【書名】コーヒーの歴史
【著者】マーク・ペンダーグラスト
【訳者】樋口幸子
【刊行】2002年12月30日
【出版】河出書房新社,東京
【頁数】527+xxviii pp.
【価格】3,500円(本体価格)
【ISBN】4-309-22396-6
【原書】Mark Pendergrast (1999)
Uncommon Grounds - The History of Coffee and
How It Transformed Our World.

【目次】
はじめに――「オリフラマ」農園のコーヒー摘み 9
序章 霊薬か泥水か 15

第1部
 第1章 世界に広まるコーヒー 26
 第2章 コーヒー王国 51
 第3章 アメリカの国民飲料 82
 第4章 金ピカ時代のコーヒー大戦争 104
 第5章 ジールケンとブラジルの価格政策 120
 第6章 麻薬のような飲み物 138

第2部
 第7章 成長に伴う痛み 158
 第8章 世界中のコーヒーの安全を守るために 189
 第9章 イメージ戦略で売るジャズ時代 205
 第10章 焼かれる豆と飢える農民 227
 第11章 大恐慌時代のショーボート作戦 239
 第12章 「カッパ・ジョー」――第二次世界大戦の時代 268

第3部
 第13章 コーヒー攻撃とインスタントの不満続感 290
 第14章 勝ち誇るロブスタ豆 318

第4部
 第15章 熱狂的な愛好家集団 358
 第16章 黒い霜 390
 第17章 高品質コーヒー革命 412
 第18章 スターバックス体験 446
 第19章 残りかす 468

謝辞 519
訳者あとがき 524
参考文献 [528-542]
索引 [543-555]


【感想】
コーヒーをめぐる「政治学」の本――国と国との政治戦略や企業間の競争.そして天候不順がダイレクトに影響するコーヒー豆相場の賭博性みたいなことが延々と書かれている.資料的価値はきっと高いのだと思う.が,読んでいておもしろい本ではない.歴史の資料集に目を通している感覚.ただし,コーヒーをめぐる世界的な文脈はよく理解できるだろう.日本が,世界でも最高級レベルのコーヒー豆を買い占めている実態など,関心を引くネタあり.