● 2013年8月8日(木)旅立ちの朝,旧マルクト広場のペトリ教会が雨に濡れる

◆Guten Morgen.午前4時,20度.ツイートもままならない怒涛の二日間,Rostocker Pils の雨が連日降り続き,気がつけばもう帰国の明け方だ.スーツケースへのパッキングを始めている.外は曇り空.曇ったり雨が降ったり,昼間は真夏の日差しても,明け方は12度まで下がるという空模様のめまぐるしい変化.Deutsche Bahn での長距離移動やロストック市内の Straßenbahn にもやっと慣れた頃が帰り時.

今回,ロストックでは〈Hotel Verdi〉に六泊した.エスカレーターもない小じんまりしたホテルで,朝以外は従業員もいないシンプルなシステムだったが,毎朝ちゃんとしたご飯を出してくれて,とても快適なホテルだった.

朝食前に時間があったので,ホテル近くの旧マルクト広場をひとまわり散歩してきた.新マルクト広場がロストックの繁華街なのに対して,ペトリ教会からニコライ教会にかけてのエリアは静寂そのもの.ゲッティンゲンの旧市街区がちょうどこういうたたずまいだった.昔は市電が走っていたようだが,再開発途中なのか,いたるところで大規模な工事が始まっていた.

◆Auf Wiedersehen —— 曇り時々雨が降るロストック最後の朝.朝食後,ホテルからタクシーで駅へ.午前8時25分にロストックから出るハンブルク中央駅行きの IC 特急一等車に乗る.Gonzalo Giribet 会長は隣の車両で猛然とお仕事していた.ドイツ滞在中,この路線をいったい何度往復したことか.しかし,IC 特急内にも┣┣" はかまわず飛び込んでくる.しかし,今回のは悦び┣┣" なので許す.車窓は曇り時々雨.どこまでもエンドレスに続く牧草地.ところかまわず刈り取られた牧草ロールがごろごろ転がっている.

◆二時間後の午前11時前,ハンブルク中央駅に到着.混雑また混雑しているのはいつものこと.大きくて重いスーツケースは一刻も早くコインロッカーに投げ込んで,とりあえず身軽になろう.中央駅から運河を目指して歩く歩く.彼方にそびえ立っているのは巨大な市庁舎(Rathaus)だ.今まで見た中で最大級で,ほとんどお城のごとし.曇りときどき晴れの空模様.気温は20度にも達しない涼しさ.アロハ+短パン+サンダルというワタクシの “帰国正装” はいささか浮いていたかもしれない.

◆ランチは市庁舎を近景に望む運河に浮かぶ〈Friesenkeller〉にてニシン料理「Grüne Heringe」とビール「Jever」の背徳.運河はさほどきれいではないが,京都で言えば “川床” みたいなものらしく,観光客や地元客で賑わっていた.今回の北ドイツ旅行では,肉やヴルストよりも,魚をよく食べた.午後2時,ハンブルク空港へ.

◆午後5時にハンブルク空港を飛び立ったルフトハンザ025は一時間のち,早くも曇り空を降下して,フランクフルト空港に着陸.次の成田への乗り継ぎまで三時間近くあるので,ターミナルBの〈Goethe-Bar〉にて最後の修行.Paulaner の Hefeweisen 0.5ml をイッキ飲みするのは必修科目.Weißwurst は選択必修科目.必修単位は即座にゲット.選択科目をどうしようかと思案.ドイツではいつでもどこでもみんなビールを飲んでいて圧倒される.羨ましすぎる.

—— さて,あと半時間したら搭乗タイム.そろそろ背徳履修はオシマイにしないと.11時間後の翌日午後3時には成田空港第一ターミナルに着いているだろう.ハンブルクは涼しかったが,はたして日本はどれくらい暑いのか.

◆本日の総歩数=22372歩



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