【書名】ドーキンス vs. グールド
【著者】キム・ステルレルニー
【訳者】狩野秀之
【刊行】2004年10月10日
【出版】筑摩書房(ちくま学芸文庫),東京
【頁数】187+19 pp.
【定価】1,000円(本体価格)
【ISBN】4-480-08878-4
【原書】Kim Sterelny 2001. Dawkins vs. Gould.

【メモ】※Copyright 2005 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved

あっさり読了.まあ,なんちゅうか〈あらすじ本〉みたいなもんかな.ドーキンスやグールドの著作を少しでも知っている読者にとっては,四半世紀にも及んだ連続ドラマの〈総集編〉みたいな味わいがあって,記憶や感情の断片があちこちで励起される心地がするのではないか.もちろん,何も知らない読者にとっては味わいなど感じられるはずがない.ジグゾーパズルの1ピースから絵の図柄全体を想像するのはしょせんムリだから.それにしても,たった200頁の文庫本が本体価格1000円というのはまったくもって驚愕ですな.あり得ない.

三中信宏(19/February/2005)


【目次】
第1部 ―― 開かれた戦端 009
 第1章:視点の衝突 010

第2部 ―― ドーキンスの世界 025
 第2章:遺伝子と遺伝子の系統 026
 第3章:生物の世界における遺伝子淘汰 035
 第4章:延長された表現型と無法者 044
 第5章:利己性と淘汰 056
 第6章:淘汰と適応 070

第3部 ―― ハーヴァードからの眺め 081
 第7章:地域的なプロセスか,地球的な変化か? 082
 第8章:断続平衡説 092
 第9章:大量絶滅 100
 第10章:カンブリア紀の生命 110
 第11章:進化のエスカレーター 133

第4部 ―― 論争の現状 145
 第12章:科学は闇の中の灯か? 146
 第13章:論争を要約してみれば 156

訳者あとがき 168

解説:自然界の驚異に魅了される歓び[新妻昭夫] 172

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