● 2016年10月4日(火)南米大陸を縦断しアンデスを越えてブエノスアイレスへ

◆ヒューストンからの10時間のフライトを終え,ブエノス・アイレスのエセイサ国際空港に着いたのは午前10時前だった.明け方,チリの海岸を南下しているときに日の出がアンデス山脈を紅に染めていた.長旅でよろよろになりつつ,粗相なくパスポート・コントロールを切り抜け,パチンコの景品交換所のようにアヤシゲな “ペソ交換所” にて Hennig Society 常連参加者たち(Jim Carpenter, Ward Wheeler, Dennis Stephensonたち)とあいさつし,やっと空港内ベンチに座った.ここエセイサ国際空港は大改修されたのか.以前来たときはなかったはずだが,空港内は無料Wi-fi「AA2000-Personal」が使えるようになっていた.この前アルゼンチンに来たのは2008年のことだったから,そりゃ,空港だって改修されるよねぇ.

◆これだけ長距離フライトに乗り継いでくると,「時差ボケ」とかすでに雲散霧消しているような.太陽光に当たればいいんだろうけど,ブエノス・アイレス界隈は曇り空,気温は16度台という空模様.事前情報では「1US$≒9アルゼンチン・ペソ」ほどだったが,今はさらにペソが安くなってしまっているらしく,「1US$≒15アルゼンチン・ペソ」で両替された.それにともなって空港タクシー「レミース(Remis)」の前払い代金も755ペソかかった.

◆そのレミースで運搬され,ブエノス・アイレスのセントロあたりを走る.街なかの雰囲気は南米スペイン語圏の都市によくみられる基本型がそのまま大規模になった感じがする.こんな平日の時間帯なのに道路渋滞が激しいようでクラクションが鳴らされまくりだった.とにかく荷物が大きくて重いので,先にパレルモ地区のホテルにチェックインした.ブエノス・アイレスは最近「プチホテル」が流行っているらしく,ワタクシが予約したのも部屋数が10室にも満たないプチホテルだ.中庭を見下ろすベランダ付きの部屋が並んでいる.リゾート地っぽいコンセプト.

◆ホテルのロビーにあった地元紙 La Nacion は第一面で大隅良典ノーベル賞受賞記事を載せていた.オンライン記事はこちら:La Nacion | Nobel de Medicina por iluminar el mecanismo de reciclaje del organismo | 04 octubre 2016.

◆長旅の直後は気が緩んで使いものにならない.ホテルにチェックインして,シャワーして,ホッと一息ついたらもう爆睡,目が覚めたら午後6時過ぎの薄暗がりだった.今日は夕方から学会会場であるアルゼンチン自然史博物館(MACN: Museo Argentino de Ciencias Naturales “Bernardino Rivadavia” )で registration と ice breaker があったのだが,さくっとパスさせてもらおう.明日からが学会本番だし.代わりにホテルの周囲を1時間ほど一周りした.道路標識というものがあまりないみたいで地図があるのに迷子になる.知らない土地で迷子になったら臆せずタクシーに乗るのが鉄則.

◆ブエノス・アイレスは終日の曇り空で,気温は20度に達しなかった.ワタクシ的には半袖でぜんぜん大丈夫なのだが,街なかで見回すと長袖が主流,ときどきダウンコートとか着ている人もいる.ポルテーニョやポルテーニャたちは寒がりなのだろうか.今夜は誰が何と言おうが寝るのがお仕事.

◆本日の総歩数=15,042歩



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