【書名】ダーウィン――世界を変えたナチュラリストの生涯
【著者】A・デズモンド,J・ムーア
【訳者】渡辺政隆
【刊行】1999年9月10日
【出版】工作舎,東京
【頁数】上巻 1-560 pp./下巻 561-1048 pp.
【定価】18,000円(本体価格)※分売不可
【ISBN】4-87502-316-2
【原書】A. Desmond & J. Moore 1991. Darwin. Michael Joseph, London, xxi+808 pp.
【目次】
――第1巻――
序章 悪魔に仕える牧師なのか 8
1809〜1831
1 転落するキリスト教を受けとめる ◎ルナ・ソサエティの産業エリートたち 16
2 北のアテネ ◎エディンバラの青春◎恐怖の病院実習 39
3 苔虫と扇動的な科学 ◎プリニウス協会に入会◎ラマルク崇拝者グラント 51
4 国教会の命令 ◎医師がだめなら牧師の道◎ケンブリッジの弾圧の霧 70
5 楽園と懲罰 ◎愛しのファニー・オーエン◎昆虫学クラブに入会 92
6 ヘンズローと散歩する男 ◎昆虫コレクター◎植物採集に開眼 110
7 誰もが自分で ◎フンボルトの旅行記を読破◎セジウィックの地質学特訓コース 124
1831〜1836
8 最後の退場 ◎一生に一度のチャンス◎ビーグル号出航 142
9 歓喜の混乱状態 ◎サンチャゴ島の第一印象◎ライエル『地質学原理』第二巻を精読 160
10 別世界の悪霊 ◎未開人ショック◎文明化したフエゴ人の選択 183
11 揺らぐ基盤 ◎西海岸を北上◎オルソノ山噴火と大地震 205
12 植民地の暮らし ◎アンデス山脈横断◎ガラパゴス諸島 223
13 自然の神殿 ◎サンゴ礁理論を実地検証◎自然の神殿への宗旨変え 247
1836〜1842
14 自分の尾を自賛するクジャク ◎ライエル邸のディナー◎地質学デビュー 262
15 自然を改革する ◎バベッジ邸の夜会◎『ビーグル号航海記』脱稿 284
16 障壁を粉砕する ◎ノートブックBの転成説◎地質学会での面従腹背 306
17 心の中の暴動 ◎ブリーダーからのヒント◎自己組織化する生命原子 319
18 結婚とマルサス ◎結婚の損益分析◎マルサス『人口の原理』◎エマにプロポーズ 340
19 恐ろしい闘い ◎『航海記』ついに発売◎ダーウィン家、郊外脱出 372
1842〜1851
20 世界のはずれ ◎ダウンの村へ◎田舎暮らしの身辺雑記 398
21 人殺し ◎フッカーに信念を告白◎『南アメリカ』脱稿 414
22 異形の小さな怪物たち ◎フジツボの包括的研究◎進化論試論に対するフッカーの反応 447
23 悪魔への贈り物 ◎付録のような雄の発見◎ドクターの臨終 465
24 ぼくの水療法医 ◎ガリーの冷水療法で甦る◎フジツボとエビ・カニの類縁 480
25 辛い残酷な損失 ◎アニーの衰弱◎信仰の切れ端をも葬る 496
原注 514
訳注 543
登場人物紹介 555
ダーウィン=ウエッジウッド家系図 557
――第2巻――
1851〜1860
26 資本家の紳士 ◎ロンドン万国博覧会◎スペンサーとハクスリー 568
27 醜悪な事実 ◎ロイヤルメダル受賞◎科学のクーデターへの戦略 589
28 酒場と戦艦 ◎クリミア戦争勃発◎海上を旅する種子◎鳩愛好家たちとの交流 609
29 ぼくのようなひどい恥知らずたち ◎ダウンの会合◎ウォレス論文の衝撃 627
30 法則と放縦な自然 ◎ライエルの悩み◎分散に関する実験◎無慈悲な自然 640
31 チンパンジーが何と言うか ◎生きたゴリラの反響◎エマのボランティア活動 653
32 正体暴露 ◎社会主義者ウォレス◎『種の起源』刊行◎賛否の嵐 676
1860〜1871
33 骨折り損 ◎マルクスの反応◎ウィルバーフォース対ハクスリー 698
34 類人猿の子宮から ◎主教の席は悪魔の花園◎オーエン対ハクスリー 718
35 生き埋め状態 ◎植物の愛をデータ分析◎スペンサーの「最適者生存」 745
36 エメラルド・ビューティ ◎ヘッケルの来訪◎性淘汰の実験 768
37 性、政治、Xクラブ ◎クジャクの羽の問題◎フッカーの会長講演 785
38 統合されない推測 ◎トムソンの地球年齢の算定◎『人間の由来』出版 807
1871〜1882
39 待った、待った、待った ◎食虫植物研究◎マルクスとヘッケルからの献本 838
40 ひどい偏屈者 ◎交霊会◎『他家受精と自家受精』 862
41 無神論者にあらず ◎自伝に着手◎グラッドストーン来訪◎植物の性生活 883
42 ミミズにのめりこむ ◎ラスキン邸訪問◎義兄ジョサイアの死◎地中の賢者たち 906
43 最後の実験 ◎無神論者ビュッフナー来訪◎『ミミズ』も飛ぶように売れる 926
44 大聖堂の不可知論者 ◎ウェストミンスター大聖堂への埋葬工作 942
原注 964
引用文献 1021
索引 1937
訳者あとがき 1038
著者・訳者紹介 1044