,今夜もまた背徳の街へと溶けこんでいく.出張先でのこういう生活も今夜が最後だ.日本酒バー〈たちきや〉にて.まずは和歌山〈車坂〉から.いきなりガツンと.次いで,広島〈竹鶴〉生もと.どっしりして豊かな味わい.そして,淡路島の数少ない蔵〈雲のごとく〉山廃無濾過生原酒.米は五百万石.アテはかしわ刺身のわさび醤油和え.心地よい時間がどんどん過ぎていく.

—— しかし,心地よい背徳の日々も今日でおしまいにしないと社会復帰できなくなる.研究者にとって学会参加とそれに付随する「非日常」は生活の重要な部分を占めている.それをエンジョイしつつも再び「日常」に戻らないといけない.

◆連日の真夏日と熱帯夜にからだが慣れてくれればいいものを,まったくその兆候がない.朝から晩まで一日中「微熱」状態が続いているようなもの.明日つくばに帰ったら残暑は少しはマシになっているのかな.

◆本日の総歩数=9303歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


29 augustus 2012(水)※本日臨時京都ミッションにつき

◆今朝の神戸は雲が広がる空模様.しかし,あいかわらず27度台の熱帯夜で,午前7時の気温はすでに28.3度.今日は臨時の京都ミッションが予定されているので,午後は瞬速移動する.京都は雨になるのかな? ふと気がつけば,ゲラ読め┣┣" どもがペンギンの幼鳥のように周囲を取り巻いていた.読む読む.

◆[欹耳袋]タイトルにだまくらかされてはいけません —— 『〜入門』とか『〜概論』という書名はとりわけ誤解されやすいかも.本のタイトルには『〜入門』と書かれているのに,「ぜんぜん入門書とちゃうやんか」という苦い経験は一度や二度ではない.『〜入門』とは,「この門から入ったら誰でもらくらく身につくよ」という意味ではなく,「この門から入って死ぬほど修行しなさいね」ということだ.入門とは出家と同義.ラクして身につくわけがない.もちろん,『系統推定論出家』とか『進化ゲノム学出家』とか『分子生態学出家』ってタイトルの本が売れまくるとはとても思えないが.

◆臨時京都ミッション —— 曇って蒸し暑い朝.JR三ノ宮駅から移動.一時間ほどで京都に着いた.ミッションにとりかかる前に,とりあえず地下街の〈イノダコーヒ〉で「アラビアの真珠」をお砂糖&クリーム入りでいただくことがお作法.京都もほどほどに真夏日やな.分会の次期職場委員を選出せよとのヒミツ指令がつくばから飛んできてあたふた.とりあえず,班員に「次,だれやねん?」メールを一斉発信する.めんどくさ┣┣" は瞬発征伐すべし.南から雨雲が忍び寄ってきている.洛南はもう降ってるらしい.ミッションの移動に支障がありまくり.しかし,予定を変えるわけにはいかないので,生暖かい雨の中をタクシーで目的地に移動する.ミッション終了.雨はなお降ったり止んだりしている.気温は27.5度まで下がったものの,湿度が高くて不快指数が高すぎる.最低最悪の梅雨時のような空模様.さて,涼しいところで一休みして,散発的に着弾する┣┣" 集団になぐりこむ.たまには「卓袱台返し」をすると心地よい.

◆背徳の三宮ナイト(三日目) —— 三宮で昨夜オープンしたばかりの〈ボデガ〉にて.女性マスターがひとりで切り盛りする日本酒バー.最初は高知の〈文佳人〉の「夏純吟」.すっきり酸が立つ夏向きのお酒.お化けラベル.続いて,同じく高知・四万十川の〈無手無冠〉の純米活性清酒「やぶの友」.初開栓とのことでお手伝いしたのだが,ガス抜き栓だったせいか,そんなに炭酸ガスは強くなかった.オリはとても多い.まだまた続く.秋田〈新政〉の「亜麻猫」.焼酎用の白麹を使った仕込みという特殊な酒造りをしている.するりとしたのどごしは甘いから? 次は三重〈妙の華〉の特別純米「英(はなぶさ)」.お,これは昨日出会った老けた〈るみ子の酒〉とは正反対にうまい.秋田の〈一白水成〉の雄町.最後は,出雲の〈天穏〉の純米吟醸をぬる燗で.この店は高知のお酒がいろいろそろっていた.グラスは特注のとんがり底で木枠に入っている.肴は「おばんざい」と称しているとおり,カウンターに大皿でずらりと並べられていて,自分で選ぶことができる.

—— 今夜もささやかなひとり酒宴ということで.プチ背徳.

◆本日の総歩数=11232歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


28 augustus 2012(火)※炎天ポーアイに通う日々は修行

◆午前5時半起床.うう…….最低気温が27.0度というのは熱帯やなあ.暑い部屋でじっとがまんして仕事していると文字通りイノチに関わるという話をいま聞いた.設定温度ではなく実現温度が大事.外は相変わらずのカンカン照りで,ポーアイにわたるのがいやになる.熱帯夜と猛暑日の神戸を離れてポートアイランドに来てもやはり暑いものは暑い.

◆瀬戸内海を越えてポーアイに押し寄せる群体┣┣" —— 来月,池袋のジュンク堂書店で〈文化系統学への招待〉ブックフェアが来月から一ヶ月間の予定で開催される.その出品本のリストアップとコメントをつけ,さらに依頼もせよというお達し.

◆[欹耳袋]Togetter - 「川端裕人さんが語る『宇宙怪人しまりす』」 ※しまりす先生はポーアイの〈IBC 2012〉で八面六臂の大活躍中.最後に言及されている「リヴァイアさん、日々のわざ」のコメント欄が何だかおもしろい展開になっている.ワタクシもいつの間にか登場しているし(笑)./Togetter - @May_Romaさんによる【海外で自分の身を守る方法】

◆午前のセッションはすべて終わり,それぞれランチタイムの「obento」やサンドイッチを抱えてうろうろしている.ロビーよりも講演会場の方が涼しく温度設定してあるのはアブラを売らずにまじめに講演を聴きなさいという戦略? そろそろ午後のセッション開始.海外からの参加者はこの暑さの中,Tシャツ+短パン+サンダルという人が少なくないが,日本人参加者はスーツにネクタイの率が有意に高い.Approximate Bayesian Computation (ABC) のセッションに潜り込む.

—— 二年後の IBC はフィレンツェで開催 - 〈IBC XXVII: Florence 6-11 July 2014〉.

◆国際会議の合間に,突発的キングギドラ型群体┣┣" は三つのアタマを切り落とし,これにて征伐完了.返す刀で,つくばから飛んできた┣┣" を瞬速で弾き返す.秋の分子系統ワークショップの受講生募集に関する段取りなど.秋に向けていろいろ動き始めた.

◆[欹耳袋]The EOL Biodiversity Synthesis Group | Megatree Publication | 27 August 2012.※Ecology 誌の系統学特集号に載った論文に関する言及.メタアナリシスのようなものかな.

◆正午過ぎに気温が34.2度まで上がり,うわ今日も猛暑日かと身構えた.しかし,午後になって雲が広がり,気温はするすると真夏日ラインを割り込み,午後4時には29.9度となった.ときおり吹く海からの風が涼しく,神戸って住みやすいやんと感じた次第.夜はパラダイスやし.

◆背徳の三宮ナイト(二日目) —— 宿泊先のホテルのすぐウラにある〈才谷梅太郎〉へ.雑居ビルの四階にいきなり広がる日本酒ワールド.まずは鳥取〈鷹勇〉の辛口純米から始まる背徳ナイトの二晩目.続いて近江〈七本槍〉の「純米吟醸」.酒米は吟吹雪.お造り盛り合わせがとても美しい.たまり醤油・海塩・大蒜葉の酢味噌和えを添えて.香川の〈誉凱陣〉純米吟醸.山田錦.熊本9号酵母.いつもは〈悦凱陣〉を飲んでいるので,〈誉凱陣〉は初めて.次は,高知〈亀泉〉純米吟醸生酒.CEL-24酵母.八反錦.この濃厚なパイナップルの香りはすごいなあ.地元ではこの〈亀泉〉とトマトジュースを一対一で混ぜて飲むらしい.アテはジャコ天を生姜醤油で.かま焼きが運ばれてきたので,大阪〈秋鹿〉の「へのへのもへじ」を.純米吟醸無濾過生原酒.蓮根のごっつい天ぷらが来たので,福島〈飛露喜〉の特別純米を注文する.これにて打ち止め.帰りがけに「お試しを」と出されたのは,もとは三重〈るみ子の酒〉なのだが,蔵の奥に何年も安置されていたというありえない酒.見た目は黒糖プリンのような茶色っぽいクリーム色.味は……「酸っぱくなったスジャータですね」と言ったらマスターが大ウケしていた.今日はハシゴしないのでしごく健全ナイト.

マスターの情報では,〈ボデガ〉という新しい日本酒バーが三宮駅近くに今夜開店したそうな.場所は中山手通1-8-1 明関ビル二階.常連さんのなかにはすでに〈ボデガ〉経由でここにたどりついた人もいる.

—— 来月のイベント:〈日本酒LOVERS神戸2012〉2012年9月17日:12:00~16:00,神戸サンボーホール.ここ〈才谷梅太郎〉と昨日行った〈ひの〉,そして薦められた〈たちきや〉がタイアップして主催する日本酒イベント.

◆三宮の夜は深く広い.

◆本日の総歩数=7062歩. 朝○|昼−|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


27 augustus 2012(月)※ポートライナーで島にわたる朝

◆午前5時過ぎ起床.外はもう明るくなっている.外の気温は27.0度.トロピカルな神戸の朝.それにしても私的なつながりで,ここのところ訃報が多すぎるな…….朝ごはんを食べてからポーアイに出撃だ.すでに30度を越えた三ノ宮駅で「ICOCAカード」を新規につくってしまった.どこICOCA〜,あこICOCA〜,ほなICOCA〜.

◆ポーアイに通う日々の始まり —— ポートライナーで島に渡る.考えてみれば,ポートライナーに乗るのも,ポートアイランドに行くのも初めてのことだ.市民広場駅で降りて,神戸国際会議場に向かう.気温32.0度.外は暑いなんてもんやないな.午前9時から〈IBC 2012 Kobe〉の開会式.前回,日本で国際計量生物学会が開催されたのは1984年のことだった.新宿の京王プラザが会場だったと記憶している.大学院生のときで,発表こそしなかったが,いまでも印象に残っている.今朝の開会セレモニーで「前回の東京大会に参加した人は?」と挙手したら,意外にも20人ほどホールのあちこちから手が挙がった.24年前の時間を飛び越えた一瞬.当時のIBCを切り盛りしていた日本人研究者の多くはすでに鬼籍に入ってしまった.

◆大ホールでの開会セレモニーのあと,コーヒーブレーク.今回のIBC会場は無線LANが通っていて快適.前回の東京大会ではインターネットというものがそもそも存在していなかった.きょう午後のセッションの部屋(Room 401+402)を下見する.スクリーンのサイズがかなり小さいせいか,部屋の後ろからだとスライドの可読性が低くなる.前の方に座るしかないな.マイクもイマイチ.大きな声で話すことにしよう.

◆[欹耳袋]一枚の文字スライドに,耳なし芳一の経文のごとく,みっしり文字をつめ込まないでください.「字が小さくて申し訳ありません」と弁解するくらいなら,最初からもっとフォントサイズの大きな字数の少ないスライドをつくりましょう.マジで視力検査パネルのようなスライドが連続すると目がキケン.部屋の最後列からでもスライドが可読であることが最低条件.だから,小さなセミナー室と大きな会議室ではプレゼン用スライドに要求される基本レイアウトの必要条件が大きくちがっていると思う.すぐれた可読性のある「数式スライド」をつくるにはどうすればいいだろうか.添字はパージするしかないか…….講演者が壇上で延々と「読経」を始めると,聴衆は安らかな「瞑想」に入ることができる.

◆休憩タイムのお茶うけのお菓子として「どら焼き」や「草餅」が並べられている.すばらしい!

◆午後,そろそろPCセンターにスライドをもちこむか.今回のプレゼンはすべて遠隔操作だ.午後のセッションが始まった.やはり前の方に座るとスライド可読性がてきめんに改善される.外気温は33.8度まで上がってきたが,会議場の中にいるかぎり無縁.しかし,自分の講演と座長仕事が終わらないことには落ち着かない(早く解放されたいな……).午後4時過ぎからの一般講演セッション〈Contributed 10 : Analysis of Ecological Data (1)〉がワタクシの仕事場.座長と演者の兼務というのは初めて.自分のトークが終わってもぜんぜん解放されない.座長仕事は講演とはまた別に気を遣う業務だ.学会講演をきちんと聴く最良の方法は「座長をする」ことかもしれない.午後5時半,セッション終了.これでこの学会でのワタクシの「公務」はすべておしまいだ.お疲れさん>自分.

◆背徳の三宮ナイト(初日) —— 夕暮れに沈む三宮界隈は背徳が幾重にも漂っている.「[質問]三宮駅の近くで日本酒のおいしいお店はないかいなあ〜」にいろいろ情報をお寄せいただきどうもありがとうございます.これから夜の三宮の中山手通あたりをちょいと探索してきます.まず一軒目は〈酒糀家〉.〈開運〉の純米吟醸から始まるひとり祝宴.次は広島・三次の〈瑞冠〉の純米酒.肴は桃とエリンギのバター炒め.続いて,同じく〈瑞冠〉の山廃本醸造.甘長の素焼きとともに.〈石鎚〉吟醸・夏吟・槽搾り.すっきりうまし.和歌山の〈南方〉特別純米.香川の〈悦凱陣〉と同じオオセトを使っている.無花果の天ぷらとともに秋田・太平山の〈津月〉の山田錦・袋吊り中取り無濾過生.鯛のあら炊きがきたので,宮城の〈両国〉のぬるかんを注文なう.この瀬戸鯛は「たもり」というらしい.レバーペーストがうますぎて死む~.「3号生」とだけラベルが貼られたアヤシくボディのあるお酒が寄り添ってきたぞ.酒は酒を呼ぶ.

店を変えて.二軒目は〈ひの〉にて,兵庫の〈竹泉〉純米吟醸「幸の鳥」から再起動.続いて〈奥播磨〉袋しぼり.兵庫ですなあ.京都の〈玉川〉はアルコール度数21度ってマジですか(菌が死むぞ).それにしても,いったいどれだけ呑むねん>ワタクシ.

—— リーズナブルな時間に帰還したものの,いろいろ誘惑が多すぎるエリアですなあ.

◆本日の総歩数=8062歩. 朝○|昼−|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


26 augustus 2012(日)※つくばから神戸へお祭りの旅路

◆午前6時のろのろ起床.外は朝日がぎらぎら.最低気温は22.7度まで下がったらしいが,日差しが暑くて日中が思いやられる.早朝の時間帯のつくばセンター近辺は静寂そのものである.

◆お祭りの朝の背徳 —— フランスのAOCフロマージュ「シャウルス(Chaource)」を朝食用に切ってみた.白カビチーズでありながら,カマンベールとはまったくちがう風味.とりわけ,今回のは熟成が進んでとろとろな状態.うますぎる. 中心部分がさくっとしている若いシャウルスとはぜんぜんちがって,カットしたとたん,中身がダムが決壊したように流れだす.白カビチーズとは思えない濃厚さ.朝っぱらから食べるフロマージュではなかったと深く深く反省している.フルボディの赤ワイン所望. 世の中には casu marzu とか mimolette のような「キケンなチーズ」もあるが,シャウルスはただの白カビなので安全安心.

◆[欹耳袋]昔語りの光と影 —— ワタクシ自身は,いくつもの偶然に導かれて現在の研究者人生を歩んできたと思っているので,自分の「個人史」は自分のためだけにあると考えている.他人の役に立つはずがない.個別の歴史から何かしら一般的な教訓を得ようとしてシアワセになれるはずがない.研究者世界の生存者は,各々が自分の過去をふりかえって「理由づけ」したくなるだろう,しかし,研究者を取り巻く生存環境は変化するから,過去の自分の「成功譚」や「逸話」が他者にもそのまま通用すると考えるのは想像力が欠如しているとしか言いようがない.昔話は今に通用しないということだ.

「あんな人生があった」とか「こんな人生もあった」と思えるのは retrospective にのみ可能で,predictive にそういう選択を意図的にできるとは思えない.いまの研究者を取り巻く状況の中で,研究者人生をリプレイしたとき,ワタクシには同じ人生を歩める自信はない.この点に関しては「コンウェイ・モリス的」ではなく「グールド的」な人生観をもっている.研究者人生航路の複数の選択肢はあとからわかるのかもしれない.

その一方で,研究者人生のいろいろな選択肢のデータベースをもっていることは大切だと思う.だからといって,研究者の「理想的タイプ」を探し求めてもしかたがない.研究者の「トークン」が列挙出来るだけだから.さまざまな研究者トークンに出会うことが経験になると考えるべきだろう.指導教員や年上の研究者から必ずしもその情報が得られないのは不幸なことだ.

—— 数々の予期しない「偶然」に感謝することはあっても,予定調和的な「必然」を拝んだことはない.

◆西への旅立ち —— 午後2時前,スーツケースを転がして,猛暑の日差しが照りつけるつくばセンターに向かう.お祭り一色のつくばセンターを旅立って,西への移動だ.つくばの気温は33.5度まで上がったが,神戸はいったいどれくらいの酷暑なんだろうか? 午後4時,東京駅.新幹線の車内は混んでいる.今日の都内は34.8度まで上がったか.神戸はといえば最高気温35.4度ですか.トロピカル日本に避暑地はないのか.名古屋まで東海地方はずっと西日に炙られていた.あと一時間の乗車.トンネルを抜けるとそこは新神戸駅だった.

◆[欹耳袋]きっちり24時間後には「山場」を越えてしまっているという未来完了形の事態は毎度毎度のこと.

◆地下鉄で三宮へ出て,てくてく数分歩いてやっとホテルにチェックイン.今日はどこに行っても暑かったので,さすがに疲れた.午後7時を過ぎても30.6度と真夏日ラインを割り込まないトロピカル神戸のとある修道院風ホテルにチェックイン.明日から神戸国際会議場で国際計量生物会議(the XXVIth International Biometric Conference)が開催される.ほんとだったら今ごろ神戸国際会議場では Welcome Reception が山場を迎えているはずなんだけど…….その明日が講演と座長の「お仕事日」なので,さすがに背徳はよろしからぬと自分会議で即決.夕食はささやかにかつ清らかに.つくばからやってきて,東京駅中央コンコースに新装開店したお弁当ショップで仙台の極撰炭火焼き牛たん弁当を買い,それを修道院を模した神戸のホテルで温めて食べられるとは日本も狭くなったものだ.

◆さて,ドロナワなう.

◆本日の総歩数=4843歩. 朝○|昼○|夜○. 計測値(前回比)=93.1kg(−1.1kg) / 28.4%(+0.7%)


25 augustus 2012(土)※お祭りつくばで白昼背徳ビール

◆午前4時半起床.朝焼けなう.午前5時の気温は22.2度.日の出が遅くなってきた.眼下の土浦学園線の沿道は前夜からの場所取りブルーシートのモザイク模様.土浦学園線がお祭り封鎖される前に,横切って向こう側に行く用事をすませておかないと.一週間ほど放置した研究室の状態も要チェックだ.そして,明日からの旅支度.

まつりつくば2012〉にともなう公道実力封鎖は午後三時以降とのこと.その後は,午後九時まで治外法権エリアと化す.パレードが始まると,ちゃちゃっと窓を締め切らないと騒音でえらいことになる.そして,ペデ側は露店の発電機の振動音が暴走族ように反響しまくる.そしてそして,人間でみっしり埋めつくされるつくばセンター.まつりつくばで毎年発生する「つくば市中心部南北分断問題」はいかんともしがたい.

—— 早くもカピオ前から巨大な和太鼓の振動音が聞こえてくる.あのリズムはねぶただな.

◆チェシャ┣┣" @観音台 —— 正午過ぎ,五日ぶりに観音台へ.気温32.9度,室温30.5度.研究室に長居は無用なのだが,十分に熟成された┣┣" が数頭にやにやしていて,しばし,その相手をする.しかし,土浦学園線が封鎖されないうちに,さくっと観音台を撤収しないと.次に研究室に足を踏み入れるのは9月3日(月).┣┣" くんたちのすこやかな成長を遠くから見守ることにしよう.立つ鳥跡を濁しまくる.竹園帰還.まつりつくばオープニングを目前に,しだいに喧騒度を増しつつある.午後2時前,身動きできない混雑になる前に,お祭り会場を一周りしてこよう.気温34.2度.

◆[欹耳袋]公費研究論文のオープンアクセス化とその問題点 —— My Science Work | Stephen Curry on Open Access, post-Finch | 20 August 2012.先行記事:My Science Work | Open Access : Towards a New Practice of Scientific Communication | 6 September 2011.イギリスでの話だが,どこの国でも問題点はきっと同じだろう.

◆背徳の昼ビール三昧 —— 今日と明日の二日間つくばの中心部で開催される〈まつりつくば2012〉.午後3時に開会式.いつものもえみさんの総合司会.目抜き通りの土浦学園線は完全封鎖され,ねぶたパレードでものすごい混雑だが,そこを突き抜けてエキスポセンターあたりまで来ると,真夏日の日中でもときおり風が吹きわたる涼しさだ.センター広場は人いきれで窒息しそうでも,池のまわりは別世界.

天久保の〈フィンラガン〉が毎年ここで店を出しているので,今年も真昼間からギネスなど.うーまーいー.ついでに,沼津の「黒船ポーター」も.度数6%,真っ黒~.まーいーうー.お祭りオープニングをよそに,昼ビールの背徳,ここに極まれり. つくばセンターのパレード会場からは,さっそく「らっせーらー♪」の掛け声が聞こえてくる.今日と明日はこのメロディーがBGMで流れ続ける.さて,人波が押し寄せる前に帰宅したのだが,ビールの「次」はどーしよーかな.

〈まつりつくば〉はつくば中心部では最大のお祭りであり,イベントも目白押しで,露店もずらっと並び,意外なほど「むかしのお祭りの風景」がそこかしこに出現する.子供たちがとても楽しそうに飛び回っているのがその証.

—— さて,夕焼けとともに闇が降りてきたので,「喧騒の下界」をもう一周りしてくるかな.空には半月がくっきり浮かんでいる.

◆明日は昼過ぎに西に旅立つ予定.

◆本日の総歩数=10024歩. 朝○|昼△|夜△. 計測値(前回比)=94.2kg(+0.3kg) / 27.7%(−1.8%)


24 augustus 2012(金)※久しぶりのつくばはお祭り一色

◆午前5時半に起床.満を持して,うう…….外はカンカン照り(連日そう言い続けている).都内は熱帯夜からなかなか解放されない.

◆[欹耳袋]ガはろぐ「【画像】ベネズエラでめちゃくちゃカッコイイ「蛾」が発見される 網戸に飛んできたら捕まえるレベル」(2012年8月22日)/MailOnline | Is it a bird? Is it a dog? No... it's a moth that looks like a POODLE! | 22 August 2012. ※いや,もっと丸っこく「もふもふ」してもらいたい(私見).

◆出先にも押しかける┣┣" 一頭 —— 2012年度・第166回農林交流センターワークショップ〈分子系統樹推定法:理論と応用〉のボスター図案と事前アンケートの確認依頼.例年2ヶ月前から受講生募集が始まる.今月末には開始予定.ポスター内容はすでに確定し,印刷にまわすことになる.関係者のみなみなさま,どーぞよろしく.

◆[欹耳袋]ドラゴン系統樹 —— Annalee Newitz | The evolutionary history of dragons, illustrated by a scientist | 20 August 2012 .この文化系統解析の興味深い点は,東洋の「龍」と西洋の「ドラゴン」の系統関係を考察していること.百鬼夜行の系統解析もこういうスタイルでやれるのではないかと思う.

◆研究者は体力勝負 —— 国際学会で公式行事としてのバンケットやパーティが「午前さま」になった経験は何度もある.Hennig Society Meeting のアルゼンチン大会では,午後10時〜午前2時という時間帯にバンケットが開催された. ワタクシは先に堆積したが,明け方までディスコの大音量が響きわたっていたので徹夜組もいたかも.しかし,たとえ徹夜しようが,翌朝の朝のセッションにはみんな何事もなかったかのように着席し,講演や座長はちゃんとこなしたのはさすが.研究者に必要なのはケダモノのような体力だ(知力の必要だけど).

◆[欹耳袋]NYTimes | Family Tree of Languages Has Roots in Anatolia, Biologists Say | 24 August 2012.元論文:Remco Bouckaert et al. | Mapping the Origins and Expansion of the Indo-European Language Family| 24 August 2012. Science, 337: 957-960 DOI: 10.1126/science.1219669 → abstract | コンパニオンサイト. Bayesian phylogeography を言語系統学・言語地理学に適用した例.

◆お祭りが終わって,お祭りが始まる —— 猛暑日の都内からつくば戻ってきたら,つくばセンターは明日からの〈まつりつくば2012〉の準備でばたばたしていた.その前夜祭として,今夜は研究学園の市役所で花火が打ち上がっている.花火が上がるたびに低周波がつくばセンターにも伝わる.やっと真夏日ラインを下回るまで気温は下がってきた.風が吹けば心地よいが,やはり蒸し暑い.夏の終わりを告げるお祭りの連鎖だ.

◆明日だけはつくばに実在するが,明後日からの一週間は神戸へ出奔する.その支度をしないといけないのだが.

◆本日の総歩数=11481歩. 朝○|昼−|夜○. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


23 augustus 2012(木)※処暑の公約を遵守してほしいな

◆一部のご期待に反して,「うう…」ではない目覚め.しかし寝不足かも.朝ごはんタイム〜.外はもちろんやけくそのカンカン照り.午前9時には早くも31.0度に達した.雨の一滴も降らないまま,ただただ暑い日々が続いている.処暑ということばがむなしく干からびていく.

◆出撃前の┣┣" 撃ち —— 日本進化学会メーリングリスト Qshinka の廃止完了./つくばからの緊急┣┣" 着弾.100MBの魔除け画像ファイルをつくばに発射してこの件おしまい./「すこしお待ちください」と書こうとしたら,「すこし雄町ください」と変換されてしまうワタクシの日常って何さ?

◆南大沢は今日も暑かった —— 昼下がり.34.2度の昼休みは休憩室でもサウナ状態.南大沢アウトレットで,うっかり瓶入りの無濾過ジンジャーエールを買ってしまった…….しかし,栓抜きなんぞもってはいないので,大会事務室に駆け込んで,テレビ台の引き出し取っ手を栓抜きにして無事開栓.午後のワークショップ会場に向かう.この Bruce Cost の無濾過ジンジャーエール〈Fresh Ginger - Unfiltered〉の目が覚める刺激で,猛暑日の昼盛りが乗り切れそうだ.沈殿しているジンジャーの「おり」が日本酒の活性にごり酒みたいにすごい.

◆W11「『進化学事典』ができました会議 -- 「進化学事典」を囲みこれまでの進化学とこれからの進化学に思いをはせる」 ——

  • [南大沢]W11:「進化学事典ができました会議」に参加ちう.進化学事典チョコレートがD会場の入口で配られている(チョコだけ取りに来てはいけません). #進化学会2012 posted at 13:33:05
  • #進化学会2012 『進化学事典』はできあがるまでに六年あまりかかり,多くの編集者・執筆者が関わる大事業だった.そのアウトプットが次のステージのための出発点になるのであれば報われることになるだろう. posted at 14:05:48
  • 始まってまっせ〜.倉谷会長登場なう #進化学会2012 RT @katachi_ya: お、ひょっとして進化学事典会議がはじまるのかな? #進化学会2012 posted at 14:11:13
  • #進化学会2012 (承前)気がつけば,進化学事典決起?集会の会場は人がギュウギュウ詰め. posted at 14:32:17
  • #進化学会2012 (承前)共立出版担当編集者による「メイキングオヴ進化学事典」トークなう.辞書の「価格」はどのようにして決まるのか? 出版業界人必見. posted at 14:41:10
  • #進化学会2012 (承前)用語の統一:「選択/淘汰」「起源/起原」「タンパク質/蛋白質」etc. posted at 14:42:15
  • #進化学会2012 (承前)編集サイドから見て「イラッとする」ときとは!(をを,訊いてはならぬことを)→「原稿の〆切を守れ」・「ゲラを真っ赤にするな」etc.ひー. posted at 14:46:14
  • #進化学会2012 (承前)Q: 研究者が「本」を出そうとするときにはどうすればいいのか?/A: ケースバイケースで(もごもご) posted at 14:47:35
  • #進化学会2012 (承前)A: 電子化の予定は?/A: いまのところはないのだが. posted at 14:48:03
  • #進化学会2012 オーディエンスからの要望多し. RT @katachi_ya: 是非電子化をw posted at 14:56:33
  • #進化学会2012 進化学事典「座談会」の始まり〜 posted at 15:15:42
  • この集会の報告は進化学会ニュースに載るらしいです #進化学会2012 RT @katachi_ya: まってました!(てかまだだったのか) RT @leeswijzer #進化学会2012 進化学事典「座談会」の始まり〜 posted at 15:23:31

—— 「進化チョコ」は昨日の「進化学事典」ワークショップで配られた「ほぼチロルチョコ」.全部で何種類あったのだろーか?(室温が高くてアモルファス寸前).※あとで聞いたところでは,「進・化・織田信長・ユリ・コレラ菌・ほぼ中立説ダイアグラム」の6種類で,コレラ菌のほかはすべてなくなってしまったとのこと.

◆今日は昨日よりも雲が多いようだが,雷雨になる気配はまったくなく,ただ暑いだけ.今週は炎暑の八王子でローストされただが,来週いっぱいは神戸で華麗なるナイトライフを満喫することになる(国際会議付き).ワークショップ後,すっかり失念していた某出版社との打合せを,もっとも涼しい部屋ですませた.これにて今日の公務はすべて完了.

◆池袋にてひとり宴 —— 備忘メモ:大阪〈秋鹿・純米吟醸・霙もよう〉※最初はもちろんこれ.鱧の炙り刺とともに.|奈良〈風の森・真中採り・秋津穂〉※風の森にしてはフシギなことにうすにごり.|大阪〈秋鹿・純米吟醸・へのへのもへじ〉※クリームチーズの粕漬けとともに.|香川〈悦凱陣・純米・オオセト〉※カスベの煮物が運ばれてきた.|出雲〈十旭日・純米吟醸・槽しぼり・山田錦〉※自家製からすみが絶品.|新潟〈鶴齢・純米吟醸・山田錦〉※そろそろあがりかな.|鳥取〈諏訪泉・満天星・袋吊りうすにごり〉※うすにごりのはずが透きとおっていた.ここで打ち止め.理性的な時間に帰り着くことができた.よしよし.

◆明日は進化学会最終日.「夏の学校」と公開講演会が予定されている.

◆本日の総歩数=5409歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


22 augustus 2012(水)※猛暑の日差しに遠景も揺らめく

◆心地良く飲んだ翌朝は,「うう……」もなく,すっきり起床.熱帯夜が明けた外はカンカン照りで,気温は27度を越えている.八王子は昨日の日中34.0度まで上がった.今日も変わりないだろう.

◆今日もまた南大沢の学会会場では┣┣" の投げ合いが —— 午前10時の気温が33.4度.首都大キャンパスはカンカン照り.猛暑日になるかもね./大会会場で発生した新規┣┣" 一頭.つくば帰還後に某MLを閉鎖いたします.不活溌なメーリングリストは閉鎖するにかぎる./本日の〈ルヴェソンヴェール南大沢〉のAランチはミートローフ.Bランチは何かのお魚料理.午前中の国際シンポジウム〈Phylogenetics〉の講演者御一行様登場.

午後2時半から進化学会総会が始まる.首都大の大会会場の中で「もっとも涼しい部屋」に引きこもるなう.空調がきわめてエコに設定されているので./まりまりから原稿┣┣" 一頭がプレゼントされた./進化学会賞の授賞式と受賞講演は「16:10」から./総会・授賞式・高校生ポスター表彰式,そして,午後5時,進化学会賞受賞者・諏訪元さんの受賞講演が終わった.人類の分類体系は近年 splitter の傾向が過ぎるとのこと./本日の最高気温は34.5度だった.

午後6時から生協食堂にて懇親会.午後8時前に橋本駅前へ.都内に帰り着いたのは午前さま.

◆[欹耳袋]Philippe Lemey, Andrew Rambaut, Alexei J. Drummond, Marc A. Suchard 2009. Bayesian Phylogeography Finds Its Roots. PLoS Computational Biology, 5(9): e1000520. doi:10.1371/journal.pcbi.1000520 /Robert S. Walker, Søren Wichmann, Thomas Mailund, Curtis J. Atkisson 2012. Cultural Phylogenetics of the Tupi Language Family. PLoS ONE, 7(4): e35025. doi:10.1371/journal.pone.0035025

◆暑さと勝負しながらまだまだ続くぞ,進化学会.

◆本日の総歩数=10779歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


21 augustus 2012(火)※南大沢の朝,進化学会大会初日

◆午前5時過ぎ,うう…….前夜の報いか.うう…….しかし朝ごはんを食べに行かねばならぬ.

◆八王子通勤は苦行 —— 八王子の気温は午前10時前に,すでに32度近くになっている.ガマン大会のよーなもの.車中ゲラ読みは続く.今回の進化学会では,ワタクシ的ドレスコードは「アロハ+サンダル」.短パンもあるんだけど.進化学会会場に到着.外気温は32.8度と焼けつく暑さ.とりあえず休憩室にてこまごま┣┣" 撃ち.ついでにまだ閑散としているポスター会場をひとまわりして一仕事.牧野標本館の隣にある国際交流会館のレストランがいつの間にか〈ルヴェソンヴェール〉になってる!  ランチバイキング.今日はブリのコンフィのBランチにしてみた.

◆午後は一般講演セッションの座長という┣┣" と二時間つきあって,午後4時前にやっと解放された.ポスター会場を一周りして別件┣┣" を追いかけること四件.休憩室にて珈琲充.つくばから追いかけてきた原稿┣┣" 一頭にとどめを刺す.午後6時からのミキサー(met bier)の前に,系統樹曼荼羅の再校ゲラを読む読む.午後6時,会場の吹き抜けロビーでのミキサーは始まったばかりだが、食べるものがなくならないうちに次の手を考えよう。

◆JR大塚駅前にて —— 備忘メモ:奈良〈風の森・笊籬採り・山田錦〉|出雲〈ヤマサン正宗・純米大吟醸〉|岩手〈南部美人・純米吟醸・活性にごり酒〉|愛媛〈寿喜心・純米大吟醸〉|岡山〈克正・生もと純米・雄町〉.このうち,〈南部美人・活性にごり酒〉は初めて体験した.また,〈克正・生もと純米・雄町〉はありえへんほどうまい.出雲〈王祿・丈径〉の無濾過生原酒みたいなパンチの効いた味わい.

◆[蒐書日誌]Jenifer Larson-Hall『A Guide to Doing Statistics in Second Language Research Using R』(2012年 → 公開サイト).一冊まるごとどーぞ.太っ腹すぎる.Cf: Mizumoto Lablog「Larson-Hall (2010) の R 版」(2012年8月13日).

◆さて,明日も猛暑の学会が続く.

◆本日の総歩数=8363歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


20 augustus 2012(月)※旅立つ鳥は跡を濁しまくります

◆午前5時前起床.朝焼けなう.気温21.0度.清々しい朝.湿度も低く快適.蒸し暑さとは無縁.韓国の大邱で開催されている国際昆虫学会議 http://www.ice2012.org/ の写真が顔本からどんどん流れ込んでいる.今回も巨大学会のようだ.観音台なう.今日は出勤簿にハンコを押す必要はない日だが,ちょいちょいと微小┣┣" を撃ちに来た.週末はずっと密閉されていたので,開封直後の居室気温は31.0度.外気温は25.9度.窓を全開にするとやはり涼しい.秋の予感.しかし,断末魔のセミの合唱がうるさすぎて,Cantado が聞こえやしない.再び締切る.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 書評原稿┣┣" 一頭を仕留めたので,これにて観音台を撤収し,いったん帰宅.でもって旅支度をする.

◆[欹耳袋]Togetter - 「佐倉統さんの過度の放射性物質忌避についての仮説」 —— を,ワタクシも拾われていたか.実は「サイコロの1の目が続いたら」という部分のみに反応したのだが,全体のコンテクストが「放射能リスク」であることにあとから気づいたしだい.確率的な「ポアソン・クランピング」が何らかの規則性をもつと錯覚認知させるのは,心理的本質主義の誤作動(いや正常作動か)ではないかと思う.心理的本質主義の誤作動/正常作動はそれが進化的に形成されてきた文脈(環境)を離れて,現代にまでヒトのなかに連綿と継承されてきた点があるので,論議がこみいってしまうのかも.

◆八王子への旅路 —— お昼前のつくば駅.外は31.4度の残暑.青空がまぶしい.では,これから南大沢へ出撃する.午後1時,進化学会大会中の潜伏先にチェックイン.スーツケースから解放されたので,あとは適当な時間にここから南大沢に向けて出撃あるのみ.都内も暑い.この時間ですでに32.3度に達している.これから炎天下をはるばる南大沢まで流されるのかぁ〜.しかし,評議員が評議員会を欠席するわけにはいかないのだ.新宿から京王線で,笹塚にて橋本行き快速に乗り換え.調布の「地下駅」を確認しないと.来月はまた恒例の南大沢高座があるので,このコースを再度たどることになる.その頃には残暑もおさまっているだろう.つくばから原稿┣┣" 一頭が高速追撃してきた.逃げ切れそうにない〜.調布地下駅初体験.こんな風に駅の構造が変わったのかあ.あのごちゃごちゃと狭苦しい調布駅は昔の風景になってしまった.京王多摩センター.いつもの癖でうっかりここで下車してはならぬ.目的地はサンリオ・ピューロランドではない.ようやく南大沢に到着.駅からアウトレットを経由して,足を引きずりながら首都大の評議員会室へ到着した.暑〜.

◆[欹耳袋]エレヴァージュ、今日のグラスワイン「西麻布ワインバーの開栓後の日本酒を熟成する方法」(2012年8月18日).

◆午後3時から進化学会の評議委員会.予定よりも長引いて午後6時過ぎにやっと終わった.アフターシックスをどうするかという重要な問題.とりあえず二十三区内までたどりついてしまおう.アフター役員会は高田馬場にてお酒を少し.順番に並べると:風の森(奈良)・宗玄(石川)・長珍(愛知)・秋鹿(大阪)・十旭日(出雲)・悦凱陣(香川)・不老泉(滋賀).酸の立つ秋鹿のみぬる燗だった.学会会期中はできればいいお酒を飲みたいものである. ヤケ酒とかナミダ酒とか絡み酒ではなく.

—— 呑んだくれてもちゃんと帰れるありがたさ.

◆本日の総歩数=11604歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=93.9kg(+0.6kg) / 29.5%(−0.1%)


19 augustus 2012(日)※ささやかな旅支度をすべき週末

◆午前4時半起床.雲ひとつない快晴.真っ赤な朝焼け.気温は22.5度とやや涼しくなってきた.湿度がさらに下がればいうことなし.しかし,午前9時台に早くも30.9度まで気温が上がり,今日も真夏日.洞峰公園コースの炎天下徘徊は虫の息.積雲が散らばる夏の空.たくさんの┣┣" に包囲されると目移りしてかえってなんにもできなくなる症候群.

◆[欹耳袋]統計学二題 —— hiroyukikojimaの日記「統計学の面白さはどこにあるか」(2008年7月24日).「統計学を学ぶときは、このような「帰納的推論=飛躍」がどこでどういう風になされるかを捉えなければならない」.うん,アブダクションね./「次の10年で一番熱い学問は統計学!統計学を勉強する上で参考になるサイト・書籍まとめ - NAVER まとめ」 .〈租界R〉の文献リストも入れてもらった〜.

◆[蒐書日誌]書評本読了 —— ミシェル・ブリュネ[諏訪元監修/山田美明訳]『人類の原点を求めて:ヒトとサルの分岐点はどこにあるのか』(2012年7月20日刊行,原書房,東京,8 color plates + 235 pp., 本体価格2,200円,ISBN:978-4-562-04750-5 → 版元ページ).ヒトとチンパンジーが分岐する直前の最終共通祖先への探索研究史.古生物学の学問的性格をよく伝える良書.しかし,フランス語原書(2006)にはきっとあったはずの「引用文献」と「索引」を省略した点で失格.元の本を買うしかないなあ.原書:Michel Brunet『D'Abel à Toumaï : Nomade, chercheur d'os』(2006年刊行,Éditions Odile Jacob, ISBN:9782738117380 → 版元ページ).amazon.fr だと訳本とほぼ同価格だった.

「脚注・文献・索引」の三点セットを省略するという日本の翻訳業界の「悪弊」は,前から糾弾しているんだけどなかなか根絶できない.三点セットを省略することは,訳本の「価格」を下げはしても,訳本の資料的な「価値」を下げる行為だから.価格か価値かと言われたら価値の方が大事だろう.ワタクシの場合,幸いこれまで三点セットを切り捨てるという出版社からの要求を受けた経験はない.たとえ,そう言われたとしても,省略された「三点セット」をネット経由でダウンロードできるようにするくらいの代案はいくらでもある.手抜きするなってこと.

三点セットのない著作は文字で書かれた「本」ではあっても,参照すべき「文献」にはなりえない.一般向きの本だからという読者をバカにした言い訳は「どの口がそれを言う!」と◎◎から手を突っ込んで奥歯をガタガタいわしたくなる.

◆[欹耳袋]Eve Marder et al. | Impacting our young | PNAS vol. 107 no. 50 21233 | 14 Dec 2010.「 It is our contention that overreliance on the impact factor is a corrupting force on our young scientists (and also on more senior scientists) and that we would be well-served to divest ourselves of its influence. 」 /クーン『科学革命の構造』出版五十周年:The Guardian | Thomas Kuhn: the man who changed the way the world looked at science | 19 August 12 /久しぶりに「グレッグのパラドックス」に連行された:iPhylo | Wikipedia and Gregg's paradox | 6 October 2009.

◆夕方,今日は一滴の雨も降らず,ただひたすら残暑が厳しかった.朝夕は秋だが,日中は夏が我が物顔だ.午後の最高気温は33.3度まで上がり,真上からじりじりと照りつける日光が痛いほどだった.明日からは国内プチ旅に出る.その支度はまだぜんぜんしていない.国内だからどうにでもなるのだ.

◆本日の総歩数=10514歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=93.3kg(−0.3kg) / 29.6%(+0.3%)


18 augustus 2012(土)※朝の雷雨,昼は炎天激辛カレー

◆昨夜は早寝してしまったので午前3時に目が覚めた.米を研いでから二度寝.午前4時半に起床.曇り空.気温24.7度の蒸し暑い朝.ミンミンゼミがもう鳴いている.午前6時,東の空は雲が切れて朝日が差し込んでいるが,西の方は曇天.守谷からつくばの西部は雨が降っているようだ.

◆[欹耳袋]Phylometric って何? —— LINGUIST List 23.3458 | Calls: Computational Linguistics, Text/Corpus Linguistics/Switzerland | Aug 17 2012 がアナウンスしているシンポジウム〈Phylometric and Phylogenetic Approaches in the Humanities〉の参考文献の中に「phylomemetics」なる言葉が載っている:Christopher J. Howe and Heather F. Windram 2011. Phylomemetics—Evolutionary Analysis beyond the Gene. PLoS Biology, 9(5): e1001069. ああそうか,文化系統学者はまだ「genetics」の使用に逡巡があるわけね.phylometrics とか phylomemetics だとそこが回避できるだろうし.

◆雷雨の午前 —— さっきまで洞峰公園一周徘徊に出かけて,いま帰ってきたところ.これから雨が降るのかな.土浦あたりに巨大な雷雲があるようね.午前10時過ぎ,雷鳴なう@竹園.雨なう@竹園.ぽつぽつと大粒の雨が地面を濡らし始めた.気温28.5度.不快指数高し.ありゃりゃ,本降りになってきた〜.しかし,昼前には,もう青空がのぞき始めている.

◆〈スリ・ランカ〉@つくば市東新井のダール・カレー.見た目はスープみたいだが,煮崩れたダール豆がお皿の下方にどっさり沈殿している.スプーンで混ぜるとどろどろしてくる.大辛にしたので舌がまだびりびりしている.スリランカ料理のナーンは,タンドーリでカリッと焼くインド料理のナーンとはちがう食感.ふわふわしていて,ダール・カレーにいったん沈めてからすくって食べたらちょうどよかった.ここ〈スリ・ランカ〉はつくば駅から歩いても10分とかからない西大通り沿いにある. つくばのテクノパーク桜には〈アンマー・カリヤ〉という別のスリ・ランカ料理店もあるのだが,この〈スリ・ランカ〉は自宅から歩いていけるので便利.

◆[蒐書日誌]AbeBooks | Naturally Beautiful - The New Naturalist Series | a collection of books focuses on natural history topics.E. B. Fordの『Butterflies』がしょっぱなに登場して渋いなあ.

◆午前中の雷雨でいったん暑さは吹き飛ばされたのに,午後になって夏空がもどって真夏日ラインを突破.真夏日&激辛カレーとくれば,今日の夕餉の中身は確実に予想できる.夕暮れつくばは日中の暑さもおさまりしのぎやすくなってきた.つくばセンター近くの繁みからはエンマコオロギの鳴き声.見上げれば月末の〈まつりつくば2012〉の提灯が早くも夜風に揺れている.秋ですなぁ.

◆[蒐書日誌]岡田哲『明治洋食事始め:とんかつの誕生』(2012年7月10日刊行,講談社[講談社学術文庫2123],東京,262 pp., ISBN:978-4-06-292123-7 → 版元ページ).ひょっとして講談社選書メチエの元本をもっていたような気もするけど.

◆[欹耳袋]読売オンライン「暑すぎる職場、法令違反?節電の落とし穴とは…」(2012年8月18日) ※「労働安全衛生法が事業所の室温を28度以下に保つよう定めている」の「28度」は設定温度じゃなくって実現温度のことだろうな.設定温度(タテマエ)と実現温度(ホンネ)との乖離は現実的にはとても大きいことがある.居室温度についてはタテマエではなくホンネで語り合いたい.

◆本日の総歩数=12070歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=93.6kg(+0.9kg) / 29.3%(+0.1%)


17 augustus 2012(金)※残暑が厳しすぎて外に出られず

◆午前6時過ぎ,のろのろ起床.うう…….朝の観音台はやや疲れの見えてきたセミの大合唱.よく晴れて午前8時の気温はすでに29.0度.暑さもそろそろ疲れてほしいのだが,そうはいかないようだ.では,そろそろ復活して┣┣" 撃ちに参ろうか.今月はもう出勤簿を押す機会がまったくないので,特別休暇やら年休の追加取得の届出をすませた.出張・年休・介護休暇・忌引休暇が曼荼羅のようなモザイク模様を描いている.

◆[蒐書日誌]さらなるR本近刊二冊 —— 伏見正則・逆瀬川浩孝『Rで学ぶ統計解析』(2012年8月下旬刊行予定,朝倉書店[基礎数理講座],東京,本体価格3,900円,ISBN:978-4-254-11781-3)/ 石田基広・石田和枝『Rによるモンテカルロ法入門』(2012年8月下旬刊行予定,丸善出版,東京,本体価格4,500円,ISBN:978-4-621-06527-3).

◆[欹耳袋]Kevin E. Langergraber et al. 2012. Generation times in wild chimpanzees and gorillas suggest earlier divergence times in great ape and human evolution. doi: 10.1073/pnas.1211740109 | 13 August 2012 → abstract. いま読んでいる書評本に関係する論文.

◆昼休み.気温はすでに33.2度まで気温が上がって,セミの大合唱が農林団地に響きわたっている.こりゃ徘徊どころではない.じっと横たわってみるかー.北の方には積乱雲が湧き上がっているようで,一雨降るかもしれない.猛暑を水冷するにはもってこいなのだが.気温はさらに上昇し,最高気温は34.4度まで上がった.

◆来週から学会がふたつ続き,二週間ほど研究室に来なくなるので,机周りの片付けちう.自分のトークの準備もしないといけないのだが,まだエンジンがかからない.それよりも出先で連れ歩く┣┣" のしつけをしておかないと社会のメイワクになる.

◆[蒐書日誌]現在進行形で格闘している:三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)『系統樹曼荼羅:チェイン・ツリー・ネットワーク』(2012年9月24日刊行予定,NTT出版,東京,本体価格2,800円, ISBN:978-4-7571-4263-3 → 版元ページ詳細目次趣意文系統樹ウェブ曼荼羅)のカバージャケット案.カラー印刷に使える色数や周辺配置される図版の差し替えなど詳細は変更される可能性があるが,基本線はこういう感じになるだろう.ポルピュリオスの樹,アルス・コンビナトリア,ロバート・フラッドの図がばらまかれていて,中世思想のとってもアヤシい本みたい(それが狙い目だけど).

◆午後4時過ぎ,空がだんだん黒くなってきたので,今日のところはさくっと撤収〜.帰宅するなり大阪市役所から電話あり.戸籍紹介依頼ができるのは直系親族のみとのことで,除籍簿をファクスするはめに.しかし,戸籍はB4サイズなので通常の家庭用ファクスだとそのままでは送れない.いったんB4→A4にコピーしなおしてやっと送信だん.じゃまくさ.結局,夜になっても雨は全然ふらず,昼間の熱気がそのまま持ち越されている.

◆本日の総歩数=3181歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


16 augustus 2012(木)※御徒町にて狗と蚕を食べまくる

◆午前5時前起床.今日はよく晴れて朝日がまぶしい.日中は残暑の日差しにくらくらすることはあっても,朝夕はめっきり秋めいてきた.朝夕のヒグラシと日中のツクツクボウシが季節の移り変わりを感じさせる.これで秋の虫の音が混じれば夏は退場だ.いまの気温24.4度.蒸し暑い夜明けのゲラ読みもまた修行のひとつ.北欧から毎日のように「肉料理」の写真がリアルタイムで届く顔本.ワタクシ的には谷中の〈愛玉子〉に出向いてデフォルトの「愛玉子」を食べたい.観音台は朝からよく晴れている.午前8時の気温は28.4度.今日の関東地方は猛暑日の予報.高温注意報が出されている.さて,採点の祭典,いよいよ大団円が間近.

◆朝の┣┣" 撃ち —— 東京農大の「採点の祭典」.教務システムへのオンライン入力を終え,個人種目はこれですべておしまい.まずは一息つこう.残るは月末の団体種目ひとつ./採点の祭典が終わったので,次はゲラ読み全開モード.残された時間はあと5時間半!/来月 9月9日(日) 〜 12日(水),北大で開催される統計関連学会連合大会の参加登録完了.久しぶりにサッポロに行ける.>よろしく.

◆[欹耳袋]ある呪文のルーツ —— 「アルファ分類/ベータ分類/ガンマ分類」という呪文はそろそろ解毒した方がいいね.そんなの Ernst Mayr が勝手に言い出した「政治的戦術」にすぎないから.同時代の大多数の分類学者たちは見向きもしなかったはず.今から七年前の雑誌『タクサ』の〈Ernst Mayr追悼特集〉での記事:三中信宏 2005. Ernst Mayr と Willi Hennig:生物体系学論争をふたたび鳥瞰する.タクサ(日本動物分類学会和文誌), (19): 95-101 → pdf(open access)の中で,ワタクシは次のように書いた:

Mayr が主張する分類研究の「序列化」は,現代の分類学者にとっていまなお大きな影響力を及ぼしているように見える:

「進化研究は,分類の十分な知見があって始めて可能になる.そして,この分類は,種の記載と同定を踏まえている.したがって,ある群の分類はいくつかの段階に分けられる.この諸段階は,アルファ,ベータ,およびガンマ分類学と一般に呼ばれてきた.アルファ分類学(alpha taxonomy)とは,種の記載と命名である.ベータ分類学(beta taxonomy)とは,記載・命名された種を階層的カテゴリーから成る自然体系に整理することである.そして,ガンマ分類学(gamma taxonomy)とは,種内変異の解析と進化研究を指す.現実には,アルファ,ベータ,およびガンマ分類学の境界をはっきりと分けることは不可能であり,各領域は重なりあったり,ゆるやかに移行したりする.しかし,その研究方向の存在は明白である.アルファ段階から着手し,ベータ段階を経て,ガンマ段階に向かうことが,いまの生物学に通じた分類学者の進むべき道である.」(Mayr et al. 1953:18-19)

「アルファ分類学」をすべての進化研究の出発点とみなす Mayr の意図は,この文章だけからはうかがい知れない.しかし,ナチュラリスト-進化学者としての Ernst Mayr が上の文章に込めた意図は,20世紀初頭以降に大発展を遂げた実験系生物学(遺伝学を含む)の陰でその地位を喪いつつあった生物分類学を学問の最前線に復帰させることにあった.彼が中心になって建設した進化学の「現代的総合」(1940年代を含む前後20年ほど)の中で,Mayr は総合学説とタイアップさせることにより,進化分類学を進化研究の第1段階として位置づけようと試みた.そのような学問的文脈の中に置いてはじめて上の文章は雄弁さをもつ.

しかし,Mayr のいう「アルファ分類学」は彼のオリジナルな造語ではない.実験分類学者だった W. B. Turrill は1925年に形態学的な記載分類を「アルファ分類学」と名付けていた.ただし,Turrill が「アルファ分類学」に続くものと考えたのは,「ベータ分類学」でも「ガンマ分類学」でもなく,究極の「オメガ分類学」だったことに注意しよう(Winsor 2000).到達不可能な理想的分類学としての「オメガ分類学」は,その後,J. S. L. Gilmour によって,「遺伝学的分類学」と再解釈されることになる(1936年).さらに第二次世界大戦後になって,Mayr は,段階的に達成可能な「アルファ→ベータ→ガンマ」という分類学序列を導入したということになる.(p. 97)

—— Ernst Mayr の「呪文」のルーツは以上のとおり.この「呪文」は,体系学研究の進捗を妨げるような「害」はないだろう.むしろ,もっと無意識に近いレベルでの「刷り込み」あるいはいつも脳裏から離れない「憑きもの」とみなすのが適当ではないか.したがって「解毒」とは「憑きもの落とし」ということ.Mayr の「alpha → beta → gamma」よりも,Turrill の「omega taxonomy」の方がはるかに夢があっていいんじゃないかなあ.

◆真昼間の┣┣" 撃ち —— 『系統樹曼荼羅』初校ゲラ読みはとりあえず最後まで終わった.カラー図版の大きさと配置はさらに打合せないと.本文についても訂正箇所が多々あるが,InDesign での組版なので著者からの編集上の指示はまちがいなく出せるだろう.外気温はすでに32度を越えている.室温は26度と快適.フライング気味の昼ご飯.こういう猛暑の昼下がりに都内に出かけるのは気が引けるのだが…….┣┣" 撃ちのためだから.

◆[欹耳袋]Togetter - 「8月14日京都府宇治市の水害関連ツイート」.たいへんな水害だったことを再認識.

◆昼下がりの┣┣" 撃ち —— 午後1時半,あらゆるものを焦げ尽くすような残暑の日差し.正午過ぎの気温は33.8度まで上がり,猛暑日ラインがすぐそこまで見えてきた.つくば駅.これから都内に出撃して┣┣" 撃ちのケリをつける.午後3時前,東京駅サウスウィング〈HINT INDEX BOOK〉にて共著者を待つ.そろったところでミーティング開始.本文に関するチェックはすでに完了したが,図版の配置についてはまだこれから調整しないといけない.来月の出版まで時間との戦いが続くが,なかなか楽しい「図版集」になりそう.

午後6時過ぎに,夕暮れのJR御徒町へ移動.再開発が進む駅前の一角にある延辺料理〈延吉香〉にて「偲ぶ会」に合流する.最初はさくっとビールで始まったのだが,「狗肉のいためもの」が運ばれ,さらに「蚕のいためもの」が登場したあたりからいきなり深みにハマる.体長5センチのまるまるした「蚕」の蛹が山盛りになって運ばれてきた.犬食&昆虫食な宴.一晩経ってもまだインパクトを残している.アルコール度数52度の蒸留酒も効いたなあ.

—— 夜遅くへろへろになってつくばに帰り着いた.

◆本日の総歩数=7363歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=92.7kg(+0.2kg) / 29.2%(+0.1%)


15 augustus 2012(水)※阿行と吽形が睨みつける観音台

◆午前5時前に起床.曇り空.午前5時の気温は24.5度.今朝も蒸し暑い.厨房の片付けをして一日が始まる.通勤路の両側に向こうまでずっと広がる水田を眺める.知らない間に穂が垂れるほど成長していた.観音台は薄曇り.午前7時の気温は25.9度とマイルドな蒸し暑さ.きょう8月15日の朝イチのBGMは,Gidon Kremer の〈Hommage à Piazzolla〉から.研究室の空気はすぐさま頽廃と爛熟に染まり,否が応でも仕事をしないわけにはいかなくなる.続く Gidon Kremer の〈El Tango〉.ミルバの唄が「r」を思いっきり震わせていてぞくぞくする.タイトル曲「El Tango」は Jorge L. Borges の詩.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今日は平常労働日なので,しばし京都ミッション残務処理作戦は忘れることにしよう.┣┣" 放牧場のようすを見に行く.「採点の祭典」はオリンピックが終わってもなお続くが,パラリンピックまで長引かせてはならぬ.しかし,その前にゲラ読みと翻訳という巨大┣┣" 二頭が立ち塞がっている.「森」の入り口でそそり立って睨みつける姿は阿行と吽形のごとし.

◆[蒐書日誌]Kristin Johnson『Ordering Life: Karl Jordan and the Naturalist Tradition』(2012年刊行,The Johns Hopkins University Press, Baltimore, x+376 pp. +ISBN:978-1-4214-0600-8 [hbk] / ISBN:978-1-4214-0650-3 [ebk] → 目次情報版元ページ).これはみごとな昆虫学史本.カバージャケットは主人公である昆虫学者 Karl Jordan によるヒトリガ(Arctia caja)のコレクション.学術書の場合,以前なら図書館用ハードカバー版と量販用ペーパーバック版の二本立てだったが,本書はハードカバー版と電子版の二本立てだ.ペーパーバックが電子本に置き換わるという趨勢があるのか.まあ,ワタクシはもっぱら「紙」のハードカバー版を選ぶ人なので,ペーパーバック版が電子本に置換されても大きな影響はないんだけどね.

◆昼休み.BGMはさっき届いたばかりの Gidon Kremer 〈ブエノスアイレスのマリア〉.添付リブレットでスペイン語歌詞のすべてを初めて知ることができる.とってもアヤシいオペリータ.すばらしい.残暑の昼休みにぴったり.曇り空の観音台は雨こそ降ってはいないが,いつなんどきざーっとくるかわからない空模様.気温はすでに30.9度まで上がってきた.外はさぞかし蒸し暑いにちがいないだろう.しかし,「森」のなかは夜のブエノスアイレスそのもの.

◆[欹耳袋]来週から始まる進化学会大会の宿がやっと確定した.八王子とか橋本ではちょっとなので,もっと都心寄りに確保.

◆午後の┣┣" 撃ち —— ゲラ読みあるのみ.とってもヤバそうな雷雲が西にあるけど,いまのところ観音台は曇り空のまま推移している.夕方近くになってやっと青空が広がってきた.空が高くて秋の空.しかし最高気温は31.6度まで上がってきびしい残暑.夕刻の農林団地はツクツクボウシとミンミンゼミが競演していた.帰宅後,いきなり「採点の祭典」の最終ステージが目前に迫る.採点の祭典は種目競技の評点がすべて出揃ったのだが,審判の評価が大きく対立し,物言いがついてしまった.明日,追加資料を精査した上で最終評点を確定,その後,教務システムにオンライン登録する予定.

◆[欹耳袋]〈東京大学音楽部管弦楽団 サマーコンサートツアー2012 京都公演〉.近畿水害のまさに当日8月14日に京都のコンサートホールで開催された.天変地異の中,お疲れさまでした./東京大学音楽部管弦楽団公式ツイッター・アカウント @todai_orchestra ※もちろん即座にフォローした.

◆夜のゲラ読みはエンドレス.どこまで続くぬかるみぞ.定年退職してから,スコットランドのスペイサイドやアイラに点在するシングルモルト醸造所を訪ね歩いている知り合いがいる.そういう人生もいいなあと思ったりする.

◆本日の総歩数=2965歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.5kg(+0.5kg) / 29.1%(−0.2%)


14 augustus 2012(火)※熱帯夜が明けて蒸し暑い一日が

◆午前4時半起床.曇りところどころ晴れ.朝焼けが鮮やか.しかし,午前5時の気温は27.3度とありえない熱帯夜.お米を研いで,一日の行動開始.朝のニュースを見ていて,関西はいったいどんな天変地異が起こっているのかと雨雲レーダーを覗いたら,確かにえらいことになっていた.宇治の実家はだいじょうぶかとやや不安(雨漏り箇所あり).京阪が水没したとなると,並走するJR奈良線もヤバい.電話をかけたら黄檗の宇治病院はいま冠水しているとのこと.ということは.病院横の府道やJR奈良線は当然「水没」かも.宇治病院は府道から1メートル高台にあるので,そこが冠水するということは地べたはそれ以上の水深があるということですね.宇治川,大丈夫かな? 

◆[蒐書日誌]株式会社ゲンロンからご寄贈いただきました —— 東浩紀(編)『日本2.0:思想地図β vol.3』(2012年7月8日刊行,ゲンロン,東京,516 pp. + E112 pp. + 別冊付録24pp., 本体価格3,200円,ISBN:978-4-9905243-5-7 → 版元ページ).コンテクチュアズあらため株式会社ゲンロンからご寄贈いただきました.ありがとうございます.電話帳のように分厚い! 別冊付録は『新日本国憲法ゲンロン草案』.

◆[欹耳袋]〈Neurotree〉って日々成長しているのかー./トムソン・ロイター「よくわかる!Web of Science vol. 01 学生編

◆他人事ではなく,茨城もそのうち降り出しそうな雨雲の動き.ふと気がついたら雨が降り始めていた.気温26.9度とちょっとだけ下がったが,いやになるほど蒸し暑い.書類┣┣" が押し寄せる浜辺.正午過ぎ,観音台.気温は25.6度.雨が降ってもちっとも涼しくならず,むしろ湿度が上がって不快指数もうなぎのぼり.今日は特別休暇にすることを自分会議で決定したので,午後もあちこちうろうろする.すべては京都ミッション事後処理作戦のため.

◆[欹耳袋]Rネタふたつ —— Take a Risk: 林岳彦の研究メモ「RStudioからknitrでレポートを自動作成してみた」(2012年8月14日).〈RStudio〉からパッケージ「knitr」を通して自動的にレポートをつくってくれるとのこと.R Markdown 機能を使っている点で,「RPubs」と同じようなツールかな./Colorless Green Ideas「Rで、0.9-0.7-0.2はいくつ?」(2010年5月3日).ここに書かれてあることはたしかにそのとおり.

◆午後の京都ミッションつくば作戦のための作戦を立てているところ.どの作戦にどの特別休暇を当てるかで自分会議が紛糾している.あとは,京都への郵便バクダン作戦とか,土浦への正面突破作戦とか,いろいろと.

◆[欹耳袋]研究者二体問題:Togetter - 「三中信宏さんによる「研究者の二体問題(あるいは多体問題)」についてのつぶやきまとめ」の続き.「二体」の間で遠距離結婚(あるいはそれに類する関係)を続けるか,ひょっとして子供をもつかどうかは,シンプルに当事者間の問題なので世間一般の判断は何の役にも立たない.苦労はいろいろあるだろうけど,道はきっと拓けるにちがいない.

しかし,どちらかの親の介護がからむ「多体問題」に発展すると,親族との人間関係というめんどうな問題が生じることがある.故郷から離れて移住するとき,移住先での生活を築くのに専心するしかないが,去った土地では「去る者日々に疎し」になりがち.デラシネの悲哀と言ってしまうと身も蓋もないが,国内外を移動(異動)し続ける研究者人生は,出発点と到達点のそれぞれで「負債」を抱え続けることになる.二体問題はそのひとつにすぎない.親や親族を含む「多体問題」は血縁というやっかいでおもしろい系統的背景があるので,血のつながりのない者どうしの「二体問題」とは異なる展開がありえる.自分の知らないところで生じた親族間のあれやこれやがしがらみになるということ.しかも,故郷を去ってしまった当の本人はもはや空気のようなふわふわした存在であるはずなのに,いったん親の介護だなんだかんだと引きずり戻されると,“今浦島”な違和感を感じ続けることになる.しかたがないことではある(そういう人生を選んだんだもん).

ワタクシの場合は,両親が親類付合いというものをほとんどすべて断ち切ってくれたので,多体問題における「事前負債」を背負い込むリスクは回避できた.親の戸籍を見れば血縁親族が多々つながっていることは一目瞭然だが,ワタクシ的には全員死んだも同然.これはとてもラク.故郷を離れた研究者(に限らなくても)は,若い時代は二体問題が目前の関心事かもしれない.しかし,カスミを喰う研究者だってやがては必然的に歳を取るんだから,親や親族がらみの多体問題を頭のどこかに置いておくのがいいだろう.

—— 昨年から立て続けに両親がこの世からいなくなってしまい,それとともに親族との関係もゼロになってしまったいま,ワタクシ的に多体問題から完全解放されたことを実感している.

◆本日の京都ミッションつくば作戦はすべて完遂した.残暑の夕日が殺人光線を放ち,セミの合唱の包囲網にもかかわらず,空を見上げれば秋のうろこ雲が広がっている.本日の最高気温は29.1度と真夏日ラインに達しなかったが,その割にはひどく蒸し暑かった.

◆本日の総歩数=2293歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.0kg(+0.1kg) / 29.3%(−0.3%)


13 augustus 2012(月)※日常復帰を目指すお盆ウィーク

◆午前5時前起床.曇って蒸し暑い明け方.気温24.1度.今週は社会復帰週間.観音台へ.先週なかば以来,ずっと放置してきた居室に入る.外は曇りときどき晴れ間.午前8時の外気温は28.7度.室温は30.5度.さて,┣┣" 取り放題(orz).いつもはせわしない農環研事務室なのに,先ほど郵便物を取りに行ったら,照明が落とされ,静かな時間が流れていた.さすが世間的にはお盆休みなんだと実感した一瞬.お盆休みは「非日常」の旅先は混んでいるが,その分だけ「日常」の居場所は人口密度が低い.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 研究室を放置してたツケを支払う午前中.事務に先週の京都ミッション X-day 作戦の顛末を連絡し,必要な報告のフォーマットを確認する.不在の間に着便していた本が机にうずたかく積み上がっていた.さっそく開封し,すりすり.届いた本の箱を開くときのワクワク感は何ものにも代えがたし.しばしの現実逃避から,┣┣" 放牧場に戻る.いったいどれから手を付ける? 午前11時の外気温は31.9度.残暑の日差しの中,セミの合唱は衰えを知らない.

◆[欹耳袋]感謝感謝:Togetter - 三中信宏さんによる「研究者の二体問題(あるいは多体問題)」についてのつぶやきまとめ.パートナーが物理的に同居できないのは,共働きならどんな職業でもありえるとは思うが,研究者の場合,その確率がかなり高く,しかも長期的に続くことがある.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 静かなお昼休み.外気温は32.8度まで上がっているが,暗く締め切った室内は27度.BGMは涅槃のショスタコーヴィチ15番.組合の┣┣" 小屋に大量の未処理┣┣" どもが堆積していることをいま発見! 源泉掛け流しにできない┣┣" のみ回収.書類┣┣" の包囲網にトラップされてしまったっ.今日の最高気温は34.3度だった.

◆[欹耳袋]Togetter -『ヤマトシジミの異常は原発事故の影響?』後日談

◆[欹耳袋]MY BOOKSHELF「文化系統学への招待」(2012年8月5日)の続き —— 系統推定の「構造モデル」をまず決めた上で,「状態遷移モデル」をあとから乗っけるという手順を念頭に置いている.系統発生の「構造モデル」は,多次元超立方体(ブール束)というネットワークが最も複雑で,次いで樹状下半束(ツリー),最も単純な全順序グラフがチェインになる.論議があるのは,系統推定をするための「必要最小限の因果モデル」をどこまで許容するかについてである.多くを仮定するとそれに依存した結論が導出されるので,プロセスに関する最小限(できればゼロ)を目指したのが1970年代の pattern cladistics だった.そのへんの論争の経緯は『生物系統学』に書いたとおり./最尤法やベイズ法を使うためには状態変化に関する確率モデルが不可欠だが,少なくとも1997年当時は,形態形質に関してそういうモデルの候補はほとんどなかった.形態測定学的データに関して言えば,連続変量モデルを前提とした系統推定は今ではできないわけではない./形質の重み付けの基本は「状態変化確率に逆比例」という原則が今でも通用する.

◆夜になっても蒸し暑さは暴力的.ひたすらじっと引きこもって乗り切るしかない.

◆本日の総歩数=5017歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=91.9kg(−0.6kg) / 29.6%(0.0%)


12 augustus 2012(日)※曇り空の日曜は朝から蒸し暑い

◆午前5時ころから起きたり寝たりうだうだしている.曇り空.午前6時の気温は24.9度.蒸し暑い朝が戻ってきた.日常生活への復帰の道はまだ遠い.曇り空のつくばは朝から極度に蒸し暑い.午前8時の気温は26.3度とたいしたことはないが,不快指数は高い.梅雨時のような空模様.

◆[蒐書日誌]MY BOOKSHELF「文化系統学への招待」(2012年8月5日) —— 中尾央・三中信宏(編著)『文化系統学への招待:文化の進化パターンを探る』(2012年5月25日刊行,勁草書房, 東京, x+213+xi pp., 本体価格3,200円[税込価格3,360円], ISBN:978-4-326-10216-7 → 目次版元ページコンパニオン・サイト響音録)の長い書評.どうもありがとうございました.

「パターン vs. プロセス」に関する論議は,1970年代以降の pattern cladistics 論争における中心テーマだった.ワタクシの『生物系統学』の 3-6 節で詳述したとおり.個人的には,オブジェクト独立なパターン構造(チェイン,ツリー,ネットワーク)の上に,オブジェクト依存のプロセスモデルを乗せるという普遍体系学のヴィジョンを描いている.ただし,プロセスモデルにも階層があるので,descent with modification のような基本構造モデルはパターン構造の事前情報として関係してくるだろう.その意味では水面下でのパターンとプロセスの相互関係はオブジェクトごとにあり得る.ただし,基本構造モデルを通してのパターンとプロセスの関わりあいは,形質遷移状態モデルのような属性の変化記述モデルとは別ものではないだろうか.なんでもかんでも“確率化”したがるベイジアンなら,そういうモデルを全部とりこんで,MCMC をぐるぐる回せばいいということになるのかもしれない.それはベイズ確証理論の「世界観」の問題だからまた別の問題だろう.

◆立秋になっても残暑は元気いっぱい.昨日のお昼はついつい誘引されて竹園〈ベンベラ〉にて「冷やしトマトつけめん」を.ヒンヤリ心地よい食感.つけ汁はピリッと辛いトマトベース.具は太ネギとチキンそして青ネギのトッピング.こういう食べ物を欲するうちはまだ「夏」は居座り続ける.

◆[欹耳袋]研究者における「二体問題」の行く末 —— つい最近読んだ:Simon Rogers | The two body problem: trials and tribulations of a trailing spouse | The Guardian: 10 Aug 2012.研究者どうしが私生活でのパートナーになるときいつも問題になる.ちょっとさかのぼってみると:SciencePortal: 小川眞里子「研究者同士カップル問題」(2008年7月16日)が見つかる.ガーディアン記事に出てくる「trailing spouse=引きずられていく配偶者」の意味がわかる.さらに探すと:Jennifer Ouellette | Scientists in love: When two worlds collide | Nature 445, 700-702 | 15 February 2007という記事も.ここまで来ると遠距離恋愛カップルへの人生アドバイスみたいになってくる.

これらの記事が出てから五年ほど経っているが,日本での研究者カップルの「二体問題」はその後どういう展開を見せているのだろうか.小川眞理子は上の記事を「一昔前の研究のためなら別居は当然という考えは、必ずしも通用しないことを見据えなければならないのである」と締めくくっている.しかし,周囲を見回せば,物理的に遠距離を隔てた研究者カップルはいまなお実際にいる.将来異動する可能性があるポスドクならば状況は可変だが,遠距離でしかもパーマネントな地位をもっているならば,現実問題としてカップルのどちらかがリタイヤするまでは同居は不可能になるだろう.それを選択するかどうかは当事者の判断にかかっている.

さらに,子どもができたり親の介護が必要になって,さらにやっかいな「多体問題」が浮上したならばいったいどうするのか.研究者が独力で育てあげたとか遠距離介護を続けたという話も聞くことがある(ワタクシも経験者).成功例や失敗例を含めた共有知の蓄積,そして「研究者ライフモデル」のいくつかの選択肢がイメージできるかどうか.このとき,研究者コミュニティは社会的にはマイノリティなので,世間一般の判断基準とか“良識”は研究者人生にとってはほとんど何の役にも立たないという認識が必要になる.

いずれにしても二体問題や多体問題には「一意的な最適解」はないので,ケースバイケースで格闘するしかない.身近に経験者がいたならば機会を見つけて話を聞くというのは役に立つだろう.

◆午後の最高気温は31.8度まで上がって,残暑の日差しはまだ焼けつくように暑い.しかし,空の顔立ちはまぎれもなく秋の表情.夕日がまぶしい時間帯になった.

◆本日の総歩数=3218歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.5kg(0.0kg) / 29.6%(+0.8%)


11 augustus 2012(土)※やっと日常に戻れるのだろうか

◆午前7時,のろのろ起床.晴れ.朝日はとっくに空高く昇っている.気温25.0度だが,空気は乾いているような.朝の珈琲充タイム〜.日常であることのシアワセを実感する.せっかくひさしぶりに「日常」に戻ってきたとたん,いつもの┣┣" どもがじゃれついてくる.あんたらと遊んでいるヒマはないのだよ.そうか,今日からお盆の帰省ラッシュが始まったのか.昨日のうちにつくばに戻ってきたのは正解だった.お盆に帰省してやるべきことは前倒しですませたようなものだから,大渋滞に巻き込まれに行く必要はもうない.

ハッピーなことのノウハウは公言できるのに,縁起でもないことのノウハウはひそひそ話.原理的に回数をたくさんこなせないイベントの経験を個人が蓄積することはできない.とりわけ,研究者の場合は,生まれ育った場所から離れてしまうことが多いので,背景知識がますます乏しくなる(いざというときに「浦島状態」になる).それはもうしかたがないので,アホになりきって訊き倒すしかない.ワタクシの場合,X-day ミッションは今後いっさい起こる可能性が原理的にないので,短期的に蓄えた経験を活かす機会はゼロだ.多くの人は生涯の間に一度あるいは二度まで「X-day」を経験することになるだろう.しかし,ケースバイケースで一般論が通用しないので,そのつどゼロから勉強してくださいとしかいいようがない.個々人の経験値に上限がある以上,それを補う専門職が世の中に必要な理由がよくわかる.いまそういうことがらに関係しているみなさんはお疲れさんです.

—— クライマックスの「X-day」が終われば,続いて事後処理ミッションが静科に始まる.このステージに関しては「共有知」の蓄積は可能かもしれない.何と言っても事後処理に終わりはないのだから.

◆[欹耳袋]Togetter - ヤマトシジミの異常は原発事故の影響?.社会学的に興味深い研究.

◆蒸し暑い曇り空の昼下がり.気温は32.4度まで上がってきた.予報通りこれから雨が降り出しそうな空模様.ときどき雨がぱらぱら降っては,すぐ晴れる.うろうろ徘徊していると災厄に遭いそう.

◆[欹耳袋]残暑の統計噺 —— Kellie B. Keeling and Robert J. Pavur 2011. Statistical accuracy of spreadsheet software. The American Statistician, 65(4): 265-273 [open access]./放送大学〈身近な統計〉.全15回./千葉県高等学校教育研究会数学部会誌『α-ω・第49号』(2011年11月4日発行).突撃インタビュー「渡辺美智子先生に聞く」(→ pdf).統計学教育に関する話./Colorless Green Ideas「学問における内輪の「秘儀」」( 2012年8月10日).久保師本に対する書評.

◆蒸し暑い曇り空の夕暮れ.こういうときはぱあっとスペアリブを大量に焼いて背徳な夕餉になだれ込もうと買いに出かけたのだが,いつものお店はスペアリブがほぼ品切れだった.いったいどこの誰だ,骨付き肉を買い占めたのはっ? しかたなく,いくつかの店を回ってなんとかそろえたスペアリプにいつものように下味をつける(酒・醤油・大蒜・柚子胡椒・和山椒・コチュジャン).続いてオーブンの準備.230度で余熱してから肉側をまず30分焼く.続いて裏返し200度で骨側を20分焼く.ローストビーフほど気を遣わなくてもいい.スペアリブを焼く匂いと熱気が厨房にこもり,ブラジルのシュラスカリアを髣髴とさせる.肉料理にはもちろん活性にごり酒.今夜は秋田醸造〈ゆきの美人〉の「純米吟醸・活性にごり酒」を開栓.強めの炭酸ガスがしゅわしゅわする.活性にごり酒を前にするとビールは単なるチェイサーにすぎない.

◆[欹耳袋]厚生労働省報道発表資料「労働契約法が改正されました:有期労働契約の新しいルールができました」(2012年8月10日)./浄土宗では,「性根の入っていないもの」は捨ててもかまへんらしい.もともと入っていても,いったん「性根を抜いたら」もうあとはゴミ同然.興味深い考え方.

◆社会復帰のため,今日は小物┣┣" 撃ちのリハビリをした.冬学期の東大出講のための兼業申請は週明けに./東大農学部の専攻同窓会「紫工会」の会報原稿は早々に担当者にメール送信完了./メーリングリストがらみの堆積┣┣" を一網打尽./分会のオルグはとりあえず班員にメール送信した.その他,こまごまとした┣┣" を追いかけまわし,やっと「日常」が近寄ってきた実感が湧く.

◆本日の総歩数=5399歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=92.5kg(+0.3kg) / 28.8%(+0.3%)


10 augustus 2012(金)※X-day 最終日は東山で煙を見る

◆午前5時起床.気温23.9度.残暑のなか,今日は京都ミッション X-day の最終日.今日は山科→宇治→伏見→醍醐→東山→京都と転戦する予定.

◆午前8時過ぎに山科を出発.地下鉄で六地蔵へ.タクシーに乗って宇治へ直行.市役所での窓口格闘がおよそ二時間あまり続いた.すべての案件が処理されたが,持ち帰り┣┣" も増えた.転戦はなお続く.今夜の宇治川花火大会に向けての準備が続く町中をタクシーで通りぬけ,藤森の伏見区役所深草出張所にてルーツ探索の開始.かなりの部分が解明されたが,残された未解明部分を調べるため,タクシーで大手筋の伏見区役所へ.やっと決着がついたかと思いきや,大阪に伏兵が潜んでいたことが判明.これで天満にある大阪市北区役所に攻めこまないとケリがつかなくなった(orz).ミッションはこういう予期しない事実に戦況がひっくり返されるのでたいへん.

◆[欹耳袋]すべての人は,他人に見せて恥ずかしくない自分の肖像写真とともに,本籍移動に伴う戸籍謄本の完全セットを用意するよう日頃から心がけましょう.予期しない所に住んだことがある事実が判明すると,そこまで戸籍をゲットしに行く手間が増えてしまう.

◆真夏日の炎天下,伏見区役所からタクシーで山越えし,醍醐の最前線に到着したのは午後1時すぎだった.午後2時過ぎから午後6時までは怒涛の進撃が続いた.醍醐から東山へ移動.頂上攻略を決行し,夕方,山を降りて京都の市街地へ.本日の京都ミッション X-day 最終日の作戦はすべて完了.これでやっと三日間に及ぶ戦いは幕になった.夕暮れの午後7時前,タクシーで京都駅へ.とりあえず X-day はこれにて一件落着.事後処理ミッションはお盆明けの仕事になる.

◆ささやかな打ち上げ —— 一日中戦い続けたのち,京都駅構内の SUVACO にある〈和久傳・はしたて〉にて夕食.8月の季節メニューにあった「鱧丼」を迷わず注文.こちらではふつうのおかずである「鱧の照り焼き」も“よそ行き”にするとこういうふうに変身するのかと軽い驚き.鱧丼は半時間ほどかかるとのことで,おつまみに小芋の唐揚げをオーダー.ころんとした小芋を唐揚げしてあった.ねっとりさっくりした食感.つい生ビールを注文してしまったり.予期しない背徳タイムの始まり.いったん背徳飲みが始まるともう誰にも止められない.万願寺の焼いたんを注文して,久留米の〈独楽蔵〉をぬる燗にしてもらう.この三日間,お疲れさん.

今日の日中は35.7度まで最高気温が上がった事を知る.一休みしてから,午後8時過ぎに京都駅から帰りの新幹線に乗った.日が変わる直前につくばにやっと生還した.

◆X-day mission complete! —— とても短くて長い三日間だった.

◆本日の総歩数=7902歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


9 augustus 2012(木)※X-day 二日目は猛暑日に耐える

◆まだ夜明け前.日中は暑かったが,今は21度台の涼しさ.そういえば,昨夜は浴衣姿の人々が山科あたりに多数出現していたが,琵琶湖花火大会だったのか.道路も激混みで,タクシー運転手が「今日は車で行ったらあかん言うてるのに,なんでみんな車で花火大会に行かはるんやろ」と正直な感想を言っていた.京都ミッション「X-day」編の二日目は,夕方からの最前線での戦いを支える,後方支援作戦に走り回る予定.行動予定を書き出しているところ.朝食後,さっそく行動開始.

◆まずは,六地蔵の実家にて汗だくで発掘ミッション遂行.すべての人は後々のため自分の(人前に出せる)肖像写真をちゃんと用意しておくべし.とくに研究者は「飲み会の写真」とか「恥ずかしい写真」しかないことが多いと以前とある編集者から聞いたことがある.引き続き,宇治市役所にて窓口闘争.届けで一つ出すのにも時間がかかる.ガマンあるのみの忍耐戦.外はすでに真夏日ラインを突破している.残暑との戦いも始まった.すべてのクマゼミを今すぐ根絶したい.あまりにうるさすぎる.

◆宇治橋に近い〈伊藤久右衛門〉の本店にてランチ.激込みのレストランに「宇治抹茶パフェ」が林立する店内は壮観な眺め.明日は宇治川花火大会だったのか.

◆本日の京都ミッション X-day の後半戦が始まる.洛南を転戦したのち,いま再び山科の最前線へ.午後2時過ぎの気温は34.1度.猛暑日間近.最前線は山科から醍醐に移り,午後3時過ぎに気温は35.1度の猛暑日ラインを越えた.午後6時から始まった本日の最終作戦.終わったのは午後7時半だった.地下鉄東西線で山科まで帰還.

◆京都ミッション X-day の二日目の作戦を完遂.明日はミッション最終日.夕暮れの頂上大攻略に続く闇夜の護摩壇という任務が予定されている.さぁ,今日はもう寝ることにしよう.

◆本日の総歩数=7623歩. 朝○|昼○|夜×. 計測値(前回比)=未計測 / 未計測


8 augustus 2012(水)※京都ミッション終わりの始まり

◆午前5時前起床.曇り.気温22.2度.吹きわたる北東風が涼しい.ヒグラシの合唱に混じって秋の虫の音.これは「秋」の到来だ.ミンミンゼミとヒグラシが入り混じる観音台は吹く風も涼しく,紛れもない秋の風情が漂う.今朝の最低気温は21.6度まで下がり,いま22.0度.久しぶりに居室の窓を全開して空気の入れ替えた.

◆[欹耳袋]Togetter - 内井惣七氏「上山春平さんを偲ぶ」

◆終わりの始まり —— 宇治の前線基地から緊急電話指令あり.スクランブル発進.京都ミッション「X-day」編の始まりだ.即撤収していったん帰宅.一式を取り揃えて,昼前につくばを出撃.つくばは涼しかったが,都内から東海地方にかけて,新幹線から見る車窓にはカンカン照りの青空が広がっている.午後3時過ぎに京都着.山科にチェックインした.タクシーで駆けつけその後はてんやわんやの錯綜状態.午後10時過ぎ,夕食をすませて,「X-day」初日がやっと終わった.まだ記憶が残っている戦いなので,明日から明後日にかけての後半戦のイメージ・トレーニングをしているところ.夜は前線基地のあるJR山科駅前にあるカレー専門店〈得正〉のカウンターで「とんかつカレー」と対決.ミッション遂行には「上等カレー」の絶大パワーが必要.生卵も食べてしまいます〜.

—— 「X-day」はまだまだ終わらない.

◆本日の総歩数=7856歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.2kg(−0.1kg) / 28.5%(−0.3%)


7 augustus 2012(火)※ツクツクボウシが鳴きだす立秋

◆午前4時半すぎ起床.日に日に遅くなる夜明け前の朝焼け.さすが立秋.午前5時の気温は22.0度まで下がり,ひさしぶりに心持ちひんやりした早朝を迎えている.ただし,昇り始めた残暑の太陽はまだ元気で,日中は昨日よりも暑くなるとの予報.夏空が戻ってきた観音台は青空が広がり,セミの合唱が本番を迎えている.午前7時の気温は25.2度.立秋の朝イチのBGMはバッハ〈マタイ受難曲〉.アルノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス.居室の気温は30.0度.受難の朝はいつまで続くことやら.

◆[蒐書日誌]三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)『系統樹曼荼羅:チェイン・ツリー・ネットワーク』(2012年9月24日刊行予定,NTT出版,東京,本体価格2,800円, ISBN:978-4-7571-4263-3 → 版元ページ詳細目次趣意文系統樹ウェブ曼荼羅[連載終了])の初校ゲラpdfが夜中に着弾していた.この図版の割り付け方だとフルカラーA5版にして250ページほどの本になるだろう.

◆朝から重要┣┣" のオンライン入力にかかりきり.午前11時前,半分ほど終わったところでやっと一休みできた.外は残暑の日差しが降り注ぎ,もうすぐ真夏日ラインを越える.お昼前の重要┣┣" 撃ちはこれにておしまい.残りは午後にまわそう.真昼の観音台はよく晴れて,気温は30.8度まで上がってきた.午後も続く重要┣┣" 撃ちの甲斐があって.やっと残り1/4まで減ってくれた.午後3時,ここ数日ずっと肩にのしかかっていた重要┣┣" を全員分終わらせてこれにてすべて終了.重要┣┣" の残滓一式をヤマト便で放流してきた.午後4時前,農環研に返ってきたら木陰でツクツクボウシがぽつぽつと独唱していた.さすが季節に敏感なこのセミは立秋を忘れてはいない.

◆[欹耳袋]和田計也「そろそろRStudioの話でもしてみようと思う」(2012年8月4日)./inquisitor「ヒラギノを使う際に注意すべきこと」(2006年6月17日)/舟尾暢男『The R Tips 第2版:データ解析環境Rの基本技・グラフィックス活用集』(2009年11月刊行,オーム社,東京,本体価格3,800円,ISBN:978-4-274-06783-9 → 版元ページ).2009年に出たこの紙本の電子本版がオーム社eStore(β)から出たらしい:版元ページ

◆[欹耳袋]生態学と系統学 —— Ecology - Volume 93, No. 8 Supplement: Integrating Ecology and Phylogenetics (August 2012) .特集号.『系統樹曼荼羅』と同じグスタフ・クリムト〈生命の樹〉が表紙絵なのか.

◆To change or not to change —— 「何かしなきゃならない」と強迫的に独法研究所の組織改編をもくろんだところで,最初からダメなプランは最後までダメなまま.理由ははっきりしていて,過去の同様の失敗例からちっとも学んでいないから.そんなことだったら,最初から何もいじらない方がまだマシじゃない?(でも,対外的にそれではすまされないらしい) まずは,「いじられたい/いじられたくない」で全場所投票でもしますか.研究機関の組織改編は「日常的な研究ライフの場」のあり方に直結するので,天上で大義や総論を論じているときはホコリも立たずけがもしないけど,それが下界に降りてくるといきなり仁義なき闘いになる.今回もそうなるにちがいない.

◆午後4時,雲ゆきがとってもアヤシいけど,まだ降ってはいない.でも,隣の阿見ではピンポイントで激しい雷雨が降っているようなので,今日は早く帰った方が身のためみたいね.

◆本日の総歩数=4284歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.3kg(+0.9kg) / 28.8%(+0.3%)


6 augustus 2012(月)※週明けはひさしぶりに雨が降る

◆午前5時前起床.低い雲を真っ赤に染めて日の出なう.気温25.2度の熱帯夜.ミンミンゼミの発声練習が始まっている.久々に曇り空の観音台.日は差さず,気温は26.9度.しかし油断してはいけない.今朝の蒸し暑さはサイアクの梅雨時に匹敵する.猛暑の週末ずっと密閉された居室の今の室温は32.5度に達している.しかし,全館空調までの数十分はガマンするしかない.近刊『系統樹曼荼羅』の初校ゲラが一両日のうちに届くらしい.

そんなわけで,朝イチのBGMはショスタコーヴィチ〈レニングラード〉.インバル|ウィーン響.真夏に鍋焼きうどんを食べるようなものか.〈レニングラード〉は,たとえスネアドラムが四台で攻めこんでこようが,バルトークが嘲笑しようが,戦争追悼の曲であることにちがいはない.それにしても暑苦しいが,全館空調オンになり真夏の熱気に包囲されたつくばの「レニングラード」はようやく解放されることになった.

昨日の日帰り京都ミッションでは,昼ごはんを食べるヒマもなかったので,帰りがけに京都駅の伊勢丹地下街にて〈仙太郎〉の「枝豆大福」を買った.疲れたときはとにかく甘いもんを食べるしかない.京都には〈出町ふたば〉の「豆大福」という最強の大福があるのだが,出町柳に行く時間は毎回とてもない.京都駅地下でとてもうまい大福が買えるのはシアワセ.〈阿闍梨餅〉の長い行列を横目に,いつも〈仙太郎〉の売り場を見に行ってしまう.

◆雨降る午前の┣┣" 撃ち —— 扶養のなんちゃらというじゃまくさい書類をとりあえず書いて提出完了.事務書類は提出することに意義がある(中身は知らん)./引き続き,重要┣┣" の最後の九人分にケリをつける.こちらは締切厳守に意義がある(中身も大事)./先月放った「白羽の矢」の最後の一本がまだ先方に届いていないらしい.直撃されて返事する間もなく成仏したわけではなさそうなので,どこか防空壕に退避されたのかな.と思っていたら,「白羽の矢」が届いたとの返信が返ってきた.これですべて確定.よしよし.

◆不穏な空模様 —— 取手から牛久あたりはもう本降りのようだ.今日はアロハ&短パン&サンダルという「正装」で出勤してきてよかった.うちの職員は「軽装」で出勤することを公的に要請されていますので.兇悪な雨雲が南の方から這い上がってくる.水面に墨がにじんで広がるように,雨雲が空を覆いつくそうとしている.10時過ぎ,雷鳴が轟く観音台に雨が降りだした.何日ぶりの雨だろうか.日録を検索したら「7月22日」の夕方に霧雨が降ったと書かれている.午前11時,ざあざあと降っている.

◆[蒐書日誌]安田寛『バイエルの謎:日本文化になったピアノ教則本』(2012年5月刊行,音楽之友社,東京,本体価格2,400円,ISBN:9784276212589 → 版元ページブック・アサヒ・コム).8月1日付けの朝日新聞書評(川端裕人評)を読んで,さっそくこの音友本を買わないとと思い立ったしだい.こういう感じの本はとても好きです.川端さん経由で,著者の安田さんとつぶやき合う.いま,〈仰げば尊し〉の音楽系譜について調査されているとのこと.とてもおもしろそう.音符の連なりとしての旋律は塩基の連なりとしてのDNAと同じく「配列情報列」なので,前例のある写本や言語の文字情報源のように,分子系統学的な手法を使えるのではないかと推測する.たとえば,Steve Reich の「最小音楽」の旋律変異は,かなりきれいな共有派生形質をもっているので(ホモプラシー無し),旋律系統樹を描くことは困難ではないだろう.他方,Carl Nielsen のようなフクザツな音曲の場合,セミラティスのようなネットワーク構造になるようだ:

  • Richard S. Parks 1994. Pitch Structure in Carl Nielsen's Wind Quartet. Pp. 541 - 596 in: Mina Miller (ed.) The Nielsen Companion. Faber & Faber, London.
  • 小田淳一 2008「ネットワーク概念による旋律比較」日本認知科学会〈文学と認知・コンピュータII〉研究分科会資料集 16G-08. 1-8 (2008) → pdf

◆午後1時,曇ってはいるけど,雨は止んだみたいね.気温は25度台.でも,きっと外は蒸し暑いにちがいない(引きこもる口実).

◆[欹耳袋]豊後から日向への統計行脚 —— 宮崎県総合農業試験場からの依頼で,秋に統計高座を開くことになった.日程など詳細はこれから.豊後は焼酎と日本酒が混ざっていたが,さらに南の日向はピュアな焼酎文化圏(飲みに行くわけではないんだけど).ほぼ同じころに大分県農林水産研究指導センターでの統計研修もきっとあるだろうから,うまく日程を合わせれば豊後の国から日向の国への統計行脚(「ぼくの細道」)が実現するかも! 湯けむり旅か,はたまた背徳の旅路か.

◆青空が戻る午後の┣┣" 撃ち —— 午後3時,とりあえず,重要┣┣" は全員分すんだので,オンライン登録作業の前に一休み.晴れ間が戻ってきた観音台.雨でいったん下がった気温がまた上がってきた.それにしても蒸し暑そうで,外に出る気がしない(だから出ない).重要┣┣" のオンライン処理が1/4ほど進んだところで,そろそろ撤収準備.西日の殺人光線が真横から差し込むと研究室は居住不能になる.

◆[蒐書日誌]わわわ,いきなり着火剤に点火されてしまった〜 —— 三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)『系統樹曼荼羅:チェイン・ツリー・ネットワーク』(2012年9月24日刊行予定,NTT出版,東京,本体価格2,800円, ISBN:978-4-7571-4263-3 → 版元ページ詳細目次趣意文系統樹ウェブ曼荼羅[連載終了]).白昼,いきなり近刊予告がネットに飛び交い(→ 新刊.net新刊検索β),アマゾンでもすでに近刊予約受付になっていることを知った.初校ゲラもまだ見ていないのだが,これからの詰めの作業がたいへんたいへん.あと一ヶ月? マジですかっ.

◆[欹耳袋]2012年度・第166回農林交流センターワークショップ〈分子系統樹推定法:理論と応用〉2012年10月31日(水)〜11月2日(金)の講義内容と講師陣を公開しました(→ 2012年度・第166回農林交流センターワークショップ〈分子系統樹推定法:理論と応用〉).募集要項は近日公開予定.

◆雨上がりの鮮やかな夕焼け.今日はめまぐるしく表情が変わる空模様だった.

◆本日の総歩数=3168歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=91.4kg(−0.6kg) / 28.5%(+0.5%)


5 augustus 2012(日)※緊急京都ミッションが発令され

◆午前5時前起床.さらに秋めく日の出なう.気温23.4度.熱帯夜の日々は遠くなりにけり.

◆緊急京都ミッション発令 —— 午前8時半,つくば駅.昨夜,緊急の京都ミッションが発令され,急遽日帰りでピストン往復移動することになった.気温28.1度.今日は夏らしい表情の雲が青空に浮かんでいる.午前10時,東京駅.夏休みの新幹線ホームは旅支度の乗客で混んでいる.都内は晴れ上がり,午前9時の気温はすでに31.3度.猛暑の気配が濃厚.のぞみに逃げ込んでとりあえず一息ついた.アメダスで京都を見たらすでに31.2度.逃げ場のない暑さ.

◆[蒐書日誌]往路車内読書 —— 坂口謹一郎『酒学集成・第2巻:世界の酒の旅』.前半はエッセイ集『古酒新酒』のうち,第1巻に入らなかった残り半分.「醗酵:東アジアの知恵」がとてもおもしろい.後半は岩波新書『世界の酒』の復刻.もう半世紀も前の世界酒紀行.巻末の解説記事はサントリー会長だった佐治敬三が書いている.スイス紀行の章「ミュラー・チュルゴー」(pp. 165-173)に,マギー・ブイヨンの由来についてのくだりがあった:「マギーはもともと日本の醤油をまねたもので,キッコーマンの持主の「茂木」から出ているなどといううがった説もある」(pp. 172).これはさすがにうがち過ぎで,ネスレのサイトにはマギーの由来が詳しく書かれている:「マギーの誕生」.ただし,坂口謹一郎が1950年代にスイスに行ったときは,マギー・ブイヨンの工場を見学させてもらえなかったことは事実らしい(pp. 171-172).組成にグルタミン酸が多いので,日本の〈味の素〉を混ぜているのではと著者は推測している.本書は今から60年も前の1950年代の紀行なので,現代とは「酒事情・食糧事情」がかなり異なっていたことがうかがえる.

◆旅路は続く.東海地方は積雲がつながる夏空がどこまでも広がっている.重要┣┣" をさらに十人分すませたので一休み(まだまだ続く).お昼すぎ,京都駅に到着.曇りときどき晴れ.気温32.7度.蒸し暑〜.でも,こんなもんやな,奈良線の各停に乗り換えて,洛南ミッション始動.単線だと駅での待ち時間が長いなあ.ローカル線の悲哀いや魅力か.黄檗にて下車.ミッションへ.外は33.0度の蒸し暑さ.

◆[欹耳袋]「山括弧〈 〉」の時代とは —— 復刊された:由良君美『椿説泰西浪曼派文学談義』(2012年7月10日刊行,平凡社[平凡社ライブラリー・767],東京,本体価格1,700円,ISBN:978-4-582-76767-4 → 目次版元ページ)の巻末に載っている高山宏による解説「修羅の浪漫」のなかで,由良の文体について次のように述べられている:

「 」とは別に,それまで余り見慣れていなかった〈 〉が入り乱れ,〈 〉の付いた〈知〉が頻出するのがいかにも一九七〇年代のファッションである.(p. 391)

そーか,山括弧〈 〉は「一九七〇年代のファッション」だったのかー.ワタクシが書く文章でも〈 〉が頻出する.ほとんど意識したことはなかったが,他の人からは「ユニークな〈 〉の使い方」と言われたことが以前ある.

こういうときに絶大な威力を発揮するのが,小学館辞典編集部(編)『句読点、記号・符号活用辞典。』(2007年9月17日刊行, 小学館, ISBN:978-4-09-504176-6→目次).この辞書の山括弧〈 〉の項目(pp. 94-98)には,数々の引用例が載っている.固有名詞の表記やキーワードの表示として用いられるとのことなので,まちがった使い方はしていないと思うが,「一九七〇年代のファッション」という視点は欠けていた.

—— 確かに,〈知〉と書かれると〈山口昌男〉をすぐ連想してしまう.

◆午後4時前,京都駅に戻る.本日の臨時ミッションを完遂し,いま帰りの新幹線に乗ったところ.本日の洛中最高気温は34.3度だった.帰りの新幹線内で重要┣┣" の続く11人分をすませたので,残りは9名分.やっとゴールが見えてきた.午後6時過ぎ,秋葉原.都内は夕方になっても蒸し暑い.いま31.0度.午後7時半,つくば帰還.蒸し蒸しした空気がセンター広場に澱んでいる.つくばも今日は午後の最高気温が33.9度まで上がったのか.

◆遠距離日帰り移動はとても疲れるので,さくさく寝よう.そうしよう.

◆本日の総歩数=7911歩. 朝○|昼○|夜○. 計測値(前回比)=92.0kg(−0.9kg) / 28.0%(−0.2%)


4 augustus 2012(土)※日々迫り来る締切という不条理

◆午前5時前起床.晴れ.朝焼け&日の出なう.気温23.5度.今日はもわもわした曇が多いな.午前8時の気温は27度台.湿気多し.昨夜締め切った農大のレポート評定を完了.受講生100名余り×2回のレポートを読むというのは作業量が多い.しかもそれに要する時間と労働は無給奉仕.採点の祭典はボランティアが支えている.

◆[欹耳袋]思索の海「用語「理系」「文系」撲滅試論」(2011年3月23日)|「【解説編】「理系」「文系」撲滅運動」(2012年8月3日)※「理系/文系」の分類自体が幻想だし./〈RMendeley〉- Tutorials | Using RMendeley.Mendeley から R が使えるということか./ The 3rd International Symposium on Biological Shape Analysis, 14-17 June 2013, The University of Tokyo. First circular [jpg].昨年の沖縄会議は行けなかったから,今度は大丈夫かな.

◆今日は朝から雲が多いせいか,気温の上がり方が鈍い.午前10時を過ぎてもまだ真夏日ラインに達していない.

◆[欹耳袋]ワタクシの業務は す べ て 農環研の「中期目標」に沿って実行されている.かつて四半世紀前に農環研に選考採用されたとき,当時の室長は「自分の仕事がどこかで農環研のミッションとつながっているかどうかを常に自問自答してください」と言った.それはミッションや中期目標に対する「個人としてのフィット」のあり方を正しく示唆した.研究所の短期的な中期目標やミッションに対して,研究者が over-fitting してもしかたがない.もっと robust な「軸」をもつことが求められている.

ワタクシは過去に科学哲学や離散数学や文化系統に関するアウトプットを出したわけだが,所内の成績検討会や設計検討会では,なぜそれが農環研のミッションや中期計画に関わるものであるかをいくらでも説明することができる.それくらいの才覚やしたたかさがないなら,研究者人生は送ることはできない.大学にいようが独法研究所にいようが,その点では何の違いもない.研究者としてのぶれない「軸」をもつことができるかどうかが最重要.

独法研究所は,大学に比べて,はるかに中期計画とか年度ごとの研究管理がきびしいので,研究員がひとりで好き勝手できるような環境がありえるはずがない.年度始めの設計検討会から年度末の成果検討会まできちっと管理されている.しかし,その一方で独法研究所は superorganism ではないので,それぞれの研究員が「歯車のごとく」職分を果たしているというイメージは現実的ではないだろう.科学研究の「いとなみ」がそういうものではありえないことは周知のこと.

研究活動の単位が個人かそれともグループかによって実態は異なるだろう.しかし,研究者ひとりひとりが主体的に活動できることが基本線.その意味で「利他主義」ではなく「利己主義」がより重要.研究者の活動上の「利己主義」が,たまたま利他的な結果をもたらすとしたら,それは望外の喜び.最初からそれを狙っているわけではない.メーリングリストの管理,お雇い講師,申請書の審査,投稿論文のレフリーなどを引き受けるのはワタクシ的にはすべて「利己的行動」.ふつうはこれらの活動は,研究とは関係ない利他的な「雑用」とみなされるが,ワタクシ的にはむしろ利己的な「利得」をそこに見出す.

結果は利他的だが動機は利己的.ワタクシは利己的な人間なのでこの点に関してはまったくブレない.それは研究所にとって結果的に利他的なアウトプットを産むこともある点が理解できるだろう.そういう動機的利己主義と結果的利他主義が研究機関を成り立たせているのだと思う.大学や研究所は人間のコミュニティなので,そんなにやわではない.ワタクシは「外れ値」であることを自覚しているが,同時に利他的でありえるのはシンプルな真理.研究者として生き延びるための戦略と戦術はその時時に応じていろいろあるということ.

◆昼下がり.十人分が終わったところで一休み.この重要┣┣" は時間がかかるぞ.松の木にて自動車のオイル交換.午後は31.3度まで気温が上がって,暑いことは暑いけれど,パワー満点の猛暑ではない.これから一時間あまりガソリンスタンドで過ごすことになる.ヒグラシが鳴く夕暮れは晩ご飯のしたくをしませう.

◆本日の総歩数=1117歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.9kg(+1.0kg) / 28.2%(+0.3%)


3 augustus 2012(金)※真夏の採点の祭典は今日も続く

◆午前5時前起床.雲の多い青空.ちょうどいま朝焼けから日の出へ.たなびく雲の表情は早くも秋.しかし,気温は24.9度と,前日の猛暑日の熱気を引きずっている.朝の観音台はよく晴れて,気温は26度台.明け方の(ほぼ)熱帯夜からまたしても暑くなるのだろう.しかし,空を見上げれば,隠しようもなく秋の雰囲気が漂っている.日中は隠せても,朝夕は季節の流れに正直だ.全館空調がまだオンにならない居室はいま30.0度.じっとガマン.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今日は農大第二回レポートの提出締め切り日.前夜からつくばに着弾する頻度が高くなってきた.これまで届いたレポートへの受領返信は個別にすべてすませたので,確認をよろしく>受講生諸氏.採点の祭典は朝からもう始まっている.農大からの提出レポートが火山弾のように観音台に降り注ぐ日.「メール本文にプレーンテキストで書いてね」と受講生には念押ししたのだが,「テキストファイル」というファイル名の「.docx」をメール添付してきた学生がいた.脱力しつつも許してあげようね.手書きのレポートを写メにして送ってきた学生くんよりはマシかなぁ.世代の異なる学生さんたちと接していると,軽々と「想像を越える」ことがいつでも体験できる.これは教師の役得.うん.

◆[欹耳袋]これはすごい! —— カレントアウェアネス・ポータル「25万冊の図書で作った迷路 ロンドンに出現」(2012年8月3日)元記事は:aMAZEme: A Labyrinth Made from 250,000 Books.ワタクシの研究室の書棚は大震災でほぼ崩壊したのち,諸行無常を感じ取り,半崩落のまま現在にいたる.意図的に「迷路」をつくったわけではないが,この隙間に入りこんだら二度と生還できないだろうなあという「結界」が生じてしまった.

◆研究室のBGMに John Coltrane Quartet の〈Crescent〉を朝から流すのはやめなさい>ワタクシ.ひたすら内省的に突き詰めずにはいられなくなるので.

◆昼前,午前中の「採点の祭典・午前の部」はつつがなく終わり,暑く静かなランチタイムを迎える.昼休みの引きこもり読書:坂口謹一郎『酒学集成・第1巻・日本の酒文化』の前半第一部「日本の酒」は同名の岩波文庫に入っている.後半の第二部「古酒新酒」は同名のエッセイ集からの抜粋.その他,いくつかの記事が所収されている.未読記事を読んで第一巻は読了.

◆[欹耳袋]深いフトコロが埋め立てられると —— つい先日のことだが,とある出版社から「統計本を一冊書きませんか」とのオファーが提示された.しかし,このところのドロナワな状況を考えると,さすがにムリなので,「ごめんなさい」メールを返信.短期的に出せるアイデア量に上限があるように,近未来的に達成可能な労働量にも上限がある.いわゆる〈文債〉を抱え込むことはそろそろやめにしないとね.

長期の夏休みもサバティカル制度もない独法研究員が本を一冊書くことは綱渡りを続けるようなもの.代償として多くのものを放置しているわけで,それに耐えられないと本は書けない.単著の本に関して言えば,ワタクシの場合,もっぱら出版社側からのオファーを受けて書き始めるので,それはたいへんありがたいと思う.ただし場合によっては「ごめんなさい」と断ることもある(すみませんすみません).ときどき「どうやって出版社を見つけるの?」と同僚から訊かれることがあるが,自分から原稿を持ち込んだことはぜんぜんないので答えようがない.

そういうことを考えると,初めてワタクシに単著のオファーを出してくれた東京大学出版会には今でも深く感謝している.その本『生物系統学』の第四刷に向けての作業はいま進行中だ.『生物系統学』の最初の企画提案が東大出版会からあったのはワタクシが35歳のときだった.もともとは『分岐分類学:系統と進化を探る方法論』というタイトルで,分岐学(cladistics)の解説本になるはずだった.しかし,原稿を書き始めた1990年代はワタクシが研究者としてどんどん「不良化」していた時期で,内容的にも生物体系学の一学派にとどまらなくなってきた.途中で,担当編集者から『生物系統学』にしませんかとのプロポーザルがあって,名実ともにその通りになった.結果として執筆に五年ほどかかった末,39歳のときに出版にこぎつけた.今にして思えば,得体のしれない書き手に好き放題書かせてくれた東大出版会には感謝するしかない.

現在の独法研究所の置かれている状況だと,研究員が「本を書く環境」はさらに悪くなっているだろう.「糊しろ」や「溜め」を保証する人員あるいは研究資本がやせ細ってきたので,かつてはあったはずの「深いフトコロ」がどんどん埋め立てられている気がする.だから,「本を書くこと」の代償やリスクは以前よりも大きくなっているのかもしれない.いろいろあるけどそれでも本を書きますか?って感じ.同じ農学分野でも,農業経済だと「単著本」はとても評価が高いが,それ以外の(自然科学系の)農学分野だと,当然のことながら,査読付きペーパーが重視される.査読論文を書きながら単著本も書けというのは「二人分生きろ」ってことと同じ.

研究者としてキャリアが存続するかぎり,「積分範囲」はどんどん大きくなり,結果として自分の立ち位置が鳥瞰できるようになる.しかし,年取ってから懐古的に「守りの本」を書くよりも,まだ自分がどうなるかわからないときにしか書けない「攻めの本」の方がワクワク感が高い.そういう本を書けるチャンスがある研究者は機会を逃さず書いてほしいと思う.

—— 論文と本では流れる時間が異なっているので,論文を書くときの「微分主義」的な研究者スタンスとともに,本を書くときの「積分主義」的な研究者人生観をもつ必要がある.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 「第二回レポートはすでに(まだ?)全体の過半数の受講生が提出しました.受領メールは届いていますか? 締め切りまで頑張ってください」/お茶タイム.さらに重要なる┣┣" の攻略説明書を読むなう./午後3時半から,臨時の領域会議が今まであった.法人統合に関する情勢説明.雑用土石流が発生するもよう.

◆[欹耳袋]asahi.com から二題 —— 「職場の分煙、義務づけ規定削除へ 民主と自民、法案修正」(2012年8月3日)※「労働安全衛生法による受動喫煙防止策は大幅に後退することになった」って書いている場合ではないでしょ./「文科省、研究機関を無作為調査へ 京大元教授汚職事件」(2012年8月3日)※さっそくとばっちりが…….こういう事件があるたびに,関係ない大学や研究機関が「被害」を受けるだけでなく,つまんない規則が増えていく.

◆午後5時過ぎ,重要┣┣" を抱えていま帰宅.本日の最高気温は32.1度.いまやっと真夏日ラインを割り込んだところ.今日の夕暮れはちっとも夏らしくない.秋が正面からやってきたようなもの.夜は,ひたすら農大からのレポート到着を待機し続ける.午後8時の時点で,すでに八割の受講生は提出をすませたが,まだ二十名ほど未提出者が.午後10時半,締め切りまで残り一時間半のうちにあと十名ほどが本塁すべり込み突進してくるはず.午前零時ちょうどに締め切った.睡魔が来たりて笛を吹く.

◆本日の総歩数=2365歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=91.9kg(−0.1kg) / 27.9%(−0.4%)


2 augustus 2012(木)※夜明けと月夜に秋がやって来る

◆午前5時前起床.ちょうど日の出タイム.日中は猛暑でも夜明けはやや秋めいてきたようだ.気温23.7度.一日の活力は朝ごはんから.久しぶりにできのいいオムライスがつくれた.午前8時前に早くも28.7度の観音台は夏の空.今日も真夏日になることは間違いないだろう.今朝のBGMはめずらしくビゼーの歌劇〈カルメン〉全曲.アバド|ロンドン響|テレサ・ベルガンサ.給料も減らす,年金も減らす,退職金も減らすと「減る減る攻撃」がどんどん激しくなっていく.「金の切れ目が縁の切れ目」という逃走スローガンを「森」の入り口に貼っておくかな.

◆午前の┣┣" 撃ち —— 華やかなロンドン・オリンピックと同調して,日本でも方々の大学でヒソヤカに「採点の祭典」が始まっていることだろう.メダルはいらないから成績入力締切日に間に合うよう最後まで戦い抜こう(おー!).今季のワタクシの「採点の祭典」参加種目は個人種目がひとつとリレー種目がひとつ.まずは個人種目から.採点の祭典ははてしなく続く.忠告:出席カードの自分の名前を書き間違えないよーに.また,筆跡をそのつど変更しないこと.

◆[欹耳袋]〈ミハルス〉の真相 —— 幼稚園や小学校などの音楽授業で使われる〈青赤のカスタネット〉はほんとうは〈ミハルス〉と呼ぶのでいないかとのウワサが飛び交ったが,それはまちがいであることが判明した.要するに,通常のスペイン舞踊で使う〈カスタネット〉と日本の〈ミハルス〉,さらに教育用の〈青赤のカスタネット〉はそれぞれ別々の楽器ということだ(→ ミハルス画像).ネタ袋「ミハルスとは一体なんなのか」(2011年8月18日)を読むと,〈ミハルス〉を最初に作った経緯についてのコメントが載っている.系統発生的には,カスタネット群の系統樹は,西洋カスタネット→ミハルス→青赤カスタネットという直線的系譜を成す.しかも,それぞれの楽器の創始者が特定されているので議論の余地はもうないだろう.楽器分類の問題は実に奥深くおもしろい.いずれにしてもミハルス/カスタネット論議は一件落着か. 参考記事:ねとらぼ「僕らがカスタネットだと思っていたアレはカスタネットじゃなかった? →「カスタネットで合ってます!」」.

◆午前11時の気温は33.0度.居室に引きこもっているので体感できないが,廊下に出ると最上階の天井で熱せられた空気がもわもわ充満している.お昼前,採点の祭典を途中離脱.しばし,昼食休憩の快楽へ.

◆[蒐書日誌]全巻そろい踏み —— 坂口謹一郎『酒学集成(全五巻)』(1997年〜1998年刊行,岩波書店,東京,本体価格3,700円/巻 → 全巻構成).天久保の学園都市古書センターにてゲットした.古書とはいえ,ほぼ新刊と同じ状態の美本.わくわくするなあ.全巻構成は下記の通り:

  1. 酒学集成・第1巻:日本の酒文化』(1997年10月28日刊行,岩波書店,東京,iv+377 pp., ISBN:4-00-026186-X → 版元ページ)※秋山裕一解説.
  2. 酒学集成・第2巻:世界の酒の旅』(1997年11月26日刊行,岩波書店,東京,vi+349 pp., ISBN:4-00-026187-8 → 版元ページ)※佐治敬三解説.
  3. 酒学集成・第3巻:愛酒樂酔』(1997年12月19日刊行,岩波書店,東京,iv+303 pp., ISBN:4-00-026188-6 → 版元ページ)※大岡信解説.
  4. 酒学集成・第4巻:酒中つれづれ』(1998年1月26日刊行,岩波書店,東京,vi+320 pp., ISBN:4-00-026189-4 → 版元ページ)※田村義也解説.
  5. 酒学集成・第4巻:酒中つれづれ』(1998年2月25日刊行,岩波書店,東京,iv+339 pp., ISBN:4-00-026190-8 → 版元ページ)※田村學造解説.

なお,田村義也の装幀はとてもいい仕上がりになっていて,函と本体ともにインパクトのある,それでいて温かみのある本に仕上がっている.さすが,長年のつきあいはだてじゃない.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 今日は午後2時前に最高気温が35.1度になり,めでたく?猛暑日になった.居室にこもって暗くしていると外のことがぜんぜんわからない.「採点の祭典」は個人種目の半分まで競技が進んだ.あとはまた明日以降ということで.第2回レポートの提出締切は「明日8月3日(金)」ですので,お忘れなく.館内空調が切れる直前に職場を速攻撤収.焼けるような西日の中を自宅直帰.午後6時を過ぎても30度を下回らないとはこれいかに.雨も一滴たりとも降ってくれないので,涼しくなりようがない.

◆[欹耳袋]asahi.com「EUの首席科学顧問に聞く 科学者は信頼できるか」(2012年8月2日).アン・グローバー首席科学顧問いわく:「日本で科学者が信頼されていないと聞き、とても残念です。日本の市民にお勧めしたいのは、科学者を観察し、何を言うか聞き、徹底的に問いただすことです。なぜそう主張するのかを聞けば、科学者は説明するでしょうし、説明すべきです。逆にお聞きしたい。科学者が信用できないなら、いったい誰を信用するのですか?」.関係づくりが肝要ということ.

◆夜,大きな満月が雲ひとつない東の空であかあかと輝いている.ひと月も早くやってきた中秋の名月のようだ.真夏の┣┣" 撃ちにお疲れのアナタ,採点の祭典にすり減ったセンセ,東の空をしばし眺めましょう.来週はもう立秋.

◆本日の総歩数=2325歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=91.8kg(−0.7kg) / 28.3%(−0.6%)


1 augustus 2012(水)※八月になっても夏働きなお続く

◆午前5時前起床.外はもう明るい.晴れところどころ曇り.気温23.2度.メーリングリストのアナウンス送信完了.長年にわたってメーリングリスト管理をしてきたおかげで,業界内の「人の動き」に詳しくなった.とくに,若手研究者の異動のようすに精通する.それにしても,どうも MAFFIN Webmail の調子がよくなくて,送信時のセキュリティ・チェックが通過できない.前にも同様の症状があった.ひょっとしたら数千人規模のメール送信をするから問題? まぁ,Webmail がダメならそのつど Gmail から出せばすむ話なので,実害はないも同然.作業が増えて朝からうっとうしいだけ.でも,こんなことにいらいらする必要はない.

午前8時,基調は夏空だけど,大きな雲の塊が浮かんでいるのは南海上の台風のせいだろうか.気温は25.9度,空調稼働前の室温は30.0度.あと半時間の辛抱だ.朝イチのBGMはあの世のマーラー〈千人の交響曲〉.インバル|フランクフルト放送交響楽団.Erster Teil : Veni, creator spiritus が終わったので,続いて Zweiter Teil に突入する.Das Ewig-Weiblich zieht uns hinan. から Alles Vergängliche ist nur ein Gleichnis. BGMの曲は「1750年以前」または「1900年以降」と二極分化している.はさまれた期間の曲は聴く気がしない(演奏する気もしない).

◆午前の┣┣" 撃ち —— 今月から来月にかけて開催される学会ツアー関連の出張伺・立替払請求書・復命書,さらに振替日指定など,もろもろの書類を書きまくっていたら,もうランチタイムが目前に迫ってきた.とりあえず,向こう二ヶ月間の「いないよ届」はこれで大丈夫.学会準備は大丈夫じゃない.八王子で学会開催されるときは関東圏内ということで,「日帰り出張」しか認められていない.しかし,連日の日帰りはほぼ非現実的なので,自腹でどこかにホテルを確保することになる.できないものはできない.

◆マーラー〈千人の交響曲〉が終わり,永遠の女性なるものにあの世へ引きずり込まれそうになったので,次はメシアン〈トゥーランガリラ交響曲〉で現世の愛に引き戻されようではないか.ケント・ナガノ|ベルリン・フィル.天久保の学園都市古書センターから,「『酒学集成』五冊セット,ご用意できました」とのメールあり.わくわく.

◆[蒐書日誌]由良君美『椿説泰西浪曼派文学談義』(2012年7月10日刊行,平凡社[平凡社ライブラリー・767],東京,本体価格1,700円,ISBN:978-4-582-76767-4 → 目次版元ページ).最近,方々で由良君美が復活している.彼の主著の復刻が平凡社ライブラリーに入ったので,英文学には無縁でも買わないわけにはいかない.ワタクシが駒場にいた頃は教壇に立っていたはず(接点はなかったが)./八木橋廣『津軽弘前:小さな酒蔵の四季物語』(2012年6月刊行,角川マガジンズ,東京,本体価格1,050円,ISBN:9784047318663).弘前の酒蔵・三浦酒造の写真集とのこと.〈豊盃〉,飲んだことあったかな.

◆[欹耳袋]本日公開の農業環境技術研究所ウェブマガジン『農業と環境』2012年8月号(No. 148):三中信宏・農環研ウェブ高座 「農業環境のための統計学」:第1回 「前口上-統計学の世界を鳥瞰するために」.向こう一年間にわたり毎月連載予定.次回連載からは「農環研ゆるきゃら」登場予定.ちなみに,今月の第一回連載「前口上-統計学の世界を鳥瞰するために」は,毎年つくばで開催されている数理統計研修で,「統計学概論」としてテキストに載せているもの.

◆雲は多いが夏らしい暑さの観音台をあとにして,昼休みは天久保の学園都市古書センターに直行.オンラインで発注した坂口謹一郎『酒学集成(全五巻)』のブツをしっかり受け取って,ふたたび観音台なう.気温は31度台.すごく暑いけど,めちゃめちゃ暑くはない.ゲットした『酒学集成』の書影をバッチリ写真に撮ろうと思ったら,ケータイのパッテリーがすっからかんで手も足も出ない.orzorzorz.

◆午後の┣┣" 撃ち —— 午後2時から領域会議が小一時間.昼下がりの西からの日差しが強まってきた.今月中に仕留めるべき┣┣" 撃ちの気合を入れる.

◆[蒐書日誌]今月の大┣┣" 一頭 —— キャロル・キサク・ヨーン[三中信宏・野中香方子訳]『自然を名づける:なぜ生物分類では本能と科学が衝突するのか[仮]』(2013年刊行予定,NTT出版,東京).原書は:Carol Kaesuk Yoon『Naming Nature: The Clash between Instinct and Science』(2009年刊行,W. W. Norton, New York, viii+344 pp., US$ 27.95, ISBN:978-0-393-06197-0 [hbk] / ISBN:978-0-393-33871-3 [pbk] → 目次著者サイト書評リスト).野中さん担当の前半部はすでに訳稿ができている.早くも律速段階と化しつつあるワタクシががんばらないといけない状況に追い込まれつつある(orz).千字の文も一字から.初校ゲラができつつあるらしい三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)『カラー版 系統樹曼荼羅』目次最終案(2012年刊行予定,NTT出版,東京,ca. 300 pp. → 趣意文系統樹ウェブ曼荼羅[連載終了])のことはとりあえず考えなくてもいいかな.

◆所信表明ツイートをしたところで,今日は撤収しようかな.水平に差し込む西日がしだいに殺人光線になってきた.

◆本日の総歩数=5570歩. 朝○|昼○|夜△. 計測値(前回比)=92.5kg(−0.2kg) / 28.9%(+0.7%)


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[sinds 19 april 2007] 無料アクセスログホームページ 素材集