【書名】シンドバードの書の起源
【著者】B・E・ペリー(B. E. Perry)
【訳者】西村正身
【刊行】2001年04月10日
【出版】未知谷,東京
【頁数】608+ xxxii pp.
【価格】8,000円(本体価格)
【ISBN】4-915841-97-9
【原著】B. E. Perry (1959) "The Origin of the Book of Sindbad" Walter de Gruyter, Berlin.


【目次】
序文 1
はじめに 3

第1章 『シンドバードの書』はインド起源であると言うアラビアの
著述家たちの証言 13
第2章 ムハンマド・イブン・イスハーク・アン・ナディームの
『フィフリスト』に記された中東における物語本の歴史
に関する証言.その正当性 19
第3章 『シンドバードの書』はペルシアあるいは中東起源であると
言うペルシアおよびアラビアの著述家たちの証言 45
第4章 インド起源説を擁護した近代の学者たちの論拠 58
第5章 東洋系諸版の相互関係と祖本の内容 93
 1.ギリシア語・シリア語の伝承 95
 2.アラビア語版『七人の大臣』の伝承 98
 3.ペルシア語の伝承 101
第6章 『シンドバードの書』がペルシアあるいは中東起源である
ことを示す積極的な証拠 140

原註 155
『シンドバードの書の起源』文献一覧 215
解題 247
系統図 303
テキスト一覧 313
表1 所収話一覧 328
表2 所収話通覧 334
全所収話の梗概と類話 355
類話参考文献一覧 561
あとがき 605

Aesopica索引 xxxii
TU索引 xxxi
AT索引 xxx
TMI索引 xxvi
『シンドバードの書の起源』索引 v
所収話の日本語名索引 i


【メモ】※Copyright 2001 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved

クリーム色の表紙カバーに manuscript stemma(写本系統樹)が鮮やかに描かれていたので,「おお」と延髄反射でレジに持っていき,価格を耳にして3秒間ほど凝固しました....有名なシンドバード物語の写本系統,および祖本復元,さらに stemma の根の推定を論じた本です.原書そのものは150ページほどの分量しかないのですが,参考資料部分が500ページもあります.写本系統学でこれほど詳細な本は最近あまり出ていない(と思われる)ので,紹介しました.

三中信宏(19/May/2001)