● 2010年5月23日(日): レイを二重にかけられ始まる大会初日

◆Aloha! ワイキキは今日も朝から常夏の太陽が照りつけている,といいたいところですが,ホテルから見渡すと,オアフ島の脊梁山脈には雲がかかり,今日も東風が強そう.昨夜のプールデッキでのレセプションも点心が吹き飛ぶほど風が強かったし.雨よりも風に吹き晒される土地柄かも.

◆Hennig XXIX がすでに始まってます.Hilton Waikiki Prince Kuhio のゴージャスなホールにて.椅子が快適で眠りそう…….早く講演スライドをつくらないと! 早く早くっ.ハワイの┣┣" はすぐ成長してしまう.

◆午前のセッションおしまいっ.ホテルの真向かいにあるABCストアにお昼ご飯の買い出しをば.「スパムむすび」という名のおにぎりが[日本だと豚まん用の]保温ケースにあったのでつい買ってしまった.この「スパム」ってハムやソーセージの近縁食材なのかと分岐分析するクラディスト.たしか沖縄にもこういう「スパム」みたいな食材がなかったったけ,と思ったらそれが「ポーク(ランチョンミート)」だったわけね.納得.買ったのは進化バージョン「スパム卵にぎり」.ハワイ滞在中,すでに何個か食べたが何だかなじむなぁ.でも,からだにはとてもワルそうで.「スパム」自体,塩分がとても強いとのこと.それにプラス「卵」ですから,どう考えてもカラダにはよくないですねぇ…….

◆そろそろ午後のセッションだ.午前中は中国では「ムカデ」だって食べるのよという女子大学院生の発表があったり,とか.で,会場に出向く前に,発つ鳥跡を濁しまくりの立川日録までをアップロード完了.海外逃亡してからの「ワイキキ日録」はまだ表紙しかできていません.

◆[分類思考]本日の残響:hilihiliの hilihili「脱出できない世界で同じダンスを踊る」(2010年5月24日) ※いつしかみんなが陥る【種】のブラックホール./「ビジネスブックマラソン」バックナンバーズ「『分類思考の世界』三中信宏・著vol.2130」(2010年5月21日) /臨床医学に環境・労働の観点を「こんな画像をみつけた:食道の偽憩室症」(2010年5月24日) ※「医学部も科学哲学教えてね」−− ほんまほんま.

◆┣┣" のパンデミック化.ホテルの部屋からインターネットにつないだとたん(日本の週明け朝イチという時間帯がワルかったのか),LANケーブルから┣┣" が湧き出してきました.「住宅事情調査票を出せ」とか組合関連のメールもいくつか返信していたら,もう次のセッションの時間.なんでハワイまで来て進化学会の雑用┣┣" どもを退治しないといけないんでしょ??? とりあえず三頭退治した.東大の専攻研究会議提出資料(業績リスト)を送信完了.締切が迫っていたとはいえ,こんな┣┣" 撃ちをしているようでは,ワイキキでも観音台でもぜんぜんちがいがないじゃないか! 

◆午前中は東風は強かったものの日射しは強く青空が広がっていた.午後になって雲がしだいに厚くなり,夕方になって遠くの山稜は頂上部分がすでに雲に覆われて見えなくなっている.雨が降っているのかもしれない.海岸あたりは単に曇っているだけだが.┣┣" がなお増え続けている…….あ,いまシャワーのような雨が強い風とともにいきなり降り始めた.午後四時半.窓ガラスを雨粒が叩いている.さきほどのスコールは文字通りの通り雨で,半時間も発たないうちにワイキキ近辺はもとの曇り空に戻っていた.山の方は麓まで雲にすっぽり包まれている.やはりトロピカル〜.え? 早くも雲間から青空が広がってきた.めまぐるしい空模様だなぁ.湿った風が山から吹いている.湿度は高いと思うが体感的にはとても心地よい.死ぬほど蒸し暑かったニューオーリンズに比べたら同じアメリカでも天国と地獄.こういう気候なら日本よりもずっと快適.みごとな「虹」が山側にかかっている.幸先よろしいようで.ではパーティへ.まだ明るい午後6時前,天候はすっかり回復して,曇りときどき晴れ.

◆ハワイ語の辞書をもって来なかったのは敗因だったかもしれない.そろそろレセプションの用意をして最上階に向かおうか.夕方6時からはホテル最上階にてアメリカ自然史博物館がスポンサーのレセプションが開催される.

◆本日のパーティはただいま終了.たった二時間ほどなんだけれど摂取アルコール量がすごいかもしれない.ただし,ビールとワインじゃそれほど酔えないよねぇ.複数の VIPたちから「そのうち日本でよろしく」とのこと.覚悟を決めて人集めをしないとダメかも.この┣┣" は急激に大きくなりそう.そういえば,茨城大のワルい人から,「そのうち日本でやってはどうか」という打診があったそうだ.毎回,Hennig Meeting に行くたびに耳にする話で,昨年はシンガポール大会もあったし,きっとそのうち実現するとは思うがさていったいどこでやるかという会場の問題が浮上.

「ポイ」 —— ホテルの学会主催歓迎パーティで供されたハワイ伝統料理「ポイ」.タロイモのすりおろし.ほんのり甘いような甘くないようなユルい味わいのフシギな食べ物.このまますくって食べるそうだ.右奥はタロイモのチップス.左奥は日本風に言えばちょっと辛めのタコの酢の物.ポイ+チップス+タコ酢の三点セットでいつも並んでいた.

「北京ピッグ」 —— 同じ歓迎パーティで出された子豚の丸焼き.まるで「北京ダック」ならぬ「北京ピッグ」のように,ぱりぱりに焼かれた皮を食べるととてもうまかった.花巻みたいな生地の白いパンと甘辛いタレが横に用意されていた.きっと北京ピッグの皮をこのタレにつけてパンにはさんで食べなさいということなのだろう.しかし,他の学会参加者たちはせっかくこんがり焼けた「皮」を放置して「肉」の方をもりもりと食べる一方で,実にもったいないことだった.

—— 宴のあとは部屋に引きこもり中.来年のサンパウロ大会は12年前のようなサンパウロ市街(前はサンパウロ大学だった)ではなく,サンパウロ州のはずれの「山の上」だそうな.またまた日本からのアクセスがたいへんそう…….その翌年はイギリスかドイツらしい.


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